2005年09月16日

フレンズ1-18その3

実際にポーカーをプレイしてみますが・・・。
フィービー: I see. So then you were lying. (わかった。じゃあ、あの時、ジョーイは嘘ついてたのね。)
ジョーイ: About what? (嘘って何?)
フィービー: About how good your cards were. (あなたのカードがどんなに良いカードだったか、ってやつよ。)
ジョーイ: I was bluffing. (ブラフしてたんだよ。)
フィービー: And what is "bluffing"? (そう、じゃあブラフって何?)
Is it not another word for lying? (ブラフって、嘘の別の言葉じゃないの?)

ポーカーとは、トランプを使うゲームで、5枚の札で手(hand)の強さを競うもの。
hand には、ロイヤルストレートフラッシュやフルハウスなどの種類があります。
アメリカのドラマではポーカーをしているシーンがよく出てくるので、ルールがわかった方が楽しめるのでしょうが、なにせ難しい・・・。
スタートレックでも、レギュラーがポーカーをしているシーンがよくあります。
ポーカーをすることで、そのキャラクターの性格がわかったりするので、よく利用されるようですね。
日本では、ポーカーという言葉は知っていても、みんながルールを知ってるわけではないですよね。
友達と旅行に行って、夜、部屋に集まって、ポーカーしよう・・・ってことにはならないですよねぇ?
日本人なら「大富豪」ですか?

ポーカーのゲームの進め方は、このエピソードを見ているとなんとなくわかるのですが・・・。
誰かくわしい方、教えて下さい!
ただ、今回、重要なこと、それは、このカードゲームのポイントは「bluff(ブラフ)」にある、ということです。
bluff とは「はったり」。
これは、自分の持っているハンドが良くない場合でも、chip をたくさん賭けて、自分の手が良いように見せることです。
ポーカーフェイスは日本語になっていますが、これはポーカーで、自分の hand の良し悪しを、表情に出さないようにしていることから生まれた言葉です。
スタートレックでは、感情のないアンドロイドのデータ少佐にとって、ブラフというのは理解し難い概念だったようです。
そういう意味では、非常に人間味のある、駆け引きが重要となるゲームなわけですね。

ちなみに、ポーカーにはいろいろ種類があるそうで、フレンズでしているのはクローズド・ポーカー。
これは手札を全て隠すものです。
スタートレックは、スタッド・ポーカーでした。
これは、何枚かを裏向きに伏せて配り、残りのカードを表向きにして配るというものです。

履歴書を直すためだと言って、席を外そうとするレイチェルに、
チャンドラー: Rach, we've got to settle. (レイチェル、settleしなくちゃ。)
レイチェル: Settle what? (何をsettleするの?)
チャンドラー: The Jamestown colony of Virginia. (バージニア州のジェームズタウン植民地だよ。)
You see, King George is giving us the land, so... (ほら、キング・ジョージが我々に土地を与えてくださって、そして・・・)
ロス: The game, Rachel. You owe us money for the game. (ゲームをsettleするんだよ、レイチェル。君は[負けたから]僕たちにゲームのお金を支払う義務があるんだ。)
ここでの settle のギャグは日本語に訳しにくいので、あえて settle で残してあります。
settle は「植民する、移民する、住み着く」という意味と、「借金を済ます、清算する」という意味があります。
もちろんチャンドラーは、最初、ポーカーの賭け金の清算をする(チップで負けた金額を現金で支払う)という意味で言っているのですが、レイチェルが清算のことを知らないので、「植民する」ってことだよ、と冗談を言っているのです。
チャンドラーらしく、その後も植民地の話を延々と続けるのですが、アホらしくなったロスは、settle とは清算のことだとレイチェルに教えてあげています。
チャンドラーが言った Jamestown は、北米最初のイギリス領植民地となったところです。

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posted by Rach at 15:57| Comment(7) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
またまたどーも、sendoです。
今回のエピソードはアメリカのポーカーを知るにはとてもいいものですね!

ところで、自分が分からないシーンがありまして。。モニカがジョーイともめてるシーンで(ポーカーの最中)、料理は1音節のものしか出せないよというジョーイに対して、モニカが

I hope you'll let it slide just this once. I was all out of "pretz"
というシーンなんですが、どういう意味でしょうか?
Posted by sendo at 2012年11月24日 03:53
sendoさんへ
コメントありがとうございます。
おっしゃるように、ポーカーがテーマのこのエピソードは、いろいろと勉強になりますよね。

さて、ご質問のセリフについてなのですが、私が持っている DVD (日本版)には、そのセリフがないような気がするのですが、北米版にはあって、日本版ではカットされているセリフ…なのでしょうか??

ネットスクリプトで言うと、以下の2つのセリフの間に挟まれるセリフに当たりますか?

ジョーイ: Whoa, whoa, whoa, Monica, what're you doin'? This is a poker game. You can't serve food with more than one syllable. It's gotta be like chips or dip or pretz-- [look of realization]
チャンドラー: [changing subject] OK, so at this point, the dealer--

「料理は1音節のものしか出せないよ」というセリフの直後であれば、ご質問のセリフは、
「今回だけは、ジョーイが let it slide してくれるように願ってるわ。私はすっかり「プレッツ」を切らしちゃったのよ」
みたいになるのかな、と思います。

let 〜 slide は「〜をほっておく、成り行きに任せる」というような意味。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
let something slide : (spoken) to deliverately ignore a mistake, problem, remark etc. without becoming angry or trying to punish it
例) Well, I guess we can let it slide this time.

つまり、「過ち、問題、発言などを意図的に無視すること、怒ったり、それを罰しようとすることなしに」。

日本語で言うと「不問に付す」という感覚かな、と思います。

ですから、モニカのセリフは、「その件は不問、ってことでお願いしたいわ。残念ながら、プレッツは切らしちゃっててね」というニュアンスになるでしょう。
ジョーイは、「ポーカーの時は、1音節の料理しかダメだ」みたいに言いながら、pretzel という2音節の料理名を言いそうになって、慌てて1音節の pretz-- で止めたんでしたね。ですから pretz という「1音節の料理」は存在しないわけですが、モニカはわざとそれを実在する料理名のように言って、「ごめんねぇ、残念ながら今は「プレッツ」を切らしてるのよ〜、今回だけは勘弁しといて」みたいに、皮肉っぽく返した、ということになると思います。
Posted by Rach at 2012年11月26日 18:50
ほぉー、なるほど。
let it slide はそういった意味だったんですね。
勉強になります!
それにしても、日本のDVDにカットされてる部分があるのは残念ですね。
Posted by sendo at 2012年11月27日 06:14
sendoさんへ
お返事ありがとうございます。
「北米版にはあって、日本版にはないシーン、セリフ」というのは結構あるようで、それはファンとしては残念なところです。
今回のセリフはモニカがなかなか面白い返しをしていますし、let it slide のニュアンスを理解するのにも良い例なので、カットされていたのは残念ですね。私もそのセリフを知らなかったのですが、教えていただいたおかげで楽しむことができました^^ ありがとうございました。
Posted by Rach at 2012年11月28日 14:44
君と君の〜にはうんざりだ フレンズ1-3改その32 のコメント欄
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/451739893.html#comment
で、フレンズ1-18 のセリフについてのご質問がありましたので、そのセリフが出てくるあたりのこちらの記事にて回答させていただきます。

「フィービーはジャックの顔が嫌い」というようなセリフということでしたが、これは以下のセリフのことでよろしいでしょうか?(また違う部分なら、ご指摘下さい)

ロス: Alright, now, you sure? Phoebe just threw away two jacks because they didn't look happy. (よし、で、君はほんとにいいの? フィービーはジャックが幸せそうじゃなかった、ってだけの理由で、2枚のジャックをさっき捨てたんだよ。)

ポーカーというゲームをしようとしているのに「カードの顔が気に入らない」みたいな理由だけでカードを捨てちゃうような人がいて、それで女性陣は勝てると思ってるの? みたいなことですね。
フィービーがゲームの本質をわかっていないことを、顔の良し悪しでカードを選ぶということで示しているのでしょう。

トランプのジャックの絵柄を確認すると、横向きのものは凛々しい顔をしているように見えますが、前を向いているジャックは、言われてみれば、何だか陰気で不機嫌そうな顔をしているように見えます。
「ジャックの顔が幸せそうじゃない、不機嫌そう」というセリフにすることで、「そういえばトランプのジャックの顔って不機嫌そうな顔してる」と観客や視聴者に思い出させて笑わせるという効果もあるんだろうと思います。
みんながよく知っているものだからこそ、ネタにすると面白い、みたいなことでしょうね(^^)
Posted by Rach at 2017年07月14日 16:15
お返事ありがとうございます。
なるほど・・本当にそのままの意味で
捉えて良かったわけですね。
フィービー自身が結構良い意味で変人なので
また何かジャックについて過去に何かあったと裏読みしすぎただけでした。
分かり易い回答助かりました。
そして上記で書かれているセリフのカット確かにそのシーンの返しでモニカは一切喋ってませんね。
正しくは喋ってないと言うより
ジョーイがプレッツェルといって不味い顔をしてその後チャンドラーが喋って進めてますね。
VODで見てるのでDVDに入っていないシーンがVODにあるわけも無く残念です・・。
Posted by tsubasa at 2017年07月15日 09:05
tsubasaさんへ
ご丁寧なお礼のお返事ありがとうございます。

フレンズのジョークはノンネイティブにはわかりにくいものがあり、深読みしがいのあるものも多いのですが、このジャックに関しては「顔の好き嫌いでカードを捨てた」ということだけのようですね。

「分かり易い」「助かりました」と言っていただけて嬉しいです。
コメントありがとうございました。
Posted by Rach at 2017年07月15日 09:35
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