2015年07月31日

wiggle room フレンズ9-16その5

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ラブラブがますます強まったフィービーとマイク。
フィービーと片時も離れたくないあまり、自宅にも帰りたくないと思ったマイクは、「一緒に暮らさない?」と提案、フィービーも即答でオッケーします。
同居することをフレンズたちに報告した際、「結婚も近そうね」と言われ、まんざらでもないフィービーでしたが、マイクはフィービーに「同居はしても、結婚は二度としない。前の結婚が最悪だったから」と、結婚の意志は全くないことを説明します。
フィービーもそれを理解したつもりでしたが、結婚についてロスに相談するなど、完全には気持ちが整理できていない様子。
それでも同居の準備は着々と進み、フレンズたちがマイクの大きなカウチをフィービーの部屋に運びこもうとしているシーン。
フィービー: Just one last time on... the marriage thing. There's no wiggle room? None at all? (結婚のことについて、最後にもう一度だけ。気持ちが変わるチャンスはないの? 全然ないの?)
マイク: No, but you don't want to get married either, right? (ないね、でも、君も結婚したいわけじゃないんだろ?)
フィービー: Right. Except that I do want to get married. (そうね。私は実際には結婚したいと思っている、ってことを除いてはね。)
ジョーイ: (voice strained) Couldn't have this conversation down at the truck, huh? ([ピリピリした声で] この会話、下のトラックのところで、できなかったのか? なぁ?)
マイク: What? You wanna get married? (何? 君は結婚したいの?)
フィービー: Someday. (いつかね。)
チャンドラー: Aaaaand....... hernia. (そしてー… ヘルニアだ。)
フィービー: I haven't exactly had a normal life. And I never really felt I was missing out on anything. But it just feels like now it's my turn to have some of the regular stuff. (私はこれまで、必ずしも普通の人生は送って来なかったわ。そして何かのチャンスを見逃していると感じたこともなかった。でもただこう感じるのよ、今、私が普通のことを持つ番だ、って。)

Just one last time on... the marriage thing. は「結婚のことについて、ただ最後にもう一度」というところですね。
There's no wiggle room? の wiggle は、動詞で「くねくね(ぴくぴく)動く(動かす)。小刻みに動く(動かす)」という意味。
room は一般的には「部屋」と訳されることが多いですが、「場所、あき」「余地、機会」という意味でも使われます。
There's plenty of room for improvement. なら、「改善の余地は大いにある」ということですね。

今回の There's no wiggle room? を直訳すると、「小刻みに動く余地(機会)はないの?」という感じになりますので、「少しでも気持ちが動く(気持ちが変わる)ことはないの?」と尋ねていることになるでしょう。

wiggle room というフレーズは、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、項目として出ていました。
wiggle room [noun, uncountable] (informal) : the chance to make small changes to a statement, decision, or agreement
例) The company has tried to leave itself some wiggle room in the contract.

つまり、「発言、決心、同意に対して、小さな変更を行うチャンス」。例文は、「その会社は、契約の中で、自らに少しの変更のチャンス(余地)を残しておこうとした」。

ですから、フィービーの There's no wiggle room? None at all? というセリフは、マイクが「同居はしても、結婚する意志は全くない」と言ったその気持ちについて、その決意が少しでも変わることはないの? 全くないの? と問うていることになります。

No は、「ないの?」と聞かれたことについて、「(確かに)ない」と答えるニュアンス。
but 以下は、「でも君も結婚したくないんだよね?」。
結婚しない、という話を、マイクがフィービーに初めて告げた時、「結婚しないのなら、同居もやめるべき?」と言ったマイクの発言に対して、フィービーは、"Oh, I definitely don't wanna get married. No, I just wanted to make sure you didn't want to, too." と言っていました。
訳すと、「あぁ、私は絶対に、結婚したくなんかないわ。私はただ、あなたも結婚したくないと思ってるかどうかを確認したかっただけなのよ」ということですね。
フィービーが実際にそう言っていたことから、マイクも「君もあんな風に、結婚はしたくない、って言ってたよね」とここで確認していることになります。

それを受けてのフィービーの、Right. Except that I do want to get married. について。
直訳すると、「その通り。私が実際には(本当に)結婚したいと思っていることは除いて」になるでしょう。
マイクの文章と繋げる形で、フィービーのセリフを文章にすると、「あなたの言っていることは正しい(その通り)。ただ「私が本当は結婚したいと思っている」ことは除いてね」。

Right. といったんは、マイクの発言を肯定するように言った後で、「ただし、この点は除いてね」と、except that 以下の点では、right ではないと言っていることになるのですが、その内容が、I do want to のように、want to を do で強調しているので、「”私は本当はとても結婚したいと思っている”ということを除いて」と言っていることになります。
except that のように、何かの一部を除外条件として挙げているように見えて、マイクの発言全部に対する否定を述べている形ですね。

このような、except の使い方は、過去のフレンズでも出てきました。
過去記事、加入ではなく共同設立 フレンズ8-9その5 では、ロスとウィル(演じるのはブラピ)の会話で、
ロス: But if you think about it, the "I Hate Rachel Club" was really the "I Love Rachel" Club. (でも考えてみたら、「レイチェル大嫌いクラブ[レイチェルを憎んでるクラブ]」は本当は「レイチェル大好きクラブ[レイチェルを愛してるクラブ])だったんだよ。)
ウィル: Uh, except that it was really the "I Hate Rachel Club." (あー、それが本当に「レイチェル大嫌いクラブ」であったということを除いてはね。)
というものがありました。
それも、いったんはロスの発言を受け入れたような形にしておいてから、「実際には〜だったことを除いてはね」と表現して、ロスの発言を完全にひっくり返すという表現になっていたわけですね。

今回のフィービーのセリフも、マイクの言葉をいったんは受けたような風の返事だったけれど、Except that を使って、それを全否定したことになります。
そのような二人の会話を聞いていたジョーイの発言、Couldn't have this conversation down at the truck, huh? について。
これは、省略されている主語を入れると、You couldn't have... になるでしょう。

重たい荷物を俺たちに運ばせているこのタイミングで、そんな会話をしているフィービーとマイクに対して、「君ら(フィービーとマイク)は、こういう(結婚したいかどうかという)会話を、下(階下)のトラックの(いる)ところで、できなかったのか?」というところですね。

もしこれが、(You) could have had this conversation... という、could + have + p.p. (過去分詞)の形だったなら、「君らは、こういう会話を、階下のトラックのところでできただろうに(実際にはそうしなかった)」というニュアンスになるでしょうが、今回は、couldn't have であり、have p.p. の形ではないので、「この会話を階下で持てなかった(できなかった)のか?」という文字通りのシンプルな意味になる、ということですね。
上の階まで重い荷物を運ばせる前に、そういうややこしい話を済ますことできなかった? 済ましておいて欲しかった、と言っていることになるでしょう。

「実際には結婚したいと思ってる」とフィービーが言うので、マイクは驚いたように、「何だって? 君は結婚したいわけ?」と尋ね、フィービーは、Someday. 「いつかね」と答えます。
そんな会話をしている二人の横で、チャンドラーは、重たい家具が腰にこたえたようで、「そして…(そんな会話をしている間に)俺はヘルニアだ」みたいに言っています。
実際の英語の発音は、ヘルニアではなく、「ハーニア」みたいな感じになっていることにも注意したいですね。

フィービーはその後、自分の気持ちを語っています。
I haven't exactly had a normal life. の not exactly は「必ずしも〜ではない」という部分否定。
直訳すると、「私はこれまで、必ずしも普通の人生を持ってきたわけではなかった」になるでしょう。
フィービーは、他のフレンズたちと比べても、波乱万丈な人生を送ってきているので、「私の人生は、普通の人生ってわけじゃなかったわ」と言っているわけですね。
And I never really felt I was missing out on anything. について。
miss out on は、「〜のチャンス・好機を逃す、〜の機会を失う・見逃す」なので、全体としては、「私は何かのチャンスを逃していたと本当に感じたことはなかった」になるでしょう。

But it just feels like now... の my turn は「私の番・順番」なので、「でもただこんな風に感じるの、今、(いくらかの)普通のことを、私が持つ番だ、って」という意味になります。
フィービーは一風変わった人生を送ってきたこともあり、そのことで「何かを逃してきた」という風に感じたこともなかった、と言っているのですが、そんな私も今やっと、人と同じことをしたいという気持ちになった、私が普通になってもいい番だと思えた、と言っていることになりますね。
いつもマイペースで独自路線を歩んでいるフィービーが、normal で regular なことに対する憧れの気持ちを真剣な表情で述べているところに、フィービーの本気度が感じられ、切ないシーンだな、と思います。


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posted by Rach at 17:35| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月29日

君のフォームに俺はウォーム フレンズ9-16その4

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生活費が底をついてきたモニカは、夫チャンドラーに内緒で、ジョーイに 2000ドルのお金を借りることにしました。
その後、夫のチャンドラーも、モニカに内緒でジョーイにお金を貸してくれと相談します。
チャンドラーたちが金欠なのを知っているジョーイは、即座に小切手を書くのですが、ジョーイの小切手帳を見たチャンドラーは、ジョーイがモニカにも 2000ドルの小切手を書いたと知り、「モニカも生活苦の理由で、ジョーイに金を借りに来たのか?」と尋ねます。
「チャンドラーには内緒にしてて」とモニカに言われていたジョーイは、本当のことを言えず、「モニカは boob job (豊胸手術)のために、俺に金を借りに来たんだ」と説明してしまいました。
その後のシーン。
(Chandler enters)
(ジョーイとレイチェルの家に)チャンドラーが入ってくる。
チャンドラー: Hey, Rach! There she is, my perfectly proportioned wife. (やぁ、レイチェル! 彼女はそこにいるんだね、俺の完璧なプロポーションの妻は。)
レイチェル: Don't look at me. I never get his jokes. ([モニカに] 私を見ないでよ。私はチャンドラーのジョークをわかったためしがないのよ。)
モニカ: Thank you? (ありがとう。)
チャンドラー: No, no. Don't thank me. Thank you. Do you know there's not one thing I would change about you? Not one single thing! And definitely not... two... single things. (いやいや、俺にありがとうって言わないで。俺が君にありがとう、だよ。君について変わって欲しいと俺が思っていることは1つもない、ってわかってる? たった1つもないんだ! 絶対にないんだよ、(たった1つと言うよりは)1つのものが2つ(二揃い)だけど。)
モニカ: Okay, you're being weird. Do you want sex, or did you do something bad? (いいわ、あなたは(今、様子が)ヘンね。エッチしたいの? それとも何か悪いことでもした?)
チャンドラー: No. No. No. I just love the way you look. I am warm, for your form. (違う違う違う。俺はただ、君の見た目(ルックス)が大好きなんだよ。俺はほてっちゃうよ(そそられちゃうよ)、君の姿(体つき)に。)

モニカがジョーイから 2000ドル借りた理由をチャンドラーから問い詰められたジョーイは、胸の大きな女性が目の前を通ったことにインスピレーションを受け(笑)、とっさに「豊胸手術(boob job)」と答えてしまったため、チャンドラーはそれが本当の理由だと信じてしまいます。
job はこのように「(美容)整形手術」という意味で使われることが多いですね。nose job なら「鼻の(美容)整形手術」という意味になります。
金欠で生活苦なのに、豊胸手術をするつもりのモニカが理解できず、それでチャンドラーはモニカの姿を見るなり、プロポーションがらみのセリフを言っているのですね。

There she is, my perfectly proportioned wife. の There she is は「彼女はそこにいるんだね、あぁ彼女はそこか」のようなニュアンス。
There you are. 「あなたはそこにいたのね」のような表現もありますね。
my perfectly proportioned wife. の 動詞 proportion は「〜が釣り合いの取れるようにする、〜を調和させる」という意味。
proportion は、日本語「プロポーション」として、「身体の各部分の釣り合い、バランス、均整」という意味で既に使われていますので、「完璧にプロポーションされた(完璧なプロポーションを持った)妻」と表現した方が、却ってわかりやすいですね。

いきなり、「完璧なプロポーションの俺の妻」と言われたモニカは、意味がわからず、「は?」という顔をしています。
モニカと視線が合ったレイチェルは、モニカに向かって、Don't look at me. I never get his jokes. と言っていますね。
1文目は文字通り、「私を見ないで」で、2文目を直訳すると、「私はチャンドラーのジョークを決して理解しない」になるでしょうか。
もう少し日本語っぽく言うと、「チャンドラーのジョークって、私にはいつもわからないのよ。チャンドラーのジョークがわかったためしがないのよ」みたいなことですね。
モニカがチャンドラーの意味不明発言を聞いた後に、私(レイチェル)の方を「今のどういう意味?」みたいな顔で見られても、私だってわからないわ、と答えたわけですが、「私にも今のジョークは意味がわからない」という今回限定の話ではなく、「私はいつもチャンドラーのジョークがわからない」みたいに、「さっきのジョークに限らず、チャンドラーのジョークって、毎回意味不明よね」と総括してしまっているという面白さです。

急に言われたことには驚きつつも、「完璧なプロポーションの妻」という表現はやはり褒め言葉なのは間違いないので、モニカは不審な様子ながら、Thank you? 「まぁ、一応、ありがとう、って言っとくわね」みたいな感じで、感謝の言葉を返します。

それに対してチャンドラーは、Don't thank me. Thank you. と言っています。
モニカが自分に「ありがとう」と感謝したことに対して、「君が俺に感謝しないで。感謝するのは俺の方だよ」と言ったニュアンスになります。

その後の、Do you know there's not one thing... の文章について。
1文目を直訳すると、「君について、俺が変えよう[変えたい]と思うことは1つもない、ってわかってる?」という感じですね。
Not one single thing! は not one thing 「1つもない」という表現の「1つも」を、さらに single で強調したニュアンスで、「たった1つのものさえ(変えたいと思うものは)ないんだ」と言っている感覚になります。
そんな風に、「変えたいと思うものはたったの1つもない」と何度か言った後、And definitely not... two... single things. と言っていますね。
チャンドラーはモニカが豊胸手術をするつもりだと思い込んでいるので、モニカの胸(boobs/breasts)を変えてほしくない、という意味で、「君については、何一つ変えて欲しくない」と言っているわけですが、胸というのは、boobs/breasts と表現することからもわかるように「同じものが対になっている複数形」ですから、「正確に言うと、たった1つ、じゃなくて、シングルのものが2つ(というペア)」だと言い換えたことになるわけです。
モニカとレイチェルは何のことかわからないでしょうが、観客や視聴者はチャンドラーが「胸」の話をしていることがわかっているので、「いや、1つじゃなくて、シングルが2つだな」と言い直したそのコネタ的なジョークに笑ってしまうわけですね。

You're being weird. は、「あなたは(今現在)ヘンである」という感覚。
You're weird. なら「あなたってヘンね」のように、相手の性格が(常に)ヘンである、と言っている感じになりますが、このように、are being と be動詞を進行形にすると、「今この瞬間、あなたはそういう状態である」という、一時的な状態を指すことになります。

チャンドラーの(今の)様子がおかしい、と言った後のモニカのセリフも面白いですね。
「エッチしたいの? それとも何か悪いことをしたの?」ということで、「完璧なプロポーションの俺の妻。俺は君に感謝したいんだ」みたいに、いきなりベタ褒めのセリフを繰り出す夫に、「そんなにやたらと褒めるのは、私とエッチしたいわけ? それとも悪いことをして怒られそうだから先にご機嫌を取ってるの?」みたいに言ったことになります。

チャンドラーはそれを否定して、I just love the way you look. と言っています。
「俺はただ、君の見た目の感じ・様子が大好きなんだ(愛してるんだ)」ということで、「君の見た目・ルックスが好き」と、外見が好きなことを言っていることになります。

その後の、I am warm, for your form. について。
チャンドラーは、ちょっと気取った感じで、I am warm... for your form. と言っています。
聞いているモニカとレイチェルは「何言ってんだか」みたいな顔をしていますが、このセリフの後、観客はかなりウケていますね。
この部分、DVDの日本語訳では「燃えちゃうよ、そのボディーに」と訳されていましたが、そういうニュアンスだろうと私も思いました。

warm は「暖かい、温かい」という意味ですが、研究社 新英和中辞典では、以下のような意味も出ていました。
warm
〈体が〉ほてる、熱くなる、〈運動など〉体をぽかぽかさせる、軽く汗をかかせる
好色な、挑発的な、扇情的な


また、form は「フォーム」で「形、型」と訳されることが多いですが、「姿、外観、体つき」という意味としても使われます。
研究社 新英和中辞典では、
a woman of delicate form きゃしゃな体つきの女性
という例も出ていました。

ですから、I am warm, for your form. は、「俺は(体が)ほてる・熱くなる、君の体つきに対して」という意味になり、「君の身体(ボディー)に、俺は燃えちゃうよ」という意味になる、ということですね。
意味としてはそういう内容なのですが、それが warm と form が韻を踏んだ形になっているのが、このセリフのポイントと言えるでしょう。
ここでもまた、モニカとレイチェルには何のことかさっぱりわからないでしょうが、観客と視聴者には、チャンドラーが「韻を踏んで、うまく言ってみただろ」とちょっと得意気な様子がわかる、という楽しさになるでしょうね。


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posted by Rach at 16:31| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月27日

これから頼むことは彼の耳には入れたくない フレンズ9-16その3

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[Scene: Joey's apartment. Monica enters.]
ジョーイのアパートメント。モニカが入ってくる。
モニカ: Hey, Joey! (はーい、ジョーイ!)
ジョーイ: Hey! (よお!)
モニカ: Listen, I need to know that what I'm about to ask you, will never get back to Chandler. (ねぇ聞いて。私がこれからあなたに頼もうとすることは、チャンドラーの耳に絶対に入らないって知っておきたいんだけど。)
(Joey frowns...then looks as if he understands)
ジョーイはしかめ面をして、それから、わかった、というような顔をして
ジョーイ: I'd be lying if I said I haven't thought about it myself. Chandler is my best friend. It would be wrong. Good...(He winks)...But wrong. (俺自身、そのことを考えなかったと言えば嘘を言っていることになる。チャンドラーは俺の親友だ。それはいけない[悪い]ことだよ。グッドだけど… [ジョーイはウィンクする] …でもいけないことだ。)
モニカ: (Looks exasperated) Okay, first of all, it would be great. But that's not what I'm here to talk to you about, okay? I need to borrow some money. ([しびれを切らした(いら立った)様子で] いいわ、まず最初に、それは最高でしょうね。でも、私がここであなたに話したいことはそのことじゃないのよ、いい? いくらかお金を借りる必要があるのよ(お金を借りたいのよ)。)
ジョーイ: Aww, I don't know, Monica, y'know... erm... lending friends money is always a mistake. (あー、どうかな、モニカ。ほら、うーんと、友達に金を貸すことは常に間違いだよ。)
モニカ: But Chandler lent you money! (でもチャンドラーはあなたにお金を貸したわ!)
ジョーイ: And I think he would tell you it was a mistake. (だから、それは間違いだって、彼は君に言ってるだろうと思うけど。)
モニカ: Come on, I just, I need it for some rent and... some other bills. (お願いよ、家賃のためにお金が必要なの、それから他の請求書のためにも。)
ジョーイ: Oh. Well, how much? (おぉ、で、いくら?)
モニカ: Two thousand dollars? (2000ドルなんだけど?)
ジョーイ: Two thousand dollars!? What do you think I am, a soap opera star!? (2000ドル? 俺を誰だと思ってるんだ、ソープオペラのスターだとでも?)
モニカ: Yeah. (ええ、そうよ。)
ジョーイ: That's right, I am! (Opens drawer and rummages through it.) (その通り、俺はスターだ! [引き出しを開けて、中のかき回して捜す])

ジョーイの部屋に入ってきたモニカは、真面目な顔でジョーイのところに近づき、ソファーに座っているジョーイと同じ目線の高さになるようにひざまずいて、I need to know that... 以下のセリフを言っています。
直訳すると、「私は that 以下のことを知る必要がある。(that 以下の内容は)私がこれからあなたに頼もうとすることが、決してチャンドラーに get back (to) しない(ということ)」になるでしょうか。
get back to は「〜に戻る、帰る、〜に連絡する」という意味でよく使われますね。
この場合は、「私が今からあなたにお願いしようとしていること(=あなたへの頼みごと)の内容が、チャンドラーには絶対に伝わらない、ということを知りたい、確認したい」と言っていることになるでしょう。
もう少し日本語っぽい表現にすると、「私が今からあなたに頼もうとしていることは、チャンドラーの耳には入れないで」というところですね。

深刻そうにそう言うモニカの顔をじーっと見つめたジョーイは、ちょっと困ったような顔をした後、軽く息を吐いて、モニカの手に自分の手を重ねて、「みなまで言わなくても、モニカの言いたいことはわかってるよ」という顔で、I'd be lying if... のセリフを言っています。
セリフを直訳すると、「もしそのことを俺自身が(今まで)考えたことがなかった、と言えば、俺は嘘を言っていることになるだろう」ですね。
I would be lying, I said は仮定法過去の形で、「(事実に反して)俺自身がそのことを考えたことがないと言えば、俺は(今)嘘をついていることになる」という時制になります。
つまり、裏返すと、「俺自身もそのことは今まで考えたことあったよ」と言っていることになります。
この I'd be lying... という表現は、以前のフレンズにも出てきたことがありました。
過去記事、…と言えば嘘になる フレンズ5-14その5 で、
チャンドラー: Well, you know that thing you said before, I'd be lying if I said I wasn't intrigued. (そうだな、ほら、前に君が言ったあのことだけど、もし俺が興味をそそられなかったと言ったら、嘘になるよ。)
というセリフでした。
I'd be lying if I said SV という形が全く同じですね。
こういうものは、「そっくりそのままいただく」形で覚えておいて、SV に様々な文章を当てはめて、自分で積極的に使うようにしていければ楽しいですね^^

