2016年04月04日

望みを高く持たないようにしてる フレンズ10-9その1

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は7位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


シーズン10 第9話
The One With the Birth Mother (ウソは真実のはじまり?)
原題は「生みの母の話」


セントラルパーク。4人がいるところに、チャンドラーとモニカが入ってきます。
チャンドラー: We're just here to say goodbye. We're off to Ohio. (さよならを言いに来たんだ。オハイオに行くんだよ。)
フィービー: Oh, right! Your adoption interview! (あぁ、そうね! 養子縁組の面接ね!)
モニカ: Yep. We're gonna meet the lady who could be carrying our baby. (そうよ。私たち、私たちの赤ちゃんになるかもしれない赤ちゃんを妊娠している女性に会いに行くの。)
ジョーイ: I can't believe it. When you guys come back, you're gonna have a baby! That is so weird! (信じられないよ。お前らが帰って来る時には、赤ちゃんがいるんだよな! それってすっごく変な感じだよ!)
チャンドラー: And so incorrect! (そしてそれって、すっごく不正確だよ!)
モニカ: She's only a couple of months pregnant. She liked our application but who knows if she's gonna like us. (彼女はまだ、妊娠2ヶ月なの。彼女は私たちの申請(書)を気に入ってくれたけど、でも私たちを好きになってくれるかどうかは誰にもわからないわ。)
ロス: Oh, come on, she's gonna love you guys! (おいおい、彼女は君らを気にいるよ!)
チャンドラー: Uhm, thank you. But we're really trying not to get our hopes up. (あぁ、ありがと。でも俺たち、望みを高く持たないようにしてるんだよ。)
モニカ: And a lot could still get in our way. (それに、まだいろいろなことが立ちふさがってるし。)
チャンドラー: Yeah. I mean, this girl could decide against adoption or she could like another couple better.... (そうなんだよ、ほら、この子が養子縁組にはやっぱり反対って決心する可能性だってあるし、他のカップルの方をより気に入る可能性だってあるし…)
フィービー: What are you gonna name the baby? (赤ちゃんには何て名前を付けるつもりなの?)
チャンドラー: I could develop a condition in which I talk and talk and no one hears a word. (俺が話して話しまくって、誰も一言も聞いてない、って状況に発展させる可能性もあるね。)
ジョーイ: But just think, okay? What if everything goes right? What if this woman does pick you guys? (でも、考えてみろよ、な? 何もかもうまくいたらどうなる? この女性がお前たちを実際に選んだらどうなる?)
モニカ: Oh, my God. She's gonna pick us! (なんてこと。彼女は私たちを選ぶわ!)
チャンドラー: So we're standing firm on the "not getting our hopes up"? (で、「望みを高く持たない」っていう決心に変わりはないよね?)

セントラルパークに入ってきたチャンドラーとモニカは、フレンズたちに挨拶をしています。
「さよならを言いにここに来た。俺たちは(これから)オハイオに向かうんだ」ということですね。

Your adoption interview! の interview は「面接」で、就職試験などの面接などにも使いますが、今回は「養子縁組をする親として的確かどうか」を審査する面接を指します。

We're gonna meet the lady who could be carrying our baby. を直訳すると、「私たちの赤ちゃんを身ごもっている可能性のある女性に会いに行くの」ということになるでしょう。
その女性は実際に今、妊娠中で赤ちゃんを身ごもっているわけですが、その赤ちゃんが「私たちの赤ちゃん」になるかどうかがまだ確定していない、「私たちの赤ちゃんになる”可能性がある”赤ちゃん」ということなので、可能性を表わす could が使われていることになるでしょう。

ジョーイは、「信じられないよ。お前らが帰ってくる時には、お前らには赤ちゃんがいるんだな」と言って、「それってすっごく変(な感じ)だよ」と言います。
それに対してチャンドラーは、ジョーイの so+形容詞 と同じ形を使って、And so incorrect! と返していますね。
「そして(それは)すっごく不正確だ」ということで、ジョーイの発言が間違っていることを、ジョーイの口調に合わせて指摘したことになります。

モニカは、現在の状況を説明しています。
その人はまだ妊娠2ヶ月で、She liked our application but who knows if she's gonna like us. というのは、「彼女は私たちの申請書(の内容)を気に入ったけど、でも、彼女が私たちを好きになるかどうかは誰にもわからない」ということですね。
who knows if は「誰が〜かどうかをわかるって言うの?」ということなので、「〜かどうかは誰にもわからない」と言っていることになります。
書類の内容を見て選んでくれただけで、実際に会った時に、本人である私たちのことを気に入ってくれるかどうかは誰にもわからない、ということですね。

「実際に気に入られるかどうかわからないし、、」と弱気発言をするモニカに、兄であるロスは「おいおい(そんな気の弱いこと言うなよ)、彼女は君らのことを大好きになるよ!」と言います。
その気遣いにチャンドラーは礼を言って、「でも俺たちは本当に、get our hopes up しないように頑張ってるんだ」と言っています。
get one's hopes up は「自分の望み・希望を高くする」という感覚ですから、「望みを高く持つ」というニュアンスですね。
気に入ってもらえると信じたいけど、あんまり望みを高く持つのはやめようとしてるんだ、期待しすぎないようにしようとしてるんだ、と言っていることになります。

And a lot could still get in our way. の get in one's way は「人の道の妨げになる、邪魔をする」という感覚ですね。
私たちの進む先には、まだ、乗り越えないといけない、たくさんのことがあるの、という意味になります。
チャンドラーも、this girl could, she could のように可能性の could を使って、「その妊婦さんが〜する可能性もある」と、不安材料を述べます。
1つ目は「養子縁組に反対する方向で決心する」→「養子縁組をしないことにする」。
2つ目は「もう一組のカップル(夫婦)の方をより好きになる」ということですね。

その発言の後、フィービーは「二人はその赤ちゃんを何て命名するの?」→「その赤ちゃんには何て名前を付けるつもり?」と質問しています。
チャンドラーとモニカが、「期待しすぎないようにしよう。まだまだ乗り越えないといけないことが山積みだし」のように心配しているのに、その発言を聞いていなかったかのように、「で、赤ちゃんの名前は何にするの?」と能天気なことを尋ねているわけですね。

そういうフィービーの対応に、チャンドラーは、could を使って、I could develop a condition in which I talk and talk and no one hears a word. と言っています。
その前に、this girl could, she could 「その妊婦さんが〜する可能性があるし」と言っていたのを受けて、「俺が〜する可能性もあるよね」と同じ could を使って表現してみた感覚になるでしょう。
I could のセリフを前から順番にイメージすると、「俺は〜という状況に発展・進展させることが可能である」→(どういう状況かというと)「俺が話しに話して、誰も一言も聞かない、という状況」になるでしょう。
「話しても話しても誰もそれを聞いてないって状況にさらに進展させることもできそうだね」と表現することで、フレンズたちが自分たちの話を全く聞かずにあれこれ言ってくることを指摘していることになります。

そんな風に説明しても、フレンズたちのポジティブ発言は続き、ジョーイは「もし何もかもがうまく行ったらどうなる? もしその女性が実際にお前らを選んだらどうなる?」と言います。
そんな風に「うまく行った時の話」を想像させられたモニカは、それまでの不安がすっかり消えたように、「なんてこと。(そうよ)彼女は私たちを選ぶわ!」と確信に満ちた顔で言い始めます。

あれほど「期待しすぎないようにしよう」と言っていたのに、すっかり選ばれる気になってしまったモニカを見て、チャンドラーは、So we're standing firm on the "not getting our hopes up"? と言っています。
stand firm on は「〜の上にしっかりと立つ、踏ん張る」という感覚なので、「〜について断固として・絶対に譲らない、意見を曲げない」という意味になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
stand fast/firm also stand your ground
to refuse to change your opinions, intentions, or decisions

つまり、「自分の意見・意図・決心を変えるのを拒むこと」。

少し前に「俺たちは期待し過ぎないようにしてるんだ」と言ったばかりなのに、それを忘れたかのように態度を急変させたモニカに対して、「俺たちは今しっかりとその考えの上に立ってるよね。望みを高く持たないって考えを断固として変えないよね?」と確認している感覚になるわけですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 16:15| Comment(0) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする