2005年08月29日

フレンズ1-15その1

シーズン1 第15話
The One With the Stoned Guy (キャリア・アップ大作戦)
原題は「麻薬で酔っぱらった男の話」

セントラルパークでレイチェルはウエイトレスをしていますが、
モニカ: Why does my cinnamon stick have an eraser? (どうして私のシナモンスティックには消しゴムがついてるの?)
レイチェル: That's why. ([鉛筆と]間違えたからね。)
シナモンスティックと鉛筆を間違えたレイチェル。
耳に挟んであるシナモンスティックと、モニカのカップの中の鉛筆とを交換します。
間違ったのはともかくとして、どうしてレイチェルは耳に鉛筆を挟んでるんだろう。
オーダー取るためだろうけど、それじゃあ、競馬の予想屋みたい。
あ、あれは赤エンピツだったっけ?

チャンドラーがニュースを持ってやってきます。
チャンドラー: So it's a typical day at work. I'm inputting my numbers and Big Al tells me he wants to make me processing supervisor. (仕事場では、いつもと同じ一日だった。数字を入力してたら、ボスのアルが俺を情報処理の統括にするって言うんだ。)
So I quit. (だから、会社を辞めた。)
processは「(情報やデータを)処理する」という意味。
quitは「(仕事などを)やめる」という意味。
パソコンのソフトウェアの画面では、QUITを押すとソフトが終了しますよね。
quit smokingだと「タバコをやめる、禁煙する」という意味になります。

どう聞いても昇進の話なのに、何故チャンドラーは辞めたのか、それは・・・。
チャンドラー: This was supposed to be a temp job. (この仕事は、一時的な腰掛のはずだったんだ。)
tempはtemporary「一時の、仮の」の略。
be supposed toは「・・・するはずだ、することになっている」という意味で、この場合は、「今の仕事は一時的なもので、希望の職種に転職しているはずだった。それなのにずっとこの仕事を続けていた。」というニュアンスが込められています。

チャンドラー: I just don't want to be a guy who sits in his office worrying about the WENUS. (俺はウィーナスのことを気にしながらオフィスに座ってるような男にはなりたくないだけなんだ。)
レイチェル: "The WENUS?" (ウイーナスって何?)
チャンドラー: Weekly estimated net usage system. It's a processing term. (一週間分の概算純益処理システムのことだよ。情報処理の用語だ。)
WENUSと聞いて、みんなポカンとしていますが、これはこの専門用語を知らなかったのはもちろんですが、発音がweenie、weenerなどと似ていたためにびっくりしたということもあるようです。
ちなみに、weenie、weenerともに、「おちんちん」という意味があります。(きゃー、こんなこと書かせないでー。)
あ、もちろんWENUSというのは、一般的な情報処理用語ではありません。
チャンドラーの会社"だけ"の用語でしょう(笑)。

新しい仕事を探したいチャンドラーに、
フィービー: He's opening up a restaurant and he's looking for a head chef. (うちのお客がレストランを開く予定で、ヘッドシェフを探してるのよ。)
モニカ: [フィービーをつんつんして] Hi, there. (はーい、フィービー。)
フィービー: I know. You're a chef, I know, and I thought of you first. But Chandler's the one who needs a job right now, so...
(わかってる。モニカはシェフだってね。私もあなたのことが最初に頭に浮かんだわ。でも、ちょうど今、仕事を欲しがってるのはチャンドラーだから・・・。)
ヘッドシェフの仕事なら、モニカは喉から手が出るほど欲しいのに、フィービーはシェフなど出来そうにもない、チャンドラーに勧めようとします。

チャンドラーに断られると、しばらく間をおいてから、
フィービー: Oh, Monica! Guess what? (あぁ、モニカ。何だと思う?)
モニカが何も聞いていなかったかのように、今度はモニカにシェフの仕事を勧めようとしています。
ちょっと空気の読めてない、フィービーらしいボケぶりでした。

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posted by Rach at 12:04| Comment(10) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この回の、レイチェルの「私はウェイトレスのオリンピックに出れるわ!!」の後のチャンドラーの「俺はインスブルックのウェイターをやった」という会話の意味が全くわかりません
よかったら教えて下さい
Posted by TYS at 2013年07月18日 00:50
TYSさんへ
ご質問ありがとうございます。

そのご質問のセリフについては、
フレンズ1-15(その4)
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470102.html
という記事で解説させていただいています。

恐らく「フレンズINDEX」という INDEX記事のリンクから、この フレンズ1-15(その1) に来られたのだと思います。INDEX では、各エピソードの (その1) の記事にのみリンクをはっているため、それ以降の (その2) (その3) の記事があることに気付いていただけなかったのだろうと思います。わかりにくい仕組みで申し訳ありませんが、今現在、ブログの記事総数 1,890件になりますので、すべての記事のインデックスを作ることは不可能で、便宜上、(その1) のみへのリンクとさせていただいています。どうかご了承下さいませ。

(その4) の記事でも解説してありますが、少し補足しておきますと、、、

昔のオリンピックはプロは出場できない、という規定があったので、「プロではないアマチュアの自分」を自虐的に表現するものとして、「オリンピックに出るために、アマチュアのままでいることにするわ」とレイチェルは言った。
まるでウェイトレスの技を競う競技がオリンピックに存在するかのような言い方だったので、そのネタに乗っかる形で、「そう言えば俺も昔、ウェイターのオリンピックに出たっけなぁ」と言ってレイチェルをからかった、という流れになります。
Posted by Rach at 2013年07月19日 11:43
あらっ!
気付きませんでした!
早速熟読してきます
ありがとうございました!
Posted by TYS at 2013年07月20日 03:27
TYSさんへ
わざわざのお返事ありがとうございます。
その説明でわかりにくい部分がありましたら、お気軽にご質問下さいね。
Posted by Rach at 2013年07月23日 10:17
はじめまして。随分前の記事に失礼します。
今年に入ってフレンズで英語の勉強を始めました。
大変有益な記事を公開してくださって本当にありがとうございます。
さて、質問があるのですが、チャンドラーの会社のシステムWENUS【Weekly estimated net usage system】についてです。
Rachさんの記事を読むとweenie、weenerに寄せて作られたシステム名なのかなと思うのですが、訳が「一週間分の概算純益処理システム」となっています。(ドラマの日本語訳も同じになっているのを確認しました)
「一週間分の概算」の部分は分かるのですが、net usage systemがなぜ純益処理システムになるのかが分かりません。
自分で調べる限りではusageに純益等の意味は見つけられませんでした。そのまま訳すと「ネット使用量システム」となりそうですが、なぜ純益処理となるのでしょうか。チャンドラーが勤めているのが財務部門のようなのでそこから来ているのでしょうか。あまりこだわる箇所ではないのかもしれませんが、気になってしまい、教えていただければ幸いです。
これからもRachさんのブログで勉強を続けていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
Posted by anton at 2024年05月12日 21:07
何度もすみません。もう一つ教えてください。
先ほど質問したチャンドラーのセリフ
Weekly estimated net usage system. It's a processing term.
に続いてレイチェルのセリフで
(sarcastic) Oh. That WENUS. となっているのですが最初ドラマを見た時は「結局よく分からないけど、分かったように」このセリフを言ったように感じました。しかし、スクリプトを見ると(sarcastic) とあり、なぜ皮肉をこめてこのセリフを言っているのか分かりません。
直接英語と関係ないので、 Rachさんも知らんがなかもしれませんが、もしお分かりであればご教示ください。
お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
Posted by anton at 2024年05月12日 21:21
何度も何度もすみません。
先日質問をした“Weekly estimated net usage system”についてnetが純益とういう意味を持つことを知りました。ですので、意味が理解できました。自分で質問しておいて自分で解決してしまいすみません。
この1-15ではWeekly estimated net usage systemですが、1-16ではWeekly estimated net usage statisticsに代わっていますね(system→statistics)。純益統計とした方がよりどんなシステムか分かりやすいからですかね。
また、レイチェルのセリフ
(sarcastic) Oh. That WENUS.についても WENUSがいやらしい響きに聞こえるのに、本当に仕事で使うシステムの名前なのかよ、というようなニュアンスなのかなと自分なりに解釈しました。
こちらで質問させてもらって、より自分でも考えることができました。(質問する前に考えろよという感じですが)ありがとうございます。
Rachさんのブログはとても考察が深く、こらからも楽しく勉強させてもらいます。
また質問させていただくことがあるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
Posted by anton at 2024年05月19日 02:01
antonさんへ
コメントありがとうございます。お返事大変遅くなり申し訳ありません。

追加で下さったコメントの通り、net には「掛け値のない、正味の」という意味があるんですよね。a net profit なら「純益」で、それに対して「粗(あら)利益」だと、a gross profit になります。
system から statistics に代わったのは、よりわかりやすくするためだろうと私も思いました。

Oh. That WENUS. 「あぁ、”その/そっちの”ウィーナスね」とレイチェルが皮肉っぽく言ったことについて。
音的に別のものを連想させる言葉だったこともあって聞き返すと、真面目なシステム用語らしいとわかったので、もちろんレイチェルはそんな用語は知らないながらも「ああ、そのウィーナスね」と返しています。
そんなの知るわけないでしょ、というのが本心ながらも「ああ、それのことね、そっちの方のウィーナスね」と返した、ということをト書きで「皮肉っぽく」と表現したのだと思います。

拙ブログについて、有益な記事、考察が深い、とお褒めいただき、大変光栄で嬉しいです。
これからも頑張ります。
温かいお言葉ありがとうございました。
Posted by Rach at 2024年06月15日 10:04
Rach様
お忙しい中お返事くださり誠にありがとうございます。
a gross profitも勉強になりました。
レイチェルが皮肉っぽく言ったということについても解説ありがとうございます。よく分かりました。
一通り理解した上で再度見直すと聞き取りは勿論のこと、最初は分からなかったニュアンスも分かるようになるのは嬉しいですね。
亀の歩みののろさですが、これからもフレンズを見続けながら(できるだけ)楽しく(難しくて大変なことも多いですが)続けていきたいと思います。
お忙しくなかなか難しいのだと思いますが、 Rachさんのこちらのブログの「改」のパードが増えると嬉しいなと(遠慮気味に)期待しております。
これから蒸し暑い季節になりますので、どうぞお身体お気をつけてお過ごしください。
Posted by anton at 2024年06月19日 07:48
antonさんへ
こちらこそご丁寧なお礼のお返事、ありがとうございます。
また、温かいねぎらいのお言葉も、誠にありがとうございます<(_ _)>
「改」のパートが増えるように頑張っていけたらなと思っています。

これからも楽しく続けていただければ幸いです。
温かいお言葉の数々、ありがとうございました!
Posted by Rach at 2024年06月29日 16:45
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