2005年12月23日

フレンズ2-7その7

ロスは、昨日は自宅に帰っていませんでした。
そこでロスは、モニカの部屋の電話を借りて、自宅の留守電メッセージを聞こうとします。
そのうちに、だんだん昨晩のことを思い出してきたレイチェルは、
レイチェル: Ross, no! Hang up the phone. Give me the phone! (ロス、だめよ! 電話を切って。その電話貸して!)
hang up は「電話を切る」、反対語の「電話を切らずに待つ」は hang on です。
ロスにおんぶ状態になって、電話を取り上げようとするレイチェルが可愛い。

ロスはレイチェルの "I am over you." (私は、あなたのことをすっぱり忘れたわ。)という衝撃の告白を聞いてしまいます。
ロス: You're over me? When were you under me? (君はオーバー・ミーなの? いつ、アンダー・ミーだったの?)
over me で「僕を忘れる」ですが、ここではover (上に)に対する反対語として、under (下に)を使っています。
一種の言葉遊びですね。
これは日本語に訳してしまうとニュアンスが伝わらないんですが、「over になったってことは、under だった時があったわけ?」と聞いています。
もちろん、under に好きだという意味があるわけではありません。
over の意味をわかっていながら、方向違いの反対語を持ってくるところに、面白さがあるんですね。
DVDの日本語では、「僕を忘れたの? じゃあ、いつまで覚えてたの?」となっており、「忘れる」の反対語として、「覚える」という「好き」とは無関係な言葉を使って、雰囲気を出してましたね。

レイチェル: Basically, lately, I've...I've sort of had feelings for you. (実は、最近、私・・・私はあなたに特別な感情を抱いていた、って感じなの。)
sort of は「・・・みたいな、一種の」という風に、断言を避けるために使う表現です。
本人を目の前にして本心がバレちゃった後で、こんなことを言うのが恥ずかしいので、あえてボカしているんですね。

実はレイチェルが自分のことを好きだったと知ったロスは動揺します。
ロス: I need to lie down. No, I'm gonna stand. I'm gonna stand...and I'm gonna walk. I'm walking and I am standing. (横たわろう。いや、立つことにしよう。立つことにして・・・そして歩こう。歩いて、そして立っていよう。)
動物園のクマみたいに(失礼)、うろうろするロス。人間落ち着かない時は、こんな感じですよね。

(Rachからのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気blogランキング
にほんブログ村 英会話ブログ

posted by Rach at 13:18| Comment(6) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Rachelがロスにおんぶ状態になることは
"I'm over you"のことも言えますので、
Rachelの正直な気持ち(Rossと付き合いたい)をなんとか分かる。(笑)
Posted by Fen at 2009年06月03日 18:21
Fenさんへ
レイチェルが留守電に吹き込んだメッセージの I am over you. は get over 「乗り越える、忘れる、あきらめる」の over と同じニュアンスですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) にも以下の語義が出ています。
be/get over somebody: to no longer love someone after a period of being upset about the end of your relationship with them
つまり、「ある人との関係が終わってしまったことで動揺する期間の後に、その人をもはや愛さなくなること」。
好きだった人と別れた後に、その好きだった気持ちを忘れること、という感じですね。
ロスは、レイチェルが自分のことを好きだったことに気付いていなかったので、「僕のことをあきらめる、って、じゃあ君は僕のことが好きだったのか?」と驚いているという流れです。

そのメッセージを聞いている時に、ちょうどレイチェルがロスにおんぶした状態、まさに I am over you. 状態になっている、というのは面白いなと思いました。
Posted by Rach at 2009年06月04日 08:26
Rachさんへ

そうですね。

またI'm over you と似ているですが、
I'm all over youの場合、まったく逆の意味(I have a crush on youの意味)となります。
最初に知った際は、不思議だなと思いました。
Posted by Fen at 2009年06月04日 09:58
Fenさんへ
be all over you には、have a crush on you という意味もあるようですね。
英辞郎にも、
all over=(be 〜) ワッと殺到する、首ったけである
という意味が載っています。

LAAD には、
be all over somebody: (informal) to be trying to kiss someone or touch them, especially in a sexual way
という語義が載っています。
ばっと相手の全身を覆ってしまう、覆いかぶさる感じから、そういう意味になるのでしょうね。
実際の行為を描写したものであるならば「(性的に)相手に迫る」という意味になるでしょうし、精神的なものであるならば「首ったけである」という意味になる、ということでしょう。

フレンズ1-13その7 に、
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388471206.html
チャンドラー: When they were all over you to go into your father's pipe fitting business, did you cave? (みんな[お前の家族]がジョーイに、パパのパイプをフィットする仕事に就くようにとうるさく言った時、ジョーイはそれに屈服したか?)
というセリフがありました。
その they were all over you も、みんながどどっと彼の元にやってきて、彼を取り囲んで「パパの仕事を継げよ!」と迫った感じが出ているように思います。
Posted by Rach at 2009年06月06日 07:38
Rachさんへ

TheFreeDictionaryより、be all overがidiomでもあり、
「To attack verbally; reprimand severely」の意味です。

フレンズ1-13(その7) にのwere all over youはこれに当てます。
「みんながどどっと彼の元にやってきて、彼を取り囲んで」というのも大正解だと思います。

ちなみに、フレンズ2-10に「(性的に)相手に迫る」する意味のbe all over を見つかりました。

JOEY: It was unbelievable! I walked in there and she was all over me.

CHAN: So what'd you do?

JOEY: Well, I couldn't do it. I told her I didn't want to get the part that way.

ROSS: Good for you.
Posted by Fen at 2009年06月06日 17:14
Fenさんへ
TheFreeDictionary の語義説明を紹介して下さり、ありがとうございます。まさにそれが、1-13 の all over のニュアンスですね。

「(性的に)相手に迫る」についても情報ありがとうございます。
フレンズ2-10その16
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470316.html
に当たる部分ですが、そのセリフの説明を私は残念ながら飛ばしてしまっています。

おっしゃるように、she was all over me は、ジョーイに気があるキャスティング担当の女性が、性的に迫ってきた、という意味ですね。
「キャスティング担当の女性と寝ることで、役をゲットしたくない」と言い、フレンズたちに喝采を受けるのですが、その後、もっといい役をオファーされ、結局、彼女と寝たということがわかるオチに繋がるわけですね。
Posted by Rach at 2009年06月08日 09:55
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。