ジャニスと別れるチャンドラーに
フィービー: Have a good breakup. (良い別れを。)
Have a good day.(良い一日を。) Have a good flight. (良い空の旅を。)とは言いますが、「良い別れ」って、どんなの?
ジャニスと別れるのが難しいとボヤいているチャンドラーには、良い別れになるようにフィービーに祈ってもらっても、難しそうな気配です。
やって来たジャニスは、買い物袋をゴソゴソして、
ジャニス: I got you..these. (あなたに買ってあげたのは・・・これよ。)
日本語で「買う」というとbuyがまず思い浮かびますが、buyは「買ってやる」というニュアンスが強く、お金を出して買ってやった、というのはちょっといやらしいので、getを使うことが多いです。
また人に物を取ってくるときも、getをつかいます。
bringだっけ、takeだっけと悩まずに、getで良いのです。
Would you get me that book? (あの本取ってくれますか?)のように使います。
さらに、these。これは日本人の苦手な単数、複数ですね。
ジャニスが買ってきたのは靴下。靴下は常にペアなので、socksと複数になります。ですから、この靴下、という意味でthisではなく、theseとなるのです。
あのジャニスの鼻にかかった「ハハハハハ」という笑い声。
どうもこの声がチャンドラーは(他のみんなも)苦手なようですが、彼女はすっかりキャラ立ちして、その後のエピソードでも、どこからかこの笑い声が聞こえてきたので、「ジャニスがここにいるのか?」とみんなが凍りつくシーンがよくあります。
フィービーと彼との別れがあまりにあっさりしているので、
チャンドラー: That's it? (あれで終わり? あれだけ?)
That's it.はいろいろな時に使いますが、この場合は、話をした後の最後のセリフ、That's it.(以上です。)の疑問形です。
フィービーの別れ方に文句をつけるチャンドラーに、
フィービー: You weren't there. (あなたは何にも知らないくせに。)
直訳は、「あなたは、そこにはいなかったのよ。」
つまり、二人の間にあったいろんな状況などを見ていたわけでもないのに、事情を知りもしないくせに、という意味です。
コインランドリーで、使おうとしていた洗濯機を、おばさんに取られたレイチェルが
Excuse me! I was kind of using that machine. (すみません。私、ちょっと使ってたんですけど。)
kind ofは、ある程度、ちょっと、いくらか、という、言葉をやわらげる表現。
何かの勘違いで洗濯機を使おうとしてるのかも、とちょっとレイチェルが下手に出ているわけ。
日本語でも、「みたいな」とかを入れて、文章を断定せずに、ぼやかせるのと同じです。
そのおばさん、いろいろと理由をつけて、自分のものだと主張しますが、
ロス: That's not the rule, and you know it! (そんなルールはないぞ。知ってるくせに!)
いつもの気弱なロスはどこへやら。男らしいですね。
洗濯の仕方を知らないレイチェルに、
ロス: Have you never done this before? (洗濯、今までしたことないの?)
レイチェル: You caught me. I'm a laundry virgin. (ばれちゃったわね。私って洗濯バージンなの。)
日本人の苦手とする現在完了形ですが、ドラマを見ていると、そのうち口癖のように身についてきます。
Have you never done this before?なら、そのままでいろいろと応用が効きますね。
You caught me.は直訳すると、「あなたが私を捕まえた。」つまり、「捕まっちゃった。見られちゃった。」ということで、隠していた真実を見つけられてしまったという感じです。
アンジェラの彼氏のボブが気に入ったモニカ
He's so cute! (彼って、かわいい!)
cuteは「可愛い」ですが、女性が男性に対してcuteと言った場合は、「格好いい、ハンサムな」という意味になります。
もう少しいやらしく言うと、Yummy! (おいしそう!)という表現もありますが・・・。
(最後におまけ)
以前に解説した第4話に出てきた、ジョージ・ステファノポロスさんですが、やはりABC News this weekのアンカーをやっていました。
BS1で7月4日に放送していたものを確認しました。
正式なタイトルは
From ABC News this week with GEORGE STEPHANOPOULOS
キャスターは彼だけで、ゲストコメンテイターと机を囲んで討論(?)するシーンもあります。
「最高裁判事の引退とその空席をめぐる今後の行方について」が今回のテーマでした。
ジョージは、濃い紺のジャケットに、シャツは薄いブルー、ネクタイはストライプとドット柄の"赤"でした。
(これがpower tieなのでしょうね、きっと。)
彼は、「独立記念日にふさわしい装いですね。」と女性コメンテイターの服を誉めていたのですが、その人は、赤いスーツに、紺に白の星の柄の入ったストールを巻いていました。
つまり、アメリカ国旗のようなファッションということですね。
そう考えると、ジョージもジャケット紺、ネクタイ赤なので、国旗色と言えるでしょう。
彼も独立記念日ということで、意識的にそういう組み合わせの色を着ていたのかもしれませんね。
2005年07月05日
この記事へのコメント
コメントを書く