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21:23
[Ross knocks on Mon+Rach's door]
ロスはモニカとレイチェルの家のドアをノックする。
チャンドラー: Hey. (おい。)
ロス: You mean that? ((今、僕に)おい、って言ってる?)
チャンドラー: Yeah, why not? [They shake hands] So I told her. (あぁ、もちろんだ。[二人は握手する] それで、俺はあの人(母親)に話したよ。)
ロス: Oh. How did it go? (あぁ。どんな感じにいった?)
チャンドラー: Awful. Awful. Couldn't have gone worse. (ひどい。ひどかったよ。これ以上悪くなりようがないくらい(最悪)だった。)
ロス: Well, how do you feel? (それで、どんな気持ち?)
チャンドラー: Pretty good. I told her. (かなりいいよ。あの人に話せた(から)。)
ロス: Well, see? So maybe it wasn't such a bad idea, y'know, me kissing your mom, huh? Huh? [Wags his finger at Chandler, then puts it down] But we don't have to go down that road. (あぁ、だろ? なら多分、そんなに悪いアイディアじゃなかったよな、ほら、僕が君のママにキスしたことは、だろ? だろ? [ロスは自分の指をチャンドラーに向けて揺すり、それから指を下ろす] でもあんな風に[あの時みたいに]する必要はないよな。)
[Credits]
チャンドラーとママがいるところに取り残されてしまったロスは、チャンドラーのママが去った後、モニカとレイチェルの家に用事があっただけだ、というように、部屋をノックしています。
そのロスにチャンドラーが Hey. と声を掛け、ロスは You mean that? と返します。
You mean that? は「そういう意味・意図で言った?」という意味で、Hey. という人に声を掛ける時の言葉を僕に向かって言った? チャンドラーは僕に対して激怒していたのに君の方から今声を掛けた? と尋ねた感覚になります。
why not? を直訳すると「どうして not なんだよ?」ということで、「どうして”そういう意図で言ってない”って思うんだ? 当然そういう意図で言ったんだよ」ということ。
How did it go? は「状況がどのように進んだか?」ということで、ママとの会話がどんな風に進んだか、どんな感じだったかを尋ねる質問。
awful は「ひどい、最悪な」。
couldn't have gone worseは、「これ以上さらに悪くなることなどできなかっただろう」、つまり「これ以上悪くなりようがないほど、最低最悪」という意味になります。
逆に、couldn't be betterは「これ以上は良くなりようがない」ですから、「絶好調だ、最高だ」という意味になり、出会った時の挨拶で、"Hi! What's up?" 「やぁ、調子どう?」と聞かれた際、"Couldn't be better." 「最高だよ」とやり取りでよく使われます。
pretty good の pretty は副詞で「かなり」。
So maybe it wasn't such a bad idea, y'know, me kissing your mom, huh? について。
it wasn't such a bad idea の it は、その後に出てくる me kissing your mom 「僕が君のママにキスしたこと」になります。me は動名詞 kissing の意味上の主語。
「僕が君のママにキスしたことも少しは役に立っただろ。こうしてママとじっくり話し合う機会を持てたんだから」という意味でそう言いながら、ロスは得意げにチャンドラーに指を向けたのですが、またセントラルパークでのギリシャ悲劇のくだりのように指をひねられてはいけないと思ったらしく、But we don't have to go down that road. と言って指を折り曲げることになります。
we don't have to go down that road. の go down that road は、Cambridge Dictionary で以下のように出ていました。
go down that road : to decide to do something in a particular way
例)I don't think we want to go down that road.
つまり「ある特定の方法で何かをすると決めること」。例文は「僕たちはその方法ではやりたくないと思う」。
この Cambridge Dictionary の例文は、今回のロスのセリフによく似ています。
go down that road を直訳すると「その道を行く・歩む・進む」ですから「ある方法で何かをする・行動する」という意味になるのはわかりやすいでしょう。
that road 「その道・あの道」のように指示代名詞が使われていることで、具体的な内容を言わなくてもお互いにその行動が容易にイメージできる場合に使われることになります。
今回のロスのセリフも、僕たちが前にやったことを繰り返す必要はないよね、という感覚になるでしょう。
ここでは主語が「僕たち」になっていますが、「前の人と同じ失敗はしない」という意味の「同じ轍(てつ)は踏まない」(「轍」(てつ・わだち)=車輪の跡)という日本語表現に似た感覚もあるような気がします。
22:00
[Credits Scene: Mon+Rach's. Rachel is handing out copies of her book to the gang]
クレジット・シーン:モニカとレイチェルの部屋。レイチェルはギャング(フレンズたち)に自分の本のコピーを配っている。
レイチェル: Okay. Now this is just the first chapter, and I want your absolute honest opinion. Okay? Oh, and on page two, he's not reaching for her "heaving beasts." (いいわ。今、これはまだ第1章で、あなたたちの真っ正直な意見が欲しいのよ、いい? あぁ、それから、2ページ目、彼は彼女の「あえぐ獣(けもの)」に手を伸ばしたんじゃないのよ。)
モニカ: What's a "niffle"? (”ニフル”って何?)
ジョーイ: You usually find them on the heaving beasts. (たいてい、あえぐ獣の上にあるものだよ。)
レイチェル: Alright, alright, so I'm not a great typist. (わかった、わかった、だから私はタイプが得意じゃないのよ。)
ロス: Wait, did you get to the part about his "huge, throbbing pens"? Tell ya, you don't wanna be around when he starts writing with those! (待って、彼の「巨大な、脈打つペン」って部分まで行った[到達した、読んだ]? ほら、彼がそんなペンで書き始める時にそこにいたくない[居合わせたくない]よな?)
レイチェル: Alright, that's it. Give them back! That's it! (わかった、そこまでよ。それを返して! 終わりよ!)
みんな: Nooo! (えー!)
absolute honest opinion は「真っ正直な意見」。absolute は「完全な、全くの」なので、absolute honesty なら「真っ正直」となります。
reach for は「〜に手を伸ばす」。
字幕で "heaving beasts" と引用符がついており、その部分がタイポ(typo、タイプミス)であることが示唆されています(その後のレイチェルのセリフに typist という単語が出てくることからもわかります)。
heave は「うねる、波打つ」「あえぐ」で、heaving breast だと「波打つ胸、(激しく息をして)あえぐ胸」になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
heave : CHEST/SHOULDERS if someone's chest or shoulders heave, they are breathing very hard.
つまり「もしある人の胸または肩が heave するというのは、それらが非常に激しく呼吸しているということ」。
レイチェルは、チャンドラーのママ、ノーラ・ビングに倣って官能小説を書いているので、「彼は彼女のあえぐ胸に手を伸ばす」というエッチな描写を書くつもりが、breast と書くべき部分を r を入れない beast 「野獣、けもの(獣)、けだもの」とタイプしてしまったようです。
You usually find them on the heaving beasts. を直訳すると、「たいてい、人は heaving beasts の上に niffles を見つける」ということで、「たいていは niffles の上にあるものだね」という感じ。
niffle は見た目の通り、nipple 「乳首」のタイプミス。
乳首は胸(breasts)の上にありますから、このジョーイのセリフからも、beasts は breasts のタイプミスであることがわかります。
レイチェルの niffle というタイプミスを、別のタイプミス(beasts)を使って説明しているという面白さです。
I'm not a great typist. は「私はタイプ(タイピング)がうまくない、得意じゃない」。
直訳すると「私は良い・素晴らしいタイピストじゃない」ということですが、タイピストと表現するとタイプライターを打つ職業のように聞こえてしまいそうですから、このような I'm not a great -ist/-er.(〜する人). という形は「〜するのがうまくない・得意じゃない人」という感覚で理解すると良いでしょう。
did you get to the part about...? は「…についての部分にみんな到達した?」。
レイチェルの書いた文章を読んで、そこまで行った? その部分を読んだ? と問いかけていることになります。
throb は「鼓動する、脈打つ、ズキズキする」。なので、
LAAD では
throb
1. if a part of your body throbs, you get a regular feeling of pain in it
3. if your heart throbs, it beats faster or more strongly than usual
つまり、1. は「体の一部が throb するというのは、そこに規則的な痛みの感覚を感じること」。
2. は「心臓が throb するというのは、普段よりもより速く、より強く鼓動すること」。
huge, throbbing (pens) は「巨大な脈打つ(ペン)」で、エッチな小説っぽく penis と書くべきところを、pens とタイプしてしまった( i が抜けてしまった)ということ。
もしそういう「ペン」があったら怖いよねぇ、彼がそのペンで[ペンを使って]文字を書く(write with those)としたら、彼のそばにはいたくないよねぇ、と言っています。
with は「〜を使って、〜を用いて、〜で」という「道具や手段」を表す前置詞。
みんながレイチェルの小説のタイポをからかいまくるので、レイチェルは原稿を返してと怒ります。
That's it. にはいろいろな意味がありますが、ここでは「そこまでよ、終わりよ」という意味になります。
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