2006年01月07日

フレンズ2-8その7

レイチェルかジュリーかで迷っているロスに、
チャンドラー: Let's get logical about this. We'll make a list. "Rachel and Julie: Pros and Cons." (これは論理的に考えよう。リストを作るんだ。「レイチェルとジュリー:良い点と悪い点」というリストをさ。)
logical は「論理的な」という意味。
感情面でいろいろ考えていても埒が明かないから、ここは理詰めで行こう、ということですね。
pro は「賛成(して)」、con は「反対(して)」という意味。
pros and cons だと、「賛否、賛否両論、良い点と悪い点、プラス面とマイナス面」という意味になります。
pro- と接頭語にすると、「・・・賛成の、・・・支持の」という意味になり、pro-American line は「親米路線」という意味になります。
この接頭語 pro- の反対語は con ではなく、anti- になりますのでご注意を。

新しく買ったパソコンでリストを作ろうというチャンドラーに、
ロス: Can't we use a pen? (ペンを使っちゃだめなの?)
チャンドラー: No, Amish boy. (だめだよ、アーミッシュ・ボーイ。)
アーミッシュの話は本当によく出てきますね。
フレンズ1-19その2フレンズ1-21その5 にも出てきました。
アーミッシュの人々は現代文明を否定しているので、パソコンを使いたくないと言ったロスを、チャンドラーはアーミッシュに例えています。
新しく買ったパソコンを使いたくてしょうがないんですね、チャンドラーは。
というより、他の使い道を見つけられないから、無理して使おうとしてるだけかも?

先に欠点から書き始めようというジョーイ。
ロス: And I've seen her be a little too into her looks. (それから、レイチェルは自分のルックスを気にしすぎる、ってずっと思ってた。)
I've seen her は現在完了形、この場合は継続を表し、「ずっとそういう彼女を見てきた」つまり「彼女はいつもそうだった。」「僕にはずっとそう見えてた。」という意味になるようです。
(2006.1.30 追記)
このセリフの現在完了形の解釈を上では「継続」だと書いたのですが、「経験」なのではないか、という議論になりました。
そのどちらであるか、また現在完了形についての文法的な説明を以下の記事に書きましたので、興味のある方は合わせてご覧下さいませ。
フレンズ2-8その8+完了形、継続か経験か
完了形、ふたたび
みたび、完了形-完結編
知覚動詞seeの完了形(その1) 
知覚動詞seeの完了形(その2)
(追記はここまで)

ここで現在完了形の用法として「継続」という用語を出しましたが、今話題の「ハートで感じる英文法」では、
「完了形をそうやって『経験、継続、完了、結果』などの用法で分けようとするからわからなくなるのだ、それに、そんなにきっちりと分けられるものではない」
と大西先生はおっしゃっていますよね。
実は、伊藤サムさんも、「現在完了形が表す基本概念は一つしかない」とおっしゃっています。
(サムさんの解説は、 伊藤サムのこれであなたも英文記者 に詳しく書かれています。)
ですから、本当は前後の文脈とそのイメージから、セリフの中身を判断すべきなんですが、ここでは便宜上、「継続」という言葉を使わせていただきました。
あくまで”便宜上”です。(←強調!)
「継続」と書くだけで「ずっとそうだった」というニュアンスが掴みやすくなるかも、と思っただけです。
確かに「用法にはこだわり過ぎない方が良い」と私も思っていますので、ピンと来ない方は、適当にあしらっておいて下さい(笑)。

into は「・・・の中へ」という前置詞ですが、その「中へ」というニュアンスから、「・・・に関心・興味を持って、夢中になって、入れ込んで」という意味にもなります。
この辺の感覚はわかりやすいですよね。
looks は複数形で「容貌、顔つき、ルックス」です。
女の子なら誰でもルックスは気にするものですが、ロスは逆に服装とかにはこだわらないタイプなので、余計にレイチェルのこだわりが目に付くのか?
それとも、もっと中身で勝負しろ、といいたいのか?
ロスはレイチェルに惚れているので、そんなに見かけばっかり気にしなくても可愛いのに、という意味もあるんでしょうね。

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posted by Rach at 15:56| Comment(4) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
完了形のやつ、継続では無いように思えますが。どうでしょう?
Posted by F.D.J. at 2006年01月07日 18:16
「ハートで感じる英文法」の現在完了は画期的でしたよね。
でも僕はまだ、
And I've seen her be a little too into her looks.
というフレーズを聞いてもハートで感じれません(笑
Posted by Yasu at 2006年01月07日 22:53
Yasuさんへ (先にYasuさんからお返事させていただきます)
「ハートで感じる英文法」の完了形のお話は、過去形と現在完了形との明確な差を説明することに重点が置かれていましたね。
日本語で訳すと似た感じになるので、その差がわからない日本人が多いために、まずその説明から入られたようです。
「過去から現在への動き」がポイントなのですが、その時間の流れの中で、どういう意味になるかは、それぞれの文脈に拠るのだと思います。
私も大西先生の説明を聞いて「なるほど!」と思ったのですが、このセリフの解釈はその現在完了の中でもどういうニュアンスのものになるか、の話なので、私もちょっと掴み切れなかったようです(泣)。

「過去から現在にかけての間でそういうレイチェルの姿を見た」のは間違いないのですが、それが「ずっと見ていた」継続なのか、「見たことがある」経験なのか、バシッと感じられなかったです。
Posted by Rach at 2006年01月08日 08:46
F.D.J.さんへ
ご指摘ありがとうございます!
これは「経験」でしょうか、やっぱり。
実は投稿前に私も悩んだんです。
「・・・という意味になるようです。」と自信なさげなのは、そのせいです(笑)。

現在完了形は、日本人にわかりにくい概念の一つですよね。
私も悩んだ箇所なので、もう一度ゆっくり考えて、今日の記事にしようかと思います。
今日の記事を見て、またご意見を聞かせて下さい。お願いします!
Posted by Rach at 2006年01月08日 08:52
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