ポケベルが鳴っても動じないロス。
ロス: Carol and I have a new system. If she punches in 9-1-1, it means she's having a baby. Otherwise, I just ignore it. (キャロルと僕とは新しいシステムを考えたんだ。もしキャロルが911と番号を打ったら、それが赤ちゃんが生まれるっていう合図。そうじゃない場合は、無視すればいい。)
911はアメリカでの警察・救急・消防を呼ぶ緊急電話番号です。
アメリカ同時多発テロは9月11日に起こりましたが、これはアメリカの緊急電話番号が911だったことから、テロリストがこの日を選んだという説もあります。(何ともやりきれない話ですね。)
セントラルパークに入ってきたイーサン。
イーサン: Hey. (やぁ。)
モニカ: That was gonna be my opener. (「やぁ」って言葉を私も最初に言おうと思ってた。)
Hey を「やぁ」と訳してしまうと、モニカが言う女性言葉にはちょっと似合わない気がするので難しいのですが。
英語では男女とも hey という挨拶をよく使います。
思いを寄せている者同士が”Hey, you.”と、うっとり見つめ合いながら、挨拶するのも見かけます。
opener は「缶切り、オープナー」ですが、「最初の話を切り出すもの」という意味もあります。
レイチェル: Did you guys check out those new hand dryers in the bathroom? (みんな、トイレの新しいハンドドライヤーをチェックした?)
ロス: I thought that was just a rumor. (それってただの噂かと思ってた。)
レイチェル: True story. (本当の話よ。)
レイチェルは、モニカをイーサンを二人きりにしてあげようと新しい話題を提供しますが、それがトイレのハンドドライヤー(笑)。
しかし、なんとか話題を盛り上げようと、大袈裟に対応するロスにも笑えます。
みんなこういうところは優しいですよね。
イーサンはまだモニカに夢中。
イーサン: This is ridiculous. We are great together! ([別れるなんて]こんなのばかみたいだよ。僕たち、相性バッチリじゃない!)
"We are great together."は「僕たちは一緒にいたら最高。すごくうまく行ってる。相性バッチリ。」という感じ。よく使われる表現です。
何もかも最高だったというイーサン。もちろんエッチも(笑)。
イーサン: I have no frame of reference, but I thought that was great! (比較になる基準があるわけじゃないよ。でもあれはすごく良かった。)
frame of referenceは「基準系、座標系、参照する枠」という意味ですが、つまり「良いか悪いかを判断する基準」みたいなものでしょう。
彼は高校生で、モニカとが初体験だったので、他のと比べることはできないけど・・・と言っているのです。
妙に正直なところが可愛いですね。(こんなのが好み?)
モニカがイーサンと別れたい理由とは・・・。
モニカ: It's icky. (気味悪いの。)
icky は「嫌な感じの、気味悪い、不快な」という意味。
sticky「ねばねばする」の最初の部分 st が落ちた単語です。
今回のフレンズの原題は The One With the Ick Factor ですが、ickは「嫌なもの」、または「(いやな感じを表す)げっ!」という意味です。
アリーmy Loveでも、アリーがよく使っています。
アリーmy Loveシーズン1の15話 「生涯に一度の愛」の冒頭で、アリーがとある男性のことを、
"I sense the ick." "I'm feeling the ick." (やっぱりボツっぽい。)と言うシーンがありました。
モニカ: If you were older or I was younger or we lived in biblical times, I could really...love you. (もしあなたがもう少し年上か、私がもう少し年下か、それとも聖書の時代に住んでいたら、私、本当にあなたを愛せたのに。)
biblical は「聖書の」、Bible 「聖書」の形容詞形です。
聖書の時代なら今とはモラルがかなり違っていて、歳の差なんて問題にならなかったはずだと言いたいわけですね。
モニカも26歳、世間体とかモラルとかが気になる歳なわけです。
(2007.4.16 追記)
この部分に該当するセリフのやり取りについて、フレンズ1-22その7 という、解説の追加記事を書きました。
興味のある方は合わせてご覧下さい。
(追記はここまで)
レイチェルはソファで眠っています。
また誰かとの「良い夢」を見ている様子。
それをロスは苦々しく見ているのですが、
レイチェル: Oh, that's nice. Oh, Ross! (あぁ、いいわ。あぁ、ロス!!)
それを聞いてロスはびっくり。夢の中での相手はロスだったようです。
声には出さずにYes!!とガッツポーズをしているロスの姿に笑えますね。
英語ではこのように「やったー!!」という場合、"Yes!!"をよく使います。
映画インデペンデンス・デイで、廃墟で見つけた車のエンジンがかかった時のジャスミンのセリフも"Yes!!"でした。
(Rachからのお願い)
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この回の後半の方に、フィービーが会社の同僚と誕生バーティーに行くって話しがありましたよね。それを聞いたチャンドラーが「Nobody told me」って言うんですが、それに対してフィービーは「That's a part of the whole, them-not-liking-you-extravaganza」って答えるんです。
なんとなくの意味としては「みんながいくわけじゃないの。あなたを嫌ってる人たちだけのドンちゃん騒ぎだから」って感じかと思うんだけど、themの位置付けとかがイマイチピンときません。
でも、この場合のlikingって、those who are not liking you.ってことですよね。likeを現在進行形なんかにしちゃいけないのに・・・。
恐ろしく説明が長いので、ぼちぼち読んで下さい(笑)。
まず、ネットの英語スクリプトを見たら、
CHANDLER: Work people? Nobody told me.
PHOEBE: No, I know. That's a part of the whole, you know, them-not-liking-you-extravagance.
と書いてありました。ネットでは extravaganza じゃなくて、extravagance になってるよぉ。
で、DVDの字幕を確認してみたら、
That's part of the whole, them-not-liking-you extravaganza. になってました。
非常に細かい話ですが、ハルさんの書かれたセリフとDVDの字幕では2箇所異なる点があります(笑)。
part に冠詞の a がついているかいないか、you と extravaganza の間にハイフンがあるかないか、です。
確かハルさんはフレンズ学習をする際、ネットスクリプトを参考にしてらっしゃるんでしたよね。
ですから、ネットのスクリプトを見て、それからDVDの字幕を確認して、「あれ? extravagance じゃなくて、extravaganza じゃん。またスクリプトが間違ってるよー」と思いながら、スクリプトのその部分を変更したものが、上に書かれたセリフではないかと?
(そんな推理はセリフの解釈にはあんまり関係ないんですけども・・・笑)。
実は、you と extravaganza の間にハイフンがあるのを見て、すごく違和感があったんですね。だから、それだけはどうしてもDVDで確認したかったので、ちょっと細かく見てみたわけです。
違和感があるのは、you の次にハイフンがあると、次の extravaganza までが形容詞となってしまい、形容詞で終わる中途半端な文になるからです。(だから、ネットスクリプトにハイフンがついてるのが、すごく不思議なのですが・・・。)
実際の音声ではもちろんハイフンのあるなしはわかりませんが、part は a のついてない無冠詞のようですし、extra...については間違いなく extravaganza と発音してますね。
ですから今回は、DVDの字幕
That's part of the whole, them-not-liking-you extravaganza. が正しいものとして話を進めます。
(前ふりが長すぎ・・・)
ここでの them-not-liking-you は動名詞 them not liking you にハイフンをつけて形容詞化したものだと私は考えます。
ここで them に違和感があると思うのですが、何故「目的格」の them かは後で説明します。
not like を「好きじゃない」ではなくて端的に「嫌い」と訳すとすると、them not liking you は「彼らがあなたを嫌いなこと」。
extravaganza は「派手なショー、豪華な祭典」ですよね。また語源は extravagance のイタリア語から来ている、とありますので、extravagance 「無節制、とっぴな行動」とスクリプトに書いてあっても、それほど意味は変わらないかもしれません。
ここでの extravaganza はチャンドラーが誘われなかったパーティーを指す可能性もありますが、私は、「チャンドラーって”いやなやつ”になったよね」ってみんなで陰口や悪口をあちこちで言い合う行為(軽いイジメみたいなもの?)を指しているのではないかと思います。
無理やり日本語に訳すと、them-not-liking-you extravaganza は「”みんなチャンドラーが嫌い”祭り(大会)」みたいな、そういうみんなで盛り上がっている行為を指すのではないかなぁ、と。