モニカはまだ頼み事の内容を話していないのに、ジョーイはモニカの表情と態度から、その内容を察して、先に「俺だってもちろんそのことは考えたことあるよ」と言っているわけですが、it の内容がセリフ上ではわからないながらも、観客はここで既に笑っています。
そのセリフを聞いているモニカの方も、「いや、そういうことじゃないんだけど」という気まずい顔をしていますが、「女子が自分にお願いごとをしてくる」=「自分とエッチしたがっている」とジョーイが勘違いしていることが、エッチを指す言葉がセリフに出ていなくてもわかってしまう、という面白さなわけですね。

基本的には人よりも察しが悪い(笑)ジョーイですが、エッチ系の話だけは反応が早くて、今回もそのジョーイの特徴が出た形になっています。
thought about it myself までの部分で、「モニカがジョーイとエッチしたがっていると、ジョーイが誤解している」ということに、観客もモニカも気付いたわけですが、その後のセリフがさらに、ジョーイが勘違いしていることをよりはっきりさせる効果を出しています。
その後の部分は、「チャンドラーは俺の親友だ。(もしそれを行えば)それは、いけない・悪い(ことになる)だろう。いいこと…だけど[いい…けど]悪い」というところですね。

モニカの夫チャンドラーの名前を出した上で、「君の夫は俺の親友だから、それはいけない」と言っていることからも、「親友のチャンドラーを裏切るようなことは俺にはできない」と言っていることがわかりますね。
wrong と言った後、反対語の good という言葉を言って、いたずらっぽくウインクしてみせますが、これは、「それは倫理的にはいけないことだけど(wrong だけど)、その行為は良い(いい)(good だ)。でも(やっぱり)(倫理的には)いけない」と言った感覚になりますね。
DVDの日本語訳では「気持ちいいけど、いけないよ」と訳されていましたが、good については、「エッチ的な意味で good 」→「気持ちいい」というニュアンスだろうと私も思いました。

ジョーイが勝手に勘違いしているのを見て、モニカはうんざりしたような顔をしていましたが、とりあえずジョーイの発言を受けて、「まず最初に(これを言わせてね)。もし(あなたが言うように)二人がエッチしたら最高でしょうね」と返します。
その部分では、わざとニッと笑って、ジョーイの手をパンパンと軽く叩いてみせていますが、「あなたの気持ちは私にもわかるわよ」というような、まるで子供を諭しているようなしぐさになっているのも面白いです。
ト書きの exasperate は、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
exasperate : to make someone very annoyed by continuing to do something that upsets them
つまり、「ある人を怒らせるような何かをし続けることで、その人を非常にいらいらさせること」。
つまり、looks exasperated は、意味的には looks annoyed に近い感覚なのですが、「相手を怒らせるようなことをし続けて」というところにポイントがあると言えそうですね。
今回の場合も、「一方的に勘違いして、自説を滔々と(とうとうと)述べている、というジョーイの行為にうんざりして」という感覚から、exasperated という表現が使われたのだろうと思います。

that's not what I'm here to talk to you about は、「それ(あなたが思っていること)は、あなたに話すためにここにいることじゃない」というところでしょうか。
I'm here to talk to you about (something). 「(あること)についてあなたに話すために、私はここにいる(ここに来た)」の something が what として前に出た形ですね。
ここに来てあなたに話そうとしていたことは、それ(that=ジョーイが思っていること)じゃない、ということです。
その後、はっきりと「いくらかお金を借りたいの」と正直に話しています。
今回のエピソードの最初で、チャンドラーがインターンをしているために、銀行の預金額が減っている、というやりとりがありましたが、その流れで「モニカは夫チャンドラーに内緒で、ジョーイにお金を借りに来た」ということがここではっきりするわけですね。

お金を貸して欲しいと言われたジョーイは、困った顔をして立ちあがり、「それはどうかな、モニカ」と言って、lending friends money is always a mistake. と言っています。
この文章のメインの動詞は is で、「lending friends money は常に間違いである」と言っていることになります。
主語に当たる lending friends money は、「友達にお金を貸すこと」という動名詞ですね。
lend は「人に物を貸す」と表現する場合、lend+人+物 のように、目的語を2つ取ることができる動詞なので、動名詞になった場合でも lending+人+money で、「人に金を貸すこと」という意味で使えるわけですね。

友達がお金を借りに来た時に、「うーん、友達と金の貸し借りをするのはよくないよ」と諭すのは、大人の会話としてある意味正しいのですが、直後にモニカが言っているように、「でもチャンドラーはあなたにお金を貸したわよ!」というのが事実なので、「チャンドラーにお金を借りてたジョーイが”お金の貸し借りはよくない”とか言うんかーい!」と、モニカだけでなく観客も、ツッコミを入れたくなるセリフ、ということになります。

そう言われた後のジョーイの返しも面白いですね。
直訳すると、「それ(友達へ金を貸すこと)は間違いであると、チャンドラーが君(モニカ)に言うだろうと思う」になるでしょうか。
「あなただってチャンドラーにお金を借りたくせに!」みたいに言われて、「今頃チャンドラーだって、”ジョーイに金なんか貸さなきゃ良かったな。あいつに金を貸したのは間違いだったな”ってきっと思ってるさ」と、まるで他人事みたいに言っている面白さになるでしょう。

モニカは「家賃や請求書のためにお金が必要なの」とさらに頼み、金額を聞かれて、2000ドルと答えます。
2000ドルという金額を出されたジョーイは、怒ったような顔で、大きな声で、「2000ドルだって? 君は俺を何だと思ってる、ソープオペラのスターだと(思ってるのか)?」みたいに返します。
モニカは一瞬、間を置いて、「だって実際そうでしょ?」みたいな顔で、Yeah. と言うのですが、それを聞いたジョーイは、急に満面笑みの状態になって、「その通り、俺はそうだ!(俺はソープオペラのスターだ!)」 と言って、キッチンの引き出しを開けて、中をかき回し、小切手帳を取り出すことになります。
ちなみにト書きの rummage は LAAD では、
rummage : to search for something by moving things around in a careless way
in/through etc.
例) Andrea rummaged through her purse for a tissue.

つまり、「ぞんざいに(雑に)物を動かすことで、何かを探すこと」。例文は「アンドレアはティッシュを捜すのに自分のバッグをかき回した[自分のバッグを引っかき回してティッシュを捜した]」。

引き出しやバッグなど、「中にいろいろなものが入っているところを引っかき回して捜す」という時に使える動詞、ということですね。

今回はト書きに見慣れない単語が出てきたので英英辞典の語義を引用させていただきましたが、ト書きというのは、シーンの動きを文字化したものであり、その映像と絡めて、単語本来の意味を英英辞典で確認する、という作業は、その単語のイメージを理解するのに大変役立つと思います。
ネットスクリプトだけではなく、IMDb (Internet Movie Database) の quotes などでも、ト書きが書かれていることも多いので、皆さんの好きな作品の好きなシーンのト書きに注目してみるのも、英語学習的には面白いかな、と思います。


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posted by Rach at 16:38| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月23日

父親が俺に教えたことが1つあるとすれば フレンズ9-16その2

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チャンドラーとモニカは、銀行口座の明細を見て、その少なさに驚いています。
現在チャンドラーは無給のインターンの仕事をしているため、収入よりも支出が大きくなったことが銀行残高が減った原因だと、二人は話し合っているところ。
チャンドラー: You know what? You know what? I think we're making too big a deal out of this. okay? So we pay our bills a little late this month. Maybe next month we'll cut back on a few things. And maybe we start eating out of Joey's refrigerator for a change. You're chef. What can you make out of baking soda and beer? (ねぇ、ねぇ。俺たちはこのことを大ごとに考え過ぎてると思うんだ、だろ? だから今月は、請求書を少し遅く払うんだ。多分来月は、いくつかのことを切り詰めよう。そして多分、いつもと違って、俺たちがジョーイの冷蔵庫のものを食べ始めるんだ。君はシェフだ。ベーキング・ソーダ(重曹)とビールで何が作れる?)
モニカ: All right. Worst-case scenario is, we borrow some money from my parents. (いいわ。最悪の場合のシナリオは、うちの両親からお金を借りることよ。)
チャンドラー: No! We're not borrowing money. (だめだ! 俺たちはお金は借りないよ!)
モニカ: Why not? (どうしてダメなの?)
チャンドラー: Because we don't do that. We are Bings! And if there's one thing my father taught me, it was... well, to always knock before going into the pool house. But the other thing was, never borrow money. (だって俺たちはそんなことしないの。俺たちはビング家の人間だぞ! それに、俺の父親が俺に教えたことが一つあるとしたら、それは、プールハウスに入る前に常にノックしろ、ってことだった、、けど、もう一つのことは、決して金は借りるな、だ。)
モニカ: Wow! I had no idea you had this much pride. (わぉ! あなたがこれほどのプライドを持ってるとは思いもしなかったわ。)
チャンドラー: That's right, I do. And I'm your man. And I'm gonna get us through this situation even if it means you working twice as hard. (その通り、俺はプライドを持ってるんだ。そして俺は君の男(夫)だ。だから俺は、俺たちがこの状況を切り抜けるようにするんだ、例えそれが、君が2倍必死に働くことを意味するとしてもね。)

I think we're making too big a deal out of this. について。
make a big deal out of は「〜のことで大騒ぎする、〜を大げさに言う、おおごとにする」。
big を too で強調しているので、make too big a deal という語順になっているのもポイントですね。
残高が少なくなったからって、そんなに大騒ぎしなくてもいいんじゃないの? ということです。
bill 「請求書」を今月は少し遅く支払う、と言った後、Maybe next month we'll cut back on a few things. と続けていますが、cut back on は「〜を減らす・削減する、〜を切り詰める」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
cut back [phrasal verb]
cut something back, cut back something : to reduce the amount, size, cost etc. of something (SYN: decrease)
on
例) We have had to cut back on spending.

つまり、「何かの量、サイズ、コストを減らすこと。同義語 decrease」。例文は「我々は支出を切り詰めなければならなかった」。

And maybe we start eating out of Joey's refrigerator for a change. の eat out of Joey's refrigerator は「ジョーイの冷蔵庫から(食べ物を)取り出して食べる」という感覚ですね。

for a change は、研究社 新英和中辞典では以下のように出ています。
for a change いつもと変えて、気分転換に、時には

LAAD では、
change : PLEASANT NEW SITUATION [countable usually singular] a situation or experience that is different from what happened before, and is usually interesting or enjoyable
例) Why don't you try being helpful for a change?

