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[Scene: Rachel's party, Rachel is on the balcony, Monica goes there also]
レイチェルの(誕生日)パーティー(が終わった後)。レイチェルはバルコニーにいて、モニカもそこに行く。
モニカ: Hey! (はーい!)
レイチェル: Hi. Thanks for the party, honey. Should I help you clean up? (はーい。パーティーをありがとう、ハニー。あなたが掃除するのを手伝おうか?)
モニカ: No way! You had your party. Now I have mine! Is everything alright? (とんでもない! あなたはあなたのパーティーがあったわ。今度は私のパーティーよ! 大丈夫?)
レイチェル: Yeah, I just get a little bummed when my birthday's over. (えぇ、ちょっとヘコむのよね、自分の誕生日が終わると。)
モニカ: Well, at least you have one thing to be happy about. That jerk, Gavin, from your office didn't show up. (Gavin shows up at the balcony windows). (少なくともあなたには幸せなことがあるわ。あのいやな男、職場のギャビンが現れなかったことよ。[ギャビンがバルコニーの窓に現れる])
ギャビン: Yeah, I hate him. (comes in to the balcony) (あぁ、僕も彼が嫌いだよ。[バルコニーの中に入る])
モニカ: Oh, we weren't talking about you. No, no way to recover. (あぁ、私たち、あなたのこと話してたんじゃないわよ。いえ、回復[埋め合わせ]できないわね。)
レイチェル: No. (無理ね。)
モニカ: No. Okay. (無理ね。わかった。)
(Monica goes back inside)
モニカは部屋の中に入る。
ギャビン: Fun party. (楽しいパーティー(だったんだ)。)
レイチェル: Well, it was. And you would have seen it if you didn't showed up at (looks at his watch) ... 9:30?? God! Oh, this party was lame. (ええ、そうだったわ。あなたはきっと楽しいパーティーを見たでしょうね、もし現れたのがこんな時間じゃなかったら… [彼の腕時計を見て] 9時半? なんてこと! あぁ、このパーティーは最低だったわ。)
モニカ: (from inside) Again, you're welcome! ([部屋の中から] もう一度言うわね、どういたしまして!)
ギャビン: Look, I'll just give you this and go. (ねぇ、僕はただこれを君に渡して、帰るよ。)
レイチェル: Oh, you bought me a present! Why? (あぁ、あなたは私にプレゼントを買ってくれたの? どうして?)
ギャビン: Well, let me explain how birthday parties usually work. There are presents, and a cake, perhaps a fourth or fifth person. Okay, I.... I got you the present to make up for being such a jerk to you. (誕生日パーティーってのは普通どんな風になるかを説明させて。プレゼントにケーキに、恐らく4人目、または5人目の人間がいるもんだ。[レイチェルが、「どうせそんな程度よ」というように軽く息を吐くのを見て] ほら、君に対してあんなやな奴だったことを埋め合わせするために君にプレゼントを持ってきたんだよ。)
レイチェルの誕生日パーティーが終わり、レイチェルは一人バルコニーにいます。
そこにモニカがやってきたので、(いつものように)パーティーを取り仕切ってくれていたモニカに「パーティーのこと、ありがとう。掃除するの手伝おうか?」とレイチェルは言います。
それに対するモニカの返事が、モニカらしくて面白いですね。
No way! は「とんでもない!」という感じで、"You had your party. Now I have mine!" を直訳すると、「あなたはあなたのパーティーを持った。今は私が自分のパーティーを持つ(番よ)」になるでしょう。
お掃除、お片付け大好きモニカとしては、これから部屋を片付けるのが楽しみで、それが私にとってのパーティーみたいなものなのよ、今からその私のパーティーが始まるのよ、と言ってみせたわけですね。
「掃除を手伝うわ」なんて言ってくれなくてもいいのよ、というのを、「今から、掃除&片付けという私のパーティーが始まるんだから、手を出さないでね」的にいたずらっぽく言ってみせたことになります。
モニカらしいその発言に、レイチェルは微笑むのですが、その後、レイチェルが浮かない顔に戻ったので、モニカが「大丈夫?」と言うと、レイチェルは、「自分の誕生日が終わると、ちょっとヘコんじゃうのよね」と言っています。
bummed は「がっかりした」。
過去記事、人の雷鳴を盗む フレンズ5-3その2 にも出てきました。
落ち込んでいると言うレイチェルに、モニカは「少なくともあなたには幸せだと思うことが1つある」と言って、「あのいやな男、職場のギャビンが(パーティーに)現れなかったことよ」と言うのですが、ちょうどギャビンの話をしている時に、箱を持ったギャビンが窓からバルコニーに顔を出します。
そして、Yeah, I hate him. とギャビンが言うので、その声でギャビンが来たことがわかった二人は「やばい、悪口言ってる時に、本人来ちゃった」みたいに、彼の方を見ることができず、一瞬固まった状態になっています。
「あのギャビンっていやなやつが来なくて良かったわね」という自分の悪口をまともに聞いてしまうと、声を掛けにくいものでしょうが、それに動じることなく、「あぁ、彼ね、僕も彼が嫌いだよ」と言うところが、ギャビンらしい回転の速さだと思います。
レイチェルとモニカが気まずい顔をしているのにも構わず、ギャビンがバルコニーに入ってくるので、その発言をしてしまったモニカは、とりあえず「私たち、あなたのことを話してたんじゃないのよ」と言うのですが、あれだけはっきり "That jerk, Gavin, from your office" と表現してしまった後なので、フォロー不可能だと悟り、no way to recover. と言って、モニカはバルコニーから出て行くことになります。
recover は「取り戻す、回復する」「(損失を)償う、埋め合わせをする」という意味。
no way to recover は「リカバーする方法がない、リカバーすることができない」、つまりは「失言してしまったその発言を、言わなかったことにする、というような回復や埋め合わせをすることができない」と言っていることになります。
Fun party. は「楽しいパーティーだったんだ。楽しいパーティーだった?」みたいなことですね。
fun は「楽しみ、面白さ」という名詞で使われることが多く、Have fun! なら「楽しんで!」という決まり文句ですね。
ここでは、party という名詞にかかる形容詞として使われていて、アメリカ英語ではこのように、fun を形容詞として使うことがあります。
パーティーのことを聞かれたレイチェルは、パーティー後の部屋の中の様子をチラッと見て、「ええ、楽しいパーティーだったわ」と過去形で答えた後、And you would have seen it if... のセリフを言っています。
途中、ギャビンの腕時計を見ていますが、セリフを直訳すると、「あなたはそれ(a fun party だった様子)を見たでしょうね、もし9時半に現れなければ」。
ギャビンが来たのはパーティーが終わった後だったので、「もしあなたが今の時間じゃなくてもっと早く、パーティーたけなわの時に来ていたら、楽しいパーティーだった様子が見られたのに、、」と言っているわけですが、彼の腕時計を見たら、時間がまだ9時半だったので、「9時半なのに、もうお開きになっちゃってるわけ? 今夜のパーティーは全然盛り上がってなかったんだ」ということに改めて気づき、9:30 の部分で驚いた声を上げているわけですね。
「もっと早く来てくれたら、盛り上がってたパーティーの様子が見れたのに、、」と言おうとしたのに、それを言うことで逆に「えらく早い時間にパーティーが終わってしまって、全然楽しくないパーティーだった」ことがはっきりしてしまったということです。
それで思わず、「このパーティーは最低よ!」と言ったのですが、それが中で片付け中のモニカに聞こえたらしく、モニカは外のレイチェルに向かって窓ガラス越しに「もう一度言うわね、どういたしまして!」と言います。
いろいろ準備して頑張ってあげたのに、「このパーティー最低だった」と自分に聞こえるような大きな声で言われたことに対して、「どういたしまして、ってもう一回言わせてね」のように、皮肉っぽく返したわけですね。
リボン付きの箱を持参していたギャビンは、「僕はただこれを君に渡して、行くよ[帰るよ]」と言います。
「どうして私にプレゼントを買ってくれたの?」と尋ねるレイチェルに、ギャビンは let me explain how birthday parties usually work. と言っていますね。
直訳すると、「誕生日パーティーがたいていはどんな風に機能するものかを僕に説明させて」というところ。
「誕生日パーティーっていうのは、たいてい、こんな感じになるよね」というのを説明させて、と言ってから、There are... を使って、「パーティーにはこういうものがある、こういうものが付き物である」と説明しています。
パーティーにあるものとして挙げたのは、「(複数の)プレゼント、1つのケーキ、多分、4番目または5番目の人間」。
パーティーにはプレゼントがいるだろ、不可欠だろ、みたいに言ってプレゼントを持ってきた説明にしているのですが、その後、誕生日ケーキのことを言った後、a fourth or fifth person とも言っています。
さらっと聞いてしまうと、four or five people 「4、5人の人々」みたいに思ってしまいそうですが、正確に訳すと「4番目、または5番目の人」という意味になりますね。
意味としては同じようなことで、「パーティーには、4、5人の人間が付き物だ。4、5人くらいは出席者がいるものだ」みたいに言っていることになると思います。
実際のパーティーのイメージは、もう少し大勢の人数が出席するものでしょうから、今回のレイチェルのパーティーが早々とお開きになってしまったのを見て、からかうように「4、5人の参加者」と極端に少ない人数を言ってみせたわけでしょう。
その参加者を表現するのに、「4、5人の人々」のように people という複数扱いの名詞でまとめて全体を表現するよりも、4人目の人、5人目の人、のように、「何人目の person」という単数名詞で表現する方が、余計にわびしい感じが出るというか、「ほんとにぽつぽつと数えるほどしかいない出席者だった感」が出るために、ギャビンはわざと、「人数+people」ではなく、「順番を表す序数+person」を使ったのかな、と(何となく私は)感じました。
最初、私は「今やってきた自分(ギャビン)が、多分、4番目か5番目だったりするんだろうね」というような意味で言ったのかなと思ったのですが、シーンの映像をよく見直してみると、presents の時は自分が持ってきたそのプレゼントを手で示し、a cake と a fourth or fifth person の時は、どちらもパーティーが行われていた室内を手で示しています。
ですから、ギャビン自身のことを「4番目の人、5番目の人」みたいに言っているわけではないようで、中でそのパーティーが行われていた時には、まぁ、4人目、5人目くらいの人はいたんだろうね、と、参加者の少なさを極端な数字で言ってみせて、盛り上がらなかっただろうパーティーを揶揄したことになるのでしょう。
そういうギャビンの皮肉を聞いたレイチェルは、「どうせそんな程度よ」というように、がっかりしたように軽く息を吐き、パーティーの終わった部屋の様子をチラリと見た後、視線を落としたままになっています。
自分の言ったからかいの言葉に、言い返す元気もなさそうなレイチェルを見て、ギャビンも反省したのでしょう、ここでは素直に、「君に対して、あんなにいやな奴だったことを埋め合わせする(make up for)ために、君にこのプレゼントを持ってきた」と言うことになるのですね。
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