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[Scene 7: Mon+Rach's. Mon+Rach are preparing to leave for the funeral]
シーン7: モニカとレイチェルの家。モニカとレイチェルがお葬式に行く準備をしているところ。
ロス: [Entering] How we doing? You guys ready? ([入ってきて] どんな感じ? みんな準備いい?)
モニカ: Mom already called this morning to remind me not to wear my hair up. Did you know my ears are not my best feature? (今朝ママがすでに電話してきたわ、私が髪の毛をアップにしないように、って。私の耳は見た目が良くない[かわいくない]って知ってた?)
ロス: Some days it's all I can think about. (数日、そればかり考えるよ。)
フィービー: [Entering] Hi! I'm sorry I'm late. I couldn't find my bearings. ([入ってきて] はーい。遅れてごめん。ベアリングが見つからなくて。)
レイチェル: Oh, you-you mean your earrings? (あぁ。イアリングのことね[イアリングって言おうとしてたのね]?)
フィービー: What did I say? (私、何て言った?)
レイチェル: [Sticking her foot out] Hm-m. ([自分の足を突き出しながら]んーん[気づいてほしそうに軽く咳払いする]。)
モニカ: Are these the shoes? (これが例の靴なの?)
レイチェル: Yes. Paolo sent them from Italy. (そうなの。パウロがイタリアから送ってくれたのよ。)
ロス: What? We, uh... We don't have shoes here? (何? ここ(アメリカ)には靴がないの?)
ジョーイ: [Entering with Chandler] Morning. We ready to go? ([チャンドラーと一緒に入ってきて] おはよう。行く準備できてる?)
チャンドラー: Oh, don't we look nice all dressed up? It's stuff like that, isn't it? (あぁ、俺たちすっかりドレスアップして素敵じゃない? (クオリティっていうのは)そういうこと、なんだな?)
[They all leave]
フレンズたちがみんな部屋を出る。
wear one's hair up は「髪を上げている、髪をアップにしている」。
to remind me not to do は「私に〜しないようにと思い出させるために」。要は「〜するな、と言うために電話してきた」ということ。
Did you know my ears are not my best feature? について。
feature は「特徴」と訳されることが多いですが、ここでの意味は以下の研究社 新英和中辞典の説明がわかりやすいでしょう。
feature=【名】[通例修飾語を伴って]【C】 顔の造作 《目・鼻・口・耳・額・あごなどの一つ》
例)Her eyes are her best feature. 彼女は目がいちばん美しい。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) でも以下のように説明されています。
feature : a part of someone's face such as their eyes, nose etc.
例)Her eyes are her best feature.
つまり「例えば目や鼻のような、人の顔の部分」。例文は「彼女の目は彼女のベストな顔の部分だ(彼女は目がいちばん美しい)」。
研究社の英和とロングマンの英英は例文が同じで、モニカのセリフと同じく one's best feature という表現が使われています。
Her eyes are her best feature. が「顔の部分・部位」という意味の典型な例文だと言えるでしょう。
「目が彼女のベストフィーチャー=目がいちばん」を意味するとのことなので、顔の部位の中で「ここがいい」という部分を best feature と言うのだと理解すればよいでしょう。
今回のセリフでは「ベストフィーチャーではない」と否定しているので、「私は耳がかわいい、耳が魅力的、ってことはない」と言っていることになります。
「あなたは耳を見せるようなアップにしちゃだめよ」と実の母親に言われたということですね。
次のロスのセリフ、Some days it's all I can think about. について。
直訳すると「数日(何日間か)、そのことが僕が考えられることのすべてである」なので、「何日間か、そのことばっかり考える」ということですよね。
「私は耳がかわいくないってこと知ってた?」と「問われた(ロスが意見を求められた)」ことに対して、イエスまたはノーとその場で答えないで済むように「その答えについては、数日考えてみるよ」的に流して即答を避けたセリフになるのかなぁ、と思いました。
フィービーが入ってきて、I couldn't find my bearings. と言った後、レイチェルが You mean your earrings? と返します。
今、bearing と言ったけど、あなたが言いたいのは earring よね? イアリングと言おうとしてベアリングって言っちゃったのよね? という意味になるでしょう。
bearing は「方角、方面」という意味で、lose one’s bearings なら「道に迷う、方向がわからなくなる」という意味。find one's bearings だと「自分の位置を把握する、自分がどこにいるのかわかる」。
I couldn't find my bearings. だと「自分がどこにいるのかわからなかった」という意味になるので、しょっちゅう来ているモニカとレイチェルの家に来る途中で道に迷ったかのような意味になってしまいますから、「遅れた理由は、自分の居場所がわからなかったからじゃなくて、していくイアリングが見当たらなかったってことでしょ?」と問い返したことになるでしょう。
フィービーが「私、何て言った?」と問い返していることからも、フィービーはイアリングと言うつもりで、無意識にベアリングと言い間違えたことになるだろうと思います。
レイチェルが咳払いしながら足を差し出しているのを見て、モニカは Are these the shoes? と言っています。
the shoes のように定冠詞がついているのは「あの・例の靴」のように「お互いがそれと分かっているもの」というニュアンスですね。
パウロから靴をもらったの、という話を事前に聞いていたということでしょう。
「パウロがイタリアから靴を送ってくれたの!」と嬉しそうに話すレイチェルに、ロスは We don't have shoes here? と言っています。
here はイタリアとの対比で「ここアメリカでは」ということで、「アメリカには靴がないのかな?」みたいなことですね。
イタリアからわざわざ送ってもらわなくてもアメリカにだって靴くらい売ってるよね、というところです。
ジョーイとチャンドラーが入ってきた後、お葬式のために正装しているみんなを見て、Oh, don't we look nice all dressed up? とチャンドラーが言うと、フレンズたちが一瞬固まっています。
その後、It's stuff like that, isn't it? と言っていますが、これは直訳すると「そういうこと(やつ)なんだな、だろ?」みたいなニュアンス。
これについては、過去記事、フレンズ1-8その4 のコメント欄 で、解釈についての様々な意見を頂戴しました。
そのコメント欄の中で、私も意見が二転三転してしまっているのですが、今、私が考える解釈は、、、
部屋に入ってくるなりチャンドラーが「俺たちみんな、おしゃれして決まってるよね」とまるで女子のようなおしゃれの話をした。こういう部分が「ゲイのクオリティを持ってる」と言われるゆえんではないか、という意味で「(みんなが言うクオリティっていうのは)そういうやつなんだろ?」と言った。
ということになります。
過去記事のコメントにも書いたのですが、このシーンの流れを見てみると、
フィービーが、「イヤリングが見つからなくて遅れた」と言って入ってくる。
レイチェルは、パウロがイタリアから送ってくれた靴をモニカに自慢する。
ロスは、「アメリカにだって靴くらいあるだろ」と言う(これは、男だから靴なんか興味がない+ヤキモチを示唆)。
ジョーイは、「おはよう。準備できた?」と軽い挨拶。
チャンドラーは、開口一番「俺たちみんなドレスアップして決まってるよね〜」的発言。
フィービーはイヤリングを探していて遅れた、レイチェルとモニカはパウロがくれた靴のことで盛り上がっていた、という「いかにも女子の会話」的な前振りがあって、ロスやジョーイがそれに絡んでくることはないけれど、チャンドラーは入ってくるなり「俺たち決まってるよね」と自分も含めてみんなのファッションにまつわる話をした。
部屋に入っての第一声がおしゃれ話だったのが「チャンドラーは女子かっ!」と言いたくなるような感じで、チャンドラー自身もそれに気づいて、It's stuff like that, isn't it? と言った、という流れのような気がするということです。
このエピソード全体のテーマの一つとして「チャンドラーには(ゲイの)クオリティがある。でもそれが具体的にどんなものかは本人にも友人にもよくわからない」というものがあります。
エピソードはこの後も「チャンドラーのその”クオリティ”とはどんなものか?」にまつわる話が出てくるのですが、とりあえずこの時点で「もしかしてみんなが言うクオリティって、女子みたいな言動をしちゃうこと?」とフレンズたちに尋ねたのがそのセリフなのかなと思うわけです。
クオリティとは何ぞや? というのはこの後も話が続いていくので、「クオリティ=女子的な発言をすること」のような完全なイコールではなく、また、ここでクオリティの答えが出たわけでもなくて、「もしかしてこういうこと?」レベルでチャンドラーがみんなに問いかけたセリフである、というのが今の私の解釈になります。
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