レイチェル登場。
見つめ合うロスとレイチェルですが、そこにジュリーもやってきます。
ジョーイ: Julie, I didn't know you wore lenses. (ジュリー、君がコンタクトつけてるって知らなかったよ。)
wear は「身につけている」という意味。
日本語では「服を着ている」「靴を履いている」「指輪をはめている」「眼鏡をかけている」などそれぞれ動詞が異なりますが、英語は身につけている”状態”を表すのは全て wear となります。
「香水をつけている」「化粧をしている」もwearです。
また「服を着る」「靴履く」という「身につける”動作”」を表すのはすべて put on です。
かのマリリン・モンローが、ベッドで裸で寝ているのではないか?という噂があった時のインタビューで、
"What do I wear in bed? Why, Chanel No.5, of course." (私がベッドで何を[身に]つけているか、ですって? シャネルの5番よ。)
と答えたエピソードは有名ですね。
この答えが有名なのは、インタビューではどんな服を着ているのか(wear)を尋ねているのに、つけている(wear)のは服ではなくて、香水だ、と答えた、というところです。
英語では服も香水も wear という動詞を使いますので、これが自然に聞こえるのです。
日本語に訳すと、「身につけている」になるでしょうが、日本語では「服を着ている」が普通の表現で、「服を身につけている」だとちょっと不自然に聞こえるので、このセリフを日本語にしてしまうと、英語ほどさらりとは聞こえないでしょうね。
そして、wear しているのは「香水」だったので、噂どおり、服を着ないで裸で寝ていることも示唆しているわけです。
このモンローのセリフは、ギャグやジョークではなく、しゃれでもなく、「ウイットに富んだ答え」という表現が一番当たってるでしょうね。
興味津々のマスコミを軽く煙に巻く見事なセリフと言えるでしょう。
コンタクトレンズ(contact lens)のことを、日本語ではコンタクトと言いますが、英語で省略する場合は上のジョーイのセリフのように、レンズ(片方なら lens、両目なら lenses)と言います。
「目に接触しているレンズ」だから、コンタクトレンズなわけで、それをコンタクト(接触)と言ってしまっては、本質を表していないわけですが、日本人は何かを省略する場合は言葉の前だけを取って短くする傾向があるので、こうなってしまったんですね。
(2018.3.4 追記)
コンタクトレンズのことを英語では lens と言う、と上で説明しましたが、英語でも日本語のように contact と表現することもできるようです。
ロングマンやマクミランなどの英英辞典では、lens だけではなく、contact の方も、contact : a contact lens と説明されていました。
フレンズではもっぱら lens と表現されているのですが、contact でも間違いとは言えない、ということになるかと思いますので、ここに謹んで訂正いたします。
(追記はここまで)
外国から言葉を輸入する場合は、もしカタカナで外来語として表現するのなら、実際に英語で使われている言葉をそのまま使えばいいのになぁーと思うのですが。
カタカナで書いてあると、英語でもそのまま通じると思いがちなのに、実際は和製英語だったというのが、かなりありますからね。
これだけ国際化が進むと、そんな日本でしか通じない妙な英語もどきの単語を覚えても無意味かと。
数が少ないと、「これは和製英語で本当は・・・と言います」というのが却って印象深くて忘れないんですが、あまりにも和製英語が多すぎると思いませんか?
外から入ってきたものを自分流にアレンジするのが上手な日本人なので(漢字からひらがな、カタカナを生み出した、とか)、そうやっていろんな言葉をアレンジした結果なのでしょう。
が、安易に和製英語を作って、和製英語だと知らずに使った日本人が困ったり恥をかいたりしたならば、罪作りなことをしたとも言えるのではないかな、と思ったりします。
(Rachからのお願い)
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中学1年か2年の英語の授業での僕の解答を思い出しました。
" I ate パン."…みんなは爆笑してましたが当人はわけがわからず。。。
(・_・)ヾ(^o^;) オイオイ いくらなんでもパンは和製英語じゃないでしょ〜(泣笑)
とにかくカタカナで書いてあるのは全部英語だと、子供の頃は思ってましたよねぇ。さっき辞書で調べたら、パンはポルトガル語が語源だそうです。知らなかった・・・。織田信長の時代に入ってきたんですかねぇ?
シュークリームってフランス語から来た言葉なんですが、「英語でシュークリームって言うと、靴に塗る(靴磨き用の?)クリームだと勘違いされる」って昔、週刊STの記事に書いてありました(笑)。
気付かずに使っちゃいそうですよねぇ。
ジュリアス・シーザーがイタリア人に通じなくて困ったことがありました。
シーザーがイタリア人に通じない、、、そうか、それだと英語読みだから、「ユリウス・カエサル」と言わないと通じないわけですね。
ここ12年で4カ国に住んでいるんだけど、英語圏じゃない国でも、結局そこでの外国人同士のでのコミュニケーションは英語になってしまうことがほとんどだから、英語って本当に便利。で、日本人の英語を耳にする機会があるんだけど、和製英語を耳にすると、おもしろい(失礼)
笑えたのは、「今ここでは大きな家に住んでいるけど、日本に住んでいた時は狭いアパート暮らしだった。」って、言いたかった彼女は、small mansion と言ってしまった・・・・ただでさえ発音がカタカナ英語な日本人。外国人も聞き取りと解釈に大変(笑)
あまりにも、和製英語のネタが多いので思わずコメントしてみました。
注)自分のことは棚に上げています
コメントありがとうございます。
「ここ12年で4カ国に住んでいる」って素晴らしいですね。いろんな国々で生活される中で、貴重な体験も多くされていることでしょう。私は生まれてこの方、大阪にしか住んだことがないんです。そこで体験することも、どうしてもコテコテの超ローカルなものばかりになってしまいます(笑)。
日本人の和製英語が通じない現場に遭遇されることも多いでしょうね。マンションは典型的な和製英語ですよね。「小さな大邸宅って何?」と相手も面食らったことでしょう。
昔は「かっこいいイメージ作り」に貢献するために、英語をカタカナにしていろいろ使ってみたのでしょうが、今のようにグローバル言語としての英語が必要になってくると、そういう和製英語は逆に足を引っ張ってしまう原因ともなりそうです。私もやっぱりそういうものに引っ張られてしまうことがあるのでえらそうなことは言えませんが(笑)、和製英語だらけであることは強く認識しないといけませんね。