レイチェル: Well, then I guess that's the difference between us. See, I'd never make a list. (そう、じゃあ、そこが私とあなたの違いね。いい? 私なら絶対にリストなんか作らないわ。)
I'd never は I would never のこと。
I would には「もし私があなたの立場だったら・・・する」という仮定と意志の意味が込められています。
マコレートを使ったお菓子のレシピを説明するモニカ。
モニカ: In these recipes, the quantities may seem unusual. Like these coconut Mockolate holiday nut bars? I've indicated four cups of coconut and four cups of nuts and only one tablespoon of Mockolate. (このレシピでは、分量が通常とは変わっているように見えますが。例えば、このココナッツ・マコレート・ホリデー・ナッツ・バーですが。私の示したレシピでは、ココナッツ4カップと、ナッツ4カップ、それと、マコレートはたったの大さじ1杯です。)
quantity は「量」、対になる言葉は quality 「質」ですね。
cup は「料理計量用カップ1杯」のことです。
日本では1カップ=200ccですが、アメリカでは1カップ=0.5パイント(pint)。
1パイントは液量単位だと0.473リットル、乾量単位だと0.550リットルです。
ですから、1カップは液量だと237cc、乾量だと275ccくらいでしょうか。
tablespoon は「計量用大さじ1杯=15cc」、teaspoon は「小さじ1杯=5cc」です。
ココナッツやナッツは乾量で計ると、それぞれ4カップなので1100cc。
つまり、比率は、ココナッツ:ナッツ:マコレート=1100:1100:15=約73:73:1、という感じになります。
そんなんじゃ、マコレート入ってるかどうかわかんないじゃん(笑)。
この極端な配合のバランスは、マコレートがまずいからです。
モニカの説明も、はっきりとはそう言ってないけど、この配合だとそう言ってるのも同じなので、分量がunusual (変わっている、珍しい)と言い訳しているんですね。
いろいろ試作品を作っても、みんなにまずいと言われたので、苦肉の策なんでしょう。
この比率でも、やっぱりまずかったら、すごいけど。
(Rachからのお願い)
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上記のレイチャルのセリフ、"Well,then I guess that's the defference between us."の前のロスのセリフ、
If things were the other way around, there's nothing you could put on a list that would (ever) make me not want to be with you.
なんですが、特にこれの後半部分there's以下ですね。吹き替えと字幕はそれぞれ
「それじゃあ考え方を変えよう。君と付き合いたくないとして、その理由を書き出してリストを作ろうと思っても、理由なんて1つも挙げられない」
「考え方を変えよう。付き合いたくない理由を考えても、リストは作れない」
となっていて、主語はいずれの部分もロスだと思います。つまり
ロス:「(僕が)君と付き合いたくないとして、(僕が)その理由を書き出してリストを作ろうと思っても、(僕は)理由なんて1つも挙げられない」
という事だろうと思うんです。これは要は「僕には君といたくない理由なんてない」という意味ですよね。でも英語字幕では
there's nothing you could put on a list that…
という様に、youつまり主語はレイチェルで「君(レイチェル)はリストには何も加えられない」となって、日本語訳とは本意へのアプローチが違うなと感じました。むしろ全く逆なのでは、と。
じゃあ英語本来のニュアンスはというと、ここからが上手く掴めなくて困ってます(ここまでは自分では間違いはないと思っていますが、何か勘違いがあるかもしれません。あればご指摘下さい)。後ろ部分の
a list that would (ever) make me not want to be with you.
は、「僕を君と一緒に居たくなくさせるリスト」と直訳しました(意味分かりにくいですね。合ってるかなぁ)。そうすると「そのリストに君が加えることができるものは何もない」「そのリストに君は何も加えられない」「そんなリストは君に作れない」となって、これは結局は「君(レイチェル)が僕(ロス)を拒絶する理由はない」「君も僕と居たい筈だ、そうだろ?」「君は僕を嫌ってなんかはいない(好きな筈だ)」というニュアンスになるのかなと考えました。
そもそも日本語訳で「考え方を変えよう」とロスが言いますが、欠点リストを結果的に作ってしまったロスが「君と付き合いたくないリストは作れない」と言っても説得力がない気がしますし、考え方を変えているのかもよく分かりません。この場合、ただ、「君の欠点」=「付き合いたくない理由」ではない、とロスは主張したいという流れに感じますが、少し前のセリフでロスが「君の欠点にも関わらず君といたいんだ」という内容の事を既に口にしてるので、「考え方を変えよう」というセリフとズレも感じます。
実際の英語のセリフ(あくまで僕の解釈ですが)だと、欠点を指摘されて傷付けられた事を非難するレイチェルに、「観点を変えよう。何だかんだ口論しても、でも結局君は僕を嫌ってはないんだろ?」と本質めいた事を言ったのかな、と思いました。これだと確かに考え方は変わってるな、と僕は納得できるんですが。
すいませんダラダラと。長々しいコメントなので意味不明な所があるかもしれません…。
Rachさんはどうお考えですか?
ご質問ありがとうございます。
まず、ご質問のセリフを、使われている単語に忠実に訳すとどうなるか、から考えてみますね。
ネットスクリプトを、DVD英語字幕と実際の音声と突き合わせして修正すると、以下の形になると思われます。
If things were the other way around, there was nothing you could put on a list that would EVER make me not wanna be with you.
the other way around は「あべこべに、逆に、反対に」なので、If things were the other way around は「物事・状況が逆ならば」→「物事を逆に考えてみたら」みたいな意味に解釈できると思います。
there was nothing 以下の文章は、「…がない」という there is 構文になっているので少々わかりにくいですが、nothing という名詞の否定形ではなく、not anything の形で表現すると、その内容は、
you could not put anything on a list 「君はリストに何も載せることができないだろう」
になるでしょうか。
that would... 以下で、さらにその nothing の内容が説明されているわけですが、「僕に、君と一緒にいたくない、と思わせるようなこと」、そういうことを「君はリストに載せることができないだろう」という意味になると思われます。(there was nothing という there is 構文を意識して訳すとすると、「君がリストに載せられるようなことは何もない」になるでしょうか)
それを考えると、ロスが「別の方向から考えてみよう」と新たに提案しているリストは、「ロスがレイチェルといたくないと思わせるもののリスト」になるかな、と思います。(それは、yutaさんがおっしゃった、「僕を君と一緒に居たくなくさせるリスト」と同じ意味です)
レイチェルの悪い部分、つまり、欠点ではなくて、「僕がレイチェルと一緒にいたくないと思う原因となる理由」を挙げるリストを作るとすると・・・という話ですね。
そういうリストを作ろうとした場合、このセリフでは、you could put のように主語が you になっているので、主語はロスではなく、やはりレイチェルを指すことになるでしょう。
これは恐らく、「僕がレイチェルといたくないと思うような理由がこの世に存在すると思う? 君がそれを何か挙げようと思っても、一つも挙げられないだろ? そうだよ、君が思っているように、僕には君といたくないと思うような理由は一つもないんだ」ということを、レイチェルの心に問いかけたようなセリフになっているのかな、と思いました。
「ロスがレイチェルといたくないと思う理由なんか挙げられないだろ?」→「ロスがレイチェルといたくないなんてこれっぽちも思ってないってわかってるだろ?」みたいなことかなぁ、と。
ですから、そのセリフをもし英語で言い換えるとすると、
You know that there's nothing that would ever make me not wanna be with you. 「僕が君といたくないと僕に思わせるようなものはない、って君はわかってるだろ」
みたいなことになる気がします。
ここで改めて、一連のやり取りを訳してみますと、
レイチェル: [near tears] No! You don't, Ross. Imagine the worst things you think about yourself. How would you feel if the one person you trusted the most in the world not only thinks them too, but actually uses them as reasons NOT to be with you. ([今にも泣き出しそうになって] いいえ!あなたはわかってないのよ、ロス。あなたが自分について最悪だと思うこと[あなたの欠点]を想像してみて。もし、あなたが世界で最も信頼する人がそのことを考えただけじゃなくて、あなたと一緒にいたくない理由としてそのことを実際に使ったとしたら、あなたはどんな気持ちになるの?)
ロス: No, but, but, see, I wanna be with you in spite of all those things. (違うんだ。でも、ほら、僕は君と一緒にいたいんだよ、そういうこと全てにかかわらず[たとえそういう欠点があったとしても]。)
レイチェル: Oh, well, that's, that's mighty big of you, Ross. [to the others] I said, don't go! (あら、まあ、それって、あなたはすっごく器の大きな人なのね、ロス。[(こっそりその場を去ろうとした)他のフレンズたちに向かって] 私は言ったわよ、出て行かないで、って!)
ロス: You know what? You know what? If, if things were the other way around, there was nothing you could put on a list that would EVER make me not wanna be with you. (ねぇ、聞いてよ。もし、もし、物事を逆に考えてみると、僕が君と一緒にいたくないと思わせるようなことを、君はリストに載せることができないだろ。)
レイチェル: Well, then I guess that's the difference between us. See, I'd never make a list. (あぁ、それじゃあ、そこが私とあなたの違うところのようね。いい? 私なら決してリストは作らないわ。)
レイチェルは、自分の欠点をたくさん挙げられたことにショックを受けているけれども、僕は君にどんな欠点があっても、君と一緒にいたいんだ、ということをロスは主張していますね。
その流れで、「確かに僕は欠点のリストを作った、でも、「レイチェルといたくない理由のリスト」なんか作ろうと思っても作れないことを君は知ってるはずだ、そんな理由があると思うなら、何か挙げてみてよ、と言いたかったのだと思います。
I could put... のように、主語を I にして、「僕はそんなリストを作ろうと思っても作れない、そんなリストに載せる理由は何もない」と表現することも可能だと思うのですが、主語を I にすると、「僕はそんなリストは作れないよ」というように、「ロスの気持ちの中だけ」で話が完結してしまっているような印象を受ける気もします。「そりゃあなたは勝手にそう思ってるかもしれないけど…」みたいな批判を受ける余地が出来てしまう、と言いますか。
その主語を you にすることで、「じゃあ、レイチェルは、「ロスがレイチェルといたくないと思う理由」を何か挙げることができる?できないはずだよ」とレイチェル自身に問いかけ、そんなものは存在しないし、そのことはレイチェルもよくわかってるはずだということをもレイチェル自身に思い出させようとしている、ような気がしました。
この場面では、「レイチェルがロスを好きかどうか、レイチェルがロスと一緒にいたいかどうか」ではなく、「ロスがレイチェルを好きで、レイチェルとずっと一緒にいたいと思う」という部分をロスが何度もレイチェルに訴えている、という感じがします。
「欠点リストのことで、レイチェルが怒ってるのはよーくわかってるけど、とにかく僕はレイチェルと一緒にいたいんだ、レイチェルと離れたくないんだ、「欠点リストを作ったこと=レイチェルといたくない」ではないんだ」ということを、強調したいのだろうと。
If things were the other way around というフレーズは、何が「逆、反対」なのか?という部分がわかりにくい気がするのですが、前後のやり取りを考えると、
レイチェルは、ロスが「欠点リスト」を「ロスがレイチェルといたくない理由」として使ったと思っている。
ロスはその発言を否定し、「欠点リスト」を作ったとしても、今でもレイチェルと一緒にいたいと思っている、と主張。
そのロスのセリフが信じられないと言いたげな態度のレイチェルに、
「じゃあ逆に、「ロスがレイチェルといたくないと思う理由のリスト」を作ってみようか。リストには何一つ項目が挙げられないよ、何か挙げられるなら挙げてみてよ。」
と言ってみせた、という気がするのですね。
つまり、「逆に考える」というのは、「欠点リスト」=「一緒にいたくない理由」だと思っているレイチェルに、もしそう思うのなら、今度は逆に「一緒にいたくない理由」の方からリストを作ってみようか、と言って、そんなリストは作れない、そんな理由は挙げられない、ということを「逆の方向から証明しようとした」ということなのかなと思います。
ほら、「レイチェルといたくない理由リスト」なんか作れないだろ、と言ったロスに対して、レイチェルは、「そこがあなたと私の違いね。私はそもそもそういうリストなんか作らないもの」と言って、会話は決裂してしまいます。
つまりレイチェルは、恋愛という「心」の問題に対して、「頭」でいろいろ理屈を考えたような「リスト」を作ったことに対して怒っているのだという気がしますね。二人の関係を考えるに当たり、まず具体的な項目を挙げてそれをリストにしてみて、そのリストを吟味しながら今後どうするか考える・・・というような、研究者チック、ビジネスライクな感覚を、恋愛という気持ちの問題に持ち込んだことを怒っているのだろうと。
欠点リストを作ったことに対しての怒りが静まらないうちに、今度は「じゃあ、いたくない理由リストを作ってみてよ、できないだろ?」と言われたので、「この期に及んで、まだリストがどうとか言うつもりなの?!」とレイチェルはキレてしまったんだろうと思います。
随分長文になってしまいすみません。わかりにくいところがあればおっしゃって下さいね。
すいませんなんてとんでもない!こちらこそ他愛も無い質問にすごく丁寧に答えて頂きまして、本当に有難うございます。同時に申し訳ない。パソコンの前で何度も頭下げちゃいました。
普段は、分からない所は飛ばす様に心掛けてるんですけど、今回は日本語訳がどうもしっくりこないのと、そこがたまたま話の重要なシーンの肝になるセリフだったと感じたもんで、ついつい拘ってしまいました。
キャラの感情や細かいニュアンスは、言葉で表現するのは難しいですね。Rachさんの解釈で十分に納得がいきました。レイチェルの「そもそも私はリストなんて作らないわ」はロスとの違いも表れてますけど、一般的な男女の物の捉え方の違いでもあってとても面白いと思います。
有難うございました。またトラブった時はお願いします。その前にまたRachさんの手を煩わせない様にしないといけませんね(笑)
こちらこそ、ご丁寧なお礼のお返事ありがとうございます。
私自身、自分で調べられる限り、単語や文法などを調べてみて、それでもわからなかったら、「今はわからないけれど、またいつかわかる時も来るだろう」と考え、今の自分が考えたことをメモとして残しておいて、そのまま先に進む、という方法を取っています。
少しでも立ち止まって「考える」ということをしておくと、そのことが何らかの形で頭に残るはずと思っています。そして、どうしても気になる部分があれば、そこに拘るということも大切だと思います。
ドラマのセリフの解釈は、資格試験のように「明確な答え」は存在しませんが、他の人の意見を聞いて、そのニュアンスやイメージを自分の中で作り上げていくという作業の積み重ねが、英語力を伸ばしてくれるのかな、と思っています。「他の人の意見」の一つとして、私の意見も何らかの参考になれば嬉しいです。
今回のやり取りは、「男女の物の捉え方の違い」を示してもいますよね。フレンズは男女3人ずつがレギュラーなので、男女両方の意見が均等に聞ける気がしています。そこがこの作品の魅力でもあるのかなぁ、と。
質問をいただけることで、私もとても勉強になります。自分では何となくわかったつもりでいても、いざそれを説明しようとすると言葉に詰まってしまう場合もよくあります。やはり、人様にきちんと説明できないうちは、自分でもわかったとは言えないと思うのですね。
また気になる部分があれば、どうかお気軽にお尋ね下さいね。