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SCENE 2: THE BOYS WALKING DOWN A STREET (CHANDLER AND JOEY ARE KICKING A CAN ABOUT)
通りを歩いている男性陣(チャンドラーとジョーイは缶をあちこちに蹴っている)
チャンドラー: Mactavish crosses the blue line, passes it up to Leetch. (PASSES TO JOEY) (マクタビッシュがブルーラインを越えて、リーチにパス。[ジョーイにパスする])
ジョーイ: Leetch spots Messier in the crease. Here's the pass! (KICKS IT TO ROSS, BUT ROSS IS STARING INTO A SHOP WINDOW) (リーチはクリーズ内にメシエを発見。さぁ、パスだ! [缶をロスに蹴るが、ロスは店のウインドーを見つめている])
チャンドラー: We'll take a brief time-out while Messier stops to look at some women's shoes. (少しタイムアウトを取るぞ、メシエが婦人靴を見るのに立ち止まってる間はね。)
ロス: Carol was wearing boots just like those the night that we, we first... y'know? In fact, she, uh, she never took them off. It's because we, we.... (OFF CHANDLER'S LOOK) Sorry. Sorry. (キャロルはあんな感じのブーツを履いていたんだ、あの晩にね、僕たちが最初に…わかるだろ? 実は、彼女は、ブーツを脱がなかったんだ。それは僕たちが… [チャンドラーの視線を外して] ごめん、ごめん。)
通りで缶を蹴りながらのチャンドラーとジョーイのセリフは、聞いた感じからも「ホッケーの試合を実況している」ような感じですね。
またそこに出てくる固有名詞は、ホッケー選手の名前であること、それも、今からレンジャーズの試合に行こうとしているのでレンジャーズの選手だろう、ということも想像つきますね。
セリフの最初の部分は、DVD と Netflix で、それぞれ以下のように表記されていました。
DVD英語字幕: Passes it up to Leetch.
Netflix: McTAVISH CROSSES THE BLUE LINE PASSES TO LEECH
実際の音声を聞いてみると、... crosses the blue line passes it up to Leech. という感じに聞こえて、crossed の前にあるべき主語の部分は不明瞭でよく聞こえません。
それで、DVD英語字幕では不明瞭な前半部分を省略しているのだと思うのですが、Netflix でははっきり McTAVISH と表記されているので、ちょっと調べてみると、そういう名前の選手がやはり実際にいるようです。
Wikipedia 英語版: Craig MacTavish
正しい名前の綴りは、McTavish ではなく、MacTavish のようですが、上の英語版ウィキペディアにも、「ニューヨーク・レンジャーズでセンター」だったとの記載があります。
リーチは、DVD字幕の Leetch という綴りが正しく、これは、ディフェンスのブライアン・リーチ(Brian Leetch)選手のこと。
Wikipedia 英語版: Brian Leetch
Messier はセンターのマーク・メシエ(Mark Messier)選手。
Wikipedia 日本語版: マーク・メシエ
Wikipedia 日本語版: ニューヨーク・レンジャース>永久欠番 にも載っているのですが、ブライアン・リーチ選手とマーク・メシエ選手は、レンジャーズの永久欠番だそうです。
どれほど有名な選手かということがよくわかりますね。
spot は名詞で「スポット、場所」として使われますが、ここでは動詞で「〜を見つける」という意味。
人ごみの中で誰かを見つける時に、この動詞 spot がよく使われます。
セリフに出てくる blue line(ブルーライン)、crease(クリーズ)という言葉は、以下のウィキペディアの説明が、図も載っていて非常にわかりやすいと思います。
Wikipedia 日本語版: ホッケーリンク
「マーキング」の項目の説明を引用させていただくと、
2つの「ブルーライン」は、大雑把に言ってリンクを3つの領域に区分する線である。
ゴールの前面には「ゴール・クリーズ」と呼ばれる細い赤色の線で囲まれ、その中が薄い青色で塗りつぶされた領域がある。
とのことです。
これからホッケー観戦に行くのを盛り上げようと、ホッケー遊びをしながら通りを歩いているジョーイとチャンドラーですが、ト書きにあるようにロスはショーウインドーの前で立ちまっています。
We'll take a brief time-out 「短いタイムアウトを取る」と言った後、while Messier stops to look at some women's shoes と言っていますね。
「メシエを見つけて彼にパス」と言ってパスしたのに、メシエ役となるはずのロスがそれに対応しないので、ロスをメシエに例えて「メシエが婦人靴を見るのに立ち止まっている間(俺たちは休憩だ)」のように皮肉っぽく言っているということで、「俺たち、ホッケーの試合の真似やってんのに、何、ウインドーなんか眺めて止まってるんだよ」と言いたいわけです。
stop to look at は「〜を見る”ために”立ち止まる」ということで、stop to do の形は「〜するために立ち止まる」という意味であることに注意しましょう。
stop doing だと「〜するのをやめる」ですから、もし stop looking at だと「見るのをやめる」ということですね。
Carol was wearing boots just like those は「(ウインドーにある)ちょうどあのブーツみたいなブーツを彼女は履いていた」。
ブーツなどの靴は両足2つのセットなので boots と複数形になるため、「ちょうどあんな感じの」と別の靴を指す場合の指示代名詞も、that ではなく those という複数形になっていることにも注意しましょう。
the night that we first... y'know と言っていますが、今日は元妻キャロルとの初エッチの日だったという話がありますので、「僕らが最初に〜した夜」の動詞の部分は言わなくてもわかるよね、という感覚。
その後、実は、と言ってその時の情報を披露していますが、take off は「服や靴など身に付けているものを脱ぐ」ということなので、she never took them off. は「彼女は(その晩は)(決して・一度も)ブーツを脱がなかった」ということ。
つまりは、エッチの時もブーツを履いていた、ブーツを履いたままエッチした、ということですね。
ロスはその後も「それはなぜかって言うと、僕らは…」みたいに説明を続けようとするのですが、チャンドラーがじーっと自分を見ていることに気づいて、続きを言うのはやめることになります。
「その晩はすごく passionate (情熱的)で、脱いでいる時間も惜しかった」とでも言うつもりだったのかなと思うのですが、「別れた妻との初エッチの日だと気づいて落ち込んだけど、ホッケーに行けば気が晴れるかも」ということでみんなでこうしてホッケー観戦に繰り出したというのに、ロス自らその話題を持ち出し、さらには「あの晩、僕らは夢中だったんだよね」みたいに嬉しそうに語っているのを見ると、チャンドラーがあきれた顔をするのもよくわかりますね。
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