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ロスとの間の子供、エマを出産したことで、ロスとレイチェルの距離はぐっと縮まった様子。
ですが、同じ病院で同時期に赤ちゃんを出産したジャニスから、「相手の男性が他の人と家庭を持ったら、その人は離れていってしまうものよ」と言われ、レイチェルは動揺します。
そんな時、レイチェルの様子を見に、ジョーイが病室にやってきます。
ジャニスから聞いた話が頭を離れないレイチェルはそれにまつわる話をするのですが、ジャニスの話を知らないジョーイは、レイチェルの話が抽象的過ぎてわかりません。
レイチェル: I'm just saying that, y'know, someday Ross is gonna meet somebody and... he's gonna have his own life. Right? (私はただこう言ってるのよ、ほら、いつかロスが誰かと出会って、そしたら…彼は彼自身の人生を歩むことになるでしょ?)
ジョーイ: Yeah, I guess so. (あぁ、そうだろうね。)
レイチェル: I just never thought I would raise this baby all by myself. Pretty dumb, huh? (私はただ、私がたった一人でこの赤ちゃんを育てることになるなんて思いもしなかったの。(私って)かなりバカよね?)
ジョーイ: Hey, you listen to me, listen to me. You are never, ever gonna be alone. Okay? I promise I won't let that happen. (ねぇ、俺の話を聞いて、聞いてよ。君は絶対に一人になんかならない、わかった? 約束するよ、俺がそんなことさせない。)
レイチェル: Joey. Oh, sweetie, what would I do without you? (ジョーイ。あぁ、スウィーティー、あなたがいなかったら私はどうするの?[あなたがいないと私は何もできないわ])
(They hug.)
二人はハグする。
ジョーイ: You don't have to worry about that, okay? (そんなこと心配する必要はないんだよ、いいかい?)
(Pause) 間があって
レイチェル: Oh, honey, could you grab me my other box of tissues? They're right on that chair under Ross' coat. (あぁ、ハニー、私の別のティッシュの箱を取ってくれる? ロスのコートの下のその椅子のちょうど上にあるの。)
ジョーイ: Sure. (わかった。)
レイチェル: Okay. (ええ。)
(He moves Ross's coat to get the tissues and the engagement ring box Mrs. Geller gave him falls out of the pocket it was inside. Joey goes to one knee, picks up the box, opens it, and sees that it's an engagement ring.)
ジョーイはティッシュを取るためにロスのコートを動かす。すると、ロスのママがロスに渡した婚約指輪の箱が、それが入っていたポケットから落ちる。ジョーイは片膝で近づき、その箱を拾って、それを開ける。そして、それが婚約指輪であるのを見る。
ジョーイ: Oh, my God! (なんてこった。)
レイチェル: Joey? (ジョーイ?)
(He turns to face Rachel on one knee with the box open.)
ジョーイはレイチェルの方を向く、片膝をついて、その箱を開けた状態で。)
レイチェル: (seeing the ring) Oh, my God. (Pause) Okay. ([指輪を見ながら] なんてこと。[間があって] いいわ。)
(Joey is stunned.)
ジョーイは愕然とする。
[Cut to Ross getting off an elevator carrying a bouquet of flowers and walking down the hall to Rachel's room.]
ロスに画面がカット。ロスはブーケを持ちながら、エレベーターを降りている、そしてレイチェルの部屋に向かう廊下を歩いて行くところ。
[Fade to black.] フェードアウト
レイチェルは部屋に来たジョーイに、Ross is gonna meet somebody and... he's gonna have his own life. Right? と言っています。
ロスが誰かと出会って、彼自身の生活・人生を持つことになる、ということですから、いい人と出会って、その人と結婚して、その人と家庭を持つ、みたいなことですね。
今回エマという赤ちゃんが生まれたものの、ロスとレイチェルは結婚しないことを決めているので、二人は夫婦ではありません。
だから、ロスが他の誰かと結婚して家庭を持つ可能性もあるし、友達のジョーイもその可能性を否定していない、ということです。
I just never thought... を直訳すると、「私が全く・完全に一人で、この赤ちゃんを育てるだろうなんて、ただ全く思っていなかった」。
パパのロスがいる、と思っていたけれど、ロスは新しい家庭を持てば離れていくことになる、そんなこと想像もしてなかったわ、ということですね。
Pretty dumb, hun? の dumb は「バカな、間抜けな」。
pretty は形容詞 dumb にかかる副詞で、「かなり、ずいぶんと」という意味。
副詞の pretty は、pretty much 「ほとんど、だいたい」というフレーズでよく登場しますね。
「ロスが離れていく可能性を考えてもみなかったなんて、私ってかなりおバカよね、おバカだと思うでしょ?」みたいに、ちょっと自虐的に自分のことを言っていることになります。
ちなみに、この pretty dumb という表現は、過去のフレンズに出てきたこともあって、それがジョークとして使われていました。
過去記事、プリティ フレンズ3-4その27 で、ジョーイの演技を見た芝居の担当者の発言を、フィービーがジョーイに伝えているシーン。
フィービー: Um, the off-Broadway play people said that you were "pretty but dumb." (あぁ、オフ・ブロードウェイのお芝居の担当者たちは、ジョーイは「pretty だけど dumb だ(かわいいけど、おバカだ)」って言ってた。)
ジョーイ: Oh. (おぉ。)
フィービー: Oh no wait, I'm sorry. That's "pretty dumb." (あぁ、違う、待って。ごめんなさい。今のは、"pretty dumb"(かなりバカ)だった。)
「プリティ」という言葉は「かわいい」という意味ですっかり日本語化していて、「プリチー」とか言ったりもしますが(「妖怪ウォッチ」にも「プリチー族」という「かわいい妖怪」がいるそうです)、そんな風に pretty=かわいい、という連想がすぐに働く日本人だと、副詞の pretty である可能性が思い浮かばないかもしれないですよね。
上のフレンズ3-4 のセリフは、「pretty dumb だった」というのがオチになっていますが、日本人だったらそのオチを聞いてもまだ、「pretty but dumb」的なニュアンスで受け取ってしまいそうな気がする、という意味で、興味深いセリフだと思います。
「私ってバカよね」というレイチェルに、ジョーイは「ねぇ、聞いて」と言いながら、レイチェルの手を両手で握り、さすりながら、レイチェルの顔をじっと見て、「君は絶対に絶対に一人になんかならないよ」と言います。
never ever は「絶対に〜ない、何があっても〜ない」という、never をさらに強調したニュアンス。
I promise I won't let that happen. を直訳すると、「俺がそんなことが起こらないようにするって約束する」。
そんなこと、つまり、「レイチェルが一人になるようなこと、俺がそんなことさせない、そんなの俺が許さない」ということですね。
レイチェルのセリフ、what would I do without you? について。
これについては、英辞郎に、
What would I do without you?=あなたがいなくては何もできません。
と出ていましたが、まさにそういうニュアンスでしょうね。
直訳すると、「もしあなたがいなかったら、私は何をするだろう?」になるでしょうか。
「あなたがいなかったら、私はどうすればいいかわからない、何もできないわ」と表現していることになるでしょう。
二人はハグをして、ジョーイは「レイチェルはそんなこと(一人になるかもしれないなんて)心配しなくていいんだよ」と言い、レイチェルをしっかりハグして、髪の毛にキスしてあげています。
涙を拭こうと、レイチェルはジョーイに、ティッシュの箱を取ってくれる?と頼んでいます。
「〜を取ってくれる?」と言う場合、Could you get me 〜? のように get を使うこともありますが、今回は grab が使われています。
grab の基本語義は「〜をひっつかむ」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
grab : to take hold of someone or something with a sudden or violent movement (SYN: snatch, seize)
つまり、「誰かや何かをつかむ、突然の、または乱暴な動きで」。
「取る」という意味の get をラフに言った感じになりますね。
They're right on that chair under Ross' coat. を直訳すると、「ティッシュの箱(複数)は、ロスのコートの下の、その椅子のちょうど上にある」。
レイチェルの説明通り、ジョーイはロスのコートの下にあるティッシュを取ろうとするのですが、ト書きにあるように、ロスのママが「これをレイチェルに渡しなさい」と言って手渡した婚約指輪の箱が、その箱が入っていたコートのポケットから落ちます。
ロスのママがロスに指輪を渡したシーンは、先に電話してくれたら良かったのに フレンズ8-23その1 に出てきました。
ト書きでその後の様子も詳しく説明されていますね。
「ジョーイは片膝で歩んで、その箱を拾い、開け、それが婚約指輪だと知る・わかる」がト書きで説明されている内容になります。
ジョーイはロスのポケットに婚約指輪の箱が入っていたという事実に驚き、Oh, my God. と言います。
その言葉に反応したレイチェルは、「どうしたの、ジョーイ?」というようにジョーイの名前を呼んだので、ジョーイはレイチェルの方を振り向くのですが、指輪の箱が開いた状態で、片膝ついた状態のまま、レイチェルの顔を見たので、レイチェルはそのジョーイの姿を見て、「ジョーイが指輪を持って、片膝ついて、私に今プロポーズしようとしている」と「勘違い」してしまった、というシーンになっているわけです。
海外ドラマや洋画ではおなじみのシーンですが、男性が女性にプロポーズする時は、「指輪を見せて、片膝ついて」というのがお決まりポーズで、そのポーズのままレイチェルを振り向いてしまったので、レイチェルには「プロポーズ」にしか見えなかったのも無理はない、という流れです。
少し前に、「レイチェルは絶対に一人になんかならない。俺がそんなことさせない」みたいに優しくハグしてくれた、ということもあって、流れ的にも全く違和感がないことも、レイチェルが完全に誤解してしまうことに一役買っているわけでしょう。
指輪を見せながら片膝ついた状態で自分を見つめているジョーイを見て、レイチェルは、Oh, my God. と言った後、Okay. と言っています。
英会話で、Okay. というのは、実にいろんなニュアンスで使われますが、この場合はやはり、日本語の「オッケー」というニュアンスの、「いいわ。あなたのプロポーズを受けるわ」ということになります。
ト書きには、Joey is stunned. 「ジョーイは愕然とする」と説明されていますが、もう少し細かい描写をすると、Okay. とレイチェルに言われたジョーイは、もう一度、自分が手に持っている指輪を見て、それから目を大きくかっ開いて、ものすごく驚いた顔をする、という感じになっています。
レイチェルに、Okay. と言われてから、改めて自分の姿を客観的に見て、「手には指輪、片膝ついてる。レイチェルは俺がプロポーズしたと誤解した」ということに気づいた、驚きの顔ですね。
ジョーイは、何かに気づくのがいつも人より遅く(笑)、そういう時には、こういう「目をかっ開く」驚きの表情をよく見せ、それに思わず笑ってしまうのですが、今回は、緊迫した展開になっているので、そのいつもの顔に「笑ってしまう」感じにはなりませんね。
「レイチェルがオッケーって言った?!」と思っていると、今度は画面がロスにカットします。
そして、そのロスは、手にブーケを持って、エレベーターを降り、レイチェルの部屋に向かうところで、画面はフェードアウトすることになります。
この後、DVDでは、おまけのように(笑)、JANITORIAL(清掃用具室)で、子作りのためにエッチした後のチャンドラーとモニカのシーンが入っています。
レイチェルを巡って、ロスとジョーイはどうなるの?!というシーンで終わってしまうと、息が詰まりそうなので、最後にちょっと笑える、のどかなシーンを入れて「緩和」した感じでしょう。
レイチェル、ロス、ジョーイがどうなるかの話は、次のシーズン9へと続きます。
、、、ということで、今回の記事でシーズン8は終了し、次回の記事からシーズン9を始めます。
ブログを続けている時に、私が最も意識する「区切り」は、「ブログ何周年」に当たる記事と、「シーズンを終えて、次のシーズンに進む時」です。
こうして無事、そして楽しく、シーズン8を終えることができたこと、本当に嬉しく思っています。
楽しく続けることができたのは、記事を読み、コメントを下さり、ブログを応援して下さった皆様方のお蔭です。
心より感謝申し上げます。ありがとうございました!
「フレンズ」のファイナルシーズンはシーズン10です。
「ファイナルに到達することなんて無理だろう」と思いながら「とりあえず行けるところまで行こう」と続けてきたブログですが、だんだんファイナルシーズンに近づいてくると、どうしても意識してしまいますね^^
フレンズたちの人生がどんどん変化していくのを見守りながら、シーズン9も楽しく面白く、フレンズ解説を続けていきたいと思います。
どうかシーズン9でも、よろしくお願いいたします!(^^)
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