昨日の続き、Do you know how long it'll be before you have to deal with this? のセリフの解釈です。
long は a long time (長い時間)か、a long way (長い道程)か、という話でしたね。
なお、今日の記事については、F.D.J.さん、ほんださんから頂いたご意見を参考にさせていただいています。(いつもありがとうございます。)
ほんださんは、「(時間的にも道程的にも)どれだけかかることか」、つまり、どちらの意味も含まれる、という解釈をされました。
この解釈だと、「時間的か、道程的か、もしくはどちらも含めたものか、とにかく long であること」と英語で理解できていれば、それで良いのかもしれません。
「時間」か「道程」かをはっきりさせたければ、はっきりそういう単語を使ったでしょうから、あえて形容詞の long だけでとどめているのは、どちらの意味に取っても良いということかも。
「とにかくそれまでは長いんだよ。」とわかれば、それでいいのか、と。
日本語でも、「長い」というだけで、「道のりが長い」のか「かかる時間が長い」のかはっきり言わなくても、到達点まで「時間的にも距離的にも遠い」というニュアンスは伝わりますよね。
ここでは、日本語訳で限定的に「時間」だと訳してしまったことで、却って、英語の long のニュアンス(時間だけではなく、もっと広い意味)を潰してしまっているのかもしれません。
私のブログは「出来るだけ英語のニュアンスが伝わるように訳す」をモットーにしているのですが、時々限界を感じることもあります。
これはそれの良い例だと言えるかも。
一方、F.D.J.さんが「時間ではない」と思われた理由を私なりに以下のように解釈してみました。
before の後が、”一発ものの動作”(例: you meet someone)なら、その動作が行われる時点までの「時間」を表していると捉えることができる。
このセリフでは、before の後が、you have to deal with this 「こういうことを扱わなければならなくなる」、という状況を示しているので、そこに行き着くまでに、もっとたくさんの「扱わなければならない事柄、状況」が待ってるんだぞ、という意味で、"a long way" 「長い道程(茨の道?)」が待ち受けている、と解釈できる。
・・・ということのようです。(何でもかんでも自分流に解釈しようとして、すみません。違うなら言って下さいね、F.D.J.さん。)
F.D.J.さんは「日本語訳に直さずに、英語を英語のまま理解する(日本語では考えない)」というスタンスを取っておられます。
なかなか初心者には難しいことなんですが、ある程度まで行くと、それも必要になってきますね。
今回の、「before の後が一発ものの動作か否か」という説明は、英語に慣れた方の発想だと思いました。
と、ここまで他の方の意見を聞いた上での私の結論は・・・。
「時間的にも道程的にも long である」というのが一般的な解釈になりそうだけど(私も最初はそう思ってましたので)、F.D.J.さんの”一発ものの動作か否か”の説明にかなり動かされて、今はちょっと、long way (道程)の方がニュアンス的に正しいかも、と思ってます。
時間と捉えることも可能は可能だと思うので、「時間ではない」と言い切ることは、私には出来ないですが。
ちなみに、F.D.J.さん、ほんださんのお二人とも、あこがれの”アメリカ生活経験者”でいらっしゃいます。うっ、うらやましい。
そして、私がこうやってブログを書くことで、そういう経験者の方からの貴重な意見を聞くことが出来て、幸せだと思っています。
アメリカでの豊富な経験のある方が読んでも面白いと思ってもらえるような記事を書くのが私の夢でもあります。
私のブログは自分の学習した証(あかし)というか、アウトプットの場でもあるのですが、このように、また新たな視点から、セリフを再度、見直す機会と、それに伴う学習の機会を与えてくれるんですよね。
実は、こんな風にいろいろと「ああじゃないか、こうじゃないか」と言われて、それを何とか納得しようと調べ物をするのは大好きなんですよね。
燃えちゃう、というか(笑)。(←エッチな意味では決してない(笑))
ブログの読者の方は、解説がイレギュラーになって、不便に思われるかもしれませんが、英語学習者の奮闘ぶりを見る、という感じで見ていただけると幸いです。
(Rachからのお礼とお願い)
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私の個人的な意見ですが、この場合、このセリフを聞いた瞬間に私は
Monica, don't you know usually you have to go through so many things before you actually face this sort of problem?
のように解釈しているわけです。 まぁ、それを簡潔に言うと way と time の解釈の違い、になるのかもしれませんが、実は自分でも上手く言い表せていなかった部分があることを認めます。 まぁ、選択肢を広げるという建設的な意見として、今後も受け止めてくださいね。
私の2-10解説の続編でレイチさんへの質問部分があるので、また暇なときにでもチェックしておいて下さい。
私もF.D.J.さんの捉え方を理解したつもりですが、なかなか日本語で表現するのが難しく、あんな書き方になってしまいました。すみません。
これ以上書くと、ますますF.D.J.さんの感覚との乖離が生じるかもしれないのですが・・・。
「そんな心配する前に、もっと心配しなくちゃいけないことがたくさんあるだろう。」ということが言いたかったんだと思います。
2-10解説続編読ませていただきましたよ! すごい量だったので、今朝覗かせていただいた時にすぐにコメント入れられなかったんです。
質問された以外にも、コメントしたいことはいろいろあったんですが、自分の記事のために、少しは残しておこうかと(笑)。
また私の記事の中で、F.D.J.さんの記事と関連させて、解説したいと思っています。
long は a long time (長い時間)か、
a long way (長い道程)か、という点は私もとても気になったので色々調べてみて、結局はアメリカ人の友人(20代半ば)に聞いてみました。
彼は「時間しかありえない」というコメントでした。
long wayの解釈にはならないか、と聞いてみたのですが、それはないだろうということでした。
また、その次の、「彼女は太って見えない」というセリフですが、それは、自分の話題を変えるためのセリフだ、と言われました。
つまり、自分の旗色が悪くなってきたので、ジョーイに、
「彼女は全然太ってないじゃないか!」と
あたかもジョーイがモニカを太ってる、と以前言ったように話を作り上げた、というのです。
私とは全く違った解釈だったので、興味津々で聞いてしまいました。
参考にしてください。
ネイティブの方に尋ねていただいたとのこと、ありがとうございます。
long に関しては「時間しかありえない」という見解だったのですね。
私も再び、DVDを見返してみたのですが、今でもはっきりとは断言できないながらも、遠い先の未来、という意味での「長い時間がある」と言っているような気がしました。つまり「そんな心配するのは気が早い」という感じなのでしょうね。
Joey, she does not look fat. について。
私はこの1つ前の記事
フレンズ2-6その3+longに関する疑問点(1)
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470221.html
では、モニカが怒っているのが明らかなので、「全然太って見えないのにね!(彼氏がいないなんて信じられないよね)」とお世辞を言った、そのことについてジョーイに同意を求めた、というふうに解釈しました。
が、ぷりさんからいただいたコメントを読んでから、もう一度、その場面を英語で聞いてみると、ぷりさんのご友人の見解が正解に思えてきました。
このセリフ、チャンドラーは、Joey, she does NOT look fat. と言っていますね。それも結構強い調子で。
それを聞いて、ジョーイはびっくりしてキョロキョロしています。
わざわざ、ジョーイ、と呼びかけてからの、この否定を強調したセリフは、「ジョーイは以前、モニカを太ってる、って言ってたけど…ジョーイ、全然そんなことないじゃないか!」というニュアンスになる気がしますね。お前の言っていたこととは違って、というのを強調するために、NOT と強く発音しているようです。
ぷりさんのコメントにあるように、自分の旗色が悪くなってきたので、傍にいたジョーイを悪者にした、もしくはジョーイも巻き込んだ、ということなのでしょうね。「今の俺の発言がモニカは気に入らないみたいだけど、ジョーイはもっと失礼なことを言ってたぞ」というアピールですね。
それで、そんなことを言った覚えのないジョーイは、何のこと?、俺は何も言ってないぞ、みたいにキョロキョロし、チャンドラーは「自分の旗色が悪くなったのでジョーイを巻き込んだこと」がまわりに見え見えなので、ばつの悪い顔をしている、モニカはそれを見てあきれている、という流れになるように思いました。
最初に解釈した「モニカが怒っているので、白々しく取ってつけたようなお世辞を言ってみた」ということであれば、いくら not で否定していたとしても、look fat などという直接的で失礼な表現は使わないでしょうね。もっと素直に褒める表現を使うでしょう。
「ジョーイ、モニカは look fat なんかじゃないぞ!」と言うことで、ジョーイがそういう失礼な表現を使っていた、ということを暗に言っているわけですね。
Joey という文頭の呼びかけ、NOT を強調しているところ、look fat という失礼な表現、そして、そのセリフにキツい、怒っているようなニュアンスが感じられることから、「(お前の発言に反して)彼女は全然太って(見え)ないじゃないか!」というニュアンスになる、ということなのでしょうね。
興味深いお話、ありがとうございました。とても参考になりました。
12月下旬からDVDでフレンズを見始めたばかりですがその前からRachさんのブログは貴重なよりどころとして見させていただいています。
英語に関してはとても議論に入りこめるほどのものではありませんが長大なlongの解釈問題に首を突っ込みたくなったのはフレンズのおせっかいなキャラたちの影響もあるかもしれません。
これ以上新たな解釈を持ち込むというわけではありませんが理系人間の僕はDVDの翻訳がかなり気にいりました。Rachさんは何億光年もというそれをとてつもなく長い時間と取られたようですが光年という単位は少なくとも天文学上は光が1年間にすすむ距離の意味です。
これを多分天文学に詳しいとは思えないチャンドラーに言わせているわけですから正確に時間の意味を持たせたいのかは疑問ですが。これほど長い距離だと時間とか距離は同類に思えてきませんか。Rachさんが光年を時間と錯覚されたのも漢字の年が入っているからだと思いますし。
光年という言葉の伏線には字幕のほうにチャンドラーが赤ん坊のベンを『実験させて』“Can I see something?”と言って抱かせてもらうシーンがあります。ちょっとこじつけかもしれませんが翻訳者の方は時間とも距離ともどちらにもとれるlongの翻訳に困って感覚的に時間と距離が混在した何億光年と訳して実験という言葉と組み合わせ理系人間の言葉のように仕組ませたとしたら巧妙な翻訳テクニックだなと感心したのでした。
はじめまして。コメントありがとうございます。拙ブログを「貴重なよりどころ」と言っていただき光栄です。
ご指摘のように、私は、
フレンズ2-6その1 のコメント欄 で、
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470219.html#comment
「DVDの日本語では、「そんな心配は何億光年も遠い先の話だ」とやはり時間の話として捉えています。」
と書いてしまっていますねぇ。おっしゃるように「光年」は「時間」ではなく「距離」(光が1年間に進む距離)ですよね。
SF好きだと自称する私がそんなことを書いていたとは…。定義はもちろん知っていたのですが、「年」という漢字に引っ張られてしまったみたいです。誤りをご指摘いただき、ありがとうございました。
英語のセリフでは long とだけ、つまりは「長い」とだけ言っているので、日本語にする場合も、時間なのか距離なのか限定しない方がニュアンスを出せるのかもしれませんね。おっしゃるように、何億光年という日本語訳だと、時間も距離も含めた「長い」感が出ますものね。また、チャンドラーの「実験させて」という日本語訳も、理系人間っぽい表現のようだというお話も面白いなと思いました。
興味深いコメントありがとうございました。
ここからは、直接、上の記事とは関係なくなってしまうのですが、teruchanさんから、「光年」についてのご指摘のコメントをいただいた後、フレンズ5-9 で、light years 「光年」が使われているセリフがあったのを思い出しました。
その流れで辞書を調べていると、light years ago は、a long time ago 「ずっと昔に」という意味だと書いてありました。
そのように英語の light years は「時間」を表すフレーズで使われることがある、という点がなかなか興味深いと思ったので、フレンズ5-9 の追記の形で、近いうちに記事にできればいいなと思っています。
貴重なご指摘ありがとうございました。
下記に「how longは時間の長さと物の長さを訪ねるのには使えるが、距離を訪ねるのには使えない。距離を訪ねるにはhow farを使う。」と書いてあります。
http://blogs.yahoo.co.jp/ikemurafirstbig/21104981.html
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1054032305
how long way is it〜?、how long a way is it〜?で距離(道程)を聞くことはできるかもしれませんが、how long is it〜?で距離(道程)を聞くことはできないのではないでしょうか?
日本語に直したら時間より道程のほうがしっくりくるくらいですし、どちらともとれるとも思いますが、語法には勝てませんので、ここは時間のみが正解だと思います。
コメントありがとうございます。
おっしゃるように、「距離」だと how far のような気がしますね。「物の長さ」なら how long を使う、という感覚も納得できます。
貴重な情報、ありがとうございました。
ありがとうございます。
そして…ppp
そっかぁ、ジョーイに濡れ衣?着せてごまかそうとしたんですね。
笑える!…悪知恵働くなぁ。
時間か距離かっていうディスカッション熱いですね!
結局、時間なんですかね!?
私は感覚的には、道のりが長ければ時間かかるし、まぁいずれにせよ、とおーいとおーい先のことだろ、って言ってるんだろうなーと思いました。(ひどいなぁ)
ところで、thisってベン=赤ちゃんのことなんですね?
最初モニカが悩んでることかと思いました。そしたら、thisではとれないかなぁ。。。
↑最後の部分取り消します~
コメントありがとうございます。
「とりあえずブックマークしとく」案をご採用いただき、ありがとうございます☆
Joey, she does not look fat. については、画面を見直してから、気付くことがたくさんありました。「ジョーイはびっくりしてキョロキョロして」いることで、濡れ衣着せようとしているのがわかる、でもモニカにはそれがバレバレということもわかるわけですね。スクリプトがあると、どうしても文字ばかりを追いかけてしまいがちですが、やはり、シーンを見た時に受けた印象をもっと活用していかなければいけないと改めて思います。
時間か距離か、については、難しいところですが、「とおーいとおーい先のこと」を言っているという感覚で理解できれば、それでいいようにも思いますね。
コメント欄も含め、いつも丁寧に読んでいただきありがとうございます。これからもよろしくお願いします。