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14:13
[Scene: guys' apartment. Ross, Chandler, Joey, and Monica admiring a new table]
シーン:男性陣のアパートメント。新しいテーブルに見とれているロス、チャンドラー、ジョーイ、モニカ。
チャンドラー: So what do you think? (それで、どう思う?)
ロス: I think It's the most beautiful table I've ever seen. (今まで見てきた中で、最も美しいテーブルだと思うよ。)
チャンドラー: I know. (そうだろ。)
画面にフーズボールテーブルが映る。チャンドラーがテーブルを叩く。
モニカ: So how does this work, you going to balance the plates on these little guys' heads? (それでこのテーブルはどうやって(テーブルとして)機能するの? お皿をこの小さな男たちの頭に載せてバランスを取るつもり?)
ジョーイ: Who cares? We'll eat at the sink. Come on. ((そんなこと)構うもんか。俺たちはシンク[流し]で食うよ。さあ(ゲームを)やるぞ。)
モニカ: Heads up, Ross. [Monica scores on Chandler and Joey] Score! [points at Chandler] You suck! (注意[用心]して、ロス。[モニカはチャンドラーとジョーイ相手に点を決める] 点決まった! [チャンドラーを指さして] あんた下手ね!)
[Chandler looks at Joey in amazement]
チャンドラーは驚いた顔でジョーイを見る。
I think It's the most beautiful table I've ever seen. は 「今まで見た中で最も美しいテーブルだと思うよ」。
前回の記事で解説したレイチェルのセリフ、These are the best oatmeal raisin cookies I've ever had. 「これは私が今まで食べた中で、最高のオートミール・レーズン・クッキーよ」と同じ構文で、「最上級+経験を表す現在完了形」の組み合わせです。
この後、画面にテーブルが映りますが、そこで4人が眺めていたのはフーズボール・テーブルだとわかります。
そのフーズボール・テーブルについて、英英辞典では以下のように説明されています。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
Foosball [noun, uncountable] trademark :
a game played on a special table, in which two players move rods with small figures of soccer players on them, in order to hit a ball toward a hole at the end of the table.
つまり「(商標) 特別なテーブルの上でプレイされるゲーム、そのゲームの中では、テーブルの端の穴に向けてボールを打つ(蹴る)ために、サッカー選手の小さな人形がくっついている棒を二人のプレイヤーが動かす」。
Macmillan Dictionary では、
table football [noun, uncountable] or table soccer or foosball (American) :
a game based on football, played on a table with models of football players that are attached to rods. You move the rods to make the players hit the ball.
つまり「テーブル・フットボールまたはテーブル・サッカーまたはフーズボール(米語):フットボール(サッカー)に基づいたゲームで、棒に取り付けられたサッカー選手の模型のあるテーブルでプレイされる。人は、その選手たちがボールを打つ(蹴る)ように棒を動かす」。
この後、実際にそのフーズボールを使ってフレンズたちが遊ぶことになりますが、まさにこの英英辞典の解説の通りだということがわかります。
棒を動かすことで人形にボールを蹴らせてゴールさせるというゲームだということです。
So how does this work? は「それで、これ(このテーブル)はどうやって・どのように機能するの?」。
work は「目的どおりに正常に機能する・使える」で、こんなゲーム台がどうやってテーブルとして機能するの? ということ。
人形の頭の上にうまくバランスを取りながら食器を置くつもり? と聞きますが、ジョーイは、Who cares? と答えます。
Who cares? は、「誰が気にする・構うものか」→「誰も気にしない」→「知ったことか、構うもんか」という反語表現。
日本語でも「誰が気にするって言うんだ?」と言った場合、同じようなニュアンスがありますが「誰が〜だ?」という疑問文は、「誰も〜ないんだ」という否定の結論を導き出させる効果がある、ということです。
at the sink の at は場所を表す前置詞で、「シンク(台所の流し、流し台)で、シンクのところで」というニュアンス。
先ほどご紹介した英英辞典の foosball の語義の中で、何度も table という単語が使われていることから、やはりこれはテーブルということになるのでしょうが、ジョーイたちはこの新しいテーブルにはもはや食卓としての機能を求めていないことがわかります。
今回のエピソードではテーブル選びが難航していましたが、二人の意見が一致したのがこのテーブルだった、というオチですね。
Heads up. は「注意・用心して」という意味。
LAAD では、
heads up! : used to warn people that something is falling from above, or that something is being thrown to them
つまり「何かが上から落ちてくる、または何かが人々に向かって投げられているということをその人々に警告するために使われる」。
head 「頭」+up 「上」と叫んでいるわけですから、頭上に落ちてくるものに気をつけろという意味であることは納得しやすいでしょう。
「頭上に気をつけて」という意味から、頭上に限らず何かが飛んでくることに対する注意を喚起する意味でも使われ、今回の場合は、同じチームであるロスに対してモニカが言っていることを考えると、「チャンドラーとジョーイの攻撃に気をつけて」というニュアンスで使っていると思われます。
Score! は文字通り「スコア・得点(を決めた)!」ということ。
You suck! の suck はフレンズでよく登場する俗語で「最低だ、ひどい」という意味の自動詞。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
suck : BE BAD [intransitive] (spoken, informal) to be very bad
例) The food there sucks.
つまり、「(口語、インフォーマル) 非常に悪いこと」。例文は「あそこの食べ物は最低だ」。
「点決まったー! あんたたち下手ね!」と、自分が得点したことを得意げに言ったセリフになります。
14:34
[Scene: girls' apartment]
シーン:女性陣のアパートメント。
フィービー: Are you okay? (大丈夫?)
レイチェル: I need some milk. (ミルクが欲しいわ。)
フィービー: Okay, I've got milk. [takes thermos from her bag] Here you go. [Rachel drinks straight from thermos. Rachel finishes thermos] Better? (オッケー、ミルクあるわよ。[バッグからサーモス(魔法瓶)を取り出して(サーモスの蓋を開け、カップをレイチェルに差し出す)] さあどうぞ。[レイチェルは(フィービーの出したカップを受け取らず)サーモスから直接飲む。レイチェルはサーモスを飲み干す] (気分)良くなった?)
レイチェル: No. Oh! I feel so stupid! Oh, I think about the other day with you guys, you know. And I was all, "Oh, Paolo! He's so great! He makes me feel so--" Ugh! God. I'm so embarrassed! (いいえ。あぁ! 私ってすっごくバカみたい! あぁ、あなたたちと一緒にいたあの日のことを考えると、ほら。私はすっかりこんな感じだったわ。『あぁ、パウロ! 彼ってすっごく素敵! 彼のおかげで私はとっても…な気持ちになるの…』 あぁ、なんてこと! 私はすっごく恥ずかしいわ! [キッチンのペーパータオルをぐるぐる引っ張る])
フィービー: I'm so embarrassed. I'm the one he hit on. (恥ずかしいのは私よ。彼がモーションかけた人間は私なのよ。)
レイチェル: Pheobe, I unleashed him on you. If I'd never met him, this would've never happend to you. (フィービー、私が彼をあなたに解き放ったのよ。もし私が彼と出会っていなかったら、あなたにこんなことは決して起こらなかったでしょうに。)
パウロがフィービーにモーションをかけてきたと聞いて、レイチェルは呆然としています。
ミルクが欲しいと言うレイチェルに、フィービーは I've got milk. と言って、バッグからサーモス(魔法瓶)を取り出します。
I've got = I have got は「getした」という get の現在完了形の形をしていますが、アメリカ英語では have got = have の意味でよく使われます。
この場合も「ミルクを持ってるわ。ミルクがあるわ」という have の意味で理解すればよいでしょう。
ちなみに、このミルクについては過去記事、フレンズ1-12その4 のコメント欄 で貴重なご意見をいただいたことがありました。
要約させていただくと、
・アメリカでは、興奮気味の人に対して(ぬるめの)ミルクで落ち着かせるという習慣がある。
・パウロの話を暴露したらレイチェルが動揺すると考え、クッキーとミルクを用意していたフィービーの準備万端さが笑いのポイント。
ということでした。
「魔法瓶に入れたミルク」すなわち「ホットミルク」を持参していたのはそういう習慣に絡めた笑いに繋がっていたということですね。
And I was all, “Oh, Paolo! He’s so great! ...” は 「私はすっかりこんな感じだったわ。『あぁ、パウロ! 彼ってすっごく素敵!・・・』」。
I was all ... は「私はすっかり…という感じだった」というニュアンス。
友達のフィービーにもちょっかいをかけて来たようなパウロについて「彼って素敵!」とのぼせあがっていたことを恥ずかしいと語るレイチェルに対し、フィービーも同じフレーズ I'm so embarrassed. を使って返しています。
フィービーの方は主語の I を強めに言っており、このような場合には「恥ずかしいのはあなたじゃなく私の方よ」というニュアンスが出ます。
hit on は「モーションをかける、ナンパする、言い寄る、口説く」なので、I'm the one he hit on. は「私は彼(パウロ)がモーションをかけた人間(相手)である」→「彼がモーションをかけた相手は私よ」ということ。
その次のレイチェルのセリフ、Pheobe, I unleashed him on you. について。
この部分の音声はやや聞き取りにくく、メディアによって英語字幕に違いがありました。
DVD: I pushed him on you.
Blu-ray : I unleashed him on you.
Netflix : I unleashed him on you.
このような字幕表記の違いがあることを踏まえて、再度、音声を聞き直してみると、
I unleashed him on you.
と言っているように感じました。
また、メディアの新旧を考えると DVD→Blu-ray→Netflix という順序なので、後発の Blu-ray と Netflix の字幕表記の方が正しいと考えるのが自然でしょう。
仮にそれぞれの和訳をつけるとすると、
DVD: I pushed him on you. (私があなたに彼を押し付けた。)
Blu-ray : I unleashed him on you. (私があなたに彼を解き放った。)
となります。
レイチェルはパウロとラブラブだったので「フィービーに押し付けた」ということはありませんから、「解き放った」と表現したと考える方が、話の流れ的にも正解だろうと思います。
If I'd never met him, this would've never happend to you. は典型的な仮定法過去完了の文で「もし私が彼と出会っていなかったら、あなたにこんなことは決して起こらなかったでしょうに」。
「私とパウロが出会ったという過去の事実がなければ、パウロがフィービーにちょっかいをかけてフィービーが不愉快な思いをするということも起らなかったのに」と言っていることになります。
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