2005年06月21日

フレンズ1-2その1

シーズン1 第2話
The One With the Sonogram at the End (ロスの大事件)
原題は「最後に超音波映像がある話」

ex-wifeというのは前妻。ex-boyfriend 元カレ、などにも使います。
ex-wifeのキャロルの一言
I'm pregnant. (私、妊娠したの。)
こういう「衝撃の告白」というのを、英語で聞き取れた時は、感動です。日本語で「私、ニンシンしたかも。」とかいうシーンを聞くと、ビクっとしますよねぇ。これから、波乱が待ち受けてるみたいな。
それを、日本語字幕無しで、ビクっとできるようになれば、その言葉はもう自分のものになった、英語を英語のまま理解できた、ということになるのです。
「pregnant = 妊娠している、か・・・。えーっ!?」とワンクッション置いている間は、まだまだ間に日本語が挟まって理解している状態なのです。

英語のセリフとは関係ありませんが、今回はジェスチャーで表すギャグが多いです。
原始人の手を持ったままハグする、驚いた時のロスのポーズが後ろの人形とそっくり、とか。
ちょっとベタな感じもしますが、この辺で笑えるところは万国共通かな、とホッとします。

紙くずを捨ててることを非難されたチャンドラー、言い訳しているうちにモニカが激怒しているのに気づいて、
So I balled it up and now I wish I was dead. (で、紙を丸めて・・・今、俺、死にたい。)
モニカの怒りが伝わります。
ちなみに、I wish I was dead. は学校文法でよく習うI wish I were a bird.(私が鳥だったらなぁ。) と同じ、実現不可能なことを表す「仮定法過去」です。
私も落ち込んでいやな時は、時々、I wish I was dead. と、ブツブツ言ってます。(本心じゃないけど、もう何もかもいやだー、みたいな時にぴったり)

チャンドラー: Ugly Naked Guy got a ThighMaster. (裸のブ男がサイマスター買ったぞ。)
サイマスター、単語から太腿を鍛える器具だろうとは思いましたが、実際に存在するものでした。ホームエクササイズで使う器具です。
このUgly Naked Guyは向いのビルに住んでいる人で、時々窓から見えるので、話に何度か登場します。
名前だけで本人はきっと登場しないだろうと思っていたら、ずっと後のエピソードで、おなかを出して寝ている姿を拝見できました。

レイチェル:Has anybody seen my engagement ring? (誰か私の婚約指輪見なかった?)
フィービー:Yeah, it's beautiful! (見たわよ、きれいね。)
これはフィービーのボケぶりが炸裂したセリフ。レイチェルの慌てぶり、指をさすってるそぶりから、つけてたはずの指輪をなくしたのは明白なのに、単純な質問と捕らえて、丁寧に答えてるフィービーに笑えます。
こういうギャグは、「ちょっと席はずすから、カバン見ててね。」「見てたよ、誰かが持って逃げていったよ。」のような古典的ギャグに通じます。

指輪を探しながら、
ジョーイ:When did you have it last? (最後につけてたのはいつ?)
フィービー:Doy! Probably right before she lost it. (ばかねぇ、なくす直前でしょ?)
これも、フィービーらしい返答です。

ラザニアの中に埋まっている指輪を探す前の決死の一言。
チャンドラー: Boys! We're going in! (潜入するぞ!)
映画マトリックスで、ネオやモーフィアスがマトリックスの中に入る時も確かこう言っていたはず。随分雰囲気違いますが・・・。

(2005.10.23 追記)
このエピソードの、レイチェルが婚約指輪を探しているシーン。
レイチェル: I know I had it when I was in the kitchen with...
チャンドラー: Dinah?
というやり取りがあるのですが、この Dinah についての説明を、フレンズ1-21その6 のコメント欄に書いています。
興味のある方は覗いてみて下さい。
(追記はここまで)

posted by Rach at 13:56| Comment(46) | TrackBack(1) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。
いつも来て下さってありがとうございます。

先週末の「ジョーイ」のラザニアネタについてblogで触れたので、
この記事をトラックバックさせて頂きました。
Posted by Marcel at 2005年07月12日 01:42
Marcelさん、コメント&TBありがとうございます。
ラザニアっておいしそうですよね。
(チンして食べるラザニアは食べたことあります。)

実は私の家はWOWOW見れないので、ジョーイは全然見てないんですが、
早くDVDになって欲しいなぁ。
Posted by Rach at 2005年07月12日 12:17
What you guys don't understand is, for us, kissing is as important as any part of it

冒頭のこの部分を訳してほしいのですが
Posted by pj at 2010年09月29日 19:26
pjさんへ
コメントありがとうございます。
その冒頭のセリフを、まずは直訳してみると、
「あなたたち(男性)が理解していないことは、私たち(女性)にとって、キスすること[キスという行為]は、それのどの部分にも負けず劣らず重要である、ということよ」
になるでしょうか。
このエピソードは、いきなりこのセリフで始まっているので、it が何を指すかは漠然としていますが、エッチに関する話であることは、その後の話を聞いているとわかってきますね。

you guys と us を対比させる形にして、「男性と違って、私たち女性にとってはこうである」ということをはっきりさせるために、for us を前に出しているのもポイントでしょう。

as 〜 as any... は「何[だれ]にも劣らず〜」という、原級を使った慣用表現ですね。
エッチに関する行為がいろいろあるとして、そのどんな部分・パートと比較しても重要度は同じくらいである、重要度が他の部分より落ちることはない、他の部分に負けず劣らず重要である、という意味になります。

ですから、もう少しセリフっぽく訳すと、
「あなたたち男性が理解していないのは、私たち女性にとって、キスっていう行為は、他のどの部分にも負けず劣らず重要だ、ってことよ」
くらいになるでしょうか。

以上の説明でわかりにくい部分がありましたら、またご質問下さい。
Posted by Rach at 2010年10月01日 07:26
返事が遅れて大変申し訳ないです。
詳しく説明頂いて、とても勉強になります。
最近から英語の勉強を始めたので、最初の部分から躓いてしまってます^^;

一番先頭のwhatの部分は関係代名詞?を冒頭にもってきて強調してるのですか?
Posted by pj at 2010年10月09日 19:42
pjさんへ
ご丁寧な御礼のお返事、ありがとうございます。

What you guys don't understand で、「あなたがた(男性)が理解していないこと」という意味になります。
what は、文法的に説明すると、「先行詞を(それ自身の中に)含む関係代名詞」であって、「複合関係代名詞」などとも呼ばれます。
what+S(主語)+V(動詞)で、「SがVすること、するもの」という意味になるのですね。

ですから、ご質問のセリフも、you guys が understand していない”こと”は、という意味になり、is ... 以下で、「理解していないことは…ということだ」とその内容を説明していることになります。
Posted by Rach at 2010年10月11日 09:08
こんばんは。
またまた詳しく説明して頂いて、大変ありがとうございます!
私はもっと勉強してからコメントしたほうが良さそうですね(汗)
無料で勉強させて貰ってすいません。
Posted by pj at 2010年10月13日 20:43
pjさんへ
ご丁寧なお礼、ありがとうございます。

また、謝っていただく必要などありません。
質問をいただいた場合、それを人様に言葉できちんと説明できるかどうか、が、その事項を自分もきちんと理解できているかどうかのバロメーターになりますので。このブログで多くの方に質問していただけたことが、今の私を作ってくれたと感謝しています。

文法というのは、それだけを学んでも知識の詰め込みで面白くないですし、あまり身に付かないんですよね。今回のように、セリフの意味を理解するために文法事項を紐解く、というやり方の方が、覚えやすくて忘れにくいという効果があると思います。
Posted by Rach at 2010年10月15日 13:02
すいません。お言葉に甘えさせて貰って、また登場しました(苦笑)
下の文について質問させて下さい。

we all know how cruel a parent can be about the flatness of a child's pillow

ここで使われてるhowは関係副詞でよいのですよね?

平らの子供用枕について厳しくなる(可能性がある)親がいることを私たちは知っているって感じですか?

また、下の様な文に変換できますか?

a parent can be curel about the flatness of a child's pillow
Posted by pj at 2010年10月23日 21:47
pjさんへ
ご質問ありがとうございます。

文法用語で一般的に「関係副詞」(relative adverb)と言われるものは、That is the house where she lives. 「あれが彼女の住んでいる家です。」の where などを指します。
the time when の when や、the reason why の why なども関係副詞ですね。

ただ、how にも「関係副詞」の用法はあって、

研究社 新英和中辞典では、
how=【副】[関係詞] [名詞節を導いて] …である次第、…する方法[状態, 程度, 過程]
(用法) the way+how…となることは現在では 《まれ》 で、how か the way のどちらかでよい。
That's how it happened. 「このようにして事は起こったのです。」

という説明が載っています。

また、数研出版 「基礎と完成 新英文法」 p.339 では、「関係詞−関係副詞−先行詞がない場合]の例として、
先行詞のない用法では、<方法>を表す how も用いられる。
how (= the way in which <文章体>、the way (that)) 「…のやり方」
That was how he always did it. 「彼はいつもそういうやり方でそれをしていた。」

という説明も出ています。

このように「…する方法、…のやり方」という意味で使われる how も、文法用語的には関係副詞に当たるようですね。

そして、問題の文の how ですが、これは「関係副詞」ではありません。関係副詞であれば、上の2つの例文のように、how の後がSV(主語+動詞)の文の形になります。「SがVする・した方法、やり方」という意味ですね。

問題の文の how は、how cruel で「どれほど厳しいか、無慈悲か、非情か」という程度を表しています。
「how+形容詞または副詞」の形で、「どれくらい、どれほど…(か)」という「程度」を表す用法です。
この文もまさに、how cruel という「how+形容詞」になっていますよね。
How old are you? How many people...? How much is it? などの how と同じです。

元々は、a parent can be (...) cruel about the flatness of a child's pillow. ということで、その cruel の程度がどのくらいかを、俺たちはみんな知ってるよな、と言っていることになります。

文全体を直訳すると、「子供の枕・クッションの平らさについて、親がどれほど無慈悲になれるかを、俺たちみんな知ってるよね」という意味になるでしょうか。

クッションがぺちゃんこだとうちの親はうるさいから、と神経質に叩いてそれを膨らませているモニカに対するチャンドラー流の皮肉でしょうね。「普通の親は、ピローのことでそんなに非情に攻撃したりしない」というのを、「クッションがぺちゃんこになってたら、親ってのはそれはもう無慈悲に非情になるからねぇ」と茶化す感じだと思います。大袈裟すぎるモニカにあきれている、もしくはそういうことでネチネチ文句を言うらしいモニカの親に驚いている気持ちが入っているのだろうと思います。
Posted by Rach at 2010年10月27日 14:58
Rachさん、こんばんは。
大事な時間を割いて詳しく説明して頂いて、本当にありがとうございます。
英語に長けている方は、日本語にも長けているようで、すごく解りやすい説明なので勉強になりました。

Posted by pj at 2010年10月28日 19:22
pjさんへ
ご丁寧なお礼、ありがとうございます。
「すごく解りやすい説明」と言っていただけるのが、何より嬉しいです。これからも解りやすい説明を心がけて、頑張って行きたいと思います。
Posted by Rach at 2010年10月29日 11:14
初めまして nao と申します。

RossがCarolが妊娠したとMonicaにつたえた後、Monicaの驚いた課をみてRossが言ったせりふの意味がよくわかりません。

"Do that for another two hours, you might be where I am right about now."

二時間もしたら、あなたも今の僕の状態と同じになるかも
というかんじでしょうか?
ご教授いただけたら幸いです。
Posted by nao at 2011年03月09日 21:52
naoさんへ
初めまして。ご訪問&コメントありがとうございます。

ご質問のセリフですが、まさに naoさんが解釈された通りの意味だと思います。
各単語の意味をできるだけ訳して直訳に近い形にすると、
ロス: Do that for another two hours, you might be where I am right about now. (あと2時間そうしていたら、モニカもちょうど今くらいの僕の状態になるかもね。)
みたいな感じになるでしょうか。
最初の、Do that... は、形としては命令形かな、と思います。
「あと2時間その状態を続けなよ。そうすれば…」のような感覚で、two hours, so you might のように、so が入るような感じかなと思いました。
もしくは、If you do that のような仮定のニュアンスか、ですね。

where I am は「僕が今いるところ」なので、「現在の状態」を表します。
ロスの元妻キャロルが妊娠していると聞き、びっくりしてアワアワしているモニカに対して、「最初にそのニュースを聞いた時は誰でもそうなるさ、僕だってそれを聞いた時は言葉が出なくて今のモニカと同じような状態だったよ」と言いたいようですね。でも、2時間くらいそうしていると、少し落ち着いて、今の僕のように、冷静に事実を語れるようになるんだ、ということでしょう。

another はもともと、an+other なので、基本的にはその後に単数名詞が続きますが、今回のような「another+複数名詞」は、その複数名詞分をもう1回する、という感覚になります。この場合は「2時間分をあともう1回」という感じですね。

2時間もそうしてれば、今の僕の状態になるよ、というのはつまり、「僕も2時間前は、今のモニカみたいなアワアワ状態だったよ」と言いたいわけですね。「モニカも2時間経ったら、今の僕の状態になるだろうから」と表現することで、「自分も2時間前はそうだった」ことを説明しているところに面白みがあるということでしょう。
Posted by Rach at 2011年03月10日 15:17
Rach さん 丁寧な回答有難うございます。
とても参考になります。またわからないことがありましたら、質問いたしますので、今後ともよろしくお願いいたします。

P.S. 先ほどようやく、電気とインターネット接続が復旧いたしました。返信が遅れましたことを深くお詫びいたします。
Posted by nao at 2011年03月14日 21:10
naoさんへ
そのような困難な状況の中、ご丁寧なお礼のお返事、誠にありがとうございます。

今後も、どうかお気軽にご質問下さい。また、お礼のお返事などもお気になさらず。私が書いたものを読んでいただけたらそれで結構ですから。
こうして質問していただけることで、同じ部分で悩んでいる他の読者の方の勉強にもなり、また、できるだけわかりやすく説明しようと調べたりすることが私自身の勉強にもなりますので。

震災の影響で今後もいろいろと大変だと思いますが、どうか頑張って下さい。
Posted by Rach at 2011年03月15日 14:35
こんにちは。
「シットコムで笑え!楽しくきわめる英語学習法」を読みながら、
フレンズでDVD学習法を始めています。

1−1も面白かったですが、1−2も、一気に字幕なし英語、英語音声字幕英語、英語音声日本語字幕の3段階を見てしまいました。

1−1を見たときも思いましたが、フレンズのノリは、他の海外ドラマに比べて、吉本新喜劇に似ている気がしました。1−1で、傷心のモニカをからかったジョーイが椅子から落とされる場面とか、嬉しかったです。(関西人なので・・・)

こちらのブログの解説と、コメント欄を読むのが楽しみで、とても励みになります。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。


Posted by 杏花 at 2011年06月30日 12:01
杏花さんへ
こんにちは。拙著を読んでいただいているとのこと、大変光栄で嬉しいです。ありがとうございます!

1-2 も面白いですよね。私も「フレンズ」と「吉本新喜劇」との共通点を発見することが多い気がしています。解説を書きながら、吉本新喜劇のお笑いと比較していることもありますし、シーズン4あたりで「シットコムと吉本の共通点」というようなタイトルの記事を書いたことすらありました(笑)。

おっしゃるように、他の作品と比べても、特に「フレンズ」は吉本と似たノリを感じますね。友達同士の会話なので、親しい友達を「からかう」「いじる」シチュエーションが自然と多くなるから…でしょうか。

「楽しみで励みになる」と言っていただき光栄です。そのように言っていただけると、私もとても励みになります。
これからも頑張りますので、こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。
Posted by Rach at 2011年07月01日 15:16
Rachさん、初めまして。今月からフレンズを使って楽しく英語の勉強を、と目論んでいる(笑)Sarahと申します。

フレンズのソフトシェルDVDを買いだめして、早速勉強してます。勉強の手助けになるサイトはないかなーと探していたところ、Rachさんの素晴らしいサイトに出会いました!私もRachさんのように、TOEICでハイスコアが取れるように頑張りたいです!これからどうぞ宜しくお願いしますっ。


そして、早速1-2のエピソードで質問させていただきたいところがあるのです。。中盤あたりでロスが「キャロルが妊娠した」と言った後にチャンドラーがモニカに対して言う"Kinda puts that whole pillow thing in perspective,huh"のようなセリフがあると思うのですが、「枕のことはもう気にならないだろ」、という日本語訳を見てもいまいちしっくりこないんです。。

kindaの後に何が省略されてるかが分からないのとput something in perspectiveの熟語を調べてもいまいち日本語訳と繋がらなく。。Rachさん、お忙しいなか申し訳ございませんが、お暇な時で構いませんので解説していただけると助かります…!
Posted by Sarah at 2011年07月07日 00:10
Rachさん、連続ですみません。。先程の私の質問の件でハッと気づいたのですが、もしかしてkindaは「いくぶん、かなり」の副詞扱いで、"Your mother kinda puts that whole pillow thing in perspective,huh"となり、「これで君のお母さんは枕のことを[かなり、ちょっとは]総体的に捉えてくれるな」みたいな感じになるのでしょうか。。総体的に捉えるのイディオムがまだしっくりこない感じですが(>_<)

連投すみません。お暇な時で全然構いませんので、どうぞチェックいただければ幸いです。宜しくお願いいたします。
Posted by Sarah at 2011年07月07日 02:06
Sarahさんへ
初めまして。拙ブログを使って勉強して下さっているとのお話、とても光栄で嬉しいです。ありがとうございます。

さて、ご質問のセリフ、
チャンドラー: Kinda puts that whole pillow thing in perspective, huh, Mon?
について。
このセリフ、DVDの字幕では、That puts that whole pillow thing in perspective. と表記されていますので、kinda の前に来る主語は、That だと考えられます。
that というのは、ロスがやってきて、元妻キャロルの妊娠を告げて、それを聞いたモニカもオロオロしているという状況を指すと思われます。
kinda は、kind of で、「ちょっと、まあ」みたいに断定口調を和らげるニュアンスですね。

perspective は「物の見方、観点」で、「バランスの取れた見方、大局的な見方」という意味もあります。主語+put+目的語+in perspective を直訳すると、「主語が目的語をバランスの取れた見方に置く」という感覚でしょうか。つまり、主語のおかげで、目的語をバランスよく見られるようになる、ということですね。
ですから、そのセリフを日本語に訳すとすると、「そのことで、クッションのこと全体を[その一連のクッションの件を]、バランスの取れた見方で見ることができるようになるって感じだよね、モニカ?」のようになるかなと思います。

チャンドラーが言っているのは、「ロスの元妻が妊娠した!」というビッグニュースを聞くと、親がうるさいからと、クッションのふくらみ・へこみ具合で大騒ぎしていたことが小さなことだったと気付くだろ? 本来、クッションの件は大したことじゃないのに、それがやっと、ささいなことだったと、「本来の正しい見方」で見られるようになるだろ、というニュアンスだと思います。

DVDの日本語訳は、
字幕:クッションの心配が 吹っ飛ぶね
音声:これに比べたら、どってことない。クッションのくぼみなんて。
となっていましたが、「それが、クッションで大騒ぎしていたことを正しい観点で見られるようにしてくれる」→「クッションのことなんて本当はくだらないことだったとわかる」ということから、上のような日本語訳になっていたのだと思います。

また、「お暇な時で構いませんので」という温かいお心遣いもありがとうございます。ご質問をいただけるのはとても嬉しいことですし、できるだけわかりやすく説明しようとすることが私自身の勉強にもなりますから、とてもありがたいです。時にはお返事に時間がかかってしまうこともあるかもしれませんが、その時も必ずお返事はいたしますので、しばらくお待ちいただけるとありがたいです。

上に書いたことでわかりにくい部分がありましたら、またご遠慮なくお尋ね下さいね。
Posted by Rach at 2011年07月08日 16:52
Rachさん、お忙しいなかお答えいただきありがとうございました!そう言っていただけると、嬉しいです。

Thatが主語だったのですね。全体の内容も分かりやすく説明していただき、有り難うございます。スッキリしました!

これからもフレンズと文法を勉強していきたいと思います。これからもどうぞ宜しくお願いいたします(*^_^*)
Posted by Sarah at 2011年07月08日 23:45
Sarahさんへ
ご丁寧なお礼、ありがとうございます。

スッキリしました、と言っていただけて光栄です。これからも分かりやすい解説を心掛けていきたいと思います。こちらこそ、どうぞ宜しくお願いいたします。
Posted by Rach at 2011年07月12日 16:06
Rachさん、始めまして。
先月からFriendsのソフトシェルを購入して英語を勉強し始めました。

字幕なしで見ても、だいたい話はわかるのですが、
要所要所で、わからない箇所があります。
特にチャンドラーのジョーク。
基礎がしっかりした文法力がないと痛感しているとことです。

Rachさんのブログを今更ながら拝見し、
(Friendsで英語学習してる方の間では有名ですよね)
DVDを見ながら参考にしまくっています。

Rachさんのように、TOEIC990を目指してがんばります!
Posted by asapink at 2011年09月21日 11:41
asapinkさんへ
はじめまして。コメントありがとうございます。

先月から Friends で英語の勉強を始められたとのこと、フレンズのブログを書いている者として、とても嬉しいです。

チャンドラーのジョークはほんとに難しいですよね。しっかりした文法力があれば、構文を把握しやすくなり、意味も取りやすくなると私も思います。ジョークは皮肉の形も多いため、文章をそのまま訳すだけでは「???」となってしまうことも多いですよね。そういうジョークも、フレンズを見続けることでパターンに慣れ、理解しやすくなってくる、という効果もあるように思います。

また、拙ブログを「Friendsで英語学習してる方の間では有名」と言っていただけたこと、大変光栄で嬉しいです。ありがとうございます!
「参考にしまくって」下さっているというお言葉も、ブログを続ける上で大きな励みになります。

TOEIC 学習と、このような海外ドラマのDVDを使った学習を同時進行で行うことで、バランスの良い英語力がつく、と私自身は思っています。TOEIC は点数化されていることで、目標設定もしやすいし、達成感も感じられますよね。ドラマのような「生きた英語」の教材を使いながら、TOEIC の点数もどんどん上げていって、是非、満点を取って下さいね。私もこれからもブログをがんばります!

温かいお言葉、ありがとうございました!
Posted by Rach at 2011年09月22日 15:39
はじめまして tr といいます。
最近になってフレンズを使って英語を勉強し始めました。
このサイトには度々お世話になっています。

さて1-2のエピソードにおいて質問があるのですが、最後の方のレイチェルがバリーにミンディーと付き合っていると告白されたシーンで、バリーが「Not for her」と言うシーンの日本語訳が「彼女のためさ」となっていました。

ここでの「Not」が何を受けているのか、何を意味しているのか、またなぜ日本語訳のような訳になるのかがわかりません。
僭越ながらご教授をおねがいします。
Posted by tr at 2011年10月30日 12:21
trさんへ
はじめまして。コメントありがとうございます。フレンズを使って英語を勉強されているとのこと、こういうブログを書いている人間として、とても嬉しいです。

さて、ご質問のセリフについて。
レイチェルが元婚約者バリーの元を訪ねた時に、「植毛した」とか、バリーの様子がいろいろと変わっていることに気づいた後のセリフですね。
そのやり取りにまずは日本語訳をつけて、その後、説明いたします。

レイチェル: And you got lenses. But you hate sticking your finger in your eye. (それに、コンタクトレンズもしてるのね。でも、あなたは自分の目に指を入れるのをいやがってたのに。)
バリー: Not for her. (彼女のためなら、いやじゃない。)

Not for her. のような文章は、いくつかの単語が省略された形になっています。今回の場合は、その前のレイチェルのセリフを受けて、Not for her. と言っているので、必要な部分を補って、完全な文章の形にすると、I don't hate sticking my finger in my eye for her. になると考えられます。
not はその前の文章を否定文にすることを表し、for her を付け加えることで、「通常の場合は、目の中に指を入れる・突っ込むのはいやだけど、”彼女のためなら”それをいやだと思ったりしない。彼女のためなら、コンタクトレンズを使うことも我慢できる」みたいな意味になるわけですね。

眼鏡を外した顔が好き、とでもミンディーに言われたんでしょうか(笑)、そのミンディーのリクエストに応えるために、苦手なコンタクトもはめてみた、ということです。ですから、意味としては、「彼女のためなら、コンタクトを入れて、指を目に入れたりするのもいやじゃない」なのですが、それはつまり、彼女のためにコンタクトを入れることを決心した、ということなので、「彼女のためさ」と訳されているわけでしょうね。
Posted by Rach at 2011年11月01日 16:30
Rachさん、丁寧にお答えしただいてありがとうございます!
ずっと「Not」が「for her」にかかっていると思い込んでいて、その文脈に合わない自分の考えに悩まされていたのですが、やっと氷解しました。

これを機により一層英語の勉強をがんばりたいと思いますし、まだまだこのサイトにお世話になろうと思います笑

ところでもう一つ質問があるのですが、「Dinah」についてです。
1-21その6のコメント欄にあったかもしれませんが、「Dinah」は「dynamit」の視覚方言と書いてあったのですが、それであっているのでしょうか?

度々すいませんが、ご教授お願いいたします。
Posted by tr at 2011年11月02日 13:40
trさんへ
こちらこそ、ご丁寧なお返事ありがとうございます。

Dinah というのは「ダイナ」という女性名ですね。
フレンズ1-21その6 のコメント欄でその件が話題になっているのですが、フレンズ1-2 をご覧になっている段階では、先のエピソードを読むとネタバレになってしまいそうなので、以下にその内容をまとめさせていただきます。

1. 「線路は続くよどこまでも」のオリジナル英語版(I've Been Working on the Railroad)の歌詞の中に、Someone's in the kitchen with Dinah というフレーズがある。

2. Someone's in the kitchen with Dinah というタイトルの曲も存在する。
(I've Been Working on the Railroad のアレンジ曲らしい)

3. 有名な歌手のダイナ・ショアさんの料理番組から派生した本、「Someone's in the Kitchen with Dinah −ダイナと誰かがキッチンで−」が存在する。

3. の料理本のタイトルも、元々はその童謡の歌詞から来たものだと思われるので、チャンドラーのセリフは、有名な歌のフレーズを使ってジョークで返してみた、ということだと思います。
Posted by Rach at 2011年11月04日 16:25
Rachさん、何度もお手を煩わせてしまい申し訳ありません。

親切にもわかりやすくまとめていただいて、ありがとうございます。

なるほどそういうことなんですか。
「Dinah」という一つの単語だけでそういう背景もあるというのは、とても面白いと思います。
一つの単語に敏感になるべきだということと、フレンズが英語だけではなく、その当時のアメリカの状況や文化を学ぶのにも使えるものだということに認識させられました。

今回もまたご指南していただき、ありがとうございました。
Posted by tr at 2011年11月06日 09:18
trさんへ
ご丁寧なお返事、ありがとうございます。
Dinah のように大文字(始まり)で書いてあるので、とりあえずは人名などの固有名詞だな、という見当をつけておいて、その後、それをさらに調べてみるか、今はとりあえず置いておくか、というのは、学習者自身の勉強時間との兼ね合いによるのかな、と思います。
学習の初期の段階、あるいはあまり時間が取れない場合には、そういう固有名詞は「何かの出典があるんだろう」くらいで軽く流してしまうのも手でしょうね。
また、「何かありそう」とさらに調べたくなった場合は、それを調べる行為そのものは無駄ではないと思っています。調べる過程で英文のサイト(ウィキペディア英語版など)を読むこともまた、英語学習の一環だと思うからです。

サブカルネタを調べても、それが単語力、英語力上昇に直接寄与するわけではない、のですが、「作品を楽しめる」ことが次への学習意欲につながるため、「どうせならわかった方が楽しい」という気持ちから、こういうブログを書いているのだと自分では思っています。
そういう意味でも、学習者の方にとって調べるのが手間となるようなサブカルネタは、できるだけ私が調べて、このブログ上でシェアできればいいな、と思っています。
また、わからない点があれば、お気軽にお尋ね下さいね。
Posted by Rach at 2011年11月08日 13:53
おはようございます。

1-1もそうでしたが、フィービーのギャグがよいです。
ガイジンの笑いの感覚をつかみたいです♪

またお邪魔しますね。
Posted by クラクラ at 2012年01月08日 07:14
クラクラさんへ
コメントありがとうございます。
フィービーのちょっと「ズレた」感じが楽しいですよね。
それぞれのキャラの「らしさ」を、英語のセリフから感じられるようになると、ますます楽しくなってくると思います。
Posted by Rach at 2012年01月10日 15:05
その2以降はどうやってみるんですか。初歩的な質問ですみません。
Posted by むぅ at 2012年12月21日 17:07
自己解決しました。ごめんなさい><
Posted by むぅ at 2012年12月21日 17:12
むぅさんへ

このブログのシステム、わかりにくいと思います。すみません。
また、わからないことがあれば、ご遠慮なくお尋ね下さいね。^^
Posted by Rach at 2012年12月21日 19:10
レイチさん、初めまして。
去年からフレンズにはまりまくっている、やっちんと言います。
レンタルでずっと観ていて、我慢が出来なくてDVDを購入、そのあと、
ブルーレイまで買ってしまいました。
すごく楽しくて、このブログもとても参考になります。
今更ですが、よろしくお願いします。
Posted by やっちん at 2013年01月09日 15:35
やっちんさんへ
初めまして。ご訪問&コメント、ありがとうございます。

拙ブログのことを、とても参考になる、と言っていただけて、大変光栄です。ありがとうございます。
「フレンズにはまりまくっている」とのお話、同じフレンズファンとして、そしてこういうブログを書いているものとして、とても嬉しいです。フレンズ面白いですよね。最近、ブルーレイが発売されたことで、またファンが増えるといいなぁ、と思っています^^

ご丁寧なメッセージありがとうございました。こちらこそ、これからもよろしくお願いします。
Posted by Rach at 2013年01月09日 15:49
初めまして。
とても楽しく拝見させていただいています。
昨年秋からアメリカに留学していまして、なんとなくテレビを見ている中でフレンズに出会いました。エピソードの順番がバラバラで放送されるので、初めからみたくて現地でDVDを購入し、何か参考になるものを探していたらこのサイトにたどり着きました。
こちらの仕様のDVDなため、お勧めの2段階目「日本語」に関する部分はこちらの情報を参考にさせていただいています。
まずは「英語音声・字幕無し」のあとにこちらを拝見し、その後「英語音声・字幕付き」をみて、最後にネットでゲットしたスクリプトを見ながらゆっくり見るようにしています。1エピソード、一週間くらいでしょうか。

1-2は過去コメントにもありますようにRossがかわいそうですね・・・
最後にRachelがスッキリしたところでこっちもスッキリ見終わる感じで、少しずつ感情移入し始めてます。


今後ともよろしくお願いいたします。




Posted by teppe at 2013年01月26日 05:35
teppeさんへ
初めまして。コメントありがとうございます。

アメリカに留学されている方に読んでいただけていること、大変光栄で嬉しいです。ありがとうございます。
DVDの日本語訳は、日本人英語学習者にとって「大きなヒント」となる部分ですが、それがないディスクの場合でも、その部分を補完できるようなブログになるよう、これからも努めたいと思います。

「感情移入」できるかどうか、がハマるかどうかのポイントですよね。セリフのニュアンスを知りたい、という気持ちがあればあるほど、セリフと真剣に向き合うことができるので、是非これからますます感情移入していただいて(笑)、フレンズのセリフを、アメリカでの生活でどんどん活用していただけたらいいなぁ、と思っています。

こちらこそ、どうかよろしくお願いいたします。
Posted by Rach at 2013年01月28日 16:17
英語学習(特にリスニング)を本格的に始めるにあたって、飽きっぽい性分でも出来るだけ飽きずに楽しんで、勉強したいと思い、フレンズを見始めたばかりのものです。

フレンズを使った自分にあった勉強法をまだ完ぺきには見つけ出せてなく、すごく参考にさして頂いております。


今回自分の力では理解できない部分があったので、質問したいと思います。

1-2のMuseum of Prehistoric HistoryでのMarshaの発言の部分についてなのですが、

He's out banging other women over the head with a club, while she sits at home trying to get the mastodon smell out of the carpet.

の banging other women over the head with a clubについて理解が出来ませんでした。
日本語の字幕:浮気、音声:他の女を追っかけてると、共に直訳では無かったのですが、この部分ではbangはどのような意味で使われてるのでしょうか。
ここではおそらく、打つ、たたく(人)/セックスするのどちらかで使われてると思うのですが、他の女の頭をこん棒でたたきながら/他の女とこん棒を頭の上で使ってセックスしながら、と言った意味になり、どちらも状況が理解し難いので。。。笑

Rachさんの解釈をお聞かせ頂けたらと思います。

どうかよろしくお願いいたします。
Posted by あきやま at 2013年04月11日 02:59
あきやまさんへ
コメントありがとうございます。
拙ブログを参考にしていただいているとのこと、光栄で嬉しいです。ありがとうございます。

さて、ご質問のマーシャのセリフですが、おっしゃるように、bang には「エッチする」という意味がありますね。バタン、ドスンと音を立てる、というような意味から、そういう連想が働くということでしょう。
ですから、He's out banging other women までだと、「彼は外出して(外で)他の女たちとエッチしてる」ということですね。実際の bang のニュアンスはもっとお下品な感じで、「他の女とヤッてる」の方がより近いでしょうか。

その後に続く、over the head with a club は、「彼(夫)が頭上に、こん棒を持って」ということだろうと思います。マーシャは原始人の夫が外で浮気をしている様子を、「手にこん棒を持ってそれを頭上に振り上げながら、エッチしている」イメージで語っているようです。原始人と言えばこん棒かな、ということで、原始人の野蛮なイメージが暴力的なエッチを連想させ、こん棒を頭上に振り上げながら、そういう行為をしている、みたいにかなりお下品に言ってみた、という面白さなのかな、と私は思いました。
Posted by Rach at 2013年04月12日 16:10
こんにちは。10年以上前の記事へのコメントに返信もらえることを信じて書き込んでいます(笑)

Oh, like I wasn’t dreading tomorrow enough having to get it back to him.
この文章のlikeは反語的表現で 十分に恐れていない→とても恐れている と思ったのですが

Ha! It looks like she didn’t leave in such a hurry after all.(登場人物たちが見ているテレビの声)
こちらも反語的に急ぎすぎたという解釈で合っているでしょうか?
Posted by Yota at 2016年08月31日 04:47
Yotaさんへ
こんにちは。コメントありがとうございます。
2005年6月(このブログを開始した頃です)の記事にコメントいただけてとても嬉しいです。10年以上前の記事ですが、どの記事でもコメントをいただけたことは管理人の私にわかるようになっておりますので、どうかご安心下さい(笑)。

それではいただいたご質問について。
どちらのセリフも、like という単語が使われていますが、

1. like I wasn't dreading の方は、Like+文で、「まるで(文)のように(思ってるようだけど、実際にはそんなわけない)」「まるで(文)だとでも?」のような皮肉っぽい反語的なニュアンス

2. It looks like she didn't の方は、(It) looks like+文で、「(文)のように見える、見た感じから(文)のように思える」という意味となり、「反語的な意味はない」

と考えられます。

まずは、1. の方から。
そのレイチェルのセリフは全体としては以下のようになっていましたね。まずはざっと日本語訳をつけてみますと、
レイチェル: Oh, like I wasn't dreading tomorrow enough having to give it back to him. "Hi, Barry, remember me? I'm the girl in the veil who stomped on your heart in front of your entire family." Oh, God, and now I'm gonna have to return the ring, without the ring, which makes it so much harder. (あぁ、それ(バリーからもらった婚約指輪)を返さなければならないことで、明日を十分に怖がっていないみたいに思ってる?[怖がっていないとでも?] (だってこんな風に言いに行くようなものよ) 「はーい、バリー、私を覚えてる? 私はあなたの家族(親族)全体の前で、あなたの心を踏みつけた花嫁(ベールをかぶった女)よ。」 あぁ、なんてこと、そして今、私はその指輪を返さないといけないことになるの、指輪がない状態でね。それって状況をさらにもっとずっと難しくするわ。)

dread は「〜をひどく怖がる、恐れる」という意味ですから、like I wasn't dreading tomorrow enough は「明日を十分に怖がっていないみたいに[怖がっていないとでも]」のようになるでしょう。

この like は as if 「まるで〜のように」と同じような意味で、as if の場合には過去形(仮定法過去)が使われることがありますので、今回、like I wasn't のように過去形が使われているのも、仮定法過去だろうと思います。
ですから、「like 以下のように思ってるかもしれないけど、そんなことない、私は明日、指輪を返さなきゃいけないことに、めちゃくちゃビビってるわ」という意味になると思います。
その後、「あなたの家族の前であなたの心を踏みつけた女よ」というセリフを言っていますが、実際に指輪を返す際にそんなセリフを言うつもり、ということではなく、今の私が指輪を返しに行くということはそういこと、自分はそういう女として指輪を返さないといけない、という自分の立場をそのようなセリフで表現したことになるでしょう。
「大勢の人の前でバリーを振って逃げた花嫁」である私が指輪を返しに行くんだから、怖くないわけないでしょ、という感じですね。

指輪を返しに行くだけでもキツいのに、その返すべき指輪が見つからずレイチェルはパニクっているわけですが、「このまま指輪が見つからなければ、指輪なしで(返す指輪がない状態で)指輪を返しに行かなければならないことになる」ので、which makes it so much harder 「そのことが、それ(状況)をもっとずっとよりハードに(困難に)する」と表現しています。
元々、「指輪を返しに行く」ということだけでも hard なのに、指輪がないから so much harder になる、と言っていることになりますので、「明日バリーに指輪を返しに行くことはレイチェルにとってキツいこと」→「明日を恐れてないとでも? 恐れてるに決まってるわ」というように、反語の Like+文が使われているということになります。

次に 2. の Ha! It looks like she didn't leave in such a hurry after all. について。
It looks like+文 は「(文)のように見える、見た感じから(文)のように思える」なので、このセリフを直訳すると、「はっ。結局彼女はそんなに急いで(ここを)去らなかったみたいね」になるでしょう。
これは、フレンズたちがテレビで見ている、Three's Company というシットコムの中でのセリフで、話の前後の流れがわからないので意味を特定しにくいですが、このセリフを言っている女性は、手に白いブラのようなものを持っているようにも見えます。
DVDの日本語訳は、
(字幕)結局 女を連れ込んだのね/(音声)はっ。ホモのふりしてるくせに、女連れ込んだってわけ?
のようになっていました。
「女を連れ込んだ」というセリフの内容が、実際のこのドラマの状況に合っているとして考察してみると、「彼女はそんなに急いでここを去らなかった」→「この部屋にしばらくの間、彼女はいた。その女性とあなたとの間で何かあった」→「あなたはその女性を(そういう目的で)連れ込んだ」ということなのかなと思います。
It looks like で「見た感じ、どうやら〜のように思える・見える」と表現しているのは、手に持っているブラらしきものを発見し、その見たことを状況証拠として、「(こんなものが見つかったってことは)彼女はしばらくこの部屋にいたらしいわね、この部屋でゆっくり過ごしたみたいね」という意味で、「急いで出て行ったようには見えない」と表現したのかな、と思うわけです。

1. の Like+文 も、2. の It looks like+文 も、どちらの like も「〜のように、〜みたいに」が基本的な意味ですが、1. は「まるで〜みたいに!」という皮肉・反語っぽいニュアンス、2. は「〜みたいに見える」という意味で使われているということで、日本語でも両方に「みたいに」という言葉が含まれているのと同じ感覚になると思います。
Posted by Rach at 2016年08月31日 14:33
こんにちは

マーシャの "He's out banging other women over the head with a club" という台詞について説明しているフォーラムがありました。以下 wordreference.com からの引用です。

Stereotypical cartoon cavemen court women by hitting them over the head (to knock them out) and dragging them, by the hair, back to their caves. (以下略)

ちなみに Macmillan Dictionary には hit/beat/knock someone over the head という項目があり、to deliberately hit the top of someone’s head with an object と定義されています。over the head が deliberately や with an object を暗示している点がおもしろいと思います。
Posted by mq at 2016年10月30日 10:01
mqさんへ
こんにちは。コメントありがとうございます。
フォーラムの説明のアニメの原始人、「髪の毛を掴んで洞窟に引きずって行く」も含め、わかりやすくイメージしやすいですね。

マクミランの語義説明も大変わかりやすいです。hit someone on the head なら「人の頭を叩く」になるわけですが、それが hit someone over the head のように「頭上」という言葉になることで、「頭上高く、何かを振り上げて、相手に危害を加えようとして叩く」というニュアンスになるというのは、実に面白いと私も思いました。

貴重なご意見ありがとうございました!
Posted by Rach at 2016年10月31日 16:38
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