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[Scene 5: Mon+Rach's. Monica is talking to her father]
シーン5: モニカとレイチェルの家。モニカが父親と話しているところ。
ゲラーパパ: I was just thinking when my time comes-- (考えてたんだ、もし私が死ぬ時が来たら…)
モニカ: Dad! (パパ!)
ゲラーパパ: Listen to me! When my time comes, I wanna be buried at sea. (聞きなさい! 私が死ぬ時が来たら、海に埋葬してほしいんだ。)
モニカ: You what? (何してほしい、って?)
ゲラーパパ: I wanna be buried at sea. It looks like fun. (海に埋葬してほしいんだよ。楽しそうだ。)
モニカ: Define "fun." (”楽しいこと”を定義してよ[何が楽しいの?])
ゲラーパパ: C'mon, you'll make a day of it. You'll get a boat, pack a lunch.... (ほら、楽しい一日になるぞ。ボートを借りて、ランチを詰めて…)
モニカ: And then we throw your body in the water. Gee, that does sound fun. (それからパパの体を海に投げるのね。まぁ、それは本当に楽しそうだこと。)
ゲラーパパ: Everyone thinks they know me. Everyone says, "Jack Geller, so predictable." Maybe after I'm gone, they'll say, "Buried at sea? Huh." (みんなは私のことがわかるように思ってる。みんな言うんだ、「ジャック・ゲラー、(意外性がなくて)すごくありきたりだ」と。多分、私が死んだ後に、彼らはこう言うだろう、「海に埋葬? ほほぅ」とね。)
モニカ: That's probably what they'll say. (多分みんなはそう言うでしょうね。)
ゲラーパパ: I'd like that. (それが気に入ったよ。)
my time comes は「私の最期の時・死期が来たら」。
研究社 新英和中辞典にも、以下のように出ています。
time=[one's 〜] 死期、臨終
Your time has come. いよいよあなたの最期(の時)がきた。
おばあちゃんが亡くなったばかりというこの時期に、パパが「私が死ぬ時になったら」と言ったので、「そんな不吉なこと言わないで」というように、モニカは Dad! と言って、パパの発言を止めた形になります。
Listen to me! は「私の話を聞きなさい」で、ここでは父親が娘に語気を強めてそう言った感じが出ています。
その後、When my time comes と繰り返した後で、自分の希望を述べていますね。
bury は「埋葬する」。綴りを見ていると、ブリーかバリーと読んでしまいそうですが、発音は「ベリー」です。
strawberry, blueberry などの berry 「ベリー、小果実」と同じ発音になります。
名詞形は burial 「埋葬」。
ですから、be buried at sea は「海に埋葬される」ということですが、これは「水葬」と呼ばれるもののようです。
以下のウィキペディアでわかりやすく説明されています。
Wikipedia 日本語版: 水葬
上のウィキペディアの概要によると「滑り台により柩を海中に投下する」ということで、遺体を棺に入れた上で海に沈める(埋葬する)ということのようですね。
また日本では死体遺棄罪になってしまうという記載もあります。
You what? は I wanna be buried... という発言内容に驚いて、今、何て言ったの? 私は何したいって言ったの? と聞き返した感覚。
I wanna... 以下の内容があまりに唐突でピンとこなかったので、主語の I 以外の動詞部分を尋ねているニュアンスになります。
このような You what? は、非常に口語っぽくて、生きた英語という感じがしますね。
モニカに聞き返されたので、パパはもう一度、同じ文を繰り返します。
It looks like fun. は「楽しそうに見える、思える」。
fun という単語を使ったパパに対して、モニカは Define "fun." と言っています。
define は「(概念)を定義する、(言葉)の意味を明確にする」。
「楽しいこと」とパパは言うけど、遺体を海に埋葬することの何が楽しいのかモニカにはわからない、そこで「何が楽しいのか説明して、その楽しいことっていうのを定義して」と言っていることになります。
make a day of it は「楽しく一日を過ごす」。
Macmillan Dictionary では、
make a day of it : to spend the whole day, instead of just part of it, doing something enjoyable
つまり「楽しめることをしながら、一日の一部だけではなく、まる一日を過ごすこと」。
a day を作る、という感覚ですから、the whole day 「まる一日、終日」がポイントになるようです。
パパの説明の「ボートを借りて、ランチを詰めて」の後に続けて、モニカは「その後、パパの体(遺体)を海の中に投げる」と表現しています。
それから Gee, that does sound fun. 「まぁ、それは本当に楽しそうね」と言っていますが、それは皮肉ですね。
ボート借りて、ランチ詰めて、まではピクニックか小旅行みたいで楽しそうだけど、その後、パパの遺体を海に投げるのよ? それのどこが fun なわけ? とモニカが思っていることが、「まぁ、それは本当に楽しいこと」のような皮肉っぽい言い方で表現されていることになります。
predict は「〜を予想する」という意味なので、predictable は「予測できる、意外性のない、ありきたりの、凡庸な」。
LAAD では、
predictable : behaving or happening in the way that you expect, especially when this seems boring or annoying
つまり「人が予期できるような風に行動する、または起こる、特にこれが退屈である、またはうっとうしいように見える時に」。
つまり、予測できる、というのは、先が見えてしまう、人間としては、驚きや意外性がなく、面白みもなくつまらない、という欠点を述べていることになります。
私はみんなに「意外性のないつまらない人間」だと思われているので、何かみんなが驚くような意外なことをしたい、という意味で水葬の話を持ち出したわけですね。
"Buried at sea? Huh." は、水葬をしたと聞いたら、みんなも「ほほぅ」と感心するだろう、と言っていることになるでしょう。
モニカが「多分みんなはそう言うでしょうね」と言うと、パパは少し嬉しそうな顔をして、I'd like that. と言います。
「それが好きだな、気に入った、そうなればいいな」というようなニュアンスですね。
モニカはずっと「水葬の何が楽しいの?」と思っているわけですが、パパはみんなが「へぇ〜、ありきたりのジャックにしては、なかなか変わったことをするもんだなぁ」と言われることを想像して、一人ご満悦な顔をすることになります。
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