チャンドラー: Joey's tailor took advantage of me. (ジョーイの仕立て屋は、俺の弱みにつけ込んだ。)
take advantage of は「〜を巧みに利用する、悪用する、弱みにつけ込む」という意味です。
股下を計る時に、その職業上の地位(?)を利用して、チャンドラーの”大事なところ”を掴んだ、とチャンドラーは訴えています。
モニカはダドリー・ムーアの髪型にされたことを怒っています。
モニカ: Even Mary Tyler Moore would've been better. (メアリー・タイラー・ムーアの方がまだ良かったわ。)
ロス: I like it. I do. I think it's a 10! (僕はその髪型好きだよ。「テン!」って思えるよ。)
ムーアつながりで、また別の名前が出てきました。
メアリー・タイラー・ムーアは映画「普通の人々」(Ordinary people)などに出演している女優です。
1936年生まれなのでかなりの年齢なんですが、女性ですし、確かにダドリー・ムーアの髪型よりはマシでしょう(笑)。
このセリフ、吹き替えでは、メアリー・タイラー・ムーアの代わりに、ロジャー・ムーアになってます。
私もムーアと言えば、ロジャー・ムーアを思い浮かべますね。
セリフに俳優の名前が出てくることは多いですが、瞬時に笑えるようにするためには、ある程度日本人に知られている俳優などに置き換えないといけないわけですね。
その制約は結構大変だと思います。
ロスのセリフは、ダドリー・ムーア主演の映画「テン」の話です。
この映画は、ダドリー・ムーア演じるジョージが、10点満点(ten)の女性(ボー・デレク)と出会う話なので、ロスはモニカの髪型を「 ten =10点満点で最高」と言って茶化しているのです。
パウロとはよりを戻したんじゃない、とロスに説明するレイチェル。
ロス: And you are way too good to be with a guy like that. (それにレイチェルは、あんな男といるのはもったいないほど、すごく素敵なのに。)
これは学校の英文法に必ず出てきた too・・・to〜の構文「・・・しすぎて〜できない、〜するには・・・すぎる」ですね。
way は「はるかに、ずっと」という強調の副詞で、 too 「・・・すぎる」をさらに強調しています。
今度はジュリーの髪を切ることになったフィービー。
フィービー: I just wanna make really sure this time. Andie MacDowell is the girl from Four Weddings and a Funeral, right? (今回は本当に確認したいの。アンディー・マクダウェルって、フォー・ウェディングに出てた女の子よね?)
レイチェル: No. That's Roddy McDowall. (ちがうわ。それはロディ・マクドウォールよ。)
Andie MacDowell is the guy from Planet of the Apes. (アンディー・マクダウェルは、猿の惑星に出ていた男性よ。)
デミ・ムーアとダドリー・ムーアを間違えて怒られてしまったフィービーは、今度は間違えないようにしようと思ったのですね。
フィービーの認識は正しかったのですが、レイチェルは、フィービーに逆を教えます。
アンディー・マクダウェルは、「フォー・ウェディング」、「セックスと嘘とビデオテープ」などに出演している女優で、ロディ・マクドウォールは「猿の惑星」でコーネリアスという科学者の猿を演じていた男優です。
ところで、「フォー・ウェディング」って、4つの結婚式と1つの葬式、っていう原題だったんですね。
私は For a Wedding というタイトルで「結婚式に向けて」みたいな意味かと思ってました。
ウェディングズと複数形になっていればわかったかもしれませんが。
しかし、いくらレイチェルがジュリーのことを嫌っているといっても、これってかなりキツイいたずら。いいのか?レイチェル! (これ以上はあまり詮索しないでおこう・・・)
(Rachからのお願い)
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ほかにアンディの出ている「グリーン・カード」もおすすめですよー
実は、映画はあまりたくさん見てるわけではないんです。内容はいろんなところから情報として知ってるけど、本当にちゃんと見たのは少ないんですよね。見たい映画はたくさんあります。時間があれば、あれもこれも見たいところなんですが・・・。
また、おすすめ、教えて下さいね。agatheさんのブログも参考にさせていただきまーす!
私もゆっくり映画を見られるようになったのはここ最近のことです。
おすすめはたーくさんありますので、時間ができましたらぜひ、どうぞ!
