チャンドラー: Having a phone has finally paid off. (これで、電話をつけてる甲斐があった。)
pay off は「報われる、利益をもたらす、功を奏する」という意味。
今までは、ろくでもない電話しかかかって来なかったけど、ついに素敵な女性からかかってきたので、やっと電話代を払ってきた甲斐があった、と喜んでいるのです。
ついにはボブだと偽ったまま、会う約束をしたチャンドラー。
なんとチャンドラーは、ボブが現れないでがっかりしてるところに近づいて、優しく声をかけるつもりだと言います。
その魂胆を聞いて、悪魔のようだと言うロスですが、
チャンドラー: Okay, pure evil...horny and alone. I've done this. (いいか、悪そのものを取るか、エッチしたいのにひとりでいることを取るか。ひとりでもんもんとするのは、経験済みだよ。)
evil は「悪、邪悪」。ブッシュ大統領の演説にあった「悪の枢軸」は axis of evil です。
horny は「性的に興奮した、エッチしたがっている」という意味です。
これは、とある場所(笑)が horn 「角(つの)」のようになっていることから来た表現です。(冷静に書いてる自分が怖い。)
alone は「ひとりで」ですね。
上の訳では「ひとりぼっちでいる」という風に訳しましたが、horny の状態を、「ひとりで処理する」という風にも取れますね。
そうなると、"I've done this." も「ひとりでそういう行為を(何度も)してきた。」ということになりそうです。
(こういうの説明するのって困るわぁ。最近、随分開き直ってきたけど・・・。でもフレンズを解説するためには、こういう説明を怖がってちゃダメだ!(←自分に言い聞かせてる))
せっかくふって沸いたこのチャンスを、チャンドラーは何がなんでもモノにしたいと思っているようです。
そう、たとえ悪魔と呼ばれようとも・・・(笑)。
チャンドラー: While Ross is on the phone, everybody owes me 62 bucks for his birthday. (ロスが電話してる間に、ロスの誕生日のために、みんな俺に62ドルずつ渡してくれよ。)
owe は「〜に代金を借りている、義務などを負っている」という意味です。
この場合は、ロスの誕生日プレゼントを買う担当になっているのがチャンドラーなので、チャンドラーにみんなが62ドルずつ支払う義務がある、という意味。
owe は名脇役のヘッケルさんが、"You owe me a cat." 「猫は貸しにしておく。」でよく使う単語です。
えーっ、62ドルも?とボヤく人たちに、
チャンドラー: I know it's a little steep. (少し高いのは承知してるよ。)
steep は「斜面などが険しい、急勾配の」という意味ですが、そこから「値段が途方もなく高い」という意味にもなります。
「スティープ」という発音も、何か急にヒューっと上がる感じがしませんか?
(Rachからのお願い)
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私のフレンズじっくり視聴は、追いつけませ〜ん。
素朴な疑問
Rachさんは、そのHNから、
やはり、レイチェルのファンですか?
私は
モニカ、です。
潔癖で、負けず嫌いな、彼女、凄すぎ〜と思うとこも有りますが、
何だか笑いを誘い、「かわいい」と思ったり。
お察しの通り、ハンドルネームはレイチェルの愛称Rach(レイチ)ですから、やはりレイチェルのファンです。
でも、実はレイチェルが好き、というより、ジェニファー・アニストンみたいな顔が好みなんですよ。いつも「べっぴんさんやなぁ〜」とうっとりしながら見ています(笑)。
このハンドルネーム、最初にパッとつけてしまったんですが、よく考えると、大それた名前をつけてしまったなぁとちょっと反省しています。フレンズファンの皆様、ごめんなさい。
モニカも可愛いですよね。気が強いようで弱いところもあるし、私もどちらかというと片付け魔なので、気持ちはよくわかりますよ(笑)。
かき集める金額を20ドルから
「吊り上げる」
というニュアンスがわかりません。
解説よろしくお願いします。
03:28 Is there any chance that
you're rounding up from…
you know …from like 20?
ご質問ありがとうございます。
この round up は「〜の端数を切り上げる」という意味で使われていると思います。
エクセルで数字を切り上げて表示する時に使用する関数にラウンドアップ関数というものがあるのですが、それも =ROUNDUP(A1,1) のように指定すると、「A1のセルの数字を切り上げて小数第1位まで表示する」という指定になります。ROUNDDOWN だと切り捨てで、四捨五入する場合は ROUND になります。
今回のセリフは、一人62ドルと言われたことに対し、「62ドルに金額を”切り上げる”ことは可能なわけ? 前の20ドルから?」のように表現することで、「切り上げるとかの誤差のレベルではない、極端な値上げ」に不満を述べていることになると思います。
この round が端数を「丸めて」切りのよい数にする意味であることは Rach さんが書かれた通りと思います。この台詞のおかしさは、「62ドルでは半端だから70ドルに切り上げましょうよ」と言うのかと思ったら、結局「20ドルに負けてくれ」と言いたかったことがわかるというところではないでしょうか。
分かりやすい解説ありがとうございます。
コメントありがとうございます。
私は「あなたが〜するなんてことは可能なわけ?」と訳してしまいましたが、Is there any chance...? は「〜の可能性・見込みはありますか?」ということなので、「あなたが〜する可能性はありますか?」の方が正しい訳になりますね。
先に62ドルという金額が言及された後で「切り上げ」の話をしているので、Is there any chance that you're rounding up from... と聞いたところまでで意味を取ると、「あなたが62ドルから切り上げる[切り上げて70ドルというキリのいい数字にする]という可能性ってあるかしら?」だとみんなが思いますよね。
そう思って聞いていると「(今言った62ドルではなく)例えば20ドルくらいから(切り上げる可能性はあるかしら)?」と言ったことが最後にわかる、カンパの金額の値上げを提案したのかと思いきや、切り上げるというのはもっと下の金額の話だったとわかる、つまり「もっと下の金額で行きましょうよ、と値切った」というオチだったということですね。
貴重なご意見ありがとうございました。