つまり、「楽しい(愉快・快適な)新しい状況。前に起こったこととは異なる状況や経験。そしてそれはたいていは面白い、または楽しい」。
例文は、「いつもと違って、役立つようなことをしてみたらどう?」

Macmillan Dictionary では、
for a change : instead of what usually happens
例1) Why don't you let me drive for a change?
例2) It's nice to hear some good news for a change.

つまり、「いつも起こることの代わりに」。例文1は「いつもと違って、私に運転させてくれない?」、例文2は「いつもと違って、良いニュースを聞くのは良いことだ」。

チェンジ(チェインジ)というと「変化」という言葉が我々日本人にはまっさきに浮かびますが、ただの「変化」というよりは、LAAD の説明にあるような pleasant new situation 「楽しい(愉快・快適な)新しい状況」を指しているのがポイントとなるでしょう。

「変化」なので、「以前と異なる状況」であることは間違いないのですが、for a change のような使い方をする場合には、その変化の方向性が「より面白く、より楽しいものである」ということですね。
いつもは、食いしん坊のジョーイが、俺たちの冷蔵庫を漁ってるけど、今度は俺たちがジョーイの冷蔵庫を漁ろうぜ、と言っていることになります。

チャンドラーは、「モニカはシェフだろ」と言った後、baking soda と beer から、何が作れる? と尋ねています。
「ジョーイの冷蔵庫から食べ物をもらおう」みたいに言った後の baking soda and beer ですから、「ジョーイの冷蔵庫を漁ろう、と言ったところで、ジョーイの冷蔵庫には重曹とビールしかないけどな。君はシェフだから、それだけの材料で何か作ってみせてよ」みたいに言ったことになるでしょう。

次のモニカのセリフ、Worst-case scenario is, we borrow some money from my parents. について。
直訳すると、文字通り、「最悪のケースのシナリオは、私たちが(いくらかの)お金を私の両親から借りることである」ということ。
「最悪のケースのシナリオは〜である」のように言いたい場合には、こんな風に、直訳チックな英文でオッケーということですね。

「最悪、うちの両親からお金を借りることになる」というモニカの発言を聞いて、チャンドラーは、「だめだ! 俺たちはお金は借りないぞ!」と完全にその案を拒絶しています。
「どうしてだめなわけ?」と聞くモニカに、チャンドラーは、Because we don't do that. We are Bings! と返しますが、直訳すると、「なぜなら俺たちはそんなことをしないから。俺たちはビング(家の人間)だから!」になるでしょう。
DVDの日本語訳では、「それがビング家の家訓だからだよ」と訳されていましたが、言っている内容はそういうことですね。
「俺たちはビング家の人間で、だからお金を借りないんだ」と言っているわけですから、「ビング家の人間はお金を借りてはいけない」という家の方針・家訓がある、と表現することもできるでしょう。

And if there's one thing my father taught me, it was... well, to always knock before going into the pool house. について。
長いので、前から順番にイメージしていくと、「そして、もし俺の父親が俺に教えたことが1つあるとしたら、それは…(ちょっと言いよどんで)プールハウスに入る前にはいつもノックすることだった」になるでしょう。
その後の But the other thing was, never borrow money. は、「でも、もう一つのことは、決して金を借りるな、だった」になります。

「俺たちはビング家の人間だから、金を借りちゃいけないんだ」というセリフに続いて、「俺の父親が俺に教えたことが1つあるとしたら、それは…」という話の流れになれば、「父親が俺に教えた唯一のことは、金を借りるな、だった。俺の父親が一番強く言っていたのはそれだった」になると普通は思いますよね。
その予想に反して、父親が教えた一つ目のことは「プールハウスに入る前には必ずノックしろ」という話だったところが、チャンドラー的自虐ネタジョークになっている、という面白さです。

プールハウスは、水着姿だったり、水着を着替えたりするような場所ですから、子供のチャンドラーがそこに入ろうとする時には必ずノックしろ、と父親に言われたということは、中で大人がエッチなことをしている、ということを示唆しているわけですが、チャンドラーのお父さんはゲイなので、中で男同士がイチャイチャしている、ということも連想されるために、さらにそのジョークが強烈に聞こえるという効果もあるわけですね。
「ビング家の人間は、金を借りてはいけないんだ!」と強い調子で言いながら、父親から受けた一番の注意は「プールハウスをノックすること」だったというエッチがらみの話だったところがオチになっているということです。

I had no idea you had this much pride. は、「あなたがこれほどの(量の)プライドを持っているとは思わなかった」。
そう言われたチャンドラーは、「その通り。俺は(君が驚くほどの)プライドを持ってるんだよ」と肯定し、And I'm your man. と言っています。
「俺は男だ」なら、I'm a man. になるでしょうが、ここでは your man になっていますので、直訳すると「そして俺は君の男だ」になるでしょうね。(Wham! の曲にも I'm Your Man というタイトルの歌がありましたね^^)

チャンドラーとモニカは夫婦なので、この場合は「俺は君の夫だから」みたいなニュアンスで言っているようですね。
「あなたってプライドあるのね」みたいに言われた後ですから、「あぁ、君の夫である、男の俺が頑張ってみせるよ」的な話が続くと想像されるのですが、チャンドラーが(珍しくw)強気な発言をする時は、オチの前振りであることも多く、今回もその定石パターンとなっています。
そのオチのセリフ、And I'm gonna get us through this situation even if it means you working twice as hard. について。
前半は、「そして、(男の)俺が、この(金欠で厳しい)状況を俺たちが切り抜けられるようにしてみせる」というところでしょう。
even if 以下の後半は、「たとえそれが、君が2倍必死に(一生懸命)働くことを意味するとしても」になりますね。
「俺は君の男(夫)だ。俺たちがこの状況を切り抜けられるように俺がなんとかするよ」みたいに言っておきながら、「妻のモニカに2倍働かせることになったとしても」と付け加えているというオチになっているわけです。
俺が頑張るよ、と言っても、無給のインターンの俺が頑張っても即、収入には結びつかないので、結局、モニカに頑張ってもらうしかないんだけどね、と認めてしまっている、という尻すぼみ発言の面白さ、ということですね。


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2015年07月21日

ダブルスタッフオレオの発売以来 フレンズ9-16その1

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シーズン9 第16話
The One With The Boob Job (すれ違う二人)
原題は「豊胸手術の話」


[Scene: Chandler and Monica's apartment. Chandler and Monica are looking through some papers.]
チャンドラーとモニカのアパートメント。チャンドラーとモニカは書類を見ている。
チャンドラー: Have you seen our bank statement? Can this be right? (俺たちの銀行口座の明細見た? これって合ってるの?[正しいの?])
モニカ: I know. God, I haven't seen my savings take a hit like this since I was a kid and they came up with Double Stuf Oreos. What happened to all of our money? (そうね。まぁ、私の預金[蓄え(たくわえ)]がこんな風に下がるのを見るのは、あの時以来だわ。私が子供で、(お菓子会社の人が)ダブル・スタッフ・オレオ(クリーム増量のオレオ)を考えついた時よ[ダブル・スタッフ・オレオが発売された時よ]。私たちのお金に一体何が起こったの?)
チャンドラー: Well, I'm not sure exactly what they did, but I'm inclined to blame Enron. (そうだな、彼らが何をしたのかは正確にはわからないけど、でも、エンロンを責めたい気がするね。)
モニカ: I guess with you doing the internship, we're just spending more than we're bringing in. (あなたがインターンをしていることで、入ってくるお金以上のお金を使っているって気がするわ。)
チャンドラー: Yeah, maybe I should quit and get a job that pays. (そうだね、多分、俺は(今のインターンを)辞めて、給料が払われる仕事を見つけるべきだ。)
モニカ: Oh, But you're finally doing something that you love! I mean, I can't ask you to give that up. Although it'd be nice if the thing that you love was y'know... finding gold. (あぁ。でもあなたはついに、好きなことを(仕事として)やってるのよ! つまり、あなたにそれをあきらめろ、とは言えないわ。ただ、あなたの好きなものが、ほら…黄金を見つけることだったら、良かったんだけど。)

bank statement は「銀行口座計算書・取引明細書」。
チャンドラーはモニカに、「俺たちの銀行口座明細見た? これで合ってるの・正しいの?」と尋ねています。
モニカはその明細を見て、I haven't seen my savings take a hit... のセリフを言っています。
savings は「貯金・預金、貯蓄、蓄え(たくわえ)」、take a hit は「急激に落ちる」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
take a hit : (informal) if profits, sales etc. take a hit, they become less
例) The company's stock took another hit.

つまり、「(インフォーマル) 利益や売り上げが take a hit するというのは、それらが少なくなること」。例文は、「その会社の株が、また下がった」。

「自分の蓄えがこんなに減ったのを見るのは子供の時以来」と言っていることから、子供の時にも、蓄え(お小遣い)が急激に減ったことがあることがわかります。
その説明が、they came up with Double Stuf Oreos になるのですが、オレオ(Oreo)は、クリームをチョコレートクッキーで挟んだ、ナビスコの人気商品ですよね。
come up with は「(アイディアなどを)思いつく、考えつく」。
they は漠然と、「お菓子会社の人(ここではナビスコの人)」を指すニュアンスで、「(オレオを販売する会社の人が) Double Stuf Oreos (のアイディア)を考えついた(時にも、同じように小遣いがものすごく減った)」という意味になります。

Double Stuf Oreos 「ダブル・スタッフ・オレオ(ズ)」については、Double Stuf Oreos でグーグル画像検索をすると、そのパッケージの画像がたくさんヒットします。
stuf という言葉は英単語としては存在しませんが、英単語 stuff の代わりに、商品名としてあえて、Stuf という綴りを使っているようで、パッケージの表示も、Double Stuf OREO となっています。

Wikipedia 英語版: Oreo の Varieties の Other shapes の項目では、一番最初に Double Stuf Oreo が紹介されています。
その説明を引用させていただくと、
Double Stuf Oreo (introduced in 1974) have about twice the normal amount of white creme filling.
つまり、「ダブル・スタッフ・オレオ(1974年発売)は、ホワイト・クリーム・フィリングが通常(標準)の量の約2倍入っている」。
また、その説明書きの横に、オレオのサイズ比較の画像も載っています(わかりやすい!)
その画像の説明は、
Different sizes of Oreo cookies: mini, regular and Double Stuf
ということで、ミニ、レギュラー、ダブルスタッフのサイズ比較ということですね。
確かにレギュラーよりも、白いフィリングの厚みが2倍くらいに見えます。

「子供の頃のモニカは太っていて、甘いお菓子ばかり食べていた」ということは、これまでのフレンズでも何度も言われてきましたので、「オレオの中身のクリームが2倍増量」という新シリーズが登場した時に、モニカがそれを買い漁り、食べまくったであろうことも、容易に想像できますね。
(私はフレンズたちと同世代だからわかるのですが)ダブル・スタッフ・オレオが発売された1974年は、確かに彼らの子供時代に当たるので、「あぁ、確かに、彼らが子供の頃に、ダブルスタッフが発売されたよな」というような「年代的ジョーク」としての面白さも感じられるわけでしょう。

