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10:45
ロス:
Okay, I'm scum, I'm scum. (あぁ、僕は(人間の)クズだ、僕はクズ野郎だ。)
ジョーイ:
Ross, how could you let this happen? (ロス、どうやってこんなことを起きさせちまったんだよ?)
ロス:
I don't know, God, I- well, it's not like she's a regular mom, y'know? She's, she's sexy, she's... (わからないよ、あぁ、僕はその、彼女は標準的なママってわけじゃないだろ? 彼女はセクシーで、彼女は…)
ジョーイ:
You don't think my mom's sexy? (俺のママはセクシーじゃないとお前は思ってるのか?)
ロス:
Well, not in the same way. (うーんと、同じように[同じような感じで]セクシー、ってことはないよね。)
ジョーイ:
Hey, I'll have you know that Gloria Tribbiani was a handsome woman in her day, alright? You think it's easy giving birth to seven children? (おい、グロリア・トリビアーニは若い頃はハンサム・ウーマン(堂々として魅力的な女性)だったってことをお前に教えてやるよ。7人の子供を産むことが簡単なことだとお前は思うのか?)
ロス:
Okay, I think we're getting into a weird area here. (わかった、(今)ここで僕たちは奇妙なエリア(領域)に入りつつあると思うんだけど。)
scum は元々「浮きかす、浮き泡」で、そこから、「人間のカス、人間のクズ、クズ野郎」という意味になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
scum [noun] :
1. a dirty substance that forms on the surface of a liquid
例)soap scum on the bathtub
2. a bad and nasty person
例)They treated me like scum.
scum of the earth (= the worst people you can imagine)つまり、
1. は「液体の表面に形成する[できる]汚い物質」。例は「浴槽の表面の石鹸かす」。
2. は「悪い、またはひどい人間」。例文は「彼らは私をクズのように扱った」。
scum of the earth は「想像できうる限りで最低の人」。
Macmillan Dictionary にも、この scum of the earth は載っていて、以下のように説明されています。
(the) scum of the earth : an insulting expression for people who you think are very unpleasantつまり「非常に不快だと思うような人に対しての侮辱的な表現」。
直訳すると「地球のカス、クズ」ということですから、地球という大きなスケールの言葉を使った、それはもうひどい表現であることが想像できます。
regular mom は「普通の・標準的なママ(母親)」。
in one's day は「若い頃は、若かりし頃は、全盛期は」、give birth to ... は「…を出産する、産む」。
handsome は「ハンサムな」ということで、「男前の、二枚目の」のような男性の美形を形容する言葉ですが、女性の形容に使うと「(体格や態度について)威厳のある、堂々とした」のような意味になります。
LAAD では、
handsome [adjective] : a woman who is handsome is attractive in a strong healthy way例)a handsome gray-haired woman
つまり「ハンサムな女性とは、強くて健康的な風に魅力的である」。例は「(堂々として)魅力的な白髪の女性」。
「か弱くて華奢(きゃしゃ)な女性」とは対照的なイメージを指していることになるでしょう。
I think we're getting into a weird area here. は「僕たちは奇妙な領域に入っている[入りつつある]ように思うけど」。
友人のママにキスするなんて! と非難されていたのが、「チャンドラーのママに比べて俺のママは色っぽくないって言うのか? 俺のママだって若い頃はすごくイケてたんだぞ!」と、話が変な方向に進んでいることを言っています。
11:15
[Mon+Rach's door opens and Rachel and Paolo emerge]
モニカとレイチェルの部屋のドアが開き、レイチェルとパウロが現れる。
レイチェル:
Hey. (どうも。)
ロス:
Hey. (どうも。)
レイチェル:
What're you guys doing out here? (こんな外(廊下)で二人は何してるの?)
ロス:
Well, not playing racquetball. (うーんと、ラケットボールはしてないね[今ここでやってるのはラケットボールじゃない、とは言えるね]。)
ジョーイ:
He forgot to leave his grip size. (こいつがグリップサイズを伝えるのを忘れたんだよ。)
ロス:
He didn't get the goggles. (こいつはゴーグルを持ってこなかった。)
レイチェル:
Well, sounds like you two have issues. (まぁ、あなたたち二人には問題があるみたいね。)
[She and Paolo walk a little way down the hall]
彼女とパウロは少し廊下を歩く。
レイチェル:
Goodbye, baby. (じゃあね、ベイビー。)
パウロ:
Ciao, bella. (チャオ、ベッラ[じゃあね、かわいこちゃん]。)
[They kiss. Ross is watching them]
二人はキスする。ロスは二人を見ている。
ロス:
Do they wait for me to do this? (彼らはこれ(キス)をするのに僕を待つのか?[僕を待ってキスするのか?])
[Joey and Ross go into Monica and Rachel's apartment]
ジョーイとロスがモニカとレイチェルのアパートメントに入る。
ジョーイ:
So are you gonna tell him? (それでやつ(チャンドラー)に言うつもりか?)
ロス:
No, I'm not gonna tell him. Why would I tell him? (いや、僕はやつには言わないよ。どうして僕がやつに言ったりするんだよ?)
ジョーイ:
How about 'cause if you don't, his mother might. (お前が言わなくても、やつの母親が言うかもしれないから、って理由はどうだ?)
ロス:
Oh... (あぁ…)
モニカ: [Entering]
What are you guys doing here? ([(自室からリビングに)入ってきて] あなたたちここで何してるの?)
ジョーイ:
Uhhhh.... he's not even wearing a jock strap! (あぁ…やつは局部サポーター(股当て)を履いてさえいないんだよ。)
モニカ:
What did I ask? (私、何を尋ねたっけ?[私の質問、何だっけ?])
ロスとジョーイが何を話し込んでいるのかを尋ねたレイチェルに、さっきチャンドラーに話したのと同じ、ラケットボールの話をする二人。
レイチェルが What're you guys doing out here? 「こんな外(廊下)で二人は何してるの?」と尋ねたことに対して、ロスは親指でジョーイの方を指さしながら Well, not playing racquetball. と言っています。
What are you guys doing? に対して、not playing racquetball と答えたことになるので、We are not playing racquetball. 「(今ここで何してるの? と聞かれたけど)僕たちは(ここで今)ラケットボールはしていない」と返した感覚になるでしょう。
「ラケットボールをしてない、とは言えるね」と言いながらジョーイを指さすことで、「今本当ならしているはずのことをしていない(で、こんなところにいる)のは、こいつのせいなんだ」と言いたい様子が感じられます。
いきなりラケットボールの話を出して、相手を非難する形でポイントとなる部分だけを話しているので、チャンドラーとの会話を聞いていなかったレイチェルには何のことかわかりません。
Sounds like you two have issues. は「あなたたち二人は何か問題を抱えているようね」。
何だかよくわからないけど、とにかくあなたたち二人は問題を抱えているみたいね、モメてるらしいことだけはわかるけど、と言ったことになるでしょう。
have issues「問題がある、問題を抱えている」は、過去記事
カーペットからマストドンのにおいを消す フレンズ1-2改その3 にも出てきました。
goggle は「ゴーグル」ですが、英語の発音は「ガゴー」という感じ。
「JARA−日本ラケットボール協会−」公式サイトの「ラケットボールについて」の「ラケットボールの用具」のところに「
競技中は、目を保護するために、アイガードを着用します」との記述があります。
同じページに「
サーバーが正面の壁にボールを当てて、レシーバーが返ってくるボールを打ち返しラリーを行うという簡単なスポーツです」「
ボールのスピードは、初心者で70km/h、上級者では300km/hにもなります」という記述もあります。
跳ね返ってきたボールがそんな高速ならアイガードが必要なのも納得で、ロスが言っているゴーグルもそのようなアイガードを指していることになるでしょう。
ciao は「チャオ」で、イタリア語の「やあ、こんにちは、さようなら」のような挨拶の言葉。
bella はイタリア語で「美しい」という意味で、Ciao, bella. は「じゃあね、美しい[かわいい]人・かわいこちゃん」のような意味になります。
レイチェルとパウロがキスしているのを見たくない様子のロスは、モニカとレイチェルの部屋に入ります。
「チャンドラーのママとキスしたことをチャンドラーに言うのか?」と問われたロスは「言わない」と宣言した後、「どうして僕がチャンドラーに言ったりするんだよ?」と返します。
How about 'cause... は「(なぜ言うか、については)…だから、っていう理由はどうだ?」と言っている感覚になるでしょう。
ロスはわざわざ言う必要なんかない、と思っているのですが、ジョーイは「もしお前が言わないとしても、彼の母(ノーラ)が息子のチャンドラーに言ってしまうかもしれない」という可能性を語ります。
それを聞いたロスは「それはまずいな」という沈んだ表情をします。
今度はモニカに「こんなところで二人は何してるの?」と言われ、また話の内容をごまかすためにラケットボールの件を持ち出しますが、今度は「ラケットボール」という名前を出すことすらなく、いきなり細かい話をしています。
jockstrap は「(スポーツをする時につける)局部用サポーター」。
jock だと「スポーツマン、スポーツばかりしている人」という意味。
「何してるの?」と尋ねたのに、「局部サポーターを…」という唐突な返事が返ってきたので、「私は何を質問したんだっけ?」とモニカは言っています。
この会話をしているロスとジョーイ、そしてそれをずっと見ている視聴者には「ごまかすのにまたラケットボールの話題を持ち出している」ことがわかりますが、チャンドラー、レイチェル、モニカと連続してみんなに同じような質問をされたことから、ロスとジョーイの会話は最初の経緯から説明することがどんどん省かれていっています。
尋ねたモニカの方は「唐突に「局部サポーター」と言われても、そんな答えが出てくるような質問したっけ? 一体何の話をしてるのよ」とポカンとしてしまう面白さとなるでしょう。
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