2005年08月23日

フレンズ1-13その5

ジョーイママ: Ever since that poodle-stuffer came along, he's been so ashamed of himself that he's been more attentive.
(あのプードルを剥製にする女が出て来てから、パパは自分のやってることが恥ずかしいのか、ずっと思いやりのある人になったのよ。)
He's been more loving. It's like every day is our anniversary. (愛情に満ちた人にね。毎日が結婚記念日みたいよ。)
stuffは「動物を剥製(はくせい)にする」という意味。
ペットの葬儀屋を「プードルを剥製にする女」と少し軽蔑を込めて呼んだわけ。
しかし、このママの発言には、ちょっと気になる部分がありまして・・・。
アリーmy Loveでも、元カノのアリーが出現したせいで、ビリーと奥さんのジョージアの仲が余計に盛り上がったことを、ジョージア本人がボヤいているシーンがありました。
(アリーのことをよく引き合いに出すのは、英語の勉強のため、アリーも全部DVDで見ましたので・・・。でも、それ以外の理由として、恋愛ネタが多いので、フレンズとセリフやシチュエーションで似た部分も多い、ということもあります。)
マンネリ化した夫婦には、そういう刺激があった方が、お互いに相手のことを気にかけるようになっていい・・・ということのようですが・・・。
そうなのかな? と言っても、試すわけにもいかんしなぁ・・・。

フィービーは、友達がロジャーを嫌っていることを告白します。
フィービー: They think you're a little...intense and creepy. (友達は、あなたが少し・・・強烈で、気味が悪いって。)
a little(少しだけ)と言っておきながら、後に続く言葉はまさに「強烈」です。
intenseは「激しい、強烈な」という意味で、日本語でも「強烈なキャラクター」というのは多分、誉め言葉ではないですよね。
creepyはcreep(忍び寄る、肌がむずむずする)という動詞から来た形容詞なので、「ぞっとする、身の毛もよだつ」という意味になります。
相手に言う言葉としてはかなり失礼ですね。「きしょい」って感じでしょうか。

ジョーイはみんなに結果を報告します。
ジョーイ: He's gonna keep cheating on Ma, like she wanted. Ma's gonna keep pretending she doesn't know.
(パパはママの希望通り、ママの陰で浮気を続ける。ママは知らないふりを続ける。)
And my sister Tina can't see her husband anymore, because he got a restraining order. (それから俺の妹のティナはもう夫に会えないんだ。夫が接近禁止命令を裁判所から取れたから。)
restraining orderとは、「禁止命令、差し止め命令」のこと。DV(家庭内暴力)などで、加害者が被害者に近づいてはいけない、という裁判所命令のことです。
ここでちょっとわからないのは、どちらが被害者で、どちらが加害者か、ということ。
he got a restraining order.となっているので、夫の方にその禁止命令の権利があるようです。
(このgetをどう解釈するのかが正直わかりません。)
たいていの場合は、夫の暴力に耐えかねて・・・というところでしょうが、ジョーイの妹のことですから(後のエピソードに出てきますが、結構気のきつそうな人が多い)、妹の方が暴力を振るって、妹が夫に近づけない、という可能性が高いような気がします。

(2008.10.12 追記)
下のコメント欄で、この部分に当たるシーン(特に、チャンドラーのセリフ、"Things sure have changed here on Walton's Mountain." について)の追加説明をしています。
興味のある方は覗いてみて下さい。
(追記はここまで)

自分たちも親みたいになるというレイチェルに、
チャンドラー: If I turn into my parents, I'll either be an alcoholic blond chasing after 20-year-old boys, or I'll end up like my mom! (俺がもし両親みたいになったら、20歳の男を追い掛け回す酔っぱらったブロンドになるか、ママみたいになっちゃうか、だな。)
酔っぱらったブロンド、若い男を追い掛け回す・・・と聞いて、先日のエピソードに出てきたノーラ・ビングをみんな思い出していますが、「それか、またはママみたいか」と締めくくったチャンドラーのセリフを解釈すると、そのブロンドってチャンドラーのパパの話、ということになります。
パパが男を追い掛け回してるのか? キツい冗談、と思ったら、パパは実はそういう人なのです。
かなり後のエピソードで本人が登場しますが、パパに関してはこの手の話が多くて、想像は膨らむばかりです。(でもパパはブロンドではなかったような気がするけど・・・?)

ロジャーと別れてきたフィービー。
レイチェル: What happened? (何があったの?)
フィービー: I don't know. I mean...He's a good person...and he can be really sweet. And in some ways, I think he is so right for me. It's just...I hate that guy! (さあね。彼って良い人だし、本当に優しいし。ある意味、彼は私にぴったりの人だと思うの。ただ・・・あいつが大嫌いなの!)
rightは「適当な、申し分のない」。
Mr. Rightだと「結婚相手として理想的な男性」という意味になります。
彼の良い点を挙げていくフィービーですが、結局結論は、「大嫌い」でした。
みんながずっと言っていたI hate that guy!というセリフを、フィービーも最後に言うことになってしまったのですね。

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posted by Rach at 16:29| Comment(19) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
古〜い記事への投稿ですみません。今週も勉強させていただいてます。

1つ前の記事になりますが、"I gotta go" は "I have got to go" だったんですね。"gotta" = "got to" だというのは分ってたんですが、"get to" に「〜しなくてはならない」という意味が辞書になくて、どうして"gotta"がそういう意味になるのか前から疑問だったのです。すっきりしました。

"get a restraining order" の件、最初は「加害者である夫が接近禁止命令を受ける」と考えましたが、この記事を読んでGoogleで検索してみたところ、専ら「被害者が裁判所から禁止命令の権利を受ける」という意味に使われているように思います。因みに後には"against someone"と続くことが多いようです。
それに、ジョーイが"Tina can't see her husband anymore" と言ってます。もしティナが、自分の意思で禁止命令を勝ち得たのであれば、こんな表現にはならないのではないかと。断言はできませんが。
この部分、DVDの日本語訳では反対の意味に訳されていたりしますので、悩ましいところですね。妻が夫に暴力を振るうことは、アメリカでは日本より一般的だということでしょうか?
Posted by rere at 2007年06月30日 19:58

"get" だけでは両義に取れる感じですが
私も "can't" という表現にひっかかりました。
なのでティナのほうが近づけないんだなという解釈です。

I'll either be an alcoholic blond chasing after 20-year-old boys, or I'll end up like my mom!
ここの箇所ですが、チャンドラーは either という言い方でAかBとしておきながらAを言った後で、それって自分の母親じゃん!と気づき結局AかAになる。。というオチだと思います。
Posted by ぴろろ at 2007年07月02日 04:26
rereさんへ
お返事が遅くなり、申し訳ありません。
I gotta go. というのはよく聞くフレーズですが、gotta = got to = have got to = have to ということなんですよね(ややこしい…笑)。

"get a restraining order" の件については、夫がその権利を「勝ち取った、獲得した」という感じなんでしょうね。Tina can't see her husband という表現を見ても、やはりそんな気がしますね。ティナが夫を避けている、ということであれば、Tina won't have to see her husband 「夫に会わなくて済む」みたいに表現するでしょうか?

多分、アメリカでも「妻が夫に暴力を振るう」のは珍しいと思いますが(笑)、まぁ、DVに限らず、相手がいやがる行為をした場合にはそういう命令が出るでしょうから、夫は別れたがっているのに、ティナがなかなか別れようとせず、ストーカー行為のようなものをしていた、とか、いろいろ理由はあるかもしれませんね。
夫のDVで妹のティナが裁判所命令を勝ち取った、という話だとわりとありふれていて、当たり前すぎて面白くないから、わざと逆にしているような気がします。ジョーイの家族は、一風変わった人が多いのかも?と思わせるためでしょうか。
Posted by Rach at 2007年07月02日 16:27
ぴろろさんへ
"get a restraining order" については、上に書きましたように、やはり can't がポイントでしょうね?

この If I turn into my parents... については、未だに謎なんですが…。
AかBか、と言っておいて、結局、どっちもA(ママ)じゃん! 両親みたいになったら…と言っておきながら、結局ママのことしか言ってないじゃん!、パパの話はないのかよ!、というオチである可能性も多いにあるのですが…。

この仮定とその結果を表す文章は完全な形になっています。
「もし俺がパパかママみたいになったら、男を追いかける酔っ払いのブロンドか、もしくは、俺のママみたいになっちゃうか。」
ということで、最後まで聞くと、「じゃあ、最初のAはママのことだと思っていたけど、パパのこと?!」という驚きが笑いに繋がっているような気が「私は」するのです。

ずーっと後のエピソード(シーズン7)で、そのチャンドラーのパパが出てくるのですが、確かにその人はブロンドではありません。このセリフの時は、そこまで具体的なイメージができていなかった、といこともあるでしょうし、わざとママであると思わせるようにこのセリフでは「ブロンドという設定にした」という気もします。

「パパが男を追いかけるような人である」という設定は、実際にパパが画面に登場する以前にも何度も出てきます。ですから、私としては、これがパパを指しているセリフだと思いたいところなのですが…。
Posted by Rach at 2007年07月02日 16:30
私がそう感じた理由はたぶん、スクリプトだけでは無く
チャンドラーの話し方、それとI'll either be an alcoholic blond chasing after 20-year-old boys, の後にビミョーな「間」があるんですね。そのチャンドラーが言うのを躊躇する「間」と彼の表情からなのだと思います。最初から自分の母親はそうだと、認める言い方をわざとしないところが彼らしく、最後に仕方なく、それは母親の事なんだけどね。。とつらそうに認めているような表情だったので。
Posted by ぴろろ at 2007年07月03日 04:49
ぴろろさんへ
私ももう一度DVDを見直してみました。
確かに chasing after 20-year-old boys... の後に、しばらく間があるのですが、私はこれはオチを言うために「ためて」いるのだと思いました(笑)。

私はそれを聞いているフレンズたちに注目してみたのですが、boys... と言った後、ジョーイは神妙な顔をして次のセリフを待っています。そして、"...or I'll end up like my mom!" と言った後、ジョーイが「あれ?」という顔をして、視線を上に向けて頭の中を整理しているような顔をしています。
そしてロスはその like my mom! のセリフを、うんうんと頷きながら嬉しそうに聞いています。

ママであるノーラ・ビングのことはみんなよく知っていて、「若い男を追い掛け回す」と言ったところで、きっと誰も驚きません(笑)。boys と言った時点で、フレンズたちは間違いなく、それがノーラ・ビングのことを言っているのだと思っていて、その次に来る、or の後に出てくるであろう、パパの話を期待して待っているんですね。で、聞いてみると、「それか、ママみたいになるか。」と言ったので、or の前に説明していたのは「パパ」のことだ、となるわけです。

最後まで聞いた時点で、ジョーイの頭の中では「じゃあ、さっきのはママじゃなくてパパのことだったのか?」という疑問が浮かんできて、それで「あれ?」と考えるような顔をしているんだと思うのです。

ロスとチャンドラーは学生時代からの友達で、チャンドラーのパパに実際に会ったことはなかっただろうけど、だいたいどんな感じのパパか、という話はいろいろ聞いていたんじゃないかな、と思います。だから、その話を聞いて、「そうそう、チャンドラーのパパはそういう人なんだよ。」と一人だけよくわかった風で頷きながら笑っていたのかな?と。

チャンドラーは大真面目な顔で話していますが、私はこれは真顔でジョークを言っているのだと思いました。深刻そうに話していながら、実は自分のパパはちょっと変わった人なんだよ、というオチをつけているのですね。それも、「パパはこういう人で…」と直接説明するのではなく、「Aみたいな感じになるか、ママになるか」と表現することで、間接的にAはパパである、と言っている、という複雑な構成(?)になっている気がするのですね。

この件に関しては、いろいろ意見があるようで、上に書いたのも、あくまでも「私の感じたイメージ」を語っただけに過ぎません。ですから、参考までに聞いておいて下さいね。blond という部分だけがどうしてもひっかかるのですが、それ以外の部分では、この言い回しが常にチャンドラーっぽい「落とし方」だと思いました。

Posted by Rach at 2007年07月03日 12:45
丁寧な説明ありがとうございます。
今回Rachさんのご意見を読ませていただいて
私も前文はパパだな、と思い始めました。

私が気になったのは、この end up ですね。
「結局は、最終的には〜になる」というニュアンスで
Rachさんが言うように最初はパパの事で、
それってママと同じじゃん!みたいな流れで
結局両親のどちらに似ようが最終的には。。。
となって、視聴者はチャンドラーのパパもママみたいなのか
と分かる。という事ですね。
今はそんな風に感じています。


Posted by ぴろろ at 2007年07月03日 18:18
ぴろろさんへ
end up は「結局〜になる、結局〜する羽目になる、〜するのが落ちだ」みたいな感じですね。「Aみたいになるか、もしくはママみたいになっちゃうのが落ちだな。」という感じでしょうか。
ママみたい、というのはみんなにイメージがよくわかっていて、Aの話もママのように聞こえるから、パパとママのどっちに転んでもあんな風になっちゃうんだよ、という感じで、チャンドラーはお先真っ暗(?)みたいなことでしょうか。
Posted by Rach at 2007年07月04日 11:00
フレンズ1-13(その1) のコメント欄
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470086.html#comment
で、pokoさんよりご質問をいただきました。

ご質問内容は、

>ストーリーの最後のほうで、チャンドラーが
Things sure have changed here on Walton's mountain.
と言っていますよね。
ここで観客の笑いが入っているのでなにかいつものチャンドラーらしいジョークを言っているということはわかるのですが、私には何がおもしろいのかさっぱりわかりません。ウォルトンの山?って何ですか?
チャンドラー大好きですが、彼のジョークにはいつも悩まされっぱなしです。

ということでした。

ちょうど、上の記事で解説しているセリフに続く部分ですので、こちらのコメント欄にて、私なりの解釈を書かせていただきます。

上ではセリフを抜粋していますが、一連の流れは以下の通り。

[Monica & Rachel's apartment. Chandler, Joey, Ross, Monica and Rachel are there...]
モニカとレイチェルのアパート。チャンドラー、ジョーイ、ロス、モニカ、レイチェルがそこにいる。
モニカ: So, you talked to your dad, huh? (それで、ジョーイはパパと話をしたのね?)
ジョーイ: Yeah. He's gonna keep cheating on my Ma, like she wanted. My Ma's gonna keep pretending she doesn't know, even though she does, and my little sister Tina, can't see her husband anymore, cos he got a restraining order (All look puzzled), which has nothing to do with anything, except that I found out today. (あぁ。パパはママの陰で浮気を続ける。ママが望むようにね。ママはパパの浮気を知らないふりを続ける、(本当は)知ってるにもかかわらず、だ。それから、俺の姉妹のティナはもう夫に会えないんだ。夫が接近禁止命令を裁判所から取れたから。[全員、困惑した表情をする] それは、何も(さっきの話と)関係ないけどね、今日、それがわかった、ということ以外は。[関係ない話だけど、今日わかったことだから(話してみた)。])
レイチェル: Wow. (まぁ。)
チャンドラー: Things sure have changed here on Walton's Mountain. (ここ、ウォルトンズ・マウンテンでは、物事がすっかり変わってしまったね。)
ロス: So, Joey, you OK? (それで、ジョーイ、大丈夫?)

Walton's Mountain は固有名詞のようなので、"Walton's Mountain" でぐぐってみました。
すると、
Wikipedia 英語版: Walton's Mountain
を発見。(ウィキペディアへのリンクをはるとエラーが出るので、リンクは省略)
そこに以下の記述があります。

Walton's Mountain is the name of a fictional town in Virginia which was the setting for the American television show The Waltons and several made-for-television films.

つまり、簡単に言うと、「Walton's Mountain とは、バージニアにある架空の町の名前で、The Waltons というアメリカのドラマの舞台となっている場所」ということのようですね。

Wikipedia 英語版: The Waltons
や、
IMDb: "The Waltons" (1972) TV series 1972-1981
http://www.imdb.com/title/tt0068149/
に、ドラマの内容が詳しく書いてあります。

エミー賞も受賞しているようです。
日本でも放映されていたようで、邦題は「わが家は11人」というようですね。

この問題のチャンドラーのセリフ、DVDの日本語訳は、
日本語字幕「ホームドラマみたい」
日本語音声(吹替)「まるでほのぼのとしたホームドラマみたい。」
となっていました。

英語版に書いてある The Waltons の内容、「わが家は11人」という邦題を見ても、家族が大勢出てくるホームドラマであろう、ということはわかりますから、この日本語訳もそれを意識したものでしょうね。

今回、ジョーイが自分の家族の話をみんなに語っているわけですが、ジョーイはイタリア系で大家族で育っています。その構成は、The Waltons のような大家族のホームドラマを彷彿とさせるけれども、ジョーイが話している内容はと言えば、崩壊しかかっている家族の姿。
それを、ホームドラマの代表作の、The Waltons に例えて、「The Waltons の舞台となっている、Walton's Mountain も、ずいぶんと状況が変わってしまったようだね。」という意味で、"Things sure have changed here on Walton's Mountain." と言ったのかな、と思います。

悲惨な大家族物語だね、とでも言いたいのでしょうね。
それを、ドラマのタイトルを直接出すのではなく、その有名なドラマの舞台となっている「地名」を出しているところに、このセリフのひねりが感じられて、チャンドラーらしいジョークだな、と思いました。

私はこのドラマを全く知りませんので、勘違いなどもあるかもしれません。このドラマについて詳しい方がおられましたら、是非情報をお寄せ下さい。

このセリフ、スルーしていましたが、別のドラマネタだということがわかって面白かったです。興味深いご質問をありがとうございました!
Posted by Rach at 2008年10月12日 09:37
Rachさんへ

大変丁寧な説明をしてくださって本当にありがとうございました!
チャンドラーは別のホームドラマのことをジョークにしていたのですね。日本人にとってはもっともわかりにくい「サブカルネタ」の一つですよね。(実は昨日、本屋へ行ってRachさんの本を購入して読ませていただきました!読み出したら止まらなくて、一気に最後まで読んでしまいました。さっそく本に書いてあるようにグーグルのイメージ検索で"Walton's Mountain"を探したところ、ありました!ほのぼのとした大家族の写真が!)

フレンズファンのためのサイトは数多くありますが、このRachさんのサイトは本物のフレンズを知るという意味ではナンバーワンだと思います。英語のせりふを深く研究することによって今まで見えていなかった本当のフレンズのおもしろさや奥深さがわかるようになり、なおかつ英語力もアップするという最高のおまけまでついてきて、一粒で2度おいしいグリコ(このフレーズはもう死語?)のよう。
フレンズのDVDはfirst seasonからtenth seasonまですべて揃えていますが、これを機会にRach流DVD学習法でもう一度最初から見直してみようとわくわくしています。

お子さんが二人いらっしゃるそうですね。本の最後のプロフィールを見させていただきました。私も小学生と中学生の息子が2人いるので母親業の忙しさはよくわかります。そんな中本を執筆したりこのような中身の濃いブログを続けていくのは大変なことだと察します

これからもがんばってくださいね。応援しています。
Posted by poko at 2008年10月12日 14:18
pokoさんへ
こちらこそ、ご丁寧なお返事と、温かいメッセージありがとうございます!
拙著も購入して下さったとのこと、とっても嬉しいです!

今回のジョークも、フレンズでよく登場する、別のドラマを使ったサブカルネタだった、ということですね。私はこのドラマを知らないので、数年前なら、「何かの固有名詞だろうけど…」で終わっていたと思うのです。でも、拙著に書いたように、今はグーグルのイメージ検索を始め、何かのヒントを探すことが便利になりましたよね。
今回はまさに拙著で書いた「サブカルネタの調べ方」を実際にやってみた例の一つだったと思います。特に、Wikipedia で詳しく書いてくれていたのは助かりました。これに載っている項目だと、かなり細かい情報まで掴むことができますので。

また、拙ブログについての、お褒めのお言葉ありがとうございます。おっしゃるように「本当のフレンズのおもしろさや奥深さ」というのは、やはり本当の英語のセリフをじっくり見つめてみないことにはわからないと思うんですよ。そして、本物を見つめることで、英語そのものがだんだんわかってくるようになるということですね。
私の場合も、英語力をアップさせようと思って、DVD学習法を始めたわけではありますが、「本当のフレンズの面白さを知りたい」という気持ちが「実際の原動力」となっていました。本当のフレンズの面白さがわかるようになったら、結果、英語力も伸びていた、という感じなのです。

pokoさんも、お二人のお子さんがおられるのですね。うちは、小3の息子と、年中組の娘です。(昨日は運動会でした…笑) 母親業も楽しいのですが、何か「母親以外の自分」がやれることを見てみたい、と思って始めた、英語学習であり、このブログでした。それが本を出せることにもなり、本当に幸せなことだと思っています。

これからも、「一粒で2度おいしいグリコ」(笑)となれるように頑張ります。これからもよろしくお願いいたします。
Posted by Rach at 2008年10月14日 12:41
はじめましてRachさん

昨年Rachさんの本に出会い、そしてこのブログへと導かれてきましたみぃと申します。大好きで全部見ていたFriendsでしたが、私の記憶はいい加減で、ここで話題になっている場面や台詞が思い出せないことも多くて、思い切ってDVDのフルセット買ってしまいました(笑)。今年に入り少しずつ最初からDVD見てはこちらのブログで私の理解度をチェックさせてもらっています!これからもどうぞよろしくお願いします。


さて、

I'll either be an alcoholic blond chasing after 20-year-old boys, or I'll end up like my mom!


こちらのan alcoholic blondですが、確かblondには女性形blondeがあったと思います。普通、男性にはblond、女性にはblondeを使うので、スクリプトがblondであれば、男性→父親のことかなぁと思いました。
活字を見なければわからないことですが・・・いかがでしょうか?
Posted by みぃ at 2010年02月19日 23:37
みぃさんへ
はじめまして。ご訪問&コメント、ありがとうございます。

拙著でこのブログを知って下さったのですね。大変嬉しいです。ありがとうございます! DVDも揃えられたとのこと、こういうブログをやっている人間として、またフレンズファンの一人としても嬉しいです。そのフルセットのためにも(笑)、私も出来る限り、このブログを続けて行きたいと思います。

さて、上のコメント欄でも意見が分かれている「ブロンドはパパなのかママなのか」の話ですが、文字で確認すると、DVD英語字幕では blond、ネットスクリプトでは blonde になっています。

blond は男性形、blonde は女性形、という区分けはあるようですが、
研究社 新英和中辞典の blond, blonde の項目には、
綴り blonde は女性形; 現在は男女とも blond を用いることが多い
という記述もあります。

blond と blonde を使い分けることで性別をはっきりさせる意図があったとすると、DVDはブロンド男性、ネットスクリプトはブロンド女性をイメージしていたことになります。

実際にセリフという「音」で示される場合は、blond も blonde も同じですよね。ここのセリフはそういう「音だけだと男なのか女なのかわからない単語」を使ったジョークなのでは?という気が私にはするのです。

前半部分のセリフを聞いた時、少し前にノーラ・ビング(チャンドラーのママ)の姿を見ている観客は間違いなくそれをママだと思って聞くでしょう。ところが最後まで聞いてみると、「そのブロンドか、もしくはママみたいになる」と続くことで、前半部分はママではなかった、チャンドラーのパパもママみたいな人なのかよ!ということに気づく面白さでは?と思うのですね。
ジョークというのは、聞いている人の予想を裏切ることによる面白さというのも多く、今回もそのパターンだろう、というのが私の考えです。チャンドラーのジョークをずっと見てきた人間としては、or の前後がどちらもママだというのは考えにくい…それでは「オチ」にならない気がするのですね。

私の解釈のように、そのブロンドとは実はパパだった、という場合でも、or より前の文章では、そのブロンドは明らかにママを指していると観客に思わせる必要があります。そういう意味では文字にする際にも blond ではなく blonde を使うことで、オチを隠す必要があるのかもしれません。ネットスクリプトが blonde という女性形になっているのは、スクリプトを書き起こした方がそのブロンドはママのことだ、と解釈したことの表れなのかもしれませんが、後のオチにうまく繋がるように「チャンドラーはママのことを言っているように見せる」ためにあえて blonde を使った、という解釈も可能な気がするのです。
DVD字幕の方は、綴りと性別の違いに厳密に従って、セリフを最後まで聞いてみるとそれはパパのことだとわかるから、最初から blond という男性形の綴りを使って表示している、ということかな?と思いました。

「or ジョーク」とでも言うような、or の後で落とすオチは結構多い気がします。これもその典型例かなと私自身は思っています。この件に関しては、恐らくネイティブの方にお尋ねしても、私の意見に賛同していただける「自信」みたいなものが私にはあるのですが…。そうじゃないとチャンドラーのジョークらしくない、という気がするのですね。

いずれにいたしましても、一緒に考えていただけてありがとうございました。いろんな着眼点から解釈を考えるのもまた、英語力を高めることに繋がると思っています。
こちらこそ、これからもよろしくお願いします。
Posted by Rach at 2010年02月20日 06:44
I'll either be an alcoholic blond chasing after 20-year-old boys, or I'll end up like my mom! の解釈について疑問に思いましたので書かせてもらいました。

チャンドラーはparentsについてeither A or Bの構文通りに順番に言おうとしたがBの部分はあえて言わなかったのでは。フレンズの脚本には文法的におかしいことはまずないので、an alcoholic blond chasing after 20-year-old boysが名詞句Aならば、もう一人の人物を指すBも名詞句になるはずです。例えばor a bitch dreaming of naked guys every single momentのようになると思います。アメリカンジョークに「おまえはAかBかどっちだ」という言い方で実はどっちも同じものを指すというパターンがありますが、この場合間違いなくAとBは品詞が同じです。「お前はホモ野郎(a gay)かそれともただの同性好きな男(a man whose sexual orientation is to persons of the same sex.)か?どっちなんだ答えやがれ!」みたいな。boysとorの間とorとI'llの間に深刻な感じの間があるので、チャンドラーには父親のことは口に出したくなかったように感じます。それで「俺はどうせママみたいになっちゃうんだよ!」と言ってごまかしたということなんではないでしょうか?本来なら名詞句Bにはor a man abandons his priceless family.みたいなことが当てはまりますが、それは絶対に口に出したくなかったのでは?orとI'llの間でうつむく演技もそのような心境を表しているように感じます。アメリカの役者の演技力とくに演技の細かさは半端ではないので意味があると思います。

このエピーソードで、精神科医から心の中を知られたくないから冗談を言うと指摘されて、それが(深層心理の世界では)正しいらしいということになっていますので、父親のことが少し頭によぎった、それはつらいことだった、知られたくないから冗談を言ったということでつじつまが合います。そのような心境はプロの精神科医でないと見抜けないという話なので、当然ここではまわりの友人も視聴者もチャンドラーの気持ちを見抜けずに笑ってしまいます。超ハイレベルなアメリカの脚本家がこのエピソードで設定した状況をこのエピソード内で守らないとは思えません。

それからAは女性の話をしているようで実は男性の話だという解釈は非常に面白いのですが、ちょっと考えすぎではないかなと思いました。というのもブロンドはアメリカ社会の中では典型的なあばずれ女のイメージとして完璧に定着しているので、単に髪の色を表しているので男性でも可能ということにはなりにくいと思うからです、特にジョーク文脈の中では。アメリカ人は日本だったら差別だとしてつるし上げられそうなものであれ固定観念をあたかも社会のルールのように厳格に守ります。ルールに照らし合わせてブロンド=あばずれ女=母親でいいと思います。

もっとも私はまだフレンズをここまでしか見ていないので、チャンドラーの父親がどんな人だったのか、離婚にはどんな経緯があったのかその後のストーリーで明らかになるのかまったく知りませんので、まったく見当違いで、父親は立派な人だったのかもしれませんが、父親のことを語りたがらないという設定にはなっているように思います。ゲイだということはちらっと目にしてしまいましたが、未来に判明する情報でこの時点の視聴者を笑わせることは不可能ではないでしょうか?

チャンドラーの母親があばずれ女であることは自明なので、チャンドラーの母親があばずれ女であると告白しただけ→笑いには無理がありますが、そんな人間にはなりたくないのになってしまう→笑いならありだと思います。これより前の場面でチャンドラーがジョーイと一緒にベットで寝ることになった場面で、ジョーイが「父親みたいに結婚してから愛人をつくるような人間のくずにどうせ自分もなるんだろうか。」的なことを言った時に、「君には君の人生の選択がある。」的なことを言って必死で説得しているのはチャンドラーです。そのチャンドラーが「俺もやっぱ血は争えないわ。」的なことを言ってあっさりあきらめるところに面白さがあります。後ろにいるジョーイが「は?」ていう顔をしているのはそのためでしょう。(この直前で再び両親に似るしかないのかと言う同じ話題になっていました。)
Posted by 神田 at 2012年12月02日 20:43
コメントありがとうございます。
この件については、私はずっと「or の後ろがママだから、or の前はパパである」と思い込んでいたところがあるのですが、コメントを読ませていただいて、神田さんの解釈の方が正しいような気がしてきました。

A or B のように or を使って、「俺は A みたいになっちゃうか、あるいは結局、ママみたいになっちゃうか」と言ってみせたことで、A かママか、ということだから、A はママではない→パパを指す、という論理で私は解釈したわけですが、説明して下さった「ブロンド」のイメージはまさにその通りで、そのブロンドをパパだと解釈するのは無理があるように思えます。

実際、チャンドラーのパパが「若い男を追っかけ回す」人かどうかは、このエピソードの時点では触れられていませんので、「それかママみたいになるか」と最後に付けることで、「じゃあ、前半はパパのことだったのか?!」と驚くという流れも、確かにちょっと無理がある気もしてきますね。

「若い男を追っかけ回すようなブロンド(ママのイメージ)になるか、(その後、パパのことを言おうとしてやめる) もしくは結局、ママみたいになっちゃうか」という感じなのですね? エピソードの設定、脚本の状況などと絡めてのご意見もなるほどと思います。コメディであっても、そういうエピソード全体に込められてるテーマみたいなものは確かに存在しますよね。

貴重なご意見ありがとうございました。
Posted by Rach at 2012年12月03日 16:38
こちらのブログで勉強させていただいています。

ひゃー!すごいですね。。。
↑上のやりとり読んで。

私は友人からFriendsを借りて、1年半くらいかけて、
最初のセット(1の1-3…)を観ました。。。
最初全然面白いと思えなくって(笑)遅々として進まず(友よ、ごめん)
でも、こちらを発見してから楽しく見れるようになりました!
まだ大好き、とまではいかないのですが。
いまは4枚目(1の…)を見ています。
笑える回も出てきて、嬉しいです♪

ずっと借りっぱなしなのに、
「いいよ、見る気なったんならみてから返して」と言ってくれた心の広い友人とRachさんのおかげです♪
今年こそ、英語をモノにする!
Posted by k at 2013年01月25日 22:19
kさんへ
コメントありがとうございます。
拙ブログで勉強して下さっているとのこと、光栄で嬉しいです。
また、上の長ーいやりとり(笑)も読んで下さってありがとうございます。

「最初全然面白いと思えなくって遅々として進まず」というお話、よくわかります。
いくらそのご友人が熱心に勧めて下さったとしても^^、ドラマの好き嫌いというのは相性ですからねぇ。私は「しばらく見てみて、面白いなと思えなければ、他の作品を探した方が良い」という考えの持ち主なのですが、後から好きになる、ということもあるのですね。拙ブログが少しでもお役に立てたとしたらとても光栄で嬉しいです。そのご友人には私からも感謝の気持ちを送らせていただきます(^^)

是非、今年こそ、英語をモノにしていただけるように! 私もブログ解説を頑張ります。また何かわからない箇所などありましたら、お気軽にご質問下さいませ。
これからもよろしくお願いします。
Posted by Rach at 2013年01月28日 16:15
Rachさん、こんにちは。
私は50代半ばのいい歳したおっさんですが、ボケ防止もかねて改めて英語を勉強しています。

勘違いをしていた若かりし頃には「フレンズ」のようなシットコムを馬鹿にしていたのですが、この頃ようやくその面白さが分かり始めました。まったく、なんてもったいないことをしていたのだろうと情けない思いです。この一日分の記事を読むだけで、口語表現の大変良い勉強になります。ありがとうございます。お礼を言いたくてつい、古い記事にコメントしてしまいました。
Posted by Earthstar at 2021年05月16日 17:25
Earthstarさんへ
こんにちは。コメントありがとうございます。
私も50代前半なので、どうかご安心(?)下さい^^

笑い声が入るシットコムは苦手、と言う方も多いですよね。一度苦手と思ってしまうと、それ以降、手を出すこともなく過ぎてしまうところですが、改めてその面白さに気づいていただけたこと、フレンズファンの一人としてとても嬉しく思います。

50代だと(演じる俳優と同世代になるため)フレンズの時代設定がしっくりくるように思いますので、これから先も楽しんでいただけるだろうと期待しています。

また拙ブログの記事につきまして、口語表現の勉強になる、と言っていただけたこと、大変光栄で嬉しく思います。こちらこそありがとうございます。
そのように言っていただけたことを励みにこれからも頑張ります。

温かいコメントありがとうございました<(_ _)>
Posted by Rach at 2021年05月22日 22:33
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