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フィービーとマイクは、1周年記念日ということで、マジソン・スクエア・ガーデンにニックス戦を見に来ているところ。
[Scene: Madison Square Garden. Mike and Phoebe are walking to their seats.]
マジソン・スクエア・ガーデン。マイクとフィービーは、自分たちの席へ歩いて行くところ。
フィービー: Excuse me. Anniversary. Excuse me. Anniversary. (looking at her ticket) Uhm. Sir, could you move your nachos? They're in my seat. It's my anniversary. (to Mike) Here we are! (Mike nods) Can't believe it's been a whole year! (失礼。記念日なの。失礼。記念日なの。[自分のチケットを見ながら] あー、すみません、あなたのナチョスを動かして[どけて]もらえます? 私のシートに置いてあるの。私の記念日なのよ。[マイクに] とうとうね! [マイクはうなずく] まる1年なんて信じられないわ!)
マイク: I know. This has been the best year.... (the crowd starts cheering so he starts yelling) THIS HAS BEEN THE BEST YEAR OF MY LIFE! (そうだね。今年はこれまでで最高の一年… [群衆が歓声を上げ始めるので、マイクは叫び始める] 今年は僕の人生で最高の1年だったよ!)
フィービー: ME TOO! I NEVER THOUGHT I COULD LOVE SOMEONE THIS MUCH! (私もよ! 自分がこんなに誰かを愛せるなんて思わなかったわ!)
マイク: I FEEL THE SAME WAY! (僕も同じ気持ちだよ!)
フィービー: YOU'RE SO GENEROUS AND KIND AND (crowd stops cheering) YOU'RE AMAZING IN BED. (everyone hears it and stare at them) (to everybody) IT'S OUR ANNIVERSARY! (あなたはとっても心が広くて、優しくて、そして [群衆は歓声をやめる] あなたはベッドでもすごいもの! [みんながそれを聞いて、二人をじっと見る] [みんなに対して] 私たちの記念日なの!)
アナウンサー: Knicks fans, please turn your attention to the big screen on the scoreboard. Someone has a special question to ask. (on the screen there's written ‘Julie, will you marry me?’ and goes on to show a guy kneeling down in front of a girl holding out a ring to her) (ニックスファンの皆様、スコアボードの大きなスクリーンにどうかご注目下さい。ある方からの特別な問いかけがあります。[スクリーンには、”ジュリー、僕と結婚してくれる?”と書かれている。そして続いて、指輪を差し出しながら、ある女性の前にひざまずいている男性が(画面に)映される])
フィービー: Oh, how lame. Oh, it's so tacky and impersonal. (あぁ、なんてダサいの。すごく悪趣味で、個人に向けられた感じがしないわ。)
マイク: Really? (ほんとに?)
フィービー: Oh, it's the worst way to propose! (えぇ、プロポーズするには最悪の方法ね!)
マイク: (looks strangely shocked) Excuse me. (he leaves, then Phoebe realizes what she did). ([尋常ではない感じのショックを受けた様子で] 失礼。[マイクは去る、その後、フィービーは自分がしたことに気づく])
自分たちの席に行くまでに、フィービーは何度も、「失礼。記念日なの」と言っています。
既に多くの人が席に着いている中、その人たちの前を通って自分の席に行くのに、「申し訳ないけど、私たちの大切な日だから許してね」と言っている感じですね。
記念日だということが嬉しくてたまらない様子もよく表れています。
自分の座る席に、隣の男性がナチョスを置いているのを見て、フィービーは、Sir, could you move your nachos? They're in my seat. と言っています。
they = nachos のことで、直訳すると、「すみません、あなたのナチョスを動かして[どけて]もらえますか? そのナチョスが私の席にあるの」になるでしょう。
あなたのナチョスが置いてあるために、私が自分の席に座れないから、それをどけてほしいと言っているわけですが、Sir, could you...? というのは丁寧な口調ですね。