だから、that=チャンドラーがパーティーに誘われなかったこと、は、「チャンドラー嫌い祭り」の一部よ、そういう「大盛り上がり大会」の一環よ、という感じでしょうか。
ただ、私のイメージで言うと、them-not-liking-you extravaganza よりも they-don't-like-you extravaganza の方がフレンズのセリフらしい気がするのですが。こういう、「普通の文章そのまま」にハイフンをつけて形容詞にする、という手法はよくありますので・・・。
ブログではフレンズ2-10その2
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470298.html
で解説してあります。(ネタバレになるので、読んでいただかなくても結構ですが・・・笑)
最後に、どうして them かの話をします。
私の持っている文法書「数研出版 基礎と完成 新英文法」では、動名詞の「意味上の主語」のところで、
I tried to stop John's [his] hitting Bob. 文章体
I tried to stop John [him] hitting Bob. 口語体
私はジョンがボブをぶつのを止めようとした。
動名詞の意味上の主語は、文章体では(代)名詞の所有格(John's, his)を用い、口語体では、名詞は-'sのつかない形(John)、代名詞は目的格(him)が好まれる。
例えば以下も同じ。
Do you mind their/them coming too? 彼らも来てもいいですか?(この場合もthemのほうが口語体)
と書いてあります。
mind の意味を考えると、「彼らが来ること」をいやに思う、ということなので、their coming の方が文法上は正しいように思えるが、それが口語体では them coming と表現されることが多い、ということですね。
ですからこのセリフで them not liking you は their not liking you と同じだということです。
そして恐らく、ここが所有格のtheirになっていた方が、意味が取りやすかったのではないか、と思います。
以上が、私の見解ですが、もちろんこれが正解とは限りませんよ。
これを読んで、「それは違うぞ!」という方がおられたら、是非ご意見をお寄せくださいませ。
まず、僕が「That's a part of the whole, them-not-liking-you-extravaganza」と書くに至ったいきさつ、まさにその通りです。後ろからこっそり見てたんじゃないかってくらい。(笑)
「That's part of the whole」の部分は、「全体の一部」ってことで参加する社員のことかなぁと思ったのですが、Rachさんの言うとおり、「一連の行動の一環」「これまでもよくあったこと」と解釈したほうがすっきりしますね。
次に「them」の解釈ですが、これもさすがですね。完全に脱帽です。目的格が動名詞の意味上の主語になる用法まで挙げていただき、非常にすっきり理解でいました。
確かに、Rachさんが言うように「(That's) they-don't-like-you extravaganza 」や「(That's)their-not-liking-you extravaganza」ならなんの問題もなく理解できるんですけどね。「(That's)them-not-liking-you extravaganza」はいまだにしっくりときませんが、まあ、こういう言い方をするんだということで慣れていくしかないですね。
Rachさんの理路整然とした解説を読んでいると、才女に口説き落とされているよな快感を覚えますね。読み終えたあとは「もう好きにして!」って感じです。(笑)
ということで、ほんとうに丁寧な説明をありがとうございました。
(^ε^)チュ!←That's me-liking-you expression.
私のエピソード解説でここを飛ばしたのは、セリフを見て「これは説明が難しそうだ・・・」と思ったからだと思います。
だから、今回、考え直すチャンスを与えていただけたことをとても感謝しています。
ハルさんの書いたセリフがあのようになった理由については、かなり自信がありまして(笑)、ちょっとびっくりしてもらえるかな?と思ったんですよ。
当たってて良かった、良かった・・・。
動名詞の意味上の主語が目的格になる話は、私も前から違和感があって、なんとなく読んでてもすっきりしないんですよね。
多分、動詞の目的語に位置する場所に動名詞が置かれることが多いので(今回は違いますが)、その流れで意味上の主語まで目的格にする傾向が増えてきたんだろうと思うのですが・・・。
あと、数々のお褒めのお言葉、ありがとうございます。うちのダンナさんに見せて、ヤキモチ焼かせるのに使おうかしらん?(最近、ヤキモチ焼かれることなくてねぇ←何の話?)
ちゃんと、今回のキーワードを使ってオチがついてるし・・・Good job! ハルさん!
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470651.html#comment
で、John Doeさんからご質問がありましたので、ここで回答させていただきます。
(質問1)
若い恋人イーサンとはもう会わない、そんな風に男女の仲がうまく行かないこともあるわよ、というモニカに、
チャンドラー: And this has nothing to do with the fact that he needs a note to get out of gym?
このセリフの解釈はどうなるのか?
まず最初にこの文章の構造について。
the fact that S+V は「SがVするという事実」。that は同格の that で「…という」という意味です。the fact that が出てきたら、それはほとんどの場合「(that 以下)という事実」と訳しておけば間違いないです。
has(have) nothing to do with... は「(主語は)…と関係がない」という意味。これはよく使われる表現です。
ですからセリフのざっとした意味は、「これは、…という事実とは無関係なのか?」ということですね。細かい単語の意味を理解するより先に、まず文章の構造を理解する方が先決だと思います。その方が、辞書でより的確な単語の語義を探すことができると思うからです。
単語は gym と note がポイントでしょうね。
フレンズ1-16その2
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470107.html
にも、gym という単語が出てきましたが、gym は可算名詞で「体育館、ジム」、不可算名詞で「(学科としての)体育、体操」という意味があります。
ここでは無冠詞で使われているので「体育の授業」という意味でしょう。
(そういう意味では、上の1-16その2 の in gym も「体育館で」ではなくて、「体育の授業で」が正解のような気がします…。)
get out of は「(場所)から出る、抜け出す」ですが、
研究社 新英和中辞典に、
get out of=(やるべきこと)を避ける、逃れる
He tried to get out of doing his homework [attending the meeting]. 彼は宿題をせずに[会へ出席しないで]済ませようとした。
という意味が載っていますので、to get out of gym は「体育の授業に出ない、体育の授業を休む」という意味だと思います。
note は「覚え書き、メモ」という意味で使われることが多いです。(take notes メモを取る、など)
この場合は、「短い手紙」というようなニュアンスかもしれません。
研究社 新英和中辞典に、
note=(略式の)短い手紙
a thank-you note 礼状、a threatening note 脅迫状、Drop me a note. 一筆お便りをください。
というのが載っています。
このセリフの note は「今日は、風邪気味なので、体育の授業は休ませて下さい。」のような、親が連絡帳に書くようなメモ、親からの簡単な手紙、という意味でしょうね。わざわざ gym という単語を出しているのは、日本はもちろんアメリカでも、子供の体調が悪い時には、そんな風に親が一筆書いて体育の授業を見学させる(休ませる)、ということを連想させているのだと思うのですが。
ポイントは「授業を休むかどうか」ではなくて、「授業を休むのに親の許可が必要なほどの”幼い”年齢である」ところにあるんですね。
もちろん、イーサンは高校生ですから、そんな許可は要らないのですが、その後にジョーイが名前を挙げたパワーレンジャーも、幼稚園児か小学生が見るような番組ですから、とにかく小学生みたいな例えを出して、イーサンが若すぎることをからかっているわけです。
DVDでは、
字幕「保護者の許可が必要だから?」
吹替「彼が、授業を休むには保護者届けが必要で、なかなか会えない、ってこと?」
となっていました。このDVDの日本語訳のポイントは、「保護者の許可」「保護者届け」にあります。そういうものが必要なほど「幼い、若い」ということですね。
つまりチャンドラーは「モニカとイーサンがうまく行かないのは、イーサンがあまりにも若すぎるから?」と言いたいだけなのですが、その若さを必要以上に強調して、なおかつ「若い」という言葉は使わずに、「体育を休むのに親のメモが必要だ、という事実」と、二人が別れたことは無関係なのか?という尋ね方をしているのです。
(質問2)
morphin time! 「変身タイム!」
どうして morphin time がそういう意味になるのか?
morphin から薬物を想像されたとのことですが、この morphin という単語は、morphine 「モルヒネ」のことではないと思いますよ(笑)。
Wikipedia 英語版: Mighty Morphin Power Rangers
を見るとわかるのですが、Power Morphers、morphed、the Rangers shouted the following phrases to morph、when morphing など、morph という単語を動詞として使っている例がたくさん出てきます。つまり morph は「変身する」という動詞なんですね。
英辞郎には、
morph=(1-自他動)(画像を)モーフィングする、変形させる (語源)metamorphosis
(2-名)(米俗)モルヒネ(morphine)
morph into=〜に変形する、〜に姿を変える、〜に変身する
とあります。私は 1-22 を解説した当時、morphin は多分、metamorphosis から来た言葉だろう…とは思っていました。morphin はこの番組専用の造語だと思いますが、それは morph 「変身する」という動詞を想像させるので、Mighty Morphin Power Rangers というタイトルは何か「変身する」レンジャーズ(笑)で、morphin time が「変身タイム」という意味だとわかる、ということでしょうね。
研究社 新英和中辞典によると、
metamorphosis=(魔力・超自然力による)変形(作用)、変質、変容、変態 〔into〕
the metamorphosis of tadpoles into frogs おたまじゃくしのカエルへの変態
英語での発音は「メタモーファシス」でモーにアクセントがありますが、ドイツ語では、Metamorphose(メタモルフォーゼ)になるようです。
工藤静香さんの歌に「メタモルフォーゼ」というタイトルの曲があったので、私はそのつながりでこの英単語を覚えていました(笑)。
広辞苑には、
メタモルフォセス(Metamorphoses) オウィディウスの叙事詩。全十五巻。世界の創造、大洪水の物語からギリシア神話伝説を系統的に物語った詩。変身物語。
とありますので、これが「変身」の語源なのでしょうね。
あとは、フレンズ2-20その11 のコメント欄
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470545.html#comment
でも触れているのですが、新スタートレック(TNG)に出てきた、ファムケ・ヤンセンが演じるカマラという女性は、相手の男性の理想を感じ取ってそれに合わせる能力を持っているのですが、そういう能力のある彼女のことを「エンパスのメタモーフ(an empathic metamorph)」と呼んでいました。メタモーフが「変身するもの」というイメージの単語であることはそこからもわかりますので、morph と聞くと、私は「変身」という言葉を想像し、morphin time が「変身タイム」であることをすんなり受け入れられたのだと思います。
上のウィキペディアの Trivia には、ちゃんとこのフレンズ1-22 のことが書いてあります。
訳すと、
「フレンズのあるエピソードで、モニカが17歳の男性とデートしていると知って、ジョーイが「今度、彼と話す時には、パワーレンジャーの中で誰が一番強いか聞いといてよ。」と言う。そしてその後、ジョーイとロスとチャンドラーが「変身タイム!」のパロディー(真似)をする。」
また、
「マレーシアでは、Morphin という言葉が検閲により削除されている(その言葉が話されている、または画面に表示されているシーンを他のシーンに入れ替えたり、音を消したりして)。それは、その言葉が子供たちにモルヒネを使うことを促す恐れがあるからである。」
とも書いてあります。Morphin という言葉からモルヒネを連想する人は、他にもおられるのですね(笑)。(発音も同じようですし)
(質問3)
head rush は「立ちくらみ」と訳されていたが、辞書に載っていない。
head rush は確かに辞書に載っていませんね。英英辞典にも head rush としては載っていないようです。
Wikipedia 英語版: Headrush
には、Headrush というイギリスのロックバンドや、2003年の映画と並んで、以下の記述があります。
A medical symptom of a balance disorder, sometimes referred to as Vertigo
平衡(感覚の)障害の医学的症状、時には Vertigo と呼ばれる。
で、その Vertigo は何かとウィキペディアのリンクを辿ると、
Vertigo (medical), a form of dizziness or "spinning" effects that may be a result of a balance disorder.
「医学用語。平衡障害の結果起こると思われるめまいや「頭がクラクラする」という状態」
研究社 新英和中辞典には、
vertigo=(通例高所から下を見た時の)めまい、空間識失調
とあります。
英辞郎に
rush=ラッシュ、殺到、突進、急激な増加、急増、感情が沸き上がること、麻薬の効果がドッと出ていい気分になること
というのが出ているのですが、何かが頭の中にどっと押し寄せる、または湧き上がるという感じが、急に立ち上がって目まいがする、という「立ちくらみ」のイメージになるのでしょうね。日本語の意味としては、「立ちくらみ」のニュアンスに近いと思うのですが、どうして辞書には出てないのでしょうねぇ。
(質問4)
フィービー: Well, you know what Chandler? I think you've gotta face it. You're like, the guy in the big office, you know.
You're the one that hires them, that fires them... They still say you're a great boss.
このセリフの gotta face it が「あきらめたら?」とDVDでは訳されていたが、どうしてそうなるのか?
ちなみに余談ですが、上のセリフはネットスクリプト
The One Without A Name... Yet
http://www.geocities.com/Hollywood/9151/122.htm
のものですが、そのサイトを見ると「アポストロフィー」の部分が「エ」という文字に文字化けしていました。ここのサイトのスクリプトは有名で、使っている人も多いと思うのですが、時々、「アポストロフィー」が漢字などに文字化けしていることがありますねぇ…どうしてなんでしょうか?
DVDの字幕は、I think you just gotta face it. と書いてありますし、実際の音声でも just という単語が入っています。
gotta は (have) got to で「…しなければならない」、つまり have to と同じ意味ですね。I gotta go. 「行かなくちゃ。」というのは決まり文句です。
そこに just がついているわけですね。just have to には二通りの意味があって、「ただ…しさえすればよい」という意味と、「…するしかない、…しなければ仕方ない、とにかく…しなければならない、…せざるを得ない」という意味があります。
このフィービーのセリフの意味は後者で、「その(つらい)現実に向き合うしかないのよ。」という意味で言っているのでしょう。
上司と部下の関係では、いくらチャンドラーが頑張っても、どうしても埋められない上下関係、力関係のようなものがあるので、それを気にしてもしょうがないから、「あなたは上司、彼らは部下、という関係になってしまった現実を受け入れなさい、その事実を直視しなさい」ということですね。
DVDの日本語訳が「あきらめたら?」になっているのは、現実を変えることはできないのだから、そこから目を背けるな、努力してもどうなるものでもないのだから、上司と部下になっても以前と同じ友達関係が築けると思う幻想は捨てたら、あきらめたら?という意味でしょうね。
あきずに5段階メソッドで取り組んでます。で質問があるので
よろしくご教授いただけませんでしょうか。お願いいたします。
(メソッドのほうで質問しますね)
今回はチャンドラーのイントネーションをからかう所や
変身タイムなど笑えるところが多くて楽しい話でしたね!
「マイスコーン」『マイスコーン!』のくだりは思いっきり
笑ってしまいました。
さてここからはもう昔の記事なので今更かもしれません。
了解事項でしたら以下は削除してくださいませ。
http://www.geocities.com/Hollywood/9151/122.htmの
アポストロフィーのことですが、RachさんのIE設定が、
エンコードが日本語になってませんでしょうか。
表示→エンコード→西ヨーロッパ言語(Windows)に
切り替えていただくと直ります。
HP製作者のメールアドレスがmhe0422@oden.skelleftea.se
になってますのでノルウェーの人だとあたりを付け、
エンコードをヨーロッパの物に変えてみたら直りました。
コメントありがとうございます。
5段階メソッドを続けておられるとのこと、嬉しいです。
1-22 も面白いですよね。チャンドラーの例のイントネーション、口癖の話は本当に楽しかったですよね。
このエピソードの解説についてですが、私が最初に解説した記事の状態では、説明がかなり抜けていますよね。それも面白いと思われる部分がことごとく抜けている、という感じで(笑)。
何故抜けているか、というと、この記事を書いている当時(約2年前)の私には、説明しきれなかった部分が多いからかな、と思います。
エピソードをどんどん見ていって、シーズンが進むにつれ、フレンズというコメディのパターンが見えてくる、他のエピソードを見て、以前に出てきたジョークとの類似性を知る…そうして、以前に見たエピソードに対する理解がまた深まる、ということも大いにあったんだろうと思います。
実際、"Could 名詞 be any 形容詞の比較級 ?" がチャンドラーの口癖であるのを知ったのは、フレンズ3-2 を解説していた時でした。そこにも同じ言い回しが出てきたんですよ。
一話一話のエピソードをどんなにじっくり丁寧に見ているつもりでも、気付かなくてスルーしてしまう点はいくつもあるはずですし、それは当然のことだと思います。ですから、「今の自分が気付いたこと」を一つ一つ確認していく、というつもりで続けていると、「何ヵ月後かの自分はまた別のことに気付く」という風に成長していける気がするんですよね。
また、ネットスクリプトの文字化けについて教えていただいてありがとうございます。
エンコード、確かに私のは日本語になっていました。西ヨーロッパ言語に変えると、文字のフォントも変わって、ちゃんとアポストロフィーが表示されましたね。ありがとうございます。
語尾の se がポイントなんですね? se というのはスウェーデンの略みたいですね。
エピソードによって、文字化けがあったりなかったりする、というのは、そのスクリプトを書き起こした人が使っている文字コードの違いによって起こることなんですね。全然気付かなかったです、というか、私にはそういう知識がほとんどなくて…(笑)。
ためになる情報、ありがとうございました!
いつもためになるコメントいただいてありがとうございます!
他の方も書かれていたのですが私も(5段階メソッド後)話の締めとしてRachさんのHPを拝見させていただき、アメリカならではの習慣や訳しても理解できない部分を補足するというパターンで進めております。
これが案外具合が良くて、自分が受けた印象とRachさんの感想が一緒だったりすると私も「おいおいわかってきたんじゃないの〜?」なんて気がして先に進む意欲がわいてくるのです(^^)
ということで今後もどんどん更新のほうお願いします。私もRach越え(失礼)を狙ってますます進めていきますよ〜!
「TOEICもうちょっとで満点だったのに」とか言ってみたいので(^^;)あ、いやまだ倍増できる点数ですが・・。
こちらこそ、わざわざの御礼、ありがとうございます。
私の解釈はあくまで「私の解釈」でしかないので、どこまで参考になるかはわからないのですが、他人の意見を参考にする、ということは大切ですよね。私も、コメントでいろんな意見をいただくことで、気付かないところに気付けることができます。「自分の受けた印象が、誰かさんと同じだった。」というのは心強いでしょ?(笑)
Rach越え、だなんて、そんな小さなことは言わずに(笑)、満点目指して頑張って下さい。
私の945点、という点数は「もうちょっと」って感じでもないんですよねぇ…。もう、頭打ちなのかしら、とあきらめかけておりますが、夢は捨ててませんよ〜(笑)。
それから、完全5段階かはしょる3段階か、の話ですが、もう1-22くらいまで来られているのなら、いつでも「はしょる」方に移行していただいてもいいかな、と思います。もちろん、ぽんたさんご自身が5段階でも構わないということであればそれで良いのですが、あれは時間がかかりますからね。
私も最近は何かを初見で見る場合、「はしょる」やり方でしか見ていませんし。
その「はしょる」についても、私の過去記事の書き方が少しあいまいなのですが、今は、
1. 英語音声、字幕なし
2. 日本語音声、日本語字幕
3. 英語音声、英語字幕
が一番理想的だと思っています。
2. の段階で、「一気に話と会話のニュアンスを掴む」ということですね。
過去記事の「DVDの音声と字幕(その3)」
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470048.html
にも、少し追記を入れました。
自分なりにやり方を確立していたつもりのDVD学習法ですが、その方法を記事で書いたのはもう2年以上も前なので、いろいろと抜けているなぁ、と思う部分もあります。
ご質問いただいた、「最後の「英語音声、英語字幕」の時には具体的に何をするか」についても、最新の記事として追加して行きます(昨日と今日でとりあえず2つ書きました)。
ぽんたさんは、今シーズン1に取り組んでおられるので、最新記事のタイトルなどはチェックされていないと思うのですが、
カテゴリー DVD学習法
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/category/22147635-1.html
でその学習法についての記事をまとめて見ることができます。
ちょこちょこと思い出した時に記事が増えていくかもしれませんので、何か気になる部分があれば、そのカテゴリーを読んで下さい。
また何か新たな質問とか、説明でわからない部分がある、などしたら、お気軽に質問して下さいね。
http://www.wisegeek.com/what-is-a-head-rush.htm
head rush についてですが、このウェブページに詳細が載っています。
教えて下さったサイト、早速見させていただきました。
やはり、日本語の「立ちくらみ」に通じる感覚で、disoriented や standing up quickly という表現が出てきますね。説明が医学的見地から詳しく書いてあるのでわかりやすいです。
情報ありがとうございました。
例のthem-not-liking-you-extravaganzaの部分です。
結論から言うと、上のコメントでRachさんが解説しているとおり、likingは動名詞なので them likingでもtheir likingでも文法的にはOKです。
またRachさんの
>ただ、私のイメージで言うと、them-not-liking-you extravaganza よりも they-don't-like-you extravaganza の方がフレンズのセリフらしい気がするのですが。
こういう感覚って大切だと思います。
Season1-2 のレイチェルの
Rachel: They're my new 'I don't need a job, I don't need my parents, I've got great boots' boots!
という台詞を思い出しました。ここのトランスクリプトはクオーテーションマークを使ってますね。
さてthem-not-liking-youに戻って、私もme goingよりmy goingという言い方の方が好きなので、ちょっと気になってググってみました。
Googleで
"(my|your|his|its|our|their) (doing|giving|getting|making|taking)" でググったところ、約 20,400,000 件。
(herは所有格も目的格も同じになって判断できないので省いてあります。またing形は熟語の多そうな5語を選びました)
Google booksでは(書籍のみから検索)65,200件。
さらにScholar (Google.comの方のサービスで、scholary paperからの検索)では
(Articles and patents) 252,000件。
(Legal opinions and journals) 90,500件。
Google news では 1,929件。
同じように目的格を使った
"(me|you|him|it|us|them) (doing|giving|getting|making|taking)"
で検索したところ、約 122,000,000件。
Google books では99,100 件。
Scholar (Articles and patents) 456,000
(Legal opinions and journals) 35,600
Google news 25,190
でした。
数字ばかり並べて読みづらくてごめんなさいm(_ _)m
まとめると、全体としては圧倒的に me doingの形が多い。
しかし書籍や、学術論文では my doingの形の方が多い。
ただニュース記事では me doingの方が多い。となります。
ともあれthem-not-liking-youというのは全然不自然でない言い方なんですね。新たな発見でした。(^^)
よくよく見たら、Scholar検索でもme doingの方が多いですね!(^^;
my doingの方が多いのはLegal opinions and journalsのみでした。
やはりmy doingはちょっと堅い言い方なのかなあ。
詳しく調べていただいてありがとうございます。こういう時、「ぐぐる」と全体の傾向がわかってありがたいですよね。
日本人が学校で文法を習った感覚だと、動名詞の主語だから所有格になるのが自然な気がするのですが、やはり、実際の使用例を見てみると、書き言葉ではまだまだ所有格も使われているけれど、口語の会話では圧倒的に目的格が多いのですね。
おっしゃるように、今では所有格を使った言い方は「ちょっと堅い言い方」になってしまうのかもしれませんね。上のコメントを書いて以来、「目的格+動名詞」の形に注目するようになったのですが、フレンズでも動名詞の主語は目的格になっているものが多いように思いました。
「口語ではこの形が使われれることが多い」というのは、やはりネイティブの言葉の感覚として違和感がない、ということですから、そういうものを生きた英語であるセリフからたくさん学べたら楽しいですよね。
ところで、上記に
>もちろん、イーサンは高校生ですから、そんな許可は要らないのですが、…
とありますが、10年以上前に私が通っていたアメリカの高校では授業を欠席するのに保護者からのメモ渡してました。英語学習とは関係ないのですが、なんだか懐かしくて思わず書き込んでしまいました。
はじめまして。コメントありがとうございます。
毎日のように読んで下さっているとのこと、ありがとうございます。「助かる」と言っていただけるととても嬉しいです。
ところで、アメリカの高校では、欠席に保護者のメモが必要なのですか! それは知りませんでした。日本と比べ「自由」なイメージがあるので、そんなものは不要なのかと思っていたら、そうでもなかったのですね。
実際のご経験に基づくご意見、大変参考になります。ありがとうございました。