モニカと会話している間に、自分もモニカに干渉しすぎていたことに気づいてきたママ。
髪型を直そうと手を伸ばしますが・・・
ママ: Those earrings look really lovely on you. (このイヤリング、あなたにとってもよく似合うわ。)
モニカ: Thank you. They're yours. (ありがとう。このイヤリングはママのよ。)
ママ: Actually, they were Nana's. (もともとは、おばあちゃんの持ち物よ。)
actuallyは文全体を修飾して、「本当は、実は」という意味になります。
ママには小言ばかり言われてきたモニカ。
おばあちゃんという肉親を亡くして、かえって、祖母、母、娘と受け継がれてきたものの大切さを知ったのかもしれません。
ママとモニカの距離が少し縮んだ瞬間でした。
(でも、今後もママの小言がなくなることはないようですが・・・)
と、しんみりしていると、出席者の男性陣はラジオのフットボールで大騒ぎ。
パパ: Now I'm depressed! Even more than I was.
(今、すっかり落ち込んだよ。[ママたちににらまれて] ますます意気消沈だね。)
depressedは「意気消沈する、落ち込む」という意味。
depressionは「不景気、不況」という意味になります。
やっぱり義理の母なのでパパはあんまり悲しんでなかったようです。
now(今やっと、というニュアンス)落ち込んだ、と言ってしまいますが、気まずくなったので、前(お葬式)も落ち込んだけど、そのまた上にがっかりした、とおまけのように付け加えたのです。
あまりフォローになってませんが。
セントラルパークでおばあちゃんの遺品の写真を見る6人。
おばあちゃんと友達の写真のタイトルは
"Me and the gang at Java Joe's" (私とジャワジョーズの仲間)
レイチェル: Monica, you look just like your grandmother. (モニカ、あなた、おばあちゃんにそっくりね。)
ロス: It looks like a fun gang. (楽しい仲間みたいだな。)
gangは「ギャング、一団、一味」。
Javaは「ジャワ、ジャワ産のコーヒー」、javaも「コーヒー」という意味です。
また、joeにもコーヒーという意味があるので、Java Joe'sという名前はコーヒーハウスの名前のようです。
おばあちゃんが仲間と過ごしたJava Joe'sは、モニカたちのセントラルパークみたいなもののようですね。
カメラが引いていって、6人を映し出します。
おばあちゃんの仲間たちみたいに、自分たちも将来こんなふうに懐かしむことができるのかなぁー、みたいに、ちょっと照れてる6人です。
見ている方もちょっぴり恥ずかしいというか、何だかキュンとしてしまいますが、時代を超えて、楽しい仲間たちが集う風景というのは同じなんだなー、と友情の大切さを認識できるシーンです。
ジョーイ: Look, look, look! I got Monica naked! (見ろよ! モニカの裸、発見!)
ロス: No, no. That would be me again. (違う。それも、また僕の写真みたいだ。)
I'm just trying something. (ちょっと「何か」になろうと挑戦してるところだよ。)
somethingとは、girlのようです。「あるものを隠して」女の子のふりをしている写真のようですね。
あんまり見たくないけど・・・みんなもちょっと唖然としてましたね。
シェリーがデートさせようとしたローウェルと休憩室で会ったチャンドラー。
チャンドラー: I don't know what shelly told you about me, but I'm not.
(シェリーが僕のことなんて言ったか知らないけど、僕は、(ゲイとは)違うぞ。)
ローウェル: I know. That's what I told her. (わかってるよ。僕もシェリーにそう言ったんだ。)
チャンドラー: Really? So you can tell? (本当? じゃあ、君は(ゲイかそうでないかの)違いが分かるの?)
ローウェル: Pretty much. Most of the time. We have a kind of radar. (大体は、ほとんどわかるよ。僕たちはその手のレーダー(探知機)を持ってるんだ。)
ゲイだと思われてずっと悩んでいたチャンドラーですが、本当のゲイの人には区別がつくようで、
「君は違う」とのお墨付きをいただきました(笑)
ローウェル: By the way, your friend, Brian, from Payroll? He is. (ところで、君の友達の、給与担当のブライアンだけど。彼は、そうだよ。)
チャンドラー: He is? (彼はゲイなのか?)
ローウェル: And way out of your league. (君には高嶺の花だけどね。)
チャンドラー: Out of my league? I could get a Brian. If I wanted to get a Brian, I could get a Brian. (高嶺の花? 俺だって、ブライアンくらい落とせるさ。もし、その気になれば、ブライアンくらい、ものに出来るよ。)
たまたま入ってきた男性に、
チャンドラー: Hey, Brian. (やぁ、ブライアン。)
チャンドラーが密かに(?)狙っていたブライアンはやはりゲイでしたが、シェリーだけでなく、ローウェルにまで「高嶺の花」だと言われてしまいます。
むっとしたチャンドラーは一人ぶつぶつ言いながら出て行きますが、偶然ブライアンが居合わせており、彼に挨拶をしてチャンドラーは去っていきます。
聞いてたブライアンの心中やいかに!?
こういう風に最後の最後のエンディングで、劇中で名前の出てきた人が実際に登場するのも、演出として非常に面白いですよね。
何となく、みんなの話から、漠然とした人物のイメージを持つものですから、その期待を裏切らないような人が出てきた時、観客は爆笑してしまうのです。
キャスティング担当のセンスの見せ所ですね。
(2009.12.10 追記)
以下の記事で、チャンドラーとローウェルが休憩室で会った時の最初の会話、
チャンドラー: So how's it going there in Financial Services? (それで、財務担当はどんな感じ?)
ローウェル: It's like Mardi gras without the papier-mache heads. (張り子の頭がないマルディグラみたいな感じだね。)
について、いろいろと考察しています。
興味のある方は覗いてみて下さい。
フレンズ1-8その7
(追記はここまで)
(Rach、今日も頑張ります)
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さて、1-8の最後の部分の会話の意味が分からず、質問させてください。
Chandler : How's it going there in Financial Services?
Lowell : It's like Mardi Gras without the paper mache heads.
この"Mardi Gras without the paper mache heads"のような状態とはどのような状態なのでしょうか?
大きい顔のはりぼてがないだけで、マルディグラの祭りのように騒がしくきちがいのように"忙しい"ということの例えでしょうか???
Rachさんの分析ではどうなりますでしょうか?お願いいたします。
はじめまして。ご訪問&コメント、ありがとうございます。
「張り子の頭のないマルディグラ」というのは、実際に張り子の頭で仮装したりはしないけど、お祭りのマルディグラぐらい大騒ぎだよ、という意味がまずは挙げられるでしょうね。
実はマルディグラについて調べていて、このセリフには別の意味もあるような気がしてきました。ちょっと長くなりそうなので、それについては、別の記事、フレンズ1-8(その7) として投稿しようかなと思っています。
申し訳ありませんが、もうしばらくお待ち下さいませ。
なるべく気をつけてコメントします。
そこで今回はこのストーリーに関しての質問なのですがブログ内にもある
セントラルパークでモニカの祖母が写っている写真を見ていくつの時?
と聞いていて返答が24か25とありました。1939年といっていたような気もするのでそうすると計算が合わないです。
モニカの祖母が24か25と言うことでしょうか?
それにしてはやはり年代の説明が付かないような・・分かる範囲で良いので説明して頂けたら幸いです。
コメントありがとうございます。
サイドバーの件、こちらの方こそ、いろいろお願いを書かせていただいて申し訳ありませんでした。ご理解いただけたこと、心より感謝です。
では早速ご質問について。
モニカのおばあちゃんの写真を見ながらのやり取りは、以下のようになっていましたよね。
レイチェル: Wow, Monica, you look just like your grandmother. How old was she there? (まぁ、モニカ。あなたはあなたのおばあちゃんにそっくりね。そこでは彼女は何歳だったの?)
モニカ: Let's see, "1939." Yeah, Twenty-four, twenty-five. (そうねぇ、"1939年"。うん、24歳か、25歳ね。)
ロス: Looks like a fun gang. [They all look at each other and smile] (楽しいギャング(友達・仲間)みたいだね。[フレンズはみんなお互いを見て微笑む])
How old was she there? の there は「今見ている、その写真(の中)では」という感覚で、she はモニカのおばあちゃんのことですね。
その写真に写ってる時のおばあちゃんは何歳くらいだったの? と、モニカの祖母の年齢を尋ねていることになります。
仮に25歳とすると、おばあちゃんは 1914年生まれ。和暦では大正3年に当たります。
この フレンズ1-8 の放映は 1994年だったので、このエピソードでおばあちゃんは80歳で亡くなった、ということになりますね。
私はフレンズたちと同世代なのですが、私には明治44年(1911年)生まれのおばあちゃんがいたので、大正3年生まれのおばあちゃんなら、フレンズたちのおばあちゃんの年齢的にも合うと思います。
年代の説明が付かないような気がしてしまうのは、フレンズ1-8 が 1994年放映だった、という「コメントを書いている今と、フレンズの放映日とに23年の誤差がある」ためかなぁと思ったのですが、いかがでしょうか?
ロスが Looks like a fun gang. と言った後、カメラが引いていって、その写真と同じような構図になるように、フレンズたちを映し出しています。
モニカにそっくりなおばあちゃんが写真の中では25歳だった、そして、それを見ているモニカも、そのエピソードでは25歳前後なので、写真の中で友達に囲まれているおばあちゃんと、今のモニカが同じ状態であるということを映像で見せていることになります。
今回はおばあちゃんのお葬式の話なので、ちょっとしんみり、ほろりとさせるシーンも多いのですが、おばあちゃんの写真を小道具として使うにあたり、今のモニカと同じ年であることがわかるように「当時のおばあちゃんは 24, 25歳」とセリフで年齢を言っている、モニカのおばあちゃんくらいの年齢の人が25歳だとすると、その写真が 1939年くらいならちょうどいい、との判断で、写真の年代も明言しているという脚本上の流れになると思います。
1939年は第二次世界大戦が始まった年で、世界的には平和とは程遠い動乱の時代でしたが、そんな中、友達と楽しそうに写真に納まっている様子が、余計に幸せな雰囲気を醸し出すことにもなるのでしょうね。
改めて考えてみると、シーズン1 はそんなに前なんですね。1994年は私が会社に入って2年目くらいのことなので、それを考えると、ものすごく前であることを実感します^^
とても的確且つなるほどとなる部分が多くまたもやお助けして頂きました・・。
自分には父方に大正生まれの祖父母がいたのですが確かにご説明の通りなら年齢合致しますね。本当にありがとうございました!こうやって色々解決してみていけると楽しいドラマが更に楽しめます。
ご丁寧なお礼のお返事ありがとうございます。
的確、なるほど、と言っていただけて光栄です。
脚本で年代や年齢が出てくる場合だと、でたらめな数字より、ある程度根拠のある数字を使う方が、視聴者は違和感を持つこともなく、作る方もあれこれ考えなくて楽、ということがある気がします。
「計算してみたら、年代的には合ってるんだなぁ」とわかり、脚本家の人が「モニカのおばあちゃんならこのくらい」と設定したんだろうなと想像すると、ドラマがより楽しめますよね(^^)