2016年07月11日

蔦屋書店作成の告知チラシです

7月22日(金)開催の枚方T-SITEでのセミナーですが、蔦屋書店さんがイベント告知のチラシを作って下さいました!

枚方T-SITEセミナー チラシ.jpg

こちらは、枚方T-SITE 1階入口付近の様子で、その他、2階映像フロア、3階蔦屋書店にも置いてもらっています♪
このように、チラシと拙著を並べていただくことで、多くの方の目に留まるといいなぁ、と思っています。

既にお申し込みいただいた皆様、本当にありがとうございます!
詳細とお申込は、以下の枚方T-SITE 公式ホームページをご覧下さい。
「海外ドラマで英語を学ぶ楽しさ」を皆様とシェアできるのを楽しみしています♪
HIRAKATA T-SITE : 【イベント】海外ドラマDVDで英会話を学ぼう


P.S. 「フレンズ解説記事」は、今日、この下に(1つ前の記事として)投稿しています。


皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は5位、「にほんブログ村」も5位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 18:32| Comment(0) | セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

通勤が超大変なことになる フレンズ10-15その1

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は5位、「にほんブログ村」も5位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


シーズン10 第15話
The One Where Estelle Dies (ジョーイに教えるな!)
原題は「エステルが死ぬ話」


前回のエピソードのラストで、「ルイ・ヴィトンから仕事のオファーがあった!」と喜びの報告をしたレイチェル。
ですが、The job is in Paris. 「パリでの仕事なの」と言うのを聞いて、フレンズたちは驚きと戸惑いを隠せません。その続きのシーン。
レイチェル: Oh, God, please, somebody say something. (ねぇ、お願いよ、誰か何か言ってよ。)
ロス: So if you take this job, you'll be moving to Paris? (それじゃあ、もし君がこの仕事を受けると、君はパリに引っ越すことになるの?)
チャンドラー: Or facing a bitch of a commute. (もしくは、大変な通勤に直面するか、だな。)
レイチェル: I know, it's huge, and it's scary and it's... really far, far away from you guys. But this is such an incredible opportunity for me. And I've already talked to them about our situation with Emma, and they said they'll do whatever we need to make us feel comfortable. (大ごとだし、怖いし、それにあなたたちから本当に本当に離れちゃうってわかってる。でも、これは私にとって、本当に素晴らしいチャンスなのよ。それでエマがいるっていう私たちの状況については、既に彼ら(先方)に話したの。そしたら、私たちが快適でいるのに必要なことは何でもしてくれるって言ってくれたのよ。)
ロス: Okay. (そうか。)
レイチェル: I mean, I'll fly back and forth, they'll fly you out. Anything we want. (例えば、私は飛行機で行き来できるし、あなたを飛行機に乗せてくれる[あなたの飛行機代も持ってくれる]。私たちが望むこと、何でもしてもらえるわ。)
チャンドラー: My boss said I might be getting a new lamp in my cubicle. (Monica looks at him and can't really place what he just said) (俺の上司は、俺のキュービクルの新しいランプ(電灯)を買えるかもしれないって言ったよ。[モニカはチャンドラーを見て、彼がたった今言ったことがよくわからない(という顔をする)])
ロス: All right. We'll work it out. (わかったよ。僕たちで何とか頑張ろう。)
レイチェル: Oh, thank you! Thank you! (あぁ、ありがとう! ありがとう!)
ロス: Yeah, yeah! (they hug) You sure this is what you want? (あぁ、あぁ。[二人はハグする] これが君のやりたいことだ、っていうのは間違いないんだね[確かに、これが君のやりたいことなんだね]。)
レイチェル: I think it is. (Ross looks very sad.) (そうだと思うわ。[ロスは非常に悲しそうな顔をする])

「新しい職場がパリになる」と聞き、フレンズたちは言葉を発することができません。
please, somebody say something. は「お願いだから、誰か何か言って」ということですが、「誰か何か言って」の英語は、日本語の直訳でオッケーなんだな、ということがわかりますね。
「この(パリでの)仕事を受けると、君はパリに引っ越すことになるの?」とロスはレイチェルに尋ねます。
「職場がパリになる」と聞いた場合に想定される当然の質問をしたことになりますが、そんなシリアスな状況の中、「当たり前の質問に対してチャチャを入れる」ことで場の空気を和まそうと思ったのか、チャンドラーは彼らしいジョークを言っています。

Or facing a bitch of a commute. は、Or you'll be facing a bitch of a commute. ということ。
bitch は「あま、尻軽女」のように女性を侮辱する言葉として使われますが、この場合は「とても嫌なこと、大変なこと、難しいこと」という意味で使われています。
Macmillan Dictionary では、
bitch : [singular] (very informal) something difficult or unpleasant
例) These milk cartons are a real bitch to open.

つまり、「(単数形で)(非常にインフォーマル) とても難しい、または不快なこと」。例文は、「このミルクカートンは、本当にとても開けにくい」。

commute は動詞では「通勤する、通学する」という意味で、commuter なら「(定期券利用の)通勤者」になりますね。
今回のセリフでは、a commute と不定冠詞が付いていますので、名詞で「通勤」という意味になります。
動詞 face は、「(問題・困難)に直面する」なので、チャンドラーのセリフは、「ものすごく大変な通勤に直面することになるだろう」→「通勤がめちゃくちゃ大変になるだろう」と言っていることになります。
「もしパリに引っ越すんじゃなかったら、NYからパリまで通うのに(通勤代、かかる時間など含めて)通勤がものすごく大変なことになるよね」と言ってみせたことになるでしょう。
職場がパリ=パリに引っ越す、ということは明らかで、いくらロスがショックを受けているとは言え、「パリに引っ越すの?」と当たり前の質問を口に出したことを少しからかう感じで、チャンドラーはそのセリフを言ったことになるでしょうね。

「パリに引っ越しちゃうの?」とみんなが驚いていることを意識しつつ、「私もわかってるの、(パリに引っ越すってことは)ものすごく大ごとだし、怖いし、それに本当にあなたたちみんなから遠く遠く離れちゃうってことは」と言います。
それを認めた上で、「でもこれは私にとってとても素晴らしいチャンスなのよ」と続けます。
I've already talked to them about の them は、「パリでの仕事をオファーしてきたルイ・ヴィトンの人々」を指す感覚。
our situation with Emma は「エマがいる、という私たちの状況」というところで、「私にはエマという娘がいて、その父親のロスもNYにいる」という状況を先方にちゃんと話したのよ、ということをロスに説明している感覚になるでしょう。
make us feel comfortable は「私たちが快適に感じられるようにする」ということですが、要は「私たちが困らないようにする、私たちが不便や不愉快さを感じないで済むようにする」ということですね。
私たちが嫌な思いをしないで済むように、必要なことは何でもするって言ってくれた、と説明していることになります。
「大ごとなのはわかってるけど、これは私にとってビッグチャンスなの。エマのいる状況を説明したら、何でも協力するって言ってくれたわ」のようにレイチェルが力説するので、ロスは静かに、Okay. と言っています。
ロスは寂しそうな顔をしていますが、怒ったりはせず、妙に落ち着いています。
レイチェルがパリに行ってしまうと聞いて、今のロスの心の中はどんな風になっているんだろう?? とこちらがいろいろ考えてしまいたくなるような「本心を隠した」表情と態度になっている感じですね。

「必要なことは何でもしてくれるって言ってくれた」ことの例として、I mean 「つまり」を使って、レイチェルは具体的に I'll fly back and forth, they'll fly you out. と説明しています。
back and forth は「前後に」「行ったり来たりして、往復して」というニュアンスですから、fly back and forth は「飛行機を使って、パリとNYを往復する・行き来する」。
they'll fly you out. を直訳すると、「ヴィトンの人が、あなた(ロス)を外に出る方向で飛行機で飛ばしてくれる」ということですから、「ロスがNYからパリに行くための飛行機代を、会社が持ってくれる、出してくれる」と言っていることになります。
DVD日本語訳では「あなたがパリに来るとき、旅費出すって」となっていましたが、まさにそういうことですね。
「パリへの飛行機代を会社が出してくれるって」ということを英訳したい場合、「会社が旅費を負担する」的な英語表現を探そうとしてしまいがちですが、fly には「人を飛行機に乗せて運ぶ」という他動詞があるので、「NYから出る方向(out)で、あなたを飛行機に乗せる」と表現すれば、それで事足りるわけですね。

新しい勤務先が、こちらの望むことを何でもしてくれる、という話を聞いて、またチャンドラーは口を挟んでいます。
My boss said I might be getting a new lamp in my cubicle. は、「俺の上司は言った、俺のキュービクルに、俺が新しいランプをゲットするかもしれないって」。
cubicle は「パーティションで区切った個人用オフィス・作業スペース」。
フレンズ1-15 のオープニング直後のシーンで、チャンドラーが入力仕事をしていた場所として、キュービクルが映っていました。
そのエピソードで、チャンドラーは昇進することになり、大きなオフィスを与えてもらえたのですが、それを見学に来たフィービーのセリフが以下のようになっていました。
フィービー: It's so much bigger than the cubicle. This is a cube! (例のキュービクルとか言う小部屋よりもずっと大きいわね。これぞ、キューブだわ!)
その仕事をしていた時は、そんな風に大きな部屋で仕事をしていたチャンドラーでしたが、タルサへの単身赴任に嫌気がさしてその会社をやめてしまいました。
その後、広告代理店のインターンの仕事につき、その後、アシスタントに昇格しましたが、かつての勤務先のような大きな部屋は与えられておらず、仕事部屋はキュービクルなのでしょう。

「レイチェルだけではなく、ロスの飛行機代も持ってくれる」という破格の好待遇の話をレイチェルがした後に、「うちの会社も本人の希望を聞いてくれて、俺の小さな部屋のランプを交換してくれそうなんだ」と、シケた話を持ち出してみた、という自虐的なジョークですね。
レイチェルとロスが、これからの生活に関する真剣な話し合いをしているところに、チャンドラーがそんなどーでもいい話を挟み込んで来たので、彼の妻であるモニカは「は?」というあきれた顔をしています。

レイチェルが必死に訴えるので、内心ものすごく複雑であろうロスも、レイチェルの言い分を理解した様子で、All right. We'll work it out. と言います。
work it out は「うまくやる」というニュアンスなので、「レイチェルがパリに行くことになっても、会社が僕たちのためにいろいろフォローしてくれるらしいのなら、何とか僕たちでうまくやっていこう」と言っていることになるでしょう。
ロスがその話を受け入れてくれたことで、レイチェルは感謝の言葉を述べます。
You sure this is what you want? は「これが君の望むことだってことは間違いないんだね?」というニュアンス。
Is this what you want? 「これは君のやりたいことなんだね?」に、さらに You sure...? をつけることで、「これが君のやりたいことである、という気持ちに間違いはないんだよね? それが君の本当の気持ち・願いなんだよね?」と念押しして尋ねた感覚になります。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 13:40| Comment(2) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月08日

今この時が最高級品の出番 フレンズ10-14その6

7月22日(金)開催の 枚方T-SITE でのセミナーについて、コメントやメッセージを下さった皆様、Twitter、Facebook などで、RT、いいね、をして下さった皆様、本当にありがとうございます!
セミナーは、
日時:2016年07月22日(金)19:00-21:00
場所:大阪府枚方市の 枚方T-SITE の 枚方 蔦屋書店 3F ラウンジスペース
となっています。
詳細、お申し込みは、以下の 枚方T-SITE 公式ホームページをご覧下さい。皆様のご参加をお待ちしております♪
HIRAKATA T-SITE : 【イベント】海外ドラマDVDで英会話を学ぼう


皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は6位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


レイチェルは、新しい仕事を紹介してくれるという元同僚マークとディナーに行っています。
モニカとチャンドラーの家で、「マークはレイチェルに下心があるに違いない」とロスがボヤいている時に、レイチェルがディナーから帰ってきます。
レイチェル: (entering) Hi, you guys! ([入りながら] はーい、みんな!)
ロス: Hi. So uhm... How was dinner? (はーい。それで、その… ディナーはどうだった?)
レイチェル: Oh, it was great. Mark is so sweet. (あぁ、最高だったわ。マークってとっても優しいのよ。)
ロス: (speaking without pause, agitated) Oh, yeah? Yeah? I wonder why? What could that smarmy letch possibly want? ([止まることなくしゃべる、イライラした様子で] あぁ、そう? どうしてなんだろうね? あのゴマすりのスケベが欲しいものって何があるんだろうなぁ?)
レイチェル: Oh, Ross. Come on. He is happily married. His wife just had twins. (あぁ、ロス。やめてよ。彼は幸せな結婚をしてるのよ。彼の奥さんはちょうど双子を産んだところなの。)
ロス: Should we send something? (僕たち(彼にお祝いとして)何か送った方がいいかな?)
チャンドラー: How did the job stuff go? (仕事の件はどうなった?)
レイチェル: He offered me one. (マークは仕事をオファーしてくれたの。)
チャンドラー: That's great! (それはすごい!)
ロス: Congratulations! (おめでとう!)
レイチェル: I know, it's amazing. It's amazing. It's so much better than what I had at Ralph Lauren. The money is great... (そうなの、素晴らしい、素晴らしいわ。ラルフ・ローレンでの仕事よりもずっといいの。お給料もすごいし…)
ロス: Can we, can we just stop for a second? Who said something better would come along, huh? You didn't believe me. I told you everything was gonna work out. (gasps) You know what? This calls for a bottle of Israel's finest. (ちょっと話を中断していい? もっといいことが起こるって言ったのは誰だったかなぁ? 君は僕を信じなかったけど。僕が君に言っただろ、すべてはうまくいくって。[息を呑む(注:ここでは「息を呑む」と同時に、”そうだ!”と何か思いついた様子で指を鳴らしている)] ねぇ? これはイスラエルの最高級(シャンパン)の出番だよ。)
レイチェル: The job is in Paris. (they all stare at each other) (その仕事はパリなの[職場がパリなの]。[みんな(動揺した様子で)お互いを見つめ合う])

ディナーは最高だった、と嬉しそうなレイチェルに、マークへの嫉妬心全開のロスは、マークの悪口を言っています。
What could that smarmy letch possibly want? の smarmy は「お世辞たらたらの、おべんちゃらを言う、ごますりの」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
smarmy [adjective] : (disapproving) polite in an insincere way that you do not like or trust
つまり、「(非難的な表現) 好まない、または信用できないような不誠実(偽善的)な様子で礼儀正しい」。
悪口のニュアンスで、「丁寧なんだけど、何かいけすかない」と感じるような様子だということですね。
letch は lech とも綴りますが、「好色な男、スケベ」という意味。
lecher も同様の意味で、LAAD では、lecher と lech が同じ項目で出ています。
lecher also lech : [noun, countable] (disapproving) a man who is always thinking about sex or trying to get sexual pleasure
つまり、「(非難的な表現) いつもエッチのことばかり考えている、または性的快楽を得ようとしている男性」。

smarmy letch は、どちらの単語も disapproving ですし、「ぱっと見、丁寧で親切そうに見えるけど、何かいけすかない、あのスケベ」みたいな意味ですから、ロスがマークに対してどれほどのヤキモチを妬いているかがよくわかりますよね。
What could that smarmy letch possibly want? は、「あのゴマすりスケベは何を欲しいと思ったりするんだろうなぁ?」のようなニュアンスですから、そのように表現することで、「下心のあるあいつは、君の身体を狙ってるに決まってるよ」ということを暗に言わんとしていることがわかります。

帰ってくるなり、マークの悪口を言いまくるロスに、レイチェルは「ロス、やめてよ」と言って、「彼は幸せに結婚してるのよ。彼の奥さんはちょうど(つい最近)双子の赤ちゃんを産んだばかりなの」と説明します。
その話を聞いたロスは、しばらく沈黙した後で、急に態度をコロッと変えて、「僕たち何か送るべき?(送った方がいいかな?)」みたいに言っていますね。
「双子が生まれたばかりという彼に、出産祝いとして何か送ってあげようか?」と言ったことになりますので、それまで猛烈な嫉妬モードだったのにもかかわらず、マークが幸せいっぱいの結婚生活を送っていると知った途端に、その嫉妬の気持ちが一気になくなった、ということを示していることになります。

チャンドラーが「仕事の件はどうなった?」と尋ねると、レイチェルは「彼は私に one (= a job) をオファーしてくれた」→「仕事を提供してくれた」と言うので、フレンズたちは口々にお祝いの言葉を述べています。
so much better than what I had at Ralph Lauren は、「私がラルフ・ローレンで持っていたものよりも、ずっと良い」ですから、与えられる仕事内容がもっと良いものとなる、と言っていることになります。
お給料もいいし、、と言いかけたところで、ロスは、「ちょっと話を止めていい?」みたいに言って、レイチェルの話を全て聞く前に、「ほら、僕がいいことあるって言ったろ?」と、自分はこんな風に最終的に良い結果となることを見越していた、僕の言った通りになった、ということを自慢げに語り始めます。
Who said something better would come along は、「何か良いことがやってくるだろうと言ったのは誰かな?」ということで、「そう言ったのは誰だったかな?」と言葉にすることで、それを予言したのは僕だった、ということをアピールしている感覚になります。
You didn't believe me. は、「僕は確かにそう言ったのに、君はそれを信じなかったよね」。
work out は「うまくいく」ですから、I told you everything was gonna work out. は「僕は君に言ったよね、すべてがうまくいく(ことになる)って」になります。

This calls for a bottle of Israel's finest. について。
finest は fine 「素晴らしい、上等の」の最上級。
「イスラエルの最高級のボトル」ということですが、これは今回のエピソードのアドブレイク前のシーンで、「終身在職権を得た!」という嬉しい出来事があったロスが、手にシャンパンを持ちながら、セントラルパークに入ってきたシーンの流れから来ています。

そのシーンでは、
ロス: Hey! What--? What's this? (showing the bottle) Well, it's a, it's a bottle of champagne. Why is this here? (やぁ! これは何かな? [ボトルを見せながら] シャンパンのボトルだ。どうしてこれがここにあるのでしょう?)
その後、チャンドラーがそのシャンパンのラベルを見て、
チャンドラー: Ooh! Israeli champagne. And it's vanilla! (あぁ! イスラエルのシャンパンだ。しかもバニラ(味)だ!)
ロス: I got tenure. I didn't win the lottery. (僕は終身在職権を得た。(けど)宝くじには当たってない。)
というやりとりもありました。
「シャンパンと言っても(フランス産とかじゃなくて)イスラエル産で、しかも味はバニラだって?」というチャンドラーの言い方から、そのシャンパンにケチを付けていることがわかりますし、それに対する「僕は終身在職権を得たんであって、宝くじに当たったわけじゃない」というロスの言い方からも、「宝くじに大当たりしたんじゃないんだから、高価なシャンパンは僕には買えないよ」と言っていることもわかります。
「ロスは終身在職権をフレンズみんなで祝おうと、イスラエルのシャンパンを持ってきた。けれどそのシャンパンはそれほど高価なものではなかった」ということで、しかもその時には、「レイチェルはラルフ・ローレンをクビになったという悪いニュースがあった」というタイミングだったため、一応、みんなグラスに入れて一口ずつ飲んだものの、「お祝いのシャンパン」としてちゃんと機能しないまま終わっていた、という状態でした。
一口飲んだフレンズたちも、みんな「何これ、まずい」という顔をしていたので、やっぱり高級品と呼べる代物ではなかったようでしたが、その「お祝いするためにせっかく買ったのに、役に立たないまま残っている」そのイスラエル産のシャンパンを、今こそ飲んでお祝いしようよ、と思いついたということです。
「イスラエル(産)の最高級品」のように、産地を限定した上で最上級にすることで、「そこで作られたシャンパンとしては上物」のように言ってみせたわけですね。
A call for B は「A が B を呼ぶ、求める」ですから、「このことがイスラエルの最高級シャンパンを求める」→「今この時こそ、イスラエルの最高級シャンパンの出番だ」と言っていることになります。

ロスが「ほら、僕が言った通りになったろ!」と一人でまくし立てている時、レイチェルは何とも言えない表情をしていたのですが、そのロスの発言が一通り済んだ後、レイチェルは、The job is in Paris. だと説明します。
「(オファーされた)その仕事はパリにある」→「その仕事の職場はパリになる」ということですね。
「新しい仕事、それも前よりいい仕事が見つかって、おめでとうー!」と大喜びだったフレンズたちも、「パリ」と聞いて動揺が隠せません。
この後のエンドクレジットでは、ジョーイが8歳の女の子マッケンジー(ダコタ・ファニング)から、電話で俳優についてのアドバイスを受けている、というコメディっぽいシーンがあるため、少し救われた感はありますが、最終話まであと4話、この先の怒涛の展開を予感させるエンディングになっていると思います。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 16:35| Comment(0) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月06日

重版出来記念のセミナーです

日曜日夜に告知させていただきましたが、7月22日(金)に、枚方T-SITE(大阪府枚方市)の枚方蔦屋書店でセミナーを開催します!
詳細と申し込みは、以下の枚方T-SITEのホームページをご覧下さい。
HIRAKATA T-SITE : 【イベント】海外ドラマDVDで英会話を学ぼう

拙著の出版元であるCCCメディアハウスの公式ホームページ(↓)でもイベント告知がされています。
CCCメディアハウス: 海外ドラマ『フレンズ』で生きた英語を学ぶ! 南谷三世さん講演会開催7/22(金)
そこでの説明にありますように、今回のセミナーは、

『海外ドラマDVD英語学習法』が重版出来したことを記念して、本で紹介している画期的な英語学習法を皆さんにお披露目する講演会を開催する

というものとなっています。

皆様のお蔭で、めでたく重版出来となりましたこと、そしてそれに合わせて、この5月にオープンしたばかりの話題の新施設 枚方T-SITE でセミナーを開催することができますこと、本当にありがたく嬉しく思っております。

現在、CCCメディアハウスの書籍のトップページ に「ピックアップ」として、今回のセミナー(講演会)の告知画像を掲載していただいています。
「重版出来」の文字がまぶしい(笑)、その画像も一緒にご覧いただければ嬉しいです♪

日曜日夜に拙ブログで告知した記事はこちら↓
枚方T-SITEでセミナー開催します!

久々のセミナーに対する、わくわくする気持ちを綴っています。
セミナーへのご参加をご検討下さっている方には、併せてお読みいただけるとありがたいです。

たくさんの方々と、海外ドラマで英語を学ぶ楽しみをシェアできれば、、と思っています。
セミナーへのご参加を心よりお待ち申し上げております<(_ _)>

P.S. いつもの「フレンズ記事」は、今日、この下に(1つ前の記事として)投稿しています^^


皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は8位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 16:44| Comment(0) | セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

君にある秘書の仕事を与える フレンズ10-14その5

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は8位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


レイチェルがラルフ・ローレンをクビになり、ビルから荷物を運び出している時、マークが後ろから声を掛けます。
「ルイ・ヴィトンの仕事を紹介してあげられるかも」と言われ、大喜びのレイチェル。
ディナーを食べながら詳しい話をしよう、と約束し、マークが去って行った後、
ロス: See? I told you something good would come along. And he seemed really nice. I've met him before? (ほらね? 何かいいことがやってくるって、僕は君に言ったろ。それに彼はすごくいい人みたいだった。僕、前に彼に会ったことあるかな?)
レイチェル: Ross, that's Mark. From Bloomingdale's? You were insanely jealous of him. (ロス、今のはマークよ。ブルーミングデールズの。あなたは病的に彼にヤキモチ妬いてたじゃない。)
ロス: (realizing) That is Mark? ([気づいて] 今のはマーク?)
レイチェル: Yes. (そうよ。)
ロス: I hate that guy. (僕はあいつが嫌いだ。)
レイチェル: Oh. (まぁ。)
ロス: No, no, no. You cannot go to dinner with him. (だめだめだめ。レイチェルは彼とディナーに行っちゃだめだよ。)
レイチェル: What? You don't want me to get a job? (何ですって? 私に仕事をゲットして欲しくないの?)
ロス: Oh, yeah, I'm sure he's gonna give you a job. Maybe make you his "sex-cretary." (あぁ、そうだね。僕にはわかるよ、彼は君にある仕事をくれるだろうって。多分、君を、彼の「セクス・リタリー」にするだろうね。)
レイチェル: Ugh. (あぁ。)
ロス: I'm serious. I just don't trust that guy, okay? (僕は真面目に言ってるんだよ。僕はただ、あの男を信用してないんだ、いい?)
レイチェル: Ross, you know what--? (looks over to the door and sees security staring at them) Okay, let's talk about it later. There comes security. (Takes her box and leaves. Ross follows her and then returns for the chair. He stands for a moment, then pushes it quickly in the general direction Rachel went into, and out of the camera's view, and then nonchalantly walks away) (ロス、ねぇ。[ドアの方に目をやると、警備員が二人を見つめているのを見る] いいわ、その件は後で話しましょう。警備員が来るわ。[自分の箱を持って去る。ロスはレイチェルの後に続き、それから椅子のために戻ってくる。ロスはしばらく立っていて、それから、レイチェルが向かった方向に、そしてカメラの映る範囲外に、椅子を素早く押す。それから何気ない風で歩き去る])

喜ぶレイチェルを見て、ロスも嬉しそうに、「ほらね。何かいいことが起こるって僕は言ったろ?」のように言った後、マークについて、「彼はすごくいい人みたいだった。僕は以前に彼に会ったことあるかな?」と尋ねています。
その発言を聞いて、レイチェルは驚いた様子で、「あれはマークよ、ブルーミングデールズの」と言って、「あなたは病的に彼にヤキモチ妬いてたじゃない」と続けます。
insane は「正気でない」という意味ですから、「正気でないほど・常軌を逸しているほど、彼に嫉妬していた」という感覚ですね。
マークとの浮気を心配し、自分が彼氏であることをアピールするために職場に押し掛けたりしていたことを、そのように表現していることになります。
ロスがマークのことを覚えていないことについては、レイチェルもあきれた様子でそう言っていますが、「ロスがマークのことを覚えていない」というのは、いくらコメディとは言っても、ちょっと無理がある気はしますね^^

「あのマーク」だと気付いた途端、ロスは、レイチェルがマークと会うのを必死に止めようとし始めます。
You cannot... は「君は〜しちゃだめだ」というニュアンス。
さっきまで「新しい仕事が見つかりそうで、良かったじゃん!」と大喜びしていたのに、そんなことを言い始めるので、レイチェルは「あなたは私が仕事をゲットすることを望まないの? あなたは私に仕事をゲットして欲しくないと思ってるの?」のように言い返します。
「仕事を得る、ゲットする」という表現を受けて、ロスは「あぁ、僕は確信してるよ、彼が君にある仕事を与えてくれるだろうって」と言った後、Maybe make you his "sex-cretary." と続けます。
「君に仕事を与える」という内容を言い換え、「多分、(彼は)君を彼の "sex-cretary" にするだろうね」と言っていることになりますね。
このセリフの最後の部分、DVD 英語字幕では、his "sex-cretary." と表記され、ネットスクリプトでは、his SEXretary. と書かれていました。
どちらの書き方でも、sex の部分が強調されて書かれていることから、secretary 「秘書」という単語に sex という言葉を合体させた造語であることがわかりますね。
実際のロスの発音は「セクスリタリー」みたいな感じで、ネットの表記の方が実際の発音に近い綴りになっているように思います。
secretary をカタカナで書くと「セクリタリー」になりますので、文字の間に一文字「ス」を入れることで、秘書という職業に「性(的な)」という言葉を含ませた感覚になります。
こんな造語を使う機会はないでしょうが(笑)、「言葉を少しもじって、いやらしい意味に変える」造語の作り方としては、シンプルでわかりやすいものになっているなぁ、とちょっと感心してしまいました^^

「秘書は秘書でも、エッチ方面でお仕えする仕事かなぁ」みたいに、またヤキモチモードの皮肉を言われたので、レイチェルは嫌そうな顔をするのですが、ロスは「冗談じゃなくて、本気で言ってるんだ。僕はあの男は信頼できないんだよ」と主張します。

せっかく仕事を紹介してくれそうなマークのことを、「あの男は信用ならない」と言われ、レイチェルは言い返そうとするのですが、ト書きにあるように、ビルの警備員がレイチェルとロスの方をじっと見ているのに気づき、「いいわ、それについては後で話しましょう。警備員が来るわ」と言って、ここで議論を続けることはあきらめ、レイチェルは先に荷物を持って、その場を去ります。
残されたロスはレイチェルに続こうとするのですが、自分が運ばなければいけないことになっている椅子のことに気づき、まずはレイチェルが去って行った方向に椅子を思い切り(カメラに映っているエリアの外まで)押し出して、その後、しらーん顔をして、ゆっくりビルの前から歩き去ります。
ロスというキャラはこんな風に、「何かしらの行動をした後、知らん顔をして去って行く」というしぐさをすることがよくありますね。
そういう描写には、ト書きに使われている nonchalantly という副詞がよく合っていますね。
nonchalantly は「無頓着に、無関心に、何気なさそうに、何食わぬ顔で」という意味。
フランス語が語源の単語だそうで、「ナンシャラントリー」という発音も、おフランスな感じがします。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
nonchalant [adjective] : behaving calmly and not seeming interested in anything or worried about anything
つまり、「穏やかに振る舞って、何かに興味があるとか何かについて心配しているようには見えない」。

今回のロスの行動のような、特徴のある振る舞いがあった場合には、そのト書きに使われている動詞や副詞などを理解する、良いチャンスだと言える気がします。
この nonchalantly という副詞については、過去記事、ゲットオーバーできない フレンズ8-9その3 のト書きにも出てきました。
ブラピ演じるウィルという男性を紹介された時のフィービーのリアクションに関するト書きで、以下のようになっていました。
フィービー: (nonchalantly glancing) Hey. (Turns back around.) Wow! ([無関心そうに、ちらっと見る] はい。[元の方に顔を向ける] ワオ!)
「なにげにちらっと見ただけだったけど、今の人、すっごくかっこ良かったじゃん!と気づいた顔の描写だったわけですが、「無関心な感じで、一瞥する」という表現として、nonchalantly glancing という表現も同時に覚えておいていただければ、と思います。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 16:26| Comment(0) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月03日

枚方T-SITEでセミナー開催します!

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は8位、「にほんブログ村」も8位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


記事タイトルにあります通り、このたび、枚方(ひらかた)T-SITE でセミナーを開催させていただくことになりました!

T-SITE は、TSUTAYAなどを運営する CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)さんによる、蔦屋書店を中心とした商業施設で、代官山T-SITE、湘南T-SITE に続く3つ目の T-SITE として、今年5月16日にオープンしたのが、枚方T-SITE です。
大阪府枚方市は、TSUTAYA 創業の地であり、枚方T-SITE は、関西での初店舗となる T-SITE です。

セミナー(トークイベント)の詳細は、以下の 枚方T-SITE 公式ホームページでのイベント情報をご覧下さい。
お申し込みも、その枚方T-SITE の公式ホームページからの WEB申し込みとなっております。
HIRAKATA T-SITE : 【イベント】海外ドラマDVDで英会話を学ぼう

こちらのブログでも、日時、場所などの概要について、簡単に説明させていただきますね。

【イベント】海外ドラマDVDで英会話を学ぼう

日時:2016年07月22日(金) 19:00−21:00
定員:60名
場所:枚方T-SITE 蔦屋書店 3F ラウンジスペース
参加費は 1,000円で、同時に拙著「海外ドラマDVD英語学習法」(CCCメディアハウス刊)を、会場となる蔦屋書店でご購入いただくことが参加条件となっております。

枚方T-SITE でのセミナー概要については以上です。


私は、2013年から2014年にかけて、神戸で4回、東京で2回、合計6回のセミナーを開催させていただきました。
関西で最後にセミナーを行なったのは2014年07月06日なので、関西では2年ぶりのセミナーとなります。
6回目のセミナー(東京)が、2014年10月13日だったので、セミナー自体が1年9か月ぶりとなるわけですね。
6回目のセミナーの後、2014年11月4日に、2冊目の著書「読むだけ なるほど! 英文法」(学研教育出版)を出版し、今年の4月20日には、3冊目の著書「海外ドラマDVD英語学習法」(CCCメディアハウス)を出版することもできました。

その3冊目の出版をお知らせしたブログ記事の中で、私は「CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)グループ企業の出版社である CCCメディアハウスは、海外ドラマのDVDを教材にした学習法の本を出す出版社さんとして、これ以上ないくらいピッタリ!」と書いていました。
そして今回、大阪府枚方市にこの5月にオープンしたばかりの「枚方T-SITE」で、私がその本の著者としてセミナーを開催させていただけるなんて、こんなに嬉しいことはありません。
枚方T-SITE は、2階がレンタルの TSUTAYA で、3階が蔦屋書店となっているのですが、海外ドラマのDVDが大量に置いてあるすぐ上の階で、それを教材とした学習法のセミナーを開くことができるわけですから、拙著「海外ドラマDVD英語学習法」のセミナーをさせていただく場所としてまさに「これ以上ないくらいピッタリ!」なんですよね(^^)

前回のセミナーの後、2冊の本を出していますので、その分もパワーアップしたセミナーにしたいと思っています。
過去6回のセミナーでは、フレンズ1-8 のエピソードを使って、学習法の説明をさせていただきましたが、今回の枚方T-SITE のセミナーでは、それとは別のエピソードを教材として使います。
これまでのセミナーよりも、「実際にこうやって学んでいる、という様子をお見せする」ことに時間を割いた構成にするつもりですので、過去のセミナーにご参加いただいた方にも、新鮮な気持ちで楽しんでいただけるはず、と思っています。

久しぶりのセミナーということで、今からワクワクしています。
私が「海外ドラマ」で英語を楽しみながら学んでいる様子を、皆様に直接お伝えできるのを、とても楽しみにしています。

今回、こうしてまた「セミナー」を開催させていただけるに至ったのも、これまでブログを応援して下さった皆様のおかげです。
心より感謝申し上げます。ありがとうございます!

過去のセミナーにご参加いただいた方も、今回初めて興味を持って下さった方も、皆さんが楽しんでいただけるセミナーにしたいと思います。
セミナーへのご参加を心よりお待ち申し上げております。
どうかよろしくお願いいたします!<(_ _)>


(枚方T-SITEセミナーに関する関連記事)
重版出来記念のセミナーです
蔦屋書店作成の告知チラシです
セミナーでフレンズ1-7を解説します
セミナー参加条件一部変更になりました
強い音を意識するリスニングをセミナーで行います


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 22:46| Comment(2) | セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月01日

箱を見れば昇進じゃないとわかる フレンズ10-14その4

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は8位、「にほんブログ村」も8位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


現在勤めているラルフ・ローレンには内緒で、グッチのヘッドハンティングの面接を受けていたことがバレたレイチェルは、ラルフ・ローレンをクビになってしまいます。
ロスに手伝ってもらって、ビルの外に自分の荷物を運び出している時、
(Mark, approaches from behind and recognizes her)
マークが後ろから近づき、レイチェルに気づく。
マーク: Rachel? (レイチェル?)
レイチェル: (turns around) Mark? Oh, my God! (puts the box on the chair and they hug each other) ([振り返って] マーク? なんてこと! [箱を椅子の上に置いてお互いにハグし合う])
マーク: How've you been? (どうしてた?)
レイチェル: Fantastic. You remember Ross? (素晴らしいわ。ロスは覚えてるわよね?)
マーク: Sure. Sure. (To Ross) What's with the chair? (Rachel signals him not to mention she's been fired) (もちろん、もちろん。[ロスに] その椅子はどうしたの? [レイチェルは自分がクビになってしまったことを言わないように[注:実際には「会社から椅子を持ち出したことは言わないように」だと思われます]、ロスに合図を送る])
ロス: Uh, you know, you can't always get a seat on the subway, so.... (laughs stupidly) (あー、ほら、地下鉄ではいつも席があるわけじゃないだろ、だから… [ばかばかしい感じで笑う])
マーク: Clever. (back to Rachel) So how are you? (賢明だね。[レイチェルに戻って] それで君はどう?)
レイチェル: Oh, well, (looks at her box and chair) you're not catching me on my best day. (あぁ、そうね、[自分の箱と椅子を見て] あなたは私の最高の日に、私を見つけてはいないわね[悪い日に(悪いタイミングで)見つかっちゃったわね]。)
マーク: Yeah, a box full of your desk stuff doesn't exactly say "big promotion." (そうだね、君のデスクのものでいっぱいの箱を見れば、必ずしも「大昇進」じゃないことはわかるよ。)
レイチェル: No, but it's good. You know, I'm gonna take some time off and do some charity work. (いいえ、でもいいの。ほら、私少し休みを取れるし、慈善事業もできるし。)
マーク: Are you sure? Because we may have something at Louis Vuitton. (ほんとに(そう思ってるの)? っていうのは、ルイ・ヴィトンで仕事があるかもしれないんだよ。)
レイチェル: Well, screw charity work. What do you got? (まぁ、慈善事業なんてどうでもいいわ。何(どんな仕事)があるの?)

マークとレイチェルは久しぶりに会い、ハグし合っています。
マークは、フレンズ3-11 でレイチェルと出会い、ブルーミングデールズの仕事を紹介してくれた男性でした。
レイチェルとマークが一緒の職場で働いていることにロスが猛烈に嫉妬して職場に押しかけるなどしたため、ロスとレイチェルは喧嘩となり、その後、「マークと浮気している」と勘違いしたロスが、自暴自棄になってクロエと寝てしまい、最終的に フレンズ3-16 でロスとレイチェルが別れることになってしまったんでしたね。

レイチェルと挨拶を交わした後、マークは目の前にある大きな椅子を見て、その椅子を持っているロスに「その椅子はどうしたの?」と尋ねます。
ここでレイチェルは「言わないで」というような顔をロスに向けています。
ネットスクリプトのト書きでは「クビになったことを言っちゃだめ」と説明してありますが、その後のシーンで、レイチェルがクビになったことを必死に隠そうとしている風でもないので、ここは「会社から私(レイチェル)が(無断で)椅子を持ち出したことは言わないで」という気持ちで、こういう表情をしているような気が私にはしました。
そんな顔をされたロスは「これはレイチェルの椅子なんだ」とも言えず、ロス自身がこの椅子を必要であるかのような理由を言わなければならなくなってしまったように思うのですね。

you can't always... の you は「一般の人々」を表すニュアンスで、ロスのセリフは「地下鉄では、人はいつも席をゲットできるわけじゃないだろ、だから…」という意味になります。
椅子を外に持ち出す理由として、「地下鉄で座る席がなかった場合に、この椅子があれば座れるから」みたいなことを言ったわけですね。
バカげた話にあきれながらも、ロスに、Clever. 「賢いね。賢明だね」と言った後、マークはレイチェルに「君はどう?」と様子を尋ねます。
ロスに椅子の件を押し付けたレイチェルまでもが、「もっとうまい言い訳思いつかなかったの?」と言いたげにあきれた顔を向けているのも面白いです。

誰がどう見ても、「会社をクビになって、荷物をまとめて出て行くところ」なのは明らかなので、レイチェルはそれを認めたような発言、you're not... 以下のセリフを言っています。
catch の基本語義は「捕らえる(とらえる)、捕まえる(つかまえる)」で、この場合は「人が何かをしているところを見つける、見かける」というニュアンスになります。
直訳すると、「あなたは私の最高の日に私を見つけてはいないわね」というところで、「今、あなたは私を見つけちゃったけど、とてもじゃないけど、いいところを見つかったとは言えないわね」→「見つかって欲しくない日に見つかっちゃったわね」と言っている感覚になるでしょう。

次のマークのセリフ、a box full of your desk stuff doesn't exactly say "big promotion." について。
直訳すると、「君の机のもの(所有物)でいっぱいの箱は、必ずしも”大昇進”とは言わないね」。
「君の仕事場の荷物であふれている箱を見たら、”大きな昇進があった”ってことじゃないのはわかるね」と言っているわけですね。
ダイレクトに言うと、「その箱を見れば、クビになったんだ、ってわかるよ」ということですが、クビになった人にそれを言うのも酷だと思ったのでしょう、それで「大昇進ってわけじゃなさそうだね」とソフトに言ってみせたわけですね。

同情された感じになったので、レイチェルは「でもいいのよ」と言って、「これから休みも取れるし、慈善事業もできるし」のように「私は平気」であることをアピールします。
それが本心からの言葉でないことはマークにもわかるのでしょう、マークは、Are you sure? 「それってほんとにそう思ってる?」みたいに言った後で、Because 以下のセリフを続けます。
この Because は「ほんとに君はそう思ってるわけ? のように君の意志を確認したのは、これから述べる理由があるからなんだよ」という感覚。
そして、「ルイ・ヴィトンで何か(の仕事)を持つ(仕事がある)かもしれない」のように言います。
その際の主語は we になっていますね。
マークが言っている内容としては、「ラルフ・ローレンをクビになった君だけど、ルイ・ヴィトンで何かの仕事があるかもしれない」みたいなことですから、主語はレイチェルを指す you でも良いのでしょうが、この主語が we になっているのは、今現在、マークがルイ・ヴィトンで働いているということを示唆しているのだろうと思います。
we という主語には、「親身の we 」という用法もあり、今回のこのセリフも、「君にいい仕事があると思うよ」ということを、レイチェルの気持ちに寄り添う形で親身に語っているニュアンスだと考えることも可能かもしれませんが、レイチェルがクビになった姿を見た途端に、「ルイ・ヴィトンでいい仕事を紹介してあげるよ」と言えたのは、やはりマーク自身がその会社に属していて事情がわかっているからこその発言だったのだろうと思うわけです。

マークは、レイチェルにブルーミングデールズでの仕事を紹介し、少しの間、同僚として働いた後、フレンズ3-14 で、荷物をまとめて職場を去るシーンがありました。
「何か仕事で失敗でもしたのかな?」などと言うロスに対してレイチェルは、
レイチェル: Nooo, he's leaving for a better job. (違うわ。彼はより良い仕事につくために、ここを去るのよ。)
と言っていましたので、その時にルイ・ヴィトンに移った可能性もあるように思います(あるいは、何度か転職を繰り返した後で、最終的にルイ・ヴィトンに勤務しているということもありえますね)。

「クビになってもいいのよ。休めるし慈善活動もできるし」などときれいごとを言っていたレイチェルでしたが、ルイ・ヴィトンの名前を聞くと、即座に前言撤回し、Screw charity work. と言って、「何があるの? どんな仕事なの?」と早速内容を尋ねることになります。
screw は Screw you! / Screw her! などの形で、人をののしる表現として使われます。
Macmillan Dictionary では、
screw you/her/him etc [phrase, offensive] : used for expressing your anger
つまり、「(侮辱的) 自分の怒りを表現するために使われる」。

この場合は、「ずっとやりたかった、素晴らしいこと」のように自分で挙げた charity work という言葉に対して、「そんなもん、もうどうでもいいわ! 知ったこっちゃないわ!」みたいに言った感覚になるわけですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 16:02| Comment(0) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする