2005年11月01日

フレンズ2-1その1

シーズン2 第1話
The One With Ross' New Girlfriend (ロスの新しい恋人)
原題は「ロスの新しい恋人の話」

今回は、原題の訳と邦題が同じですね。
girlfriend というのは、日本のガールフレンドよりも重く、「女友達」ではなく、「恋人」を指しますので、むやみに使わないようにしましょう(笑)。

ジュリーがいるせいで、ロスへの花束を渡せなくなってしまったレイチェル。
レイチェル: These are...aren't for you. These are for you. Welcome to our country. (この花は・・・ロスへじゃないの。[ジュリーに]これはあなたへよ。我が国アメリカへようこそ。)
ジュリー: Thank you. I'm from New York. (ありがとう。私はニューヨーク出身よ。)
I'm from... は「私は・・・の出身だ」という意味。
顔を見て、てっきり中国で知り合った女性を連れ帰ったと思ったレイチェルでしたが、彼女は中国系アメリカ人だったのです。

レイチェル: Baggage claim? (手荷物受取所へ行く?)
baggage claim は「手荷物受取所、手荷物引渡所」。
claim は日本語の「クレームをつける」のような不平、不満、苦情の意味はありません。
claim は、「(〜の権利を)主張する、返還を要求する」という意味になります。

モニカの部屋にて。
モニカ: She went to the airport, and she's gonna go for it with Ross. (レイチェルは空港へ行ったわ。レイチェルはロスとの関係を頑張ってみるつもりなのよ。)
go for it は「目標に向かって努力する、頑張ってやってみる」という意味。
直訳は「それ(目標)のために進む」ですね。
ドリカムの歌で、 go for it! という歌もありましたね。(ちょっと古い?)

チャンドラーやジョーイを見て驚くモニカ。
モニカ: Guys, you got new haircuts! (あなたたち、新しい髪形にしたのね!)
haircut は可算名詞です。
get a haircut は「散髪してもらう」、give someone a haircut は「[美容師さんなどが](人の)散髪をする」という意味になります。

モニカの部屋に入ってきたレイチェル。
慌てていて「ロス、空港」と名詞ばかりを並べているので、
チャンドラー: I think she's trying to tell us something. Quick, get the verbs. (レイチェルは何かを言おうとしているみたいだな。急いで、動詞を当てはめよう。)
レイチェルの言っていることがわけわからないので、レイチェルの言った名詞に合う動詞を探すクイズをしよう、と言っているようです。
こんな時に、そんなギャグを言って、後でレイチェルに責められることになるとも知らずに・・・(笑)。

ロスとジュリーがこれから言おうとしている話のオチを先に言ってしまうレイチェル。
レイチェル: I just gave away the ending, didn't I? (私、先にオチをばらしちゃったよね?)
give away は「(答え、秘密などを)明かす、暴露する」という意味。
ending は「結末」ですね。

ジュリー: We were in grad school together. (私たち、大学院で一緒だったの。)
grad は「(大学の)卒業生(の)」という意味。graduate 「卒業する、卒業生(の)」の略です。
grad school は「卒業生の学校」なので「大学院」、grad student は「大学院生」となります。

セントラルパークで、ロスのことを話し合うレイチェルとチャンドラー。
チャンドラー: But the silver lining, if you wanna see it is that he made this decision all by himself without any outside help whatsoever. (でも、もし希望の光を見出したいのなら、それは、彼が他の誰の助けも全く借りずに、自分ひとりでジュリーと付き合う決心をした、ということだな。)
レイチェル: How is that a silver lining? (それのどの辺が希望の光なの?)
silver lining は「銀の裏(裏地)」で、「希望の光」という意味もあります。
これは、ことわざの Every cloud has a silver lining. 「どんな雲にもみな銀の裏がついている。どの雲の裏側にも太陽に照らされた明るい部分がある。不幸の反面には明るい希望がある。」から来ています。
実はロスがジュリーと付き合う決心をしたのは、チャンドラーが「レイチェルのことは忘れて前に進め」、といった助言があったからなのですが・・・。
ここで言う希望の光とは、そのことがレイチェルにバレていないことが「チャンドラーにとって」せめてもの救いだ、という意味です。
ロスにはレイチェルを忘れろと言っておきながら、レイチェルに、ロスがレイチェルのことをずっと愛していたことをバラしてしまったわけですから、レイチェルが知ったなら、ただでは済みそうにありませんからね。

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posted by Rach at 11:19| Comment(11) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
質問です。
ヤケを起こしたレイチェルが前付き合っていたイタリア人パウロと一夜を共にしてしまい、自己嫌悪に陥っている場面です。
"I know I'm a pathetic loser."というレイチェルに
"Honey, you're not pathetic, you're sad"となぐさめるモニカ。
そのあとのモニカの次のせりふがよくわからないのです。
" My god, if I had a nickel for every guy I wish I hadn't--"
「もし私がすべての男のために5セントもっているとしたら」とは一体どういう意味? そして、I wish I hadn't---のあとには何か省略されているのでしょうか?Rachさんの理路整然とした説明でスッキリさせてください!!お願いします。
Posted by poko at 2008年11月08日 18:33
pokoさんへ
ご質問ありがとうございます。
実はこの nickel に関しては、すでに別の方が「謎解き」をして下さっているのです。
その記事をご紹介しますね。
ハルさんのブログ「パパが英語に目覚めたら」の記事「フレンズの謎解き」です。
http://papaeigo.blog27.fc2.com/blog-entry-168.html

現在はブログ更新お休み中なのが残念です。
このセリフの解釈については、ハルさんが詳しく説明して下さっていて、私もそのコメント欄に参加させていただいています。
その記事とコメント欄を読んでいただければ、それで十分だとは思うのですが、ここでは、その補足説明をしたいと思います。(内容に重複する部分があると思いますが、ご了承下さい。)

一連のシーンは、以下のようになっています。

レイチェル: Oh, God, I know. I'm a pathetic, I'm a loser. (あぁ。そうよ、私はみじめよ。負け犬よ。)
モニカ: Honey, you're not pathetic, you're just, you're sad. (ハニー、あなたはみじめなんかじゃないわ。あなたはただ、悲しいだけよ。)
チャンドラー: People do stupid things when they're upset. (人間は混乱している時、ばかなことをするもんだ。)
モニカ: My god, if I had a nickel for every guy I wish I hadn't-- (訳は省略)
チャンドラー、ジョーイ、レイチェルがモニカを見る
モニカ: But this is about your horrible mistake. (でも、これ(今、話題になってること)は、あなたのひどい間違いについての話だからね。)

ハルさんが記事で書いておられるように、

"If I had a nickel for"で検索すると、たいてい"I'd be rich"とセットで使われてるみたいです。

というのが、このフレーズのポイントですね。
pokoさんがおっしゃるように、nickel は「5セント貨」のこと。
私も今回改めて、そのフレーズを検索し直してみました。

以下のサイトの説明が一番わかりやすいと思うので、引用させていただきます。

http://www.usingenglish.com/reference/idioms/if+i+had+a+nickel+for+every+time.html
UsingEnglish.com
Idiom: If I had a nickel for every time

Idiom Definitions for 'If I had a nickel for every time'

When someone uses this expression, they mean that the specific thing happens a lot. It is an abbreviation of the statement 'If I had a nickel for every time that happened, I would be rich'

訳すと、「誰かがこの表現を使う時、その特別なことがたくさん起こったということを意味する。
If I had a nickel for every time は、'If I had a nickel for every time that happened, I would be rich' の省略形。」

つまり、「そのことが起こるたびごとに、ニッケルをもらえるなら、今頃はお金持ちになっているだろう。」ということで、小銭であるニッケルがお金持ちになるほど貯まる、といことですから、「その出来事が数え切れないくらいたくさん起こる」ことの例えになるようです。

I wish I hadn't... で、みんなにジロッとにらまれたので、言葉が途切れていますが、実際にモニカが言おうとしたのは、
if I had a nickel for every guy I wish I hadn't slept with, (I would be rich.)
みたいなことでしょう。

I wish I hadn't+過去分詞は、「過去に関する実現不可能なことの願望」を表し、「…であったらよかったのにと思う」という意味になりますね。
I wish I hadn't slept with him. なら「彼と寝なければ良かったのに(実際は寝てしまった)」みたいな意味になるでしょうか。

ですから、every guy I wish I hadn't slept with だと「寝なければ良かったと思うような男全て」に対して、1ニッケル(5セント)をもらえたとしたら、今頃は大金持ちよ」と言いかけた、ということでしょう。
つまり、「寝なければ良かったと思うような男たちと、過去に何度も寝てしまった」「寝たことを後悔するような経験は何度もあった」と、自分がした stupid things を説明し、「私もレイチェルみたいなばかなことを今まで何度もしてきたわ」と言っているのですね。
でも、「寝たくもないような男と、”そんなにたくさん”寝たのかよ!」みたいににらまれたので、途中で言うのをやめて、「今は私の体験談についてじゃなくて、レイチェルが今回パウロと寝てしまった、っていう、horrible mistake が話題の中心なのよ。」と自分の発言から話題をそらそうとしている、という流れだと思います。

ということで、If I had a nickel for every..., (I would be rich.) という表現が、「ある出来事がたくさん起きたこと」を表す決まり文句である、ということですね。
レイチェルに同情したモニカが、「私にもそういう経験あるわ。」と言って慰めるのはよくある話ですが、nickel の表現を使うと「ものすごい回数、そういう経験をした」ということになってしまうので、みんながあきれた、ということのようです。

ハルさんの記事でコメントさせてもらっていたので、これはずっと記憶に残っていました。
ほとんど、ハルさんの受け売りみたいになってしまいました。ハルさん、ありがとうございます。
Posted by Rach at 2008年11月10日 14:56
こんにちは。
質問ではないんですが、ぼそっと一言。

レイチェルが、ジュリーが英語を話せないだろう思い"Welcome to our country"と言うところのト書きが(Loudly, thinking she can't speak English.)となっていました。

日本人だったら(少なくとも私は) 「ゆっくり、はっきりと」ぐらいの表現になりそうなところを、このtranscriptを書いた人はloudlyと表現しています。

確かにレイチェルはloudlyに発音していますし、英語のネイティブはノンネイティブと会話する機会も多く慣れていると思いますが、こういうノンネイティブへの話し方の表現にloudlyという単語が出てくるところがおもしろいなと思いました。(^^)
Posted by 浦辺 玲 at 2010年04月03日 00:26
浦辺 玲さんへ
コメントありがとうございます。

そうですね。おっしゃるように日本人の感覚だと、「ゆっくり、はっきりと」になるでしょうね。確かに大きな声で話していますが、ノンネイティブにとって英語が聞きづらいのは、別に声が小さいからではないわけで(笑)、ト書きで loudly と表現されているのは、面白い感覚ですね。slowly とかだったら、何の違和感も感じなかったでしょうね。
Posted by Rach at 2010年04月03日 08:56
Rach師匠へ
a nickelのネタは難しいですね。

「07.43 Ironically, these guys were picked last in gym.」の相撲ネタが理解できません。
解説をよろしくお願いします。
Posted by Tamashiro-OB at 2019年03月28日 09:37
Rach師匠へ
05.35「Don’t tell us what’s gonna happen.」
の後はよく聞こえないのですが字幕では
「I like being surprised.」
になっています。
僕の感覚では
「I don't like being surprised.」
と思うのですが・・・


Posted by Tamashiro-OB at 2019年03月28日 10:03
Tamashiro-OBさんへ
ご質問ありがとうございます。

まず1つ目。
Ironically, these are the guys who were picked last in gym. を直訳すると「皮肉なことに、この人たち(相撲取り)は体育の授業で最後に選ばれた人なんだよね」になるでしょう。
「体育の授業で最後に選ばれる」というのがちょっとわかりにくい部分だと思うのですが、これについては、これより前のフレンズ1-21 に「体育の授業」関係の似たようなセリフがありました。

フレンズ1-21(にせモニカの話)のダンス教室のシーンで、
先生: Alright people. Now everyone grab a partner. (よーし、皆さん。さあ、みんな、パートナーを捕まえて(選んで)。)
モニカがあまりダンスが上手くないため、フィービーはレイチェルを選び、モニカが一人残る形となった後、モニカが以下のセリフを言っていました。
モニカ: Great, it's gym class all over again. (最高ね、また体育の授業の繰り返しよ。)
体育の時間にはペアを組んで何かをすることが多いので、今回ペアから外れたのは、いつもペアを組めなかった学生時代の体育の授業と同じね、と言っていることになるでしょう。

このように「体育の授業ではペアを組む、パートナーを選ぶ状況によくなる」という大前提があるので、「体育で選ばれる」というフレーズは「体育で誰かにペアのパートナーとして選ばれる」というニュアンスであると理解されるように思います。
ペアを組むと、お互いを背中に乗せて準備運動することもあるので、「自分と比較して体重が重すぎる相手」は敬遠される傾向にあります。
相撲取り(相撲レスラー)というスポーツマンの彼らは、体育の時間には人からペアとして選ばれなかったんだよね、その重たすぎる体重のせいでさ。体育の時間にパートナーとして選ばれないなんてスポーツマンとしては皮肉だよね、という意味でロスは言ったのだろうと思います。

2つ目のご質問について。
チャンドラーのセリフを発音している通りに書くと以下のようになります。
Okay, well, listen, don't tell us what's gonna happen though, 'cause I like to be surprised.
Netflix でも、I like to be surprised. になっていました。
直訳すると「なぁ、でも(寝た後)何が起こるかを俺たちに話さないでくれよな、だって俺は(聞いて)驚くのが好きだから」になるでしょう。
ラブラブの二人は寝た後にエッチするだろうとわかった上で、「その後、どうせエッチするんだろ」とストレートには言わずに、「その後、何をするかは話すな。後で聞いてびっくりしたいから」みたいに言ったことになると思います。
わかりきった内容なので後で聞いてびっくりするわけはないのですが、わざと反対のことを言ったみせたジョークですね。

それから、師匠とお呼び下さる件につきまして。
師匠と呼ばれると何だか落ち着きませんので、今後はどうか「Rachさん」でお願いします。この呼ばれ方がブロガーとして一番嬉しいので(^^)
Posted by Rach at 2019年03月28日 20:18
いつもお世話になっています。
どこの時間を言っているのかはっきりしません。
よろしくお願いします。

05;30 It's 6:00 tomorrow night, our time.
Posted by Tamashiro-OB at 2019年10月02日 20:54
Tamashiro-OBさんへ
ご質問ありがとうございます。

DVD の日本語訳が
(字幕)中国じゃ今 6時だ
(音声)今、明日の6時なんだ。中国じゃあね。
となっていたのですが、まさにそういうことで、our time というのは「中国から帰国したばかりの僕らの時間では」ということです。
時差があるから、中国にいた時の時間の流れで言うと、今は明日の夜の6時に当たる、と言っていることになります。
Posted by Rach at 2019年10月04日 20:24
Rachさんへ

納得しました。
ありがとうございます。

Posted by Tamashiro-OB at 2019年10月05日 15:49
Tamashiro-OBさんへ
お返事ありがとうございます。
私の書いたお返事を読んでいただけたらそれで十分ですので、お礼のお返事につきましては、今後はどうかお気遣いなく。
Posted by Rach at 2019年10月05日 16:05
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