2006年01月17日

フレンズ1-3その5 ご質問2

昨日の続きです。

最初に、質問部分の記述について補足説明させて下さい。
昨日の記事では、詳しく書かれていた質問を、「わからない箇所を示す」ことに重点をおいた質問に変えさせていただいておりました。(私もご質問を読んで、「確かにこの部分はよくわからないなぁー」と思った気持ちも含めて、誰もが思うであろう一般的な質問形式にしたのです。)
が、質問者の方の見解も重要なポイントですし、なによりその部分を省略してしまうと、質問者の方が何故悩まれたのかがはっきりしなくなってしまう・・・ということに後から気付きました。
そこで、質問部分は、質問者の方のオリジナルをそのまま書き写すことにしました。
これで、疑問点のポイントがよりはっきり見えてくると思います。
なお、(   )内に書かれた和訳は、私がだいたいの雰囲気を出そうと書いたものです。
これは、このエピソードを見たことがない人にもセリフの内容をわかっていただきたかったから。
ということで、昨日の記事の質問も、同様のコンセプトで書き直しをさせていただいております。

Q4、
アランをみんなに会わせたくないモニカに対し、
ポーラ(モニカの職場の同僚): They're your friends, they're just looking out after you. (みんなはあなたの友達なんだから、ただあなたを look out after してるだけよ。)

字幕通り「あなたを心配している」という意味だと思うのですが、
looking out after you. の所がよく分かりません。
look out〜やlook after〜、の両方関係があるのでしょうか?


look out は Look out! 「気をつけろ!」という形で使うことからわかるように、「気を配る、気をつける、目配りをする」という意味です。
look after は after 「・・・の後ろに、後ろで、・・・を追って」ということから、対象となるものの後をつけて追いかけている感じで、「気をつける、世話をする、面倒をみる、心配する」という意味になりますね。
ざっと辞書を見たところ、look out after というのは見当たらないのですが、look out for 「用心する、注意する、気を配る」の変形ともとれます。
for (・・・の方向へ)という意味をさらに after にすることで、その対象の動きにちゃんとついて行きながら目で追いかけている感じを出しているのかもしれません。
または、look out にafter をくっつけて、上に書いたような after のニュアンスを加えているとも言えます。
つまり、この after に「フレンズたちがモニカを見守っているイメージ」を感じるのですが・・・。

「前置詞はイメージでつかむ」というのは「ハートで感じる英文法」で大西先生がいつもおっしゃっていますよね。
ですから、覚えているイディオムと似たものにぶつかった場合は、そのイディオムに、別の前置詞の「イメージ」をかぶせている、くらいの感じに解釈したら良いのではないでしょうか?

Q5、
アランがモニカの部屋に来るシーン
ジョーイ: Chandler! He's here! (チャンドラー! アランが来たよ!)
モニカ: Okay, please be good, please. Just remember how much you all like me. (お願いだから、良い子にしていてね。○○○○○。)

最後を直訳すると、「私の事どれだけ好きか心に留めておいてね」でしょうか?
日本語では「私の事好きでしょ」とはあまり使いませんが、英語ではこれは普通の表現なのでしょうか?


意味は、直訳された通りだと思います。
「普通の表現かどうか」は・・・。普通なんでしょうねぇ、たぶん・・・(笑)。
"Remember how much I love you." なら、「私があなたのことをどれほど愛しているか心に留めておいてね(忘れないで)。」という感じで、親が子に、また恋人同士で使いそうな表現だと思いますけど・・・。
それの逆バージョンなわけですが、特に”大袈裟な表現”ということでもないでしょうね。
こういうセリフを他で聞いた例は、思い出す限りはないんですが。

直訳すると、確かにちょっと日本語では言わないというか、かなり厚かましい表現にも思いますが(笑)、「私のこと大事に思うのなら」とか、「私はあなたたちの大事な友達でしょ」とか、「友達らしく私のためを思って」とかそういうニュアンスだと思います。
アランに対して良い態度で臨んでほしいから、友情を持ち出しているのですね。

続きはまた明日。

それから、昨日の記事に対して、いろいろコメントをいただきました。ありがとうございます!
それを読ませていただいた後、私も再度調べ、"Smoke away."について、いろいろと発見がありました。
記事にできそうなほど(笑)長くなったんですが、これからも議論が沸騰することを期待しつつ、
フレンズ1-3その4 ご質問1 のコメント欄 に書きました。
興味のある方は、是非お読み下さい。

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posted by Rach at 15:39| Comment(10) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
またまたフレンズ博士・Rachさんのお助けを求めてやってまいりました!1-16〜17に関する質問なのですが(いつも話題が古くてゴメンナサイ)、長文なのでコメントにせずこちらの記事にしました。お時間のあるときに博士の見解を!ぜひ!
Posted by melocoton at 2006年01月18日 08:12
三日ほど前に偶然発見して、現在過去ログと格闘中。
ちょっとだけ書き込みなど。

最初のlook out after you ですが、これって素直に"look out"と"after you"に分けるんじゃだめなんでしょうか?
after you は、例えば「おまえにゃおれがついてるから、思い切って行って来い」みたいなフレーズで、使ってたような気がします。ここでのafterが、時間的な意味(つまり、「お前がやられたらおれがそいつをこらしめてやる」←それじゃ遅い?(笑))みたいな意味なのか、それとも、物理的な位置(behindとかbackみたいなイメージ)まで持つのかはわかりませんが。
全文がどうしても思い出せないので、違ってたらほんとごめんなさい^^;

2つめの「Remember how much〜」が一般的な表現かどうかって問題ですけど、Rachさんがおっしゃるとおり、普通の表現には聞こえませんねぇ^^; というか、こんな事を言える状況ってすごく少ない気がします。女性→男性の友達にだけ許される、冗談的な表現かなぁと。
でもこれってすごくいい台詞だと思うんですよ。レイチでもモニカでもフィービーでも、この台詞は言えると思うんです。で、それぞれのキャラクターで、ぜーんぜん感じが変わってくると思うんです。
フィービーなら本気で言うだろうし、レイチなら本気かあるいは計算高く。んで今回のモニカだと、自信家な面とコンプレックスとがあわさって・・・すいません想像しすぎました^^;
というわけで、すごくいい場面を教えてもらったなと。
多謝。

役に立たない内容で長文すみません。
これからもぜひ読み続けたいと思ってますので、無理のない範囲で頑張ってくださいね^^
Posted by ほっとあーるぐれい at 2006年01月18日 12:45
melocotonさんへ
いえいえ、そんな呼び名をいただくには、100万年早いRachでございます。
実は、melocotonさんからコメントをいただく前に、記事には目を通しておりました(笑)。でも、今回のご質問は、かなり手ごわそうなので(笑)、他の方のご意見を陰からこっそり見ていようかなー、などと思ってました。(既に逃げ腰)
何か叩き台にでもなりそうな意見でも書ければ良いのですが・・・思いついたら、是非コメントさせていただきますね。

あ、それから、私がフレンズ解説をしてるからと言って、お気遣いは必要ありませんよ。
いつも貴ブログを拝見しているので、フレンズの質問を見逃すことはありません(笑)。
melocotonさんのブログ内で公開質問形式にして広く意見を集める、という形式の方が、私も一読者として参加しやすいです。
他の方のご意見もいろいろ読めて、とても参考になりますしね。
私が記事にして質問に対する意見を述べても、今回の Smoke away などのように、結局、いろんな方の意見を聞きたいと思うことになるのですから、結局は同じことなんですよね。

今後もお気遣いは無用です。お互い、いろんな方の意見を聞いて、もっともっとフレンズを楽しめるようになれたらいいですね!!
Posted by Rach at 2006年01月18日 14:58
ほっとあーるぐれいさんへ
初めまして。コメントをたくさん書いていただいてありがとうございます。一緒に考えていただけて、とっても嬉しいです!

このセリフの流れは、
フレンズのみんながアランに会いたがっているが、いつも彼氏を会わせると、「コヨーテが群れの弱者に群がるように」彼氏に寄ってくるから、会わせたくない、と言うモニカ。
それに対してのポーラのセリフ、「それってそんなに悪いことじゃない。だって、彼らはあなたの友達だし・・・」と続きます。

ですから、ほっとあーるぐれいさんの解釈だと、「お前の後ろで」 look out してるぞ、ってことですよね。
お前の後ろには俺たちが控えてるから、ついてるから、という感じかな?
無理やり、look out after とイディオムっぽく考えなくてもいいのかもしれませんね。
そもそも、after はやはりそういう「・・・の後ろに」という意味で、子供の後ろに保護者がついてるような感じを出すわけですから、look out と after you に分けて考えても、その意味するところは結局、同じ見守るイメージにたどり着くのかも。

Remember how much...を最初聞いた時に、特にひっかからなかったし、確か観客も笑ってなかったと思うので、特殊な表現だとは思わないんですが、ありふれた表現かというと「?」なんですよね。だから、「普通なのかもしれないけど、普通です!とは断言できなかった」という感じ。
確かに、男性が女性には言いそうにないですね。そうそう、モニカの自信家な部分というか、気のキツいところが出てるのかもしれません。
「私のこと、好きだと、大事だと思ってるのよね、そうよね!」みたいな感じ?