今はagatheさんのブログで楽しませていただきます!
いつも拝見させていただいています。とっても参考になって、よりFRIENDSを楽しめます^^
7年も前の記事にコメントして返信をいただけるかわからないのですが、最近見始めたので疑問が多々ありまして。。。
モニカの髪型についてロスとチャンドラーが一緒に話している場面で、チャンドラーが
“you could 'get caught between the moon and new york city' ”
と言っていますがよくわからないのです。。
初歩的な質問でしたらすみません><!
もしよければ教えていただきたいです!
初めまして。コメントありがとうございます。
参考になって楽しめると言っていただけて、大変光栄です。
また、昔の記事にこうしてコメントいただけることは、とても嬉しいです。ありがとうございます。
そのチャンドラーのセリフ、
Come on, Monica, things could be worse. You could "get caught between the moon and New York City. I know it's crazy, but it's true." についてなのですが、実は(ややこしいことに)、このエピソードよりずっと後の記事のコメント欄で話題に上がっています。
最初は私自身もこのセリフの意味に気付かなかったため、この「フレンズ2-1」の解説記事では触れていなかったのですが、その後、他の方がブログ記事でこのセリフを取り上げられたことがあり、そこでこのセリフに隠れた意味を知ることとなりました。
その一連の経緯と、セリフの意味については、
フレンズ2-14その5 のコメント欄
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470382.html#comment
に書いてあるのですが、ネタバレになるといけませんので、以下に、このセリフの内容に関する部分のみ、再度、掲載させていただきます。
上に挙げたセリフの一部が引用符でくくられていますが、実はその部分がある曲の歌詞になっています。
その曲は、邦題は、「ニューヨークシティ・セレナーデ」で、原題は Authur's theme、
この曲は映画 Arthur (邦題:ミスター・アーサー)の主題歌で、その映画の主演がダドリー・ムーア(Dudley Moore)である、ということです。
つまり、モニカの髪型がダドリー・ムーアみたいになったことをからかうために、ダドリー・ムーア主演の映画の主題歌を持ち出している、ということですね。
上の記事で触れた映画「テン」と合わせて、「ダドリー・ムーア」ネタを使ってからかうセリフが2回出てきた、ということになります。
また、わかりにくい部分があれば、お気軽にご質問下さいね。
そして、なるほどそういう事だったのですね!
フレンズではよく他のドラマや映画のセリフ、役者を使った冗談などが使われていますが、そういう時は必ず理解できないので悔しいです!
これからも参考にさせていただきます^^
こちらこそ、ご丁寧なお礼のお言葉、ありがとうございます。
「フレンズ」は、ネイティブが普通に楽しんでいる娯楽作品であるために、ノンネイティブにはピンとこない他の作品などの引用も多いですよね。私も、初見ではわからなくて、あれやこれやとネット検索してみてようやく出典がわかった、というのも多いです。そういう部分を読者の方と共有できると、「調べた甲斐もある」と思えて、とても嬉しいです。
こちらこそ、これからもよろしくお願いします。またお気軽にご質問下さいね。
「1話まるごとではなく、シーンの切れ目ごとに各段階をこなすほうが効果的」との記述を発見。実際にやってみると1話まるごとに比べてずいぶんと楽で長続きしそうでした。今は週2話のペースで見ていて、ようやくシーズン2に入りました。このブログにもちょくちょくお世話になっています。今後ともよろしくお願いします。
コメントありがとうございます。また拙著をお買い上げ下さったこと、誠にありがとうございます。大変光栄で嬉しいです♪
「シーンの切れ目ごとに各段階をこなす」というのは私自身が強く訴えたい部分でした。本にも書きましたが、セミナーで毎回のように(!)ご質問をいただいて、学習法の本を書く時には必ず盛り込もう! と決めていたのですね。
あまり細切れ過ぎると手間ですし、長すぎると「何がわかって何がわからなかったのか」を忘れてしまう、、、 フレンズはいい具合に舞台と場面によってシーンが分かれているので、区切りの目安もつけやすいと思っています。
シーズン2まで進まれていること、フレンズのブログを書いている者としてとても嬉しく思います。英語学習のお役に立てるよう、これからもブログを頑張りますね。
こちらこそ今後ともよろしくお願いします。嬉しいコメントありがとうございました!