チャンドラーは相手の欠点にうるさい、というみんなに、
チャンドラー: Give me Janice. That wasn't about being picky. (ジャニスを例にとってみようよ。ジャニスに文句を言うのはえり好みが激しいとは言えないよ。)
pick は「選ぶ」という動詞なので、その形容詞形の picky は「選(え)り好みをする、好き嫌いが激しい」という意味になります。
Don't be picky. だと「好き嫌いしないで(何でも食べなさい)。」という意味です。
コムサイズムで買った子供用のプラスチックコップにも、"Don't be picky." って書いてあったなぁ。
この後、ヘッケルさんが死んでしまいます。(なんという急展開!)
ほうきを持って倒れていたというヘッケルさん。
管理人: I was sweeping yesterday. It could've been me. (昨日、俺もほうきで掃除してた。死んだのは俺だったかもしれないんだ。)
事情を知らない管理人は、人の死は、そういう何気ないことをしている時に突然やってくるものだ、と人生のはかなさを説いています。
が、実はモニカの部屋の音がうるさいと言って、階下からほうきで床をつついていた時に死が訪れたというのが真相で・・・。
フィービーは進化論を信じてないとロスに言います。ロスは大激怒。
ロス: The process of every living thing on this planet evolving over millions of years from single-celled organisms is "too easy"? (この惑星に住むすべての生き物が単細胞生物から何百万年もかけて進化してきたその過程を、「簡単すぎる」だって?)
フィービー: Yeah, I just don't buy it. (えぇ、私はただそういう意見を受け入れてないだけよ。)
buy は「買う」ですが、「(意見や提案を)受け入れる、信じる、賛成する」という意味もあります。
ロスは古生物学者で、進化論は彼の理論の一番基礎になっている理論です。
それを否定されたロスの怒りは容易に想像できるのですが・・・。
日本では当たり前のように教科書で習った進化論ですが、アメリカでは宗教上の理由から進化論を否定する考え方があります。
キリスト教右派(聖書原理主義者)の間では、旧約聖書の内容こそがすべての真実の源となっているので、それを否定する進化論は受け入れられないのです。
実際、進化論を教科書で取り上げないアメリカの州もあり、進化論を「そういう意見もある」程度にとどめているとか。
日本人が聞いたらびっくりする話ですが。
現在でも進化論とキリスト教との対立は続いており、進化論を否定する「知的設計論 (Intelligent design インテリジェント・デザイン)」という理論が最近話題になっています。
「知的設計論」とは、「進化論だけでは説明しきれない発展は、(あえて”神”とは言わない)何者か(知的設計者)の『知的な設計・デザイン』が働いた結果なのだ」という理論です。
ブッシュ大統領がその考え方を容認したとかしないとかで論争になっています。
私は、生物の授業で当たり前のように進化論を学びましたし、それを疑うつもりは毛頭ないのですが、科学では説明しきれない神秘性というものにも興味はあります。
これは私が女だから、乙女チックでファンシーなものが好きだ、というのとは違います。(星占いとかには全く興味がありません。)
知的設計論は「何か絶対的なものが進化に介入した可能性」を示唆する理論です。
今の私にはそれを信じることはできませんが、科学で説明しきれない部分に新たな光を当てたという点では興味深いと思います。
科学は日々進歩し、これからも進歩し続けるでしょう。つまりまだ現在進行形なのです。
その段階で、いろんな考え方に触れることは、視野を広げる上で、また新たな真実を探求する上で、決して無駄にはならないのではないか、と。
もちろん、特定の思想に染まってしまうことには反対ですが。
ちなみに知的設計論は、かなり宗教がからんだ話です。
私は宗教に対してアバウトな典型的日本人なので、私が宗教について語るのはあまりにもおこがましいのですが、それぞれの国、宗教によって、当たり前だと思っていることが違う、ということが言いたかったわけです。
外国語を学ぶことはただ言葉を置き換えればいいというものではない、文化の背景を知らずにお互いの理解はあり得ない、ということですね。
お互いの文化を尊重することが、国際交流の要です。
↑英語ブログチックにまとめてみました(笑)。
話が英語の話から、かなり脱線して申し訳ありませんでした。
(Rachからのお願い)
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とにかく、世界は広いってことですね(笑)
フィービーは、霊感が強かったり、オーラやカルマについて語ったりしますよね。だから、フィービーの「進化論を受け入れない」というセリフを聞いた時は、いかにもフィービーが言いそうなセリフだなぁ、と思ったのですが、実はそういう人がアメリカにはたくさんいると知って、私もすっごく驚きました。知的設計論が浮上するような土壌がアメリカにはあるのだということですね。
私の結論もやはり「科学で説明しきれない部分があるからと言って、それが知的設計論で説明できるわけではない」ということです。ただ、宗教の問題、心の問題が絡むと、その宗教のことを何もわかっていない人間(=私)が安易に意見を述べるのはどうかと思ったので、あのような焦点のぼやけた話になってしまいました。(ロスみたいな)理系人間の常識と、異文化理解に努めようとする人格との葛藤みたいなものでしょうか?(笑)
私は無宗教に属しているよくいる日本人の一人ですが、アメリカ人の主人と息子はクリスチャンです。
英語を理解する上で、この『宗教』を知っておくことは不可欠です。
だから今回このことに触れてくれたことは、とても大切なことで、わたしの言いたかったことでもあったので感謝しています。
コメントありがとうございます。
昔の記事を読んでいただけるのはとても嬉しいです。ありがとうございます。
宗教というのは「心の拠り所」ですものね。ですから、誰かのそういう「気持ちの面において大切な部分」は、尊重していかなければいけないんだろうな、と思うのですね。
宗教の問題は難しいところも多いですが、まずは否定から始めずに、相手のことをわかろうとするところから始めないと、相互理解までは到底行き着かないだろうと思っています。
私はいろんな宗教に詳しい人間ではないのですが、実際の生活で宗教の違いについて深く認識されておられる方から、「わたしの言いたかったことでもあったので感謝しています」と言っていただけて光栄です。ありがとうございます。
これからも読んでいただけるとのこと、嬉しいです。私も頑張って続けていきたいと思います。