それから、ハンドルネームを最初に見た時に、スタートレックのファンの方かと思ってしまったんですが・・・というのは、私の好きな新スタートレックのピカード艦長が、いつも「アールグレイ、ホット」を注文するんですよ(笑)。最近、スタートレックの話を延々書いたので、その記事を発見して来て下さったのかと思って・・・。全然関係なかったらごめんなさい。もし違ってたら・・・すごい偶然!
私も紅茶はアールグレイが一番好きです。香りが何とも言えずいいですよねっ!
Posted by Rach at 2006年01月18日 15:02
色々なご意見ありがとうございます。
とても参考になります。

私は、どうやら中学の時に習ったlook after = take care of
というイディオムのイメージが強く残りすぎてました。
これ、本当にイコールなのかあやしい?ですけれど。
"look out""after you"と言う風に考えますね

後半は、きっと、普通なんでしょうね。ということで^^;
どこかでこういう言い方が出てきたら、この場面を思い出せれば、
と思います。

Posted by nino at 2006年01月19日 22:08
look out after については、何でもイディオムに絡めて考えようとしなくても良いのかもしれないですよね。
ついつい、似たイディオムを思い出すのも、サガですが(笑)。

後半についてはよくわからないんですが・・・。
そうなんです、私もninoさんのようなことをいつも考えてます。いろんなドラマや映画を見てると、またどこかで同じ表現に出会うかもしれない・・・というのを。
そういうのの積み重ねで、言葉を覚えていくんですよね。
Posted by Rach at 2006年01月20日 15:05
私もイディオムというくくり方には抵抗があります。そもそも外国人にとって注意しろというlook out も、外を見てという look out も区別があるわけでは無く、和訳する時に日本人が文脈に合わせて勝手にしっくり日本語に使い分けているだけですよね。イディオムとして和訳だけを覚えても意味がないようです。前置詞のイメージをつかまなければ。
Posted by ぴろろ at 2007年07月01日 01:52
ぴろろさんへ
日本人はイディオムとして、例えば 「look up to=尊敬する」などと学生の頃に覚えたりしましたが、look という動詞と、up や to の前置詞のイメージが頭にあれば、自然とその動作が頭に浮かび、その動作からどういう心情を言っているのかも自ずとわかりますよね。

look down on が「…を見下ろす」であり、「…を見下す」であるのも、日本語もその「おろす」「くだす」という言葉に、高いところから相手を見ているニュアンスが出ているということで、英語の前置詞と似たような部分はありますよね。
Posted by Rach at 2007年07月02日 12:54
こんにちは。
Just remember how much you all like me.
上記の表現に関してですが、これは普通の表現だそうです。

例えば、結婚していたら、「私はあなたを愛してる」という構図が出来ます。結婚しているわけだから「あなたが私を愛してる」という構図も当然でき上がるわけです。

友人なら「私があなた達を好き」「あなた達が私を好き」という構図もでき上がるわけです。

反対に「私があなた達を好きってことを忘れないで」だと全く違う表現になってしまうようで、この場面ではあり得ないと友人(アメリカ人)に言われました。
参考にしてください。

Posted by ぷり at 2009年09月07日 00:57
ご意見ありがとうございます。
Just remember... は「普通の表現」ということなんですね。
私が上で述べている見解もかなりあやふやですが、私も「限りなく普通に近い表現であろう」とは思っていました。ただ、あんまり聞かないような気がするな、と思ったということで、「普通の表現だ」とネイティブの方がおっしゃったのであれば、それで大変納得できます。

普通の表現だということであれば、「(あなたたちが愛しているであろう)友達の私のために」みたいな軽い感覚なのでしょうね。

"Remember how much I love you." は、このセリフの逆バージョンとして例に挙げただけで、この場面でこのセリフを使うことを想定したのではありません。私もこの場面でそのセリフはありえないと思っています。誤解を招く説明で申し訳ありませんでした。

参考になるご意見、ありがとうございました。
Posted by Rach at 2009年09月07日 07:41
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