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10:05
[Phoebe enters]
フィービーが入ってくる。
ジョーイ&チャンドラー: Hey Phoebe! (やあ、フィービー!)
ロス: Hi, Pheebs! (はーい、フィーブス!)
レイチェル: Pheebs! (フィーブス!)
フィービー: Fine! (いいわ[結構よ]!)
モニカ: Phoebe, what's the matter? (フィービー、どうしたの?)
フィービー: Nothing! I'm sorry. I'm just, I'm out of sorts. (何もないわ! ごめんね。私はただ、イライラしてるのよ。)
客: Hey, can we get some cappuccino over here? (ねぇ、こっちにカプチーノをもらえる?)
レイチェル: Oh, right! That's me! (あぁ、そうね! 今のって私(のこと)だわ!)
ジョーイ: Hey, Chandler, that table place closes at 7. Come on. (なぁ、チャンドラー、あのテーブル屋は7時に閉まるんだ。行くぞ。)
チャンドラー: Fine. [Joey and Chandler walk towards the door] (わかったよ。[ジョーイとチャンドラーはドアに向かって歩く])
モニカ: Phoebe, what is it? (フィービー、何なの?)
フィービー: All right, you know Paolo? (いいわ、パウロ、知ってるでしょ?)
ロス: I'm familiar with his work, yes. (やつのやり口はよく知ってるよ、ああ。)
フィービー: Well, he made a move on me. (その……彼が私にちょっかいをかけてきたの。)
[Joey and Chandler come back]
ジョーイとチャンドラーが引き返してくる。
ジョーイ: Whoa, store will be open tomorrow. (ほら、店は明日(も)開いてるし。)
チャンドラー: More coffee over here, please? (こっちにさらにコーヒーを頼むよ。)
セントラルパークにフィービーが入ってきて、みんなが口々にフィービーに挨拶しますが、フィービーは怒ったような口調で Fine! と言ってソファに座ります。
fine は、How are you? I'm fine, thank you. という挨拶の例で学ぶように、「元気で」という意味があり、「素晴らしい、結構な」という意味もありますが、怒っている時に不満な気持ちを表現するのに使うこともできます。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
fine [adjective] : ANGRY used when you are angry because you really think that something is not good or satisfactory at all
例)Fine, then, I'll do it myself.
つまり「(怒っている)何かが良くない、または全く満足できないと自分が本当に思っていて怒っている時に使われる」。例文は「いいわ、それなら、私が自分でするわ。」
日本語の場合でも「いい、結構」という良い意味の言葉を「いいわ、結構よ」と怒った調子で言えば不満の気持ちが表現できますので、日英同じ感覚だと言えるでしょう。
表情が硬く様子がおかしいフィービーを見て、モニカは what's the matter? 「どうしたの?」と問いかけます。
I'm out of sorts. の be out of sorts は「イライラしている、不機嫌である」という意味。
LAAD では、
out of sorts : feeling a little upset, annoyed, or sick
例)Mandy's been out of sorts all week.
つまり「少し、動揺、イライラ、うんざりした気持ちでいる」。例文は「マンディは1週間ずっとイライラしている」。
そんな話をしていると、離れた席にいる客が Hey, can we get some cappuccino over here? 「ねぇ、こっちにカプチーノをもらえる?」と言います。
その発言の後、1秒くらい経ってから、それってウェイトレスの私に言ってたんだ、と気づくレイチェルも面白いです。
That table place は「テーブルを売ってるあの店」みたいな感覚で、あえて shop などと言わずに、漠然と place という言葉を使っています。
具体的な施設の名前(shop, restaurant など)を言わずに、「どこかの場所」を指す場合に使える便利な表現で、日本語で言うと「場所、ところ」というニュアンス。
所有格をつけると「誰それの家、住まい、部屋」という意味になり、my place なら「うち、俺んとこ、私ん家(ち)」という感覚。
7時に閉まる、と言われた後、また Fine. という言葉が登場していますが、チャンドラーがため息と共に嫌そうな感じで言っていることから、今回もどちらかと言うと不満なニュアンスが感じられます。
「よーし、OK!」という前向きな返事というよりは「わかったよ、しゃーねーな」という感覚が近いでしょう。
I'm familiar with his work の work は「行為、やり方、やり口、手並み」のようなニュアンスで考えるとよいでしょう。
be familiar with は「(〜の様子)をよく知っている」。
you know Paolo? のように know という動詞を使ったフィービーに対して、同じように「知っている」ことを意味する形容詞 familiar を使って返したことになります。
「やつのやり口をよく知ってる」のように表現することで、パウロのやることなすことが気に入らない様子が伝わります。
make a move on ... は「…をナンパする、口説く、ちょっかいをかける」。
LAAD では、
put/make a move on somebody : (informal) to try to start sexual activity or a sexual relationship with someone
つまり「(インフォーマル)誰かと性的行動や性的関係を始めようとすること」。
テーブルを買いに行こうと出口に向かっていたジョーイとチャンドラーが、move という言葉を聞いて戻ってくるのも面白いです。
More coffee over here, please? とコーヒーを頼んでいることで、席についてしっかり話を聞こうじゃないかと思っている様子も伺えます。
なお、今回のシーンでは、店が開く・閉まるという話で、open/close の単語が以下のように登場していました。
that table place closes at 7 「あのテーブル屋は7時に閉まる」
store will be open tomorrow 「店は明日(も)開いてる」
上の文は「〇時に店が閉まる」つまり「閉店する」ということで、その場合は自動詞 close が使われます。
逆に「〇時に店が開く」という意味の「開店する」だと自動詞 open が使われます。
下の文は「店が(その時間)開いている・営業している、開店している」ということで、be open の open は「開いて(いる)」という形容詞。
逆に「店は(その時間)閉まっている・営業していない、閉店している」だと、be closed となります。
これが、be open に対して be close だったり、または、be opened / be closed のように、どちらも -ed のつく過去分詞形が使われたりするのであれば間違えにくいのですが、open は動詞「開く」、形容詞「開いている」という両方の意味があるため、be open でOKで、close の場合は形容詞で「閉まっている」という意味はないため、closed と -ed の形にしなければならないという点に注意しておきましょう。
つまり、対義語として見ると、
「開店する/閉店する」は open / close
「(店が)開いている/閉まっている」は open / closed
になるということです。
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