「こんなに貯蓄が減ったのは、ダブル・スタッフ・オレオに小遣い全部注ぎ込んだ時以来よ」と言いながら、「私たちのお金に何が起こったの?」とモニカは言っています。
「どうしていつの間に、こんなに預金が減っちゃったの?」ということですね。

それに対してチャンドラーは、いつものようにとりあえずジョークを返しています。
前半部分は、「彼らが何をしたのかは正確にはわからないけど」。
後半の I'm inclined to blame Enron の be inclined to は「〜したい気になる・〜したい気がする」。
Enron (エンロン)は、2001年に経営破綻した、エネルギー企業ですね。
粉飾決算していたことも明らかとなり、「エンロンショック」として経済に大きな影響を与えましたが、チャンドラーはそのように、「アメリカ経済に多大な影響を及ぼした会社名」を持ち出すことで、その影響で自分たちの家計も苦しくなった、みたいに言ってみせたわけですね。

次のモニカのセリフ、I guess with you doing... について。
with you doing the internship は、「あなた(チャンドラー)がインターン(シップ)の仕事をしているという状態・状況で」のように、付帯状況を表す感覚になるでしょう。
bring in を直訳すると、「中に持ち込む・取り込む」という感覚ですから、「(お金・利益を)もたらす、生じる」という意味になります。
つまり、「あなたが(無給の)インターンをしていることで、稼げるお金よりも多くのお金を私たちは消費している・使っている」と言っていることになるでしょう。

それを聞いたチャンドラーは、「多分、俺は仕事を辞めて、pay する(つまり、お金が入る、お金がもうかる)仕事をゲットすべきだな」と言います。
モニカは「でも」と言って、「あなたはやっと、自分が好きなことを(仕事として)やってるのに!」と言っていますね。
「確かに今は無給だけど、嫌々やっていた昔の仕事と違って、やっと好きなことを仕事にできたのに。それをあきらめてなんて私には言えないわ」と、夫の気持ちを理解する妻らしい言葉を言っていることになります。

ただ、そこで終わらないのが、フレンズっぽい、そしてモニカっぽいところで、Although 以下のセリフは、「もしあなたが好きな仕事が、ほら、gold を見つけること、なら、良かったのに」という意味になります。
gold は「金、黄金」なので、find gold は「黄金を見つける、金鉱掘り」みたいなニュアンスでしょう。
直、利益に結び付くような「金鉱掘り」が、あなたのやりたいことだったら良かったのにね、みたいに言ったことになりますね。
「あなたの好きな仕事が、儲かる仕事なら良かったのに」という例として、1848,49年頃のカリフォルニアのゴールドラッシュ(gold rush)を連想させるような、find gold というフレーズを使ったところに面白さがある、ということでしょう。
日本で言うと、「あなたの好きなこと(やりたいこと)が埋蔵金探しなら良かったのに」みたいに言った感じかなぁ、と思いました。


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posted by Rach at 14:32| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月17日

主要な購買層にアピールする フレンズ9-15その6

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若者向けのローラー付きスニーカーのCMのプレゼンで、ボス(上司)から高い評価を受けたチャンドラー。
ボスはチャンドラーのCMについて語ります。
ボス: You see? That has a clear selling point. It appeals to our key demographic, it's.... (enthusiastic) How did you come up with that? (わかるか? 今の(プレゼン)は、はっきりした売りポイント(セールスポイント)を持ってる。我々の主要な[重要な・キーとなる]購買層[消費者層]にアピールする[主要な購買層にウケる]。[熱狂的な様子で] どんな風にして、今のを思いついたんだ?)
チャンドラー: (over-enthusiastic) I don't know, I don't, I don't know! I was just trying to get into a young mindset, you know, and stuff started to flow. ([大袈裟に熱狂した様子で] わからない、わからないんです。僕はただ、若者の物の見方・考え方に入りこもうとしただけなんですよね、そしたら、何かが流れ出してきたんですよ。)
ボス: That is great. Good work! (今のは素晴らしいよ。よくやった!)
チャンドラー. Thank you. (ありがとう。)
ボス: See all of you tomorrow. (He leaves) (じゃあみんな、また明日。[ボスは去る])
(Chandler stands up and walks out the room with a cane)
チャンドラーは立ち上がり、その部屋を出て行く、杖をつきながら。
チャンドラー: The cold weather hurts my hip! (寒い天候(気候)は腰を痛くするね[寒さのせいで腰が痛いよ。寒さが腰にこたえるね]!)

ボスはチャンドラーのプレゼンを、That has a clear selling point. と褒めています。
selling point は「売るポイント」ということですから、日本語だと「セールス・ポイント」ということで、君がプレゼンしたさっきのCMには、明白なセールス・ポイントがある、セールス・ポイントがはっきりしている、と言ったことになります。

次の It appeals to our key demographic について。
直訳すると、「我々のキーとなる(主要な) demographic にアピールする」になりますね。
「アピール」という言葉はすでに日本語化しているので、appeal to 「〜にアピールする」という訳で十分ニュアンスは通じると思いますが、A appeal to B. の形をさまざまな日本語訳に当てはめてみると、「A が B にアピールする。A が B の心に訴える。A が B にとって魅力的である。A が B にうける・気に入られる」などと表現することが可能でしょう。

demographic を英和で調べると、「人口統計(学)の」という形容詞として出ていますが、この文章の構造だと、「我々の重要な○○」なので、demographic は名詞として使われていることになります。
実際、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、名詞として以下のように出ています。
demographic [noun] : [singular] a part of the population that is considered as a group, especially for the purpose of advertising or trying to sell goods.
例) Cable television is focused on the 18 to 49 demographic (= people who are 18 to 49 years old).

つまり、「(単数形で) グループとして見なされる人口のある部分、特に宣伝、またはものを売ろうとする目的のため」。例文は、「ケーブルテレビは、18歳から49歳の層にフォーカスされている[焦点が合わされている、その層をターゲットにしている]」。

英英辞典の語義が非常にわかりやすいですね。
「人口統計学」という漠然とした意味ではなく、「宣伝、販売目的において、グループとみなされる人口のある部分」ということですから、まさに今回のような広告業における専門用語であって、その商品を売り込みたい層、その商品の購買層などの「層」という感覚が近いだろうと思います。

そのスニーカーを買って欲しいと思っているターゲットの層に訴える、アピールする、素晴らしいCMだと褒めているわけですね。
ボスは本当に興奮した様子で、「今のをどうやって思いついたんだ?」とチャンドラーに尋ねます。
ボスのテンションの高い感じに合わせたように、チャンドラーも興奮気味に高めの声で答えます。
「自分でもよくわからないんですよ」と何度か言った後のセリフ、I was just trying to get into a young mindset... について。
直訳すると、「僕はただ、若い mindset に入りこもうとしていただけなんですよ。そして、stuff が flow し始めたんです」になるでしょうか。
mindset は、英辞郎では、
mind-set=【名】物事の考え方、物の見方、発想
などが出ています。
LAAD では、
mindset [noun] [countable usually singular] : someone's way of thinking about things, which is often difficult to change
つまり、「人の、物事に関する考え方、しばしば変えるのが困難なもの」。

stuff は漠然と「もの」を指し、flow は「流れる」ですから、「若者の発想に入りこもうとしてみたら、(自然と)何かが流れ出してきたんですよ」と言った感覚になるでしょう。
日本語で言うところの、「ある考えが急に湧き出てくる」「何かが降りてくる」みたいな感覚に近いような気がしますね。
頭をひねりにひねって考え出したアイディアというよりも、「ただ若者の気持ちになって考えてみたら、ふっとそのアイディアが出てきた」というところで、そのようなことを言いたい場合には、英語ではこんな風に flow を使って表現すればいいのか、とわかるわけです。

ボスは「よくやった」と褒め、「みんな、また明日」と言って部屋を出て行きます。
そこでミーティングは解散となるのですが、チャンドラーは置いてあった杖を手にとって、おじいさんのようにその杖をつきながら、よろよろと会議室を出て行きます。
杖をついているのは、少し前のシーンで、宣伝コピーを考えるためにローラー靴を履いていて、こけてお尻を打ったせいですが、出て行く時に、The cold weather hurts my hip. と言っていて、それもまた笑いのポイントになっています。
直訳すると、「寒い天候・気候は俺の腰・ヒップを痛くする、苦痛を与える」。
DVD日本語訳では「寒さが尻にこたえる」となっていましたが、まさにそういう感じですね。
また、hip というのは、日本語で「ヒップ」と言うと「お尻」のイメージがありますが、英語で「あの子のお尻、見てたでしょ!」的な意味で「お尻」と言う場合は、フレンズではもっぱら、butt がよく使われますよね。
hip は「お尻」というよりは、「腰、臀部(でんぶ)」を指し、研究社 新英和中辞典では、以下のように説明されています。
hip 【名】【C】 ヒップ、腰 《足と体のつながる左右に突き出た部分で、骨盤・大腿骨部分を含む》

ですから、butt(尻)ではない hip(腰)の方を言っている感覚を出そうとすると、「寒さが腰にこたえる」という感覚が近いでしょうか。
実際には、転んで、腰や尻を痛めているので杖をついているわけですが、「他のインターンに比べてずっと年長であり、さらには上司よりも2歳年上」の自分を、「寒さで腰を悪くしているおじいさん」のように言ってみせている自虐的なオチとなるわけですね。


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posted by Rach at 11:29| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月15日

sir または2歳年下の人 フレンズ9-15その5

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広告業界のインターンの仕事をゲットしたチャンドラーですが、「ミーティングに参加すると自分よりずっと若い人間ばかりで、自分だけ年寄りだった、、」とフレンズたちにグチっていました。
底にローラーがついた派手なスニーカーの試作品を持って帰ってきたチャンドラーは、そのコピーを考えるために、それを履いていたところ、コケてお尻を打ってしまったりもしていました。
その後のシーン。
[Scene: Chandler's new workplace, we are witnessing a presentation of a fellow intern]
チャンドラーの新しい職場。(チャンドラーの)同僚インターンのプレゼンを(視聴者は)見ている。
インターン: ... and then, at the end of the commercial, the girls get out of the hot tub and start making out with each other! (…それから、コマーシャルの最後に、その女の子たちは浴槽から出て、お互い、いちゃいちゃし始めるんだ!)
ボス: (ironic) That's interesting! Just one thought: You didn't mention the shoes. Who's next? (Chandler raises his hand) Chandler. ([皮肉っぽく] それは面白いね! ただこう思うんだが。君は(商品となる)靴のことを言ってなかった[靴の言及がなかった]。次は誰? [チャンドラーが手を挙げる] チャンドラー。)
チャンドラー: Okay.... (He stands up) You start on the image of a guy putting on the shoes. He's about my age. (よし… [チャンドラーは立ち上がる] ある男がその靴を履いている映像から始まります。彼は僕くらいの年齢です。)
インターン: (snorting) Your age? ([鼻を鳴らして] あんたぐらいの年?)
チャンドラー: A-huh. So he's rolling down the street and he starts to lose control. You know. Maybe he falls. Maybe he hurts himself. Just then, a kid comes flying by wearing the shoes. He jumps over the old guy and laughs. And the line reads: "Not suitable for adults." (あぁ。それでその男は通りをローラーで下って[滑って]行く。そしてコントロールを失い始めるんだ。ほら、多分、彼は転ぶ。多分、けがをするだろう。ちょうどその時、ある子供がその靴を履いて飛ぶように走ってくる。その子供は、その年取った男を飛び越えて笑う。そして、その(コピーの)1行にはこう書いてある。「大人には不向き」。)
ボス: Well, Chandler, that's great! (あぁ、チャンドラー、それって最高だよ!)
チャンドラー: Oh, thank you, sir. Or, man-who's-two-years-younger-than-me. (He sits down again) (あぁ、ありがとうございます(上司殿)。または、僕よりも2歳若い人。[チャンドラーは再び座る])

若いインターンが、自分が考えたコマーシャルを得意気にプレゼンしています。
言っている内容は、「CMの最後に、女の子たちがバスタブから出て、お互い、いちゃいちゃし始める」ということ。
それを聞いていたボスは、ト書きにあるように皮肉っぽいニュアンスで「それ、面白いね」と言った後、Just one thought: You didn't mention the shoes. と言っています。
just one thought は「ただ一つの考え、思いつき」みたいなことですから、「ちょっと1つ思ったんだけどね」というところ。
後半は、「君はその靴のことを言及していなかった、靴のことを言っていなかった」となります。
靴の宣伝なのに、靴の言及が全くない、と言いたいわけで、「商品名が出てこないなら、それじゃあ全然CMになってないよ」と言っているのですね。

「次は誰?」と聞かれて、チャンドラーは挙手し、立ちあがってプレゼンを始めます。
You start on the image... は、「その靴を履いている(ある一人の)男の映像でスタートする」という感じですね。
He's about my age. は「彼(そのCMの男)は僕くらいの年齢」。
それを聞いた若いインターンは、バカにしたようにプシューと鼻を鳴らして、「あんたの年?」と言っています。
若い子向けの靴なのに、どうしてあんたみたいなおじさんが履いてるんだよ、と言いたいのは明らかですが、チャンドラーは、それを適当にあしらって、プレゼンを続けます。

roll down the street は、この靴はローラー付きの靴であることから、「ローラーで通りを下って行く」みたいな感覚ですね。
その後も彼の描写は続き、「彼はコントロールを失い始める。多分、彼は転び、けがをするだろう」と言います。
a kid comes flying by wearing the shoes. は「一人の子供が、靴を履いた状態で(wearing the shoes)、fly by しながらやって来る」という感覚になるでしょうか。
このように、come doing は「〜しながらやってくる」というニュアンスになります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) でも、以下の形が出ています。
come running/flying/speeding etc.
例) Jesse came flying around the corner and banged right into me.

例文は「ジェシーは角をぐるりと回ってやってきて、俺にドシンとぶつかった」。

come というのは、「イメージしている場所へ近づく」というニュアンスですが、近づくという行動の中で、どういう動きをしているかを、come doing の形で表現できる、ということですね。

fly は「飛ぶ」ですが、「飛行機のように空中に浮いて飛ぶ」だけではなく、「飛ぶように走る、大急ぎで行く」という意味もあります。
fly by だと「〜の近く・そばを飛ぶように走る」、または「飛ぶように過ぎ去る」という意味になります。

「その子供は、the old guy、つまり、チャンドラーと同い年くらいの男をジャンプで飛び越え、笑う」と描写は続きます。
And the line reads: の read は「(主語が)〜と書いてある、〜と読める、〜と示している」というニュアンス。
line は、フレンズでは(ジョーイの職業が俳優であるために)「(俳優の)セリフ」という意味で使われることが多いですが、ここでは「文字の行(ぎょう)」という意味になるでしょう。
LAAD では、
line : WORDS [countable] a line of words on a page from a poem, story, song etc.
例) Read the first two lines of the poem.

つまり、「言葉。詩、話、歌などのページの言葉の列(行)」。

この場合は、「ある言葉が、文字で1行書いてある」という感覚で、その内容は「大人には適していない、ふさわしくない」→「大人には向いてない、大人には不向き」ということになります。

そのプレゼンの内容を聞いて、ボスは感心した様子で、「チャンドラー、それって最高だよ!」と心から褒めています。
最初は「俺と同い年くらいのおじさんが履いてる」という設定を言って、若者にバカにされていたわけですが、最初におじさんに履かせたことをうまく利用して、若者向きであることをアピールした、素晴らしいプレゼンだと言えるでしょう。
また、「自分で考えたCMの情景を、言葉で説明するとこうなる」というのをチャンドラーのセリフは示してくれており、英語学習者としても、学びどころが多いなぁ、という気がします。

ボスにプレゼンを褒められて、チャンドラーは「ありがとうございます」とお礼を言っています。
相手は上司だと言うことで、Thank you, sir. のように、ちゃんと敬称の sir を使っているところにも注目ですね。
そのように、敬称を使って上司に礼を言った後、Or, man-who's-two-years-younger-than-me. とも言っています。
長い文章がハイフンで繋がっていることで、それ全体が一つの呼び掛け語であることを表しています。
直訳すると、「僕よりも2歳若い人」ということですね。
sir という言葉を使ったけれど、上司のあなたは実際には僕より2歳年下なんですけどね、と言った感覚になります。
年下の人の部下になっている自分のことを、少々自虐的に言ってみせたわけですね。


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2015年07月13日

もっと屈辱的なことあったんじゃない? フレンズ9-15その4

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夜道を歩いていて、強盗に襲われそうになったロスとフィービー。その強盗がフィービーのストリート時代の友達とわかって、驚くロスでしたが、彼らの会話から、フィービーも昔、強盗をしていたことがあるとわかります。
その話をモニカに語って聞かせている時、モニカが「ロスは少年時代、強盗にあった経験がある」と言ったことから、フィービーは「少年時代のロスを強盗したのは自分」だと気づき、それをモニカにだけ告白します。
その後、セントラルパークで、フィービーがロスと会ったシーン。
フィービー: Uhm, I have a confession to make. uhm.... Okay, you know that girl that mugged you when you were a kid? (あのー、あなたに告白すべきことがあるのよ。いいわ、あなたが子供の頃、あなたを強盗したあの女の子のこと、覚えてるわよね?)
ロス: (disbelieving) Wh-What are you talking about? It wasn't a girl. It was this huge dude. ([信じられない様子で] な、何、言ってるんだよ? 女の子じゃなかった。こんなに大きな大男だったよ。)
フィービー: You don't have to lie anymore, Ross, I know that it was a fourteen year-old girl. (もう嘘をつく必要はないのよ、ロス。私は知ってるのよ、それが14歳の女の子だった、って。)
ロス: No, it wasn't. (いや、違うよ。)
フィービー: Yes, it was. (そうなのよ。)
ロス: No, it wasn't. You don't think I would've defended myself against a fourteen year-old--? (いや、違う。君は、僕が14歳の…(女の子)に対抗できなかっただろうと思うの?)
フィービー: (interrupting, pinching his ear) "Gimme your money, punk!" ([ロスの話を遮って、ロスの耳をつねって] ”金よこしな、にーちゃん!”)
ロス: (shocked) Oh, my God, it was you! I can't believe it. You… you mugged me? ([ショックを受けて] なんてこった。君だったんだ! そんなの信じられないよ。君が、君が僕を強盗したのか?)
フィービー: (apologetic) Yeah. And I'm so, so sorry, Ross. I'm sorry. But, you know, if you think about it, it's kinda neat. (She smiles at him, but he doesn't understand) I mean, well, it's just that I've always felt kinda like an outsider. You know, the rest of you have these connections that go way back and, you know, now, you and I have… have a great one! ([申し訳なさそうに] ええ。そして、ほんとにほんとにごめんなさい、ロス。ごめんなさい。でも、ほら、もしそのことを考えたら、ちょっと素敵よね。[フィービーはロスに微笑むが、ロスは理解できない] つまり、ただこういうことなの、私はいつもアウトサイダーだって感じてたの。ほら、残りのあなたたちはずっと昔からのつながり(関係)があるでしょ。そして今、あなたと私は…素晴らしいつながりがあるのよ!)
ロス: It's not the best! (最高ではないよ!)
フィービー: I know, I'm sorry. Please forgive me. I don't know what to say. (わかってる、ごめんなさい。どうか許して。何て言えばいいかわからないわ。)
ロス: (indignant) There's nothing you can say! That was the most humiliating thing that ever happened to me. ([憤慨して] 君が言えることなんかないよ! あれは今まで僕に起こった中で一番屈辱的なことだったんだ!)
フィービー: Really? Even more humiliating than-- (ほんとに? 〜よりももっと屈辱的なの…?)
ロス: (interrupting) Hey, let's not do this! ([遮って] ちょっと、この話はやめようよ!)
(He picks up his briefcase and walks out of the door, leaving Phoebe behind)
ロスはブリーフケースを持って、歩いてドアを出て行く、フィービーを残して。

confession は「告白」で、I have a confession to make. を直訳すると、「make すべき告白が私にはある」というところですね。
「告白する」という表現は、動詞では confess、そして名詞 confession を使う形だと、make a confession という形になります。
そして、「(あなたに)告白すべきことがある」というような意味の場合は、今回のセリフのように、I have a confession to make. の形を使うことが多いですね。
この表現は、映画「ローマの休日」でも出てきましたし、また、映画「インデペンデンス・デイ」でも、以下の形で出てきました。
ビル・プルマン演じる大統領が、メアリー・マクドネル演じる大統領夫人と電話しているシーンで、
大統領: I have a confession to make. I'm sleeping next to a beautiful, young brunette. (君に告白しないといけないことがある。僕は今、美しくて若いブルネット(の女の子)の隣で眠ってるんだ。)
その「ブルネットの女の子」というのは、大統領夫妻の一人娘のことで、今、娘が隣で寝ていることを、「今、僕は若い美人と寝てるんだけど」とまるで浮気の告白をするかのように言っているというユーモアですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) でも、例文として、以下のものが出ていました。
I have a confession to make - I was actually home when you called.
つまり、「告白しなくちゃいけないことがある。君が電話してきた時、実は僕は家にいたんだ」。

次のフィービーのセリフ、you know that girl that mugged you when you were a kid? について。
you know that girl? 「あの女の子を知ってるわよね?」が文章の基本となる部分で、that girl の詳しい説明が、関係代名詞 that 以下で表現されています。
「あなたが子供の時に、あなたを強盗した(あの少女)」ということですね。

それを聞いたロスは、信じられない、という顔をして、「何言ってるんだよ。女の子じゃなかった。こんなに大きな(大)男だったよ」と返します。
それを聞いたフィービーは、「あなたはもう嘘をつく必要はないのよ。(あなたを強盗したのが)14歳の少女だったって、私は知ってるの」と言います。
ロスが子供の頃、強盗にあった時の状況を、モニカから詳しく聞いたフィービーは、ロスを強盗したのが自分だとはっきりわかったので、ここでロスにそのことを告白しようとしているわけですが、ロスは「同世代の女の子に強盗された」というのがかっこ悪いので、「抵抗できないような大男に襲われた」ということにしておきたいわけですね。

ロスは「いや、あれは女の子じゃない。大男だった」と頑張ろうとして、「僕が14歳の女の子に対抗できないとでも?」みたいに言っています。
そのロスのセリフ、You don't think I would've defended myself against a fourteen year-old--? について。
old の次には girl が続くはずですが、フィービーに遮られて、old までで言葉が切れている状態です。
defend oneself against は「〜に対して自分自身を守る」ということですから、直訳すると、「僕が14歳(の少女)に対して自分自身を守っただろうと、君は思わないの?」になりますね。
日本語っぽい言い方にすると、「14歳の子に僕が抵抗できなかったって、君は思うわけ?」のようになるでしょう。

これでは埒(らち)が明かないと思ったらしいフィービーは、乱暴な感じでロスの耳をつねるように掴んで、"Gimme your money, punk!" と言います。
punk は、パンクロック、パンクミュージックなどの形で使われますが、研究社 新英和中辞典では、以下のように出ています。
punk 【名】【C】《俗》
1. くだらない人間、役立たず
2. 青二才、若造
3. ちんぴら、与太者

ここでは、不良っぽい女の子が、甘ちゃんっぽい少年に対して、「未熟な若造、この青二才」的なニュアンスで言っているのでしょうね。

そのしぐさと口調から、「少年の時、僕を強盗したのは、フィービーだった」ということに瞬時に気づいたらしいロスは、「君が僕を強盗したのか(僕を強盗したのは君だったのか)」とショックを受けた顔で言います。

フィービーは申し訳なさそうな様子で、何度もごめんなさいと謝ります。
でもその後、if you think about it, it's kinda neat. と言って、neat のあたりでは、少し気まずさは残るものの、ちょっと笑顔を見せています。
neat は「きちんとした、こぎれいな」という意味ですが、そこから「素晴らしい、素敵な」という意味にもなります。
LAAD では、
neat : (spoken) very good, enjoyable, interesting etc...
例) What a neat idea!

つまり、「(口語) とても良い、楽しめる、面白い、など」。例文は、「何て素晴らしい考えなんだ!」

ですから、フィービーは「その件について考えてみたら、ちょっと素敵よね」と言っていることになります。
ロスにしてみたら、「子供の頃、フィービーに強盗された、なんていう悪夢の思い出が、ちょっと素敵って、どういうことだよ?」という気持ちなので、「君の言ってること、わからないよ」という顔をしているわけですね。

ロスが「わからない」という顔をしているので、フィービーは、どうしてそれが neat 「素敵」なのかを説明します。
it's just that I've always felt kinda like an outsider. は、「ただこういうことなのよ、私はいつもアウトサイダー(部外者)みたいに感じていたの」→「私はただ、いつも部外者みたいに感じていた、ってことなのよ」ということですね。

go way back は「ずっと後ろに戻る・下がる、ずっと昔にさかのぼる」という意味。
この way は、「道」という名詞ではなくて、「はるかに、ずっと、うんと」という強調の副詞になります。
way back when だと「ずっと昔」という意味になり、LAAD には、
Life was simpler way back when (= a long time ago).
という例文も出てきます。
つまり、「ずっと昔は、生活(人生)はもっとシンプル・単純だった」ということですね。

ですから、フィービーのセリフ、the rest of you... は、「(私以外の)残りのあなたたちは、ずっと昔にさかのぼる、(こういう)つながり(関係)がある」という意味。
その後の now, you and I have... は、a great one = a great connection ということですから、「(そして)今、あなたと私は、素晴らしいつながりがあるのよ!」と言っていることになります。

フィービーに言わせると、「私は、他のみんなと昔からのつながりがないから、いつも部外者みたいに感じてたけど、私たちにも、14歳の頃の強盗事件という、昔の素敵なつながりがあったわけね!」ということですね。
被害者のロスにとっては、great と表現できるような「素敵な、素晴らしい」話ではないので、精一杯の皮肉を込めて、「(great かもしれないけど)ベストではないよね!」と返すことになります。

フィービーは「ごめんなさい。お願い許して。何て言ったらいいかわからないわ」と、謝罪の言葉を並べるのですが、ロスは怒りが収まらない様子で、「君が言えることなんかないよ(どんなに詫びられても、効果ないよ)」みたいに言っています。
そして、「あれ(少年の時、強盗された出来事)は、今まで(の人生で)僕に起こったことの中で、最も屈辱的なことだった」と言っています。
「最も屈辱的」という表現を使ったロスに対してのフィービーのセリフが面白いですね。
直訳すると、「ほんとに? 〜よりもさらにもっと屈辱的?」ということで、「〜よりも」の部分を言う前に、ロスに遮られる形になっていますが、これは、「ロスはその事件が人生で最も屈辱的だって言うけど、あなたの人生には、もっと屈辱的なことがあったんじゃない? 例えば、ほら、あれよ…」と、何かの具体例を挙げかけたことになるでしょう。
フィービーが頭に描いていたのは、いつもロスがいじられる離婚ネタがらみのものだったのかな、と思ったりもしますが、ロスはそれを遮って、「ちょっと、こんなことをするのはやめよう!」みたいに言います。
do this というのは、than-- 以下の例を、具体的に挙げることを指すでしょう。

少年の頃、フィービーに強盗された、というだけでもものすごく屈辱的なのに、そのフィービーに、「いや、それよりももっと屈辱的な、こんな経験あったでしょ」と具体例を出されてはたまらない、ということで、「こんな話には付き合ってられない」とばかりに、カバンを持って、店を出て行くことになります。

さすがのフィービーも、「少年のロスを強盗した」ということは申し訳ないと思っているらしく、何度も謝っているのですが、そんな中でも、「え? それが人生で一番屈辱的な出来事? 他にももっといっぱいあるじゃないの」みたいに、さらに傷口をえぐるようなことを言っているのが、フィービーらしくて面白いですね。


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posted by Rach at 13:36| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月10日

あの日々は過去のもの フレンズ9-15その3

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ロスとフィービーの二人が裏通りを歩いている時、財布を出せ! とすごむ強盗が現れるのですが、それがフィービーの知り合いだとわかり、フィービーとその強盗は嬉しそうな顔でハグします。
あきれた顔でそのハグを見ているロスに、
フィービー: (excited) I'm sorry, Ross, this is my old friend, Lowell, from the streets! Lowell, Ross. ([興奮しながら] ごめんね、ロス。こちらは私の古い友人のローウェル、ストリート時代の友達なの! ローウェル、ロスよ。)
ローウェル: Ross, nice to meet you. (He stretches his hand out to him) (ロス、会えて嬉しいよ。[(握手のための)手をロスに伸ばす])
ロス: Yeah, a real pleasure. (あぁ、こちらこそ(光栄だよ)。)
フィービー: Ah, it's been so long! Oh, so long. (They hug again) I can't believe you're still doing this! (あぁ、久しぶりね! すっごく久しぶり。[二人はまたハグする] あなたがまだこんなことしてるなんて信じられないわ!)
ローウェル: Ough, I know. But I quit smoking! (あぁ、そうだね。でも禁煙したよ!)
フィービー: Good for you! (えらいわ(よくやったわ)!)
ローウェル: So you look like you're doing really well! I guess your mugging days are behind you? (それで、君はすごくいい感じでやってるみたいだね! 君の強盗していた日々は過去のものかな?)
フィービー: Ouh… (she nods) (うーん… [フィービーはうなずく])
ロス: (shocked) Oh, my God. Phoebe, you used to mug people? ([ショックを受けて] なんてこった、フィービー、君は人に強盗を働いてたのか?)
フィービー: Excuse me, Ross, old friends catching up. (失礼、ロス、旧友が情報交換中なのよ。)

フィービーはロスに、「こちらは(この人は)私の古い友人のローウェルよ」と説明します。
from the streets は、やんちゃをしていたストリート時代の友達ということですが、「(人であれば)〜出身、(物であれば)〜産」「起源、由来」などを表す from を使えば、こんな風にシンプルに、from the streets で説明できてしまうわけですね。
外出するのはすごくいい気分だった フレンズ9-9その6 でも、Bill from the bar 「バーで会ったビル」という表現が出てきていましたよね。

紹介されたローウェルは、ロスに握手の手を差し出し、「会えて嬉しいよ」と強盗らしからぬ朗らかな挨拶をしています。
そう言われたロスは、言葉では、Yeah, a real pleasure. 「そうだね、(君に会えたことは)本当の喜びだ」→「僕も会えて嬉しいよ」と言って握手もしますが、相手の顔をじーっと見つめて、「何だ、こいつ。信じられない」という顔をしています。

so long 「久しぶり」だと何度も言って、またハグした後、「あなたがまだこんなことをしてるなんて信じられないわ!」とフィービーは言っています。
今でもこんな風に、通りで強盗してるなんて信じられない、ということですね。
そう言われたローウェルは、「そうだね。でも俺はたばこをやめたよ、禁煙したよ」と言い、フィービーも、「(禁煙するなんて、あなた)えらいわね!」というように、Good for you! と言っています。
そういう会話を、ロスはあきれた様子で見ていますが、ロスにしてみれば、「強盗みたいな犯罪やってるくせに、禁煙してえらいわね! はないだろ?」というところでしょう。

ローウェルはフィービーの姿を見て、「君はほんとに良く(いい感じで)やってるみたいだね」と言い、I guess... 以下のセリフを続けています。
直訳すると、「僕が思うに、君の強盗していた日々は君の後ろにある、かな?」みたいになるでしょうか。
そのように behind は「〜の後ろに」という前置詞ですが、今回は、以下の研究社 新英和中辞典の語義が当てはまるでしょう。
behind 【前】 〈人〉にとって過ぎて[終わって]
All his difficulties are now behind him. 彼の苦労はみんな今では過去のものとなった。


LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
behind [preposition] : if an experience or situation is behind you, you are not taking part in it anymore, or it does not upset you or affect your life anymore
例) Ronstadt's days as a rock star are behind her, for now.

