フィービー: I make the best oatmeal raisin cookies in the world. (私は世界で一番おいしいオートミールレーズンクッキーを作れるの。)
私がリンクさせていただいているフレンズファンサイト める's Friends Page には
フィービーのオートミール・レーズン・クッキー挑戦記 というコーナーがあります。
結構おいしかった!とのことなので、腕に自信のある方は挑戦してみて下さい。
私も、このレシピが載っているCooking With Friendsという洋書を持っているのですが、料理を作ってみたことはなくて、本棚にきれいに飾ってあります(笑)。
またこのめるさんのサイトには、「フレンズ サブ・プロット一覧つきエピソードガイド」というコーナーがあります。
フレンズでは、メインの話以外に別の話(サブ・プロット)も交えながら話が進んでいきます。
例えば、11話のメインは、タイトル通り、チャンドラーのママ(とロスと)の話ですが、サブ・プロットとして、モニカとフィービーが昏睡男性に恋するという話がありますよね。
このように、タイトルからは思い出せないプロットを探すのに、めるさんのこのコーナーはとても役立ちます。
どんなに印象に残っている話でも、意外とどのシーズンかを思い出せなかったりすることってあるんですよ。
私も最近、このブログのために最初から見直しているんですが、「あれっ、この話って、こんなに早い時期に出てきてたんだ。」とかびっくりすること多いですし。
フィービー: Paolo made a pass at me. (パウロが私にモーションかけてきたの。)
make a pass atは「・・・に言い寄る、モーションをかける」という意味。
前に出たmake a move onと同じ意味です。
買ってきたテーブルをお披露目する二人。
チャンドラー: So what do you think? (それで、どう思う?)
ロス: It's the most beautiful table I've ever seen. (こんなに美しいテーブル、見たことないよ。)
そのテーブルは、ボールゲームが出来るテーブルでした。
パウロがフィービーにも色目を使っていたと知ったレイチェルは呆然。
レイチェル: I need some milk. (ミルクが飲みたい。)
フィービー: I've got milk. (ミルク持ってきたわ。)
フィービーはポットにミルクを入れて持ってきていました。
まるでレイチェルがそう言うのがわかっていたように。
フィービーはベジタリアンなんですが、ベジタリアンにもいろんなタイプがあり、そのことは フレンズ1-7その3 で少し触れました。
第7話の"停電の歌"で、フィービーは「私は乳製品は食べない」と歌っていました。
ですが、自分の家からミルクを持ってきたわけですから、フィービーは乳製品は大丈夫なタイプのベジタリアンのようですね。
それからおまけですが、このエピソードの最後の方で、フィービーはモニカの作ったラザニアも食べてます。
あれ、これはベジタリアン用ラザニアじゃなかったはずなのに? 大丈夫なんでしょうか?
レイチェル: He's the pig. (パウロがブタ野郎なのよ。)
pigは「ブタ、ブタのような奴」という意味。
日本語でも、「このブタ!」とか言うのは相手を侮辱する言葉ですから、その辺りは同じようです。
ブタちゃん、かわいそう。
アリーmy Loveでも、"Male chauvinist pig!" 「男尊女卑のブタ!」と、相手をののしるシーンがありましたよ。
レイチェルがパウロと別れる瞬間を狙え、とアドバイスするジョーイとチャンドラー。
ジョーイ: Now is when you swoop. (今が割り込むチャンスだぞ。)
When Paolo walks out of there, you gotta be the first guy she sees. (パウロが出て行った時に、レイチェルが最初に目にする男になっとかなきゃ。)
She's got to know you're everything he's not. (お前がパウロとは全然違う人間だってレイチェルは気づくよ。)
swoopは「鳥が空から獲物に飛びかかる」ことを指します。
スウープ、という発音もスゥーっと空から舞い降りる様子を表しているように聞こえますね。
傷心の女性が、最初に優しくしてくれた相手に恋心を抱く、というのはよくあるパターンです。
ドラマやアニメでも、そういうときは、相手が涙目ごしに見えるので、ぼやけてキラキラしてたりしますよね。←ありがちな映像効果(笑)。
レイチェルとパウロが喧嘩している様子を教えているモニカ。
モニカ: Now there's just gesturing and arm-waving. (今は、ジェスチャーして、手を振ってるわ。)
That is either, "How could you?" or "Enormous breasts!" (あれは、「よくもそんなことができたわね。」か、「大きな胸でしょ。」かのどちらかね。)
レイチェルが怒りながら手を軽く丸めてアピールしている様子を見て、大きな胸を表すジェスチャーにも見えるというモニカ。
そう言われれば、胸の大きい人を描写するジェスチャーも、こんな感じですけど。
(Rachからのお願い)
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落ち込んでいるレイチェルに対して
Phoebe: Should I not have told you?
Rachel: No, no, trust, me, it's, it's, it's much better that I know. Uh, I just liked it better before it was better...
否定疑問文のような質問に対してNo,noと最初に言ってるのは「言うべきじゃなかった」って事にならないんでしょうか・・・
Shouldn't I have told you?
だったら、Yes,yesって言ってたんでしょうか・・
普通は、否定疑問文で尋ねられた場合に、No. で答えると、No, you should not (have told me). という否定文の意味になるでしょうね。
Shouldn't I have told you? は、Should I not have told you? と同じ意味(not の位置が前か後ろかの違い)で、同じ「否定疑問文」になりますので、それに対しての返答 Yes, No の原則は、同じになります。
ただ、このレイチェルのセリフについては、落ち込んでいるレイチェルを心配したフィービーが「私、言わない方が良かった? 私が言ったことでレイチェルをこんなに悲しませちゃってごめんなさい」的なことを言っているニュアンスがあるので、それに対して、No, trust me. 「いいえ、信じて」と言った後、「知る方がずっといいのよ」と続けて、「あなたが言ってくれて良かった」と、真実を話してくれたことを感謝しているセリフになるのですね。
ここでの、No. は、否定疑問文そのものに対する答えではなくて、「あなたをこんなに悲しませるなら、言わない方が良かったかしら、私は悪いことを言っちゃったのかしら」とレイチェルを気遣っているフィービーの「気持ち」に対して、「そんなことないのよ、ほんとに、言ってくれて良かったの」と返しているセリフだろうと思います。
>I asked a question about this on the internet.
>
>please refer to the following link.
>http://lang-8.com/65120/journals/233890
>
>※日本語を入れないと、投稿できないのは初めて知りました。
>Posted by Fen at 2009年09月11日 12:31
Rachさん。Fenさん。ありがとうございます。いいサイトですね。ここ。
ネイティブも否定疑問文に混乱する場合があるっていうのは聞いた事がありました。質問が後悔を表している場合にはNoって答える方を好むみたいですけど、Yesって答えても問題ないみたいですね。
Yes, yes, trust, me, it's, it's, it's much better that I know.
でも不自然な訳ではないんですかね。
ご意見ありがとうございます。
(他の読者の皆様へのお知らせ)
名無しさんがコピーして下さった Fenさんのコメントは、
「ここが好き」のit フレンズ4-7その3 のコメント欄
https://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388471506.html#comment
に入れて下さっていたものです。非公開コメントで、こちらの記事に入れるはずのコメントだったというご連絡があり、既に名無しさんがコピーして下さったので、それを Fenさんのコメントとして、話を進めさせていただきます。(お知らせはここまで)
まず最初に、should have done という時制の疑問文に対しては、答えの文では必ず、you should have, you should not have (shouldn't have) のように、have をつけなくてはいけませんでしたね。
ですから、私は上のコメントで、you should not (have told me). と書いてしまいましたが、かっこの位置が間違っていました。you should not have (told me). に訂正します。
否定疑問文への答え方についての日本語と英語の違い、というのはよく話題になりますね。
数研出版 「基礎と完成 新英文法」の p.65 に以下の説明があります。
(引用開始)
否定疑問文に答える場合は、答えが肯定なら Yes, 否定なら No を用いる。日本語の「はい/いいえ」のちょうど逆になるので注意を要する。
(参考)どうしてこういうくい違いが起こるかといえば、日本語の「はい/いいえ」は相手の発言に対する賛成・不賛成を表すのに対して、英語の Yes/No は、自分のいおうとする文が肯定であるか否定であるかを予告するものであるからである。
(引用終わり)
最近ブログで解説した部分だと、
フレンズ4-4その3
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388471482.html
に以下のセリフがありました。(名無しさんがまだ見ていないエピソードだとしたら、申し訳ありません)
ロス: One more time. "Hey, don't you want a washboard stomach and rock-hard pecs?" (もう一度いくぞ。「なあ、洗濯板のような腹筋と岩のようにかたい胸筋を欲しくないのか?」)
チャンドラー: No, I want a flabby gut and saggy man-breasts. (欲しくない。俺が欲しいのは、たるんだ腹と垂れた男の胸だ。)
日本語だと「欲しくないのか?」と聞かれたら、「ああ、欲しくない(はい、欲しくないです)」「いや、欲しい(いいえ、欲しいです)」という風になります。
でも、英語の場合は、チャンドラーが No. と言っただけで、No, I don't (want a washboard stomach and....) という意味になることがわかりますね。まさに「基礎と完成 新英文法」の説明にあるように、「自分のいおうとする文が否定であることを予告する No 」だからですよね。
ですから、Don't/Didn't/Won't you...? のような疑問文の場合は、Yes/No の返答だけで事足りるようですが、今回のような、Should I not have done...? という否定疑問文の場合は、ちょっと通常とは感じが異なる、ということかもしれません。
名無しさんのおっしゃるように、「言うべきじゃなかった?」という質問は「後悔」ですよね。その相手の「後悔」の気持ちが見えるから、No でそれを必死に否定している感じ、「いいえ、あなたは後悔しているようだけど、決してそんなことないのよ」的な No である、という感じですね。
「相手の発言に対する不賛成」という日本語的ノーだと言えるでしょうか。
should have done を使って「すべきだったかすべきでなかったか」かを答えるのではなく、レイチェルのセリフのように、it's much better that I know. と言って、「言ってくれたことは良いことであった」と、相手の「後悔」に対してこちらの「感謝」の気持ちを示すのが自然な流れになる、ということなのかなと思います。
ネイティブの方の意見の中では、I think you did the right thing. 「あなたは正しいことをしたと思う(言ってくれて良かったのよ)」というのが、フレンズでも出てきそうだし、後悔している相手に対して自然な返答だと思いました。
ネイティブの方に共通している意見は、「すべきじゃなかった?」という質問に対しては、Yes/No よりも、2番目の答え、つまり、「すべきであったか、すべきでなかったか」が重要だ、ということですね。
今回のレイチェルのセリフも、No. だけでは彼女の気持ちはわからない、後に続く言葉で、「知って良かったのよ」という気持ちがわかる、という仕組みです。
もし今回、No の代わりに Yes を使うとしたら、Yes, you should have. Trust me, it's... のように you should have を入れておかないとわかりにくいかもしれません。
ここでは、Yes なのか No なのか悩むよりも、You should have. なのか、You shouldn't have. なのか、後悔している相手に対して、その人がしたことが right なのか wrong なのかをはっきり言うことがきちんとした答えになる、ということなのでしょう。
私もいろいろと勉強になりました。ありがとうございました。
フィービーがミルクを用意していたのは、”まるでレイチェルが・・・・”まるでというよりもフィービーが、【パウロのことを暴露したらレイチェルにミルクが必要になるかもしれない!】ということを想定して、オートミールクッキーとミルクで、この話を挑んだのだと思います。ここではフィービーが、ミルクを飲めるのか飲めないのかということは関係なく。
私の息子にも、眠る前に興奮気味だと、ぬるめのミルクを与えます。
ミルクで落ち着かせるっていうのが、アメリカではよくあること(or耳にすることだから)、ちゃんとそこまで準備万端にしてきたフィービーに対して、観客の笑いが入ってる。wishboneの時のトーストも同じことで、習慣の絡んだことでの笑いですね。
それとボールゲームと書かれているんですけど、あれはフーズボールfoosballです。
ボールゲームというと私はメジャーリーグで耳にする歌"take me out to the ball game"を思い浮かべ、私には野球のイメージ。辞書で調べると"球技"ということで野球だけとは限らないみたい(野球のこともいうとは書いてありましたが)。主人(アメリカ人)に訊くと”すんごい野球”ってイメージではないみたい。
息子は野球というイメージが強いみたいで、私も同じです。
家族の中ですらイメージの大きさが違うことが興味深い。
ちなみにfoosballはサッカー。foosballを持っているおうちは、私のまわりに多いです。先日オーストラリアに行ったのですが、そこでお邪魔したお宅にもfoosballがありました。
オージーのことはよくわからないけれど、アメリカン(男というべきかな?)ってfoosball好きなんですよ。
コメントありがとうございます。
ミルクのお話、まさにおっしゃる通りだと思います。「ミルクで落ち着かせる」というのは、私も何となくそんな話を聞いたような記憶があります。ガーンとなっているレイチェルに、さっとそういうものを差し出せる「準備万端さ」が、この笑いのポイントだということですね。
「習慣の絡んだことでの笑い」というのは、なかなかノンネイティブにはわかりづらいので、そういうお話を教えていただけると、とても参考になり、ありがたいです。
「ボールゲーム」という表現は間違いですね。6年前の記事はやっぱり、雰囲気だけで書いてるみたいな部分も多々あるようです(笑)。
フレンズ2-16その19
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470448.html
に、Put the foosball table in there. というセリフが出てきて、そこで「フーズボール」について触れています。それまでは、あのゲームの名前をよく知らなくて、私はそのセリフでやっと知ったみたいですね(笑)。
ballgame は文字通り、「球技」ですよね。やはり、野球を思い浮かべる人が多いようですが、各人でイメージが微妙に異なるのは、確かに興味深いです。
アメリカでは、サッカーそのものはあまり人気がないのに、フーズボールは人気があるんですね。それも何だか不思議な感じがします。みんなが大好きな foosball を、同じように楽しんでいるフレンズたちを見ると、何だか嬉しくなっちゃう、みたいな小道具としての効果もあるんでしょうね。
興味深いお話、ありがとうございました。
いつも記事を拝見して勉強させていただいています。
Rossを見ていると、若いころの自分のキャラはこんな感じに近かったのだろうかと思う理系男です。
さて、ChandlerとJoeyがRossの背中を押す場面で、
You pick up the pieces and then you usher in the age of Ross!
とありますが、これは、「Rachelのバラバラになった心を拾い上げて、お前の時代を作れよ。」みたいな感覚なのでしょうか。何か他の解釈が考えられればお時間のある時にでも教えて下さい。
コメントありがとうございます。拙記事が少しでもお役に立てているとすれば大変光栄で嬉しいです。
Rossは実に理系っぽいキャラに描かれていますよね(^^) フレンズ6人それぞれが、プロフィールに合わせた「いかにも」な感じのステレオタイプなキャラクターとして作られていますが、特徴的な部分を強調しつつも、どこか憎めなくて愛らしく描かれているところがフレンズの良さなんだろうと思います。
それでは、ご質問の
You pick up the pieces and then you usher in the age of Ross!
について。
pick up the pieces を直訳すると「破片を拾い集める」ということですが、これはイディオムで「事態などを収拾する、後始末をする」という意味になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
pick up the pieces (of something) : if you pick up the pieces of a business, relationship etc. that has had serious problems, you try to make it work again.
つまり、「仕事や人間関係などの pick up the pieces をするというのは、それ(仕事や人間関係)にはそれまでに深刻な問題があって、それをもう一度、うまく行くようにトライする(頑張る)こと」。
Macmillan Dictionary では、
pick up the pieces : to try to return to a normal life after a difficult experience
例)He walked out on his family, leaving his wife to pick up the pieces.
つまり、「困難な経験の後、普通の生活に戻ろうとすること」。例文は「彼は家族を捨てて家を出た、妻に後始末をさせて(任せて・残して)」。
「バラバラになったものを拾い集める」ということから、「元々あったものが粉々、バラバラになったので、それを集めて元の状態(生活)に戻す」という意味で使われるようですね。
マクミランの例文も、「壊れて破片になった”モノ”」を実際に手で拾い集めるのではなくて、「破片を拾い集める」という比喩表現をすることで、「問題、困難が起こった後に、状態・事態を元に戻す、収拾する」という感覚で使われていることになります。
今の説明でも「収拾」という単語を使いましたが、「拾う」という漢字が使われるのは、pick up という英語に通じる部分がある気がしますね。
usher in は「〜の到来を告げる」ですよね。名詞 usher は「(劇場などの)案内係」で、usher が人を招き入れるように「〜を案内して通す」という意味から「〜の到来を告げる」という意味になったのですね。
usher in a new era なら「新しい時代の到来を告げる」なので、usher in the age of Ross なら「ロスの時代の到来を告げる」ということになります。
「レイチェルは今、混乱・当惑している。お前はそこにいる」の流れの後で、「お前が(混乱しているレイチェルの)事態を収拾して、それから、お前ロスの時代の到来を告げるんだ!」という訳になると思います。
「困っているレイチェルを救って、レイチェルの気持ちがロスに向くようにするんだよ!」というところですね。