単語を調べるのは大切なプロセスですが、知らない単語が出てきたからといって、それを単語帳にして覚える、とかは必要ないでしょう。
フレンズで一度聞いたことあるけど、その後、出会ったことのない単語は、実際、たっくさぁーんあります。
ひとまず、英語を解釈する段階まで終われば、次のエピソードに行きましょう。
エピソードが進み、シーズンが進んでいくうちに、「あ、これ前にも聞いた(調べた)単語だな。」とか、「このフレーズ、よく出てくるよね。」とか、何となく記憶に残っていくものです。
そういう記憶に残るほどよく出てくる表現は、使いやすい、また聞く機会の多い表現だと言えます。
前回までにお話しした"くどい"5段階のプロセスを「はしょる」には、以下のようにしてはどうでしょうか。
1. 英語音声、字幕なし
2. 日本語音声、英語字幕
(2007.9.19 追記)
この 2. の段階については、「日本語音声、日本語字幕」の方がいいかもしれません(実際に私もそうしています)。
その理由については後述していますので、お好きな方を選んで下さい。
(追記はここまで)
3. 英語音声、英語字幕でわからないところを調べる。
少なくとも、この3段階は必要だと思います。
(その後、もう少し、そのエピソードで耳を慣らしたいと思うのであれば、英語字幕を出した状態で、リピートモードでリスニングしましょう。私はせっかちなので、どんどん先へ進みましたが。)
2.の段階については、日本語字幕も重要なんですけどねぇ。
でも、日本語は、字幕か音声かどちらかを選べと言われると、情報量の多い(文字数の多い)、さらにニュアンスの伝わりやすい音声で、イメージ作りをした方がいいのかな、と思うのです。
(ただ、英語のダジャレなどは、英単語に日本語訳のふりがなをふってあることの多い字幕の方が、わかりやすいかもしれません。
吹き替えは、完全に日本語の別のダジャレに変わっていることがあります。)
ここで大事なことは、「ニュアンス」「イメージ」です。
英語を英語として理解する、ということは、英語のセリフを「日本語に置き換えるのではなく」、観念的にイメージで捉える、ということなのです。
いつかは忘れましたが、以前、文藝春秋で(いきなりお堅い本を出してブログを高尚に見せようとしてるわけではありません(笑))、日本人にとっての英語、みたいな特集があり(はっきりしたタイトルは忘れました)、キヤノンの御手洗冨士夫社長(だったと思う)が、こんなことを書いておられました。
「英語に慣れてくると、ある話題について、"英語で聞いたんだったかな、それとも日本語で聞いたんだったかな"、とどちらの言語で聞いたかが思い出せなくなる。」と。
「英語を英語のままで理解する」、というのはこういうことだ!、と、その時感じました。
くどいくらいの5段階のプロセスで聞いていると、本当に英語と日本語が交錯してくるのですが、同じシーンを、英語で聞いたり、日本語で聞いたりしているうちに、そのニュアンスが一致してくるのです。
それも、セリフとしてまとめて聞いているので、逐一、英単語を日本語に訳していくのではなく、セリフとしてそっくりそのまま日本語のイメージに置き換わるので、別のドラマで同じ英語のセリフを聞いたときに、そのセリフの意味、それに込められている感情などがパッと思い浮かぶようになるのです。
フレンズの英語セリフに慣れてくると、英語でしゃべっていても、聞いている方は、頭の中では吹き替えでしゃべっているかのように聞こえてくるのです。
大袈裟と思われるかもしれませんが、慣れてくると、本当に、「さっきのギャグ、英語で聞いたんだっけ? 日本語で聞いたんだっけ?」とか、「あれ、このギャグ、さっきも聞いたよな。あぁ、そうか、英語で聞いたんだった。」というふうに思えるようになるのです。
「生意気なこと言うな!」とパソコンの前で怒っていらっしゃる方もおられるかもしれません。
でも、この感覚は、ある程度英語が理解できる方にとっては、かなり実感できるものだと思います。
エンパス(超能力者)の人が、他人の頭に直接イメージを送る、というようなことがありますが(スタートレックの見過ぎ、ですよね?)、その場合も、けっして「言葉」を送っているわけではなく、感情やビジュアルを相手に伝えているのでは?
大切なのは、置き換えた"言葉"ではなく、"イメージ"なのです。
この"はしょらない"5段階を、私はしばらく続けながらエピソードを進んでいきましたが、そのうち、早く先のエピソードに進みたいのと、じれったいのとで、はしょるようになりました。
「英語音声、字幕なし」を最初にするのは、絶対に変えませんでしたが、だいたい筋が理解できているのであれば、話の細かい筋を再確認するために、(前に書いたはしょる2.の「日本語音声、英語字幕」の代わりに)「日本語音声、日本語字幕」にして、まとめて日本語に置き換え(こんな見方してる人は少ないと思うけど)、最後に「英語音声、英語字幕」にして、調べる、という風になりました。
調べる単語も、だんだん減ってくるものです。
そのエピソードのトピックにより、普段はあまり知らないような単語が出てくることもありますが、それ以外の日常会話は、本当に調べる必要がなくなります。
エピソードによっては、辞書の助けを借りないで済んだものもあるくらいです。
長い連載(?)になりましたが、以上が私のDVD学習法でした。
また、皆さんの学習法も教えて下さると嬉しいです。
次回は、またフレンズの解説に戻ります。
(Rachのお願いです)
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satさんはじめ、読んで下さった方々こそ、ご苦労様でした。
どの方法が最適かは人それぞれだと思います。この方法も試された上で、ご自分に合ったやり方を見つけて下さいね。
特に、4段階目の「日本語音声、英語字幕」を初めてやってみて、「これって結構効果あるかも」と思いました。こういう組み合わせは、試したことがありませんでした。
>情報量の多い(文字数の多い)、さらにニュアンスの伝わりやすい音声で、イメージ作りをした方がいいのかな、と思うのです。
>ここで大事なことは、「ニュアンス」「イメージ」です。
英語を英語として理解する、ということは、英語のセリフを「日本語に置き換えるのではなく」、観念的にイメージで捉える、ということなのです。
ああ、これって大事ですよね。簡単な単語の組み合わせの英語でも、パッとイメージにならないセリフってありますものね。
DVDを見ながらの学習って、場面や俳優の表情、イントネーションとともに表現が覚えられるので効果的ですよね。
(次のコメントに続く)
私はフレンズのDVDは持っていないのですが、オルセン姉妹の「ふたりはお年ごろ」(全4巻)と、彼女たちの映画「ニューヨーク・ミニット」を持っているので、しばらくこれらで5段階法を試してみたいと思います。フレンズも追って購入しようと思っています。(フレンズはレンタルで1stシーズンの3分の1ぐらいを見ました)
フレンズDVDでの学習が始まったら、こちらのブログで表現とか学ばせてください。よろしくお願いします。
オルセン姉妹かわいいですよね。最近のお姿は写真でしか知らないのですが、フルハウスのミシェルは可愛かったなぁ。
tkshmyさんのブログ、拝見いたしました。ミシェルの写真が載ってる! フルハウスもお好きなんですね。
フレンズよりも先にフルハウスのDVDが発売になっていたら、私もフルハウスで勉強してたかもしれません。(日常会話が多いですから、使える表現が多そうだし・・・)
それに私のブログのことも紹介して下さったんですね。光栄です。参考になるかどうかはわかりませんが、わかりやすい解説をモットーに頑張りますので、今度ともよろしくお願いいたします。
トラックバックありがとうございました。私のブログを紹介して下さったんですね。とっても嬉しいです!
スパムトラックバックがDIONのLOVELOGで流行(?)したため、ある時期から、TBを受け付けない設定にしておりました。その関係で、サイドバーではトラックバックの一覧を表示しない設定にしています。申し訳ありません。
紹介していただいたので、期待を裏切らないように頑張りたいと思います。これからもよろしくお願いいたします!
shooと申します。
こちらのDVD学習法を参考にさせていただき、映画DVDを使ってトレーニングを行なっています。
とても効果的で、楽しく続けられそうです。
そのうち、フレンズにもチャレンジしたいと思っています。
また、私のブログのでもこちらの記事を紹介させていただきます。
どうぞよろしくお願いします。
はじめまして。コメントありがとうございます。
shooさんのサイト「ペラペラ英語マスターへの道」は、ブログランキングで以前からお名前を拝見しておりましたので、存じ上げておりました。このようにお声を掛けていただいて、光栄で嬉しいです。
それに早速、貴ブログの最新記事で、私のブログのことを紹介して下さったんですね。ありがとうございます。
DVD学習法には人それぞれいろいろな方法があると思いますが、自分に合ったやり方で取り入れると、とても効果的な学習法だと思います。私はもっぱらドラマですが、好きな映画をたくさん見るのも効果的ですよね。
こちらこそ、これからもよろしくお願いします。