(2017.12.05 追記)
この記事「フレンズ1-1その1」は 2005年に投稿したものですが、こちらのブログでは、2016年9月にシーズン10のファイナルまで到達した後、シーズン1の最初に戻り、改めて解説し直しています。
2016年に開始したものは「シーズン1改」というカテゴリーになっています。
「改」の記事の方が、2005年の頃よりも一つ一つのセリフを詳しく解説していますので、「フレンズ1-1」の解説をお読みいただく場合は、新しい「フレンズ1-1改その1」の方から始めていただければ幸いです。
(2005.10.26 追記)
この解説だけ、何故かタイトルを書いていませんでしたね。
実は、この1-1には二つタイトルがあります。
ネットなどで調べると、
The One Where Monica Gets A Roommate (a.k.a. The One Where It All Began)
と書いてあるのですが、 a.k.a. とは also known as の略で、「・・・の別名でも知られる、別名・・・、またの名を」という意味です。
DVDの英語字幕には、 The One Where It All Began と書いてありましたが、ネットで調べると The One Where Monica Gets A Roommate の方が優勢(?)なようです。
ということで、二つとも書いておこう。
シーズン1 第1話
The One Where Monica Gets a New Roommate (The Pilot) (マンハッタンの6人)
原題は「モニカに新しいルームメイトができる話」
または
The One Where It All Began (Pilot)
原題は「すべてはここから始まった、の話」
(追記はここまで)
「フレンズ」のみんなは親友なのに、言うことは結構辛辣。ロスの奥さんがレズビアンで彼を捨てて「彼女」の元へ去ってしまい落ち込んでいるのに、
チャンドラー:Sometimes I wish I was a lesbian. ...Did I say that out loud?
(時々、俺もレズビアンだったらなぁなんて思うよな。・・・声に出して言ってた?)
心の声を口に出して言ってしまった時は、こうやってとぼけましょう。チャンドラーはわざとでしょうが。
レイチェルは結婚式から逃げ出すという、大変なことをしでかしたわりには、コーヒーは「decaf(カフェイン抜き)」、砂糖は「Sweet'N Low(ダイエット甘味料)」と指示が細かいところは年頃の女の子。
レイチェルがパパと電話中のセリフ、
I just don't love him. ...Well, it matters to me! (彼を愛してないの・・・私には重要なことよ!)
を聞くと、きっと電話の向こうでパパは
It doesn't matter. (愛なんて重要なことじゃない。)と言ってるはず。パパも結構変わった人なんだろうな、と思わせるセリフ。後々ちゃんとゲストに出てきますから、お楽しみに。
テレビを見ながら、登場人物に向かって「落としちゃえ!」と言う英語は、
Push her down the stairs! Push her down the stairs!
とみんなで声を揃えて言いますが、この英語のリズムを聞くだけで、英語と日本語のリズム感がどれほど違うかを実感します。日本語だったら、「落、ち、ろっ。落、ち、ろっ。」という感じでしょう。
レイチェルをくどくジョーイを非難するモニカに、
ジョーイ:Like there's a rule or something? (ルールでもあるのかよ?)
or somethingは「・・・か何か」という表現ですが、こういうぼやかす表現を覚えておくと便利です。
Paul, the wine guyという表現も便利です。ワイン担当のポールさんですが、担当とか難しい言葉を使わないで「ワインガイ」と言っちゃうと、ワイン関係の人だなとわかる。後のフレンズで、「scientist guy(科学者さん)」というフレーズもありました。
今夜の予定を尋ねられたレイチェルが、
I was supposed to be headed for Aruba on my honeymoon. (ハネムーンでアルバ島へ向かうことになっていた。)
このbe supposed toは意外とよく使われるフレーズで、「We are not supposed to go there. そこに行ってはいけないことになっている。」のように使います。
ロスの部屋の片付けの手伝いを頼まれたフィービーは
I wish I could, but I don't want to. (手伝えるといいんだけど、手伝いたくないの。)
これは普通、I wish I could, but I have no time. (手伝いたいけど時間がない。)という風に使うのをはっきり手伝いたくないと言ってるのがフィービーらしいです。この「らしい」セリフがわかってくると、英語でますます楽しめるようになります。
(2005.10.14 追記)
他の記事で、このエピソードについての質問がありましたので、下のコメント欄で回答しました。
上に書いた本文の説明では不十分な部分も多いかと思いますので、コメント欄に書いてあるものは追加説明だと思って読んでいただけると幸いです。
(2005.10.15 追記)
ワイン担当のポールがモニカのアパートを訪ねてくるシーンで、ブザーを押したのがポールだとわかったモニカが、ブザーに応対したロスに"Buzz him in."と言います。
私は最初、この仕組みがわからなかったのですが(実は、こんなことわからないの、私だけだったりして?)、教えていただいた意見をもとに、自分なりにまとめてみました。
日本のマンションについているオートロックの仕組みとほぼ同じのようですが。
「モニカのアパートの1階エントランス(共用玄関)にインターコムがついていて、訪問者が部屋番号を押すと、モニカと話せる。モニカがOKだと思えば、モニカがインターコムについている解錠ボタンを押すとビーッと音がして(だから buzz him in という)エントランスのドアが開き、客はモニカの部屋まで入ってくることができる。住んでいるモニカや、合鍵を持っているロスやフィービーは[後のエピソードで合鍵を持っていることがわかるシーンもあります]その鍵で1階エントランスも開けられて、部屋のドアも開けられる。
あるいは、アパートによってはインターコムの部分に暗証番号を入れると開錠される仕組みになっているものもあるし、実際には、マンハッタンのアパートだと1Fに24時間体制のセキュリティー(ドアマン)がいるはずである。」
ということのようです。
なお、この件に関しましては、F.D.J.さんのブログ FADED-DEAD-JADED の記事のコメント欄で私が質問し、答えていただいたことを参考にさせていただきました。ありがとうございました。(しかし、追記が長すぎ・・・)
(追記はここまで)
To hell with her.について。どうしてwithなのでしょうね。「彼女がなんだ。彼女なんかくたばれ。」とののしる言葉ですが、「地獄へ行け、彼女とともに。」あるいは、「地獄へ向かえ、彼女を道連れに。」という感じなんでしょうかね。正直わかりません。
Lincoln High survivorについて。私も面白い表現だと思いました。survivor自体は「生存者、生き残った人」という意味ですが、この場合は「高校時代の楽しいことも苦しいことも一緒に経験してきた人」という感じかな? 日本語での「同じ釜(一つ釜)の飯を食った仲」みたいな連帯感を出しているんでしょう。このセリフを言った時に、観客の笑い声が聞こえなかったので、特に大袈裟でもない、自然に受け入れられる表現のようですね。(続く)
You're a shoe.について。これは私も未だにわからないんです(笑)。私の辞書には合いそうな意味がなくて。このレイチェルのセリフは、「あなたはこういう子なのよ、そして幸せな将来が待っているのよ」と人生の行く末を決めつけられていたのが、もしかしたら違ってるのかもしれない、と思ったところにポイントがあるのですが、やはりshoeという単語を使ったのには、何かわけがあるはずなんですが・・・。どなたか教えて下さい。
for the best は「最善の結果になるように」という意味ですが、このforは「・・・へ向かって、・・・のために、・・・を目的として、・・・をめざして」という意味ですね。矢印の先に、the best (最良のもの)が待っている、という感じでしょうか。(さらに続く)
You're a shoe.
というのは「何をやらしても満足にできない人」 という意味ではないでしょうか。
You're a shoe. というのには、そういう意味もあるんですか? 私もF.D.J.さんに教えてもらったオンラインの英英辞典などで調べてみましたが、それらしい意味が見当たらなくて。また、スラングだとしても、どういう流れでそんなマイナスイメージの意味になったのでしょうね?
それから、アパートのインターコムの話では、いろいろ質問して申し訳ありませんでした。参考にさせていただいて、この記事に追記しました。ありがとうございました。
自分が質問を発しておきながら、書き込み・お礼が遅くなって、すみません。。。。。
RachさんのDVD活用法を読ませていただき、母であるRachさんに近親感を覚えます。(私も「母」してます。)
こちらこそ、質問していただいたお陰で、私の長年の謎も解けましたし、他の方と解釈について語り合うことも出来たので、とても有益でした。(コメント欄がこんなに盛り上がったのは初めて!)
また何か気になることがあればご遠慮なく聞いてください。私がわからなくても、どなたかが答えてくれそうな気がしますので・・・(笑)。
けんとんさんも「お母さん」なんですね。母親業をやってると、何だかわからないうちに一日が終わってしまいますよねぇ。私はこのブログのお陰で、「今日もブログを書いたぞ。」という変な達成感を味わえるようになりました。いろんな方ともお話できて楽しいです。
お互い、母親業頑張りましょうね。(でも、ほどほどに、お気楽に。そうしないと体が持たないや・・・ははは。)
ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
楽しく勉強できそうです!
私の使っているリーダーズ英和辞典には。。。
buzz in
で調べると
電子ロックを開けて中に(人を)入れてやる
と書いてありました。《俗》と書いてありましたのでスラングみたいですね。
はじめまして。ご訪問&コメント、ありがとうございます!
そうなんですか、リーダーズ英和辞典には buzz in が載っているのですね。私の手持ちの辞書には
buzz: (人)をブザーで呼ぶ
というのは載ってたんですが・・・。(まぁ、それでもだいたいのニュアンスはわかりますが・・・)
ちゃんと辞書に「電子ロックを開けて」と書いてあると安心しますね(笑)。
ごめんなさいだなんて、とんでもないです。かりんさんのご指摘は正しかったです!
「雨が降っていた・・・」とのコメントをいただいた瞬間、「そう言えば、ロスは傘を持ってたなぁ・・・」と思い出しました!
DVDも確認しましたが、本当にセントラルパークの外は雨が降っています。
早速、ネットスクリプトも調べてみました。
ト書き部分に、
(THEY GO TO HUG BUT ROSS' UMBRELLA OPENS. HE SITS, DEFEATED AGAIN)
「レイチェルとロスはハグしようとするが、ロスの傘が開く。またくじけてしまって(がっかりして)、彼は(椅子に)座る。」
ロスの人生がこの時、何もかもうまくいかない状態であるのを暗示させる、象徴的なシーンでしたよねぇ。
さらに、
(ENTER RACHEL IN A WET WEDDING DRESS. SHE STARTS TO SEARCH AROUND THE ROOM)
「レイチェルが濡れたウエディングドレス姿で入ってくる。彼女は部屋を見回して探し始める。」と確かに "wet" と書いてある!
そういえば、レイチェルの髪型って濡れた感じでしたね。私は、結婚式なので、ムースかジェルをいっぱいつけて、大人びた雰囲気を演出してるのかと思ってたんですよ(笑)。
モニカ: So you wanna tell us now, or are we waiting for four wet bridesmaids? (それで、(花嫁姿でここに来た理由を)、今、あなたから私たちに話したい?、それとも4人の「濡れた」ブライズメイド(花嫁付添人)を待つことにしましょうか?)
というモニカのセリフは、レイチェルのようにドレスも髪型もびしょ濡れの付添人が追いかけてくるだろうということを表しているんでしょうね。せっかくのドレスを雨で濡らしてまで、あなたを必死に探さないといけないのね、その人たちも大変よね、という意味も込められているのでしょう。
ということで、「雨に濡れている」というのがこのセリフの一番正しい意味なのは間違いないようですね。
・・・で、私が言った「涙で濡れている」という意味はどうなのか、というと、それも含めたダブルミーニングになっている、とか、「涙」のニュアンスを少し盛り込んでいる、という解釈もまた可能なのかな、と思います。(あまりこれは自信がないですが、そう考えるとそれはそれで面白いかなぁ、と。)
Merriam-Webster Online Dictionary には、
wet: overly sentimental 「過度に感傷的な(涙もろい?)」
また、wet を使った表現として、wet eyes 「涙に濡れた目」、cheeks wet with tears 「涙に濡れた頬」というのもあるので、wet が涙のイメージと結びついている、と言うことは可能かも、と思ったりします。つまり、「雨で濡れている上に、顔は涙でぐしょぐしょの付添人たち」という感じに取れなくもないのかなぁ、と。
どう見ても結婚式の会場から逃げ出してきたのがわかるので、モニカは「レイチェル、あなたはとんでもないことをしてきたみたいね。他の人にどれだけの迷惑をかけてるかわかってる?」と言いたいのでしょうから、付添人たちの物理的・心理的状況を wet に込めて表現しているのかもしれません。(もちろん、深読みしすぎかもしれません・・・笑)
興味深いご指摘をありがとうございました。また何か気付いたことがあれば、是非教えて下さいね。こういうの考えるの、とっても楽しいので!
まだまだ先へ進めそうになくて1ヶ月で1エピソードくらいのペースになってしまうかも…ですが諦めずに頑張ります。
また、こちらで勉強させていただきますね。
ご丁寧なお返事ありがとうございます。
私も現在解説中のエピソードが今日で「その30」、本当に1ヶ月1エピソードのペースになってしまいました(笑)。
最初、DVDで英語学習を始めた頃は、私も1つのエピソードに時間をかけていました。DVDをずっとかけっ放しでリスニングしていたので、セリフもよく覚えています。
最初は単語などを注意深く調べてみるのもひとつの手だと思います。が、調べてもわからないものがある、というのも事実です。その時はわからなくても、後にいろんな場面で出てきてわかるようになる単語やフレーズもあるし、そういう意味ではある程度見切りをつけて先のエピソードに進んでいくのも、また一つのやり方だと思います。
これは性格にもよると思うので(笑)、ご自分に合ったペースで進まれるといいですね。
そしてアドバイスありがとうございます。Rachさんのおっしゃる通りチンプンカンプンな部分もありありです。ある程度のところで見切りをつけるのも大切ですよね。そのことも念頭において頑張ってみます。
お返事ありがとうございます。私はフレンズをファイナルまで全部見ましたが、それでも未だにシーズン1のエピソードでわからないところがいくつもあります。(特にこのパイロット版(1-1)は意外と難しいです。最初に試験的に作られたエピソードで、キャラ立ちもしていないし、基本的なラインが確立する前だからかもしれませんが・・・)
ドラマは当然のことながら英語学習者向けに作られているわけではないので、シーズンが進むにつれて難易度が上がるように出来ているわけではありませんよね(笑)。逆にシーズンが進むにつれて、同じような表現が出てきたり、キャラクターのくせがわかってきたりすることで、だんだん簡単に感じるようになります。
それは英語の力がついてきているのもあるでしょうし、単なる「慣れ」の結果かもしれませんが、そうやって英語に「慣れる」ことがこのDVD学習法の目標なのかもしれません。
「完全にわかるようになるまで先には進まないぞ!」と最初に根を詰めてやり過ぎると、「こんなやり方ではとても続かないや。」と思って途中でやめることになりかねませんから、「見切りをつける」ことはとても大切なことだと思います。
Hanging around like this, people will think you're up to something.
(そのようにぶらついていると、何かを企んでいるのではと人に疑われますぞ)
意地悪なスネイプ先生の台詞です。
up to には「よからぬことをたくらんで、もくろんで」という意味がありますよね。
ハリポタは読んでないし映画も見てないのですが、その英語とその日本語訳ってピッタリ合ってますね。意地悪な感じが出てる(笑)。
さらに hang around という表現もあまり学校英語では習いませんが、ドラマではよく出てくる表現ですよね。やっぱり本のセリフは「生きた英語」って気がします。
You're a shoe.についてですが
shoeって靴ですよね?
で、お嬢様って言っていたので
レールの敷かれた人生を送ってきたと思い
靴は人に履かれる、人の歩いた道を通る、
他人まかせな人生と思っていたのですが
そうゆうことではないんでしょうか??
初めまして。コメントありがとうございます。
You're s shoe. はフレンズを初めて見た時からずーっと謎だったんですよ(笑)。
ぶんさんの「靴は人に履かれる、人の歩いた道を通る、他人まかせな人生」という解釈、面白いですね。
確かにそういう意味があるのかもしれませんね。
実は、この "You're a shoe." に関しては、このコメント欄でいろんな方とやり取りをしていた時(2005年10月頃)に、ある一人の読者の方が、とても興味深く、また説得力のある解釈を示して下さったのです。
私にはそれが「正解」だと思えたので、長年の謎が解けて嬉しいなぁ、と思って喜んでいたのですが、そのやり取りが終わってしばらくしてから、その読者の方からコメント削除依頼がありました。きちんとした理由も説明された上での丁寧な削除依頼でしたので、もちろんそれに従いました。
上のコメント欄の2005年10月頃のやり取りは、コメントの流れにやや違和感があるかもしれませんが、それは、その方のコメントとそれに対する私のレスのみが削除されているからなのです。
他の方のコメントにある、
>You're a shoe.
というのは「何をやらしても満足にできない人」 という意味ではないでしょうか。
という件に関しても、削除されたコメント内で、そういう意味になった経緯について私はこう思う、と説明して下さっていて、それについても私は大変納得していたのですが…。
その当時、このコメント欄でのやり取りを読んでおられた方は、その解釈についての記憶がおありだと思いますし、もちろん私も覚えているのですが、削除依頼があった以上、その方のアイディアである解釈を、その方の了解も得ず、私が勝手にここに掲載したり、引用したりすることは出来ないと考えます。
非常に残念なのですが…本当に申し訳ありません。
その方の解釈は使わないように気をつけて、私がそういう予備知識なしでアプローチするとどうなるか、をちょっと書いてみたいと思います。
実際にレイチェルが言ったセリフをここで改めて見てみます。
レイチェル: C'mon Daddy, listen to me! All of my life, everyone has always told me, 'You're a shoe! You're a shoe, you're a shoe, you're a shoe!'. And today I just stopped and I said, 'What if I don't wanna be a shoe? What if I wanna be a- a purse, y'know? Or a- or a hat! No, I'm not saying I want you to buy me a hat, I'm saying I am a ha- It's a metaphor,Daddy!
(ねぇ、パパ、私の話を聞いて! 私のこれまでの人生では、みんなが私にこう言ってきたわ。「あなたは”靴”よ! あなたは”靴”よ!」って。そして、私は今日、ちょっと立ち止まってこう言ったのよ。「もし私が”靴”になりたくないと思ったら? もし私が、例えば、”カバン”になりたいと思ったら? もしくは、そう”帽子”とか? 違うわ! 私は帽子を買って欲しいって言ってるんじゃないのよ。私は「私が帽子だ」って言ってるの…それは、メタファー[隠喩、ものの例え]よ、パパ!)
上のセリフにあるように、レイチェルは a shoe と a purse, a hat を対比させて、それで何かを例えようとしているわけですね。
どれも身につけるものである、しかし、そこに何かの違いが隠されているわけですね。
a shoe と a purse, a hat との違いは何か、それが解釈のポイントだと思います。
ここで、ぶんさんのおっしゃるように、同じ身につけるものであっても、カバンや帽子は目立つところでキラキラしていればいいだけというのと比べると、靴というのは「人に履かれる、人の歩いた道を通る」ものであるというイメージから、「他人まかせであること」をより強く思わせるものだ、ということなのかもしれません。
ちなみに、削除されたコメントでは、ぶんさんとは違った解釈をされていました。単語そのものが持つイメージというよりは、それらの単語を比較した場合に、差が見えてくる、という感じだったでしょうか。
「言われてみれば確かにそうだ!」という、もっともなご意見だったので、何でそれに気付かなかったのかなぁ、と私自身も、反省しています。
何だか漠然とした説明になってしまって、ごめんなさい。
こんなに丁寧にしていただいて感動です!
なるほどーつまり靴と比較するのに帽子、かばんが
例えとしてでてきたところがポイントっていう解釈ですね!
私も言われてみるまできづきませんでした笑
それで多分、自分の言いたいニュアンスがちょっと
説明不十分な気がしたのでもう少し補足させてもらうと
私の考えとしてはレイチェルの言いたいことはつまり
”これは私の人生、人それぞれの生き方があり、人に決められる
ものではない”
っていうことを主張したいのだと思われます。
これは偏見かも知れませんが、お嬢様っていうのは
「親が用意してくれた、レールを進む人生」を
私には少なからず想起させます。
つまり吹き替えや字幕にもあった、「お嬢様」
これがポイントになると思いました。
で、you're a shoe が日本語で言うとこの「箱入り娘」
を意味していると思ったのです。
そして私の考えだとぼうしやかばんは
極端に言うと、ぼうしやかばんである
必要性はなかったと思ってます。どうしてかというと
たとえば…あんまり例えとして良くないかもしれないけど
第二話、”ロスの大事件”の一番はじめが使いやすいので
そこを使わせてもらいます笑
あそこでチャンドラーがライブとコメディアンで例え、
レイチェルがCD観賞のオチをつくりましたが
あそこにライブとコメディアンで例える必然性はなかった
はずですし、オチはDVD観賞でも同じようなものだと思います。
you're shoeも、それはお嬢様と
意味があり、その言葉を使ったため、関連した例えとして
ぼうし、かばんという身に着けるもの、という単語を使ったので
ないのでしょうか?ということで、
ぼうし、かばんでなくとも服、ズボンなどでもよかったのでは
ないのかなという考えです。
論点You're a shoeの意味からぼうし、くつの関連性に
づれちゃいましたね、すいません。
つまりぼうし、かばんと靴の関係性ではなく、
You're a shoeと言う単語が昔から先日説明したような理由で
お嬢様と言う意味で慣習的に使われており
その言葉を使ったがために身に着ける関連語として
ぼうし、かばんと例をあげたのでは
ないでしょうかという風思ってたということです!
結局どうして靴か?という由来には変化がないんですけど
ちょっと伝わりきってないかな?と感じたので補足しました!
長々とすいませんでした!
わざわざのお返事コメントありがとうございます。
私の言い方が何だか奥歯に物が挟まったみたいになっていて、本当に申し訳ありませんでした。
その過去にいただいていたコメントは、そんな風に「対比していた」ということなんです。
shoe は「人に履かれるもの」という連想から、日本語で言うところの「箱入り娘」のイメージがあるのかもしれませんね。
shoe という単語そのものが、ぶんさんのおっしゃるような「お嬢様、箱入り娘、親が用意してくれたレールを進む人生」を想起させるのであれば、カバンや帽子はただの「身につけるものつながり」で出してきただけだと言えます。そこで「じゃあ一体、カバンや帽子はどういう意味のものとして使っているの?」という質問は確かに無意味だと思います。
私も shoe にそういう意味があるという証拠をどこかで見つけたいと思っていろいろ検索してみたのですが、"You're a shoe." という表現そのものが他では見当たらなかったのです。(私の調べ方がまずいのかもしれませんが…)
どこかで "You're a shoe." という表現が使われていれば、その前後のニュアンスから何か解釈のヒントが見つかるかも、と思ったのですが…。
shoe そのものの語義についても、手持ちの辞書にはそれらしいものが載っていないのですが、オンラインスラング辞典の Urban Dictionary
http://www.urbandictionary.com/
の shoe の語義の一つに以下のものがありました。
shoe: someone who sucks at what they do
例) That doctor is a shoe
これを訳すと、「何かをする時にヘマをする人、ダメな人」のような意味で、例文は「あの医者はダメだ。へぼ医者だ、ヤブ医者だ。」みたいな感じでしょうか。これが、別の方のコメントにあった、「何をやらしても満足にできない人」ということですね。
ただ、このオンラインスラング辞典には、その利用について気をつけないといけない部分があります。
この辞典について、
フレンズ2-20その10
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470544.html
に書いたことがあるのですが、ネタバレになるといけませんので、ここでざっと説明すると、
Wikipedia などと同じで、誰でも定義や意味を投稿できる。
その説明が「いい」と思った人が多いものから順番に並んでいる。
thumbs up (賛成)ポイントと、thumbs down (反対)ポイントが書いてあって、その投稿された語義に対して、他の人がどう思ったかがわかる。
という仕組みになっているようです。
上の語義のポイントは今日現在で 19 up, 36 down となっていて、反対意見の方が多いことから、そういう使い方もするけれども、必ずしも一般的とも言えない、という可能性もある、ということになるでしょうか?
私個人の意見としては、反対もあるけれど賛成もあるので、shoe をそういうニュアンスで使うことはある、聞いた人がそう感じる可能性も高い、と思っています。
語義通りのキツい意味ではなくて、「あなたって(誰かがついてないと)ダメなんだから。」みたいな、いつまでも子ども扱いされていた、というイメージなのかもしれません。日本語でも「お嬢様」というと、何だか全部人任せで自分は何もしないで座っている、というようなイメージがありますから、そういうイメージからの「お嬢様」という日本語訳なのかなぁ?と思ったりもします。
「お嬢様」という日本語訳は意訳かもしれないので、余計に判断が難しいですね。
私もこの台詞をずっと不思議に思っていたのですが、a pair of shoesではなく、a shoeと言っているあたり、片っぽの靴なんか役に立たない=一人じゃ何もできない人、というニュアンスかな??と思いました。a purseやa hatは、単独で機能しますものね。あくまでも推測です・・・。
はじめまして。コメントありがとうございます!
上の他の方とのコメントのやり取りで、私は「過去に、ある一人の読者の方が説得力のある解釈を示して下さった」ことを書いていますよね。
その方は、a shoe と a purse, a hat との違いは何か?という部分から解釈しておられたのですが、その違いは、まさに上でツグムさんが書いて下さったのと同じことでした。
(その方は、そういうニュアンスの違いを「結婚」に関連付けて説明されていました。)
私も過去にその解釈を聞いた時に、「そうだよなぁ…どうして私は気付かなかったのかなぁ…」とものすごく反省したので、その過去のコメントのやり取りを知らない方の中から、そのうち同じような意見が出てくるのではないかな、とひそかに期待していました。
ですから、今回、ツグムさんからこうしたコメントがいただけてとても嬉しいです。本当にありがとうございました!
私は20年ぶりに久しぶりに英語学習を始めたばかりです。フレンズDVD学習、いろいろな人に進められてはじめてみました。
日常英会話とは言っても上で話題になっているyou are a shoe のようにわからない表現も多いですよね。1度英語で聞いた時、あまり聞き取れなくて挫折しそうになり、日本語吹き替え・英語字幕で見てみたら、だいぶわかって少しホっとしましたが。
その後このサイトを拝見したので、皆さんのお話が「あぁ、あそこで言ってたセリフね」とわかり、大いに楽しませていただいています。
挫折しないためには、ただがむしゃらに頑張るだけでなく工夫も必要ですよね。英語学習については、他のこともやっていてなかなかDVDを家でじっくり見る時間が取れないのですが、これからどうぞよろしくお願いします。
はじめまして。コメントありがとうございます。「すごい」と誉めていただいて、とっても嬉しいです。
日常英会話、というのは、実は非常に難しいですよね。辞書だけではわからない表現、というのがいっぱいあります。特にシットコムのようなコメディは、ウィットやユーモアに富んだ会話が多くて、余計に難しいです。私も未だにわからないのがたくさんあって…(笑)。
最初は、本当にびっくりするくらい聞き取れないですよ。挫折しそうになる気持ちはよくわかります。私は、「いつまでに聞けるようになる」という目標も設定せず、まずは様子を見てみよう、という感じで、「とりあえず」続けていただけですね。少しでもわかるようになれば、すごいじゃん、くらいの感覚で。
学習法というのは人それぞれで、合う合わない、というのが必ずあります。こんなにしつこくDVDを見るのは性に合わない、という方も必ずおられると思いますので、私は「私には効果があったと思われる」ある一つのやり方を提示しているだけです。それに興味を持たれた方は、とりあえずそれをある期間やってみて、合わないなぁ、と思ったらやめる、続けられそうだなぁ、と思ったら続けてみる、ということでしょうか。
私も「がむしゃらに頑張る」というのはあまり好きではありません。効果があるかどうかをある程度見極めてから、「これならやれそうだ!」という実感を持てるようになってからは、ひたすらそればかりをやる、というところはあるのですが…。
だから、自分に合わない勉強法や、自分の身に付かないとわかったことは、すぐに辞めてしまいます。楽しくてこれなら続けられる、と思ったことだけが今は残っていて、だから、続けていられるんだと思いますね。
notitamaさんも、DVDを見る以外の学習法をお持ちのようですから、そうやって、ご自分に合ったものを選択していかれたらいいと思います。こちらこそ、これからもよろしくお願いします。
私もがむしゃら派ではないので少し安心しましたが、Rachさん
は英検1級に合格されたとのこと、本当におめでとうございます!!
私は2級止まりなので尊敬しちゃいます。また書き込みさせてい
ただきますね。
わざわざのお返事、ありがとうございます。
「アドバイス」と呼べるほどのものではないですが、それなりに英語の勉強を続けてみて、自分なりにわかってきたこと、というのがあります。自分で実際にやってみて、そういう「自分なりに自分のやり方を掴む」ことが大切なんだと、私は常々思っているんですね。
それから、英検1級合格のこと、お祝いメッセージありがとうございます!
ギリギリだったので(爆)、尊敬されるほどではないのですが、自分としては、とっても嬉しくて、これまでやってきた学習が無駄ではなかった、無意味なことではなかった、と思えた気がしました。
また、コメントいただけるのを楽しみにしています。お互いに、楽しく英語を学んでいけたらいいですね!
最近、「フレンズ」で英語力をつけようとあらためてDVDを借りてきました。
じっくり学習していこうと思います。
ところで、
1-1の会話の「to hell with her」なんですが…
このherは、キャロルのことを指しているんでしょうか?
ふと、キャロルの相手のスーザンを指しているのかな?という
考えが浮かんでしまいました。そちらのほうが、すっきりすると
いいますか…。ロスが「二人とも地獄に行けばいいんだ」と
くやしがっているような表現にも思えるのです。
ひょっとしたら同じようなコメントがかぶっているかもしれませんが
(一応、各コメントは読ませていただきましたが…)
もしそうであれば、お許しを。…
こんにちは。ご訪問&コメントありがとうございます。
コメントのお返事が長くなってしまいました。適当にはしょりながら読んで下さい(笑)。
to hell with her. の辺りの一連のやり取りは以下のようになっています。
ロス: I'll be fine, alright? Really, everyone. I hope she'll be very happy. (僕は大丈夫だよ、いいかい? 本当なんだよ、みんな。キャロルがものすごく幸せになることを願ってる。)
モニカ: No you don't. (いいえ、そんなこと思ってないわ。)
ロス: No I don't, to hell with her, she left me! (あぁ、思ってないよ。彼女なんかくたばってしまえ! 彼女は俺を捨てたんだ。)
辞書を見ると、To hell with...! で「…を葬れ!、…などくたばれ!」という「ののしり言葉」だとあります。
ロングマン現代英英辞典では、
to hell with somebody/something: (spoken not polite) used to say that you do not care about someone or something any more
つまり、「誰かや何かのことをもう気に掛けない、ことを言うのに用いられる」。
「…なんて知ったことか!」みたいな感じですね。
I hope she'll be very happy. 「彼女には幸せになって欲しい」などとロスはきれいごとを言うのですが、本音はそうじゃないでしょ?みたいに聞かれたので、「あぁ、もちろん、幸せになって欲しいなんて思ってないよ、不幸のどん底に落ちればいい。僕に対してひどいことをしたんだからね。」みたいなことですね。
この her は、その次の She と同じで、どちらも元妻キャロルを指しているのだろうと思います。
To hell with...! 「…などくたばれ!」で、どうして with を使っているのか?という話がコメント欄の最初に出ていて、私はそこで、
「地獄へ行け、彼女とともに。」あるいは、「地獄へ向かえ、彼女を道連れに。」という感じなんでしょうかね。正直わかりません。
と書いています。が、その解釈は間違っているようです。
今、改めて辞書を調べてみると、研究社 新英和中辞典の with の語義に以下のものがありました。
[方向の副詞に伴い、動詞なしで目的語とともに命令文的に用いて] …を[は]
Away with him! 彼を追っ払え!
Down with the aristocracy! 貴族を打倒せよ!
Off with you! 行ってしまえ!
Up with it! それを持ち上げろ!
To hell with… (hell 参照)
To hell with がその例として挙げられているので、これがその with のニュアンスだということになりますね。
「方向の副詞に伴い、動詞なしで目的語とともに命令文的に用いて」というのは、
例えば、「追い払う」が send someone away だとすると、Send him away! と言う代わりに、Away with him! と表現する、ということですね。
方向の副詞= away 、「動詞なしで」というのが「send を使わない」ということ、him は本来あるべき動詞 send の目的語に当たる、ということです。
To hell with... の場合は、to hell が方向の副詞句 「地獄へ」になるのでしょう。
with her は「(誰かが)彼女と一緒に」という意味ではなくて、その方向へ移動する目的語となるものを with her で表現している、to hell という方向に動くのが彼女だ、ということですね。
ここでも、send 「送る」という動詞を使ってみるとすると、Send her to hell 「彼女を地獄に送れ!」という代わりに、To hell with her! と言っている、という感じになるでしょうか。
この with はその方向の副詞が示す動きの対象となるものを指す、という気がします。
Away with him! も、彼を away という方向に動かす、彼に伴って away という動きが起こる、みたいな感じなのかなぁ、と。
away や to hell という副詞(句)がほとんど動詞のような働きをする、つまり「そういう副詞句が指す方向に動かす」という他動詞のようになっているのですが、実際は動詞でないために、away him などとすると変になるので、away with him とその対象物であることを明確にするための with がついている、ということでしょうか?
うまく説明できなくてすみません。上の辞書に出ている5つのフレーズに共通するニュアンスを感じていただければいいと思うのですが、それを言葉で説明するのは難しいですね。
たしかに、her はキャロルを指しているようですね。
「with」をどうしても「…と一緒に」と考えてしまうことが
誤読につながったようです。固定観念は取り去らねば…。
とはいえ、ここでのwithのニュアンスは難しいですね…
5つのフレーズが、大変参考になります(^0^)
すぐに体得できるニュアンスではなさそうですが、
繰り返し、このフレーズを口ずさんでみます。
やがて、素直に理解できる日がくるのだろうなと思います。
******
ちなみに、ロングマンの英英辞典にwithの説明として、
「used to express a strong wish or command」
とあり、例文として、
Down with school!
Off to bed with you!
が挙げられていました(Rachさんが説明してくださったニュアンスと同じだと思います)。
ちなみに、「to hell with...」の表現として、
To hell with school! I'm going to leave and get a job.
というのもありました。
schoolを使った表現がなぜか多いです(^_^;)
訳としては、
学校を倒せ!
早く寝なさい!
学校なんてくそっくらえだ!オレは学校をやめて、働くよ。
になるかなと思います(少々不安があります)。
******
awayやdownのような副詞が動詞のような働きをして、
それを補う形で、withが使われる…この説明は、とても納得できました。withを使って、herやhim、そしてyouのことを
「まさに彼女(彼・あなた)のことよ!」と強調する形で補っているのだな…と思われます。日本語にすると「…を、…は」になるのですね(^_-)
意図せず、大変長文になり…申し訳ありません。
こちらこそ、お返事ありがとうございます。
私も with someone だとどうしても「その人と一緒に」だと思ってしまいます。
To hell with... ! の with のニュアンスは難しいですよね。私もこういう with のニュアンスについて、これまで深く考えたことがなかったんですよ。辞書にあったフレーズも、あまり聞いたことないものばかりで(笑)。
でも、5つを並べてもらえると、そのニュアンスがわかる気がしますよね。
大量の英語を浴びてそのニュアンスを理解する、ということはそういうことなんだろうと思います。こういう with に何度も出会っていくうちに、その with の感覚がわかる、というか。
「この with の意味は何だろう?」と with だけに注目するんじゃなくて、Away with..., Down with... という感覚を掴む感じなんでしょうね。
私の使っているロングマン現代英英辞典の例文は、asahiさんが示して下さったものと同じですが、語義が少し違っています。
私の方には、
used to show who or what a strong wish or order concerns
とあります。
語義を訳すと、
「強い願望や、強い命令がかかわる誰か、または何か、を示す」
という感じでしょうか。
強い願望・命令の対象物を指す、ということのようです。
asahiさんの方は「強い願望や命令を示す」ということですね。
「どうか…してくれ!」という願望や、「…しろ!」という強い命令、ということですね。
示していただいた用例が、やたら学校に対して反抗的なのが面白いですね。(編者は学校に恨みでもあるんでしょうか?…笑)
訳は、asahiさんので完璧!だと思います。Good job!!
いろいろと情報を追加して下さり、私もとても勉強になりました。ありがとうございます!
今更で申し訳ないのですが、You're a shoe. について考えていて、英和辞典で次のような語義を見つけました。
★リーダーズプラス
shoe (黒人俗)最新のファッションでビシッときめたやつ
(学生俗)とてもいかすやつ
★英辞郎
shoe (俗)服装の格好いいやつ、ビシッと決めたやつ
例文もなく、また同様の語義が英英辞典で見つからないので自信はないのですが、もしshoeがこの意味で実際に使われるとすれば、こんな考え方はどうでしょうか。
レイチェルはこれまでずっと"You're a shoe."「お洒落だね」「決まってるね」と言われ続けてきたけれど、天然のお嬢様なのでそのスラングの意味がよくわかっていなかった。(どうして自分が「靴」なのか、どうして「靴」だと決めつけられるのかと不思議に思っていたかも。) 頭のかたい父親と言い争いながらこの言葉を思い出し、「(もし私がなりたいのが)靴じゃなくてカバンなら?帽子なら?」と、傍目にはトンチンカンな例えを持ち出して、自分の気持ちを尊重してほしいと大真面目に訴えている。
そして、次のロスのせりふ、You can see where he'd have trouble.
ここで彼は、お父さんもスラングの意味などわかっていないから、君と同じ所で混乱してるよ、ということを言って突っ込んでいるのではないかと思いました。
テレビに夢中になっていた4人が、"You're a shoe! You're a shoe・・・"とレイチェルがくり返すのを聞いて一斉に心配そうに振り返っている様子をみると、以前のコメントにあった「一人じゃ何も出来ない人、ダメな人」という方がしっくりくるようにも思いますが、いずれにしても当のレイチェルには(そして多分お父さんにも)その意味がわかっていないところに可笑しさがある気がします。
これこそトンチンカンな解釈ならすごく恥ずかしいですが・・・(爆)
しつこくむし返してすみません。
貴重なご意見ありがとうございます。
まずフレンズを見てみようという方は、1-1 のパイロット版から見てみる、という方が恐らく多いでしょうね。でも、この 1-1 は結構曲者で(笑)、私も未だにピンと来ない部分がたくさんあります。これを見て「やっぱりドラマで学ぶのは難しい」といきなり挫折する人もいそうなので、そこが心配なのですが…。
ということで、この 1-1 に関して皆さんがいろいろな意見を下さるのはとってもありがたいです。見る人によって受け止め方が違う、どれが正解だなんて誰にも決められないわけで、そういうものを探る中で英語を身につけていけたらいい、と私はいつも思っているんですよね。
shoe にはそういう「いかすやつ、かっこいいやつ」という良い意味もあるのですね。そういう語義が載っている、ということは、かつてどこかでそういう意味で使われたことがある、というのは間違いないのでしょう。
今までレイチェルが言われてきた、という "You're a shoe." というセリフそのものは、そういう「ただの誉め言葉」であった、という可能性はありますね。とにかくいつもそう言われていたけど、私の目指すものが本当はそれじゃなかったら? という意味で、What if I don't wanna be a shoe? 、そしてその後、a purse や a hat という別の例を挙げている、ということでしょうか。ファッションに興味がある女性として、靴の次には、カバンや帽子…が頭に浮かぶ、ということなのかもしれません。
それは単に、「あなたはこうなのよ。」という決め付けに対して、今までは何も思わなかったけど、もしそれが本当は違っていたとしたら…という、ただの例に過ぎない、という可能性はあるわけですね。
a shoe と a purse や a hat の違い、を対比して考えると、やはり shoe の場合は、a pair of shoes として初めて機能するものである、というのがポイントかな、とは未だに思うんですよね。そう考えると、とてもわかりやすい対比の構造であるので。
ただ、レイチェル本人はそこまで考えて言っていない、という可能性はあるようにも思います。「ペアじゃなくて、単独でも機能するもの」という意味で a purse や a hat を挙げたんじゃなくて、ただファッション関係のものを挙げただけだと。そしてパパの方はさらにその意味がよくわからずに、「どうしてここで靴やカバンや帽子の話が出てくるんだ? そうか、お前は私に帽子をおねだりしているんだな」みたいに、パパはさらにトンチンカンなことを言っているであろうことが、そのレイチェルの電話の受け答えからわかるおかしさ、ということなのでしょうかねぇ?
私は今まで、その後のロスのセリフに注目していなかったのですが、このセリフのニュアンスも難しいですね。
ロス: You can see where he'd have trouble.
を直訳すると、「レイチェルのパパがどこで苦労するだろうかがわかるね。」みたいなことでしょうか?
娘との話がちぐはぐで、全然意思の疎通が図れていない、パパも大変だねぇ、みたいなことなのかなぁ?と思っていたのですが、「パパは、レイチェルが帽子を買って欲しいって言ってると思ってるよ。」と、パパがレイチェルの言った意味をちっともわかってない、パパが「?」と思っているのはその部分だね、と突っ込んでいる、という感じでしょうか?
レイチェルが、a shoe と a purse, a hat の対比を「ペアであるものかそうでないか」を念頭においてしゃべっているのかどうか、がポイントなんでしょうね。これをどう受け止めるかは、視聴者それぞれの感覚に委ねられてしまうような気もします。
考えれば考えるほど難しいですねぇ…。こういう部分って「ネイティブの人はどう受け止めたんだろう?」って尋ねたくなるんですが、10人のネイティブに尋ねたとして、その全員が全く同じ答えを言うかどうかもわからない気がするんですよ。ネイティブも感覚的に笑っているだけだ、ということも多々あると聞きますので…。
一緒に考えて下さって本当にありがとうございます。「しつこくむし返す」だなんてとんでもないです。嬉しいです。また何かありましたら、ご意見をお聞かせ下さい。
さっそくのお返事、ありがとうございました。こちらこそ私の意見にお付き合いいただき嬉しいです。
おっしゃるとおり、視聴者が十人十色違う受け止め方をする、それでいいんだと思います。また、だからこそ面白いのかもしれませんね。
Rachさんの学習法で勉強するようになって、「ん?」と引っかかったセリフについて自分なりに色々調べたり、何度もそのシーンを見てみたり、そういうのがとても楽しいです。
これからも一緒に勉強させてくださいね。よろしくお願いいたします!
こちらこそ、お返事ありがとうございます。
本当に「答え」なんて、脚本家に聞いてみないとわからないと思うんですよね。笑いどころ、というのもそれぞれ違いますし。だから、それぞれの視聴者が「面白い」と楽しめればいいのであって、もしその笑いどころがわからない、ということであれば、他の人の意見を参考にしてみて「ふーん、そういうことかぁ」と思ってもいいのかな、という程度なんですよね。
私は学習でも勉強でも、「人から聞いたことを覚える、本に書いてあることを覚える」という受身の間は、伸びないし、やっていても楽しくないと思うんですよ。自分でああだこうだと考えるようになって、自分から積極的に「調べる」という姿勢が身に付いて初めて、いろんなことが吸収できると思うんですよ。その調べる題材として、「本物」そして「魅力的で楽しいもの」を選ぶのが大事なのかな、と。答えを見つけることがゴールじゃなくて、その過程で身に付くことが英語力を高めることに繋がっていくのだろう、と思っています。
こちらこそ、これからもよろしくお願いいたします!
はじめまして、本購入させていただきました。非常に楽しくできそうです。目標は、字幕なしで映画を見る。海外でたくさんの友達を作ることです。ということで、英会話はMUSTです。
早速friendsで学習をしいるのですが、friends season1 でモニカが
Monica: (explaining to the others) Carol moved her stuff out today. と話しているのですが、Carol moved out todayでなく「her stuff」といっている意味がなんとも理解できなくて。。。
なにかわかりますでしょうか?彼女=彼のスタッフなのかなーとも思ったのですが???
はじめまして。ご訪問&コメント、ありがとうございます。
さらには、本をご購入して下さったとのこと、本当にありがとうございます! 嬉しいです!
コメント、すごく長くなってしまいました。ぼちぼち読んで下さいね。
ナッツさんのように「英語を使って何をしたいか?」という明確な目標があることは良いことですね。実際、英語ができると本当に世界が広がると思います。
「今の世の中、英語くらいできなきゃだめだよ。」みたいな言い方は私はあまり好きではありません。そんな風潮があって、興味もないのにいやいや英語を勉強している人が多い、ということだと、結局、日本人の英語力ってそんなに伸びないような気がするのです。
「英語を学ぶと、こんなに楽しい!」とみんなが思えるといいなぁ、といつも思っています。
早速、フレンズで学習しておられるとのこと、そういうお話を聞けると本当に嬉しいです。
「勉強法・学習法」の本を読んでありがちなことは、「ふーん、なるほど。これは効果がありそうだなぁ…」と思いながら、結局、なかなか時間を捻出できず、その学習法を始められない、そのうちに、その本を読んだことを忘れてしまう…みたいなことでしょうか?
新たなことを始めるために時間を捻出する、のは本当に難しいことですからねぇ。
本にも書きましたが、まずは「自分でやってみる」ということが大事だと思うのですね。やってみないことには、自分に合うか合わないかもわからないだろうと思うのです。
それで、ご指摘くださったセリフですが、そのご質問、なかなか興味深いです。
書いて下さったセリフは、ネットスクリプトからの引用ですね。
Monica: (explaining to the others) Carol moved her stuff out today.
実際の音声も、そのネットスクリプト通りに発音されています。
そして、DVDの英語字幕を見てみると、
Carol moved out today.
と書いてありました。
そして、DVDの日本語訳は、「奥さんが(今日、家を)出てったの。」のように訳されています。
つまり、その訳は、DVD英語字幕を訳したもの、なんですね。
ネットスクリプトの moved her stuff out は、それとはニュアンスが異なります。
スタッフとカタカナで書くと、事務所のスタッフ、のような「職員、部員」というような意味を想像してしまいがちですが、そのスタッフだと英語では staff となります。
このセリフの stuff は「もの」という意味です。
研究社 新英和中辞典では、
stuff=
1 (口語) 持ち物
Leave your stuff here. 所持品はここに置いておきなさい。
2 家財道具、家具
と出ていますが、まさにその「持ち物、家財道具」という意味でここでは使われています。
フレンズではそういう「持ち物」という意味でよく出てきますし、また漠然とした「もの、こと」という意味でもよく出てきます。
moved her stuff out は、her stuff 「彼女の持ち物、家財道具」を、move out した、つまり「持ち出した、運び出した」みたいな意味ですね。
ここでの move は「〜を動かす」という他動詞で、her stuff を out つまり「外の方向に」動かす、ということなので、「家にあったものを外に、別の場所に持ち出す」ということになります。
Carol moved out today. の場合は、move は「動く」という自動詞で、主語が、out 「外の方向に動く」ので、move out だと「引っ越して出て行く、家を出る」という意味になります。
英語の面白いところは、move という単語が、後ろに目的語を取ると「〜を動かす」という意味(他動詞)になり、後ろに目的語がないと「動く」という意味(自動詞)になる、というところですね。
ですから、この部分がわかりにくいのは、英語字幕では少し違った意味に書き換えられてしまっている、そして日本語訳がその書き換えられた方の英語を訳している、というところに原因があるようです。
モニカのセリフは、「家財道具を家から運び出しちゃったのよ。」ということで、「キャロルは今日、自分の荷物をまとめて出て行ったのよ。」みたいなことを言いたかったのだと思います。だから、Carol moved out today. でも、方向性としては合っているので、そう表記されているようですね。でも、厳密に言うと、やや意味は異なる、と。
フレンズではこのように、英語字幕が一部省略されたり、別の表現に言い換えられていることも結構あります。(フレンズに限らず、他の映画の映画字幕でも時々そういうことがあります)
日本語のバラエティやニュースのテロップが、一字一句正しいものではなく、多少変えられて表示されていることもある…それと同じ感じでしょうか?
英語学習者の立場からすると、一字一句まで正しく英語字幕で表示して欲しいと思うのですが(笑)。
私がこのフレンズ1-1 を初めて見た時は、ネットスクリプトの存在を知らず、DVDの英語字幕だけを頼りにしていました。ですから、ここで実際には、moved her stuff out と言っていたのにも気付いていなかったはずです。でも最初はそれでいいと思っています。どんどん見ていって、耳が慣れていくうちに、「DVDの英語字幕で表示されている以上のことを何か言っているようだ?」と気付くようになってきます。
ネットスクリプトがあれば、その部分を確認することができますので、その時に、英語字幕とネットスクリプトを比べてみて、その違いを認識するのも勉強になります。
逆に、ネットスクリプトは、タイポ(タイプミス)や、聞き間違いと思われる部分も時々ありますので、それを修正するのにDVD英語字幕は役に立ちます。
この英語字幕ですが、省略されていても、英文としては完成されたものになっています。無意味に、はしょっているのではなく、そのセリフをもう少し短い英語で表現するとこうなる、というような例です。ですから、一字一句セリフを正しく拾っていない英語字幕を見ることも、決して無駄ではないと思っています。
長くなりました。ごめんなさい。
これからもフレンズで学習を続けていただけたら、とっても嬉しいです。
私の説明でわかりにくい部分があれば、ご遠慮なくおっしゃって下さいね。
ありがとうございます。詳しく説明していただいたおかげで、よく分かりました。確かに動詞の後に目的語〜を〜するような他動詞と自動
詞での使い分けは独特ですね。勉強になります。
調子に乗って、下記についても自分の考えを聞いてください。
同じくfriends season1 ですが、
@モニカが
「So you wanna tell us now, or are we waiting for four wet bridesmaids?」と言っている場面がありますが、この「four」はどういう意味でいっているのか?また「wet」ってどういう意味か?考えたのですが、four=ご両家の両親。wet=必死で追ってきたので、汗びっしょりの意味かな?と思っているのですが、どうでしょう???
ARachelが「how much Barry looks like Mr. Potato Head.」って言っているのですが、このHOW muchの理解がいまひとつわかりません。なぜHOW muchなのでしょう??
わざわざのお返事、そしてご質問、ありがとうございます。
他動詞と自動詞の使い分けは日本人には難しい部分だと思います。
ご質問について、私の解釈を書いてみますね。
1. So you wanna tell us now, or are we waiting for four wet bridesmaids?
の four ですが、これは bridesmaids 「ブライズメイド、花嫁介添人」にかかっているので、両親ではなく、そういう花嫁介添人が4人いて、その人たちが全員追いかけてくる、ということなんだろうと思います。four parents だったら「ご両家の両親」という意味になるでしょうね。
どうしてわざわざ four とつけているのかは私もよくわからないのですが…。後のエピソードで bridesmaids が実際に画面に登場します。花嫁の友人たちがその役をやることになっています。
wet については、上のコメント欄で二通りの解釈が出ています。(コメント欄が長くなって、探しにくくなっていると思います。申し訳ありません。)
1つ目は、「涙に濡れた、泣いた」、2つ目は、「雨に濡れた」というものです。
実際、外は雨が降っているようで(レイチェルの髪の毛が濡れているように見えるのもそのためらしい)、「雨に濡れた」が正解かな、と今は思っているのですが、確かに「必死で追ってきたので、汗びっしょり」という可能性もないとは言えませんね。
ただ、「汗びっしょり」であることを言いたいのならば、sweaty みたいな言葉を使うのかな?と思ったりもしますし、wet と表現することで幅を持たせているような気もします。
wet というあまり限定しない形容詞を使うことで、「外の雨に濡れて、困ったことになったと泣きべそをかいて、おまけに走ってきて汗びっしょりの」みたいないろんな意味に取れるようになっているのかもしれません。(よくわかりませんが…)
2. how much Barry looks like Mr. Potato Head.
このセリフは、
... and that's when it hit me: how much Barry looks like Mr. Potato Head.
という流れになっていますね。
この how much は「どれほど…か」という意味で、how much Barry looks like Mr. Potato Head. は「バリーがどれほどミスター・ポテトヘッドにそっくりか」ということ。
ですから、「その時に、気付いたのよ。「バリーがどれほどミスター・ポテトヘッドにそっくりか」ということに。」みたいな意味になります。it hit me の it = how much Barry ... ということですね。
日本語でもそうですが「どれほどそっくりかに気付いた」ということは、「バリーがものすごくそれに似ていることに気付いた」という意味になります。
レイチェルが言いたいのは、Barry looks like Mr. Potato Head very much. のようなことなのですが、その very much という「度合い」を、how much 「どれほど(似ているか)」で表現している感じでしょうか。
あれから・・・何度も読ませていただきました。
そして待ちに待ったDVDも届き、早速Rachさん流DVD学習法を開始しました。
まだ一話の@ABCの段階で見終わっている状態です。
この段階を踏むことで、自分の英語力そしてこういうニュアンスだったんだ!!とわかることがたくさんありました。
そして最終段階のDをこれから学習していきたいと思います。
フレンズを見て、これが生きた英語なんだぁとものすごく感じています。字幕や音声で聞き取れる単語は本当に中学校で習ったものばかり・・・だけど、文として会話として聞くと意味が理解できなかったり、でもきっとこれが生きた英語を学ぶ第一歩なんだと思っています。
まだまだ知らない単語や文章がたくさんありますが、
これが1ケ月・・二ヶ月・・・日が経つにつれて理解できるように楽しく学習していけたらいいなぁと思います。
こちらこそ、コメントありがとうございます。
まずは「完全5段階」を試して下さっているのですね。ありがとうございます。
海外ドラマを見ている日本人は多いと思うのですが、「字幕なし・英語音声でそれなりに理解できる人」となると、極端に数が少なくなると思います。字幕や吹替に「どれほど頼っているか」ということに気付き、イメージ作りのヒントを得るのが、第4段階までの過程です。それがないと、最初は本当に「さっぱりわからない」んですよね〜。
でも、それが当たり前で、少しずつわかってくる喜びを多くの人に知っていただきたいと思っています。
使われている単語は知っているはずなのに、文やセリフの意味がわからない…それが英語の本当の難しさだと思います。ネイティブの感覚、特に言葉の並べ方(語順)の感覚を掴めるようになってくると、聞いたままの順番で理解できるようになると思います。
わかる喜びを少しずつ感じながら、楽しく続けていきたいものですね。
お互い頑張りましょう! これからもよろしくお願いします。
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470174.html#comment
で、ますみんさんより、フレンズ1-1 に関するご質問をいただきましたので、こちらで回答させていただきます。
1つ目は、Does he have a hump? A hump and a hairpiece? 続いてフィービーがチョーク、と言うシーン。
2つ目は、レイチェルの "You are a shoe." というセリフについてです。
まず、2つ目の "You are a shoe." について。
これはこの上のコメントでもいろんな意見が出ている、誰もが悩む(?)セリフです。私も 1-1 で「一番わからなかったところ」です。
皆さんのご意見を集約した上での、今の私の見解は、
You're a shoe. は、「本来ペアであるべき靴の片方」→「一人では何もできない人」というニュアンスで、それに対して、ペアではなく一つの状態で機能を果たす a purse や a hat を引き合いに出し、「一人でもやっていける人間」の可能性を示唆している。
のではないか、ということです。
その部分を訳してみると、
ずっと、「レイチェルは、a shoe だ。」と言われてきたけれども、a shoe になりたいんじゃなくて、もし、a purse や a hat になりたいのだとしたら?
ということですね。
つまり、ペアにならないとダメ、つまりは「自立できない人間」、あるいは「結婚して誰かとペアにならなければならない人間」というニュアンスで言われているのを、a purse や a hat みたいに、私も一人でやってみたいと思う可能性だってあるわ、みたいに言っているということかな、と思います。
いろいろなご意見を伺った上での、「私の」見解に過ぎませんので、それが答えかどうかはわかりませんが。
1つ目のご質問、冒頭シーンについて。
ネットスクリプトを引用し、私なりの日本語訳をつけてみます。
ジョーイ: C'mon, you're going out with the guy! There's gotta be something wrong with him! (おいおい、モニカが男とデートするんだろ? その男には(絶対に)何か変なところがあるはずだよ。)
チャンドラー: So does he have a hump? A hump and a hairpiece? (それで、その男にはコブがある? コブがある上にカツラをかぶってる?)
フィービー: Wait, does he eat chalk? (ちょっと待って。その人はチョークを食べる?)
(THE OTHERS STARE, BEMUSED)
他のみんなは、困惑して(フィービーを)じっと見る。
フィービー: Just, 'cause, I don't want her to go through what I went through with Carl- oh! (ただ、私がカールと経験したことをモニカにも経験させたくないだけよ。あぁ。)
そのセリフのニュアンスを私なりに解説してみますと…。
なかなか彼氏が出来ないモニカにデートの相手がいるというので、「そいつは何か変わったやつなんじゃないか。変わったところがあるんじゃないか?」みたいなことを聞いています。
a hump と a hairpiece という項目が続けて挙げられたことに、特に関連性はないと思うのですが、ただ思いつくままに、「変わっているとしたらこんなこと?」を挙げているだけかな、と思います。
服を着ている外見はごく普通の人だけど、実は服を脱ぐと背中にコブがあるとか、実はカツラをかぶってたとか、そんな秘密があるんじゃないの?みたいなことですね。
だから、知らない人がパッと見た目にはわからないような、何かしらの特徴を持っている人なんじゃないの?というニュアンスでしょうか。
ただ、a hump の部分、そういう身体的特徴を、something wrong (何か悪いこと)だと言ってしまうのは、やや差別的な感じがしなくもないですが。
STARE, BEMUSED とト書きにあるように、そのフィービーの「チョークを食べる」発言は、ネイティブの、それもフィービーの友達が聞いても「???」となるようなセリフなのですね。
だから、そのセリフだけでは意味がよくわからない、かなりトンチンカンなことを言っている、ということです。
その後のフィービーのセリフで、フィービーがカールという男性と付き合っていたことがわかります。そのカールはチョークを食べる男性で、それが原因かどうかはわかりませんが、結局別れてしまったようですね。
go through は「体験する、経験する」ということで、私がカールと経験したことを、モニカに経験させたくない。もしその男性が変わった人で、私の元カレのカールと同じような人だったら、つらい思いをすることになるから、早く別れた方がいい、みたいなニュアンスで言っているようです。
これも随分遠まわしな言い方ですから、そのセリフの意味を考えるとそういうことだろうなぁ、ということで、そこで笑えないからと気にすることもないですね。
「その人チョーク食べる? 私と同じ経験をモニカにさせたくないのよ。」→「私はチョークを食べる男性と付き合ったことがある。」という流れですね。
フレンズを見ているうちにわかるのですが、フィービーはかなり変わったキャラで、過去にチョークを食べるような人と付き合っていたというのも、うなずける感じ。その変わった部分が、冒頭でいきなり出てきた、ということです。
こんな風に、1-1 は「何でそれが面白いの?」と考えると「???」となってしまう部分が多いです。そういう意味で大変「難しい」。でも、1-2 以降はそれがもっとわかりやすいものになってきます。ですから、1-1 のわからない部分は正直、放っておいてもらってもいいかな、と思います。フレンズには結構詳しくなったと自負している私にも、ものすごく手ごわい回なのです。
今更なんですが、you are a shoeについて説明してそうな文章を見つけたのでコメントしてみました。
http://www.thecheers.org/article_2444_Did-you-know-that-you-are-a-shoe.html
ここの文章を読む限り、なんでも相手の言う通りにする人って感じの
説明がされてる気がしました。
本当に今更でごめんなさい。でも、かなり的を得てる気がしましたのでチェックしてみて下さい。
こちらこそ、マイブログを読んでいただきありがとうございます。
また、貴重な情報ありがとうございます!
紹介して下さったサイト見てみました。
おっしゃるように「なんでも相手の言う通りにする人」という感じの説明ですね。
Client is the King and you are the shoe. Remember that. And the King is always right.
というのは、「お客様は王様で、君は靴だ。それを覚えておけ。そして、王様は常に正しい。」ということですね。
お客様は王様、というのは、昔はやった「お客様は神様です」のようなニュアンスでしょうね。無理難題を言われてもそれに合わせないといけない、みたいなことのようです。
a shoe, the shoe という言葉はメタファーっぽく使われているようですが、顧客に応対する人間が顧客に合わせないと、顧客は別のところへ逃げてしまう、みたいなことのようです。
"what you really are is a shoe. And in order for anyone to buy a shoe it needs to fit." は、「君は靴なんだ。そして誰かが靴を買うためには、靴がフィットしなくてはならない。」
つまり、「サイズの合わない靴は買ってもらえない」ことを例えにして、 顧客を扱う人間は相手にフィットしないといけない、相手の要求に合わせないといけないんだ、みたいなことのようです。
そういうニュアンスを考えて、レイチェルのセリフを見てみると、「人に合わせろ」、つまり、「あなたは周りの人間、親たちの言うことを聞いていればいいのよ、私たちの言うとおりにしていれば間違いないのよ。」みたいにずっと言われてきた、ということでしょうか? もしくは「旦那さんになる人に合わせる女性になりなさい」みたいなことかなぁ?
上のコメント欄でも触れていますが、a shoe と、a purse, a hat という対比を、「ペアで使うものかそうでないものか」として挙げているのか、ただ単に、shoe という身に付けるファッション関係のものの流れで、a purse, a hat が出てきただけなのか、のどちらなのだろう?とは今でも悩んでいます。
「靴」が上のサイトのようなニュアンスだとしたら、ただ、ファッション繋がりで a purse, a hat を挙げただけ、ということになりそうですね。聞いている周りの人も、「あなたは靴よ、とずっと言われてきたわ。」というところまではその意味をわかって聞いていたけれども、その次に「もしカバンになりたかったとしたら、もし帽子になりたかったとしたら?」と言い出したので、「何のこっちゃ?」みたいに思っていたのかもしれません。レイチェルとしてはただ「a shoe ではない」と言いたかっただけなのに、それが意味不明だったので、電話相手のパパに、「カバンや帽子を買って欲しいのか?」と聞かれてしまった、という流れかもしれません。
このフレーズは、ほんとによくわからないですよねぇ。一緒に考えて下さってありがとうございました!
You're a shoe ですが、他の方も書いてあったと思いますが、shoeにはリーダーズによると、「流行のファッションできめたやつ」という意味があり、さらに、WHITE SHOE を参照するようあります。
そこで、WHITE SHOE を引くと、「<<俗>>いかにもIvy League的な学生」とあるのですが、念のためウェブスターのOn-line辞書を調べてみると↓
http://www.merriam-webster.com/dictionary/white%20shoe
かなりの特権的な金持ち上流階級を表す語だということが分かります。(↑説明のmoneyedというのはおおげさな意味を含んでいるそうです)
つまりは、You're a shoe! というのは単に「超お嬢様ね!」という意味なんだと思います。(レイチェルの浮世離れしたお嬢様っぷりを参照:珈琲淹れたことないとか、これまた浮世離れした金持ちの友人が現れるとことか)
そこで、レイチェルのセリフを振り返ると・・・
”私は皆にずーっと、お嬢様ね!お嬢なのね!お嬢ね!お嬢ね!って言われてきたの。でも今日ふと思ったの。
もし私がお嬢様になりたくなかったら?もし私が財布になりたかったら?分かる?もし私が帽子になりたかったら?
違うわ、帽子を買ってもらいたいんじゃないの。私が言いたいのは・・私は帽・・隠喩よ!パパ!”
となるでしょう。
つまり、私は何にもできない/何にも知らないお嬢様でありたくない、スノビッシュで世間知らずな世界にいたくない、という心の叫びなのかと推測します。
ここで、財布や帽子が気になるところですが、隠喩、と言っているように、shoe でない他のものになりたいということを表すのに同じファッション繋がりの語を持ってきた言葉遊び的なものではないでしょうか?
では。
初めまして。コメント、そして貴重な情報、ありがとうございます。
以前に他の方からいただいたコメントにも、リーダーズの「流行のファッションできめたやつ」という語義が紹介されていましたね。
shoe は white shoe と類義語だとリーダーズにはあり、
Merriam-Webster Online Dictionary から語義を引用させていただくと、
white-shoe [adjective]: of, associated with, or characteristic of the privileged moneyed upper class
と説明されているのですね。
英和辞典に載っている語義だけだと、いまいち納得できなかったのです。実際に使われた例の出典が載っていたりすると良いのですが、それもないと「こういう意味だ!」と言い切れないというか。
いつも思っているのですが、英和辞典の語義だけではネイティブ、または英語の堪能な人に「そんな意味、聞いたことない」と一蹴されてしまう可能性がある、と思っているのです。(有名な英和辞典であったとしても、です。) だからネイティブをも納得させることのできる裏付けが欲しいんですよね。
なかなか、英英辞典でそういう shoe の語義が載っていなくて困っていたのですが、white shoe にそういう意味があると M-W に載っていた、ということだと、かなりの説得力を持ってきますね。
朝日出版社の米英俗語辞典を見てみると、shoe と white shoe の語義に「アイビーリーグ」のことが書いてあります。アイビーリーグ(アメリカ北東部の名門8大学)のイメージがその言葉にはあるようですね。そういうイメージが upper class のイメージに繋がる、ということでしょうか。
shoe = white shoe だとすると、"You're a shoe!" が「超お嬢様ね!」という意味になるのも納得できますし、shoe じゃないことの例えとして挙げた a purse, a hat が「同じファッション繋がりの語を持ってきた言葉遊び的なもの」だという解釈もしっくりきます。
上のコメント欄でも話題に上がっている「靴はペアで使うもので、カバンや帽子は単独で使うもの」という解釈が、ものすごく英語っぽくて面白いな、と私は思ったんですよ。それでどうしてもその方向で考えてしまいたくなるのですが、英英の語義にそうある、そして、"You're a shoe!" と聞いてそれを「お嬢様」だという意味だとネイティブが考える、ということであれば、Ronさんの解釈が自然ですね。
Urban Dictionary には、shoe=ダメな人、みたいな語義も載っています。ですから、「(一人じゃ)何もできない子なのよ。」と言われてきた、という解釈も不可能ではないと思います。
実際、ネイティブの方はこのセリフを聞いて、どう思われたんでしょうね? ネイティブの間でも、「ダメな人」なのか「お嬢様」なのか意見が分かれるのか、10人いたら10人ともどちらか一方の意見になるものなのか…?
いずれにしても、Ronさんの解釈は非常に説得力のあるものだと思います。一緒に考えて下さり、ありがとうございました!
この、"Your are a shoe"には、私も、少々、引っかかっていたので、書き込みさせていただきました。
私は、元々フランス語の勉強をしていました。最近、イタリア語やスペイン語にも興味を持ち、フレンズのイタリア語版をとりよせて、楽しんでいる所です。このDVDの最初の5シーズンには、イタリア語の吹き替え以外に、フランス語や、スペイン語などの吹き替えもついています。
この個所の字幕のフランス語訳では、
C'est comme si on m'avait tojours dit: "Tu es une chaussue"となってます。
字幕の訳は、原語セリフの直訳に近いものだと思います。(ただし、時制が大過去(過去完了)になっていて、「君は靴だ」といつも、言われていたのは、過去の話であって、現時点の話ではないと解釈されています。)
しかし、実際の吹き替えでは、
C'est dingue. 「変なのよ。」
Tous le monde n’a cessé d’en dire “Tu es un godillot”「誰もが、ひっきりなしに、私のことを「君はgodillotだ」と言っていたわ。」(言うのを止めようとはしなかった。)
という風に、cesser(止める)の否定形を、複合過去にしています。
これは、大過去がやや文語調なので、話し言葉にはふさわしくない、と判断したのかもしれません。
注目すべき点は、a shoeを、un godillotとしている点です。
Godillotは旺文社のRoyalによると、次の通りです。
godillot(<軍御用商人Godillot)n.m.
1軍用短靴⇒brodequin
2((話))靴;どた靴
3((話))(指導者に無条件に付き添う)盲目的信奉者
majorité godillot盲目的な多数派
普通の靴の意味ならば、une chaussueとするはずです。
それをあえて、Godillotにしたのは、仏語吹き替え作成者が、普通の意味ではないく、「<指導者に無条件につき従う>盲目的信奉者」という含みを持たせたい、と解釈したためではないでしょか?
一方、une chaussueには、目だって、悪い意味はなく、むしろ、「trouver chaussure à son pied 1自分にふさわしい相手[物]を見つける;(特に)いい結婚相手[情事の相手]に巡り合う」というような慣用表現があり、これでは、ドラマのシーンで言いたいことと、なじまない、と判断したのではないでしょうか?
イタリア語は、まだ、勉強し始めて間もないので、よく分かりませんが、字幕では、次のようでした。吹き替えも、大体同じ印象でした。
Per tutta la vita tutti mi hanno detto : “Sei una ciabtta!”
コロンの前は、「All of my life, everyone has always told me,」の直訳です。
Seiは、you are の意味です。
Una ciabtta(ウナ・チャバッタ)が、a shoeの意味に使われているのですが、これは、スリッパのことです。
しかし、比ゆ的な意味で、役に立たないもの、尊敬できない人物、いやな奴。という意味があります。
まとめますと、フランス語の吹き替え作者と、イタリア語訳をつけた人は、つぎのような含みを持たせた、と思われます。
1.「盲目的な、他人のいいなりの人」という含み。(特に、親のいいなりの「お嬢様」という意味。)
2.「役に立たない人」という含み。(特に、ブルジョアのお嬢様で、手に職をつけて働く必要のない人という意味。)
3.「尊敬できない人物、いやな奴」という含み。(特に、金持ちで、セレブ気取りのいけ好かない女という意味。)
「ダメな人」なのか「お嬢様」なのか、の対立があるみたいですが、これは、むしろ、対立ではなくて、両方の意味が微妙に交じり合っているような気がします。
しかし、人を靴にたとえることの根底には、肯定的な評価ではなく、皮肉が込められていて、貧乏人が、皮肉やねたみを込めて「お嬢様」というときの、「お嬢様」に似たようなニュアンスがあるもの、と推察します。
興味深いご意見、ありがとうございます!
岩井さんは、フランス語のほかに、イタリア語やスペイン語にも興味を持っておられるのですね。素晴らしいです!
「フレンズという英語のドラマを、日本語ではどう訳してあるか?」を参考にしながら、私はセリフのニュアンスを掴もうとしているのですが、それをまた、「他の言語ではどう訳してあるか?」を参考にする、というのは、非常に興味深い試みですね。
申し訳ないのですが、フランス語もイタリア語もさっぱりわかりません。(第二外国語はドイツ語でしたが、ドイツ語も全然わかりません…笑)
ですから、岩井さんが日本語で説明して下さるニュアンスが大変参考になります。ありがとうございます。
フランス語訳は、字幕では、une chaussue (普通の靴のニュアンス)で、吹替では、un godillot (信奉者のニュアンス)と、違ったニュアンスの単語が使われていた、というのが面白いですね。
あえて、un godillot を使っているところから考えて、オリジナルの英語の a shoe にもそういう意味があると解釈した、というのは、その通りでしょうね。
イタリア語の Una ciabtta は、スリッパのことで、それが「役に立たないもの」という意味もある、のは面白いです。上のコメント欄でも、a shoe にはそういう意味がある、という話題が出ていますが、日本語の「靴」には別にそういう意味はないような気がしますよねぇ?
最後にまとめて下さって、フランス語とイタリア語の訳から来る、a shoe のイメージがよくわかりました。
おっしゃるように、「ダメな人」なのか「お嬢様」なのか、の対立、ではなく、どちらのニュアンスも出している言葉なのかな、と私も思いました。
同じヨーロッパの言葉の方が、単語の持つイメージに共通する部分が多いだろうと思いますので、そういう意味でも、岩井さんの、フランス語やイタリア語との比較、のお話は大変参考になりました。
ありがとうございました!
このご指摘について、いろいろ考えてみました。
日本で、靴が普及し始めるのは、明治維新以後のことで、さらに、ほとんど全ての人が靴をはくようになったのは、恐らく、戦後のことではないでしょうか? そのため、靴に関する慣用句や派生的な意味が少ないのは、日本の靴の歴史が浅いことに原因があるのではないか、と思われます。
一方、伝統的な履物である、下駄やぞうり、わらじに関しては、身分や人格、住所、能力のニュアンスをもつ慣用表現があります。
たとえば、他人に意思決定をまかせることを「下駄を預ける」といいます。
少ないものを多く見せたり、成績の悪い生徒の得点を水増しすることを「下駄を履かせる」などといいます。
「二足の草鞋(わらじ)をはく」とは、「二つの業務を兼業する」という意味に使われますが、もともとは、「博徒(ばくと)が十手(じって)をあずかるような場合をいった」そうです
。
http://hanntaigo.main.jp/kanyouku/
旅がらすの渡世人がでてくるドラマでは、「わらじを脱ぐ」とよく言います。
「草鞋を脱ぐ(わらじをぬぐ)
(1) 旅を終える。
(2) 旅の途中で、一時身を落ち着ける。また、旅館・宿などに宿泊する。
(3) 博徒・ばくち打ちなどが、諸国を回ったあと、
ある土地に一時身を落ち着ける。」
いまでは、あまり使われませんが、
「濡草鞋(ぬれわらじ)
(旅で濡れた草鞋を脱ぐ意から)
他所から来た者がその土地へ来て初めて世話になった家。
草鞋脱ぎ(わらじぬぎ)。笠脱ぎ所(かさぬぎどころ)。
その土地に定住する場合、保証人・後見人としてその家の主人などに
「草鞋親(わらじおや)」になってもらう。
「草鞋親」は「脛巾親(はばきおや)」ともいう。」
のように、「保証人・後見人」の意味もあったみたいです。
また、身分としては、
「草履取り(ぞうりとり)
武家の主人に仕え、その履物を持って供をした下僕。草履持ち(ぞうりもち)。
草履掴み(ぞうりつかみ)。
「木下藤吉郎(のちの豊臣秀吉)は草履取りとして織田信長に仕えていた」」
などは、時代劇などに出てくれば、意味は理解できますね。
また、価値をあらわす慣用表現として「二束三文」はいまでも使われていますが、「二束でわずか三文の意。江戸初期の金剛草履(こんごうぞうり/丈夫に作った大形の
草履)の値段が二足で三文だった」ことに由来しているそうです。
「草鞋銭(わらじせん)
(1) わらじを買うための金。
(2) (わらじが旅の最低限の装備であることから)
わずかの旅費。少額の餞別(せんべつ)。」
にも、「小額」の意味が含まれています。
これらは、次のHPを参考にしました。ここには、沢山の慣用表現が紹介されています。
http://homepage2.nifty.com/n-bunko/pc/mmbn/wafuku035.html
このように、日本語でも、「下駄」「わらじ」「ぞうり」に関しては、いろいろなニュアンスを持つ慣用句が、結構存在することがわかります。
さて、"Your are a shoe"の解釈にもどりますと、この表現は、慣用表現ないしイディオムなのか?という問題がのこります。
6月14日に、Rachさんが、「ネイティブの間でも、「ダメな人」なのか「お嬢様」なのか意見が分かれるのか、10人いたら10人ともどちらか一方の意見になるものなのか…?」とお書きになられていますが、私は、個人的には、慣用表現の存在を意識しつつも、十人十色の立場をとりたいと思います。
イディオム説、慣用句説の立場にたつと、"Your are a shoe"は、「あなたはお嬢様なのよ」とか、「オマエはダメなヤツだ」などのように、意味がひとつに確定するはずです。
逆に、十人十色説の立場では、直訳的に「あなたは靴なのよ」とか、「オマエは靴だ」という訳にして、その解釈を読者や視聴者に「下駄を預ける」ことになります。
確定した意味を持つ慣用句が存在するのかもしれないけど、あえて「靴」の意味を謎のままにしておいて、ストーリーの展開を通じて、視聴者に謎解きしてもらうことで良いような気がするのです。
私は、まだ、シーズン1しか見ていないので、その後のことは分かりませんが、シーズン1の中では、「靴」が何回も、シンボリックな意味をほのめかすように、小道具として登場します。
第一話では、レイチェルが、クレジットカードで、高級ブーツを買ってくるシーンが問題を起します。お葬式の話では、お婆ちゃんの靴が話題になったり、レイチェルのイタリア製の新品の靴がぬかるみにはまったりします。几帳面なモニカがズック靴を放置する話もありました。サルが逃げる話では、マルセルがモニカの靴の中に、ナニをしたり、偽モニカの話では、タップダンスの靴がでてきます。スキーなども、靴の延長線上においても良いかもしれません。
私は、これらの「靴」が、"Your are a shoe"というレイチェルの発言と、直接、間接に共鳴していると解釈するほうが、オモシロイのではないか、という気がしています。
つまり、"Your are a shoe"という命題が、シーズン1全体を貫いている謎であるという解釈をとりたいと思っています。
私が「日本語の「靴」には別にそういう意味はないような気がしますよねぇ?」と書いたことについて、深く考察していただきありがとうございます。
そうですよね、私はそこまで考えが回っていなかったのですが、おっしゃる通り、「日本の靴の歴史が浅い」、だから、慣用句になるほどの密接な関係がない、ということですね。
靴に対して、日本古来の履物である、下駄、ぞうり、わらじについては、それほど多くの慣用句がある、というお話も非常に納得できました。知っているものもありますが、知らないものもたくさんあり、大変勉強になります。情報感謝いたします。
"Your are a shoe." の解釈について。
岩井さんのおっしゃる十人十色の解釈という意味、よくわかります。
a shoe というセリフを聞いて、ダイレクトに「お嬢様」や「ダメなヤツ」というイメージが浮かぶのではなくて、そういういろんな意味のある言葉である a shoe だとずっと呼ばれてきた人生、という感覚ですよね?
聞いた人はそれぞれ、いろんな例えに使われる a shoe の意味を頭で想像しているかもしれないけれど、「これ」だと確定したものはない、このセリフの文脈からだけでは、「お嬢様」であるとも「ダメなヤツ」であるとも断言はできない、ということですね。
確かに、シーズン1では、小道具に靴が何度も登場します。パイロット版の第1話で出てきた、a shoe という言葉、あれって何だろうな?と意識の中にある間に、靴というアイテムが何度も何度も登場することで「直接、間接に共鳴している」と考えるのは、確かに面白く興味深い考えだと思いました。
私は常々「パイロット版は意外と難しい」と言っているのですが、特にこの "You are a shoe." というフレーズは、最もわからないものの一つでした。ですから私もずっとそれを引きずっていました。それが「命題」だということになると、それを引きずっていたことは悪いことではなく、むしろ、そのキーワードが心の中にきちんとひっかかっていた、ということになるんですよね?
a shoe というのは、いろんな意味がある、でもそれを、別の言い換えた単語でこれだ!と決めてしまっては却って面白みがなくなる、a shoe のままで、いろんな連想を働かせた上で、a shoe は a shoe として理解していた方がいい、という感じでしょうか?
英語という外国語を学んでいると、「これは日本語で言うとどういう意味なのか?」ということばかり気にしてしまうわけですが、a shoe のズバリそのものの日本語訳を探すのではなく、「a shoe は a shoe なんだ!」と受け止めることの大切さを学んだ気がします。
(私が何か曲解している部分があれば、ご指摘下さいませ。)
興味深いお話、ありがとうございました!
最近フレンズにはまりだした、やりなおし英語学習者です。
正直、出だし(一話二話・・・)はあんまり好きじゃないなあと
思ったんですが、話が進むごとにどんどんはまってます。
この間も「picture」を動詞として使っているの見て、
へぇ〜そういう風に使うのね、と思いました。
名詞でしか見たことなかったもので・・・。
面白いのでスクリプト見ながらなりきり音読してますが、
我ながらものすごく怪しいです・・・(笑)
でも楽しみながら英語に触れられるのでいいかな〜と。
このサイトも参考にさせていただきます♪
はじめまして。ご訪問&コメント、ありがとうございます。
慣れないうちは「いまいちだなぁ」と思うことってありますよね。私もパイロット版の第1話は難しいと思うし、そんなに「超面白い!」と思ったわけではありません。「これが全米視聴率 No.1 のドラマなの?」とちょっと拍子抜けした記憶があります。面白いなぁ、ずーっとこれからも見続けよう!と思ったのは、8話くらいでしたねぇ。
picture を動詞で使うのは、フレンズ1-11 の、
ジョーイ: C'mon! Just try to picture her not pregnant, that's all.
でしょうか?
フレンズ1-11その4
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470078.html
辺りのセリフなのですが、私はセリフの解説を省略していますね(笑)。
フレンズ3-1 でも、picture が動詞で登場します。(それも2回も)
同じように「想像する、心(頭)に描く」という意味です。
「なりきり音読」って大切だと思います。自分が実際にそういう気持ちになってその言葉を言うとしたら?とイメージしながら音を覚えていくと、自然と感情が乗っていくようになると思うんですよね。
頑張ってこれからも「なりきり音読」続けて下さい。
拙ブログを参考にしていただけるとのこと、これからも頑張ります。
これからもよろしくお願いいたします♪
はい、まさにその通りです!
あと1-15でチャンドラーがキャリアカウンセリングを受けて帰ってきたあとに、
I just always pictured myself doing something...something.
って言ってますよね。
このセリフ、なんだか自分のことみたいと思ってすごく印象的でした。きっとずっと忘れないと思います。
私は英語の勉強をしているとき、どこかわからなくて躓くとそこばかり気にしてしまって前に進めない、というようなタイプだったんですけど、なぜかフレンズを見始めてから「今わからなくてもきっとそのうちわかるから大丈夫♪」と思えるようになりました。
音読もRachさんのおっしゃってる通り、すごくいい効果があると思うのでがんばって続けていこうと思います。
それにしても男性陣はやたらもててますよね・・・(笑)
ご丁寧なお返事ありがとうございます。
1-11 以外にも、1-15 にもそんな形で、動詞 picture が登場していたんですね?(これまた、解説で飛ばしている…笑)
「セリフが自分のことみたいだから、きっとずっと忘れない」というお話、素敵です。まさに自分の言いたいことドンピシャのセリフが出てきたら、それをそっくりいただいて、自分のものとして使っていったらいいんだろうと思います。独り言でもいいから。
英語の試験勉強をしている場合は、やはりわからない部分をそのままにしておくのはよくないことなのでしょうが、フレンズのような「生きた英語」の場合、やっぱりわからない部分が多いので、立ち止まっているときりがない(笑)。ネイティブに尋ねても「これだ!」という明確な答えが返ってこない場合も多いです。
英語に大量に触れることで、日本語ではうまく説明しにくいけど、英語のニュアンスとしてこういう感じだよな、とわかってくる、ということもあります。シーズン3を解説している頃に、シーズン1のよく似たセリフの意味がやっとわかった、ということもあります。そういうのが楽しいと思うんですよね。問題集とその解答編、みたいにどこかに解答がまとめて書いているわけではない、その中で、自分で疑問を持ち、自分で答えを探して行く、という行為を重ねることで、その後、様々な素材を使って英語を学ぶことができるようになると思うのです。
フレンズを楽しみながら、お互いこれからも英語学習頑張っていきましょう!
最近、Gyaoで放送されているフレンズにはまってから、繰り返し聞いているうちに耳が慣れて、短い文ならそのまま理解できるようにんって来て、楽しくなってきました。学校の英語の勉強は苦手でしたが、「楽しくてもっと知りたくなる今が学ぶのに大切な気持だな〜♪」と思っています。検索してこちらを知り、英語の良く分からない私には有難いです^^そして、先日思い切って1〜5シーズン購入しました。(まだシーズン1の1枚目を聞いています。)
ところで、先程アメリカに15年住む日本人の友人とスカイプで話していて、ブーツの話から思い出し『You're a shoe』について聞いてみました。
彼女は、≪その人の立場・生き方≫という意味で使うね。と言っていました。
私は、レイチェルが何度も『You're a shoe』と父親に叫んでいたので、それはあなたの考えよ。なんて意味なのかな?と思っていたのですが、「shoeは靴だから、もっと物質的なものだね。」ということで、考えというのは違うそうです。
こういう風に英語のことで投稿したことがないにで、緊張しています。参考になりましたでしょうか?
はじめまして。ご訪問&コメント、ありがとうございます。
そうですね、繰り返し聞くことで耳が慣れるという効果、ありますよね。短い文ならそのまま理解できる、それをずっと繰り返すことで、少しずつ長い文章も、かたまりごとに聞き取れるようになってくるだろうと思います。「今の英語は何て言ったんだろう?」という知りたくなる気持ちは、語学を学ぶ上で非常に大切なことですよね。
また、You're a shoe. についてのご意見ありがとうございます。
shoe が、「≪その人の立場・生き方≫という意味で使う」というお話ですが、確かに、in somebody's shoes だとそういう意味がありますね。
研究社 新英和中辞典では、
in a person's shoes=人の立場に立って
ロングマン現代英英辞典では、
in somebody's shoes: in someone else's situation, especially a bad one
つまり、「誰か他の人の状況で、特に悪い状況で」。
これは、「その人の靴をはいてみて、はいた状態で」ということから、「その人の状況になって、その人の立場に立って」という意味になった、ということですね。
ただ、今回のセリフの場合は、in your shoes とか、in my shoes という形ではなくて、You're a shoe. つまり、You = a shoe であるという文になっています。
そしてレイチェルのセリフは、
All of my life, everyone has always told me, 'You're a shoe! You're a shoe, you're a shoe, you're a shoe!'
となっています。これは、レイチェルがずっとみんなから、"You're a shoe!" と言われ続けてきた、ということです。
ですから、in your shoes など、in somebody's shoes の形ではないので、「あなたの立場、あなたの生き方」というようなニュアンスは、ここにはないような気が私にはします。shoe という言葉がそんなふうに「立場や状況」という意味で使われることはあるけれども、ここのセリフでの You're a shoe. については、そういうニュアンスはないような気がする、ということです。
いつも言っていることなのですが、あくまで私の意見は「私だけの意見」に過ぎませんので、参考程度に聞いておいて下さいね。
一緒に解釈について考えていただけること、とっても嬉しいです。ご意見、ありがとうございました。
フレンズが大好きで、私もフレンズで英語に親しみたいと思っている一人です。
最近、DVDの音声だけを取り出すことを知り、音をMP3で聞いたり、CDに焼いて車の中で聞いたりするようになりました。一度ドラマは見ていますので、音だけを聞いてもドラマが目に浮かび、会場の笑い声につられてその場面を思い出し笑っています。
シーズン3まで抜き出し、最初は次々と聞いていたのですが、今は車の中でシーズン1の1〜3話を繰り返し聞いています。
また、他の方のブログから、スクリプトも見つけ、それを冊子印刷することも学びました。
今はまだ第1話だけですが、どれだけこの第1話に親しんでいることでしょう。
初めは他のエピソードに比べていまいち…と思ってましたが、何度も聞くことで英語が耳になじんできているのを感じます。といっても話すことは別で、たまにシャドーイングしてみると、速さについていけません。簡単なところからでもなりきり音読ができるようになりたいです。
Rachさんのこのブログは、エピソードを理解するのにとても参考になります。これからもずっとお世話になると思います。
どうぞよろしくお願いします。
はじめまして。ご訪問&コメント、ありがとうございます。
私は音声だけを抜き出す、という作業はやったことないのですが、MP3で聞いている人の話はよく聞きます。一度見たドラマなら、音だけでも十分笑えますから、リスニングを鍛えるために、音だけをそうやって持ち出すのも非常に効果的だと思います。
ネットスクリプトは便利ですよね。私も使っています。私は紙に印刷はしていませんが、印刷して冊子として持っておくと、いつでもどこでも手軽に読むことができて便利ですよね。
私も 1-1 はいまいち…と思っていたクチですが(笑)、記事を書くにあたり、1-1 を見返すことがあった時、あぁ、やっぱりよく出来ている脚本で面白いなぁ、としみじみ思ったりします。
フレンズが好き、という方に読んでいただけるととても嬉しいです。こちらこそ、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
私もようやくながらフレンズにハマりだした1人です。Season10を初めて見てから、Season1に逆戻りしたところです。
ところで...またYou're a shoe.についてなんですが...。(蒸し返してしまってすみません)実は私の主人はアメリカ人です。私もこのエピソードを見て、この部分で「?」となったため、彼にその訳を聞いてみました。しかし彼曰く、「もの凄く、軽い意味だろう」ということです...。Rachelはファッションが好きだから、その系統のもの羅列したんだろう、ぐらいのことだそうです。
私が、「では何でa shoeでshoesではないのか?」を尋ねると、 You're a shoeの You はここでは1人称(Rachel)だから...ということでした。
つまりはもし主語がweだったら、We're shoes.と言っていたはず、らいしのです。
試しに他のアメリカ人3人に聞きましたが、同意見でした...。
隠喩にもRachelらしさをだすために、脚本家はただファッションを選んだに過ぎないのかも。。。です。
蒸し返した上に、がっかりさせてしまう内容ですみません。
楽しく、かついい勉強にさせてもらっています!
はじめまして。ご訪問&コメント、ありがとうございます。
You're a shoe. についての貴重な情報、ありがとうございます。アメリカ人でいらっしゃるご主人のご意見、他のアメリカ人の方3人のご意見をお聞かせいただけて、大変ありがたいです。
ご主人や他のアメリカ人の方によると、やはり、a shoe は、「靴」のイメージしかない、ということなんですね。だとすると、「あなたは靴よ」とずっと言われ続けてきた、ということになりますね。
もう一度、DVDを見直してみました。すると、あることに気付きました。
問題のレイチェルのセリフの冒頭部分、DVDの英語字幕では以下のようになっています。
Come on, Daddy, listen! All my life, everyone's always told me, "You're s shoe!"
実際の音声をネットスクリプトとつき合わせて見てみると、以下のようになります。
C'mon, Daddy, listen to me! It's like all of my life, everyone has always told me, "You're a shoe!"
いろいろと細かい違いがありますが、一番気になるのは、It's like の部分です。It's like は「まるで…のようなものだ」という感じですね。
私は、その It's like のことをこれまであまり意識していなくて、all (of) my life, everyone has always told me 「私の人生ではずっと、みんながいつも私にこう言っていたのよ」と解釈していた、つまり、"You're a shoe!" という言葉は、レイチェルが「実際に言われてきた」言葉だと思っていたのですが、「いつもそう言われてきたみたいなものよ」と例え話をしている、ということならば、You're a shoe. という言葉に絶対的な意味がない、ということは大いにありえますよね。
「例えばこういう感じのことよ。いつも、あなたは靴だ、靴だと言われてきたけど、ふと、私がなりたいのはカバンかもしれない、帽子かもしれないと気付いたら?」ということで、「ずーっとAだと言われてきたけど、BやCになりたいかもしれない自分に気付いたら?」というのを、たまたま女の子らしく、ファッション関係のアイテムを使って言ってみた、ということなのかもしれません。だとすると、別に a shoe でなくても、別のものでも良かった、たまたま最初に挙げたのが靴だったということに過ぎない、ということになります。
そう思って、もう一度そのシーンを見てみると、You're a shoe! と叫んでいる辺りで、テレビを見ていたフレンズたちが振り返ります。それはレイチェルが興奮して大声で叫んでいるのもあるでしょうし、"You're a shoe!" という言葉の意味にピンと来なかったので、「一体何のことを言ってるんだ?」と思って、レイチェルの電話に注意を向けた、ということかなと。
それで、その後、レイチェルは、もし別のものになりたいとしたら?という例として、少しの沈黙の後、a purse や a hat を挙げるのですが、それを聞いたロスは眉間にしわを寄せて「ん?」というような顔をし、観客はそこで初めて笑っています。You're a shoe. の意味がよくわからず、さらに聞いていたら、今度は、a purse や a hat までが出てきてますます意味不明になってしまった、パパを説得するために自分の気持ちを例え話にして一生懸命説明しているのに、それがトンチンカンで意味不明なので、観客は笑っているのかな、という気もします。
ただ、a shoe という言葉に、靴以外の意味があるのかどうかについて、もう少し語らせて下さい。
上のコメントにもいくつか意味が挙げられているように、比喩的に何らかの別の意味を表す、という可能性はあると思います。ただ、普通に英英辞典を見る限りは、やはり「足に履く靴」という意味しかないので、You're a shoe. と聞いた場合は、普通は「あなたは靴よ。」という意味にしか聞こえないのでしょうね。
何らかの前後の文脈があった場合に、a shoe にいろいろなイメージを持たせることは可能だと思いますが、このフレンズのセリフを聞いて、全てのネイティブが「これだ!」と思うような絶対的なイメージは何もない、a shoe というのは明らかにこれを意味した比喩である、ということは何も言えない、ということなのだろうと angie さんのコメントを読んで思いました。
ですが、(ノンネイティブの私が言うのもなんですが)単複の区別に厳しい英語の概念で言うと、a shoe はやはり「ペアであるべき靴の片方」のイメージもあると思うのですね。日本語で「片方の靴」と訳せるほどには「片方」を強調していないかもしれませんが。
もし、You guys are a pair of shoes. と誰かが言った場合、それは「君たちは1足の靴だね。」という文字通りの意味になるのでしょうが、一揃いの靴のように二つで一つのものとして機能するというニュアンスは自然に出る気がします。(例えそういうイディオムやメタファーが存在しなくても)
それを考えると、a shoe という言葉の選択に、何かしらの意味を見出したくなってしまう、という感じなのです。単複とその機能の違いという観点から見た場合、a shoe と、a purse, a hat が非常に対象的であるために、ペアかペアでないか、というところにポイントがあると考えると、非常にしっくりきてしまうのです。
私は上で、It's like という言葉が入っていることから、それ以下が全て例えである、つまり、実際にレイチェルは "You're a shoe!" と言われてきたわけではない、という風に解釈してみました。
もし、"You're a shoe!" という言葉が実際にレイチェルが言われてきた言葉であったとしたら、やはりそこには「あなたは靴よ」以外の何らかの意味があると考えるのが自然かな、と思います。そして、もし実際にグリーン家で使われていたフレーズであったとしたら、それはグリーン家の人しかわからない例えである可能性もあります。
You're a shoe. が実際に使われていた言葉だとすると、その意味はレイチェルと家族にしかわからない。そして、単なる例えだとすると、そこに深い意味は全くない。
いずれにしても、とにかくフレンズたちには You're a shoe. だけでは何のことかわからなくて、その意味を知りたいと思ってずっと聞いていたけれど、結局、レイチェルのセリフを最後まで聞いても意味がよくわからない、というのがここの笑いどころなのかもしれません。
私もずっと複数のネイティブの方に聞きたいと思っていたんですよね。「このセリフの You're a shoe. はどういう英語に言い換えられますか?」と。You're a shoe. と聞いて、それはこういう意味だよ、と全員が一致する確固たるイメージがあるのかどうかを知りたかったのです。
でも、angie さんのコメントを読んで、やはりこの文脈での You're a shoe. は、「あなたは靴だ」というイメージしかない、ということなら、それで非常に納得できます。
これが詩やポエムであれば、「私は a shoe と呼ばれてきた。でも、もし私が a purse や a hat になりたいと思ったら?」という文章に、「ペアでなければ機能しない靴ではなく、単独で立派に機能できるカバンや帽子になりたいと思う」という解釈も可能だと思います。深読みしたら、というか、あえてそこに作者のメッセージを読み取ろうとすると、そう捉えることも可能かなと。ただ、レイチェルが思いつきで言ったセリフにしては、あまりにうまく対比されすぎているというか、出来すぎのようにも思います。チャンドラーならともかく、レイチェルはそんなことを言わない気がします。(まだパイロット版で、キャラが確立されていないことを考慮したとしても、レイチェルの話し方には、そこまでの熟慮は入っていないように思えるので)
脚本家はすごく深い部分でそういう意味をこっそり込めたのかもしれません(私がそう思いたいだけかもしれません)が、コメディの中のセリフとしては、そう解釈するのは凝りすぎになるのでしょうね。
ペアかペアでないかの対比だったら、結構説得力のある感動的なセリフになってしまって、観客が笑ったり、フレンズたちが「何だそれは?」と思うのが、流れ的にヘンになってしまいそうです。
ここで、「は? 何じゃそりゃ?」と笑えるのは、レイチェルの例え話のピントのずれ具合にある、というのが一番素直な解釈なのだろうと、今は思っています。
貴重なご意見、ありがとうございました。私が上で書いたことで勘違いなどあれば、ご指摘下さい。
自分の好きな物で英語学習をというポリシーで勉強を始めた者です。
知り合いのネイティブに「日常会話がいっぱい詰まったおすすめのドラマは?」と聞いたらフレンズを勧めてくれたので、少しずつ聞き始めています。
さて蒸し返すつもりはないんですが、私も You're a shoe.の部分がわからなかったので、そのネイティブに聞いてみました。
Rachelはupsetだったので、とっさにうまくないmetaphorを使った(だから父に誤解された)のではないかとの答えでした。
またpurseには上にも書かれているようにworking girlの意味も込められているのではないかとの事でした。
同じような事の蒸し返しでごめんなさい。m(_ _)m
またこちらのサイトもぼちぼち来させてくださいね。
はじめまして! ご訪問&コメント、ありがとうございます。
お知り合いのネイティブの方がフレンズをおすすめされていたとのこと、こういうブログを書いているものとしてとても嬉しいです。
また、ネイティブの方にお尋ね下さりありがとうございます。
「a shoe は、うまくない metaphor である」とのこと。そうであれば、a shoe はどんな意味なのか、人によっていろいろ受け止め方が違うことも納得できますね。
最初にこれを聞いた時は、「a shoe は〜のことである」と完全にイコールで結ばれる「ネイティブ共通の絶対的な意味」があるんだと思っていて、それは何だろう、何だろう?とずーっと悩んでいたのですが、わかったようなわからないような例え、こういう意味かもしれないああいう意味かもしれない、とネイティブによって浮かぶイメージが異なる例え、であることが面白い、そこに何とかパパを説得しようとするレイチェルの必死さ、upset ぶりが伺われる、ということなのかもしれませんね。
また、「purse には working girl の意味も込められているのではないか」というお話も、「purse は明らかにこれこれの例えである」という絶対的なものではなくて、その言葉によって何らかのイメージを喚起しているということなのかもしれませんね。
貴重なご意見、ありがとうございました。またお越しいただけると嬉しいです。
早速のレスありがとうございます。
まだまだ初心者ですが、少しずつ6人の性格もわかってきておもしろくなってきました。
DVDもセットを買ってしまいましたが、後発組の特権か(?)Season1の前半12話がDVD3枚組で1620円でした。1枚500円強。著作権切れの古典映画並で価格的にも嬉しいです。(^^;
こちらこそ、お返事ありがとうございます。
そうなんですよ、DVDをセットで買うと安いですよね。私はコレクターズセットというのを買ったので、ソフトシェル版に比べて割高でしたが、それでもお得だったと思っています。(もう十分すぎるほど元は取りました…笑)
レギュラー6人の性格がわかってくると、どんどん楽しさが増してきます。これからもフレンズを見続けていただけると嬉しいです。
Friendsはずっと好きだったのですが、最近、初めてフレンズ学習をはじめました。そのときに発見したのがこちらのブログで、とても勉強になります。
"Does he have a hump? A hump and a hairpiece?"のせりふについて、私なりに考えてみました。
humpに関して、コブはコブでも女性の象徴部分(胸とかお尻とか・・・)で、「女装した男性」(=つまり、変わった人)をあらわしているのかなぁと思っていたんですけど、いかがでしょうか?
拙ブログを発見していただきありがとうございます。勉強になると言っていただけて大変光栄です。
さて、"Does he have a hump? A hump and a hairpiece?" についての考察、大変興味深いです。
英和などでは、「hump=(人の背の)こぶ」と書いてあるのですが、実は、a hump と a hairpiece とがペアになっているところがポイントなのかもしれませんね。
ヘアピースは「かつら」ですから、nattoさんがおっしゃるように、どこかに女性をイメージさせる隆起を(パットなどの詰め物で)人工的に作って、女性用のかつらをかぶっている、というイメージなのかもしれません。
一般的な意味で解釈すると、「体にこぶがある」「かつらをつけている→頭がはげている」という身体的特徴を挙げることになってしまい、ちょっと身体的な差別表現に聞こえてしまう気がして、笑っていいものかどうか微妙なきわどいセリフ、ジョークだな、と思っていたんです。
でも、その a hump が実際は、女装するための小道具であるとしたら、「女装好きな人」という意味になって、身体的な話ではなく、趣味の話になるので、ジョークとしてはもう少しすんなり聞ける気がします。
ただ一般的に hump というと、ラクダの背中のこぶ(a camel with two humps 「こぶが2つあるラクダ」)や、人の背中のこぶ、という意味に聞こえますよね。
人の背中のこぶについては、
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
hump: BIOLOGY a raised part on someone's back that is caused by an unusually curved SPINE
と出ています。
ここでのセリフは「1つのこぶ」になっているので、2つある胸を表していると解釈するのは難しいかもしれません。となると、お尻のイメージでしょうかねぇ?
実際に、a hump がどの部分の何をイメージしているのかはわからないのですが、"Does he have a hump?" といったん切った後に、"A hump and a hairpiece?" と追加しているところが、このセリフのポイントかなぁ、とも思うのです。前半で普通みんながイメージする a hump とは別の a hump である、というオチのジョークではないか、ということですね。
Does he has a hump? と言って、一瞬、身体的特徴を挙げたきわどいジョークか?と思わせておいて、実はそうではなかった、という流れなのかなぁ、と。
これが、女装癖のある人だ、というジョークならば、"Does he have humps? Two humps on the chest and a hairpiece?" などとすれば、「胸部に2つ隆起があり、かつらをかぶっている男性」→「女装癖のある男性」であることが示せるのかもしれません。(自信はありませんが…)
いずれにしても、... a hump? A hump and a hairpiece? というふうに、後で追加している情報によって、a hump は実はこういうことだったんだよ、と言っている感じがしますので、「辞書に載っている意味ではない、a hairpiece とペアにすることで出てくる意味」が隠されている、という感じはものすごくします。
「背中の」と場所が特定されない隆起の意味(例えば、bump のような意味)が hump にもあるのなら、nattoさんの解釈が限りなく正解に近いと思います。
興味深い解釈、ありがとうございました。
ネットでこちらのページを知って興味を持ち、本(シットコムで笑え!)も買ってしまいました。
これからFriendsを活用して活きた英語を学んで行こうと思います!
で、先ほど早速シーズン1−1を観ました。
面白い!
私はそれほどドラマが好きでは無い(「24」も挫折した・・)のですが、非常に楽しめました。
特にフィービーの
「I wish I could, but I don't want to. 」
は最高でした!
このページのコメントを読むと、シーズン1−1はまだそれ程面白くないとのこと・・。
だとすると、これからさらに面白くなっていくということでとっても楽しみです。
では、また何かありましたらお邪魔しますね。
初めまして。コメントありがとうございます。また、拙著もお買い上げ下さったとのこと、重ねてありがとうございます。とても光栄で嬉しいです!
1-1 が面白く、非常に楽しめたというお話なら、これからもっともっと楽しくなると思います。I wish I could, but I don't want to. も、後半部分の正直なコメントを言っちゃいかんだろ!とツッコミを入れたりできると楽しいですよね。
またお越しいただけると嬉しいです。これからもよろしくお願いします。
お久しぶりです。以前に"You're a shoe"についてコメントをさせていただいたAngieです。今日また、久しぶりにこちらのブログに遊びにきましたが、変わらず、楽しい!ですね。
Rachさんのお人柄が、こういう皆さんの温かいコメント(熱心でありながら)を集めるのだと思います。
ところで、新たな疑問です。。。
RossとJoeyとChandlerが家具の組み立てを終えた後、Rossが "Y'know, the scariest part is?"と言うシーンがありますね?Joeyがアイスクリームの種類が多いように女性もいっぱいいるさ!的に慰めるシーンです。それらの会話の後にJoeyが "You got marred, you were like, what, eight?" とい台詞があるのですが、いまいち意味が掴めません。"お前は8歳か?”ってことですよね?何で8歳なのでしょう?
すみません。お時間のある時に、解説をいただけたら嬉しいです!
(初めに。同じコメントが2つ入っていたようでしたので、1つにさせていただきました。)
再びご訪問して下さり、ありがとうございます。また、ブログに対するお褒めのお言葉もありがとうございます。嬉しいです。
さて、ご指摘の「8歳」の件ですが、やっぱり気になりますよね? 実はその件に関しては、以前にもご質問があって、それにお答えする形で、
何故8歳なのか? フレンズ1-1その8
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388471040.html
という記事を書きました。ちょうど2年くらい前になります。その記事も偶然、1-1その8 と「8つながり」になっているのが個人的には楽しいのですが(笑)。
その記事にも書いてありますが、「8歳」という表現は、フレンズの他のエピソードにも登場しています。
「何故8歳なのか?」については、私の考察で終わっているのですが、その記事でわかりにくい部分があればおっしゃって下さいね。
はじめまして!
つい最近、フレンズを英語学習の素材に取り入れたのがきっかけで、
こちらのブログに辿りつきました。すごく参考になる記事ばかりですね!
私はずっとTOEIC中心の勉強を続けているのですが、
英語学習用の教材ではなかなか身に付かない表現や
発見があるんだなあと思いました。
自分のブログでもたまにフレンズの事を取り上げていきますので、
よろしければお立ち寄りください。
はじめまして! ご訪問&コメント、ありがとうございます。
英語学習の素材にフレンズを使っておられるのですね。こういうブログを書いている者として、とても嬉しいです。
英語学習者向けに作られている TOEIC と比べて、海外ドラマは元々ネイティブ向けに作られたものであるために「容赦がない」英語教材ですが、その会話に徐々に慣れていくことで、多くのことが学べると思います。焦らず、マイペースで進んで行っていただけたら、と思います。お互い、英語学習、頑張りましょう!
8歳についてのコメントをありがとうございます!とても助かりました。
実は私はこのフレンズの教材を用いて英語を指導している身です。主人はアメリカ人のため、分からない点については尋ねることはできるものの、やはり「ネイティブならでは」の表現の場合、こういう日本語での解説があるととっても助かります。
このフレンズは、それぞれの個性がはっきりしているので、彼らのオリジナルな言い回しが多くあるようですね。ソレに慣れていくのも、これの醍醐味で面白いのかもしれません。
また遊びに来ます。お忙しいことと思いますが、更新してくださるのを楽しみにしています!
お返事ありがとうございます。
あくまで「私はこう思う」というレベルの話に過ぎませんが、私なりに「なぜ8歳なのか?」を考察してみました。
ご主人がアメリカ人でいらっしゃるのなら、いろいろとわからない部分を尋ねることができますね。やはり、ネイティブスピーカーの方の説明が一番納得できると思うのですが、「ネイティブには当たり前すぎて疑問や違和感を感じない」こともあるでしょうし、「他言語の人間だからこそひっかかる部分」もあるでしょう。そういう、「英語を学んでいる日本人」の視点で、ネイティブのニュアンスを母語である日本語で説明できるよう、これからも頑張って行きたいと思います。
フレンズを教材にして英語を指導されているとのこと、フレンズの「英語教材」としての良さを認めて下さっているわけですから、こういうブログを書いている人間としてとても嬉しいです。
お互い、フレンズから多くのことを学んで行きたいですね!
いつもブログを楽しく拝見させていただいてます。
とはいってもまだ、1-10までしか読んでいないのですが(笑)、早く追いつけるよう頑張ります!
そこで1つ気になったことがあります!
1-1なのですが・・(だいぶ昔で申し訳ないです)
『レイチェルとお父さんの電話でのセリフ、
I just don't love him. ...Well, it matters to me!
(彼を愛してないの・・・私には重要なことよ!)
を聞くと、きっと電話の向こうでパパは
It doesn't matter. (愛なんて重要なことじゃない。)と言ってるはず。』
ここなのですが、「it matters to me!」がドラマで聞いてみると
「it matters to me?」に聞こえるんです。
要するに、お父さんは電話の奥で「私のみにもなってくれ」という気持ちを込めて、もしかしたら
「it matters to me!」といったのではないでしょうか?
それでレイチェルは「it matters to me?(私(父)にとって重要?)」と聞き返したのではないでしょうか?
Rachさんはどう思いますか?
すごく、微妙なところなのですが、もしお時間がございましたら
調べていただけると幸いです。m(_ _)m
コメントありがとうございます。(また、こちらの 1-1 の方にコメントを入れ直して下さってありがとうございました。)
涼しい風さんには It matters to me! (感嘆符)が、It matters to me? (疑問符)に聞こえるということですね?
まずは、字幕やスクリプトの表記がどうなっているかを確認してみますと、DVD英語字幕の表記は、Well, it matters to me! になっていて、ネットスクリプトも、Well, it matters to me! になっています。つまり、どちらも疑問符ではなく、感嘆符になっているということですね。ですから、ネイティブには疑問符ではなく、感嘆符のイメージで聞こえているということになると思います。
そして、実際の音声を確認してみましたが、やはり私も疑問符のつく形ではなく、感嘆符がついた形に聞こえます。
涼しい風さんには、語尾がちょっと上がった感じに聞こえた、ということなのでしょうね。
もしそれが、It matters to me? のような疑問詞のつく形になるとすると、me の部分が、音階で言うと「ドレミィー?」みたいに上がるのでは?と思います。最初が結構低くて、それからキュウウーッと上がる感じでしょうか。
レイチェルの実際の発音は、これまた音階に例えるとすると、me の部分が、「ミドレ」みたいに「高低中」になっているように聞こえます。それが「私にとっては大事なのよ!」と強調している感じに聞こえる、ということです。
それから、もしパパが電話の向こうで、「お前が結婚するかどうかが私にとっては重要なことなんだ」という意味で、It matters to me. と言ったとすると、それをレイチェルが聞き返す場合は、It matters to you? 「あなた(パパ)にとって重要ですって?」のように、me は you に置き換わるはずです。
私がこれまでドラマなどを見てきた経験から言うと、"I love you." "You love me?" みたいに、反射的に聞き返す場合でも、人称代名詞は見事なほどきちんと入れ替わるものだ、という気がするんですよね。
この場合は、me と言っていますので、パパが It matters to me. と言ったのを反射的に返しているセリフではない、という気がします。
以上のことを考え合わせると、やはり、DVD字幕やネットスクリプトの通り、感嘆符で解釈するのが自然だろうと思います。
上の説明でわかりにくいところなどあれば、おっしゃって下さいね。
なるほど、そうですか・・・感嘆符の方が自然なのですね!
わざわざ最初のころの話を調べていただいてほんとすみません(汗)
そして感謝です!
また、わからない所があったら質問したいと思いますので、
よろしくお願いしますm(_"_)m
ご丁寧なお返事、ありがとうございます。
英語学習のために「フレンズ」を見てみよう!と思われる方は、まずシーズン1から見る、というのが自然な流れですよね。
ですから、できるだけシーズン1を詳しく解説した方が、フレンズを使って英語を学んでおられる方にとっても良いのではないかな、と思っているので、このように初期のエピソードについてご質問いただけることはとてもありがたいです。
またわからない部分などございましたら、ご遠慮なくおっしゃって下さいね。
1−1からの質問です。
1.花嫁姿のレイチェルがモニカに you're the only person I knew who lived here in the city. といった後、モニカが Who wasn't invited to the wedding. と答えていますよね。この表現は英語らしいものだと思いますが、直訳だと「だれが結婚式に呼ばれなかったの?」ですよね?音声か字幕かは、私は呼ばれてないわよというニュアンスで訳されていたと思いますが、これはWho knows.の、誰が知ってる?→誰も知らない、誰にも分からないと同じような反語的表現なんでしょうか?誰が呼ばれなかった?→誰も呼ばれてないという解釈かと考えたのですが。。。こういう言い方は、普通に使えるんですか? それとも時と場所を選ぶ、嫌味を含んだ言い方なのでしょうか?
2 ポールを部屋に招き入れる時、モニカが Two seconds. と言いながら指を二本立てて2を表しているんですが、意味は少し待っててというニュアンスですよね? 少し待ってて欲しい時、こういう表現をよくするんでしょうか?
3 家具類は全部奥さんに渡してしまったロスにジョーイが You got screwed. といいますが、訳では、あほなヤツというようなニュアンスになっていました。sciew up にはそういう意味があると思いますが、screw にも間抜けとかドジというような意味があるのでしょうか?スラング辞典のようなものを見てみましたが、そういう意味では載っていませんでした。日本語では、ネジがゆるいとか言いますが、それと同じですか??
4 ポールがモニカに言うセリフ you might try accidentally breaking something valuable of hers, say her- のmightの用法ですが、推量ととるのか、「もし仕返ししたいなら/もしモヤモヤを吹き飛ばしたいなら」という仮定法の条件の内容を含んだ、遠回しな提案・軽い命令の表現ととるか、どう思われますか?この場合、遠回しな提案かなぁと考えているのですが。
5 ジョーイがロスに言うセリフで You got married, you were, like, what, eight? というのがありますが、このlikeとwhatはどういうニュアンスの違いがありますか?どちらもyou knowのような感じで使われているのでしょうか?
まだ1−1の精読が終わっていないので、教えて頂きたいことがもっと出てくると思います(汗)。お助けマン(笑)にもお声をかけさせて頂きますので、どうぞよろしくお願いします。
1の質問を再度考えたのですが、whoは疑問詞ではなくて関係詞、結婚式に呼ばれなかった人という意味でしょうか?やっぱりよくわかりません^^;
(1)はレイチェルのセリフの最後の部分につなげた、ものだと思うので関係代名詞だと思います。つまり、
you're the only person I knew 1) who lived here in the city, 2) who wasn't invited to the wedding.
ということだとおもいます。
(3)get screwed で「だまされた、裏切られた」という感じの意味があります。Kikkaさん一度、"get screwed" dictionary というキーワードで Google してみてください。
(4)分類はわかりませんが、日本語でもよくある、「たとえば、あれして、これして、こうするオプションもある」みたいな感じではないでしょうか。ですから遠まわしな提案となるのでしょうか。
(5)like は意味のうすい「〜のような」みたいな感じではないのでしょうか、ここでは。what は日本語でも会話の中で使う、「お前、何、8歳の時に、、、」っていうのと全く同じ感覚だと思います。(もしかしたら関西限定かもしれませんが)
Rach 様、あとのフォローよろしくお願いします。
まとめレス、すみません。
まずは、Kikkaさん、コメントとご質問ありがとうございます。kikkaさんがフレンズ学習に「楽しみながら取り組んで」下さっていると思うと、とても嬉しいです。
初期の頃、特にこの 1-1 は、解説記事とコメントが増築につぐ増築で、ものすごく読みにくいことになっています(書いた本人も目的のものにたどり着けない感じで…笑)。ごめんなさいね。
いただいた質問に私になりに考えたことを順番に答えさせていただきます。また、その説明でわかりにくいところがあれば、じゃんじゃん質問して下さい。
それと、このフレンズ1-1 というパイロット版は、いろんな意味で手ごわいんですよ。5年かけてシーズン4まで説明してきて、フレンズ英語には慣れているはずの私にもピンと来ない部分があったりするくらいで。ですから、わからない部分があっても落ち込んだりしないで下さいね。徐々にわかる部分が増えていくのを喜ぶ、というのが、こういう「手ごわい、容赦のない」教材を使う時の心構えみたいなものです。
FDJ様、「横からしゃしゃり出て」だなんてとんでもない。「お助け」ありがとうございます。
kikkaさんにFRIENDS学習をすすめて下さったのは、FDJさんだろうなぁ、と思っていました。
まずは私が「叩き台」をこしらえて、それを FDJ様にボコボコにしてもらおうと思っていたのですが(笑)、このように先に見解をお聞きして、私がそれにくどくど追記するのもいいかなぁ、とも思えてきました。
質問1
レイチェル: ...but you're the only person I knew who lived here in the city.
モニカ: Who wasn't invited to the wedding.
このモニカの、Who wasn't.... の who は、「誰が…なの?」という疑問詞ではなくて、kikkaさんが、追加のコメントで気づかれたように、「(その前にレイチェルが述べた)その人は…」という「関係代名詞」ですね。FDJさんが書かれているように、カンマでつなげたような「関係代名詞の非制限用法」の感覚ですね。
「私の知り合いでここNYに住んでいる唯一の人があなただった、ここNYでは知り合いはあなただけだった(からあなたのところに来たの)」と、レイチェルがモニカのことをさも「大親友」のように言うので、「でもその「NY唯一の友人」は、そのあなたの結婚式に招待されていなかったけどね」というイヤミをモニカは返した、ということです。
「おっかしいわよね〜、困った時に尋ねる大切な友人なのに、結婚式に招待されてなかったわけだ…」という感じで、結婚式にも招待してないのに、困った時だけそうやってすがってくるわけ?みたいな感じだと思います。
質問2
「少し待ってて」という場合に、「少し、短い時間」を Two seconds. とか、Three seconds. とか表現することはよくあるようです。Wait for a minute. のように「分」を使うこともありますが、second あるいは sec という「秒」を使うのは、その「ちょっと」さをより強調した感じですね。Hold on a sec. 「少し待って」みたいな言い方もします。
以前、ある雑誌にアメリカの俳優さんのインタビュー(日本語に訳されたもの)が載っていたのですが、そこで、噂になっている他の女優さんの話題が出た時に、「ほとんど話もしてないよ。マスコミっていうのは、たった3秒会っただけなのに、”二人は付き合ってる”とか言うんだからな」みたいな表現が出てきました。原文は確認できませんでしたが、これも多分、three seconds という言葉が実際に使われていたんだろうと想像できます。a minute や a second (a sec) よりも、2秒、3秒と言う方が、ちょっとおどけた感じが出るようにも思います。数字を特定することで、「何で2秒やねん、5秒やったらあかんのかいっ!」と突っ込みたくなるような感じがするというか、、、(あくまで私の感覚ですが)。
質問3
FDJさんがおっしゃるように、get screwed で「だまされた、裏切られた」という意味があります。
英辞郎にも、
get screwed
一杯食わされる、言いくるめられる、人生を狂わせられる、収拾がつかない事態に陥る、ひどい目に遭う
のような意味が載っていました。
他動詞 screw に、「(人を)だます」という意味があるのですね。元々「ねじる」という意味ですが、それをネガティブなイメージで意味を広げると、そういう「だます」みたいな意味にもなるんだろうな、と思います。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
screw
5. screw somebody also screw somebody over :
(slang) to cheat someone or treat them in a dishonest or unfair way (SYN) cheat
6. be screwed : (slang) to be in a lot of trouble or in a very difficult situation
つまり、5. の意味は、「誰かをだます、あるいは、誰かを不正な、不公平なやりかたで扱うこと」
6. の be screwed は、「多くのトラブルの中にある、または、非常に難しい状況にいる」
キャロルに家財道具を全部持っていかれて、ロスに残ったものは男友達だけ。多分、キャロルはいろいろ理屈をつけたり権利を主張したりして、持てるものを全部持って出て行ってしまったので、「お前はすっかりだまされたな」とか「ひどい目に合わされたな」のように言っているのだと思います。
get screwed からそういう「ネガティブ」なイメージが浮かべばよいのではないかな、と。
質問4
you might try の You might は「…したらどうだろう?」という提案でしょうね。
Try accidentally breaking something.... 「試しに…を”偶然に”壊してみなよ」という命令文だとちょっとキツいので、そこに you might をつけて「…してみたらどうかなぁ」と助言、提案のニュアンスを出しているのかな、と思います。
研究社 新英和中辞典では、
might
(仮定法で用いて) [条件節の内容を言外に含めた主節だけの文で; 婉曲的に]
(1) [軽い依頼・打ち解けた提案を表わして] …してくれないか, …したらどうだろう
You might post this for me. これをポストに入れてくれないか。
We might meet again soon. またすぐ集まったらどうだろう。
というのが載っていますが、多分それに該当すると思います。ですから、kikkaさんのおっしゃる「仮定法の条件の内容を含んだ、遠回しな提案」というのが当たっている、と私も思います。
質問5
You got married, you were, like, what, eight? の、like も what も、「つなぎ言葉」ですよね。まさに you know のような感じの。like は、「まあ、その、ほら、〜みたいな、〜のような」みたいに訳せる感じですね。つなぎ言葉の what については、意外と辞書に載っていない気がするのですが、やはり元々疑問詞の what なので、「何、何だっけ、ほら」みたいに、一瞬何かを思い出そうとする感じが出る気がします。上のセリフも、「8歳」という具体的な数字を出す前に、ほら、どのくらいだっけ、そうだ8歳くらいかな?みたいに言っている感じかなと思いました。「お前は結婚したやろ、お前は、ほら、何、8歳やったっけ?」みたいなことかなぁ、と。
以上、私なりの見解でした。またわかりにくい部分があれば、遠慮なくおっしゃって下さいね。
詳しいレス、ありがとうございました!大変よくわかりました^^
質問1では、品詞を取り違えていたのですんなり理解できなかったんですね。複雑な文の構成をさっと理解できる力がないのも、このあたりの曖昧さのせいかなと思います。これからしっかり詰めていきます!
質問3では、辞書に「だます」という意味は載っていたのですが、日本語音声や字幕に出てこなかったので疑問に思いました。語数などの関係もあるので、どうやら日本語の方は、ニュアンスをとる参考程度に考えたほうがよさそうですね。日本語訳に引きずられず、単語のもつ基本イメージを感じ取ることを頭においてやっていくことにします!
4の助動詞は、気持ちやニュアンスを表す単語なので注目して学習していますが難しいです^^; would、couldも苦手です(笑)。いろんなパターンに接して覚えていくしかないですね。
5のつなぎ言葉は、学習用教材ではほとんどお目にかかれないものなので、辞書には載っていたのですが、感覚がつかみにくいものでした。FDJさんのブログにもよく登場するので、今回ニュアンスを教えて頂いてスッキリしました!
1話終了して手強さを十分感じていますが、自分がどこがわかっていないのかを知ることができるということはいいことですよね。学習者用の教材だとすでに解説があるので、何となく全部わかった気になってしまう部分があると思います。分かったと思ってもすぐ忘れてしまいますし、何度も同じ表現や単語に触れてしっかりしたものに変えていくしかない、気のなが〜いことをやっているわけですね(笑)。
生の英語に触れてみて、覚悟を新たにしたって感じです。一歩一歩頑張っていきます^^ これからもよろしくお願いします!
お返事ありがとうございます。「大変よくわかった」と言っていただけて良かったです。
「日本語音声や字幕に出てこなかったので疑問に思った」というお話、その通りで、DVDの日本語訳では違った意味に変えられているものも結構多いんですよね。
どこまで日本語訳に頼るか?という部分が、最初は結構難しいですが、それも数をこなしていくうちに、だんだんわかるようになってくるかな、と思います。
「学習用の教材ではない生の英語」を教材として学ぶことを続けていくと、身の回りにある、ありとあらゆるものを「自分の教材」として使えるようになってきます。それがまた、自分の英語の世界を広げてくれるんですよね。これからも一緒に、一歩一歩頑張っていきましょうね!
FDJさんへ
FDJ様から「完璧な説明」とのお褒めの言葉を頂戴し、とても光栄です。ありがとうございます。FDJさんが「ド素人」やったら、私は自分を何と形容して良いやらわかりません(笑)。こういうブログをやっているブロガーとしては、できるだけわかりやすい言葉で丁寧に説明できるようになれたらいいなぁ、と思っています。
他の方から質問をいただけるというのは、本当に学習になりますね。個人的には「質問5」の what が興味深かったですね。しょっちゅう聞くけど、いざ説明しろと言われると、ちょっと考えてしまいました。そういう普段は何気なく通り過ぎてしまう部分に気づかせてもらえる、という意味でも、ありがたかったです。
またこれからもいろいろ助けて下さいね。I'm counting on you!
ところで、家具類は全部奥さんに渡してしまったロスにジョーイが You got screwedというシーンですが、"screwed"で"めちゃめちゃで、いかれて、だめで"といった意味がリーダースプラスに載ってました。
そこで、get screwedで、いかれてるとかだめだなとかいった意味になるかと解釈しておりましたが、どうでしょうか?この解釈だとDVDの和訳にあうなと思ったのですが。。。
楽しく読んで下さっているとのこと、ありがとうございます。
リーダースプラスにはそういう日本語訳も載っているのですね。
screw という他動詞は「(紙などを)くしゃくしゃに丸める」という意味もあります。
screw up a letter だと「手紙をくしゃくしゃに丸める」になります。
そういう「くしゃくしゃにする」感覚から、「…を台無しにする」「(人)を不安にさせる、みじめにさせる」という意味もあるようですね。
DVDの日本語訳では「アホか」のように訳されているようですが、私はそれは意訳のような気がしました。そういう「お前はアホか」的なニュアンスは、got screwed にはあまり感じられない気が「私には」したのですね。
上のコメントでも書いたように、「ひどい目に合わされたな」という感覚はあるように思うので、「お前は、めちゃめちゃで悲惨なボロボロの状態になってるな」という感覚の「めちゃめちゃで、いかれて、だめで」ということなのかな、と思います。
英英辞典の語義にもあるように、screw には「だます」という意味があるので、ここは get screwed で「だまされた、一杯食わされた」という解釈が一番自然かな、と私は思いました。
あくまで「私のイメージ」ですので、参考までにお聞き下されば幸いです。
有難う御座いました。
何度も見直しましたが、確かにおっしゃるように感じられるようになってきました。
不慣れなものでどうしても日本語でわかりやすく理解しようとする悪癖が、いろいろ邪魔してもどかしいですが、DVD学習やり遂げようと思ってます!
同じ話題について意見を交わすことで頭に定着しやすくて非常に楽しいです。これからどんどん見進めて行きますのでよろしくお願いします!
こちらこそお返事ありがとうございます。あくまで私が感じた感覚に過ぎないのですが、そう言っていただけて光栄です。
最初はどうしても、DVDの日本語訳に引きずられてしまうことが多いのですが、それを大きなヒントとして使うことで、だんだん英語そのもののニュアンスを掴むコツも身に付いてくる気がします。
意見を交わすと頭に定着しやすい、というのはその通りですね。DVD学習はどうしても孤独なものになりがちなので、このブログ上でいろんな方々と意見を交換できることをいつも嬉しく思っています。こちらこそこれからもよろしくお願いします。
つい先週からフレンズで学習を始めたものです。最初っから気になると子が多くてなかなか前に進めません。お手数ですがいくつか質問させてください。
1.チャンドラー、モニカ、レイチェル、ジョイが朝テーブルの前に集まってこれから仕事に出かけようとする場面でチャンドラーの言葉
:If I don't input those numbers, it doesn't make much of a difference.
ですが和訳が「おれってかっこいいだろ」になっているのですが、この文がどうしてそういう訳になるのかいまいちわかりません。(自分が数字を入力すればすごい変化が起こる=おれってすごく影響力が大きいんだ→かっこいい)ってことなのでしょうか?
2.レイチェルが靴を買ってきたシーンでいうチャンドラーのせりふ
:How well you know me?
この和訳が「さすがだね」となるのはなぜですか?直訳だと「どれぐらいぼくのこ知ってる?」ですよね????
3:チャンドラーとジョイが引越しの手伝いでロスを励ますシーン
:Grab a spoon!
「スプーンを握れ」ですがこれはイディオムかたとえの表現でしょうか?それとも世の中の女性をアイスにたとえて、そのアイスを食べるにはスプーンが必要だから単に「スプーンを握れ」といったのでしょうか???
性格上気になっちゃうとなかなか前に進めないたちですみません。よろしくお願いします。
ご質問ありがとうございます。
フレンズ1-1 については、2005年6月に投稿したこの記事「その1」と、次の記事の「その2」以外に、ブログを続けている中で追加記事として投稿した「その3」〜「その8」があります。
それらの記事へのリンクは「その2」の記事の終わりの方にはってあります。
(フレンズ1-1 は特に、そういう「記事の増改築」が激しいので、非常に読みにくい形になっています。申し訳ありません。)
今回頂戴した、1. と 3. のご質問に関しては、
その追加記事の一つである、
何故8歳なのか? フレンズ1-1その8
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388471040.html
という記事で解説しています。
ここでは、その記事での解説に、さらにもう少し説明を付け加える形で書かせていただきます。
1.について。
make a difference は「違いをもたらす」ということから、「影響を及ぼす、効果を生じる、重要である」という意味になりますね。
このセリフを直訳すると、「もし俺がそういう数字を入力しなかったら…大した変化は起こらない・大した違いはない」みたいなことになるでしょう。
チャンドラーはこのセリフの最初の部分を気取った感じで言っていますので、「俺が数字を入力しなかったら…会社は動かないんだよ。たくさんの人が困るんだよ」とでも言うのかと思ったら、「…って、別に俺が数字を入力したところで、何も大きな違いは生まれないんだけどね、俺の仕事が会社にとってそんなに重要なわけでもないんだけどね」と、自分の入力の仕事にはそれほど影響力がないことを説明して、まぁ、とりあえず行ってきますわ、みたいな感じの「拍子抜け」のオチになっているセリフだろうと思います。
2.について。
ここのやり取りは以下のようになっていますね。
レイチェル: Well, you would be too if you found Joan and David boots on sale, 50% off. (そうね、あなたも私と同じように上機嫌になるわよ、ジョアン・アンド・デービッドのブーツが 50%オフの特価になっているのを知ったら。)
チャンドラー: Oh, how well you know me.
How well you know me. は、How well do you know me? 「君はどれくらい(よく)僕のことを知ってる?」という疑問文ではなく、感嘆文のニュアンスだと思います。(最後に感嘆符は付いていませんが)
You know me very well. 「君は僕のことを非常に良く知っている」というような文章を、「何て良く知ってるんだ!」というように、その知ってる度合いがすごいことを感嘆文で表したような形になります。
ですから、チャンドラーのセリフを訳すと、「(そんなことを言うなんて)何て俺のことをよく知ってるんだ!」→「おぉ、君は俺をことをよくご存知で!」みたいな感じになると思います。
口ではそう言っていますが、実際のところは、「俺は女の子じゃないし、君みたいにブーツに興味はないから、あなただってこれが50%オフなら大喜びするわよ、という推測は外れてるよ」と言いたいのですね。「俺はそんなものに興味がない、ってこと、ちっともわかってないねぇ。俺がそんなことで喜ぶはずないだろ」ということを、皮肉っぽく言ったセリフになっていると思います。あまりに見当外れなことを言う相手に対して、「その通り! よくわかったねぇ〜!」と大袈裟に言って見せる感覚に近いと思います。
3.について。
これはご想像の通り、「女性をアイスに例えた」ことから来たセリフですね。アイスクリームのフレイバーをいろいろ吟味して選べるように、今は素敵な女性を選べる立場になったんだぞ、という意味で、「スプーンを掴んで、好きなフレイバーを選ぶように、女性を自分の目で選んでみろよ」と言っているのだと思います。
DVDの和訳は、字幕の場合は文字制限、吹替の場合は(口パクに合わせるという)秒数制限がありますので、必ずしも英語の意味をその通り訳してあるとは限りません。特にシットコムのようなコメディーの場合は、瞬時に笑わせることにポイントがおかれますので、日本語にすると説明的で回りくどくなってしまいそうな場合は、あっさり別の言葉に置き換えてしまっていることも多々あります。
「DVDの日本語字幕・音声(吹替)は英語学習者用に作られたものではない」ということを私はよく言っているのですが、そのことを常に意識しながら、あまり日本語訳に振り回されないことも大切かなと思います。最初の頃はどうしてもそういう「日本語訳」に引っ張られてしまうことも多いのですが(私も最初はそうでした)、この学習法を続けるうちに、そういう日本語訳を「ヒント」としてうまく「参考」にしながら利用できるようになってくると思います。
上の説明でわかりにくい箇所がありましたら、ご遠慮なくご質問下さいね。
早速のご回答ありがとうございます。2度でまになってしまってすみません。その2、その3などあったんですね。ちゃんと確認します。これでなんとか1-2に進めそうです。字幕なしで最初に見たときはほとんど理解してたつもりだったのに、英語字幕でじっくり見ていくとこんなにわかってないところがあったんだと自分のわからないとこをたくさん発見することが出来て、この方法を見つけられてほんとよかったと思っております。今まで何を理解してたのって主人にも言われ、ショックも大きいのですが、問題集をこなすより楽しく、すごく自分にあってると思います。ありがとうございます。またちょこちょこ質問させていただくと思いますがよろしくお願いいたします。
こちらこそ、ご丁寧なお礼のコメントありがとうございます。
それぞれのエピソード解説は、その2、その3 などと続いています。基本的にエピソード1-1 から順番に解説しているので、「次の記事」というリンクをクリックしていただくと、次の記事が読めることになっているのですが、時々、番外編の記事が入っていたり、過去のエピソードを随分時が経ってから解説し直したりすることもあります。読みにくい、探しにくいことも多々ありますが、ご容赦下さい。
字幕で見ていると「なんとなく」わかってしまうのですが、実際には英語字幕なり、英語スクリプトなりできっちり一つ一つチェックしていくことが必要だと思っています。
海外ドラマは元々娯楽作品なので、見ているだけで楽しいですよね。問題集の無味乾燥な英語に比べて、俳優さんたちの口調や表情、その時の状況などからも多くのことが学べ、一つのセリフのニュアンスを理解するための重要な情報がたくさん得られることも利点だと思います。
またお気軽にご質問下さいね。こちらこそよろしくお願いいたします。
質問なんですがPhobeがMy favorite thingsを適当に歌ったあとにMonicaがRachelに Okay, look, this is probably for the best, y'know? Independence. Taking control of your life. The whole, 'hat' thing.
と言いますが、最後のThe whole "hat" thingというのはどういう意味なんでしょうか? よろしかったら回答をお願いします。
「大変役に立つブログ」と言っていただき、ありがとうございます。そう言っていただけると、とても励みになります。
さて、ご質問の、The whole "hat" thing. というセリフですが…。
そのセリフ、記憶にないなぁ、と思ったら、日本語版DVDではカットされてしまっているセリフのようです。北米版DVDにはそういうカットされた部分も合わせて収録されているそうですね。
この下のリンク先のネットスクリプトには、そのように「カットされた」セリフも記載されています。
Friends Cafe : The One Where Monica Gets a New Roomate (The Pilot-The Uncut Version)
http://www.friendscafe.org/scripts/s1/101.php
確かに、モニカのセリフは以下のようになっています。
Monica: Okay, look, this is probably for the best, y'know? Independence. Taking control of your life. The whole, 'hat' thing.
で、実際、その 部分が、青色の文字(blue text)で書かれているので、北米版のDVDには収録されているが、日本語版DVDではカットされているもの、に当たりそうです。
そして、そのセリフの意味についてですが、この hat は、その前にレイチェルがパパとの電話で言っていた、a shoe, a hat の話から来たセリフのようです。「私はもしかしたら、靴じゃなくて、帽子になりたかったのかも…」とレイチェルが言っていたメタファー(隠喩、暗喩)の続きと言えるでしょう。
the whole... thing は「…のこと全体、全部」という感じですが、「あの一連の hat 関係の件、話、やつよ」みたいな感覚になると思います。つまり、モニカのセリフは、「独立よ。自分の人生をコントロールするの。ほら、さっきの「帽子」ってやつよ」という意味になり、レイチェルがパパとの電話で話していた、「靴じゃなくて、帽子になりたかったとしたら?」という「靴と帽子のメタファー」を踏まえて、「ほら、あなたがさっき言っていた、帽子ってやつよ」みたいに言っているのだと思います。
これからもまた質問させていただくことがあるかと思いますがよろしくお願いします!!!
こちらこそ、お返事ありがとうございます。
これからも、わかりにくい箇所などがあれば、お気軽にご質問下さいね。
この1年ほどドラマを通して英語の勉強をしてきました。Friendsも見てきました。他も見ているのでまだSeason2の途中ですが、見たら必ずRachさんの記事を一話づつ拝見していきたいと思います。
理系で、ドラマとかで勉強しているところは似てますね。小生は4年ほど駐在経験がありますけど。
それでは♪
はじめまして。コメントありがとうございます。
この記事は、フレンズのエピソード解説の最初の記事なので、確かにコメント数がものすごく多いですね。かなり下にスクロールしないと、コメント入力欄が出てきません(笑)。
さて、Friends などのドラマで英語学習をされているのですね。拙ブログの記事を一話ずつ読んでいただけるとのこと、ありがとうございます。
駐在経験がおありだと、ドラマのセリフがさらに身近に感じられるのでしょうね。ドラマで英語を学ぶ楽しみと効果に共感していただけると嬉しいです。
これからもよろしくお願いします。
フレンズは楽しいですね^^
私も度々コメント欄で論議になっている
You're a shoe が気になってどういう意味かって考えました。
そういえば映画フォレストガンプで主人公の母親が
「人生は靴よ、靴を見ればその人の人生が分かるのよ」
と教える回想シーンありました。アメリカ人は靴に人生が宿ると
考える習慣があるのではないでしょうか?
レイチェルの父は、人生は片方の靴=a shoe を結婚してshoesにしなきゃいけないって教えていたのではないでしょうか?
その考えに反論したレイチェルは a hatや a purseと単数の帽子や財布になりたかったのかもと言い、独身でいたいって考えてるかもしれないじゃん!!と比喩で反論していたのではないでしょうか?
この解釈はどうでしょうか?
アメリカ人の習慣ってドラマや映画で覚えるしかないですよね。
靴を履いて家を歩き回るのは許せないですが・・
コメントありがとうございます。そして、You're a shoe. についての貴重なご意見もありがとうございます。
本当にこのフレーズは、いつまで経っても議論が尽きないですね。
残念ながら「フォレストガンプ」は見ていないのですが、「靴に人生が宿る」という感覚は日本人にもわかる気がします。
日本語の「足跡」という言葉が、経歴や歴史のようなニュアンスで使われるのと通じる部分もありますものね。
おっしゃるように、やはり、a shoe という「単数形」には、「本来は shoes というペアで使うもの」という感覚は感じられますよね。
上のコメント欄でもその件について様々な意見が出ていましたが、私が自分の今の見解を述べるとすると、2009年04月01日 10:45 の私のコメントの見解(その過去のコメントのありか、見つけにくいと思います。すみません)とほぼ同じになるのですが、
1.レイチェルは、ファッションに興味がある女の子らしく、「私がもしAじゃなくて、Bになりたかったとしたら?」という(あくまで)例え話として、靴、バッグ、帽子という単語を出した。
2.セリフそのものの意味としては、「靴、バッグ、帽子」という「ファッション関係のモノ」を表しているに過ぎないが、脚本家はそのセリフに、「片方では意味のない a shoe ではなく、単体でも立派に機能する a purse, a hat をあえて(深い意味を持たせるために)使った。
ということなのかなぁ、と。
レイチェル自身がその「単数形と複数形の比喩」を”意図的に”使っていたかどうかは、私も未だによくわからないのですが…。
そのセリフを言った時の周りのフレンズたちの反応を見ると、「その比喩の意味がよくわからない」という感じでしたし、電話相手のパパも、「何だ、帽子を買って欲しいのか?」みたいに言っているらしいことから、その比喩の深い意味をくみ取っている様子でもないような気がします。
そういう「周りの反応」から考えて、表面上はそこまでの深い意味を持たせていない、でもファンが深読みすると、脚本家はそういう意味をこっそり込めたかもしれないと思える…みたいな楽しさなのかもしれないなぁ、と。そういう「脚本家が込めた意味」として、おっしゃるような「結婚と独身の比喩」である可能性は大いにあり得ると私も思っています。
一緒に解釈を考えていただき、ありがとうございました。
お返事ありがとうございました。嬉しかったです。
本当にレイチさんと皆さんとのやり取りだけでもすごく勉強になりますね。ところで、どなたかも書き込みされていたのですが、
Grab a spoon!
(チャンドラーとジョイが引越しの手伝いでロスを励ますシーン)
このセリフすっごく気になっています。 最後のシーンでロスがモニカの部屋から出るときにもこのセリフ言ってますが、最初観たときに、これってロスがレイチェルを誘う?ことが出来て、チャンスを掴んだ!的なニュアンスが入るのかなぁ・・・って思ったのですが、調べても全然ヒットしません。なんかすご〜く気になっているので、
判る範囲で教えていただければ嬉しいです。
よろしくお願いします。
早速のレスありがとうございました。
このブログを見ていくだけでも本当に勉強になります。
ホント、何度観ても楽しめるし、感動できますね!
ところで気になっているセリフが・・・ 引っ越しの手伝いに来ている
ジョーイがロスにGrab a spoon! ですが、最後にロスもモニカに言ってますよね?こっちのニュアンスってレイチェルを誘う?ことが出来て
「チャンスを掴んだ」的な意味は入らないのでしょうか?
調べてみても判らないのですが、気になって・・・
Rachさんの解釈聞かせていただければ嬉しいです。
コメントありがとうございます。
二度コメントを入れて下さっているのは、きっと、投稿したはずのコメントが消えてしまっているように見えた…とかかな、と思っています。お手間をおかけして申し訳ありませんでした。
このブログでは、投稿できているはずのコメントでも、それが反映するまでに時間がかかってしまう場合があるようです。今後も同様の不具合が生じてしまうかもしれませんが、どうかご了承下さいませ。
さて、ご質問の、Grab a spoon について。
まず、最初にジョーイがロスに言った、Grab a spoon. は、この記事のコメント欄でも話題に出ていたように、「女性をアイスに例えた」ことから来たセリフですね。アイスクリームのフレイバーをいろいろ吟味して選べるように、今は素敵な女性を選べる立場になったんだぞ、という意味で、「スプーンを掴んで、好きなフレイバーを選ぶように、女性を自分の目で選んでみろよ」と言っているのでしょう。
そして、エンドクレジット前のシーンで、ロスがレイチェルを誘って、いい感じの返事をもらった後のやりとりが、以下のようなものでしたね。
モニカ: See ya. Wait, wait. Hey, what's with you? (またね。待って待って。ねぇ、どうしたの?)
ロス: I just grabbed a spoon. (EXIT ROSS) (僕はたった今、スプーンを掴んだんだ。[ロスは出て行く])
これはやはり、ジョーイの「スプーンを掴めよ」という言葉からの連想で、ジョーイがそう言ったことを知らない人からしたら、「スプーンを掴んだ…って、それはどういう意味?」と返されそうな(よく意味のわからない)セリフになっていると思います。
ここでも、モニカは何だかロスが嬉しそうにしているのを見て、「どうしたの? 何かあったの?」みたいに尋ねたわけですが、ロスの「スプーンを掴んだ」という答えでは、モニカは「???」という感じだっただろうと思います。ロスと、話を見ている視聴者にだけわかるセリフだということで、「スプーンを掴んだ」という言葉そのものはその文字通りの意味しかなくて、そういう比喩や例えがあるわけではないのでしょう。ジョーイの言葉を受けての発言として、このエピソードを見てきた中で、「スプーンを掴んだ」→「新しい恋に踏み出す決心ができた」という意味に捉えることができる、ということでしょうね。
そうなんです・・・投稿したはずが消えた?って思ってまた書いたら
しつこく2回入ってしまいました。ごめんなさい。
早速の回答ありがとうございました。すごく判りやすいです。
ちょっと深読みし過ぎでしたね・・・ でもお蔭ですごく記憶に残りそう。フレンズは通しで1度観て、また見直しでシーズン2まで行ったのですが、セリフをきちんと理解したくてまた最初に戻りました。なのでRachさんとこのブログには本当に感謝♪ また気になる表現や判らないことが
あったら、質問させていただきますね。
よろしくお願いします。
こちらこそ、ご丁寧なお返事ありがとうございます。
通しで一度観た後に、また最初から見直すと、いろいろな発見があって楽しいですよね。
私のブログが何かしらのお役に立てているとしたら光栄です。
また、お気軽にご質問下さいね。こちらこそよろしくお願いします。
最近フレンズを見始めた者です。
スクリプトが欲しいと思い検索していてたどりつきました。
最後のコメントから随分たっていますが、大丈夫でしょうか?
皆さんのコメント、時間をかけて読ませて頂き、とても勉強になっています。
ひとつだけ、気になったことがありますので、コメントさせてください。
ロスたちが家具を組み立て終わった後、キャロルに家具やテレビを持って行かれてしまったことを話しているシーンですが、ジョーイとロスの会話で、
〜what did you get?(〜それでお前は何を手に入れた?)
You guys.(君たちだよ)
と言っていますよね。
ですから、その後の You got screwed.は「おまえ、酔っ払ってんのか?(気持ち悪いこというなよ)」という、ちょっとふざけた意味ではないかな?と思いました。
ロスは缶ビールを持っていますし、(飲んではいませんが)
screwedは酔っているという意味に使われることもあるようです。
一応全部コメントは読んだつもりですが、同じようなコメントを見落としていたらご免なさい。
この先も続けて読ませていただきますね。
はじめまして。コメントありがとうございます。
この記事はもう8年以上も前の記事!ですが、古い記事でもコメントをいただいた場合にはわかるので大丈夫!です。
特にこの記事はコメントが多いので、目を通していただくのが大変だったと思います。ありがとうございます。
さて、You got screwed. についてですが、確かに「酔っている」という意味に使われることもあるようですね。
英辞郎には、
screwed=【形】ねじで締めた[留めた]、曲がった、酔っぱらった、すっかりだまされた
と書かれていて、「酔っぱらった」という語義もありますね。
ただ、英英辞典などを見てみると、「酔っぱらった」という語義は出ていないんですよね。
私は「騙された」のニュアンスかな、と思うのですが、英英辞典の Macmillan Dictionary では以下のように説明されています。
screw:
[TRANSITIVE] VERY INFORMAL to cheat someone, or to treat someone in an unfair way
screw someone out of something: We were just screwed out of £20!
つまり、「(非常にインフォーマル) 人を騙すこと、または人を不公平な・不当なやり方で扱うこと」。例文は「我々は騙されて20ポンドを巻き上げられたんだ!」
英辞郎に「酔っぱらった」という語義が出ていることから、get screwed = get drunk という意味で使われることもあると思うのですが、例えばそれを置き換えて、You got drunk. という意味だと考えると、「お前は酔っぱらってしまった」みたいな「過去形」の意味になってしまうと思うのですね。「手に入れたのは俺たちだけだ、なんて気持ち悪いこと言って、酔っ払ってんのかよ?」と言いたいとすれば、Are you drunk now? のように、「今、drunk な状態なのか?」と尋ねる気がするのです。
残ったのは友達の俺たちだけ、つまり、他のものは根こそぎ持って行かれたなんて、お前、騙されたな、または(まさに上のマクミランの語義の通りに)「不公平な・不当なやり方で扱われたな」「騙されて何もかも巻き上げられちまったな」ということを You got screwed. で表現したのかな、と私は思いました。
あくまで「今の私はこう思う」という解釈に過ぎないので、参考程度にお聞きいただけると幸いです。
貴重なご意見ありがとうございました。これ以降の記事も引き続きお読みいただけると嬉しいです。これからもよろしくお願いします。
なるほど、そうですね。
私は、be動詞ではなくget(got)を使っているので、単純に「酔っ払ったな」と言ったのだと解釈していました。確かに、今も酔っているという状態を言うならbe動詞を使いますよね。
たくさんのコメントがあって読み応えがあります。また何か質問、意見等ありましたら書込させていただくかもしれませんが、よろしくお願いします。
こちらこそご丁寧なお返事ありがとうございます!
私の解釈に対して、なるほど、と言っていただけて光栄です。また、たくさんのコメントにも目を通していただけていること、とても嬉しいです。
またコメントいただけるとありがたいです。これからもよろしくお願いします。
Rachさんはとっくに気がついていらっしゃることかもしれませんが、記事の中で触れていらっしゃらないような気がしたので、書かせてください(笑)
何度も話題になっていた'a shoe'のことですが(もう時効でしょうか?汗)その意味についてはたくさんのご意見があり、それぞれ納得の出来る内容でとてもおもしろかったです。
ところで、私が使っているスクリプトには実際にはドラマで使われなかったセリフも出ているのですが、モニカの家でレイチェルがパパに電話をした後、気を落ち着けるために紙袋を口にあてて呼吸しているシーンで、モニカが
Okay, look, this is probably for the best, y'know? Independence. Taking control of your life. と言うのですが、スクリプトにはその台詞のあとに続けて、The whole, 'hat' thing.
とありました。このhatって例のshoe と対比させていたhatのことで間違いないですか?
これって、つまり、自立することがあの'hat'ってやつよ。って言う意味なのかなと。そうすると'shoe'の意味するものがよりはっきりしてくるような気がします。
このセリフはドラマの中では実際には言われていないので、この分だけ文字の色が変わっていましたが、今回初めて気が付きました。
何回観ても新しい発見があって楽しいドラマですね。
これからもおじゃまさせてください。
コメントありがとうございます。久しぶりに書き込みをしていただけたこと、拙ブログを覚えていて下さったこと、光栄で嬉しいです。
The whole 'hat' thing については、以前にこのコメント欄でご質問がありました。この記事は「フレンズ1-1その1」ということで、コメント数が非常に多い(にこさんのコメントが 116番目!)なので、「Ctrl + F」とかで検索していただかないと探すの大変、、みたいな感じですが、その時のお返事では、
the whole 'hat' thing は、「あの一連の hat 関係の件、話、やつよ」みたいな感覚になると思います。
とお返事していました。
the whole... thing 「…のこと全体、全部」のように whole が使われているので、「a shoe, a purse, a hat の(全体の)話」という意味だとその時は思ったのですが、hat という単語だけを意識して挙げているという可能性もありますよね。
いろいろ考えていたら楽しくなってきて^^ お返事が長くなってしまいました。現時点での私の解釈を以下に書かせていただきますので、またお時間のある時にでも、ゆっくりお読みいただけたらありがたいです。
Independence. Taking control of your life. The whole, 'hat' thing.
のように、本来はセリフが続いていたと考えると、「自立よ。自分の人生をコントロールするの。例の一連の hat のことよ」みたいになりますね。
となると、The whole, 'hat' thing. という言葉が、Independence. Taking control of your life. と同義であると考えるのが自然ですが、では、この the whole 'hat' thing が具体的に指しているものが何か、私も考えてみました。
1. shoe, purse, hat の例えが出てきた、パパとの電話の会話全部(全体)。
2. I wanna be a hat. 「帽子になりたい」のように「自分がなりたいものになる」という意味での「自立」。
3. a shoe (単独では機能しないもの)に対しての、a hat (単独で機能するもの)という「自立」の隠喩。
1. について。
電話の会話は、単語として出てきた回数は、a shoe の方が多いですが、後半に出てきた、a hat は、「違う、私は帽子を買って欲しいんじゃないの!」と叫んでいた部分ですので、モニカには、hat という単語の印象が強かった、だから、「あの a hat がどうのこうの、と言ってた例の話」みたいな感じで、あの会話全体を、The whole, 'hat' thing. と表現した。あの話全体が「自分の思うように生きたい」という「自立の話」だったという解釈。
2. について。
What if I wanna be a- a purse, y'know? Or a- or a hat? とセリフで言っていたことから、I wanna be a hat. 「帽子になりたい」のように「自分がなりたいものになる」という意味で、hat のこと=自立したいという話、に繋がる。
3. について。
このコメント欄でさんざん話題になっている(笑)、「1個の靴」と「1つの帽子」という「1つだけで機能するかしないか」=「自立できるかできないか」の比喩。
ということで、3. のように、「a shoe との対比としての a hat の隠喩」ではない場合でも、the whole 'hat' thing が、「自立したいという話」という意味で使われることは可能なような気がしました。
このレイチェルの電話のシーンですが、a shoe が「片方だけでは機能しないもの」=「一人では何もできない人」、a hat が「一つで機能するもの」=「一人で自立できる人」の例えだと解釈するのは、単数複数の区別に厳しい英語ではごく自然なことにも思えるのですね。
単複の区別にいい加減な日本人(笑)英語学習者の私としては、是非とも! そういう隠喩であって欲しいし、もしそうだとすると、単複を意識する非常にいい例にもなってくれるしなぁ、とも思うわけです。
ただ、そのセリフを言った時の周りのフレンズたちの反応が「その比喩の意味がよくわからない」という感じだったこと、電話相手のパパも、「何だ、帽子を買って欲しいのか?」みたいに言っているらしいことから、その比喩の深い意味をくみ取っている様子でもないこと、を考えると、「単数と複数で、自立が可能かどうかを例えているというメタファーだと当然のようにみんなが理解している」ようには見えない、というところが、引っ掛かるんですよね。
その次のロスのセリフ、
ロス: You can see where he'd have trouble.
というのも難しくて、直訳すると、「パパがどこでトラブる(苦労する)だろうかがわかるよね」ということですが、「苦労する」とは「理解に困る、理解に苦しむ」ということだろうと思うので、「(今のレイチェルの話の)どの部分をパパが理解できないか、君にはわかるよね」みたいに言っている感じになるでしょうか。
これはおそらく皮肉っぽい言い方で、「君の話のどこがわかりにくかったかわかるよね」と表現することで、「どこか、という一部分じゃなくて、どこもかしこも全然わからない、その比喩じゃわからないよ(僕もわからないし)」と言いたいのかなぁ、と思うわけです。
この言い方を見ても、「ロスもわからないと思っている」という気がするので、「暗喩としては”かなり見事な感じ”の a shoe & a hat の例え」は、「みんなが、ほほぉ〜と納得する形では使われていない」という印象を受けるのです。
レイチェルのそのセリフも、It's like all of my life, everyone has always told me, で始まっていて、「まるでこんな感じよ」と、あくまでそれは「感じ、例え」であって、実際にそういう言葉を言われたのではない、という風に思えます。
最後に、It's a metaphor, Daddy! と怒った口調で言っていますが、それは本当にシンプルな意味での比喩で、「あなたは靴よと言われてきたけれど、帽子になりたかったとしたらどうする?」という例え話であって、帽子が欲しいとかそういう意味じゃない!とレイチェルは言っているだけのような気がするわけです。「1個の靴」と「1個の帽子」っていう単数形に込められた暗喩がわからないの?までの深い metaphor ではなさそうだと。
そんなに物事を深く考えていそうにない(ごめん)レイチェルのセリフなので、そこまで考えて単語を選んでいるようにも思えないし、フレンズやパパたちにも話が通じていない様子であることから、やはり、a shoe & a hat の「1個で機能するかしないか」という例えは、脚本家としては意識していたかもしれないけど、セリフの中で明らかにそういう意味で言わせたわけではない、という気がするわけです。
ネイティブもとりあえず、おしゃれ関係の品の名前を挙げているものとしてセリフを聞いている、けれども、やはり、その「セットか単独か」という違いを意識する人もいるかもしれない、でもそれをあまり意識させ過ぎると、「何もわかっていないお嬢ちゃん」であるレイチェルのセリフとしては例えが「冴え過ぎてしまう」、だから、後に出てくるモニカのセリフの中で、それを彷彿とさせる The whole 'hat' thing. をカットした、という可能性もあるかもしれないなぁ、とか思ったり。(たまたま、セリフの終わりなので時間調節をするのにカットしやすかっただけ、という理由だけかもしれないのですが ^^ )
ということで、今の私の結論をまとめますと、、
カットする前のセリフとしては、「自立」の流れで、The whole 'hat' thing. と言っているのは間違いないですが、その hat が、必ずしも、「a shoe との対比としての a hat」という「単独で機能するもの」=「自立している人」の象徴として使われているとは言えない、という気がする。
The whole 'hat' thing. は、whole 「全体」という言葉のイメージから考えると、
「”もし私が、(a shoe じゃなくて) a hat になりたかったとしたら?”とレイチェルが言っていた、あの一連の話よ」
というニュアンスに思える。
ということになります。
また、いつかふと気が変わるかもしれませんが(笑)、参考までにお聞きいただければ幸いです(^^)
この shoe-hat のセリフは、いろいろな方々と意見を交わしたセリフで、本当に思い出深く、こういうコメントのやりとりが、今の私のブログという形を作ってくれたのだと思っています。こういう象徴的なセリフが、フレンズ1-1その1 というフレンズ解説の一番最初の記事にあるのも、感慨深いんですよね。
本当に「フレンズ」は、「何回観ても新しい発見があって楽しいドラマ」だと思います。私も、今は、フレンズ8-15 を解説中ですが、一番最初のフレンズ1-1 (Pilot) のセリフの解釈で、いまだにこんなにあれやこれやと考えられることは、本当に楽しいし嬉しいことだと思っています(^^)
また、お越しいただけると嬉しいです。
懐かしいセリフへのコメント、本当にありがとうございました!
丁寧に解説してくださってありがとうございます。また、お忙しい中、二度手間のようになってしまい。申し訳ありませんでした。
どの、解説もうなずけるような内容でとても嬉しくなりました。
これほどまでに、ドラマ一つ一つを深く掘り下げつつ、長年に渡って継続するのは並大抵のことではないと思います。
ブログ内全部を読めているわけではありませんが、どうしても理解できないような時は、頼りにさせて頂いています。(最近では、チャンドラーのミドルネームMの件)
大変だとは思いますが、これからも継続宜しくお願いいたします。楽しみにしています。
本当にありがとうございました。
ご丁寧なお返事ありがとうございます。
いえいえ、「二度手間」だなんてとんでもないです。以前のコメントでは、さらっとお返事しただけだったので、今回、hat という言葉に意味があるかも、、というお話を聞いて、またいろいろと解釈を考えることができたこと、本当に楽しかったです。
自分の解釈を長々と書いてしまうのが私の悪い癖ですが(笑)、それを読んで嬉しいと思っていただけたとしたら、私も本当に嬉しいです(^^)
また、拙ブログに対する温かい評価のお言葉も誠にありがとうございます。そのように言っていただけると、とても励みになり、またこれからも頑張ろうという力が湧いてきます。
これからもこんな感じで(笑)継続していきたいと思っています。楽しみにしていただけるものが書けるように頑張りますね!
これからもよろしくお願いします(^^)
また、フレンズの1-1から徹底的に始めようと思い、ブログの過去記事に戻ってきました。
今回1-1のセリフでどうしてもしっくりこないセリフがあったので過去記事に戻ってきたのですが、
Look Daddy, it’s my life.
Well maybe I’ll just stay here with Monica.
Well, I guess we’ve established who’s staying here with Monica…
のところの、establish がどうもしっくりこないのです。
これに関しての記述はされていたかの確認でもあるのですが...w
今のところ丸暗記しかないなと思っているのですけど、普段使うにも出てこないんです。
もし、なにか良いイメージ方法があればまた記事にしていただけると嬉しいです。
では。
こんにちは。コメントありがとうございます。
「フレンズ1-1 から徹底的に始めよう」ということで、フレンズ最初の記事に戻って下さったとのこと、とても光栄で嬉しいです。
さて、ご質問の establish について。
フレンズ1-1 のこのセリフの部分は、ブログ内で解説したことはないようです^^
establish は一般的には、「設立する、確立する」と訳されることが多いですね。
今回のこのセリフについては「立証する」というようなニュアンスが近いかな、と思います。
研究社 新英和中辞典では、
establish
2 〔+that〕〈…ということを〉確証する、立証する
establish that one is innocent 人が無実であることを証明する
It has been established that he was not there when the murder was committed. 殺人の行なわれた時に彼がその場にいなかったことが確証された。
3 〔+wh.〕〈…かを〉立証する
We have established where the boundary lies. 境界(線)がどこにあるかを立証した。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
establish : to find out facts that will prove that something is true (SYN: find out)
Investigators have not established a reason for the attack.
つまり、「何かが本当であると証明するような事実を見つけること」。例文は、「捜査当局は、その攻撃(襲撃)の理由を、まだ立証していない」。
ロングマンの説明の「同義語:find out」=(…ということを〉知る、見つけ出す、発見する
というのも、ニュアンスの参考になるように思います。
とりあえずそういう「立証する」というような意味だと考えて、そのやりとりを訳してみると、以下のようになるでしょうか。
レイチェル: Look, Daddy, it's my life. Well, maybe I'll just stay here with Monica. (ねぇ、パパ。私の人生なのよ。そうね、多分、私はここでモニカと一緒にいるわ[モニカのところにしばらくいるわ])
モニカ: Well, I guess we've established she's staying here with Monica. (うーん、思うに、レイチェルがここでモニカと一緒にいるつもり[モニカのところにとどまるつもり]であることが立証されたわね[はっきりしたわね]。)
レイチェルの発言を聞いて、当事者であるモニカが、「レイチェルはモニカ(私)と住むつもりらしいとわかった」と言っている皮肉ですね。
同居人であるモニカに、事前に何の相談もないまま、電話で自分のパパに「私、ここでモニカと住むから」と言ったレイチェルに対して、「今のレイチェルの発言で、そんなことは全く知らなかった我々にも、その事実がわかった、そのことが立証された」という感覚だろうと。
establish = find out ということですから、we've found out she's... とも言い換え可能なわけで、そちらの方がイメージは掴みやすいかもしれませんね。
find out よりも、establish の方が言葉として「堅い」感じがするのですが、わざとそういう「もってまわった、もったいつけた」言い方をして、「レイチェルがここでモニカと住む、という事実が立証された」と言ってみせたわけでしょう。
英和の例文にあるような、It has been established that 「that 以下であることが確証・立証された」という受身の形であれば、もう少しわかりやすかったかもしれません。それを、英和の「境界」の例文にあるように、we've established の形で使っているのが今回のセリフですね。
It has been established のように受身にするより、We've established のように主語を we にした方が、「我々はそのことを立証した、そのことを知った・発見した」というニュアンスが出るため、「今の話で、私たちにはそのことがわかっちゃったわね」と言いたい今回のセリフの場合は、we が主語の形が使われた、ということになるだろうと思います。
やっぱりこのestablishの使い方はネイティブのスピードでは理解できそうにないですね。こういう感じで出てきたってことを丸覚えするしかなさそうです。w
お返事ありがとうございます。
そうですね、この establish の感覚はなかなか難しいと思います。フレンズ1-1 のこういうセリフで出てきたなぁ、と、状況も含めたイメージで覚えておくのが有効でしょうね(^^)
フレンズ、英語勉強で見始めてハマってます。
このHPにもかなりお世話になってます!
聞き取れるようになるまで何回も聞いて聞き取れたら次の話に進むようにしてるんですが、次に進むとまた聞き取れない・・・
リスニング力は上がっているのか不安ですがスティーブジョブズの言う通り
未来につながることを信じて続けるだけですね。
S1ー1で気になったんですが、ロスがビール缶を見て妻が変わったことに気づくべきだったと言うシーン、
"She always drank it out of the can."について、out of canがどうもdrink it from the can, directlyの意味を持つことに感覚的にしっくり来ないんですよね〜
初めまして。コメントありがとうございます。
フレンズで英語学習をされる際に、私のサイトが少しでもお役に立てているとしたら、とても光栄で嬉しいです。
リスニング力が上がっているかどうかは、はっきりとわかりにくい部分もあり、不安になることもありますが、エピソードを進めていく中で、「前に出てきたフレーズが聞き取れるようになっている!」ということの積み重ねが、自分の中で自信となってくれるのだろうと私は思っています。
"She always drank it out of the can." については、別の記事
歯医者にせっせと通う妻 フレンズ1-1その3
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470809.html
で、「キャロルはいつもビールを(グラスに入れずに)缶から直接飲んでた」のように私は訳していましたね。
ただ当時の私自身も、このセリフの訳についてはあまり自信がなかったのですが(笑)、こうしてコメントをいただけたことでもありますし、今回、改めて調べてみました。
すると、英英辞典の Macmillan Dictionary の drink の項目に、以下の表現がありました。
drink from/out of : Rosie drank thirstily from a can of cola.
つまり、drink from と drink out of は同じ意味で、例文は「ロージーはコーラの缶から、(喉が渇いている様子で)ごくごくと飲んだ」という感じになるでしょうか。
drink from だと「缶から(直接)飲む」ニュアンスを素直に感じることができますが、スラッシュで並べられていることから、drink out of も drink from と同じニュアンスで使われる、と言えるように思います。
また、フレンズの他のエピソードでの使用例を調べてみたところ、この フレンズ1-1 よりは後のエピソードになってしまいますが、フレンズ2-22 に似たような表現が出てきます。
ネタバレしない程度に、セリフを抜粋して簡単に説明しますと、ある女性が、ある男性に対して怒っているセリフで、
女性: He always ridiculed my pottery classes. (彼はいつも私の陶芸教室をバカにしてたの。)
女性: But when all is said and done, he still drinks out of the mugs. (でも、結局、彼はいまだに、そのマグカップから飲んでいるのよ。)
「まだ(いまだに)そのマグカップから飲む」というのは、「私が陶芸をやっていることをバカにしていたくせに、今でも飲み物を飲む時は、私が陶芸教室で作ったマグカップを使って飲んでいる」ということだと考えられますので、drink out of the mugs は「マグを使って(マグから直接)飲み物を飲んでいる」という表現になるだろうと思います。
from は「〜から」という起点の感覚で、out of は「〜の中から外へ、〜から出て」というニュアンスになりますが、どちらも「缶から外に出る形で飲む」ということになり、2つの表現は同じように「缶から直接飲む、缶で飲む」というような意味になるのだろうと私は思ったわけですね。
今の私が考えるとこう思う、という程度ですが、参考までにお聞きいただければ幸いです。
返事が遅くなり申し訳ありませんでした。
ご丁寧に教えていただきありがとうございます。
とてもよくわかりました。
out ofにfromの意味もあったのですね。
今まではout ofというとある範囲の枠組みがあって、すでにそこから出た後の状態のものをイメージしていました。
勉強になりました!ありがとうございました。
こちらこそ、ご丁寧なお礼、ありがとうございます。
out of は from と同様に「起源・出所」の意味もある、ということですね。
今さらですが、研究社 新英和中辞典にも、以下の説明が載っていました。
out of 【前】
[起源・出所を表わして]
…から、…からの
out of one's (own) head 自分で考えて
drink out of a cup カップから飲む
copy a page out of a book 本から1ぺージコピーする
ここでも「drink out of a cup=カップから飲む」と説明されているので、上の解釈で合っているのだろうと思います。
「とてもよくわかりました」「勉強になりました」と言っていただけて光栄です。ご丁寧なお返事ありがとうございました(^^)
Rachさんが参照していらっしゃるネットスクリプトは、どのサイトなのか。もしお差し支えなければ、教えていただけたらありがたいと思うのですが。
昨日初めてコメントさせていただきました。本日書いたコメントが反映されていないようなので、重複してしまうかもしれませんが、もう1度書いてみます。
Rachさんが参照していらっしゃるFRIENDSのネットスクリプトのサイトをもしお差し支えなければ教えていただけたらありがたいと思った次第です。
こちらにも再びコメントいただき、ありがとうございます。また、「コメントが反映されていない」件、拙ブログはコメントの反映が遅い場合があり、お手数をおかけしてすみませんでした。
私が参照しているネットスクリプトは、
Crazy For Friends というサイトです。
http://www.livesinabox.com/friends/scripts.shtml
ご参考になれば幸いです(^^)
早速教えていただいてありがとうございます。
FRIENDSを見ていて私が最初ににアレ?と思ったのは、カフェの名前です。
Central Park かと思っていたら、ある時Perkということに気がついて。
perkという単語になじみがなかったのですが、元気を取り戻すとか、元気づかせる、という意味なのですね。
ご丁寧なお返事ありがとうございます。
NYにある有名な公園は、Central Park ですが、フレンズの舞台となっているコーヒーハウスの名前は、お気づきの通り、Central Perk なんですよね。
この perk という単語については、この記事よりも先になりますが、
フレンズ1-3その3
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470019.html
で少し説明しています。(その記事は今読むとネタバレになるので、1-3 に進んでからお読み下さい)
perk という動詞には「元気を取り戻す」という意味もあるのですが、コーヒーハウスのネーミングの元になっている perk は、percolate 「浸透する、染み出る」の短縮形の方だと思われます。「浸透する」という意味から、「(パーコレーターで)コーヒーを入れる」という意味としても使われるので、この店はコーヒーハウスであることから、有名な公園の名前をもじって、Park を Perk にしている、ということのようですね(^^)
ありがとうございます。perkがpercolateの短縮形だったなんて。
大袈裟かもしれないですが、感動ものですね。
1人でただDVDを繰り返しみているだけだったら、こういうことも知らないままだったんですね。自分で調べても、ああ「元気づけるカフェね」で終わっていたと思います。
でも、Rachさんのお陰で、つぶやいたことにこうして教えていただける。
そして、その単語も知らなかったので、数年前に買って積んでいただけだったロングマンの英英辞典を開いてみようと思うんですよね。
3、として、(also perk)とありました。
Rachさんの英語学習法に私としては、是非書き加えたいですね。
それは、FRIENDSのDVDを見て、プラスRachさんのブログを読むこと。それでこそ、楽しく、長く続けられますよって。
今日も、気がついたことをつぶやいてみてもいいですか?
Rachelのセリフで、Barry looks like Mr.Potato Head. というのがありますね。
日本語字幕では、「彼がイモに見えたの」とあります。
Mr. Potato Head. って何だろうと思ってネットで調べたら、「1952年にアメリカで誕生したじゃがいものおもちゃ」とあって、その画像も見ることができました。
こういうアプローチって、今までしたことなかったなぁ。楽しいですね。興味がわきますよね。
でも、このセリフの前に実はHow much がつきますね。これは、どういう意味なんでしょう。意訳するとすっごくイモに見えたと強調しているんでしょうか。
コメントありがとうございます。
まず、最初のコメントで、拙ブログに対してそのようなお言葉をいただけたこと、とても光栄です。ありがとうございます。FRIENDS 英語学習をする際に、拙ブログをお供にしていただけることは、本当に嬉しいです。
また、Mr. Potato Head についてのコメントもありがとうございます。そういう固有名詞については、ネットで検索すると、情報やら画像やらを見つけることができ、本当に便利な時代になったと思います。
ミスター・ポテトヘッドについては、実は、かなり後の記事、
フレンズ2-20その25
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470559.html
で、少し説明しています。フレンズ2-20 に出てきたセリフが、フレンズ1-1 のセリフと似ていたということで、ついでに説明したのですが、また、フレンズ2-20 に進まれた時にでも読んでいただければ幸いです。
何となく、レイチェルの婚約者のバリーに似た感じw がありますので、それで似ているものとしての例えに出されたような気がします。映画「トイ・ストーリー」にも登場しており、ミセス・ポテトヘッドという奥さんもいるんですよね^^
また、how much がつく件については、この記事のコメント欄で同様のご質問をいただいたことがありました。この記事には既にコメントが 134件あるため、そのコメントが探しにくいかと思いますので、同じ説明になってしまいますが、ここに再度書かせていただきますね。
このセリフは、
... and that's when it hit me: how much Barry looks like Mr. Potato Head.
という流れになっていますね。
この how much は「どれほど…か」という意味で、how much Barry looks like Mr. Potato Head. は「バリーがどれほどミスター・ポテトヘッドにそっくりか」ということ。
ですから、「その時に、気付いたのよ。「バリーがどれほどミスター・ポテトヘッドにそっくりか」ということに」みたいな意味になります。it hit me の it = how much Barry ... ということですね。
日本語でもそうですが「どれほどそっくりかに気付いた」ということは、「バリーがものすごくそれに似ていることに気付いた」という意味になります。
レイチェルが言いたいのは、Barry looks like Mr. Potato Head very much. のようなことなのですが、その very much という「度合い」を、how much 「どれほど(似ているか)」で表現しているニュアンスになります。
昨夜コメントしたのが反映されていないので、もしかしたら私の不手際かもしれません。
how muchは、値段を聞く時だけでなく、こういう使い方もできるんですね。
ありがとうございました。
コメントの反映の件、このブログは時々重いことがあるので、こちらのブログのシステムの問題かもしれません。お手数をおかけしてすみません。
how much と聞くと「(値段は)いくら?」のイメージが真っ先に浮かびがちですが、今回のような使い方もセリフではよく登場します。
ご丁寧なお返事ありがとうございました。
ちなみに、大学の(農学部ではないですが)一回り後輩です。
気になった点がありましたので、コメントさせていただきます。
Joey: Come on! You’re going out with a guy. There’s gotta be something wrong with him.
Chandler: So does he have a hump? A hump and a hair piece?
この「hump」は俗語で女性の胸やお尻のふくらみのことです。
辞書には「(らくだなどの)こぶ」などしか出ていないと思いますが、「(女性を横から見た時のシルエットで、らくだを横から見たシルエットのように出ている)胸やお尻の突起」を暗に指すスラングです。
Web上のスラング辞書などでは「upper and lower curves of a woman's body」「a woman's bosom or a woman's bottom」などと書かれています。
日本語に翻訳をしている幾つかのサイト・ブログなどを拝見すると、全て「こぶ」だとか「背中の曲がった中年のおじさん」などと訳されていましたが、ここは
ジョーイ「なあ、お前が男とつき合おうってんだ。その男絶対ワケありだろ。」
に対して「ならその男、drag queenじゃないか?」というのを直接言わずに「(女性特有の)ふくらみがあってかつらをかぶってるんじゃないか?」と表現しているわけですね。要は「ゲイだろ」と言うのを婉曲に言っているわけです。
後の、ロスの元嫁がレズビアンだったというのにも繋がっているんじゃないかと思います。
これを難しくしているのが(humpは俗語を含めていろんな意味があり、かつそういったスラングが辞書に載っていないというのもありますが)、日本人には特に難しい「冠詞」と「複数形」じゃないかと思います。
>"Does he have humps? Two humps on the chest and a hairpiece?" などとすれば、「胸部に2つ隆起があり
とありますが、英語の冠詞や複数形は、必ずしも客観的事実に基づいておらず、「話し手の主観」に大いに依存します。
「胸だと突起が二つあるから複数形になる」というのではなく、「話し手が何を意図しているかで単複や冠詞が決まる」わけですね。
この辺りは、amongとbetweenの使い方なども同じです。
この場合、胸のふくらみであっても(横から見たシルエットのカーブの一つを話し手がさしていれば)「a hump」となると言うわけです。
シットコムで、外国人が爆笑しているのに日本人が「何が面白いのかわからない」となる場合は、たいていこういった言葉の裏が肌感覚としてわからないから、というのが大きいです。この辺は、現地で言葉に触れないとわからない感覚だと思います。
(特に、フレンズはちょっとお下品ですし(汗))
例えば日本人が「俺のチョモランマが火を吹いた」と言えば大体の日本語ネイティブは何を言っているかわかりますが(ブログ汚しすみません(汗))、外国人が辞書を片手に調べても、誰かに説明されない限り何を言っているかさっぱりだと思います。
「生の言葉」って難しいですね。長々とすみませんでした。
頑張って下さい。応援しています。慣らし保育で仕事を休んでいるおじさんからでした。
コメントありがとうございます。
「非常に面白いブログ」と言っていただき、嬉しいです。また、大学の後輩の方にコメントいただけて光栄です。ありがとうございます。
この a hump については、この記事のコメント欄で、私も何度か意見を述べさせていただいておりました。この記事は特にコメント数が多いのですが、その中にある私の意見をきちんと読んで下さった上で、こうしてコメントいただけていること、本当にありがたく思っております。
hump については、おっしゃる通り、「女性の胸やお尻のふくらみ」を指すようですね。ネットスラング辞典の Urban Dictionary にも、
http://ja.urbandictionary.com/define.php?term=hump
The (upper and lower) curves of a woman's body.
という意味が確かに載っていました。
最初は私も辞書通りの「背中のこぶ」という意味かと思い、a hump and a hairpiece という2語の関連性は意識しなかったのですが、その後、「女性の象徴部分(胸とかお尻とか)」ではないかというご指摘をコメントでいただき、「それ面白い! そうかもしれない!」と思ったのですね。
ただ、a hump という「単数形表現」に引っかかってしまったことと、英英辞典でも「背中のこぶ」以外の意味を当時の私は見つけられなくて(当時も Urban Dictionary は使っていたのですが、なぜ発見できなかったのか我ながら不思議です…笑)
「hump に(背中のこぶ以外の)女性の胸やお尻などの隆起の意味があるのなら、A hump and a hairpiece=女装趣味の男性、という解釈が限りなく正解に近い」
というところで終わっていました。
今回、教えていただいたように、「背中のこぶ」ではなく、「女性の身体の曲線(部分)」という意味があることが確認できれば、A hump and a hairpiece=女装趣味の男性、という解釈は問題なく成立しますよね。
私が昔、引っかかってしまった「単数形、複数形」の部分も、
>必ずしも客観的事実に基づいておらず、「話し手の主観」に大いに依存します
というご意見に納得です。
「胸、お尻」という具体的な数えられる部位を指すのではなく、「ふくらみというカーブ」を指している、と考えれば良いわけですね。
過去の自分のコメントで、
"Does he have a hump?" といったん切った後に、"A hump and a hairpiece?" と追加している。
前半で普通みんながイメージする a hump とは別の a hump である、というオチのジョークではないか。
という考察を書いていました。
"Does he have a hump?" だけだと、「彼は背中にこぶがある?」みたいなことで、身体的特徴を言っているように聞こえるけれど、その後、「A hump と”かつら”」と追加することで、a hump は「かつらをつけるような男性にある a hump」→「女性の曲線(を形作るパットなど)」を意味していたとわかる、つまり、he は女装趣味の男性である、という「オチ」に繋がる、という流れですね。
"A hump and a hairpiece?" とペアにすることで、a hump の意味を特定させてオチにする、、、そのため、最初はいったん、a hump で切っているわけでしょうが、その最初の a hump の意味(こぶ)のままで、続きも解釈してしまうと、このオチが読み取れない、ということになってしまうわけですね。
hump という言葉から、「女性の身体の曲線」というイメージが自然に浮かぶということであれば、このセリフの前振り(a hump)+オチ(a hump and a hairpiece)も実に自然なジョークとなり、いかにもフレンズっぽいセリフの流れだったんだな、と改めて思います。
私もこのフレンズのブログを続ける中で、「辞書に載っていない意味を、文脈から汲み取る」ということを意識してきたつもりだったのですが、この a hump については、踏み込みが足りなかった、という気がします。今後はもっと、生の言葉を肌感覚として掴めるようになるよう精進して行きたい! と今回のコメントをいただいて改めて思いました。
温かい応援のお言葉もありがとうございます。お子様の子育て、慣らし保育など、本当に大変だと思いますが、どうか頑張って下さい!
貴重なご意見ありがとうございました(^^)
セリフの解釈についての貴重なご意見ありがとうございます。
いただいたご意見について、私の見解を述べさせていただきたいところなのですが、非公開コメントでいただいた場合には、
1. 非公開でいただいたご意見をどこまで私が公開して良いかがわからない。
2. 私が引用させていただく場合でも、どこまでがいただいたご意見で、どこからが私の見解かの区別を付けるのが難しい。
という点において、公開コメントへのお返事のような形でお返事することは難しいです。
もし公開コメントの形でご意見を頂戴できましたら、私も個々の事柄に対して具体的なお返事をさせていただくことができるようになりますし、その意見のやりとりを他の読者の方にも参考にしていただけることにもなると思います。ブロガーとしての勝手なお願いとなりますが、公開コメントの形での投稿をご検討いただければ幸いです。
もちろん、コメントを公開にするか非公開にするかはコメントを入れて下さる方の自由ですので無理にとは申しません。ただ、非公開コメントの場合には、私からお返事させていただくことはできなくなってしまいますこと、どうかご了承下さいませ。
貴重なご意見をいただけたこと、とても感謝しております。ありがとうございました。
非公開コメントでのお返事、誠にありがとうございました。
上に私が書かせていただいた内容をご理解いただけたこと、心より感謝申し上げます。ありがとうございます。
拙ブログのコメント欄のやりとりをそのように評価していただけていること、とても嬉しく思っています。
ご丁寧なお返事、ありがとうございました!<(_ _)>
それでは、また。
コメントありがとうございます。
拙著をお読みいただき、また、拙ブログも知っていただけたこと、とても光栄で嬉しいです。
2話まで御覧になったとのこと、これからも楽しく学習を続けていただけたらと思います。
コメントを入れて下さったこの記事は、ブログを開始した 2005年06月15日に投稿したもので、もう12年(!)も前の記事になります。2016年9月にシーズン10のファイナルまで到達した後、シーズン1のエピソード1 から、再び解説を始めました。
2016年に開始したものは「シーズン1改」というカテゴリーになっており、フレンズ1-1改その1 は、以下の記事になっています。
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/441984830.html
「改」になってからは、2005年の頃よりも詳しく、一つ一つのセリフを解説しています。今は 1-3 を解説中ですが、1-1 と 1-2 の解説は終了しておりますので、そちらもまた参考にしていただければ幸いです。
温かいコメントありがとうございました。こちらこそどうかよろしくお願いいたします(^^)
What if I don't wanna be a shoe?
What if I wanna be a- a purse,
このdon'tの部分が全く聴き取れないのですが、慣れてくればわかるものなのでしょうか?
初めまして。コメントありがとうございます。
I don't wanna be a shoe の部分は興奮気味に話しているため、かなり早口で、確かに don't の部分は聴き取りにくいですよね。
ハッキリ「ドント」とは発音しておらず、無理やりカタカナで書くと、ア・ド・ウォナビ・ア・シューみたいな感じなのですが、
I don't wanna be a
I wanna be a
の2つの音を比べると、do「ド」の音が少し入っている分、かすかに「リズムが異なる」感じがあります。
今回のこのセリフは特に聴き取りが難しいと思うのですが、このような違いは、ドラマのセリフのようなテンポの速いものを聞き続けることで、慣れてわかるようになってくると私は思っています。
聴き取れないと不安になってしまうものですが、これからも楽しみながら続けていただければ幸いです。
おっしゃる通り、かすかに音の違いが聞き取れました。
英語の勉強してると何度も心が折れそうになりますが、めげずに頑張りたいと思います。
こちらこそご丁寧なお返事ありがとうございます。
「かすかに音の違いが聞き取れた」と言っていただけて良かったです。
どうかこれからも、楽しみながらマイペースでお続けになって下さいね。
図書館でたまたま手にした本がきっかけでこちらのサイトまでたどり着きました。
20年くらい前に英検2級をとり、その後少し海外生活をして、ぼーっと主婦をしておりました。
これじゃいかんと、英語の勉強をしなおそうと、ア〇ゾンさんの海外ドラマ見放題で、メン〇リスト、グレイズ〇ナトミー、リベ〇ジなどなど字幕版で見まくってみました。
だからと言って、なんとなく英語が頭の中に溜まってて、口に出したくなるくらいで、理解するまでには至らず、どうしたもんかと考えていたところ・・・あなたの本に出合いました。
今、frendsの字幕をセリフの場所に紙を貼って第一話を見終え、字幕がスクリプトしてあるサイトに行き、「a shoe」で悩み、ここに漂着いたしました。字幕の訳は「お嬢様とかお嬢」になってました。
こちらのコメントのやり取りを拝見し、やっとわかりました。
確かに、ほかの海外ドラマに比べれば、
「これ面白いの・・・?」ですが、もう少し見ないとわからないようなので、頑張ります。
早く、字幕なしでドラマが楽しめるようになりたいものです。
ア〇ゾンさんも英語字幕出してくれる機能を付けてほしいものです(ここで言ってもしょうがないですが・・・すみません)
また、ちょくちょくお邪魔させてくださいませ。失礼しました。
きゃー、失礼しました。
カタカナで書けばよかったです(汗)
ほかの誤字脱字もあったら、、、、すみません。
はじめまして。コメントありがとうございます。
このブログはフレンズがメインになっていますが、私も他の作品は見ていて、挙げていただいた中ではメンタリストが好きです。
フレンズの第1話はまだキャラがハマっていない感じで、見ている方が恥ずかしくなってしまう感じがあるんですよね、、、
私も複数の動画配信サービスを使っていますが、英語学習をする場合は英語字幕があってくれた方がありがたいですよね。
今回コメントをいただいた記事は、2005年に投稿したものですが、ファイナルシーズンのシーズン10を終了した後、またシーズン1 に戻る形で、現在「シーズン1改」という記事を書いています。フレンズ1-1改その1 は、以下の記事になっています。
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/441984830.html
「改」になってからは、2005年の頃よりも詳しく、一つ一つのセリフを解説しています。ちょうど フレンズ1-4改 を終えたところで、明日から 1-5改 に入る予定です。
もし、シーズン1 に合わせてブログを見ていただけるのであれば、より詳しい「改」の方を見ていただけるとありがたいです。
コメントありがとうございました。
なるほどー。
これだけの量の解説を載せてくださり、感謝です。わかりやすくて、すばらしいです!!
参考にさせていただきます。
「わかりやすくて、すばらしい」と言っていただけて大変光栄です。
こちらこそ、ご丁寧なお返事ありがとうございました。
コメントありがとうございます。お返事遅くなり申し訳ありません。
拙ブログが勉強の進行を後押しするお手伝いができるとしたら光栄です。
外国人の方と楽しくお喋りできれば本当に楽しいですよね。どうか頑張って下さい!