2005年07月11日

フレンズ1-7その1

シーズン1 第7話
The One With the Blackout (マンハッタンが真っ暗!)
原題は「停電の話」

マンハッタンが停電になってしまいます。
レイチェル: The entire city's blacked out. (街全部が停電しちゃったわ。)
black outは「(停電などで)真っ暗になる」という意味ですが、「失神する」という意味もあります。
失神すると、目の前が真っ暗になっちゃうからでしょう。

フィービー: Can I borrow the phone? I wanna call my apartment and check on my grandma.
(電話貸して。うちのアパートに電話して、おばあちゃんが大丈夫か確かめたいの。)
What's my number? I never call me. (うちの番号って何番だっけ? [不審そうなモニカに]だって、自分に電話しないでしょ。)
そりゃ、そうだけど。申込書とかで自分の住所書くとき、どうしてるの?

ロウソクを持って入ってきたジョーイに、
ロス: Officiating at tonight's blackout is Rabbi Tribbiani. (今夜の停電の司祭を務めるのは、ラビのトリビアーニです。)
このセリフは、Rabbi Tribbiani is officiating...という文章を倒置にして、主語を強調しています。
ジョーイが持っているのは、menorah(メノーラ、発音はマノーラ)と言います。
儀式に用いる7本枝の燭台や、ユダヤ教の宮清めの祭りHanukkah(ハヌカー)に用いる9本枝の燭台があります。.
Hanukkahの祝日の1日ごとに一本ずつろうそくの火を付けていくのだそうです。
ロスとモニカはユダヤ人という設定になっており、後のエピソードで、ちょこっとそういう話も出てきます。
が、クリスマス(キリスト教の行事)で盛り上がる話も多いので、厳格なユダヤ教徒というほどでもないのかもしれません。 

フィービー: Look! Ugly Naked Guy lit a bunch of candles. (見て。裸のブ男がキャンドルに火をつけてるわ。)
レイチェル: That had to hurt! (あれは痛いわよ。)
みんなが驚いたのは、彼の体のどこか(イタそうなところ?)にキャンドルの火が燃え移ったから、のようです。

雑誌のモデルの人(名前はジル)とATMコーナーに閉じ込められたチャンドラー。
スマイルしてみせますが、逆に怪訝な顔をされ、
チャンドラー: You're definitely scaring her. (間違いなく、怖がらせちゃってるぞ。)
definitelyは、「明確に、きっぱりと、確かに」という意味です。
会話文でもよく使い、Definitely.は「もちろんそうだ。」、Definitely not.は「絶対そんなことないよ。」という意味になります。
scareは「・・・を怖がらせる」という意味で、自分が怖いときには、"I'm scared."「 怖いよー。」と言います。

ジル: Would you like to call somebody? (誰かに電話したいですか?)
チャンドラー: Yeah, about 300 guys I went to high school with. (うん、一緒に高校通ってた300人の同級生に電話したい。)
もちろん、これは心の声ですが、チャンドラーの気持ち、よくわかりますよね。
I went to high school withのwithが最後におまけのようについてますが、このwithがないと文章が不完全になります。
文法的に説明すると、I went to high school with about 300 guys.「僕は約300人の男たちと一緒に学校に通ってた。」という文章を、「一緒に通ってた約300人の男たち」と変形したものですから、withがなくなってしまうと、guysとI went以下がつながらなくなるんですね。
日本人が(って私もバリバリの日本人なんで、えらそーに言うことはないんですが、堪忍ね。)英作文をするときには、こういう最後につく前置詞を忘れがちなんですが、こうやってドラマとかを聞いてると、そのうち、この前置詞が不自然に聞こえなくなってきます。
なお、文法って聞くと、げげっ!と思う方も多いようですが、私はこうやってドラマを使って会話を覚えていくうちに、その文章の構造を掘り下げて理解するのには、やはり文法知識は不可欠だと思います。
もちろん、会話文なので、文法無視の場合も多々ありますが、やはり基本的な部分は文法にのっとっているのです。
文法書を最初から読もうとすると、途中で挫折しがちになりますが、実際に使われている会話から、逆に文法を紐解いていくのが、文法をより深く理解するコツだと思うのです。

ジルと一緒にいることを説明したいチャンドラーですが、ジル本人には聞かれたくない、そこでムニャムニャ言ってます。
モニカには何のことかわからずジョーイに代わりますが、ジョーイは電話を聞いて叫びます。
ジョーイ: Oh, my God! He's trapped in an ATM vestibule with Jill Goodacre!
(大変だ! チャンドラーはジル・グッドエーカーと一緒にATMコーナーに閉じ込められてる!)
ジョーイ: Chandler, listen! (チャンドラー、よく聞けよ。) [以下、ムニャムニャムニャ・・・]
チャンドラー: Like that thought never entered my mind. (その考えを俺が思いつかないとでも思ったか?)
チャンドラーのムニャムニャを聞き取れてるジョーイにも笑えますが、ジョーイまでムニャムニャ言わなくても、ジルには聞こえないってば。
でも、ジョーイのムニャムニャを今度はチャンドラーが聞き取れてるようですね。
いや、もしかして言ってることわかんないけど、わかったふりをしてるだけかな?

ここは解釈が分かれるところだけど、わかったふりをしてる方がチャンドラーらしい気もするけど、二人の結び付き(だんだんわかってきますが、二人はかなり気が合うタイプなので)を考えると、ジョーイのムニャムニャを聞き取れた可能性も高い、と。
皆さんはどう思われますか?

チャンドラーのlike以下の文章は、「まるでその考えが頭に(心に)浮かばなかったみたいに(俺に指示するが、俺はとっくにそんなことは思いついてるよ)。」という意味になります。

posted by Rach at 12:31| Comment(41) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは、がんばる父ちゃんです。

どうしても分からないことがあるので教えてください。
こちらの記事の最後に説明されております"Like that thought never entered my mind. "を私は”思いつかなかった”と訳してしまいましたが、チャンドラーの性格、こちらの記事、それから日本語版の台詞を見ると確かに"知ってたよ"というニュアンスの方が正しいように思いました。
Rachさんはどこからそのようなニュアンスを感じ取られましたか?

Posted by がんばる父ちゃん at 2006年05月24日 02:29
「がんばる父ちゃん」さんへ
こんにちは。ご質問ありがとうございます。

この like の使い方はフレンズに結構出てくるのですが、私がそのニュアンスを掴んだのは、日本語版のセリフ(字幕・吹替)からですね。これは like にポイントがあるのですが、注意しないで聞いていると流してしまいそうなので、日本語訳が役に立った良い例です。

この like については、この記事以外にも、
フレンズ1-4その4 ご質問
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470162.html
でも触れています。
1-4のセリフのやり取りを見ると、よりはっきりしますが、like を「・・・のように言うけど実はその逆」というふうに解釈しないと、つじつまが合わないし、面白くないのです。だから、やはりその日本語訳が正解なんだと思ったわけですね。

この like の使い方については、研究社英和中辞典に

like: (口語)まるで・・・のように、あたかも・・・らしく (注:非標準的用法)
It looks like he means to go. 彼は行くつもりらしい.

と書いてありますので、「まるで・・・のように」という意味が存在するのは確かです。(ただ、この辞書の用法と、このセリフのニュアンスは少し違う気はします。)

ここからはちょっと自信がないのですが・・・。
「as if +仮定法」で「まるで・・・であるかのように」という表現がありますよね。このセリフの like は、その as if を崩した、というか、それを口語的に言った形じゃないかと私は思っています。

as if の場合は、後ろに仮定法過去が続くことからわかるように、「実際はそうでないけれど、まるでそうであるかのように」という意味になりますよね。
実際、文頭を As if で始める文章で、
As if you didn't know! という言葉がありますが、その意味は「まるで知らないような顔をして! そ知らぬ顔をして! 知ってるくせに! 知らない訳じゃあるまいに!」という意味になります。
「あなたはまるで知らないかのように言う、もしくは知らないようなそぶりをしている(けど、実際は知ってるはずよ。)」というニュアンスですね。
このニュアンスが、ここでのチャンドラーのセリフの like と全く同じだという気がします。
「まるで・・・のように(言うが実際はそうではない)」という感じです。
ですから、私は「like+文章」という構文が出てくると、「その文章であるかのように言うが、実際はそうではない」と考えるようにしていますし、フレンズではそれでうまく解釈できているので、それで正解なんじゃないかなぁ、と。

この like の使い方は、いろいろ調べてみたんですが、はっきりとその用法について書いてあるものが見当たらないのです。でもニュアンス的には間違ってないはずです。なかなか便利な表現だと思うんですけどねぇ。

詳しいことをご存知の方は是非教えて下さいませ。
Posted by Rach at 2006年05月24日 07:27
私は全くそのままの like で考えてますけど。つまり、ジョーの指示に対し、゛そうそう、そんな事は全く思ってもいなかったみたいに言えばいいんだな、゛見たいな相槌というか。その前に、yeah が入ってますよね。それがポイントですか。
Posted by fdj at 2006年05月24日 11:19
fdjさんへ
お待ちしておりました。(微笑)

この like の解釈では 1-4 の時に、某所で "Like は It's like ..." だと説明されてましたよね。
で、その like の見解について語り合いたいところだと思ったのですが・・・。
その前にもしかして、
"that thought never entered my mind" について、私と違った解釈をされているのでしょうか?
まずそこを確認してから、ぼちぼちと暴走したいと思うのですが・・・(笑)。
DVDもスクリプトも確認しましたが、確かに yeah が前に入ってます。ですから、相槌だと考えることは可能ですよね。

この場面の状況を説明すると、直前のジョーがとにかくゴニョゴニョ言ってて内容がわからないのが困るんですが、何かアドバイスをして最後に right? って言ってる感じのイントーネーションです。
「こういう感じでアプローチしてみるんだ、だろ?」ってな感じかなぁ。
その後のチャンの表情は何だか怒ってる感じなんですよ。ジョーイの言ってることがわかってるのかわかってないのかもよくわからない。
だから、英語セリフの解釈としてよりも、その場の雰囲気からして、ジョーの意見にチャンが否定的なことを言ってる感じがしたんですよね。
これは解釈としてはかなり邪道だとは思いますが。

that thought... については、私は that thought がジョーイの指示した内容で、「その(ジョーイの言っている)考え(アイディア)は全く思ってもいなかった。」かのように・・・という意味だと思ったのですが、fdjさんは、that thought から mind まで全部が、ジョーイのアイディアを言い換えたものだとお考えですか?
ジョーイの指示を聞いて、「うんうん、それはつまり”そんな事は全く思ってもいなかった”てな感じのことだよな?」と言い換えているのでしょうか?

この部分の解釈についてまずは意思疎通を図ってから、like の話をじっくりと・・・(笑)。

(おまけ)
like について何を議論したいと思っていたかと言うと、
(1)この 1-7 の like と 1-4 の like は同じニュアンスなのかどうか、ということ。
(2)Like = It's like で「・・・みたいな」となるところまでは同じだと思うのですが、そこから「まるで・・・のように言うが実際はそうではない」とまで言ってしまうのは、ちょっと解釈としては行き過ぎなのかどうなのか、ということ。
単に相手のセリフを聞いて、それがまるで「like 以下の内容のように聞こえる」、「お前の言い方だと・・・みたいだな。」、「あなたは・・・と言いたいわけね。」という感じで止めておいた方が自然なのだろうか?
というところです。

私の言いたいこと、わかっていただけましたか? ちょっと私もこんがらがってきました・・・(笑)。いつもしつこくてごめんなさい。
Posted by Rach at 2006年05月24日 17:21
お話の主題が見えないのですが。Like って、あくまで「好き」か「〜のような」だけではないのでしょうか? 1―4のレイチェルの Like にしてもただ疑問になっているだけだと思うのですが。
Posted by fdj at 2006年05月25日 10:09
ややこしいことを書いてすみませんでした。
1-4 の like がただ「・・・のような?」という意味でそれ以上のニュアンスはない、ということならば、それで納得しました。ありがとうございます。

これ以降は、質問ではなく、また議論を挑んでるのでもありませんので、あまり気になさらないで下さいね。
ちょっと自分の考えを整理したいだけです。どうして、1-4 と 1-7 の like をあんな風に解釈したか、という理由でもあります。

私ももちろん like の意味としては「・・・のような」「・・・らしい」だと思っています。
1-4 のレイチェルのセリフが一番顕著だと思うので、ちょっと例に出します。

レイチェル: The valentine Tommy Rollerson left in your locker was really from me. (トミー・ローラーソンがモニカのロッカーに入れたバレンタインのプレゼントは、本当は私からのものだったのよ。)
モニカ: Excuse me?! (何ですって?)
レイチェル: Hello? Like he was really gonna send you one? She was a big girl. (もしもし? トミーが本当にモニカにプレゼントを贈るつもりだったとでも? [フィービーに]モニカはでっかい女だったのよ。)

このレイチェルのセリフは、まさに
「トミーが本当にモニカにプレゼントを贈るつもりだった」ようにモニカは言うのね?、それがモニカの言い分らしいわね?
ということだと思います。
その後、そのモニカの言い分はそうなのね?と言った後、レイチェルはそれが正しいか正しくないかには触れずに、いきなり「モニカは太ってたのよ」とフィービーに言ってます。
ですから、私はモニカの言い分に対して、Like...? 「あなたはこう言いたいのね?」と言っている気持ちの裏側には、それを完全に否定している気持ちが入っていると思ったんですよ。
だから、それをわざわざ訳に盛り込む必要はないかもしれないけど、レイチェルが「それは違うわよ。」と思っていることを暗に示したかったわけです。
特にこの時のレイチェルは Hello? とまで言ってます。これまた私の勝手なイメージですが、これは日本語で「もしもし、あなたちゃんと起きてる? 頭ははっきりしてる?」みたいなニュアンスだと思っていて(←これもあまり根拠はないですが)、「何バカなこと、言ってるのよ。」という気持ちが入ってる気がしたんですね。

ですから、疑問として聞き返すというよりは、「・・・だったとでも言いたいのかしら、あなたは?」という感じで訳してみました。
もちろん、ただの疑問だと言われればそうかもしれませんし、実際のセリフそのものは確かに疑問として尋ねているので、私のはちょっと行き過ぎなのかもしれないですが。
DVDの日本語もそういう雰囲気のもの(Like 以下を否定する感じ)になっているので、それに流されているというのは確かにあります。

as if と like の関係については、ロングマン現代英英辞典に like (conjunction 接続詞)の意味3として、informal as if と書いてありました。(「正しい英語とは認めない人が多い」のはあちこちに書いてありますが・・・。)
英辞郎には、接続詞の like の用例として、
Like you didn't know! 知らないふりをしちゃって!
というのが載っていました。(英辞郎についてはいろんな意見があるので、あくまで参考程度に考えていますが)
これはまさに As if you didn't know! の as if を like に置き換えた形です。
上のコメントで例に挙げた As if you didn't know! は英辞郎にも、研究社新英和中辞典にも載っていて、研究社には、"As if..." で「・・・というのじゃあるまいし」という意味が載っています。

Like you didn't know! は、訳としては文字通り「知らないみたいに!」でよいのでしょうが、裏の意味としては「知ってるくせに!」という意味があるような気がします。日本語で「知らないみたいに・・・」というとそんな感じに聞こえるのと同じかなぁ、とか。
英英辞典に Like you didn't know! のような用例が見当たらないので、ちょっと説得力に欠けるんですが・・・。

ですから、私の話の主題(笑)というのは、like を使った人の気持ちにそういう like 以下の事柄を否定する気持ちが入ってるような気がするのだけど実際はどうなんだろう、それはちょっと勘ぐりすぎ、もしくは見当違いなのかなぁ?・・・ということが知りたかったわけです。

like 自体には「・・・のような」という意味しかないと私も思っていますので・・・。fdjさんに楯突いているわけではありませんので、何卒ご容赦を(笑)。
Posted by Rach at 2006年05月25日 13:24
がんばる父ちゃんです。

こんにちは。
丁寧なご説明ありがとうございます。
ここで質問させて頂いた後、自分でももう一度じっくり考えてみました。

ここでは前後に文が続かないのでチャンドラーの表情からニュアンスを推察するしかないのですがそれもなかなか難しい。
(じつは私はチャンドラーの表情を怒っているというよりは、受け流している表情に見えました)

と言うことで、その前のジョーイのゴニョゴニョの内容を調べてみました。

"See if you can tell what kind of underwear she wears."
http://www.friends-tv.org/faq.html#3.17

↑どうもこれをしゃべっていたみたいです。

ということは、”そんなことは思いつかなかったとでも言っておこうか”というようにジョーイにはぐらかした回答をしているのかなぁと思いました。

Posted by がんばる父ちゃん at 2006年05月26日 01:31
「がんばる父ちゃん」さんへ
貴重な情報ありがとうございます。そういえば、視聴者からのこういう疑問にスタッフが答えるFAQ(frequently asked questions、よくある質問)ってありましたよね。過去に読んだような気もしますが、すっかり内容を忘れていました。

Like... に関しては、私の説明が長くて回りくどくなってしまってごめんなさい。却って混乱させてしまったようで本当に申し訳ありません。

チャンドラーの言い方がぶっきらぼうなので、怒ってるというよりは「受け流している、はぐらかしている」の方が確かに近い気がしますね。

そう言えばジルは Victoria's Secret (という会社のカタログ)で(下着の)モデルをしていたそうです。
(この記事ではあまりジル本人のことについて触れていなかったので、最後に、ジルに関する情報をまとめておきます。)

"See if you can tell what kind of underwear she wears."
を直訳すると「彼女がどんな下着をつけてるかがわかるかどうかやってみろ。」(←意味不明)なので、「彼女がどんな下着をつけてるのか確かめてみろよ。」ってところでしょうか。
ジョーイは、ジルが下着モデルだと知っているので、やっぱり Victoria's Secret の上等の下着をつけてるのかなぁ?と思ったんでしょうね。

それに対する返事、
"Yeah, like that thought never entered my mind."
を、ジョーイの話を真剣には取り合わないで、適当に流したものと考えると、私なりの訳では、「はいはい、そんなことは思いつかなかった、って感じだね。」というところでしょうか。(ニュアンスとしては、「がんばる父ちゃん」さんのと似た感じのものと考えています。)
セリフの訳としても、「はぐらかした相槌」として、その程度のニュアンスにとどめておいた方がいいのかもしれませんね。

ただ、このセリフ自体は、
Wow! That thought never entered my mind! 「わぁ、そんな考え、俺には思いつかなかったよ!(すごいなぁ)」、
または、そこまでテンションが高くないにしても、
Yeah. That thought never entered my mind. 「うん。そんな考え、僕には(確かに)思いつかなかったよ。(と素直に認める)」
というのとは明らかに違っていると思います。(私もしつこいですが・・・)
実際、チャンドラーもジョーイと同じことを考えていたと思いますし(笑)。だから、like 「・・・みたいな」を、無視するわけにはいかなくて、ただ、今の私には、それをどう言えば一番それらしく聞こえるか、というのが正直わからないわけですね・・・(泣)。

ついでのようで申し訳ないのですが、fdjさんへちょっとお詫びがあるのですが・・・
fdjさんの「そうそう、そんな事は全く思ってもいなかったみたいに言えばいいんだな」、というのは、「がんばる父ちゃん」さんの「そんなことは思いつかなかったとでも言っておこうか」と同じ感じですか?
だとしたら、以前に書いた私の質問がトンチンカンだったようです。ごめんなさい。(このお詫びの意味自体がよくわからないという場合は、無視して下さい。ちょっと上手く説明できなくて・・・)

最後に、ジル・グッドエーカーさんのデータをまとめておきますね。

IMDb: Jill Goodacre
http://www.imdb.com/name/nm0004969/
Wikipedia英語版: Jill Goodacre
http://en.wikipedia.org/wiki/Jill_Goodacre
Wikipedia では、Victoria's Secret でのジルの写真が見られます。うーん、やっぱりキレイだ。

Wikipedia英語版: Victoria's Secret
http://en.wikipedia.org/wiki/Victoria%27s_Secret
日本語では、ビクトリアシークレット、ヴィクトリアズシークレットなど、呼び方がどうも統一されてないようですが。
Wikipedia によると、Victoria's Secret というのは、女性用衣服の小売会社だが、特にランジェリーの会社として有名だと書いてあります。
その商品を掲載しているカタログに、ジルはモデルとして起用されていた、ということですね。
Posted by Rach at 2006年05月26日 11:22
軽い気持ちで、ひとつの提案として書いたのですが、、、。 私のお詫びとしては、確かこのエピソードは私が見たフレンズの記念すべき第一号なのですが、それ以来見ていないので、チャンドラーがどのように言っているのかが確認できません。 スクリプトから推測したまでなのですが、、、、。

ジョーの話の内容がそういうものであれば、解釈もまた違ってくると思います。 横にいる相手に話の内容が気づかれないように、あくまでひとつの提案を受けている、という感じを見せるために(そのままの意味で)そう言ったのかもしれません。 (たぶんそうだと思いますが) しかし、はっきりとはわかりません。

私の訳も、ジョーイのその前のセリフから推測したまでですので、コメントは控えさせていただきます。 どうも、お邪魔しました。

Posted by fdj at 2006年05月26日 16:40
fdjさんへ
「お詫び」だなんて・・・なんだか、お気を遣わせてしまったみたいで申し訳ありません。
「軽い提案」だといつもわかっていながら、私がそれを「重たーく」してしまうんですよね。(I feel I'm getting a deja vu.)
fdjさんに嫌われる前にこのクセは何とかした方がいいんですが・・・。(It might be too late, though.)←いちいち、英語で書かなくていいですか?
悩んでいる時ほど、自分の思考過程をすべて文字にしないと、頭が整理できないタチなんですよ、私って。(読んでる人にとってはいい迷惑ですよねぇ?)

私が勝手に、fdjさんの意見を、「それはこうですね、ああですね」と変な方向に推測していつもとんでもないことになるので(笑)、コメント欄では、いろんな意見として示しておくのにとどめておいた方がいいですよね。もちろん、私の意見もあくまで「私個人のひとつの意見」にすぎません。私はこう考えた、と言ってるだけのことです。

ジョーのセリフの内容については、ちょっと思うところがあるのですが、それは、次のコメント欄で、「がんばる父ちゃん」さんへのお返事として書かせていただきます。

fdjさんと私の意見が一致するほうが「めずらしい」ので(笑)、意見が合わないという部分に私は大きな意義を見出しているのですが・・・。
また「軽い気持ちの提案」をお待ちしております(にっこり)。
Posted by Rach at 2006年05月27日 07:18
「がんばる父ちゃん」さんへ
話を引っ張って申し訳ありませんが、ちょっと思いついたことがあるので書かせて下さいね。

FAQでは確かに「ジルの下着」の話をしたということになっていますが、本当にあのエピソードの撮影に使われたスクリプトに、「そういう内容のセリフをゴニョゴニョ言え」と書いてあったかどうかは正直わからないなぁ・・・と思っています。
ファンからの質問に対して、スタッフが「あぁ、あれはねぇ、実はこういうことだったんだよ。」と後付けのような形で適当に面白く回答する、というのはよくある話だと思うんですよね。(アニメ作品のスタッフインタビューではよくあることで、「それって、後からてきとーに言ってるだろっ?! 絶対に、その当時にそんなこと考えてたはずねーよ!」というのを何度も経験しました・・・あ、私、昔アニメファンだったんです・・・笑)

再度DVDを見てみたのですが、そのセリフの長さとジョーイの言ってる音声の長さが合っていないような気もしますし、'what kind of underwear' と言っているようにも聞こえなくもないけど、それもちょっと自信ないし・・・という感じですね。
ネットスクリプトでも、チャンドラーのゴニョゴニョの内容(ジルとATMにいる)はわかるように書いてありますが、ジョーイのは全く何を言ってるかわからないように書いてあります。

The One Without A Name...Yet というサイトのスクリプトでは

CHANDLER: ( Muffled ) I`m trapped in an ATM vestibule with Jill ( Extremely Muffled.) WOODACREAAH!!!!!!!!
JOEY: ( Very excited, in disbelief.) Oh my God .... ( Joey points rapidly at the phone.) he's trapped in an ATM vestibule with Jill Goodacre. Chandler listen, listen ( Now Joey speaks in a muffled voice.) Hurm hur hur hurm hur hur ahur hur. ( Totally unrecognisable. )
「ジョーイは音を殺した声で」「全くわからない」とト書きにもあります。

もうひとつ、別のスクリプトを発見しました。
TKTV -Friends-
http://friends.tktv.net/Episodes1/summaries/7.html

CHAN: I'm trppd... in an ATM vstbl... wth JLL GDCR.
JOEY: [to everyone] Oh my God! He's trapped in an ATM vestibule with Jill Goodacre! [on phone] Chandler, listen. [says something intentionally garbled]
「わざと不明瞭なことを言う」とト書きにかいてあります。

以前に記事にも書いたように、本当にゴニョゴニョの内容がわからないのに、適当にわかったふりをして相槌を打ってる、という可能性も捨てきれないと思うし、fdjさんのおっしゃるように(←これまた誤解だったらごめんなさい)「ジルに電話の内容がわかるとまずいから」あまりはっきりとしたことは言えなくて世間話みたいに漠然とした返事をしている、あるいはジョーイの提案をそのまま繰り返しているかのように見せている、という可能性も大いにありますよね。

正直、私はこの場面を初めて見た時、チャンのセリフの意味がはっきりわかったわけじゃないけど、大爆笑してしまいました。
それは、
モニカは当然チャンドラーのゴニョゴニョがわからない。(当たり前だ!)
でも、ジョーイにはそれがわかった。(まじかよ?)
で、必要ないのにジョーイまでゴニョゴニョしゃべってる。(ジョーイは普通にしゃべればいいってば!)
ジョーイのゴニョゴニョに驚くことなく、チャンドラーは平然と返事している。(あれがわかったのかよ!?)

という、たたみかけるようなテンポの良さに笑ってしまったんだと思うんですね。だから、最後のチャンドラーのパンチライン(オチ)の意味が正確にわからなくても、チャンドラーが「普通にわかったように返事してること」そのものが面白いんだと思うんです。

もちろん、そのセリフの意味を追求することは大事だと思うのですが、仮にわからないからと言って笑えない、ということもないと思います。
スクリプトもあえてジョーイのセリフの内容を伏せていますし、FAQで質問されているくらいですから、観客はジョーイのセリフの内容を正確には把握していない、それでも大爆笑してしまう、ということなんですよね。

そのFAQの情報を利用して、そういうセリフだという可能性が高いと考えてそこから解釈をする、というのはアプローチとしては間違っていないと思いますし、今回はそれでまた解釈の可能性を広げることができて良かったと思っています。
でも、観客はその情報を知らずに笑っている、というところにも注目してもいいんじゃないか、とも思います。

それから、「結局、このセリフの正解は何なんだろう?」ということですが、やっぱり私には正解はわかりません。それに一つの正解なんてないかもしれないですしね。ネイティブでもこのセリフをみんな同じように受け止めているかどうかはわからないです。同じように笑っていても、その「面白い」と思ったポイントは各自で異なっているかもしれませんし。

私はいつも正解を探しているんではなくて、「これはどうなんだろう・・・?」と思っていろいろ調べる過程そのものが、私の英語学習だと考えています。だから、正解が見つからないまま、ほったらかしている部分もたくさんありますし、それはそれでいいと思っています。そして、他の方の意見を聞いて、「あぁ、そんな見方もあるなぁ」と思うのがまた勉強になるわけですね。(どうしても自分一人だと視野が狭くなるので)
私はフレンズ10シーズンを全て見ましたので、フレンズのセリフやギャグのパターンに随分慣れてきたと思うのですが、それでもわからない部分はよく出てきます。でも、そんなもんだと思うんですよ。ノン・ネイティブの私が全て解明できるほど、全米No.1ドラマの脚本は薄っぺらいものではない、と思うからです。(わからないことに対する言い訳みたいに聞こえますが・・・笑)
今回みたいに、一つのセリフや単語で、いろいろ時間を費やして結局どうなのよ、という感じですが、「こんなに大変なら、もうフレンズ学習はやめちゃおう」じゃなくて、「そのわからなさ具合がたまらなく面白い」から私はこの学習法が一番好きなんですよね。

「がんばる父ちゃん」さんが新たな情報を調べて下さったのが嬉しかったので、ちょっと熱く語ってしまいました。すみません(笑)。
Posted by Rach at 2006年05月27日 07:34
確かにゴニョゴニョが分からなくても皆さん爆笑していますし、私も笑ってしまいましたので、正確な解釈が必要というわけではありませんね。
(今回の皆さんの回答のようにいろんな解釈をしてもストーリーとしては笑えますし)

今回私は文言だけを見て(というか訳の時は背景がすっかり頭か飛んで)訳していて、チャンドラーのあまのじゃくっぽい性格無視した訳となってしまったのですが、今回の色々な回答の中でRachさんが文言だけでなく、チャンドラーの表情、声からもニュアンスを感じとられているような気がして、これが大事なんだな、これが今抜けてるんだなと気づきました。
当たり前のことなのですが、訳にばっかり集中するとなんかこうなっちゃう性格でして。。。

また、色々質問させて頂くかも(きっと質問すると思いますが)しれませんが、よろしくお願いします。


Posted by がんばる父ちゃん at 2006年05月30日 01:50
「がんばる父ちゃん」さんへ
お返事ありがとうございます。
私もフレンズで学習を始めた時は、単語の意味を調べて、セリフの「意味を取る」ことだけしか考えていませんでした。セリフの英語そのものがどういう意味なのか、に意識が集中して、「どういうつもりで言ったのか」というところまでは正直、頭は回りませんでしたね。

今のように表情や声、さらには前後の状況からニュアンスを掴むようになったのは、しばらく経ってからだったと思いますね。これは「慣れ」みたいなものです。
連続ドラマではレギュラーの性格も掴みやすいですし、そこからそのセリフのニュアンスを探ることも可能だから、学習に向いているんだと個人的には思っています。

私も自分なりの勝手な解釈を繰り広げているだけですので、本当にあくまでも「いち視聴者」の意見として聞いて下さいね。
またいろんな質問をしていただいて、一緒に考えられたら、もっとフレンズが楽しめると思います。
こちらこそ、これからもよろしくお願いします!
Posted by Rach at 2006年05月30日 11:01
どうも 周回おくれ(もいい所)のALFです。

以前の記事を読んだときにも質問しようかな、と思って忘れていたのですが、1−4の迷えるレイチェルの中で、まさにレイチェルが悩みをぶつけている場面

Floopyって造語のやりとりで笑いがおこる所なんですけど、キョトンとしていたモニカも『Un-floopy』って使ってみたら、フィービーが言う台詞


"Oh, like that's a word."
ここで爆笑


これも 『まるで(辞書に載ってる)単語みたいじゃん (そうじゃないのに)』

って反語のlikeとして受け取れますか? 私はlikeの反語用法(漢文みたいですね)という解釈、分かりやすくて助かりました。 でも実際に聞いているときにそこまで頭が回らず ??? となること必死です。(苦笑)

あと、遅くなりましたが village の追記ありがとうございました。
Posted by ALF at 2009年10月05日 21:23
ALFさんへ
フレンズ1-4 の、"Oh, like that's a word." も、上のコメント欄で私が書いている「反語の like 」だろうと思います。
自分が変な言葉を編み出したくせに(フィービーは自己流の言葉をよく作る人なので)、それを友達が使うと「普通の言葉みたいに使っちゃって(そんな言葉存在しないのに)」みたいに言うのが、「フィービーが最初に使ったんだろ!」とツッコミたくなるわけですよね。

こういう Like は結構フレンズで出てきます。何度も出会っているうちに、「反語的な言い回しだから…」などと頭で考えなくても、感覚的に受け止められるようになる気がします。

village の記事、遅くなりました。わざわざのお礼、ありがとうございました。
Posted by Rach at 2009年10月06日 07:10
ジョーイがモニョってるのは他の女性に聞かれたくなかったのだと思います。推測ですが ジルは有名な下着モデルなので
おそらく ジルに今どんな下着つけてるか聞いてみてといったのではないでしょうか
Posted by PSY at 2010年10月15日 13:31
PSYさんへ
お返事遅くなり申し訳ありません。

ジルは下着モデルですから、そういう質問である可能性が一番高いですよね。「どんな下着をつけてるか」か、「下着がちらっとでも見えたか?」とか、下着がらみの質問なのは間違いないでしょう(笑)。

上のコメントでも話題に出ていましたが、フレンズのファンサイトの FAQ で、そのモニョってるセリフは、
"See if you can tell what kind of underwear she wears."
だった、というスタッフの回答がありますし、その回答も納得できるものですね。

上にも書いたのですが、ネットスクリプトを書いた人(ディクテーションした人)も、セリフの内容はよく聞き取れなかったようで、このエピソードでは、モニョってる内容がわからなくても笑える、という面白さがあると思います。
ですから、そのセリフの内容は何であったかがわからなくても、ドラマを見る上で支障はないのですが、何と言っていたのだろう?と想像することはファンとして楽しいことだと思います。

私は「ジョーイの方はジルを気にする必要がないから、ごにょごにょ言う必要ないのに!」と思って笑ってしまったのですが、ジョーイにはジョーイなりの理由があった、というPSYさんの解釈を聞いて、その方が自然だなと思いました。下着の話なのはほぼ間違いないですから(笑)、その話題を悟られたくなくて、ジョーイは同じ部屋にいる女性陣を気にしてモニョった、男子が二人で下着の話題をこそこそ電話で話している、という面白さなんでしょうね。

貴重なご意見、ありがとうございました。
Posted by Rach at 2010年10月20日 11:45
ははは。

今頃こんなところにコメントします。
片付いてるところをかきまわすようでごめんなさい。

この回のチャンドラーが一番好きですのん。
心の叫びが笑えるし、はしゃぎようが
かわいいし、最後にジルが立ち去った後に
いとしそうに見送ってからカメラに
頼み込む姿も、すげー気持ちわかるなあって。
本気で銀行に頼んだら?って思いながら見てました。
(何年も前に見たきりなおにこんなに覚えてる!)

ジルって人もすごい美人で見ていて同性の目にも楽しいし、
不気味だったはずのチャンドラーと仲良く座り込んで、
胡坐をかいてペンを回して遊ぶところが大好きです。

それで、この回はどんな感じかとこちらを
拝見してみました。

それで今もう一回見ています。やー。若い!

ほんとだ!

what kind of underwear と聞こえますね!

Rachさんのこだわり、すごくわかります。
映画を見ていて、字幕に違和感を感じた時に、
考えてる時はある種楽しいのに、それを
誰かに語ろうとすると、くどくどと語ってると思えてきます。

私は、Like that thought never entered my mind.っていうのは、

「思い浮かばなかったとでも?」みたいな感じかと思います。

「全然思いつかなかったみたいに」という形に
日本語に直訳してみても、やっぱり
「思いついたに決まってる」というニュアンスに
なる気がします。

チャンドラーはよく皮肉っぽく言いますよね。
この直前にも、

Yeah, that is the part of focus on, you idiot.

って言いますもんね。そういう習性からしても、
また、この二人の考えはだいたい通じるところからいっても、
また、ジョーイの、当たり前のことをすごいひらめきのように
いう習性からしても、
いまさら何いってんだよ的な、言うまでもないに決まってるだろ
って雰囲気に見えます。

やっぱり私くどい^^;)

それにしてもこの頃のチャンドラーはハンサムさんですね。
Posted by Ranch at 2011年03月03日 01:26
Ranchさんへ
コメントありがとうございます。昔の記事にコメントいただけるのもとても嬉しいです。

この回のチャンドラー、私も大好きです。最後にカメラに頼むあのセリフがすごく面白くて。
ジルも魅力的ですよね。最初は、「何?この人?」みたいな顔をしていたのに、すっかり打ち解けて、あの紐についたペンを回す遊びもほんと楽しそうでした。

こういう Like... は、フレンズによく登場するんですよね。仲の良い友達ならではの皮肉っぽい表現だと思います。

「こだわり」と言いますか、一応、今の自分が考えていることを、きちんと文字化しておかないと、後でまた全く同じことで悩んだりしそうだから、なんですよね。過去に考えた時には、自分なりにこう解釈してみた、ということを、参考になるような資料と一緒に書き残しておくと、再び同じ問題を考える時に、自分の勘違いを見つけやすくなるから、だと思います。
このブログは、自分の学習ノートを公開しているようなものなので、私のくどさ全開!(笑)みたいになっていますが、いろいろなことを考え、迷いながら解釈してるんだなぁ、というところを、同じ英語学習者の方々にわかっていただけたらな、と思いながら書いています。
Posted by Rach at 2011年03月03日 15:16
こんばんは。
質問ですが、チャンドラーがモデルとATMホールで閉じ込められているシーンの台詞。

that is the part to focus on

が、よくわかりません。「集中する部分だろ!」って意味でしょうか?
字幕は「どっちだっていいだろ」となっていましたが、私にはこういう感じでは訳せませんでした。よろしかったら解説をお願い致します。
Posted by pj at 2011年05月25日 23:04
pjさんへ
ご質問ありがとうございます。

まずは、that is the part to focus on を直訳すると、「それが集中すべき(焦点を当てるべき)部分だ」ということになりますね。

問題のセリフのシーンは以下のようなものでした。

停電で銀行のATMコーナーに閉じ込められてしまったチャンドラーは、一緒に閉じ込められた女性の顔に見覚えがあって、「ビクトリア・シークレットのモデルの、”なんとか・グッドエーカー”だ」と必死に名前を思い出そうとしています。
彼女が携帯で、「はーい、ママ、ジルよ」と名乗ったので、ジル・グッドエーカーだとわかった直後のセリフ。

チャンドラー: (Voice over.) She's right. It's Jill. Jill Goodacre. Oh, my God! I am trapped in an ATM vestibule with Jill Goodacre. Is it a vestibule? Maybe it’s an atrium? Oh, yeah, that is the part to focus on, you idiot. ([声だけ(心の中の声)] 正解だよ。ジルだ、ジル・グッドエーカー。なんてこった。俺は ATM vestibule に、ジル・グッドエーカーと閉じ込められてるんだ。vestibule かな? もしかしたら、atrium かも? ああ、そうなんだ、それが(お前が今)意識を集中させるべき部分なんだね[そこがお前の関心の的なんだね]、このアホ!)

有名モデルのジルと二人きりで閉じ込められているというこの状況で、「今閉じ込められているこの場所は、vestibule と呼ぶべきか、それとも atrium と呼ぶべきか」という「くだらない」(笑)ことで悩んでいる自分に気が付いて、「ほほぅ、お前が今、意識を集中させるべきところはそこなんだね、この状況で、vestibule か atrium かが最大の関心事なわけだ」と、自分のアホさ加減(笑)を自分でバカにしているセリフになると思います。つまらないことで悩んでいる自分に対して、「そんなことで悩んでるの、このおバカ!」とあきれ、怒っている感覚ですね。そういう「あきれ」が、DVDの日本語訳の「どっちだっていいだろ」という言葉になったのだと思います。
「お前が今、意識を集中してるのはそんなこと?」→「そんなこと、どっちだっていいだろ」という流れですね。
Posted by Rach at 2011年05月26日 14:34
おはようございます。
こんなに早く返答を貰えるとはおもってませんでした(驚)
忙しい中、ありがとうございます。

解説を読んで、合点がいくとはまさにこのことと思いました。
頭の中のもやもやがスッキリして気持ちの良い朝です(笑)
ありがとうございました!
Posted by pj at 2011年05月27日 06:55
pjさんへ
温かいお返事ありがとうございます。
「合点がいく」と言っていただけて光栄です。

コメントのお返事は、今後も私の都合によって、早かったり遅かったりしてしまうと思います。
遅くなった場合でも、必ずお返事はいたします。今後ともよろしくお願いします。
Posted by Rach at 2011年05月27日 13:38
初めまして!いつも楽しく解説読んでいます、コウメイと申します。

that is the part to focus on

のところで一言すみません。
私が思うに、この表現は「集中するところじゃない」というニュアンスだと思うのです。
justを補うとより分かりやすくなると思います。

that is (just) the part to focus on

「それは集中する一部分にすぎない=集中するところじゃない」というニュアンスです。
もちろん、ここにいうthe partは「vestibuleかatriumか」であって、本筋は「ジルと何を話すか」ですよね(笑)

ちょっと気になったのでコメントさせていただきました。
Posted by コウメイ at 2011年09月19日 14:20
コウメイさんへ
初めまして。いつも楽しく読んで下さっているとのこと、光栄で嬉しいです。ありがとうございます。

さて、that is the part to focus on について。
コウメイさんのコメントを読ませていただいた後、再度、私なりに考えてみたのですが、やはり私には、直訳すると「それが集中すべき(焦点を当てるべき)部分だ」になるように思いました。

おっしゃるように part の日本語訳としては、「一部分」という意味がありますが、同時に「部分」という訳もありますよね。
「一部分」という訳語からは、「全体の中の一部分(のみ、だけ)」というニュアンスも感じられますが、そういう意味の場合は、only part of the... のように、「だけ」を強調する only や、「何かの一部分」であることを示すための、of the... という言葉も必要になってくるように思います。

例えば、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) で、part の項目を見てみると、

(only) part of the problem/explanation/reason etc.

というフレーズが載っていますが、その場合は、「問題・説明・理由の一部分にすぎない」という意味になるでしょう。

このチャンドラーのセリフが、もし、
That is only part of the problem/question.
のような文章だったら、「それは、問題の(ごく)一部分にすぎない」=「それは問題の本筋、本題ではない」という意味になると思うのですが、the part to focus on はやはり「集中すべき部分(ところ、箇所)」という意味で、このセリフは、「それが(お前が)集中すべき部分なんだな、お前が意識を集中させるのはそこなんだな」→「そんなどうでもいいことにこだわるな、このバカ」と、心の中でくだらないことで悩んでしまっている自分自身に対する「あきれ」のセリフであるように私は思いました。

「一部分」という日本語訳から「ただの一部分にすぎない」というイメージが湧いてしまうこともありますが、例えば、研究社 新英和中辞典には、以下のような語義と例文が載っていました。

part=重要な部分, 要素
Music was (a) part of his life. 音楽は彼の生活の不可分な要素だった。

この文章の part のニュアンスは、「ただの一部分にすぎない」という否定的なものではなく、「生活、人生の(欠けてはいけない大切な)一部、部分」という感覚があるように思います。そのことからも、part を only part of something 「何かの一部分(にすぎない)」と完全なイコールで結びつけてしまうのは難しいように思うのですね。

この問題のフレーズを、他の英語で言い換えるとすると、
Is that the part where you think you should focus on? 「そこ(vestibule か atrium かという問題)が、お前が神経を集中すべきだと考える部分(箇所)なのか?」
みたいな感じになるでしょうか。
それを皮肉っぽく、「ほうほう、それが、(お前が今)意識を集中させるべき部分なんだねぇ」と疑問文ではなく肯定文の形で自分自身に対して言ってみせたのが、今回のセリフだと私は思いました。

セリフというのは、試験の問題集のように「絶対的な答え」があるわけではないので、上に書いたこともあくまで「私の意見」に過ぎません。参考程度にお聞きいただければ幸いです。
貴重なご意見、ありがとうございました。
Posted by Rach at 2011年09月20日 16:58
はじめまして。
最近やっと「ビバリーヒルズ青春白書」が苦手だったため偏見で見なかったフレンズをシーズン4まで購入し英語学習に励んでます。
それでRachさんのサイトを見つけて読ませていただいてますが、「いやー!勉強になるわぁ!」の一言です!
Rachさんのこの記事が2005年7月・・・?うへえ(汗)
本当、いまさらフレンズ見始めるなんて時代遅れもいいとこですわ・・・。
Rachさんの推奨されてる5段階の観賞法で見てますが確かに毎回新しい発見がありますね!しかもぜんぜん飽きない!
1話見終わるごとにRachさんの解説で5回見ても分からなかった部分を質問者様たちと、その後の丁寧な回答も合わせて読んで感心してます。

Like〜を As if〜と捉えておられるのに目からウロコがポロリと落ちました。色んな辞書引いてもピンとこなかったのがピンときました(笑)

でも未だに何回見ても笑えないのがレイチェルとフィービーが猫の飼い主を探してて、とあるおじいさんの部屋でのやりとり。2人が立ち去った後おじいさんが「You owe me a cat」で観客が笑ったところが「?」という感じで・・・
あれって何が笑い所だったんでしょうか?

シーズン10までRachさんのサイトにお世話になるつもりなのでこれからも頑張ってくださいね。

Posted by シャーリー at 2012年03月04日 16:29
シャーリーさんへ
はじめまして。コメントありがとうございます。
おっしゃるように、ドラマや映画というのは、好みが分かれるものですよね。「ハマれない」作品では多くを学ぶことは不可能だと思いますし、やはり苦手かも…と思うものには手を出しにくいですよね。

お尋ねの You owe me a cat については、該当記事を発見して下さったようで、ありがとうございます。また、「勉強になるわぁ」と言っていただけて光栄です。そう言っていただけると励みになります。これからも頑張って、せっかくなので、ファイナルまで到達したいと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。
Posted by Rach at 2012年03月05日 18:04
先だっては別件でご意見いただきありがとうございました。Like that thought never entered my mind.のlikeの解釈の件で疑問に思いましたので、また書き込みさせてもらいました。

私はRachさん含め多くの方が主張されているのとは全く逆で、この場面では文字通りにnever entered my mindだったんだと思います。この時点でチャンドラーが欲しかったのは有名モデルであり自分よりもはるかに社会的ランクが高く超美人の女性をどうやってくどくかという実践的なアドバイスであり、パンツの色を確認しろというような程度の低い話ではないはずです。ジョーイは「Chandler listen.」と切り出していますが、これは重要なアドバイスがこの後に続くことを暗示しています。しかし見事に裏切られたので失望しているわけです。答えはチャンドラーがまったく考えていなかった程度の低いことだったので、never entered my mindなのです。セレブで美人の女性と交際し結婚もという夢を持っていたと思われるので、パンツのことなど考えているはずがないと思います。私は男ですが同じ状況であればろくでもないアドバイスに失望すると思います。yeahは気のない返事をする時のyeahでしょう。(私もRachさんと同じでこの二人は”もごもご”の内容を理解しあっているという立場です。)パンツの色を確認しろということは番組の関係者が後から適当に答えただけで正しくなかったとしても、ジョーイの言ったことは考えてもいない失望をさそうに十分なことだったのだと思います。

これより後の場面で、(チャンドラーの一世一代のチャンスのことなど知らずに)仲間たちは今までにセックスした一番変な場所についてのんきに語っています。さらに情熱的な恋を経験をしない人生もあるというような話が続きます。しかし一方でチャンドラーは少年の初恋のような気持ちになっておろかな言動を繰り返しているという対比になっています。チャンドラーはへんな場所でセックスするには最適な場所にいます。チャンドラーは情熱的な経験をしている真っ最中です。大都市が停電して現実から遊離した運命を感じさせるロマンチックな夜である。停電が終わるなり現実に戻り到底かなわない思いをあきらめている。このような演出からもチャンドラーは夢見心地な気分だった=下品で即物的なことを考えていたはずがないと思います。このエピソードの一番最初でフィービーが歌う時に「about that moment when you suddenly realize what life is really all about」と言っているのもこのエピソードに対して示唆的です。アメリカのドラマや映画の脚本はねりにねられていて、冒頭で持ってくる人生に関する台詞には通常その後のエピソードについてなんらかの含意がありますし、同じ時間に異なる場所で同時進行している出来事にはなんらかの対比構造あるいはシンクロ構造があります。(この後でレイチェルがパウロと出会ってからはシンクロ構造に変化しています。)

日本語訳は「俺もそれは考えた。」と全く逆の内容になっていますが、これは典型的な意訳であり、この場面で正しく「そんなことは思いもつかなかったよ。」と字幕で表示しておいて、しかし内心は感謝ではなく失望しているという状況を視聴者に把握させるのは困難なので、正しい翻訳をせず、失望しているという部分のみを伝えようとしていると思います。日本語でもけんかをした時に相手に対して「ご立派な考えね。」とか「おりこうさんな話ね。」というような返し方がありますが、これを英語の字幕にするなら「なんて自分勝手なの。」とか「無理に決まってるでしょ。」とか文字の上では真逆の字幕になると思います。

したがってここでのlikeはas ifという意味ではなく、”似たような”という意味の形容詞だと思います。ネイティブが多義な単語をどう迷わずに瞬時に理解してるかということを考察すると、もっとも一般的な使い方を第一に当てはめると思うのですが、like that thoughtが主語の位置に聞こえた場合、”それと似たような考えは”という名詞句を主語と解釈し、つまりlikeを形容詞”似たような”と解釈するのが最も一般的であり、それで意味が通らない時に初めて思考回路が再解釈を求めると思います。likeにはたしかにas if のような使い方や反語的な使い方がありますが、この場面ではそういう使い方ではないというのが私の理解です。

1−4のlikeは私もas ifっぽいニュアンスのlikeだと思います。品詞も形容詞でないのは明らかです。

なんだか反論しておいて言うのもなんですが、このブログは本当に勉強になりますし、読んでいてとても楽しいです。私は単に考えるのが好きなだけですので、お時間あれば私の考えに対してご意見いただければ幸いです。
Posted by 神田 at 2012年11月28日 19:45
神田さんへ
コメントありがとうございます。

この Like に関しては、自分でも驚くほどのこだわり(笑)があって、やはり今でも、As if の意味である、という気がするのですが、ただ、「この時にチャンドラーが求めていたのは、実践的なアドバイスであり、パンツうんぬんの程度の低い話ではないはず」というのは、確かにそんな気がしますね。

ジョーイの発言があまりにも低レベルだったので、あきれた感じで「そんなことは思いもつかなかったよ」と言いたいのなら、私の感覚だと、Oh, that never entered my mind. のような感じで、Like は使わないのでは?と思ったりもします。

「like that thought が主語の位置に聞こえた場合、”それと似たような考えは”という名詞句を主語と解釈し」というところですが、「ジョーイが言うようなそういう考え」という意味だと、such a thought とか、あるいは、thought like that の語順になるような気が私にはするのですね。

「俺がジョーイの言うようなことを思いつかなかったとでも言うのか? そんなのとっくに思いついてたさ」という意味では、確かに「そんな低レベルのアドバイスを求めていたはずはない」というのと合わない気がするのですが、チャンドラーのその言葉そのものが「あーあ、ためになるご意見をありがとうよ!」的な皮肉になっている、と考えるのもアリかな?と思ったりします。

実際にはチャンドラーがパンツの色がどうのこうの(笑)と考えたわけでもないけれど、ジョーイがもったいつけて言ったアドバイスが「あまりにもくだらないもの」だったので、「ああ、俺も(そういうくだらないことは)当然頭に浮かんだよ」と言ってみせた。けれど実際は「もうちょっとましなアドバイスをくれてもいいんじゃないか?」というのが本音だった…という解釈はいかがでしょうか??

私も自信があるわけではないのですが、1つのご意見としてお聞きいただけると幸いです。これについては、もう少し考えてみますね。また何か思いついたら、こちらに書かせていただきます。

また、エピソード内における、「含意、対比構造、シンクロ構造」のお話は、確かにおっしゃる通りだと思いました。セリフの解釈に悩むとどうしても、そのセリフ1文にばかりとらわれてしまいがちですが、そういう全体的な観点からセリフの意味を見てみることも、とても大切なのだと改めて思いました。

貴重なご意見、ありがとうございました。
Posted by Rach at 2012年11月30日 19:35
Rachさん丁寧なお返事をいただきありがとうございます。私は今頃になってフレンズを初めて見ているので完全に時代遅れで書き込んでいるのに返事をもらえて感激です。ただ私はRachさんには面倒なことだろうなと思いながらも疑問に思ったことを書き込まずにいられないだけなので、面倒であれば無視してください。私に限らずいろんな人の書き込みに丁寧に答えていらっしゃるので、すごく親切な人だなあと思いその分余計に申し訳ないなと思います。

まずRachさんのおっしゃるようにthought like thatのほうが英語らしいと思いました。

>実際にはチャンドラーがパンツの色がどうのこうの(笑)と考えたわけでもないけれど、ジョーイがもったいつけて言ったアドバイスが「あまりにもくだらないもの」だったので、「ああ、俺も(そういうくだらないことは)当然頭に浮かんだよ」と言ってみせた。けれど実際は「もうちょっとましなアドバイスをくれてもいいんじゃないか?」というのが本音だった…という解釈はいかがでしょうか??

この解釈賛成です。すごくしっくりきました。

ここから自分の話で恐縮ですが、私は今TOEIC900点くらいで、仕事でも英語は必要ないのですが、40歳になってなにか新しいことを始めようと思い一念発起して英語の勉強を始めました。学生時代は750点くらいでしたがその後全然英語の勉強はしていませんでした。Rachさんのブログを偶然知って、海外経験なしでドラマを使ってTOEIC990点を達成されたと知り感銘している者です。TOEIC900点と990点の差は400点と900点の差より縮めるのは大変だろうと理解していますので、分不相応な書き込みをしていることをお許しください。

Rachさんのブログでわからないことをチェックしながらフレンズを見ています(すごく役に立っています)ので、今後も疑問に思ったことを書き込ませてもらいたいのですが、面倒であれば返事はもらえなくてもまったく気にしません。(古い話なのできちんと答えようと思ったら見直したりもしないといけないでしょうし、逆の立場だったら本当に面倒だろうと思います。)
Posted by 神田 at 2012年12月01日 02:23
神田さんへ
ご丁寧なお返事ありがとうございます。

まずは私の解釈に賛成して下さり、ありがとうございます。それから、コメントの書き込みに関しては、このように、過去の記事にコメントをいただけることは大変光栄で嬉しいです。
特にシーズン1は、解説を飛ばしている部分が多いので、コメントをいただくことで、その補足ができれば、私としても嬉しいです。

これからもよろしくお願いいたします。
Posted by Rach at 2012年12月03日 15:55
Rachさん、こんばんわ。

早速ですが、このニュアンスがどうしても判らないので教えてください。

停電でみんなで集まって告白話で盛り上がっているシーン

Rachel: The weirdest place would have to be・・the foot of the bed. ここは過去の話なのに、何故単純に過去形じゃなくてwould have to・・・という表現になっているのでしょうか?
(その前のモニカもジョーイも使ってますよね)
正直助動詞苦手です(涙) あのニュアンスがス〜っと頭に入ると
カッコいいなぁ〜と勝手に思っています。

よろしくお願いします。
Posted by やっちん at 2013年01月25日 18:55
やっちんさんへ
こんにちは。ご質問ありがとうございます。

まさにおっしゃる通りで、助動詞のニュアンスがスッとわかる、というのは超カッコいいですよね^^
英検1級に出てくるような、めったと見ない難解単語の意味を知っているよりも、こういう would のニュアンスを理解する方が、ずっと難しく、またカッコいいと個人的にも思っています。意味がわかった上で、それを自分で使いこなせたらもう…すっげーかっちょいい!って感じですね(^^)

この would は、婉曲のニュアンスを含めた「〜であろう」という感覚だと思います。

英辞郎には以下のように出ています。

would have to say
〜と言わざるを得ない◆【用法】控えめに意見を述べるとき

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
would : (spoken) used to say what you think is likely to be true, when you are not sure
例) I guess she'd be about 30 now.
つまり、「自分の思うことが本当のようであると言うために用いられる、自分が確かでない(確信が持てない)時に」。
例文は、「彼女は今、30歳くらいだろうと思う」。

この例文も、I guess she is about 30 now. でも本質的な意味は変わらない気がしますが、is ではなく、would be のように would を入れることで、「確かじゃないけど、多分そうなんじゃないかなぁ」的なニュアンスが出せる、ということなのでしょう。

私が持っている英文法の本、
数研出版 「基礎と完成 新英文法」の p.140 には、would について、以下のように説明されています。

(引用)
He/She/It would で「断定的でない推量」を表す。
That would be the milkman. 「あれ(音)は、たぶん牛乳屋だろう」
どの用法においても、will を用いた場合よりも、控えめまたは丁寧になる。
(引用終わり)

そして、この have to (be) は、よくある「〜しなければならない」ではなく、「〜に違いない」ですね。
ですから、would have to (be) は、「〜に違いないだろう」ということになります。
「違いない」と断定したいところだけれど、あくまで自分の考えではそうだろうなと思うだけで…というニュアンスを重ねて、「〜に違いない、だろうね」と言っている感覚になるのだと思います。

ですから、その前のジョーイのセリフや、ご質問のレイチェルのセリフはいずれも、「今までで一番ヘンな場所は○○に違いない(ってことになる)だろうね」と言っていることになると思います。
Posted by Rach at 2013年01月28日 16:38
Rachさん、丁寧な解説本当にありがとうございました。
モヤ〜ッとしていた霧がスッキリ晴れました♪
助動詞のニュアンス、同意して頂けて嬉しかったです!
そっか、そっか、そういうニュアンスだったんですね〜

have to(be)の意味、すぐ「〜しなければならない」の方で考えて
ました。推量ありましたね〜〜 もっと頭柔軟にしなくちゃ!(笑)

気をつけて聞いているとこの表現別のシーンでも出てきていて、結構
使われる言い方なんですね。 ホント「フレンズ」凄い!

で、ちょっと話は変わるのですが・・・
Rachさんの本、買って読んでいます。 でひとつ質問があるのですが、フレンズ一通り観てもはやネタバレ状態ですが(笑)今からでも
完全5段階やってもいいでしょうか? 今は英語音声、日本語字幕で
3回位観て、そのあとで英語音声、英語字幕で繰り返し観る、という
方法でやっています。一話につき大体5,6回は観ているということになります。日本語で何度も観ていると、あ〜あのセリフは英語でこういうのね!と判る楽しさを味わっていて、最後にこのブログで確認作業+使えそうな表現を書き留めています。せっかくなので楽しくかつ役に立つ観方をしたいので、アドバイス頂ければ嬉しいです。
これからもどうぞよろしくお願いします。
Posted by やっちん at 2013年01月30日 16:56
やっちんさんへ
ご丁寧なお礼のコメントありがとうございます。
また、拙著を買って読んで下さっているとのこと、本当にありがとうございます。大変光栄で嬉しいです!

そうですね、ご自分が良いと思われる方法で進んでいかれたらいい、とは思うのですが、ただ、「一通り観てもはやネタバレ状態」であるならば、最初の「英語音声、字幕なし」はあまり意味がないかもしれませんね。拙著にも書きましたように、その段階は「素の状態で自分がどこまでわかるかを知る」という段階なので、ストーリーもセリフもわかっている状態では意味がないように思うわけです。

それでも、「英語の音が聞き取れているかどうか?」の再確認のために、「英語音声、字幕なし」の段階をやってみる、というのなら、それはそれでいいのかな、とも思います。大切なのは、ご自分で「こんな段階必要ないんじゃないか?」と思うことがあれば、スパッと省略して、最後の「英語音声、英語字幕」での確認作業の方に、時間と労力を費やす方がいいのでは?ということです。

まだよくわからない…ということであれば、何回か「完全5段階」でやってみて、「退屈に感じる」(笑)段階は、次からはカットする、というのも方法の一つかもしれませんね。
Posted by Rach at 2013年02月01日 17:19
Rachさん  

アドバイスありがとうございました。
あまり囚われずに、いろいろ試してみようかなぁってお返事読んで
思いました。一通り観た、といってもすべて覚えている訳では
もちろんないですし・・・(笑) 最後の英語音声、英語
字幕で判らない表現を潰していく作業はとても面白いのでこちらは
じっくりと取り組んでいきます。いっぱ〜い判らないこと出てくるので
これからもよろしくお願いします。
Posted by やっちん at 2013年02月02日 19:47
やっちんさんへ
ご丁寧なお返事ありがとうございます。

そうですね、ご自分でいろんなパターンをお試しになった上で、一番なじむ形、楽しく学べそうに思える方法を選択されたらいいと思います。

「最後の英語音声、英語字幕で判らない表現を潰していく作業はとても面白い」とのこと、それはとても素晴らしいことですね。ここが最大のポイントであり、この部分にどれだけしっかり取り組めるかが、英語力向上には大事になってくると思うからです。是非楽しみながら続けて行って下さい。

また、わからないところなどありましたら、お気軽にご質問下さいね。
Posted by Rach at 2013年02月04日 15:31
Rachさん、はじめまして。
yahoo.comの知恵袋で見つけましたよ、「反語の like 」を使っている会話を!
http://answers.yahoo.com/question/index?qid=20090425133948AA3HzfB

質問者の質問は、
「Any good methods to get rid of blackheads?
 Okay, so I have blackheads around my nose, and my pores are huge around it too. So I was wondering if anybody had ANY methods to get rid of them fast and easily...whither it's acne products that you buy, or homemade methods. Thanks!」

質問後寄せられた回答群に質問者はちょっと切れ気味。
皆ありきたりの答えだったからです。質問者は以下の補足を載せました。

Additional Details
「Okay, well, I've TRIED to pop them and it does not work.」
TRIEDが大文字、「それはもうすでに試しましたからっ!」という感じですよね。そしてその後の文です。
「Like that thought never occured to me "wash ur face!" I've already tried that, and obviously it didn't work. So I need to know any products or methods that actually do work.」
「顔を洗えとかね、まるでアタシがそんなこと思いつかなかったみたいに言ってくれるけどね!もうそんなの試したってゆーーのっ!」
そんな意味ですよね、ここ。これ、チャンドラーの
「Like that thought never entered my mind.」と同じニュアンスだと思うのです。

実は、私もRachさん同様(?)なんでも理屈から入るタイプで、この文章に引っかかって先に進めませんでした。で、いったんRachさんの解釈に納得したものの、こちらで他の方のコメントを読んで考えがぐらつき、何とか本当の意味を知りたいと思っていました。
そこで、yahoo.comに行き、"Like that thought never"で検索したところ上記がヒットしたんです。

以下もヒットしました。
http://help.com/post/255943-i-love-a-girl-but-i-dont-know-if-sh
※リンク先コピペして良いのかわからなかったのですみません。
 怪しいサイトではなく、知恵袋に似た所みたいなのですが、ここでの、質問
「i love a girl but i dont know if she likes me.」
に対して次々と回答が寄せられていますが、4件の回答を寄せている「jasshugh8 」さんはどうやら質問者のようで、2つ目のコメントで、
「yeah like that thought never entered my mind! haha! but the fear of rejection is just too strong!」と言ってます。
これも、前後の関係からどうみても、
「そんなこと思いつかなかったみたいに言ってくれてるけどね、ハハハ」という意味だと思います。

あー、なんかすっきりした気分。
今日は日曜日。昨日、Rachさんの著書「シットコムで笑え!」を読み終わり、今日は以前挫折したまま終わっていたフレンズを見ていました。で、疑問に思った点を検索していて、こちらの「likeの反語用法」を発見したのです。
すっご〜く楽しい休日になりました。Rachさんありがとう。感謝です。

理屈っぽすぎて語学と楽器は無理だと思い込んでいましたが、Rachさんの御本のお陰でなんだか少しやる気が出てきました。
追伸:ずいぶん古い記事にコメントしてゴメンナサイ……。
Posted by 三原 at 2013年07月14日 20:42
三原さんへ
はじめまして。古い記事にコメントをいただけるのは、本当に光栄で嬉しいです。ありがとうございます。

そして、実際に使われている貴重な用例の情報、ありがとうございます。おっしゃるように、Like that thought never occured to me... は「まるでアタシがそんなこと思いつかなかったみたいに言ってくれるけどね!」というニュアンスですよね!
2つ目に挙げていただいた例、like that thought never entered my mind! も、まさに「そんなこと思いつかなかったみたいに言ってくれてるけどね」ということで、チャンドラーのセリフの like と同じ感覚だと私も思いました。

そんな風に、ネイティブの実際の会話での使用例が見つかると嬉しいです。私もおかげさまですごくすっきりした気分になることができました(^^)
また、拙著をお読みいただけたとのこと、誠にありがとうございます。本もブログもそのようにしっかり読んでいただけていると思うと、これからもますます頑張ろうという意欲が湧いてきます。私の方こそ、すごくすごく感謝です!
これからもどうかよろしくお願いいたします。
Posted by Rach at 2013年07月15日 09:00
著者の方からお返事がいただけるとは思ってなかったのでびっくり…。
こちらこそ、ありがとうございます。

フレンズの笑いは今まで好きではなかったのですが
(日本人ってアメリカのコントがピンとこないですよね)
Rachさんのお陰で興味がわき、好きになってきました。
まだファーストシーズンの途中に居ますけれど、
いつかはトップページの記事がわかるようになりたいです。
ありがとうございました。
Posted by 三原 at 2013年07月19日 12:21
三原さんへ
ご丁寧なお返事ありがとうございます。

いわゆるアメリカンジョーク、というのは、日本人にはピンと来ないものも多いですよね。そういうものも、じっくり英語のセリフに取り組んでみたり、あるいは元ネタとなっているサブカルネタがわかったりすることで、あぁ、そういうことか!と笑えるようにもなったりします。

これからもそんな風に「アメリカの笑い」を楽しく解説して行けたらなぁ、と思います。今後ともどうかよろしくお願いします。
Posted by Rach at 2013年07月19日 13:57
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