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私の著書8、9冊目となる本
『Avengers: Endgameで英語が話せる本 上』
『Avengers: Endgameで英語が話せる本 下』
が、本日2021年2月26日(金)に KADOKAWA より、上下巻同時発売となります!
アマゾンで、上巻はこちら。
Amazon.co.jp: Avengers: Endgameで英語が話せる本 上
下巻はこちら。
Amazon.co.jp: Avengers: Endgameで英語が話せる本 下
昨年末の12月25日には『Avengers: Infinity Warで英語が話せる本』を発売させていただきましたが、『インフィニティ・ウォー』の2か月後に、今度は『エンドゲーム』を出させていただけること、とても嬉しいです♪
『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、世界興行収入歴代第1位の大ヒット映画です。
その映画のセリフとト書きをまるごと翻訳させていただき、数々の英語の名セリフの解説も書かせていただけることは本当に光栄です。
『エンドゲーム』は上演時間が3時間(181分)という超大作なので、今回は上下巻という形になりました。
心に残るセリフはもちろんのこと、皆様の思い出に残るシーンの数々も詳細なト書きで描写しています。
Amazon のページに、本の内容のイメージ画像が掲載されていますので、併せてご覧いただければ幸いです。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)という作品群の一つす。
MCUはフェイズという段階に分かれており、この『エンドゲーム』はフェイズ3に当たります。
フェイズ1から3までは『インフィニティ・サーガ』と呼ばれているのですが、『エンドゲーム』はその集大成となる作品で、過去のMCU作品との繋がりや伏線が多く描かれています。
そのような部分も楽しんでいただけるような解説になるよう心掛けました。
マーベル作品のMCUのほとんどは、ディズニーの動画配信サービス「ディズニープラス」で視聴することができます。
現在、ディズニープラスでは、マーベルスタジオのオリジナルシリーズ『ワンダヴィジョン』が毎週配信されており、今後も、3月には『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』、6月には『ロキ』の配信が予定されています。
ちょうど昨日、
・『ロキ』が6月11日に日米同時配信開始
・MCU版スパイダーマン3作目のサブタイトルが No Way Home に決定、2021年クリスマス公開
というニュースが流れ、ファンの間で大きな話題になっていました。
MCUの世界はこれからもどんどん広がっていき、ますます目が離せません。
今日の17時に第8話が配信される『ワンダヴィジョン』は全9話で、これからまさにクライマックス。
「エンドゲーム後を描くドラマシリーズ」である『ワンダヴィジョン』が佳境に入るこの時期に、こうして『エンドゲーム』の本を出させていただけたこと、本当にありがたく思っております。
なお、私がブログでずっと解説してきたシットコム『フレンズ』繋がりの話として、『フレンズ』に出演した俳優さんが『エンドゲーム』にも出ている、という話を少し。
シーズン9-10の17本のエピソードにマイク・ハニガン役で出演していたポール・ラッドは、エンドゲームで、アントマン(スコット・ラング)を演じています。
シーズン3の6本のエピソードにピート・ベッカー役で出演していたジョン・ファヴローは、エンドゲームでハッピー・ホーガンを演じています。なお、ジョン・ファヴローは、MCUで『アイアンマン』と『アイアンマン2』の監督も務めています。
長年『フレンズ』を解説してきた身としては、『フレンズ』にゆかりのある俳優さんを『エンドゲーム』で見ることができるのも嬉しいです。
大好きなMCU作品の本をこうしてまた出させていただくことができましたのも、拙ブログを読み、応援して下さる皆様、拙著をお買い上げ下さった皆様のおかげと心より感謝しております。
本当にありがとうございます<(_ _)>
洋画や海外ドラマの生きたセリフから英語を学ぶことはこんなに楽しい、こんなに多くのことが学べる! ということをお伝えすることができるよう、これからも全力で頑張ります!
どうかこれからもよろしくお願いします。
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2021年02月26日
2021年02月19日
関係代名詞で情報を付け足しながら話す英語の感覚 フレンズ1-11改その14
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15:33
レイチェル: [Into microphone] Central Perk is proud to present Miss Phoebe Buffay. ([マイクに向かって] セントラルパークが自信をもってご紹介します、ミス・フィービー・ブッフェ。)
フィービー: Thanks. Hi, um, 'kay. I'd like to start with a song that's about a man that I recently met, who's, um, come to be very important to me. [Monica gives her a look] 'Kay. (ありがとう。はーい、オッケー。私はある歌で始めたいと思います。最近会った男性についての歌で、その人は私にとって、とても大切になっているの。[モニカはフィービーに視線を向ける] オッケー。)
You don’t have to be awake
To be my man
Long as you have brain waves
I’ll be there to hold your hand
Though we just met the other day
There’s something I have got to say
(あなたは起きる必要はないの
私の人でなくてもいいの
(→訂正:私の人[彼氏]になるのに目覚めている[覚醒している]必要はないの 訂正ここまで)
あなたに脳波がある間
私はあなたの手を握るためにそこにいるわ
こないだ私たちは出会ったばかりだけど
私には言わなければならないことがあるの)
[She sees Monica sneaking out] Okay, thank you very much. I'm gonna take a short break. [Runs out, knocking over the mike stand] ([フィービーはモニカがそっと抜け出すのを見る] いいわ、どうもありがとう。私はちょっと休憩を取るわね。[走って出て行く、マイクスタンドを倒しつつ])
レイチェル: [Into mike] Okay, that was Phoebe Buffay, everybody. Woo! ([マイクに向かって] オッケー、今のがフィービー・ブッフェでした、みなさん。ウー!)
Central Perk is proud to present... は「セントラルパークが…を、誇らしく[誇りを持って]ご紹介する」。つまり「自信を持ってお届けする」というような感覚。
present は日本語にもなっている「プレゼント、贈り物」の意味があり、動詞で「贈呈する、贈る」という意味もありますが、ここでは「紹介する」という意味になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
present [verb] : INTRODUCE SOMEBODY [transitive] (formal) to introduce someone formally, especially to someone important
例)May I present my parents, Mr. and Mrs. Benning?
つまり「誰かを正式に紹介すること、特に重要な人に対して」。例文は「私の両親を紹介させていただいてよろしいですか? ベニングご夫妻」。
formally 「正式に」、someone important 「重要な人」に対して、というところがポイントで、
Macmillan Dictionary でも、
present [verb] : to introduce someone formally to someone else, especially to an important person
のように、語義に formally, an important person という同様の言葉が見られます。
セントラルパークの店員であるレイチェルが、お客様にフィービーを紹介する、という状況ですから、まさにこの動詞 present のニュアンスがぴったりだと言えるでしょう。
フィービーのセリフ I'd like to start with a song that's about a man that I recently met, who's come to be very important to me. について。
文末のピリオドまでが、非常に長い文になっていますが、「情報を付け足しながら話すという英語の感覚」を掴むのに最適なセリフだと思います。
後ろから訳し上げたりせずに、前から情報を拾っていく感覚で理解しましょう。
前から順番にかたまりごとイメージして訳していくと、「私はある歌で(ライブを)始めたいと思います」「その歌はある男性についての歌です」「その男性は、私が最近会った人です」「その人は、私にとってとても大切(な人)になっています[なりました]」。
日本語っぽい語順にすると、, who’s という関係代名詞の非制限用法の前でいったん文章は切れますが、その前の文章は後ろから訳し上げる形になるでしょう。
「私が最近会ったある男性に関する歌でライブを始めたいと思います。その男性は私にとって非常に大切になった人です」という感じです。
「〜する(名詞)」のように、形容詞(句)が名詞を上から修飾する形が自然な日本語の場合は、「私が最近会ったある男性に関する歌」のような表現になりますが、英語では、まず「私はある歌でライブをスタートさせる」と言っておいてから、その歌の説明を後から付け足す形で文が続いていきます。
最後まで聞いてから、日本語の語順に並べて訳そうとしていては、英語のスピードについて行けません。
英語は英語が話された順序のまま、前から順番にイメージしていって、情報がどんどん継ぎ足されて、詳しくなっていく様子を感じて下さい。
話し言葉の場合は特に、このフィービーのセリフのように、考えながら話す場合が多いです。
日本人英語学習者である我々が英語を話す場合でも、まず最初に大事なことをSVで言っておいて(私はある歌で始める)、その後、「その歌と言うのは、その男性というのは」と言葉をつなげていけばよいということです。
歌詞の "You don’t have to be awake / To be my man" の to be my man は、to があることで、前文の You don't have to が省略されていることが示されています。
つまり、You don't have to be awake. You don't have to be my man. 「目覚めてくれなくてもいい。私の人でなくてもいい」と歌っているわけです。
昏睡状態の相手に「私の人になって」というのは無理がありますから、「私の人になって」と読み違えることは少ないかもしれませんが、仮に「私の人になって」と言いたい場合には、to はつけずに、Be my man. または Just be my man. 「ただ私の人になって」のように表現することになるでしょう。
(2021.2.21 追記)
コメント欄で、You don't have to be awake to be my man. は「私の彼氏になるのに覚醒している必要はない」という意味だというご意見を頂戴し、確かにその通りだと思いました。
コメント欄にて追記しておりますので、併せてご覧いただけると幸いです。
(追記はここまで)
As long as you have brainwaves は「あなたに脳波がある間は、脳波があれば」。
brain waves 「脳波」があればそれでいい、と、想い人が昏睡状態の男性であることならではの歌詞になっています。
このエピソードを見ている視聴者は、これが今、病院で寝ている coma guy のことだとわかりますが、セントラルパークでフィービーのライブを聞いている一般のお客さんは「脳波?」となっていることが想像できるのが笑いのポイントでしょう。
take a short break は「短い休憩をとる、ひと休みする、小休止する」。
フィービーが歌っている間に、モニカがこっそり抜け出してぬけがけしようとしているのに気づき、フィービーは途中で歌をやめ、休憩を取ると言って、モニカの後を追いかけます。
その後、レイチェルが that was Phoebe Buffay と言っていますが、「今のがフィービー・ブッフェ”でした”」と「過去形」で表現しているところに、フィービーのライブが終わってしまった感じが出ています。
最初に Central Perk is proud to present Miss Phoebe Buffay. と、丁寧な定番表現を使って紹介したこととの対比も面白いと言えるでしょう。
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15:33
レイチェル: [Into microphone] Central Perk is proud to present Miss Phoebe Buffay. ([マイクに向かって] セントラルパークが自信をもってご紹介します、ミス・フィービー・ブッフェ。)
フィービー: Thanks. Hi, um, 'kay. I'd like to start with a song that's about a man that I recently met, who's, um, come to be very important to me. [Monica gives her a look] 'Kay. (ありがとう。はーい、オッケー。私はある歌で始めたいと思います。最近会った男性についての歌で、その人は私にとって、とても大切になっているの。[モニカはフィービーに視線を向ける] オッケー。)
You don’t have to be awake
To be my man
Long as you have brain waves
I’ll be there to hold your hand
Though we just met the other day
There’s something I have got to say
(あなたは起きる必要はないの
私の人でなくてもいいの
(→訂正:私の人[彼氏]になるのに目覚めている[覚醒している]必要はないの 訂正ここまで)
あなたに脳波がある間
私はあなたの手を握るためにそこにいるわ
こないだ私たちは出会ったばかりだけど
私には言わなければならないことがあるの)
[She sees Monica sneaking out] Okay, thank you very much. I'm gonna take a short break. [Runs out, knocking over the mike stand] ([フィービーはモニカがそっと抜け出すのを見る] いいわ、どうもありがとう。私はちょっと休憩を取るわね。[走って出て行く、マイクスタンドを倒しつつ])
レイチェル: [Into mike] Okay, that was Phoebe Buffay, everybody. Woo! ([マイクに向かって] オッケー、今のがフィービー・ブッフェでした、みなさん。ウー!)
Central Perk is proud to present... は「セントラルパークが…を、誇らしく[誇りを持って]ご紹介する」。つまり「自信を持ってお届けする」というような感覚。
present は日本語にもなっている「プレゼント、贈り物」の意味があり、動詞で「贈呈する、贈る」という意味もありますが、ここでは「紹介する」という意味になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
present [verb] : INTRODUCE SOMEBODY [transitive] (formal) to introduce someone formally, especially to someone important
例)May I present my parents, Mr. and Mrs. Benning?
つまり「誰かを正式に紹介すること、特に重要な人に対して」。例文は「私の両親を紹介させていただいてよろしいですか? ベニングご夫妻」。
formally 「正式に」、someone important 「重要な人」に対して、というところがポイントで、
Macmillan Dictionary でも、
present [verb] : to introduce someone formally to someone else, especially to an important person
のように、語義に formally, an important person という同様の言葉が見られます。
セントラルパークの店員であるレイチェルが、お客様にフィービーを紹介する、という状況ですから、まさにこの動詞 present のニュアンスがぴったりだと言えるでしょう。
フィービーのセリフ I'd like to start with a song that's about a man that I recently met, who's come to be very important to me. について。
文末のピリオドまでが、非常に長い文になっていますが、「情報を付け足しながら話すという英語の感覚」を掴むのに最適なセリフだと思います。
後ろから訳し上げたりせずに、前から情報を拾っていく感覚で理解しましょう。
前から順番にかたまりごとイメージして訳していくと、「私はある歌で(ライブを)始めたいと思います」「その歌はある男性についての歌です」「その男性は、私が最近会った人です」「その人は、私にとってとても大切(な人)になっています[なりました]」。
日本語っぽい語順にすると、, who’s という関係代名詞の非制限用法の前でいったん文章は切れますが、その前の文章は後ろから訳し上げる形になるでしょう。
「私が最近会ったある男性に関する歌でライブを始めたいと思います。その男性は私にとって非常に大切になった人です」という感じです。
「〜する(名詞)」のように、形容詞(句)が名詞を上から修飾する形が自然な日本語の場合は、「私が最近会ったある男性に関する歌」のような表現になりますが、英語では、まず「私はある歌でライブをスタートさせる」と言っておいてから、その歌の説明を後から付け足す形で文が続いていきます。
最後まで聞いてから、日本語の語順に並べて訳そうとしていては、英語のスピードについて行けません。
英語は英語が話された順序のまま、前から順番にイメージしていって、情報がどんどん継ぎ足されて、詳しくなっていく様子を感じて下さい。
話し言葉の場合は特に、このフィービーのセリフのように、考えながら話す場合が多いです。
日本人英語学習者である我々が英語を話す場合でも、まず最初に大事なことをSVで言っておいて(私はある歌で始める)、その後、「その歌と言うのは、その男性というのは」と言葉をつなげていけばよいということです。
歌詞の "You don’t have to be awake / To be my man" の to be my man は、to があることで、前文の You don't have to が省略されていることが示されています。
つまり、You don't have to be awake. You don't have to be my man. 「目覚めてくれなくてもいい。私の人でなくてもいい」と歌っているわけです。
昏睡状態の相手に「私の人になって」というのは無理がありますから、「私の人になって」と読み違えることは少ないかもしれませんが、仮に「私の人になって」と言いたい場合には、to はつけずに、Be my man. または Just be my man. 「ただ私の人になって」のように表現することになるでしょう。
(2021.2.21 追記)
コメント欄で、You don't have to be awake to be my man. は「私の彼氏になるのに覚醒している必要はない」という意味だというご意見を頂戴し、確かにその通りだと思いました。
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(追記はここまで)
As long as you have brainwaves は「あなたに脳波がある間は、脳波があれば」。
brain waves 「脳波」があればそれでいい、と、想い人が昏睡状態の男性であることならではの歌詞になっています。
このエピソードを見ている視聴者は、これが今、病院で寝ている coma guy のことだとわかりますが、セントラルパークでフィービーのライブを聞いている一般のお客さんは「脳波?」となっていることが想像できるのが笑いのポイントでしょう。
take a short break は「短い休憩をとる、ひと休みする、小休止する」。
フィービーが歌っている間に、モニカがこっそり抜け出してぬけがけしようとしているのに気づき、フィービーは途中で歌をやめ、休憩を取ると言って、モニカの後を追いかけます。
その後、レイチェルが that was Phoebe Buffay と言っていますが、「今のがフィービー・ブッフェ”でした”」と「過去形」で表現しているところに、フィービーのライブが終わってしまった感じが出ています。
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2021年02月06日
ただ彼女が〜じゃないと想像してみろよ フレンズ1-11改その13
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14:25
[Scene 7: Central Perk- no Chandler. Rachel is writing something and Monica walks up]
シーン7。セントラルパーク。チャンドラーはいない。レイチェルは何かを書いていて、モニカが歩いて近づく。
モニカ: Hey. (はーい。)
レイチェル: Hey. (はーい。)
モニカ: [Reading] "A Woman Undone. By Rachel Karen Green." ([読みながら] ボタンの外れた女。作レイチェル・カレン・グリーン。)
レイチェル: Yeah. Thought I'd give it a shot. I'm still on the first chapter. Now, do you think his “love stick” can be “liberated from its denim prison”? (えぇ。私もやってみようと思ったの。まだ第1章なのよ。それで、彼の「愛の棒」は「デニムの牢獄から自由になる」って可能だと思う?)
モニカ: [Reads] Yeah, I'd say so. And there's no “j” in “engorged.” ([読んで] えぇ、そう思うわ[いいんじゃない]。それから engorged 「充血した、膨れた」には j はないわよ。)
フィービー: [Walks up with her guitar] Hey, Rach. ([ギターを持ってレイチェルに近づく] はーい、レイチ。)
レイチェル: Hey. (はーい。)
フィービー: Hello. (こんにちは。)
モニカ: Hello. (こんにちは。)
フィービー: Going to the hospital tonight? (今夜は病院に行くの?)
モニカ: No. You? (いいえ。あなたは?)
フィービー: No. You? (いいえ。あなたは?)
モニカ: You just asked me. (あなた、さっき尋ねたばかりよ。)
フィービー: Okay, maybe it was a trick question. [Plays a few chords] Um, Rachel, can we do this now? (そうね、それはひっかけの質問だったかも。[いくつかコードを弾いて] あの、レイチェル、今、これ(ライブ)できる?)
レイチェル: Okay. [Writes a little more] I am so hot! (いいわよ。[もう少し書いて] 私ってすっごくセクシー!)
ジョーイ: [To Ross, on the couch] Now, here's a picture of my mother and father on their wedding day. Now, you tell me she's not a knockout. ([カウチに座りながら、ロスに] なぁ、これは結婚式の日の俺の母さんと父さんの写真だ。で、俺の母さんが美人(イケてる女)じゃない、って言ってみろよ。)
ロス: I cannot believe we're having this conversation. (僕と君がこんな会話してるなんて信じられないよ。)
ジョーイ: C'mon! Just try to picture her not pregnant, that's all. (なぁ! 母さんが妊娠してないって、ただ想像してみろよ、それだけだ。)
チャンドラーのママである、ノーラ・ビングの影響を受けて、何か書き始めているレイチェル。
タイトル A Woman Undone の undone は、undo 「(一度したことを)元通りにする、元に戻す」の過去分詞形。
undo は「(結び目を)ほどく、(包みを)あける、(ボタンを)外す」という意味でも使われるので、その過去分詞形の undone は「ほどけた、外れた」という意味の形容詞にもなります。
Macmillan Dictionary では、
undone : not closed, tied, or fastened
例)Leave the top button of your shirt undone.
つまり「閉まっていない、結ばれていない、締め・留められていない」。例文は「あなたのシャツの上のボタンは留めないままでおきなさい」。
今回の A Woman Undone も、ボタンなど留めるべき部分が留められていない、ボタンが外れている、というようなニュアンスかなと思いました。
give it a shot は「試しにやってみる、挑戦してみる」。
試しに小説を書いてみた、トライしてみた、ということ。
ノーラの助言通り、性器を婉曲に表現した love stick 「愛の棒」という言葉が使われています。
be liberated from... は「…から解放されている、解放された」。 liberty なら名詞で「自由、解放」。
“liberated from its denim prison” とは「デニム(のジーンズ)という牢屋から解放された」ということ。
I'd say so. は I agree with you. と同じような意味で、相手への同意を表す表現。
engorged は「充血した、(体の部分などが)膨(ふく)れた」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
engorged : having become larger or filled with something
例)a river engorged with water from the storm
つまり「より大きくなってしまうこと、または何かで満ちること」。例は「嵐による水で満ちた川」。
Macmillan Dictionary では、
engorged : swollen
つまり「膨れた、膨れ上がった」。
その単語には j の文字はないわよ、と言うことで、レイチェルが engorge の綴りを間違えていることをモニカは指摘しています。
engorje のように g が j になっている、というようなことでしょう。
モニカのセリフから、レイチェルが書いた小説には、「愛の棒」の後に「膨れた」という単語も出てきていることがわかり、いかにも官能小説っぽい感じが出ています。
Going to the hospital tonight? は「今夜、病院に行くつもり?」。現在進行形は、することが決まっている近い予定を表します。
No. You? は 「いいえ、あなたは?」。どちらも同じセリフを言っていることで、「行かないわよ、あなたこそどうなの?」と互いにけん制し合っている様子が伺えます。
trick question は「落とし穴のある問題、ひっかけ問題」。
I am so hot! の hot は「性的に興奮した、みだらな」「セクシーな」。
この場合は、ノーラの真似をしてエッチな小説を書きながら、みだらな文章を書いている自分のことを、「私ってすごくみだら、エッチ」みたいなことを言っているのでしょう。
ジョーイがロスに言ったセリフ、Now, you tell me she's not a knockout. を直訳すると、「さあ今、俺の母親がノックアウトじゃないって言ってみろ」という感じの命令文になります。tell me に主語の you がついてさらに強調している感覚です。
knock out という句動詞は「殴り倒す、打ち負かす、ノックアウトする」という意味。
名詞の knockout もそういうボクシングなどの「ノックアウト」という意味ですが、そこから、ノックアウトされるほど「圧倒的なもの、素晴らしいもの、美人・美男」という意味があります。
LAAD では、
knockout : (informal) someone or something that is very attractive or exciting
例)Leslie's a real knockout.
つまり「(インフォーマル)非常に魅力的またはワクワクするような人または物」。例文は「レスリーは本当に美人だ(魅力的だ)」。
ジョーイのママはチャンドラーのママほどセクシーじゃない、と言われたことをジョーイはずっと根に持っていたようで、ママの若い頃の写真をロスに見せ、「これを見たら、ママはセクシーだって認める気になるだろ?」と言っていることになります。
ロスの I cannot believe... は、友人のママとキスしたことで友達関係がおかしくなっているこの時に、ジョーイのママがセクシーかどうかの話題をどうして今しなくちゃいけないんだ、というところでしょう。
Just try to picture her not pregnant は「ただ、彼女が妊娠していないと想像してみろ」。
here's a picture of というセリフでは、picture は「写真」ですが、try to picture の picture は動詞で、「想像する、心(の中)に描く」という意味。
ママが not pregnant である状態を想像してみろよ、ということから、結婚式の日にはすでにかなりお腹が大きかったことがこのセリフでわかるということです。
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14:25
[Scene 7: Central Perk- no Chandler. Rachel is writing something and Monica walks up]
シーン7。セントラルパーク。チャンドラーはいない。レイチェルは何かを書いていて、モニカが歩いて近づく。
モニカ: Hey. (はーい。)
レイチェル: Hey. (はーい。)
モニカ: [Reading] "A Woman Undone. By Rachel Karen Green." ([読みながら] ボタンの外れた女。作レイチェル・カレン・グリーン。)
レイチェル: Yeah. Thought I'd give it a shot. I'm still on the first chapter. Now, do you think his “love stick” can be “liberated from its denim prison”? (えぇ。私もやってみようと思ったの。まだ第1章なのよ。それで、彼の「愛の棒」は「デニムの牢獄から自由になる」って可能だと思う?)
モニカ: [Reads] Yeah, I'd say so. And there's no “j” in “engorged.” ([読んで] えぇ、そう思うわ[いいんじゃない]。それから engorged 「充血した、膨れた」には j はないわよ。)
フィービー: [Walks up with her guitar] Hey, Rach. ([ギターを持ってレイチェルに近づく] はーい、レイチ。)
レイチェル: Hey. (はーい。)
フィービー: Hello. (こんにちは。)
モニカ: Hello. (こんにちは。)
フィービー: Going to the hospital tonight? (今夜は病院に行くの?)
モニカ: No. You? (いいえ。あなたは?)
フィービー: No. You? (いいえ。あなたは?)
モニカ: You just asked me. (あなた、さっき尋ねたばかりよ。)
フィービー: Okay, maybe it was a trick question. [Plays a few chords] Um, Rachel, can we do this now? (そうね、それはひっかけの質問だったかも。[いくつかコードを弾いて] あの、レイチェル、今、これ(ライブ)できる?)
レイチェル: Okay. [Writes a little more] I am so hot! (いいわよ。[もう少し書いて] 私ってすっごくセクシー!)
ジョーイ: [To Ross, on the couch] Now, here's a picture of my mother and father on their wedding day. Now, you tell me she's not a knockout. ([カウチに座りながら、ロスに] なぁ、これは結婚式の日の俺の母さんと父さんの写真だ。で、俺の母さんが美人(イケてる女)じゃない、って言ってみろよ。)
ロス: I cannot believe we're having this conversation. (僕と君がこんな会話してるなんて信じられないよ。)
ジョーイ: C'mon! Just try to picture her not pregnant, that's all. (なぁ! 母さんが妊娠してないって、ただ想像してみろよ、それだけだ。)
チャンドラーのママである、ノーラ・ビングの影響を受けて、何か書き始めているレイチェル。
タイトル A Woman Undone の undone は、undo 「(一度したことを)元通りにする、元に戻す」の過去分詞形。
undo は「(結び目を)ほどく、(包みを)あける、(ボタンを)外す」という意味でも使われるので、その過去分詞形の undone は「ほどけた、外れた」という意味の形容詞にもなります。
Macmillan Dictionary では、
undone : not closed, tied, or fastened
例)Leave the top button of your shirt undone.
つまり「閉まっていない、結ばれていない、締め・留められていない」。例文は「あなたのシャツの上のボタンは留めないままでおきなさい」。
今回の A Woman Undone も、ボタンなど留めるべき部分が留められていない、ボタンが外れている、というようなニュアンスかなと思いました。
give it a shot は「試しにやってみる、挑戦してみる」。
試しに小説を書いてみた、トライしてみた、ということ。
ノーラの助言通り、性器を婉曲に表現した love stick 「愛の棒」という言葉が使われています。
be liberated from... は「…から解放されている、解放された」。 liberty なら名詞で「自由、解放」。
“liberated from its denim prison” とは「デニム(のジーンズ)という牢屋から解放された」ということ。
I'd say so. は I agree with you. と同じような意味で、相手への同意を表す表現。
engorged は「充血した、(体の部分などが)膨(ふく)れた」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
engorged : having become larger or filled with something
例)a river engorged with water from the storm
つまり「より大きくなってしまうこと、または何かで満ちること」。例は「嵐による水で満ちた川」。
Macmillan Dictionary では、
engorged : swollen
つまり「膨れた、膨れ上がった」。
その単語には j の文字はないわよ、と言うことで、レイチェルが engorge の綴りを間違えていることをモニカは指摘しています。
engorje のように g が j になっている、というようなことでしょう。
モニカのセリフから、レイチェルが書いた小説には、「愛の棒」の後に「膨れた」という単語も出てきていることがわかり、いかにも官能小説っぽい感じが出ています。
Going to the hospital tonight? は「今夜、病院に行くつもり?」。現在進行形は、することが決まっている近い予定を表します。
No. You? は 「いいえ、あなたは?」。どちらも同じセリフを言っていることで、「行かないわよ、あなたこそどうなの?」と互いにけん制し合っている様子が伺えます。
trick question は「落とし穴のある問題、ひっかけ問題」。
I am so hot! の hot は「性的に興奮した、みだらな」「セクシーな」。
この場合は、ノーラの真似をしてエッチな小説を書きながら、みだらな文章を書いている自分のことを、「私ってすごくみだら、エッチ」みたいなことを言っているのでしょう。
ジョーイがロスに言ったセリフ、Now, you tell me she's not a knockout. を直訳すると、「さあ今、俺の母親がノックアウトじゃないって言ってみろ」という感じの命令文になります。tell me に主語の you がついてさらに強調している感覚です。
knock out という句動詞は「殴り倒す、打ち負かす、ノックアウトする」という意味。
名詞の knockout もそういうボクシングなどの「ノックアウト」という意味ですが、そこから、ノックアウトされるほど「圧倒的なもの、素晴らしいもの、美人・美男」という意味があります。
LAAD では、
knockout : (informal) someone or something that is very attractive or exciting
例)Leslie's a real knockout.
つまり「(インフォーマル)非常に魅力的またはワクワクするような人または物」。例文は「レスリーは本当に美人だ(魅力的だ)」。
ジョーイのママはチャンドラーのママほどセクシーじゃない、と言われたことをジョーイはずっと根に持っていたようで、ママの若い頃の写真をロスに見せ、「これを見たら、ママはセクシーだって認める気になるだろ?」と言っていることになります。
ロスの I cannot believe... は、友人のママとキスしたことで友達関係がおかしくなっているこの時に、ジョーイのママがセクシーかどうかの話題をどうして今しなくちゃいけないんだ、というところでしょう。
Just try to picture her not pregnant は「ただ、彼女が妊娠していないと想像してみろ」。
here's a picture of というセリフでは、picture は「写真」ですが、try to picture の picture は動詞で、「想像する、心(の中)に描く」という意味。
ママが not pregnant である状態を想像してみろよ、ということから、結婚式の日にはすでにかなりお腹が大きかったことがこのセリフでわかるということです。
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