つまり、「経験や状況が behind you だというのは、自分がもうそれに参加していない、またはそのことがもう自分を動揺させない、または自分の人生に影響を与えない、ということ」。
例文は、「ロックスターとしてのロンシュタットの日々は、今のところ、彼女にとって過去のものとなっている」。

この語義説明、非常にわかりやすいですね。
「自分の後ろにある」ということから、「自分はもはやそこにはいない」→「それには参加していない」「そこから何かの影響を与えられることもない」ということで、今の自分はその過去からは切り離されている、過去とは決別していることを言っていることになるでしょう。

「君の強盗の日々は、今は君の後ろにある、君の強盗の日々は過去のものとなっている」ということは、過去に強盗の日々を送っていた、ということですから、その話を聞いたロスは、「君は昔(かつて)、人にと強盗を働いてたのか?」と尋ねています。
used to は「昔は・以前は〜したものだった」という過去の習慣を表す表現ですね。
そんな風に言われて、ちょっとまずいな、という表情をして、数秒沈黙したフィービーですが、今は別の人がいるのをいいことに、「失礼、ロス」と言って、old friends catching up と答えます。
catch up は「追いつく、遅れを取り戻す」という意味で使われることが多いですね。
この場合は、旧友が catch up するということなので、長い間ご無沙汰していた相手と近況を伝え合う、情報交換している、みたいな感覚になるでしょう。
今、昔の友達といろいろな話をしているところなんで、こっちを優先させてね、というところですね。

今回のシーンは、「フィービーには、まだまだ私たちの知らない過去がある」というのを示すものとなっており、ロスとフィービー、それぞれの言動が、いかにもそのキャラらしい感じとなっていて、楽しいなと思いました。


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posted by Rach at 14:42| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月08日

君が僕の命取りになるってわかってた フレンズ9-15その2

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[Scene: Backstreet, Ross and Phoebe walking]
裏通り。ロスとフィービーが歩いている。
フィービー: Hey, do you wanna go to dinner tonight? (今夜、ディナーに行きましょうよ。)
ロス: Oh, I can't. I've got a date with that waitress, Katie. Yeah. I know we've been only going out, like, twice, but I don't know, I have a really good feeling about her. (あぁ、行けないんだ。あのウェイトレスのケイティーとのデートがあるんだよ。あぁ、わかってるよ、僕たち(僕とケイティー)は、ほら、2回しかデートしてないってことは。でも、よくわからないんだけど(どうかな)、僕は彼女に対して本当に良い感情を持ってるんだ[彼女に好意を持ってるんだ]。)
フィービー: Oh, I hear divorce bells. (あぁ、離婚の鐘(の音)が聞こえるわ。)
(A mugger, his face hidden by a cap, approaches them from behind)
一人の強盗が、キャップで顔を隠して、彼らの背後から近づいてくる。
強盗(Mugger): Alright. Just give me your wallets, and there won't be a problem. (よし。ただお前の財布をよこしな、そしたら何も問題ないから[恐ろしいことにはならないから]。)
ロス: (taken aback) What? ([後方に下がって] 何?)
強盗: I have a gun. (It looks like he has a gun under his coat) (俺は銃を持ってるんだぞ。[コートの下に銃を持っているように見える])
ロス: O-ok. Just relax, Phoebe. Just stay calm. (He searches his coat and freaks out). Oh, my God, I can't find my wallet! (わかった。落ち着いて、フィービー。ただ落ち着いて。[ロスは自分のコートを探り、パニクる] なんてこった、財布が見つからない!)
(He finally finds the wallet and hands it to the mugger)
ようやく財布を見つけ、それを強盗に手渡す。
強盗: Alright, lady, now give me your purse! (よし、女(ねーちゃん)、じゃあお前の財布をよこしな!)
フィービー: No. (いやよ。)
ロス: (still in a high-pitched voice) What do you mean "no"? I knew you'd be my death, Phoebe Buffay! ([依然として甲高い声で] ”ノー”ってどういう意味? 君が僕の命取りになるってわかってたよ、フィービー・ブッフェ!)
(A sign of recognition runs across Phoebe's face)
フィービーの顔に、何かに気が付く兆候が走る[フィービーは何かに気づいた顔をする]。
フィービー: Lowell, is that you? (ローウェル、あなたなの?)
ローウェル: Phoebe? (He lifts his cap) Oh, my God! (フィービー? [キャップを脱ぐ] なんてこった!)
フィービー: (simultaneously) Unbelievable! Oh, my God! ([同時に] 信じられない! なんてこと!)
(They hug and scream)
二人はハグして叫ぶ。

裏通りを、ロスとフィービーが歩いています。
フィービーは、do you wanna go to dinner tonight? 「あなたは今夜、夕食を食べに行きたい?」と尋ねていますが、これは相手の意向を尋ねる感じで、一緒にディナーに行くことを誘っているニュアンスですね。

そう誘われたロスは、「あぁ、ディナーには行けないんだ」と言って、ケイティーというウェイトレスとデートがあると説明します。
ロスは、that waitress, Katie と言う際、「ほら、あの子だよ、君(フィービー)も知ってるだろ?」と言うように、フィービーの方を見て指を差しながら、Katie の部分も少し語尾を上げ気味に言っています。
それを踏まえて大袈裟に訳すと、「僕はデートがあるんだよ。あのウェイトレス、ケイティーだけど、フィービーも知ってるよね?」みたいなニュアンスになるでしょう。
フィービーが知らない相手で、フィービーとの会話に初めて登場する場合には、with this waitress, Katie のように「a のニュアンスの this」を使うことになるだろうと思いますが、今回はフィービーも少しは話を聞いている相手なので、「あの子、例の子」のように that を使ったことになります。

最近何度かデートしただけ、という情報をフィービーも共有していることから、「最近付き合い始めたばかりだけど、またデートするのね」みたいなことを尋ねられることを見越して、「ほんの、、そう2回ほどデートしただけだってことは、もちろん僕もわかってるけど」のように、説明していることになるでしょう。
デートした回数は少ないけれど、彼女に対して良い感情を持っていて、だから今夜のデートも是非行くつもりにしてるんだ、という理由を説明しているわけですね。
そのように、ロスの現在の交際が順調そうな様子を聞いてのフィービーのセリフ、Oh, I hear divorce bells. が、ちょっと辛辣ですね。
普通なら、お付き合いが順調な話を聞いた場合、「じゃあ、結婚式ももうすぐね」みたいな意味で、I hear wedding bells. 「結婚式の鐘(の音)が聞こえる」と表現することはありそうに思うのですが、このフィービーのセリフは、結婚もしないうちから結婚を通り越して、「離婚の鐘が聞こえる」と言っていることになります。
ロスはバツ3で、フレンズでは離婚ネタでイジられるのがお約束となっているので、ここでも「ロスの場合、結婚したら必ず離婚する」みたいな感じで言われてしまったわけですね。
ロスも「また離婚ネタでイジるのか」みたいな顔をしています。

そんな話をしていると、ト書きにあるように、彼らの背後から、キャップを目深にかぶった男が近づいてきます。
mugger は「強盗」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
mug [transitive] : to attack someone and rob them in a public place
mugger [noun] : someone who attacks people and robs them in a public place

つまり、動詞 mug は「公共の場で人を襲い、強奪すること」。mugger は「公共の場で人を襲い、強奪する人」。
強盗する場合でも、特に in a public place 「公共の場」、つまり屋外での強盗に使われる言葉だということですね。
mug shot という言葉もあり、それは「犯罪(容疑)者の顔写真」という意味になります。

強盗は Just give me your wallets... というセリフを言っています。
命令文+and... の形で、「〜しろ、そうすれば…」というニュアンスになりますね。
直訳すると、「ただ俺にお前の財布を渡せ(よこせ)、そうすれば問題はない・起こらない」になるでしょう。
「黙って財布をよこせば、何もしない(危害は加えない)」というところですね。

ロスは驚いて後ろに下がり、相手の強盗は自分のコートの下には銃があると警告しています。
ロスは「リラックスして。落ち着いて!」と叫び、自分のコートのあちこちを探すのですが、財布が見つからない! と騒いでいます。
結局、財布は見つかり、それを強盗に手渡すと、今度は強盗はフィービーにも同様に財布を要求します。
ロスは大慌てて財布を出したのに、フィービーはビビる様子もなく、毅然と No. と返しているのが面白いですね。
危害を加えられないようにと、ロスはさっさと財布を出したのに、一緒にいるフィービーが強盗の要求を拒むので、ロスは(パニックになった時のいつものパターンで)、甲高い声で、「ノーってどういう意味? どういうこと?」と叫び、I knew you'd be my death, Phoebe Buffay! と言っています。
「君は僕の death だろうってわかってたよ、フィービー・ブッフェ!」ということですが、
研究社 新英和中辞典に、
death=[the 〜] 〔…の〕死因、命取り 〔of〕
という意味も載っていましたので、この場合も、「死」というよりも、「死因、命取り」のニュアンスが近い気がします。

you'd be my death と似た表現が、LAAD にありました。
you'll/he'll etc. be the death of me! : (spoken) said about someone who makes you very worried and anxious, especially said in a humorous way
例) That boy is going to be the death of me!

つまり、「自分を非常に心配させる人について言われる(言葉)、特にユーモラスな言い方で言われる(言葉)」。
例文は、「あの少年は僕の命取りになるよ!(僕を死ぬほど心配させることになるよ!)」

今回のセリフ I knew you'd be my death は、you'll be my death が、knew という過去形に合わせて時制の一致で would になっているパターンですが、ロングマンの You'll be the death of me、そして今回のセリフのように you'll be my death という表現は、言葉としては直訳通り、「君は僕の死となる」ということになるでしょう。
君=僕の死、ということは、君がいるせいで僕は死ぬことになる、ということなので、「死因、命取り」という訳語にもなるわけですね。
通常はロングマンにあるように、「自分を死ぬほど心配させる人のことを、ユーモラスに言った表現」なわけですが、今回のロスの場合は、下手すると銃を持った強盗に本当に殺されかねない場面なので、「君は僕の死だ」というユーモラスな表現が、文字通りの意味として使われていることになるでしょう。

ロスが横でそんな風にぎゃあぎゃあ騒いでいる時、フィービーはロスの言葉など耳に入らない様子で、キャップを目深にかぶった男性の顔を見ています。
そして、何かに気づいた様子で、「ローウェル、あなたなの?」と確認していますね。
ト書きの A sign of recognition runs across Phoebe's face という表現が面白いのでちょっと解説しておきます。
直訳すると、「認知・認識の兆候が、フィービーの顔を(横切る形で)走る」みたいになるでしょうか。
「何かに気づいたらしい様子が、フィービーの表情に表れる」ということですね。

名前を言われた強盗はキャップを取り、相手がフィービーとわかった様子で、お互い、ハグして再会を喜び合っています。
それをあきれて見ているロスの顔が面白いですね。


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posted by Rach at 15:33| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする