2024年11月13日

That's pretty much it. フレンズ1-13改その1

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シーズン1 第13話
The One With the Boobies
原題訳:おっぱいの話
邦題:目には目を歯には歯を


0:00
[Monica and Rachel’s apartment. Rachel is in the shower. Chandler walks in, and gets something from the fridge. Rachel comes out of the bathroom, naked waist up, to see Chandler standing there.]
モニカとレイチェルのアパートメント。レイチェルはシャワー中。チャンドラーが部屋の中に入ってきて、冷蔵庫から何かを取り出す。レイチェルは(タオルで髪の毛を拭きながら)上半身裸でバスルームから出てきて、チャンドラーがそこに立っているのを見る。
レイチェル: Daaargh! (Grabs a blanket to cover herself...) (ダァァァー! [(ソファにかけてある)ブランケット[ソファーカバー(?)]を掴んで自分の身を隠す])
チャンドラー: Aaarrgh! I’m sorry! I’m sorry! (あーーー! ごめん! ごめん!)
レイチェル: Oh, my God! That’s it! You just barge in here and you don’t knock? You have no respect for anybody’s privacy. (なんてこと! そこまでよ[いい加減にしてよ]! あなたはここに(ずかずかと)入り込んできて、ノックもしないわけ? 他人のプライバシーへのリスペクトがないの?)
チャンドラー: Rachel. Wait, wait! (レイチェル。待って、待って!)
レイチェル: No, you wait! This is ridiculous. (いいえ、待つのはあなたよ[あなたこそ待ちなさいよ]。こんなのばかげてるわ。)
チャンドラー: Can I just say one thing? (ただ一言言わせてもらってもいい?)
レイチェル: What?! What? (何? 何よ?)
チャンドラー: That’s a relatively open weave and I can still see your... nippular area. (それは比較的、(編み)目が粗いから、俺にはまだ見えてるんだよね、君の…乳首的なエリアが。)
レイチェル: Ugh! (あー!)
OPENING TITLES

シャワーを浴びた直後に無防備な恰好で出てきたレイチェルは、チャンドラーと出くわし、お互いが叫び声を上げています。
レイチェルは、Oh, my God! That’s it! You just barge in here ... とまくし立てます。
That's it. には「その通り」や「それでおしまい」など、様々な意味がありますが、今回のレイチェルのように怒っている時に使うと「そこまでだ」「そこまでにしろ」「我慢の限界だ」のような意味になります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
That's it. :
used when you are angry about a situation and you do not want it to continue.
例)That's it! I want both of you to be quiet!

つまり、「ある状況に怒っていて、それが続いてほしくないと思っている時に使われる」。
例文は「そこまでだ! 二人とも静かにしてくれ!」

barge in は「押し入る、無理やり入る」。今回のように「ノックしないで部屋に入る」というニュアンスでもよく使われます。

LAAD では、
barge in also barge into something [phrasal verb] :
to enter or rush in rudely
例)The woman barged into the office and demanded to see the boss.

つまり、「荒々しく(中に)入る、突入する」
例文は「その女性はオフィスに荒々しく入ってきて、ボスに会うことを要求した」。

a relatively open weave は「比較的、隙間がある・目の粗い編み方」。
weave には「〜を編む、織る」という動詞の意味がありますが、ここでは名詞で「編み(方)、織り(方)」。
open は「空いている」ですから、「隙間のある、(編み物・織物の)目が粗い」。

nipple が「乳首」なので、nippular area は「乳首的な「乳首あたりの]エリア」と言ったところでしょうか。
nipple と名詞で言ってしまうとダイレクトすぎるので popular 「人気の」のような形容詞の語尾を付けるイメージで、ちょっとボカす感じで nippular と表現したのだろうと思います。
レイチェルはとっさに胸を隠すために、ソファの背に掛けてあった編み物状のカバーのようなものを使ったのですが、その編み目が詰まっておらず粗かったため、編み目から向こう側(つまりレイチェルの裸体)が透けて見えてしまっていることを言ったことになります。


01:24
[Central Perk. Monica, Rachel & Phoebe are at the bar, with Phoebe’s new boyfriend, Rog (Roger).]
セントラルパーク。モニカ、レイチェル、フィービーがバーにいて、フィービーの新しい彼氏ロッジ(ロジャー)も一緒にいる。
フィービー: Oh, honey, honey, tell them the story about your patient who thinks things are, like, other things, you know? So, like, when the phone rings and she takes a shower.... (あぁ、ハニー、ハニー、みんなにあなたの患者の話をしてあげて。あるものを、ほら、別のものだと思う患者のこと。そうね、例えば、電話が鳴ったら、その女性はシャワーを浴びるの…)
ロジャー: That’s pretty much it. (ほとんどそのままだよ。)
フィービー: Oops. (おっと(しまった)。)
ロジャー: But you tell it really well, sweetie. (でも君はうまく話をするね、スウィーティ。)
フィービー: Ah, thanks. OK. Now go away so we can talk about you. (あぁ、ありがとう。よし。じゃあ(あなたは)あっち行って、私たちがあなたについて話せるように。)
ロジャー: OK, I’ll miss you. (leaves) (オッケー、寂しくなるけどね。[その場を離れる])

tell them the story about your patient who thinks ... は who という関係代名詞が使われています。
日本語の語順だと「AをBだと思う、あなたの患者の話をみんな(彼女たち)にしてあげて」になるところですが、英語では「あなたの患者の話をしてあげて」と先に言っておいてから、「その患者というのはAをBだと思う人」のように、詳しい説明を続ける形になります。
患者の話をしてあげて、と言った後、フィービーはその患者の説明を続け、「あるものを別のものだと思う人」と言った後、さらに詳しく、「電話が鳴ったら、シャワーを浴びる人」と説明します。

That’s pretty much it. について。
pretty much は「ほとんど、だいたい」。
LAAD では、
pretty much : (spoken) almost completely
つまり「(口語)ほとんど完全に」

この pretty は「プリティ、可愛い」という形容詞ではなく、「かなり、ずいぶん」という意味の副詞になります。
このような副詞の pretty は、他の形容詞や副詞を修飾する形で使われます。

pretty much が「ほとんど、だいたい」という意味で、That's pretty much it. から、その pretty much の部分を取り除くと、残るのは That's it. になります。
今回の記事の最初のシーンで、怒ったレイチェルが That's it! を使うセリフがあり、そこで That's it. には様々な意味があると説明しましたが、ここで改めて That's it. の意味を確認しておきましょう。

That's it. は、That is it. ということで、すなわち that = it だと言っていることになります。
That's it. の that は、直前に起こった出来事や発言を指し、it は「頭の中でイメージしていること、または話題の中心となっていること」を指します。

このシーンのフィービーとロジャーの会話については、that は直前にフィービーが言った内容を指し、it はこの会話でのテーマ、つまり「ロジャーに話してもらおうとしていた患者の話の内容」を指すわけです。
That's it. だと「フィービーが(今、さっき)言ったことが、僕に言わせようとしていた[僕が言おうとしていた]ことだよ」という感覚になります。
pretty much は「ほとんど、だいたい」なので、「今君が言ったことが、ほとんど僕が言おうとしていた内容だよ。言おうとしていたことのほとんど全部を君が言ってしまったよ」ということです。

ここで、一般的に使われる That's it. のニュアンスについても触れておくと、that が「直前の出来事や発言」、it が「頭の中でイメージしていること、話題の中心・テーマ」に当たりますので、
求めていたものがそれだ、ということだと「その通り」や「まさにそれだ」という意味になり、
それがイメージしていたものそのものだ(そのすべてだ)、ということだと「それで終わりだ・おしまいだ」という意味になります。
冒頭のシーンの怒ったレイチェルが使っていた That's it! も「今ので、そんなひどいことはおしまいにして」という感覚から「そこまでよ」や「もう我慢の限界よ」のような怒りのニュアンスで使われたと考えればよいかと思います。

フィービーとロジャーの会話の解説に戻ります。
「君がいま言ったことが、(僕が言おうとしていたことの)ほとんどそのままだ」と言われてしまったフィービー。
Oops. は「おっと。しまった」。小さな失敗やへまをした時に使います。
Now go away so we can talk about you. を聞こえたままにイメージすると「じゃあ、あっちへ行って、そうすれば私たちはあなたのことについて話せる(から)」ということ。
あなたについてみんなと話したいから、席を外してね、と言っていることになります。


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posted by Rach at 11:51| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする