2005年07月06日

フレンズ1-5その5

アンジェラの魅力について恋人のボブに語るジョーイ
You know what I miss the most about her? (彼女のことで、俺が一番恋しく思ってることが何かわかるか?)
missは「〜がない(いない)のを寂しく思う、〜が恋しい」という意味。
"I miss you." 「あなたがいないと寂しくなるわ。」とは日本語にすると何となく持って回った言い方ですが、これはmissにズバリ相当する日本語の動詞がないせいでしょう。

アンジェラが食べる時に出す音が、
ジョーイ: Like a happy little squirrel...or a weasel. (幸せそうな子リスみたいな・・・いや、イタチかも。)
リスは可愛いイメージですが、イタチには、「コソコソする人、ずるい人」という意味もあります。
ジョーイはアンジェラをあきらめさせようと、わざと悪い表現を使っているのです。
映画「インデペンデンス・デイ」で、エリア51にエイリアンを隠していることを黙っていた国防長官に大統領は、「君のようなweaselはクビだ。」と言って、解雇したシーンがありました。

(2007.12.13 追記)
以下のリンクは「フレンズ1-1」の追加記事になりますが、それに関連して、フレンズ1-5 のこの部分に当たるシーンの追加説明もしています。
興味のある方は覗いてみて下さい。
フレンズ1-1その8
(追記はここまで)

チャンドラーに別れ方を教えるフィービー
You can do this. It's like pulling off a Band-Aid. Just do it really fast, and then the wound is exposed.
(できるわよ。バンドエイドをはがすようなもんね。素早くはがせば、傷口がむき出しになるわ。)
痛くない方法を教えてくれるのかと思ったら、もっと痛そうじゃん、っていう。
You can do this.の発音ですが、canは軽く(キャンとも言わず、クンくらい?)、doをしっかり発音します。
これをcanをキャンとはっきり強く発音すると、You can't do this.と勘違いされますので、ご注意を。

洗濯機を開けたロスが
Uh-oh. (しまった。)
これは、何か悪いことに気づいて、驚いた時の表現です。「いけない、まずい、まいったな。」という意味。
Oops! (おっと。)もこれに近いです。

洗濯に失敗したと知り、嘆くレイチェル。
Don't be upset. (そんなに動揺しないで。)
upsetにはいろんな意味があります。「動揺する、動転する、取り乱す、憤慨する、くよくよする」など。
もともとは「ひっくり返す」という意味ですから、安定した状態ではなく、混乱している様子を表しています。

ボブとアンジェラがいちゃいちゃ。
恋人なので当然なのですが、モニカはジョーイから二人は兄妹だと聞いているので、
モニカ: And I'm thinking how inappropriate this is. (これって、すごく不適切だと思う。)
このinappropriateは、クリントン元大統領の疑惑の時に使われたinappropriate relationship(不適切な関係)で有名ですね。

ジャニスを殴ってしまったチャンドラー(偶然、手が当たっただけですが)
チャンドラー: This is the worst breakup in the history of the world. (史上最悪の別れ方だ。)
史上最悪とはまた大袈裟な。
でも、普通にしていても難しい別れなのに、それをさらに困難な状況にしてしまった、チャンドラーのつらい心境はよくわかります。

フィービーにかかると、ジャニスはあっさり退散。驚いたチャンドラーに、
フィービー: It's like a gift. (一種の才能ね。)
giftはもちろん贈り物という意味もありますが、ここでは「天賦の才能」という意味です。
神から貰ったもの、という意味ですね。

セントラルパークで、乾燥機にぶつけた頭を冷やしているロス、
ロス: I'm fine, by the way. (僕は大丈夫だよ、ついでの話だけど。)
モニカとジョーイが自分たちの話ばかりして心配してくれないので、自分からアピールしてるロス。
でも、by the wayをつけて、「本題じゃなくって、ついでの話だけどさ。」と誤魔化しています。

(2005.11.1 追記)
2005年10月29日の記事、 フレンズ1-5その6 ご質問 で、この1-5のエピソードに関する説明があります。
興味のある方は覗いてみて下さい。
(追記はここまで)

posted by Rach at 12:59| Comment(12) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんわ。
gift=才能という意味は、フレンズを見て覚えました。
ドラマをずっと見ていると、同じ表現が何度も出てくるので勉強になりますね。
Rachさんの解説もわかりやすくて、毎回ほうほうと読んでいます。

ではまた〜。
Posted by mame at 2005年07月07日 20:13
「わかりやすい」と言っていただけるととっても嬉しいです。
ありがとうございます!!

同じドラマだと、本当に同じ表現がよく出てきますよね。
(脚本家のクセ?)
でも、いろんなシチュエーションで使われるのを聞いていると、
その表現への理解が深まっていいですよね。
Posted by Rach at 2005年07月08日 12:19
That ought to do it.
番組の最後に、I'm free! と叫び回るチャンドラーを見て、リサが言った言葉です。
シチュエーションから、そうすべきよ、くらいかな?と思うのですが、文法的にどうしてそういう意味になるのか? that って何? チャンドラーだったら、he になりそうなのに、なんで that ? って悩んでます。
Posted by goblin7 at 2007年06月24日 10:55
goblin7さんへ
コメントありがとうございます。このブログを始めた頃は、説明が淡白で、自分がよくわからないなぁ、と思うところは、たくさん飛ばしているようですね(笑)。

この一連のやり取りは以下の通り。
レイチェル: Where's Chandler? (チャンドラーはどこ?)
フィービー: Oh, he needed some time to grieve. (あぁ、チャンドラーには悲しむ時間が必要だったのよ。)
[Chandler runs by the window outside, joyous.]
チャンドラーは喜びに満ちた様子で、窓の外を走る。
チャンドラー: I'm free! I'm free! (俺は自由だ! 俺は自由だ!)
フィービー: That ought to do it. (ネットスクリプトでは That oughta do it.) (日本語訳は省略)

ought to = should と言われていますね。(厳密には、ought to の方が意味が強いようですが)
この場合の意味は、「…すべきだ」ではなく、「…のはずだ」のような意味でしょうか。
ロングマン現代英英辞典では、
ought to:
4. used to say that you think something will probably happen, is probably true etc
(synonym should)
と書いてあります。

英辞郎には、
do it=功を奏する、効力[効果]を発揮する、成功する

研究社 新英和中辞典には、
do it=[形容詞・副詞を主語にして]効を奏する
例) Easy [Slowly] does it. のんびり[ゆっくり]やるのが肝心だ。

というのも載っています。

ロングマン現代英英辞典の do の項目には、
24. that should do it
(also that ought to do it)
: (spoken) used to say that you will have finished doing something if you just do one more thing
例) I've just got to prepare the dessert and that should do it.
「もし、ただあともう一つのことをすれば、何かをすることを終えることになるだろう、と言うときに使われる」
例文は、「デザートの用意をしなくちゃ、そしたら、それで完了だわ。」

つまり、「それさえ済めば完了、完成」「それでおしまい。」みたいな感じでしょうか。
上の英和の語義にあった「効を奏する」というのも、「デザートの用意が効を奏して、仕事が終わる」みたいな感じで、同じようなニュアンスなんでしょうね。

そこで改めてセリフを見直してみると…
That はそのセリフの前に出てきたことを指し、「それが、効を奏するはずだ。効を奏するだろう。」という意味になるようですね。

その前に、フィービーは「チャンドラーには悲しむ時間が必要だった(過去形)」と言っています。
ジャニスと別れて、どこかで一人寂しく泣いているのかと思わせるセリフですが、その後、チャンドラーが嬉しさ大爆発という感じで、大喜びで走っているのを見て、フレンズたちは唖然としてしまうんですね。「悲しんでいるんじゃなかったのかよ!?」みたいな感じで。

そこでフィービーがこのセリフを言うのですが、次の二つのニュアンスが考えられるでしょうか。

1つ目は、「悲しむ時間を十分に取ったお陰で、あんなに元気になった。十分に悲しんだことが効を奏した。」ということで、that は「悲しんだこと」を指している。
2つ目は、「あの今、走っていることで、悲しむ時間は終わった。ああやって走り回ることで、悲しむという作業は終了した。あれで完了ね。」ということで、that は「喜んで走り回っている様子」を指している。

私の感覚では2つ目の方かな、と思います。1つ目だと「効を奏して今の状態に”なった”」と過去の意味になってしまって、英語のニュアンスと異なる気がするので。

「全然悲しんでないじゃん。」と思っているフレンズたちに対して、「あれが最後の段階なのよ。」「あれが最後の仕上げよ。」「あれでうまく行くのよ。」みたいに言っているのかなぁ?と思うのですが…。

うまく説明できなくてすみません。
Posted by Rach at 2007年06月25日 12:50
ありがとうございます。私の勘は大ハズレでした。
do it にそんな意味があるなんて青天の霹靂でした。
手許の古いロングマンには出ていないので、新語なんでしょうか?
will do の do と That's it. の it を組み合わせたカンジかなぁ?
「最後の仕上げ」に1票いれときます。
Posted by goblin7 at 2007年06月25日 23:42
goblin7さんへ
お返事ありがとうございます。
do it のようなシンプルなものこそ、ノンネイティブにはニュアンスが掴みにくい気がしますねぇ。古いロングマンには出ていない、ということですが、「新語」というよりも、あまりにも応用範囲が広すぎて意味が限定しにくい、説明しにくい、ネイティブにとってはその「感覚」が当たり前すぎて取り上げていなかった、という感じかもしれません。

この場合は、「それをする」という風に、何か具体的な動詞と目的語を do it と置き換えているのではない、ということですね。

私も will do 「…でよい、…は役に立つ、間に合う」に似た”感じ”だと思いました。will do の場合は自動詞ですが、今回の do it の場合は他動詞なので、厳密に言うと違うのでしょうが…。
do it = do an important thing [job] みたいな感じで、それが「最後の決め手になる重要な仕事をする」という感じかなぁ、と思います。

フレンズ3-4その5
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470843.html
で説明した、This is it. とか、That's it. 「問題はそこだ。」で使われているような it の、「重要なこと」という意味なんでしょうね。重要なことをあえて it と表現している、ということですね。

やっぱり、「最後の仕上げ」が一番合っているでしょうかねぇ?(笑)。
Posted by Rach at 2007年06月26日 10:46
確かめたくなって、Yahoo! Answers で聞いてきました。
で、じゃ〜ん、

ok picture like ur just puttin the last puzzle piece in a big puzzle. step back and say "that ouught do it" meaning it should be done.

ビンゴでしたね!
Posted by goblin7 at 2007年07月11日 12:53
goblin7さんへ
そのパズルの例えはわかりやすいですね。「それで全てが完了する」という感じ、でしょうか?

確かめていただいてありがとうございました!
Posted by Rach at 2007年07月12日 10:04
Rachさんへ

「フィービー: It's like a gift. (一種の才能ね。)」とRachさんが言っていますが、
ここでのgiftは贈る物ではないかと思います。
ジャニスを慰めるためのHugです。(Hugが具体的なものではないので、likeを使った)
「Free Hugs」というものがあります。

この前にも、フィービーがある男性にHugをあげて、それは、ChandlerのJealousyを引き出して、ついジャニスを別れることに決めたかもしれません。Chandlerはフィービーに未練があるとも少し感じていますが。

あくまでも個人的な見解です。

Posted by Fen at 2009年05月25日 18:51
Fenさんへ
フィービーはハグ一つで上手にジャニスを帰らせてしまいますね。うまく別れられなくて困っていたチャンドラーは、
チャンドラー: How do you do that? (どうやってそんなことができるの?[どういうやり方でそれをやるの?])
と言って、フィービーの技に驚いています。
それに対するフィービーの返事、"It's like a gift." なので、やはり私は「(天賦の)才能」という意味だと思います。
「どうやるの?って聞かれても、こういうのは一種の才能みたいなものだから。」という感覚でしょう。
「才能」という意味の場合も可算名詞(countable)で、have a gift for... で「…の才能がある」、また、be gifted は「才能があって」という意味になりますね。
Posted by Rach at 2009年05月27日 06:05
Rachさんへ

How do you do that? がポイントですね。
納得しました。

またScriptを確認したところ、その前フィービーがハグをあげた男性はなんと彼氏Tonyでした。また( Chandler is amazed how easy it was for her.)ということも書いてありますので、
ここでのGiftは間違いなく、Rachさんが言った通りの才能になります。

詳しく説明してくれて、ありがとうございます。
Posted by Fen at 2009年05月27日 18:09
Fenさんへ
こちらこそ、お返事ありがとうございました。
Posted by Rach at 2009年05月28日 06:43
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