ジャニスは、二人は別れてもすぐによりを戻してしまうのだと言い、さらにその原因を作っているのはチャンドラー本人だと指摘して、
ジャニス: You want me! You need me! You can't live without me! (あなたは私を欲しているの。私が必要なの。あなたは私がいないと生きられないのよ。)
And you know it! You just don't know you know it. [キスをして] See you. (そして、あなたはそのことに気付いているの。気付いてるってことに、ただ気付いてないだけよ。またね。)
チャンドラー: Call me! (電話して。)
ジャニスのリードぶりに、観客の笑い声には、歓声と拍手が混じっています。
I can't live without you.「あなたなしでは生きられないのよ。」 とはよく聞くセリフですが、「あなたは私がいないと生きられない。」と言い切ってしまえるジャニスは、すごいです。
ジャニスは、チャンドラーが心の奥底ではジャニスを愛しているのだから、何度別れてもまた二人は結ばれるんだ、と言って去っていくのです。
こういうセリフを、"きれいなおねいさん"(クレしん風)に色っぽい目で言われたら、もうイチコロかも? でも、相手は何と言ってもあのジャニスですから、そこまでうっとりとはなれないかな、普通の人なら(笑)。
しかし、チャンドラーは、その勢いに押されて、電話して、と言ってしまうのが笑えます。
やっぱり二人はくされ縁なのか。
チャンドラーがジャニスを愛しているのかどうかはともかく、この後も、ことあるごとにジャニスは登場してきます。
確かにジャニスは、チャンドラーのことをよく理解していると思うのですが・・・。
スーザンが仕事でキャロルを残してレストランを出て行ってしまいます。
寂しそうなキャロルを見たロスは、クリステンとデート中にもかかわらず、キャロルを傍に呼び寄せます。
ところが、元妻との話が盛り上がりすぎて、クリステンはこっそり帰ってしまったのでした。
元妻キャロルとの交流が楽しいことに気付いたロス。キャロルに本音を打ち明けます。
ロス: And then I'm here talking to you, and it's easy and it's fun. ([他の女性とデート中だったのに]僕は今、ここで君と話してる。とっても気楽で楽しいんだ。)
キャロルは他の女性(!)の元に走ったとは言え、ロスと楽しげにしゃべってる様子を見ると、ロスのことが嫌いなわけではないようですね。
ロスはさらに続けます。
ロス: Because we're great together, you know? You can't deny it. And besides, you're carrying my baby. I mean, how perfect is that? (だって、僕ら最高だろ? 君も否定できないはずだよ。その上、僕の子供を身ごもってる。それって、完璧なんじゃないのか?)
ロスは他の女性に対しては、デートに誘うのも大変なんですが、やはりそこは元妻。
はっきりと本音を言うことができています。これが「夫婦」というものかもしれません。
greatは「素敵な、最高な、素晴らしい」という意味。
We're great together.は「俺たちって一緒にいたら最高じゃん。」というニュアンスです。
besidesは「その上、さらに」という意味。語尾のsを取ったbesideは「・・・のそばに」という意味で、全く別の単語になってしまうので要注意です。
carryは「運ぶ」ですが、進行形の形で、「子供を身ごもっている」という意味になります。
カンガルーのようにお腹に入れて「運んでいる」からでしょうね?
(2009.9.3 追記)
以下の記事で、この部分に当たるシーンの追加説明をしています。
興味のある方は覗いてみて下さい。
フレンズ1-14その6
(追記はここまで)
しかしやはりキャロルはスーザンを愛しており、ロスとの復縁は叶いませんでした。
キャロル: You'll find someone, I know you will. The right woman is waiting for you. (ロスもきっと誰かが見つかるわ。わかるもの。理想の女性があなたを待ってる、って。)
ロス: It's easy for you to say. You found one already. (言うのは簡単だよな。キャロルはもう理想の女性を見つけたんだから。)
キャロル: All you need is a woman who likes men and you'll be set. (男性を好きな女性が出てくれば、もう準備はオッケーよ。)
[脇をスタイルの良い女性が通る] Not her. (彼女じゃないわよ。)
all you need is・・・は「あなたに必要なものは・・・・だ」という意味。
ビートルズの歌にもAll You Need Is Love(愛こそすべて)というのがありますよね。
「レズビアンじゃない女性が現れさえすればロスにもチャンスがある」というキャロルですが、ロスが興味を示した女性は、またもや(!)レズビアンだったようですね。
第8話のチャンドラーがみんなにゲイだと間違えられた話にも、ローウェルというゲイの男性が、チャンドラーはゲイではないと見抜くシーンがありました。
キャロルを始め、ゲイの人は他の人がゲイかどうかもわかるようですね。
同じ趣味の人は、なんとなく雰囲気でわかるのでしょう。
消防士たちと仲良くなった女性陣。儀式の効果があったと喜びますが、
消防士1: You tell them you're married? (お前、彼女たちに、結婚してるって言ったのか?)
消防士2: No way! My girlfriend doesn't know. I'm not gonna tell them! (まさか。俺の彼女も知らないのに。あの子たちには、言うつもりなんかないよ。)
レイチェルたちにはともかく、この消防士は自分の彼女にも既婚者であることを隠しているらしい。かなりのプレイボーイですな。
(今日のおまけ) 意外なところでフレンズのゲストを発見!!
先日、「すぽると」というスポーツ情報番組を見ていたら、PRIDE GP(プライドグランプリ)の事前情報をやってました。
ダンナさんが格闘技ファン(マニアというほどでもないが)なので、一緒に何気なく見ていたら、何だか見覚えのある人が・・・。
それは、フレンズ第3シーズン24話 The One With the Ultimate Fighting Champion(格闘技は男の美学?)に出てきたファイターでした。
この人、名前はタンク・アボットと言います。フレンズでもその名前で紹介されてました。
私、てっきり格闘家っぽい俳優を連れて来たんだと思ってて、実在の人だとは知らなかったのでびっくり(エンド・クレジットにも名前なかったし)。
劇中でUFC(アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ)の話が出てきますが、このタンク・アボットは本当にUFCで有名なファイターだそうです。
PRIDE GP2005の決勝戦は本日8/28(日)に行なわれ、テレビでは、8/30(火)にフジテレビ系列で放映ということですので、興味のある方はどうぞ(笑)。
アボットは吉田秀彦と対戦しますよ。
格闘技ファンの最大の関心事は、ヒョードルとミルコの決戦だそうで、うちのダンナさんは今から盛り上がってます・・・ははは。
個人的な話になりますが、私は血を見ると手に力が入らなくなるタイプなので、こういう流血スポーツは苦手なんですが、ダンナさんがわりと格闘技が好きで、K-1とかPRIDEとかよく見てるんですよね。そのお陰で私も選手の顔と名前が一致するようになってきたのはさすが。
ミルコは、ミルコ・クロコップ・フィリポヴィッチと呼ばれてた頃から知ってます。フィリポヴィッチが言いにくいのか、いつの間にかミルコ・クロコップになったけど、クロアチアの警察官だからクロコップなんで、これは彼のミドルネームじゃないぞー、とかも知ってます。(別に自慢にもならない知識ですが・・・)
しかし普段からいろんなものにアンテナを伸ばしておくことは大切だなぁーと実感しました。いや、ほんと。
(Rachからのお願い)
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何にでも凝りだすと、結構深くまでハマっちゃうタイプです。人生のいろんな時期にマイブームであったものについては、それぞれかなり詳しい、と自分では思ってますが・・・。
会社勤めしてた頃はJ-POPが好きだったので、ヒットチャートの曲は全てフルコーラス歌えるようなただの「カラオケ好きのおねーちゃん」でした。お酒飲まないので宴会はあまり好きではないんですが、歌うのは大好きで・・・。
ますます私という人間がわからなくなってきますねぇ(笑)
Rachさんは、satさんもかなわないほどのマニアでいらしたんですね(笑)。なんにでもとことんはまれるっていいですよ。
私は何でもすぐ飽きちゃうほうで^^;;
英語学習だけは何とか続いてますが、マニアの域までは遠すぎます(笑)。
マニアと呼ばれるのは嫌いではありませんが、本当のマニアの人からすると、大したことはないかと・・・(変な謙遜)。
英語に関しては、マニアとは言いがたいです。ブログは書いてて面白いので、もちろん嫌いではありませんが、とことん極めるところまで行きたいものだなぁーと思っています。
satさんのブログがご縁で、こうしてお話できて嬉しいです。
また、KIKKAさんのところにも、お邪魔しますね。
ロスはさらに続けます。
ロス: Because we're great together, you know? You can't deny it. And besides, you're carrying my baby. I mean, how perfect is that?
の前の、Let's just stick a pin in it, ok?
てどんな意味なんでしょうか(> <)
ご質問ありがとうございます。
上の記事で解説している部分、
ロス: And then I'm here talking to you, and it's easy and it's fun. (僕は今、ここで君と話してる。とっても気楽で楽しいんだ。)
と、
ロス: Because we're great together, you know? (だって、僕ら最高だろ?)
の、ちょうど間に当たる部分に関するご質問ですね。
(面白い表現だと思ったので、必要以上に長い説明になってしまいました。申し訳ありません。)
私が解説を省いてしまった、その部分のセリフは以下のようになっています。
ロス: ... and, and I don't, I don't have to...You know, here's a wacky thought. Um, what's say you and I give it another shot? No no no, I know what you're gonna say, you're a lesbian. But what do you say we just put that aside for now you know? Let's just stick a pin in it, ok? Because, we're great together, you know...
それを日本語にしますと、以下のような感じでしょうか。
ロス: 突飛な考えがあるんだ。僕たち、もう一度やり直さないか? いや、君が何て言おうとしてるかはわかってるよ。私はレズビアンなのよ、って言うつもりだね。でも、今のところ、そのことをちょっと脇に置いておくのはどうかな? ちょっとそこにピンを刺しておくんだよ。だって、僕ら最高だろ?…
stick a pin in it というのは、「その中にピンを刺す」ということで、虫ピンや画鋲(がびょう)でどこかに動かないように留めておく、というイメージでしょうか。ロスはキャロルとよりを戻したいと思っていて、その自分の素直な気持ちをキャロルに伝えようとしているのですが、キャロルは「だって私はレズビアンだから、もう男性のあなたをパートナーとして愛することはできない」みたいな返事をするであろうことはロスにもわかっているわけです。
「だってレズビアンだから。」と言われてしまうと、それ以上話を進めることができないから、そのセリフ・その理由はいったんここでは横に置いておいて、今はそのレズビアンの話題には触れないで、僕の話をちょっと聞いて欲しい、という意味で、"we just put that aside for now" 「それを今のところ(さしあたり)横に(脇に)置いておく」と言っているのですね。
そして、ちょっと横に置いておいたくらいでは、「でもやっぱり…」とまたそのレズビアンの話題を話の真ん中にドンと持ち込まれてしまいそうなので、横に置いた上にそれをピンで留めて固定して、しばらく脇にとどまってもらおう、という意味で、「ピンで固定する」と言っているのです。
その後、「愛してる」と告げるロスに「私も愛してるわ、でも…」と言いながら、キャロルは以下のように言いますね。
キャロル: You know that thing you put over here with the pin in it? It's time to take the pin out. (ほら、向こうにピンで留めておいた「あのこと」。もうそのピンを抜く時間だわ。)
結局、キャロルもロスのことを嫌いなわけではないし、ロスの気持ちもわかるけれど、「やっぱり私はレズビアンで、スーザンを愛しているからどうにもならない。」という事実を、ここで今、一番の理由として持ち出さないといけない、だから、脇に置いて留めてあるそのピンをはずさなきゃ、ということですね。
日本語でも、何かの話題に触れないでいることを、「ちょっとその件は置いといて…」みたいに表現したりしますね。今回の we just put that aside for now というのはまさにそれと同じニュアンスです。Joking aside 「冗談はさておき」のような表現もあります。
そして、今回のセリフはそれを脇に置いただけでは心配で、ピンで留めてそれを動かすことができないように固定する、という、ロスの「念には念を入れた」様子が表れていて、面白い表現だなぁ、と思います。
DVDの日本語訳では「封印する」という言葉が使われていました。封印する、という言葉は「蓋や封をしてそれを使わない、そこから出さない」というニュアンスが感じられますが、このセリフの「ピンで留めて、それを使わない」というのとニュアンスは似ていますよね。
what's say you and I give it another shot?
what's sayという表現とitがわかりません。
what sayならみたことあるような。。
ちなみに自分のDVDの字幕だと、Let's say you and I give it another shot?となっています。
以上
時間があるときにお返事よろしくお願いします。
ご質問ありがとうございます。
ネットスクリプトに書いてある、what's say という表現、気になりますよね。
ちょっと調べてみたのですが、説明が長くなりそうなので、「いつ」とは言えないのですが、できるだけ近いうちに、1-14 の追加記事、フレンズ1-14(その6) として投稿したいと思います。
もうしばらくお待ち下さいませ。