2015年06月01日

カードの言葉、心からそう思ってる フレンズ9-12その6

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レイチェルの誕生日パーティーが終わった後。バルコニーにいるレイチェルのところに、会社の同僚ギャビンがプレゼントを持ってやってきます。
いつも通り、いろいろと意地悪っぽいことも言った後、"I got you the present to make up for being such a jerk to you." 「君に対してあんなやな奴だったことを埋め合わせするために君にプレゼントを持ってきたんだよ」と言うギャビンに、
レイチェル: Aww. Well, okay. Well, that's very nice. And you wrote a card (opens the card). "From Gavin." (あぁ、いいわ。それってとっても素敵ね。それにあなたはカードまで書いてくれたのね [そのカードを開く] 「ギャビンより」。)
ギャビン: I really mean it. (心からそう思ってるよ[その言葉は本心だよ]。)
レイチェル: (opens the present, it's a green scarf) Awww, awww, it's beautiful. ([プレゼントを開ける、緑のスカーフ[襟巻き]である] あぁ、あぁ、きれいだわ。)
ギャビン: If you don't mind...? Let me. (puts it around her neck) Well, what do you know, it fits! (もしよければ[君がいやじゃなければ]…僕に(君にマフラーをかけ)させて。[マフラーをレイチェルの首にかける] 何と、ぴったりだ!)
レイチェル: See, Gavin. You're capable of being a nice guy. Why do you give me such a hard time? (ねぇ、ギャビン。あなたっていい人になれるのに。どうして私にそんないやがらせをするの?)
ギャビン: I'm not sure. (よくわからないよ。)
レイチェル: Well, Monica seems to think it's because you have feelings for me. (モニカは思ってるみたいよ、それはあなたが私に気があるからだ、って。)
ギャビン: I do have feelings for you. (僕は確かに、君に感情を持ってるよ。)
レイチェル: You do? (そうなの?)
ギャビン: Yes. I feel that you're a little annoying. (うん。君はちょっと、うっとうしいって僕は感じてる。)
レイチェル: See? Why, Gavin, why? Right when I'm about to change my opinion of you, you go and you-- (he kisses her) And you do that. (they kiss again) (ほら? どうして、ギャビン、どうしてなの? あなたへの意見を変えようとしたまさにその時に、あなたは…しに行く [ギャビンはレイチェルにキスする] あなたはそんなことをする。[二人は再びキスする])
[cut to Ross from his apartment, holding baby toys and is shocked to see them kissing]
アパートメントにいるロスにシーンがカットする。ロスは赤ちゃんのおもちゃを手に持っていて、二人がキスするのを見てショックを受けている。
ENDING CREDITS

レイチェルはギャビンからプレゼントを受け取り、カードがついているのを見て、「あなたはカードまで書いてくれたの」のように言い、それを開けて読むのですが、読み上げた言葉は From Gavin 「ギャビンより」という、ただ送り主の名前が書いてあるだけでした。
「何かメッセージを書いてくれたのかと思ったのに、名前だけなのね」と言いたそうなレイチェルに対するギャビンの言葉、I really mean it. がとても面白いですね。
I really mean it. は「僕は本当にそういうつもりで言っている」ということで、「口だけではなく、心から心底そう思って言っている」という意味で、mean という単語はよく使われます。
普段は憎まれ口を叩いているような人が、カードには正直な本当の気持ちを素直に書いたりした場合だと、「そのカードに書いてある言葉、嘘だと思ってるかもしれないけど、僕は本心からその言葉を書いたんだよ」という意味の I really mean it. という言葉が心を打つわけですが、「メッセージがなくて名前だけじゃん」とがっかりしているようなレイチェルに、「カードの言葉は嘘じゃなくて、僕の本当の気持ちだから」のように、「さも感動的な言葉でも書いているかのように言っている面白さ」なわけですね。

If you don't mind...? Let me. は「もし君が(それを)いやだと思わないなら、僕に(それを)させて」というニュアンスですね。
実際に行なう行為は、ト書きにある通り、「レイチェルの首にスカーフを巻く」ということですが、首に巻くものをプレゼントして相手が喜んでくれた場合に、プレゼントした方が「良かったら僕に〜させて」と言えば、「僕が巻いてあげるよ」という意味になるのは自ずとわかりますよね。

what do you know は英辞郎に、
What do you know!=(こいつは)驚いた!/びっくりした!/まさか!/何と!
という意味が出ています。
Macmillan Dictionary でも、
what do you know [phrase, spoken] : used for showing that you are surprised
つまり、「自分がびっくりしていることを示すために使われる」。
と出ていますので、びっくりした時に「驚いた! なんと!」というニュアンスになるようですね。

プレゼントに素敵なスカーフをくれて、それを優しく巻いてくれて、ぴったりだ(似合うね)のように言ってくれるギャビンに、レイチェルは、You're capable of... のセリフを言っています。
be capable of doing は「〜することができて、〜する能力・才能があって」ですから、「あなたはいい人になれるのに」と言っていることになります。
give someone a hard time は「人につらい時を与える」ですから、「人につらく当たる、いやがらせをする」ということ。
「こんな風に優しい人になれるのに、どうしていつもは意地悪なことばかりするの?」と聞かれたギャビンは「わからないよ」と言うのですが、レイチェルはさらに、「モニカはこう思ってるようなの、あなたが私にいやがらせをするのは、あなたが私に気があるから(感情を持っているから)だって」と続けます。
ギャビンはそれを肯定し、「僕は(君が今言ったように、確かに)君に感情を持っている」と、結構真面目な顔で言うので、レイチェルはひるんだように、You do? と返します。
そしてギャビンは、「僕はこう感じてる(君に対してこういう感情を持っている)、君はちょっと、うっとうしい、って」と答えます。

have feelings for は直訳すると、「〜に対して(ある)感情を持っている」ということですが、普通は「相手に対して特別な感情を抱いている、好きである」というニュアンスで使われるフレーズです。
フレンズ2-7その7 では、レイチェルがロスに対する自分の気持ちを告白するのに、
レイチェル: Basically, lately, I've... I've sort of had feelings for you. (実は、最近、私…私はあなたに特別な感情を抱いていた、って感じなの。)
と言っていました。
またレイチェルがそう言ったことを受けて、そのエピソードの後のシーン、フレンズ2-7その9 では、ずっと好きだったレイチェルに告白されたロスが、「今の僕にはジュリーという恋人がいるので、今さらそんなことを言われても困る」という気持ちから、
ロス: You had no right to say you had feelings for me. (君が僕に特別な感情を抱いてた、なんてことを言う権利が君にはないんだ。)
というセリフを言っていました。
上のどちらもが「特別な感情、相手を異性として好きであるという感情」のことを言っていることになりますね。

ですから、相手が I do have feelings for you. と言えば、「え、私に気があるの? 私のこと好きなの?」と受け止めるのが普通なので、そのセリフをいつになく真剣な口調で言ったギャビンに対して、驚いたように You do? 「私に特別な感情を持ってるってホント?」とレイチェルが言ったのも無理ありません。
ですが、ギャビンは「feelings というのは、何も”好き”という恋愛感情ばかりではない」とでも言うように、「君に対しては、”ちょっとウザいやつ”って気持ちを持ってるよ」と、いつものギャビンっぽい小憎(こにく)らしい感じで言ったので、レイチェルは「どうして、あなたはいつもそうなの?」みたいに、Right when... 以下のセリフを言うことになります。
「私があなたに対する私の意見を変えようとするまさにその時に、あなたは(そんな風にする)…」、つまり、ギャビンのことを見直したり、いい人だと思ったりした瞬間に、それを覆すような行動に出る、また前みたいな「意地悪ギャビン」っぽい言動をする、、 と言いかけた時に、ギャビンはレイチェルにキスをします。
キスをされたレイチェルは驚いた様子で絶句した後、先ほど言いかけた言葉の続きとして、And you do that. 「(そして)あなたはそれをする」と言いますが、つまりは「あなたは私にキスをする」ということですね。
「あなたを見直した直後に、あなたは私が嫌がるようなことをする」と言うつもりが、今度ばかりは「レイチェルを怒らせるような言動」を取るのではなく、優しくキスをしてくれたことに驚いて、And you do that. 「あなたはそんなことをする(のね)」と言うしかできなくなってしまうわけですね。

そう言った後、今度はレイチェルの方からギャビンにキスをすることになるのですが、画面がロスのアパートメントに切り替わり、バルコニーでのレイチェルとギャビンのキスを、ロスが驚いた顔で見ている様子が画面に映るので、観客からも「あぁ、ロスが見てしまった、、」という残念そうな声が起こっています。
ロスの様子を見ると、手には恐竜などの赤ちゃん用ぬいぐるみを持ち、「ミルクを赤ちゃんに飲ませた後、ゲップさせる時に肩にかけるガーゼ」を肩にかけたままの状態ですから、少し前にエマにミルクをあげたばかりだということでしょう。
レイチェルの誕生日パーティーで、今日はレイチェルが主役だから、と、ロスは先に帰ってエマのお世話をしていたらしいことがそこからもわかるので、エマにミルクをあげた後に、レイチェルが他の男とキスしているところを目撃してしまう、というのは、どれほどショックだったろうか、、と思います。
その姿を見た後、何とも言えない残念そうな顔をしていますが、目に見えて激高することもなく、そのまま奥の部屋に入って行くロスが、余計に切ないです。
妹モニカと親友チャンドラーが付き合っているのを知らない時、二人のエッチ現場を自分のアパートメントから見てしまった時は、ものすごい勢いでモニカの部屋に駆け込んで行ったのですが(フレンズ5-15 の冒頭シーン)、ロスとレイチェルの場合は、「二人にはエマという娘がいて、一緒に住んでいるけれど、夫婦ではないし、恋人でもないという関係である」ことをお互いが認識し了解しているので、ここでロスが怒って、キスの現場に踏み込む、というのはお門違いであることをロスもわかっているわけですね。
ロスとレイチェルの関係は、見ている者をそういう「やりきれない」気持ちにさせることが多く、今回もまさにその典型な感じです。
この先、ひと波乱ありそうなことを予感させるエンディングですね。


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posted by Rach at 16:18| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする