2005年09月18日

フレンズ1-18その5

面接に来いとの知らせが来て、感激するレイチェル。
レイチェル: Saks Fifth Avenue! (サックス・フィフス・アベニューよ。)
フィービー: It's like the mother ship is calling you home. (マザーシップがあなたを迎えに来た、って感じね。)
Saks Fifth Avenue とは、五番街にある、豪華で上流階級向けの、伝統ある高級ファッションデパートです。
mother ship は「母船、マザーシップ」。それがお迎えに来た、ってE.T.みたいですね。
きっと、以前のレイチェルはパパのカードで、ここでいっぱい買い物をしてたのでしょう。
そこからのお誘いなので、フィービーは「迎えに来た」と表現しているのです。

モニカ: What's the job? (仕事は何?)
レイチェル: Assistant buyer! (アシスタント・バイヤーよ!)
I would be shopping for a living! (お給料もらうためにショッピングができるのね。)
buyer は「買い手、仕入れ係」。
for a living は「生活のために」、What do you do for a living? だと「仕事は何をしているのですか?」という意味になります。
バイヤーは、商品を買い付けるのが仕事です。
いつもはショッピングを楽しむために仕事をしているのに、仕事としてショッピングが出来るなんて・・・と感激するレイチェル。

5歳の時からポーカーをやってるというアイリスおばさんがやってきます。
アイリス: Is Tony Randall dead? (トニー・ランドールは死んだ?)
モニカ: I don't think so. (死んでないと思うけど?)
アイリス: He may be now. I think I hit him with my car. (彼、もう死んだかもしれない。自分の車で彼をひいたと思うのよ。)
モニカ: My God! Really? (うそ! 本当に?)
アイリス: No, that's bluffing! Lesson one! (嘘よ。それがブラフなの。レッスン1よ!)
Let me tell you something. Everything you hear at a poker game is pure crap! (ちょっと言わせてちょうだい。ポーカーのゲーム中に聞いたことはすべて、全くのでたらめよ。)
Nice earring. ([フィービーに]素敵なイヤリングね。)
フィービー: Thank you. (ありがとう・・・)
いきなりとんでもない嘘で驚かせるアイリスおばさん。
真剣な顔で言うものだから、みんな信じてしまいますが、そうやってブラフの意味を一瞬で教えたおばさんは、さすが。
これがポーカーフェイスというやつですね。
さらに、ポーカーでは相手の言うことを信じるな、と言った後、おばさんはフィービーのイヤリングを誉めます。
一瞬、御礼を言ったフィービーですが、おばさんの言葉を思い出して、ブラフなんだと気付き、声がしぼみます。

ロス: Wanna hand over your money now? That way, we don't have to go through the formality of playing. (今、自分のお金を渡しちゃったら? そうすれば、こんな形式ばったゲームをする必要がなくなるだろ?)
formality は「形式尊重、形式的手続、(内容がない)形だけの行為」という意味です。
どうせ負けて全部のお金を出さないといけないことになるんだから、さっさと出せば?と言っています。
ポーカーはしてもしなくても結果は同じだから、ポーカーをするという行為は形式的なものにすぎない、と言っているのです。

配られたカードを見て、
フィービー: Yes!...Or no! (やったー!・・・もしくは、ダメね。)
手持ちのカードが良い手だったので、つい喜んでしまったフィービーですが、みんなにバレてはまずい、と言い直しています。
根が正直者で嘘が嫌いなフィービーは、ブラフもポーカーも苦手なんでしょうね。

トイレから出てきたロス。
ロス: Your money's mine, Greene. (君のお金は僕のもんだ、グリーン。)
レイチェル: Your fly's open, Geller. (あなたのズボンの前、開いてるわよ、ゲラー。)
fly は「ズボンのチャック、ジッパー」。
Your fly is undone. は「ズボンの前[チャック]が開いてますよ。」という意味です。
「社会の窓」とも言いますねぇ。(どうして社会の窓って言うんだろう?)

ロスから奪ったチップを数えるレイチェル。
レイチェル: I think that one was Ross'. And I think that one was Ross'.
(それはロスが持ってたチップでしょ、そして、それもロスの分でしょ。)
Ross の所有格なので、Ross's となるところですが、s で終わる固有名詞は Ross's でも、Ross' でもどちらでも良いそうです。

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posted by Rach at 11:45| Comment(10) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Friendsって初期のシーズンのほうがキャラクターが弾けていて面白かったと思いませんか?Chandlerはちょっと間違うとキモい感じだし、Phoebeもやばい女って感じだったわ。。。

それにしてもこれくらい"sex"という言葉がそのままセリフに入っているシットコムはFriendsくらいですよね。。。アメリカでは今もtbsでほぼ毎日放送されていますが、放送コードが厳しいアメリカでこれが許されているのを不思議に思いながら見ています。。。
Posted by きゅーちゃん at 2005年09月19日 10:03
そうですね。初期のシーズン、面白いですよね。確かに、キャラが弾けてます。(若いから?)
シーズンが進んでいくにつれて、みんなの関係がどうなっていくのか、とか、少しずつ年齢が上がってきてみんなの意識も変わっていくんだなー、とか、こちらの見る視点も変わってきてるようにも思います。でも、10シーズンも続いて、よくネタがあることだ、といつも感心しながら見ていました。
「きゅーちゃん」さんは、アメリカで見ていらっしゃるんですね。
いいなー、うらやましいです!!
Posted by Rach at 2005年09月19日 16:58
アメリカではケーブルで毎日Friendsを3-4本放映しています。Friends好きにはたまらない環境です。Rachさんなら、毎日ブログの更新が忙しくなると思いますよ。

あと私のお気に入りは、Bravoというケーブル局でやっているQueer Eye for the Straight Guyです。ストレートの男を5人のゲイの男が改造しちゃうというリアリティショーです。いうなれば、日本ワイドショーで昔やっていた亭主改造番組とインテリア改造番組を組み合わせたような番組ですが、ゲイのテイストが加わるので、ダサいストレートの男を「セクシー」にするところが日本の番組と大きく違うところです。この番組からスピンオフしたQueer Eye for the Straight Girlも女性にはなかなか勉強になる番組です。

Rachさんにもこの番組でブログを作っていただきたいものですわ。。。
Posted by きゅーちゃん at 2005年09月19日 19:13
フレンズが毎日3,4本とはすごい。「イラク開戦のニュースよりも、フレンズの再放送の視聴率の方が高かった」という話を、昔、新聞で読んだことがあります。ファイナルが終わった今でも人気ありますか?

Queen Eyeって2003年頃からやっている番組ですよね?
「ゲイの男性はセンスが良いから、この番組が人気なんだ。」という話を聞きました。その5人(the Fab Five)の写真を見たことがありますが、なるほどビシっとキマってました。
もちろん、日本在住の私は番組見たことないんですが、面白そうですね。スピンオフで女性版があるのは知りませんでした。

日本の番組って、サバイバーとかミリオネアとかアメリカの番組から来たものも多いですから、そのうち上陸するかも?

また本場アメリカの楽しいお話、いろいろ教えて下さい!!
Posted by Rach at 2005年09月20日 15:40

I think that one was Ross'. And I think that one was Ross'.
この場合の Ross' は「ロスの」という所有格ではなくて、「ロスの物」という所有代名詞ですよね。なので Ross'となり Ross's とはならないんじゃないかな?
Posted by ぴろろ at 2007年07月02日 02:33
ぴろろさんへ
そうですね。「ロスの」を意味する「所有格」ではなく、「ロスのもの」を意味する「『所有格+名詞』で名詞が省略されたもの」ですね。
I, my, me, mine という人称代名詞の格で言うと、所有格の my 「私の」ではなく、所有格代名詞 mine 「私のもの」に該当するものですね。

このように、「所有格+名詞」を意味する「…のもの」は「独立所有格」という格で呼ばれるようです。

数研出版 「基礎と完成 新英文法」 p.199 によると、

所有格のあとの名詞が省略されて、所有格が独立的に使用される場合を独立所有格という。
前に出た名詞の反復を避ける場合
This book is John's. [his]. この本はジョンの[彼の]だ。 John's = John's book

この場合なら、that one was Ross'. = that one was Ross' tip (one). ということですね。

ただ、「ロスのもの」という独立所有格であっても、Ross's になることはあると思います。
Ross' か Ross's かは、所有格か独立所有格かの違いで決まるのではなくて、基本的にはどちらも名前の後に、's (アポストロフィーと -s )をつけるけれども、Ross や Dickens、Socrates、Jesus などのように -s で終わる固有名詞の場合は、-s's でも、-s' でもどちらでもよい、ということのようです。
-s で終わる複数名詞の場合は、readers' opinions 「読者(たち)の意見」のように、-s' にしかならないと思いますが。
Posted by Rach at 2007年07月02日 14:13
以下、ネットからの引用です。

Some writers become confused when they must make a possessive of singular nouns that already end in s. As usual, you make the possessive by adding ’s to the word; however, some writers and editors argue that the two s’ are redundant and that therefore you can eliminate the second s, ending up with the s’. That is, they argue that there is really no need to include an s after the apostrophe, since the apostrophe already tells readers that the word is possessive. Others argue that you should drop the final s only on words of several syllables but retain it on short words. Since there is no agreement on this difficult problem, you must make your own choice. However, regardless of which option you choose, do remember to be consistent. Here are three nouns which already end in s and their corresponding possessive forms:

これによると、
文法学者の間でも意見の分かれるところのようですね。
どちらを支持しているかは、本によって違うようです。
私のパンクチュエーションの本はたまたま Ross'を正解、Ross's は
誤りとしています。ネイティブの間でどちらを支持する人が多いのかは分かりませんが、一貫していればどちらでもいいようです。

Posted by ぴろろ at 2007年07月02日 22:48
ぴろろさんへ
詳しい説明をありがとうございます。確かに Ross's だと、redundant ですよね(笑)。readers' opinions と書くと、readers と複数形であり、そのアポストロフィーで所有格も表していることがわかるから、あえてその後に -s を付ける必要がない、というのと同じですよね。

研究社 新英和中辞典には、

s で終わる固有名詞には通例 -s's, -s' のいずれでもよい: Dickens's, Dickens'

と書いてあります。

数研出版 「基礎と完成 新英文法」p.196 には
-s で終わる固有名詞は、-'s をつけるのが原則であるが、古典に現れる人名では、-' のみをつける傾向がある。
Socrates' death 「ソクラテスの死」 など

とあったので、私は -' の方が「特殊な形」なのかなぁ?と思ったようですね。こういう事柄は刻一刻と変わっていくので、文法書よりも、ネットでの情報の方が、より現代人の傾向をよく表しているのだと思います。

上のセリフはDVDの英語字幕を書き起こしたものですが、ネットスクリプトでは、
I think that one was Ross's, and I think--oh--that one was Ross's.
となっていました。
どちらを選ぶかは好みの問題で、統一が取れていればいい、ということなんですね。よくわかりました。
Posted by Rach at 2007年07月03日 11:33
こちらこそ、よく分かりました。私は一通りの文法しか
知らなくて、他は間違いだと思っていたので
今回自分でも調べてみて勉強になりました。
Posted by ぴろろ at 2007年07月03日 17:29
ぴろろさんへ
何が正しいか、ということは、文法書によって異なっていることがありますよね。私も大変勉強になりました。
Posted by Rach at 2007年07月04日 09:51
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