相手は若い男性で、年齢的にはフィービーよりも年下だと思われるのですが、それでも見ず知らずの人に何かを頼む場合には、今回の Sir, could you...? 「すみませんが、(どけて)もらえます?」のように、できるだけ丁寧な言い方でお願いする方が、トラブルにならなくていい、と言えるでしょう。
二人が席に着いたところで、フィービーは、「まる1年(経った)なんて信じられないわ!」と言っています。
マイクも、This has been the best year.... 「今年は(これまでで)最高の年だった…」ということを言いかけたところ、客席の観衆が何かに反応し、急に歓声を上げ始めたので、普通の声ではフィービーに聞こえないと思ったマイクは、叫ぶような感じで、声を大きくしてしゃべり始めます。
大声でしゃべっていることがわかりやすいように、ネットスクリプトでは大文字表記となっていますが、This has been the best year of my life! は、「今年は僕の人生で最高の1年だった!」ということですね。
観衆の歓声がずっと続いているので、二人はお互いに大声で話し続けています。
フィービーは、「私もよ」と言った後、I never thought I could love someone this much! と言っています。
「私が誰かをこんなにも(強く)愛することができるなんて思わなかった」ということですね。
日本語でも、「人をこんなに愛せるなんて思わなかった」という言い回しをしますので、そういう気持ちは日英同じなんですね^^
それに対してマイクも、I feel the same way! と返します。
直訳すると、「僕も同じように感じている」ということで、「僕も同じ気持ちだよ」ということですね。
あなたって、心が広くて(generous)、優しくて(kind)、、と、マイクの素敵なところを大声で挙げているフィービーですが、次のセリフを言うところで、急に群衆の歓声がやみ、フィービーが大声で言っている内容が、静かな中、響き渡ってしまうことになります。
その内容は、you're amazing in bed! 「あなたはベッドですごい!」、つまり、「あなたのエッチはすごい!」ということですね。
まわりがシーンとしている中で、そんなことを大声で言ってしまったので、まわりの人々が二人をじーっと見るのですが、フィービーは「今日は私たちの記念日なんだから、まぁ、それくらいのこと言ってもいいじゃない」みたいに、また、anniversary という単語を出すことになります。
その後、アナウンスで、「ニックスファンの皆様、どうかスコアボードの大きなスクリーンにご注目下さい」という声が流れます。
turn your attention to... は「あなたの注意を…に向ける」ということですね。
Someone has a special question to ask. を直訳すると、「ある人には、尋ねるべき、特別な質問がある」というところでしょうか。
そして、ト書きにあるように、スクリーンには、"Julie, will you marry me?" 「ジュリー、僕と結婚してくれる?」という「質問」が映し出され、プロポーズの定番ポーズである「女性の前にひざまずき、指輪を差し出す」男性の姿も映ります。
そんなプロポーズの映像を見たフィービーは、嫌そうな顔で、Oh, how lame. Oh, it's so tacky and impersonal. と言っています。
lame は「まずい、下手な、ダサい」、tacky は「安っぽい、悪趣味な」。
impersonal は、personal に、否定の意味を表わす im- がついたものですね。
Macmillan Dictionary では、
impersonal : not showing any friendly feelings or interest in someone
例) His manner was cold and impersonal.
つまり、「人に対して、友好的な感情や興味を示さない」。例文は、「彼の態度は冷たくて、個人的な感情がこもっていない」。
このマクミランの意味は、「普通、人間が別の人間に対して持つであろう感情や興味を持ち合わせない」みたいな感覚ですね。
フィービーにしてみれば、「結婚のプロポーズというものは、極めて個人的なものであるはずなのに、それをこんな大勢の前で、見せ物みたいにやってみせるのは、個人に向けられたものという気がしない、個人に対する感情が表れたものとは感じられない」と言いたいのでしょう。
批判的な意見を述べるフィービーに、マイクはこわばった顔で、Really? と言っています。
その顔から、「マイクもフィービーに対して、同じようなプロポーズをしようと考えていた」ことがわかりますね。
ですがフィービーは、隣のマイクがそんな表情をしていることには全く気づかず、さらに追い打ちをかけるように、「えぇ、プロポーズするには最悪の方法ね!」と、the worst 「最悪」とまで断言することになります。
そう言われたマイクは、ものすごくショックを受けた様子で、失礼、と言って席を立つのですが、それを見送ったフィービーはその後、ト書きにあるように、「自分のしたことに気づく」ことになります。
「あんなプロポーズ、最低!」と言った後に、マイクが立ちあがった、ということは、マイクもそういうプロポーズを予定していたけれど、フィービーはそういうのは大嫌いだということが判明したため、それを慌ててキャンセルしに行った、、みたいなことが想像されるわけですね。
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