2020年09月12日

自分の殻から出る フレンズ1-11改その6

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5:02
[Scene 3: A montage of Mon+Pheebs' visits to the hospital, with 'My Guy' playing in the background. It starts with Monica reading Coma Guy a newspaper]
シーン3: モニカとフィービーの病院の訪問の映像。BGMで「マイ・ガイ」がかかっている。モニカが昏睡男に新聞を読んであげるところから始まる。
モニカ: Let's see. "Congress is debating a new deficit-reduction bill. The mayor wants to raise subway fares again. The high today was 45." And- oh, teams played sports. (えーっと。議会は赤字削減法案を議論中。市長は地下鉄の運賃をまた上げたいと思ってる。今日の最高気温は(華氏)45度だった。それから、あぁ、(いろんな)チームがスポーツをした。)
[Next is a shot of them dragging an enormous plant into the room, then Monica knitting a sweater, then Phoebe singing, then Phoebe shaving him and chatting to Monica]
次に、部屋に巨大な植物を引きずって持ち込む二人のショット、それから、モニカはセーターを編み、フィービーは歌い、フィービーは彼のひげを剃り、モニカと話す。
フィービー: What about Glen? He could be a Glen. (グレンはどう? 彼がグレンって名前なの、ありそうだわ。)
モニカ: Nah... not-not special enough. (んーん、あまり特別な感じがしないわね。)
フィービー: Ooh! How about Agamemnon? (あぁ! アガメムノンはどう?)
モニカ: Way too special. (あまりにも特別すぎる。)

昏睡男さんのお世話をしている二人の映像のBGMとして流れているのは、メアリー・ウェルズ(Mary Wells)の1964年のヒット曲「My Guy」。
(2020.9.16 追記)
9月15日(水)放送の「スッキリ」で、ウエンツ瑛士さんが、映画『メイキング・オブ・モータウン』(9月18日公開)について解説されていました。
その中のクイズ(エイジQ〈クイズ〉)で「モータウンのプロデューサーのスモーキーが、テンプテーションズの名曲「マイ・ガール」の前に出した曲は?」という二択問題があり、その答えがメアリー・ウェルズの「マイ・ガイ」でした!
メアリー・ウェルズが歌っている当時の映像が流れ、「何を言われても 私は彼氏(マイ・ガイ)から離れない」という歌詞もテロップで表示されました。(歌詞が、このシーンのモニカとフィービーの気持ちを表しているわけですね^^)
近藤春菜さんが「この曲も知ってますよ」とおっしゃっていたのが嬉しかったです。
このブログ記事を投稿したのが9月12日(土)で、その3日後にテレビで「マイ・ガイ」の映像と音楽が流れるなんて、すっごくタイムリー!と思ったので、追記にてお知らせさせていただきました♪(追記はここまで)

congress は「議会」、deficit reduction bill は「赤字削減法案」、mayor は「市長」。
fare は「(乗り物の)料金、運賃」を指します。

The high today was 45. は「今日の最高気温は45度」ということで、気温の話をしています。
45度というのは摂氏ではなく、華氏45度ということ。
アメリカ・カリフォルニア州のデスバレー(Death Valley)で、今年8月16日に54.4℃(摂氏54.4度)を記録したとしてニュースになっていましたので、近年は摂氏45度もあり得ない数字と言いきれなくなっていますが、冒頭のシーンで道に雪が積もっていたように今回は冬の話なので、摂氏ではやはりおかしいと感じる数字です。

日本の気温は摂氏表示(℃)ですが、アメリカは華氏表示(F)が多いようです。華氏45度は摂氏7度になります。
華氏の F は、Fahrenheit、摂氏の C は Celsius または Centigrade の頭文字。Fahrenheit(ファーレンハイト)、Celsius(セルシウス)はどちらも温度単位の考案者である学者の名前。
アメリカでは、温度だけではなく、長さもマイル、ヤード、フィート、インチなど、日本のメートル法とは異なる単位を使うことが多いので、セリフで「身長が何フィート何インチ」とか言われても、いまいちピンと来ない、という不便なこともよくあります。

Teams played sports. は「(いろいろな)チームがスポーツをした[プレイした]」。
男性はスポーツの話が好きで、女性はおしゃれの話が好き、という一般的なイメージがありますが、このモニカの場合も、あまりスポーツには興味がなくて適当に説明している様子が出ています。
いろんなチームがいろんなスポーツの試合をしたという記事が載ってる、という程度で、チーム名などに詳しくないのがわかります。

昏睡男さんの名前を考えている二人。
Agamemnon は「アガメムノン」。ギリシャ神話に登場する、ミュケナイ(ミケーネ)の王で、トロイ戦争でギリシャ軍の総大将だった人物の名前。
way too は「あまりにも〜すぎる」。way は「はるかに、ずっと」という意味で、too を強調する副詞。
Glen という名前では、not special enough 「十分に特別であるとはいえない」→「あまりにもありきたりな名前すぎる」と言われたフィービーは、とびっきり変わったギリシャ神話に出てくるような名前を出してきます。
「アガメムノン、って、それはまた、極度に特別すぎる名前だわ」という感じです。


06:00
[Scene 4: A Mexican restaurant. Monica, Phoebe, Joey, Chandler and his mom are there]
シーン4: メキシコ料理店。モニカ、フィービー、ジョーイ、チャンドラー、彼の母親(ノーラ・ビング)がそこにいる。
ノーラ(ミセス・ビング): I am famished. What do I want? [Looks at Chandler's menu] (お腹ペコペコよ。何を食べようかしら? [チャンドラーのメニューを見る])
チャンドラー: Please, God, don't let it be Kung Pao chicken. (どうか頼むから、クンパオチキンにしないでよ。)
ノーラ: Oh, you watched the show! What did you think? (まぁ、番組を見てくれたのね! どう思った?)
チャンドラー: Well, I think you need to come out of your shell just a little. (そうだな、自分の殻から出て心を開く必要があると思うよ、もう少しだけね。)
ロス: [Entering] What is this dive? Only you could've picked this place. ([入ってきて] この店は何? こんな場所を選ぶことができたのはあなただけだったでしょうね。)
ノーラ: Oooh, c'mon. Shut up. It's fun. Give me a hug. [They both sit down] (あぁ、もう。黙って。楽しいわ。ハグしてちょうだい。[二人は座る])

I am famished. は「お腹がペコペコよ」。
famish は「〜を飢えさせる」という他動詞で、famished という過去分詞形で「空腹だ」という意味の形容詞として使われます。名詞形は famine 「飢饉(ききん)」。
「私は何が食べたいかしら?」→「何を食べようかしらねぇ?」と言っている母に、チャンドラーは「どうか頼むから、その食べたいものをクンパオチキンにしないでよ」と言っています。
テレビ出演の際、「男性と親密になった後は、クンパオチキンが食べたくなるの」と言っていたので、クンパオチキンを食べたい=ついさっき男性と寝たばかり、ということになってしまうから、クンパオチキンってのはやめてよね、と言っていることになるでしょう。
クンパオチキンは中華料理なので、メキシコ料理店のメニューには書いていないのでしょうが、チャンドラーがその名前を出したことでテレビ出演を息子が観ていたことを知り、母ノーラは喜んでいます。

come out of one's shell の shell は「殻(から)、貝殻」なので、直訳は「自分の殻から出る」。つまり「自分の殻から出て、打ち解ける、心を開く」という意味。
「自分の殻から出て心を開く必要があると思うね、もう少しだけ」のように言っていますが、ノーラが公共のテレビの前であまりにも自分をさらけ出しすぎたことを皮肉っていることになります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
somebody's shell : if someone goes into their shell, they are shy and do not want to talk to people; if they come out of their shell, they become more confident and less shy
例1)She's really come out of her shell since she went to college.
例2)The more his father shouted, the more he retreated into his shell.

つまり「人が自分のシェルに入る、というのは、その人はシャイで人と話したくない。人がシェルから出る、というのは、より自信があって、よりシャイではない」。例文1は「大学に行ってから、彼女は本当に自分の殻から出た[自信を持って、シャイではなくなった]」。例文2は「彼の父が叫べば叫ぶほど、彼はますます自分の殻に引きこもった」。

retreat は「後退する、撤退する」ですが、「(不快な場所から快適・安全な場所へ)退く、逃げる」という意味もあるので、retreat into one's shell はまさに「自分の殻に引きこもる」→「打ち解けない、無口になる」という意味になります。

dive は「いかがわしい店」。
LAAD では、
dive [noun] : BAR/HOTEL/RESTAURANT (informal) a place such as a bar or a hotel that is cheap and dirty.

つまり「(バー、ホテル、レストラン)(インフォーマル)安くて汚いバーやホテルのような場所」。

やってきたロスを見て、ノーラは熱烈なハグをしていますが、それを見た息子チャンドラーはちょっとあきれた顔をして「息子の友達にちょっとやりすぎなんじゃないの?」と言いたげな様子です。


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posted by Rach at 16:53| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月01日

日経doorsで紹介されました!

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20-30代の働く女性向けのWEBメディア「日経doors」で、海外ドラマを使った私の英語学習法が紹介されました!
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紹介していただいた記事のタイトルは、
英語学習はネトフリ最強 海外ドラマを徹底活用するワザ
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となっています。

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その記事はこちら↓
英語学習はネトフリ最強 海外ドラマを徹底活用するワザ

なお、有料会員限定記事となっており、最初のページは皆様にお読みいただくことができますが、それ以降は日経doors有料会員の方のみがご覧いただけることになっております。あらかじめご了承下さいませ。

今回の記事は特に「ネトフリ(Netflix)」での英語学習法について語らせていただいています。
ネトフリはDVDと同じように「字幕・音声の切替が簡単にできる」ので、英語学習に適しています。
巣ごもりで、動画配信サービスの楽しさと便利さを改めて実感された方も多いと思います。
そのような方々に海外ドラマで英語を学ぶ楽しさや面白さが少しでも伝わればとても嬉しく思います。

6月18日に「日経WOMAN別冊」に掲載していただけて、今度は日経さんのWEBメディアでご紹介いただけたこと、本当に光栄で嬉しく思っております。
日経doors 関係者の皆様、ご紹介いただき、ありがとうございました。
そして、このブログをいつも読んで下さり、応援して下さる読者の皆様に、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます!
海外ドラマで英語を学ぶ楽しさと素晴らしさを感じていただけるような記事が書けるように、これからも頑張ります!

Rach からの嬉しいお知らせでした♪


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posted by Rach at 14:19| Comment(0) | メディア掲載 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする