2005年09月24日

フレンズ1-19その5

モニカ: What are you gonna do? (どうするつもりなの?)
ルイーザ(動物管理局員): Just a small tranquilizer. (ちょっとした麻酔よ。)
tranquilizer は「精神安定剤、鎮静剤」のこと。眠らせて捕まえるつもりです。
とっさにフィービーはマルセルの盾になり、麻酔銃を自分のお尻に受けてしまいます。
フィービーがベジタリアンなのは、動物愛護の精神によるところが大きいのですが、さすがはフィービー。
動物に銃を撃つなんて、我慢できなかったのでしょう。

フィービー: One side of my butt is totally asleep and the other side has no idea. (お尻の片方は完全に眠ってて、もう一方は何のことかわからない。)
お尻が沈黙している様子。
麻酔ってしたことないけど、どんな感じなんでしょう。

ヘッケルさんが大量のバナナを注文していたことから、マルセルの居場所を突き止めたレイチェルとロス。
ヘッケルさんがマルセルをこっそり飼っていたのです。
ロス: Are you insane? (あなた、正気ですか?)
insane は「正気でない、非常識な」という意味。
相手がとんでもないことを言ったりしたりした時に、よくこう言います。
新世紀エヴァンゲリオンの惣流・アスカ・ラングレーの名セリフ、「あんたバカァ?」はこんな感じ? いや違うかな?
アメリカでは、どういう英語に吹き替えられてるんだろう・・・。
誰かご存知の方、教えて下さい。

ロス: Give me my monkey back! (僕の猿を返してくれ!)
ヘッケル: That's my monkey. (それはわしの猿だ。)
ルイーザ: Take this up with the judge. (このことは裁判にかけるわ。)
ヘッケル: That's not my monkey. Just the dress is mine. (あれはわしの猿じゃない。ドレスだけがわしのだ。)
You can send it back whenever. (いつでもいいからドレスを送り返してくれ。)
judge は裁判官。
take...up with〜は「・・・について〜と話す」という意味なので、take this up with the judge だと「このことを裁判にかける」という意味になります。
裁判になると知った途端、猿の所有権を放棄するヘッケルさん。
でも、ドレスには未練があるようです。
しかし、このピンクのドレス、いつ買ったんだ。フリフリで、やけに可愛いけど・・・。

どうしてもマルセルを連れていこうとするルイーザ。
彼女はレイチェルやモニカの高校時代の同級生ですが、人気者だったレイチェルに恨みを持っているのです。
レイチェル: If you take this monkey, I'll lose one of the most important people in my life. (もしあなたがこの猿を連れて行ったら、私は生涯で最も大切な友人のひとりをなくすことになるわ。)
You can hate me if you want, but please do not punish him. (私を恨みたいなら恨んでくれていい。でも、どうか彼を罰することはやめて。)
Luisa, you have a chance to be the bigger person here. (ルイーザ、ここは、より心の広い人間になれるチャンスよ。)
レイチェルの必死のお願いです。説得力ありますね。

でも、ルイーザは承知しません。断られたレイチェルは、
レイチェル: Then I'll call your supervisor and tell her you shot my friend in the ass with a dart! (そしたら、あなたの上司に電話して、あなたがこの矢で私の友達のお尻を撃ったことを話すわよ。)
dartは「投げ矢」。
日本でもポピュラーになってきたダーツはこれの複数形のdartsです。
これで何とかルイーザはマルセルをあきらめます。
レイチェルの感動の名演説で、ことが解決しないところがフレンズらしいですね。

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posted by Rach at 16:31| Comment(9) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Rachさま

ブログ11周年おめでとうございます!
素晴らしい快挙ですね!
是非、ファイナルまで走り切ってください!応援します!

と書いて質問というのも気が引けますが・・・

動物管理局のルイーザの

Take this up with the judge.
このことは裁判にかけるわ。

は命令形だと思うのですが・・・
主語が抜けていると考えるんでしょうか・・・

すみません。
喜びの余韻の中・・・KYな質問で・・・
(>_<)
Posted by katuo at 2016年06月17日 12:21
katuoさんへ
11周年へのお祝いコメントありがとうございます。「応援します!」と言っていただけたこと、とても嬉しくとても励みになります。ファイナルまで走り切りたいと思いますので、どうかこれからもよろしくお願いいたします!

それでは、いただいたご質問の Take this up with the judge. について。
このセリフは、DVD英語字幕では、Take this up with the judge. と書いてありますが、(実際の音声をディクテーションした)ネットスクリプトでは、You're both gonna have to take this up with the judge. と書かれていました。
ですから、「(自分のサルだ、と主張する、ロスとヘッケル)あなたたち二人とも、take this up with the judge しなければならないことになるわ」と言っていることになりますね。
DVDの日本語訳では、
(字幕)2人とも起訴よ/(音声)二人とも裁判を受けてもらうことになるわね
と言っていますが、特に音声の方が、英語のセリフをほぼ直訳していることになります。

You're both gonna have to take... が長いため、字幕では、Take... と省略されていることになるので、これは命令文ですね。
ですから、私が上の記事内の説明で、「このことは裁判にかけるわ」のように訳してしまっているのは間違いということになります。ここに謹んで訂正させていただきます。

上の記事に書いたように、take... up with〜は「…について〜と話す」という意味があり、take up には「問題を取り上げる」という意味もあることから、当時の私は、「私がこの件を、裁判官と共に(裁判官の前で)取り上げるわ」→「(私が)このことを裁判にかけるわ」という意味で解釈したようです。その場合は、I'll take this up with the judge. のように、I'll が省略されたニュアンスだと考えたことになります。

今、改めて、take up with を調べてみたところ、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では以下のように説明されていました。
take up with [phrasal verb]
take something up with somebody : to discuss something with someone, especially a complaint or problem
例) If you're unhappy, you should take it up with your supervisor.
つまり、「何かを誰かと議論すること、特に不満や問題を」。例文は、「もしあなたが幸せじゃないなら、それをあなたの上司と議論すべきだ」。

「何かの問題を誰かと議論する」ということなのですが、今回のルイーザが言いたいことは、「私がこの件を裁判にかける」というよりは、「あなたたち二人がこのサルの持ち主だと権利を主張するのなら、この件について、裁判官と話をしてもらわないといけないことになるわよ」→「あたたたちは違法行為をしているのだから、裁判官の前で事情を聞かれることになるわよ」と言っていることになるのでしょうね。

take this up with the judge というフレーズを改めて見つめ直す良い機会を与えていただきました。ありがとうございました!(^^)
Posted by Rach at 2016年06月17日 18:40
Rachさま

ご丁寧なお返事ありがとうございました。

ちゃんと実際の音声では主語の部分を言っているんですね・・・
字幕ばかりに気を取られていて、そこまで注意して聞いていませんでした。こちらこをお手間取らせてしまいすみませんでした。

確かに字幕の部分はセリフをカットして乗っけていることも多いので、言ったとおりにはなっていませんね。でも次回からはちゃんとセリフと合わせて聞きます。。。

しかも主語はルイーザと裁判所じゃなくて、このロスとヘッケルさんになるんですね。この二人がサルの件で裁判所と話し合うことになるという意味ですね。

英語のこの構造というか、改めてきちんとしているんだなって思います。

ありがとうございました。

このシーンの前で
ロスがレイチェルのことをボロクソに言っているますよね〜、気がある女性にあそこまで言うか?!
日本人なら、気がある女性には「あ、いいよ、いいよ、しようがないよ」ってなりそうですが・・・
しかも、後であそこまで言えるのは心が許しあえてるからだっていうのも、、、スゴイなって思いました。
自分がレイチェルなら、絶対にこう言われたことは忘れない!って思いますが・・・ってオレだけですかね・・・
ドラマとはいえ、文化ギャップを感じました。笑

ありがとうございました。
Posted by katuo at 2016年06月18日 17:02
katuoさんへ
こちらこそご丁寧なお礼のお返事ありがとうございます。

上の記事を書いた当時の私も、DVD字幕にばかり気を取られていて、音声確認を怠っていたようです。改めて主語が誰かを考えるチャンスをいただけたことで、take... up with〜 という漠然とした表現の意味が見えてきたように思います。こちらこそありがとうございます。

そうですよね、ロスについては「レイチェルにあそこまで言わなくてもいいのになぁ」と思いますし、私も一度あんな風に言われたら、結構根に持っちゃいそうです^^
Posted by Rach at 2016年06月21日 18:57
Rachさん、こんにちは。以前一度質問させてもらった者です。
全然進んでおらずお恥ずかしいのですが、また質問させてください。

ロスがレイチェルに言った次の発言の訳についてです。
You had to be a bitch in high school, you couldn't've been fat.
「君は高校時代嫌な女だったに違いない、太っているはずはなかったからね」という意味でしょうか。
(吹)では「君は高校時代よっぽど嫌な女だったらしいね」(字)では「昔から嫌な女なのか」となっています。(Rachさんや皆さんも書いておられますが、酷い言いようですよね(怒))
最初の方でルイーザがモニカとレイチェルに Ah, it's not so much you, you were fat, you had your own problems. But you? What a bitch!
「太っていて、自身に問題を抱えていたからあなた(モニカ)はまだいい。でもあなた(レイチェル)は?嫌なやつ!」と言っていることから、<太っていたらそこまで嫌なやつではないけど、太っていなかったら嫌なやつ>という解釈で、それを受けて、ロスがレイチェルへの上記の発言をしたのでしょうか。

でも、吹替や字幕の訳を見ると単にレイチェルが高校時代から嫌な奴だったという悪口になっていて、自分が考えている訳とは違うのかな?と思いまして。

随分前の記事に今更なのですが(皆さんに遅れをとっていてお恥ずかしい)教えていただければ幸いです。
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Posted by anton at 2024年10月19日 12:13
すみません、引き続き先ほどの質問についてです。
「レイチェルは高校時代太っていなかった、(少なくともルイーザにとって)嫌なやつだった」という事実から、これ(You had to be a bitch in high school, you couldn't've been fat)は仮定法とは関係ない文章ですね?

もし仮定法であったら
If you had been fat, you wouldn't have been a bitch in high school.
とかでしょうか。
仮定法と仮定法でない控えめな?wouldやcouldの違いも、「実際と同じだから」や「実際と違うから」など考えないと分からない時もありなかなか難しいです。(もともと仮定法が苦手)

でも、フレンズを見ているとバンバン仮定法が出てくるので、本当に普通に使われていることがよく分かります。私はよくよく考えないと仮定法の文章が作れないので、ぱっと言葉で話せる人は本当に凄いなぁと思います。

慣れと練習のみでですよね。フレンズでもっと仮定法に触れて勉強していきたいと思います。
Posted by anton at 2024年10月19日 13:13
antonさんへ
コメントありがとうございます。
お返事大変遅くなり、誠に申し訳ございません。

ご質問のロスのセリフ、You had to be a bitch in high school. You couldn't have been fat. について。
私なりに和訳してみますと、
「君は高校では嫌な女にならざるを得なかった[嫌な女になるしかなかった]んだよね。君が(高校時代に)太っていたはずがないから」となるでしょうか。

had to は「〜だったに違いない」ではなく「〜(でなければ)ならなかった」の方で、
couldn't have been は「(過去に)〜だったはずがない」という過去に対する強い否定的な推量を表していると考えられます(ですからこれは仮定法ではないと思います)。

antonさんが書かれていたように、少し前のシーンでのルイーザの発言、
Ah, it's not so much you, you were fat, you had your own problems. But you? What a bitch! (あぁ、あなた(モニカ)はそうでもないのよ、あなたは太ってて、自分自身の問題を抱えてたから。でもあなた(レイチェル)は? なんて嫌な女!)
を受けてのロスの発言だということになるでしょう。

問題のロスのセリフの直前のやり取り、
レイチェル: Oh, come on, Luisa. (あぁ、お願いよ、ルイーザ。)
ルイーザ: Sorry, prom queen. (悪いわね、プロム・クイーン。)
のように、ルイーザはレイチェルをひどく嫌っているのが明白です。
元クラスメートと言っても、お願いしても全く効果がない、もしくは相手が嫌っているので逆効果にすらなっているという状況を見て、
「しょうがないよね、当時の君は(モニカのように)太ってなかったから、嫌な女になるしかなかったんだよね」とロスが「皮肉」を言ったのだと思います。

ルイーザが「プロム・クイーン」という言葉を出したように、レイチェルを嫌っているのは単に「太ってなかった」ということだけではないのですが、そこをあえて「太ってなかったんだから、嫌われてもしょうがない」のように皮肉を言ってみせることで、「君がルイーザに嫌われてなければ、事態は好転してたかもしれないのに」という怒りをレイチェルにぶつけた感じになるのかなぁ、と思いました。

また、ランキングを押して下さっているとのことも、誠にありがとうございます。温かい応援をいただけると本当に励みになります。
これからもずっと読んでいただけるような解説が書けるよう、頑張ります。

コメントありがとうございました。
Posted by Rach at 2024年11月13日 10:49
Rachさま

こちらもお返事ありがとうございます。
had to は〜でなければならなかったで、couldn't have beenは過去に対する強い否定的な推量を表しているということ分かりました。
最初は私もhad toはmustの意味かと思ったのですが、「嫌な女でなければならなかった」というのが違和感があるように思えたのですが、ロスの皮肉で「嫌な女になるしかなかった」んだよね。ということなら意味もとらえられ理解することができました。

この質問をさせてもらってから、今はSeason1-24の学習を終え、ようやくシーズン1を終えることができました!ちょっとした達成感がありますね!でも本当は今年中にはSeason2まで終了させる予定だったので、予定の半分です(泣)
今は1週間で1話位のペースで進めているので、もっとペースアップせねばと思いながらもなかなか時間確保が難しかったり(言い訳(汗))、、

Rachさんがご自身でフレンズの学習をされているときは通常一話を何日で終えられていましたか?このままのペースではフレンズを見終えるのに5年以上かかってしまうので、Rachさんがどれくらいのペースで進めておられたのか参考にさせていただきたいです。
Rachさんは、フレンズを見ながら他のドラマも楽しまれていたようなので、本当に凄いなと思ってブログを拝見しています。

最後になりましたが、フレンズ1-13改その1を新たな記事でアップしてくださってありがとうございます。
過去にさかのぼって解説を書かれるというのはまた大変だろうなと思います。(私はこの質問の回答を読むだけで、自分が何の質問をしたのだったかなと思いだすとことからだったので、、)

また新しい本の出版もおめでとうございます。
これからもますますのご活躍をお祈りしております。


Posted by anton at 2024年11月19日 21:40
antonさんへ
コメントありがとうございます。お返事大変遅くなり、誠に申し訳ありません。

シーズン1を終えられたとのこと、おめでとうございます! ペースアップしたいというお気持ちもわかりますが、話数をこなすことよりも、自分で納得できるペースで続けられる方が効果的だと思います。

私がフレンズで英語学習を始めた頃は(ちょっと記憶が定かではないのですが)私も1週間で1話位のペースだったように思います。
おっしゃる通り、時間確保は実に難しいことなので、細切れ時間を使っての学習なら、それくらいの進度になるのも当然だと思いますよ(^^)

新たな記事アップについてのお言葉、そして新刊出版へのお祝いのお言葉もありがとうございます。
そのお言葉を励みにこれからも頑張ります。
温かいお言葉の数々、ありがとうございました<(_ _)>
Posted by Rach at 2025年01月13日 15:41
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