リンダという女の子をまたデートに誘えば、とロスに勧めるチャンドラー。
チャンドラー: Is this still about her "The Flintstones could have really happened" thing? (まだ彼女の言葉がひっかかってるのか? 「フリントストーンのアニメみたいなことが本当にあったかも」っていう発言だよ。)
The Flintstones とは、昔あったアニメ「原始家族フリントストーン」のことです。
(キャラクターは知ってるけど、実際に見たことはないんです。日本で言うと「はじめ人間ギャートルズ」みたいな感じでしょうか?)
その後、1994年に The Flintstones「フリントストーンズ モダン石器時代」、
2000年に、The Flintstones in Viva Rock Vegas「フリントストーン2 ビバ・ロック・ベガス」と2本、実写映画化されました。
この主人公の名前がフレッド・フリントストーンと言います。つまりフリントストーンは苗字。
英語のタイトルが The Flintstones と The+フリントストーンの複数形になっていますが、これで「フリントストーン一家」という意味になります。
フリントストーンという苗字の人がたくさんいるから、ですね。
最近、見て面白かった Mr.インクレディブルですが、こちらも原題は The Incredibles となってます。つまりインクレディブル一家、という意味です。
Mr.インクレディブルの本名はボブ・パーと言い、家族はパー一家なんですが。
(この後、ちょっと Mr.インクレディブルのネタバレあります。まだ見てない方は飛ばしてくださいね。)
過去の栄光にとらわれて鬱屈した生活をしている Mr.インクレディブル。
そのことを非難するのは、元スーパーウーマン(イラスティ・ガール)だった奥さん。
子供たちにも特別な力があるが、それを使ってはいけないと言われ、やりきれない日々を過ごしている彼ら。
そういう家族がすれ違いながらも、そのうち家族としての絆が芽生え、最後には家族全員が Mr.インクレディブルを中心とする、スーパーヒーロー家族の The Incredibles(インクレディブル一家)となる、というのが、この作品の醍醐味でしょう。
原題はそれが表れていて、いいなぁー、と思うのですが、日本語ではキャッチーな名前の方がウケるだろうということで、この邦題になったんでしょうね。
きっと映画配給会社とかで、少しはモメたと思うなぁ。
実際、主人公の名前をタイトルにした方が子供は覚えやすいというのもありますし。
(うちの息子は Mr.インクレディブルが大好きなんですよ!)
ただ、タイトルというのは重要で、その英語のタイトルを掘り下げて見るのも、製作者の意図がわかって面白いかもしれません、というお話でした。
原題をそのままカタカナにするか、多少変えるか、全く違うタイトルにしちゃうか、ってすっごく難しい問題なんですよね。
これはもうセンスの問題。素人の私が口を挟めるレベルではありません。
レイチェルにまだこだわってるのか、と聞くチャンドラーに
ロス: Look, I am totally, totally over her. (いいか、僕はすっかり、完璧に彼女のことはあきらめたよ。)
get over は「忘れる、あきらめる」という意味で、be over も同じような意味になります。
男性陣がポーカーをしていたという話を聞いて、
レイチェル: Now, how come you guys have never played poker with us? (ところで、どうして男性陣は私たちとポーカーをしないの?)
フィービー: What is that? Some guy thing? Like some kind of sexist guy thing? (それって何? いわゆる、「男がするもんだ」ってやつ? 女性差別の一種みたいなもの?)
Like it's poker, so only guys can play? (「ポーカーだぜ、男にしか出来ないよ」って感じ?)
ロス: Women are welcome to play. (女性陣もプレーしたいのなら、歓迎するよ。)
フィービー: Then what is it? Some kind of, like, some kind of, you know...All right, what is it? (そしたら、一体何なの? ある種の、えっと、あれみたいな、ほら・・・わかったわ。一体何よ。)
男性ばかりでポーカーをするのは、女性差別だ、というフィービー。
別にそんな気のなかったロスは、大歓迎だと言うのですが、テンション上げちゃったから、素直に引き下がれません。
食い下がるフィービーですが、言うことがなくなってしまいました。
(Rachからのお願い)
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原題の意味、全然気にしていませんでした。
そっか「インクレディブル一家」ですね。
今更ながらいい題名だ〜〜(笑)。
邦題ってなかなかいいものがないですね。
やっぱり英語は英語のまま理解したい!
そんなキモチがまた増えました。
家族愛の部分がとっても魅力的なんですが、息子のダッシュくんの、
あのちょこまかして落ち着きのないところの描写が妙にリアルで、「アメリカの男の子もあんな感じなんだー。」と変に感心してしまいました。
うちの息子も、なんかいつもバタバタしていて、「ちょっとは落ち着きなさいよー!」と叫ぶ日々です。疲れるわ・・・。
もしかすると私のアホさがバレてしまう質問かもしれませんが分からなかったので質問します。笑
レイチェル: Now, how come you guys have never played poker with us?
この文のneverの位置はなぜここなのでしょうか?notの強調と考えれば納得できるのですが、わたしはどうしてもnever have p.p. のイメージがあるので不思議に思わずにはいられませんでした。
Chandler: There just don't happen to be any women in our games.
この文はhappen toを入れたがためにThere is構文でも否定がdon'tになっているのですか。
こういう言い方をするのかと
すごく勉強になりました。
コメントありがとうございます。
まず、never の位置について。
完了形の never の位置は、基本的に have never p.p. の形になります。
研究社 新英和中辞典の never の例文では、
I have never seen a panda. まだパンダを見たことがない。
この have が短縮形になると、I've never seen a panda. のような形になります。
完了形の疑問文に対して、never を使って答える場合の例文として、以下のものも出ていました。
“Have you ever been to London?” - “No, I never have.” 「ロンドンへ行ったことがありますか」「いいえ一度もありません」
用法:本動詞が省かれる時には never は have の前に置く。従って I have never. は間違い。
上の答えの文を完全な文章の形で書くと、No, I have never been to London. になるわけですが、been を省いた形にすると、I never have. になるということですね。
Mileyさんがおっしゃる、never have p.p. のイメージ、というのは、もしかしたらこのような I never have. の形から来るものだったのかなぁ、と思うのですが、いかがでしょうか?
それから、There just don't happen to be という形について。
実際のセリフは、There just don't happen to be any women in our games. となっていますが、DVD英語字幕では、There just aren't any women in our games. と表記されています。
大まかな意味としては、「ただ俺たちのゲームに誰も女性がいない、ってだけ」というところですが、そこに happen to 「たまたま・偶然・期せずして〜する」というフレーズを挿入して、「たまたまいないだけ」という、より細かいニュアンスを出していることになりますね。
存在を表す There is 構文は、be が使われる場合が多いですが、be 以外の例として、研究社 新英和中辞典に、以下のものが出ています。
there=[述語動詞に seem (to be), appear (to be), come, live などを用いて]
There seems [appears] to be no need to worry about that. そのことについては何の心配の必要もないようだ。
その seem to be, appear to be と近い感覚が、今回の happen to be になるのかなと思います。
seem to を挿入して There seems to be にすることで、「〜があるらしい」にするのと同様に、There happens to be の形で「たまたま〜がある」というニュアンスになる、ということでしょう。
There is/are 構文では、主語は there ではなく、is/are の後ろに来る部分が主語となります。
今回のセリフでは、any women という複数形が主語に当たるので、肯定文なら、There happen to be となり、否定文なら、There don't happen to be になる、ということですね。
主語が単数なら、肯定文は There happens to be、否定文なら、There doesn't happen to be になります。
フレンズ3-11 では、there happens to be an opening in his department. というセリフも出てきますが、これも「たまたま空きがある」という感覚ですね。
おっしゃる通り、「こういう言い方をするのか」と勉強になる表現ですよね。コメントをいただけたおかげで、こうして説明させていただくことができました。ありがとうございます(^^)
おっしゃるとおりです。。。笑
そして2つ目の質問の回答、とっても参考になりました。細かいニュアンスの付け方が分かると嬉しいですね!使いやすそうなのでしっかり自分のものにしたいです。
それにしても本当にRachさんの調べる能力の高さと説明力に脱帽です!!!
今回もありがとうございました(^ω^)
ご丁寧なお返事ありがとうございます。
There just don't happen to be... のように細かいニュアンスを出せるようになると、英語表現が豊かになりますよね。是非是非使ってみて下さい。
それからお褒めのお言葉もありがとうございます。そう言っていただけることが、「これからも頑張って調べよう」という気持ちに繋がるんですよね。
こちらこそ、興味深いフレーズに関するご質問、ありがとうございました(^^)