2005年08月16日

フレンズ1-12その3

チャンドラー: It's just, with my last roommate... (ただ、前のルームメートがさ・・・)
ジョーイ: I know all about Kip. (キップの話はもういいよ。)
I know all about...は直訳すると、「・・・については全て知ってる」、つまり、もうその話は全部聞いたから、もう話さなくていい、ということですね。
前のルームメートの話を出されて怒り出すジョーイ。
「元彼の話をする彼女」(もしくは、元カノの話をする彼氏?)に怒ってるようなジョーイの態度が笑えます。

チャンドラー: We bought a hibachi together, then he ran off and got married...and things got ugly. (俺とキップは一緒にバーベキューコンロを買ったんだ。その後で彼は俺から逃げ出して結婚して・・・かなり悲惨な状況になったんだよ。)
hibachiは見てわかるとおり、日本語の「火鉢」が語源です。
こんな言葉が英語になってるなんて、面白いですね。
チャンドラーも、やはりルームメートを、自分を捨てた彼女か何かのように語っています。

ジョーイ: Let me ask you something. (ちょっと聞かせてくれ。)
Was Kip a better roommate than me? (キップは俺よりも良いルームメートだったか?)
チャンドラー: Don't do that. (それは聞かないで。)
二人の間では、キップの話はタブーとなっているようです。(チャンドラーはちょっとふざけてるようにも見えますが。)

フィービーはマッサージの仕事をしています。
フィービーの同僚: And Ms. Summerfield canceled her 5:30 shiatsu. (サマーフィールドさんの5:30の指圧はキャンセルね。)
ここでも、日本語から来た言葉、shiatsu(指圧)が出てきました。
今回のエピソードは、火鉢とか指圧とか何故か日本語が語源の単語が出てきますね。
スマトラ沖地震のニュースでよく使われていたtsunami(津波)もそうでした。

同僚: I don't mean to sound unprofessional, but...Yum! (プロらしくないかもしれないけど・・・おいしそう!)
yumは、yum-yumとかyummyとか言いますが、「おいしい、おいしそう」という意味です。
男性でも女性でも、魅力的な人を見た時に、使ったりします。
同僚もマッサージ師なので、お客さんをそうやって品定めしたり、そういう目で見たりするのは、プロらしくないと思っているようですが。
で、現れたのは、なんとレイチェルの彼氏のパウロでした。(彼っておいしそうですかねぇ?)

セントラルパークにイライラしながら入ってくるフィービー。
モニカ: What's the matter? (どうしたの?)
フィービー: Nothing! I'm sorry. I'm just, I'm out of sorts. (何でもないわ。ごめんね。ただ、機嫌が悪いだけよ。)
out of sortsは「元気がない、機嫌が悪い」という意味です。

フィービー: He made a move on me. (パウロが私にせまってきたのよ。)
ジョーイ: The store'll be open tomorrow. (家具屋は明日も開いてるだろうし。)
チャンドラー: More coffee. (コーヒーおかわり。)
make a move onは直訳すると、「・・・への行動を開始する」ということ、そこから、「・・・に言い寄る、ナンパする、口説く」という意味になります。
その発言を聞いたジョーイとチャンドラーは、机を買いに行く予定をキャンセルし、一緒に話に加わろうとします。

家具屋さんで机を選んでいるジョーイとチャンドラー。ですがなかなか決まりません。
チャンドラー: You pick one. (お前が選べよ。)
ジョーイ: How about the ladybugs? (テントウムシの机はどう?)
チャンドラー: So forget about the birds, but big red insects suggest fine dining?
(鳥の模様ならダメで、大きい赤い昆虫ならごちそう、って感じがするんだな?)
ジョーイ: Fine! Do you want the birds? Get the birds! (いいよ。鳥柄の机が欲しいんだろ? じゃあ鳥柄のにしろよ!)
チャンドラー: Not like that, I won't. (そんな風に言うなよ、鳥柄は選ばないよ。)
Kip would've liked the birds. (キップなら、鳥柄が気に入ってくれただろうに。)
ladybugは「テントウムシ」。アメリカでは縁起の良い虫といわれており、アクセサリーのデザインに使われることが多いそうです。
それにしても、まるで結婚前の夫婦がブライダル家具を買ってるかのような雰囲気の二人。
趣味が合わないので、どちらも納得せず、さらにチャンドラーは元ルームメートならわかってくれる、とまで言い出す始末。
泥沼のカップルみたいになってます。

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posted by Rach at 19:27| Comment(10) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。
Rachさんの勉強法を参考に、去年の12月からフレンズを使っての勉強を始めました。Rachさんや他の方のコメントを読むのは楽しいですね。人によって色々な解釈があって勉強になります。
さて、セントラルパークでフィービーがパウロにお尻を触られた話をしてる時、ロスがそれは女性の人権問題だ、レイチェルに言うべき…というようなことを言うシーンがありますよね。そのあとロスに同意を求められたジョーイが言うセリフ

Feminist issue.That's where I went!

がいまいちよく分かりません。辞書で調べるとgoには「訴える」という意味もあるようなので、このwentはgoの仮定法と考えて「俺が女だったら人権団体に訴えるよ」という感じなのかとも思ったんですが、その意味だとgoの後ろにtoが付く気もするし…。日本語訳は「俺は女性の味方だよ」でした。時間があるときにコメントいただけたらうれしいです!
Posted by ぽん太郎 at 2008年05月26日 16:56
ぽん太郎さんへ
はじめまして。コメントありがとうございます。
フレンズで英語を学ばれているとのこと、こういうブログを運営している者としては、とても嬉しいです。ありがとうございます。
メルマガなどで自分の解釈を一方的に送信するのではなく、ブログという形で他の方のご意見を聞くことができる、というのが、自分にとっても良い学習環境だと思います。私もこれまでたくさんのことを学ばせていただきました。色々な解釈を提示して下さる方々には本当に感謝しています。

Feminist issue? That's where I went. というセリフの厳密なニュアンスは…難しいですねぇ。私もはっきりとはよくわかりません。
とりあえず、思ったことを書いてみます。

ぽん太郎さんはご存知のようなのですが、一応念のために書いておくと、feminist というのは「男女同権論者、男女同権主義者」のことですね。
研究社 新英和中辞典には、

比較:日本語の「女に甘い男」の意のフェミニストは和製英語

と出ていますので、いわゆる日本語のフェミニストのイメージとは異なる単語です。

「マッサージという仕事の最中に、女性だと思ってお尻を触ってくるなんて、女性を何だと思ってるんだ? それって女性を軽んじて、女性の人権を無視している行為じゃないか?」みたいな感じで、feminist issue 「女性の人権問題」という言葉を使っているのですね。

ロスは「君らもそう思うだろ?」という感じで、Guys? Guys? とチャンドラーやジョーイに同意を求めています。
ロスはただ、パウロの行為をレイチェルに知らせて、レイチェルがパウロに愛想を尽かすのを期待しているわけですが、そういう個人的な感情を隠すために、「人道的」方面からそうすべきだ、と訴えているのです。
同意を求められた男性二人は、表情や仕草を見てもわかるとおり、「そうだよ、ロスの言う通りだよ。」という感じで同意しています。本当にそう思っているかどうかはともかく、ロスが「そうだろ、そう思うだろ?」と強い調子で言うので、それに合わせた、という感じですね。

直訳すると、「女性の人権問題。それは俺が go したところだな。」ということでしょうか。
went という過去形は、仮定法ではなくて、普通の意味の過去形、「go した」という過去の行為を言っているように思います。

go を英和辞典で調べるといろんな意味が出てくるのですが、その基本は「(ある場所へ)行く、向かう」という感覚です。
That's where I went. は、That's the place where I went. みたいなことで、直訳すると、「女性の人権問題。それは俺が行った場所だ。」みたいな感じでしょうか。
それだと、「俺も、女性の人権問題に関わった経験があるよ。」みたいなニュアンスかなぁ?
go through だと「体験する、経験する」という意味があります。ここでは、through はないけれど、そんな感じかもしれないな、と。

go to のような to などの前置詞がない、というお話ですが、それは、where という言葉にその to などの方向のニュアンスが含まれているからだと思います。
もしかしたら、ここでは、go to ではなくて、go for なのかもしれない、とも思います。
go for には「…を支持する、…に賛成する」という語義があります。反対語は go against で「…に反対する、逆らう」です。

ジョーイの文章は倒置のような形になっていますが、普通の文章にすると、I went to the feminist issue. もしくは、I went for the feminist issue. みたいな感じになるでしょうか。
went for だと考えると、「俺も過去に、そういう問題を支持した。」という過去の事実を述べているのかなぁ。

DVDの日本語訳は「女性の味方だ」となっていますよね。話の流れから言っても、ロスに同意している、ということでしょうから、言っている内容はそういうことだろうと思います。それに一番近いのは、went for でしょうかねぇ??

ジョーイはセクハラ的発言も平気でしそうなタイプの人なので、feminist issue には全く興味がないと思うのですが(笑)、「あぁ、そういう問題ね。過去にそういう問題に対して…したことがあったよ。」と、「関わった」のか、「支持した」のか、「経験した」のか、その辺りはよくわからないにしても、過去にそういう問題と何らかの接点があった、と言って、「俺もそういう問題、わかるわかる。」と(適当に)話を合わせている感じなのかもしれません。

やっぱり私もいまいちよく分からないですね。また、どなたかのご意見がいただけるのをお待ちしております(笑)。
長くなってごめんなさい。
Posted by Rach at 2008年05月27日 11:37
Rachさん、お返事ありがとうございます。Rachさんが言うとおり、ここではgo forの「支持する」という意味で使われていると考えるのが一番しっくりきますね。DVDの日本語訳ともニュアンスが合っている気がしますし。
ここのセリフなんですが、全然違った観点でもう一度考えてみました。もしかしてジョーイが feminist issue って何のことか分からなかった…とかは考えられませんかね?分からないからとりあえず話を合わせるために「feminist issueね。そこ行ったよ」と言っているとか。ちょっと無理がありますね。
それにしても簡単な単語こそ、指し示している言葉の範囲が広くて逆に難しかったりしますよね。
Rachさんありがとうございました。フレンズ10シーズン、結構長いですが是非ともブログを続けてくださいね。応援してます!!
Posted by ぽん太郎 at 2008年05月27日 14:43
ぽん太郎さんへ
こちらこそ、ご丁寧なお返事ありがとうございます。
ロスの話に合わせている、ということだと、go for がしっくりくるかな、と思います。

ぽん太郎さんの「全然違った観点」のお話、よーくわかります。ジョーイが feminist issue という言葉の意味をよくわからなかった、という可能性は大いにあります。それで、場所か何かと勘違いして、「あぁ、そこなら行ったよ。」みたいに言う可能性もありますよね。
それだとかなりの「ボケた返事」になるのですが、周りの人の反応がそういう感じに見えない…という点で違うかも…とも思います。feminist issue と似た感じの、場所の固有名詞があると、それだ!と思えるのですが。どうなんでしょうねぇ?

おっしゃるように、That's where I went! なんて、簡単な単語ばかりです。それなのに、ニュアンスがよくわからない。難しい単語の場合ほど、辞書で調べればわかっちゃう、というのが多いようにも思います。意味が限定されていて、その日本語訳をあてはめれば、何となく意味がわかる、という感じになるのでしょうか。
今回のようなフレーズこそ、ネイティブの方に、「他の英語で言い換えるとどういう表現になるでしょうか?」とお尋ねしたいところです。その場合でも、スクリプトを文字で読んでいるだけではなくて、実際にこのシーンを見てニュアンスを掴んでからでないと、ネイティブの方ですら説明しにくいこともあるんじゃないかなぁ、と思っています。

このブログは人生の一部ですので(笑)、続けられる限りは続けて行きたいと思っています。応援ありがとうございます。頑張ります!
Posted by Rach at 2008年05月28日 06:56
初めまして。いつも楽しく読ませていただいてます。

That's where I went! の件ですが、ここでの went は”そこに go した”という過去形の went ではなく、「俺が君の立場だったら、ロスの言う通り feminist issue に go するよ」という仮定の話をしているから go が過去形になっているということは考えられませんか?
Posted by ネムネム at 2009年08月31日 00:19
ネムネムさんへ
初めまして。楽しく読んでいただいているとのこと、ありがとうございます。

That's where I went! は、漠然とした表現でいまだによくわからないのですが、「俺が君の立場だったら」という仮定のニュアンスが入っているとしたら、I went ではなくて、I would go と would を使うような気もします。would を使うことで、If I were you, I would... と「俺が君の立場だったら、俺ならこうするだろう」という意味を表すことは、フレンズでもよく出てきますので。

今回の場合は、過去形の went なので、仮定の意味はなく、やはり実際にジョーイが「go した」という純粋な「過去」の意味になるのかな?と私は思いました。

解釈を一緒に考えて下さってありがとうございました。
Posted by Rach at 2009年08月31日 07:43
そうですね。
僕もコメントを投稿した後、would go の方が自然だなと思い直しました(名前の通り寝ぼけていたのかも…)。
最近になってフレンズの面白さを知り(Rachさんのブログのおかげです)、後追いで見ているため、随分前の記事にコメント付けてしまって申し訳ありません。
これからもちょくちょくお邪魔させてもらうかも知れませんが、宜しくお願いします。
Posted by ネムネム at 2009年08月31日 21:46
ネムネムさんへ
お返事ありがとうございます。
仮定法過去は日本人にはわかりにくい概念なので、難しいですよね。would を使う、というのも、実際にフレンズなどの生きた英語に当たってみて、だんだんその感覚が掴めてきたかも…という感じです。

前の記事にコメントをいただけることは、とても嬉しいです。ブログという形式はどうしても、最新の記事がメインになってしまいますが、私のブログは一つ一つの解説記事の積み重ねがあってこその「ガイド」ですので、どの記事にも同じくらいの愛着がありますから。

こちらこそ、これからも宜しくお願いします。
Posted by Rach at 2009年09月02日 07:19
that's where I went のことですがそれが俺の言いたかったことという解釈をしたのですがどうでしょうか?つまりロスの意見に賛成みたいな感じ。
Posted by きき at 2021年02月24日 15:53
ききさんへ
コメントありがとうございます。

go には say「言う」の意味もあるので、That's what I wanted to say. のような感覚で、say の意味で go を使ったという可能性も考えられる気はするのですが、、、。
今、改めてこの英文を見ると(以前にコメントを下さった、ぽん太郎さんのご意見にもあったのですが)「それは俺の行った場所だ」→「そこに俺、行ったよ」という意味に感じられました。

feminist issue という言葉はジョーイにとってはまず縁のなさそうな言葉ですから、その意味もわからずに適当に話に乗っている感じを出しているということかなぁ、と。
日本語でも難しい言葉が出てきた時に「なにそれ、おいしいの?」と食べ物と勘違いしたかのように言う返し(ネットスラング)がありますが、それと似た感覚で、知らない単語を「場所と間違えた」というセリフだったのかなと思いました。
Posted by Rach at 2021年02月26日 13:56
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