今日のトピックは、ちょっと時期はずれですね(笑)。
また、説明が長くなってます。
私は調子に乗ると文章が長くなり暴走する傾向にありますが、その分、読者の方は疲れるんでしょうねぇ。
わがままな管理人をお許し下さいませ。
セントラルパークにて。
ジョーイ: I can't believe it's Christmas already. One day you're eating turkey, the next thing you know, lords are a-leaping and geese are a-laying. (もうクリスマスだなんて信じられないよ。ある日、七面鳥を食べてたら、次には、ほら、♪貴族たちが飛び跳ねて、ガチョウたちが卵を lay してる♪だよ。)
チャンドラー: Which is why geese are so relaxed this time of year. (ガチョウがこの時期、すごくリラックスしてる理由はそれだな。)
turkey は「七面鳥」、感謝祭の定番料理です。
geese は goose (ガチョウ)の複数形です。
lords are a-leaping and geese are a-laying は、The 12 Days of Christmas 「クリスマスの12日」というクリスマスキャロル(Christmas carol クリスマス・イブに歌う聖歌)の一節をもじったものです。
マザーグースの中のひとつだそうです。
この歌は、My true love (私の愛しい人、愛しいあなた)が、12日間、1日1品目をプレゼントしてくれる、という歌になっています。
種類は1日1種類なんですが、それが1日目は1個、2日目は2個と、だんだん品物の数が増えていくのが面白いんですね。
以下のサイトに、この歌の歌詞や説明が詳しく書かれていますので、興味を持たれた方は是非ご覧になって下さい。
イギリス生活 写真でつづる英国 クリスマス・キャロル〜The 12 Days of Christmas
ケルンだより その2 今年のクリスマスの出費試算
大好き!マザーグース 歳時唄:12月25日 クリスマスの12日
上のサイトで知ったのですが、このプレゼントを全部購入するといくらになるか、アメリカの銀行が毎年計算して発表しているそうです。(それで物価が分かるということらしい?)
それくらい、アメリカ人にはなじみのある歌なんですね。
ですから、ジョーイがこの歌を歌っているのは、クリスマスのことを言っているのだとわかります。
この展開は、日本語で言うと、「ある日、豆と巻き寿司を食べてたら、次には♪お内裏様とお雛様♪だよ。」みたいな感じでしょうか?
節分の食べ物、ひなまつりの歌を出すことで、「こないだ節分だったのに、早いもんで、もうひなまつりだもんなー」ということを直接「節分」「ひなまつり」という行事を表す言葉を出さずに表現する方法ですね。
当然、ジョーイのセリフは、「こないだ感謝祭だったのに、もうクリスマスじゃんか。」ということを言っているのです。
で、そのジョーイのセリフまでは意味がわかるんですが、このやり取りで私が悩んでしまったのは、チャンドラーの返答「ガチョウがリラックスしている」なんですよね。
どうして、この時期(クリスマス)にガチョウがリラックスしてるんでしょう?
何となく、クリスマスの食卓にガチョウが並んでいてもおかしくない気もするんですけどね。(ご馳走っぽいし。)
実は一度はこの謎解きをあきらめかけたんですが、ある方から「どうしてリラックスしてるんでしょう?」って聞かれたので、頑張って調べよう!という気になっちゃいました。(←私って単純・・・)
そこで、この歌詞のフレーズをもう一度、じっくり検討してみよう!と思います。
ジョーイは歌詞を少し変形させて使っていましたが、本当の歌詞は、
Twelve lords a-leaping (12人の飛び跳ねている貴族)
Six geese a-laying (6羽の卵を lay しているガチョウ)
をプレゼントされることになっています。
a-leaping や a-laying というちょっと見慣れない形になっているのは、a- は古語で、-ing 形(動名詞または現在分詞)につけて「・・・して」「・・・中で」という意味になるそうです。(現在の-ing 形は、この a- が省略された形らしい。ちょっとこの辺りの解説は厳密とは言えませんけど。)
lay は「・・・を横たえる、置く」という他動詞で、「(鳥などが)(卵)を産む」という意味もあります。
恐らく、卵をポンと産んで地面に置く感じなんでしょうね。
目的語を取らずに、「卵を産む」という自動詞としても使えます。
Six geese a-laying については、ネットで "a-laying 卵"と検索してみたところ、マザーグースの日本語訳としては「6羽の卵を抱く[抱いている]ガチョウ」か「6羽の卵を産む[産んでいる]ガチョウ」という訳に分かれます。
日本語のリズムと”プレゼント”として可能だと思われてビジュアル的にも納得できるのは、断然「卵を抱くガチョウ」なので、マザーグースの日本語訳としては「卵を抱くガチョウ」で自然でしょうね。
でも、本当はどういう状態のガチョウを言っているんでしょうねぇ?
そこが実はチャンドラーの答えを解く鍵になるのかな?と思うのですが。
辞書通り、lay を「卵を産む」と理解して、進行形をまさに「進行中の動作」だと考えると、卵を産んでいる最中のガチョウをプレゼントするのは不自然なような気もします。
途中で、卵が落ちて割れちゃうよ〜!?
まぁ、それはカゴに入れて渡せば解決するような気もしますし、プレゼントとして不自然という意味で言うと、「飛び跳ねている貴族を12人プレゼントする」方がよほど不自然ですけどね(笑)。
産卵行為真っ最中であるとすれば、出産経験者の立場から言わせていただくと、あれは「リラックス」してるというよりは「かなり力が入って、りきんでいる」という表現がふさわしいのでは?と思いますし。(ちょっと生々しかった?)
そこで考えたのは、この laying という進行形は「今まさに産もうとしている、これから産むところの」という意味と解釈した方がいいのではないか?です。
「ハートで感じる英文法」の大西先生メソッドで言うと、まさに「躍動している」進行形なわけで、「産む」という行為にまさに移行しようとする状態を示している、という感じでしょうか?
He is dying. が「彼は死にかけている。」という訳になるのと同じで、laying は「卵を産みかけている」という感じ。
つまり卵をもうじき産みそうなガチョウを6羽プレゼントした、ってことですよね。
ちょっとここからは私の勝手な想像なんですが、そのように解釈すると、クリスマスの時期は、この歌に出てくるガチョウは、産卵準備中、産卵間近ということになります。
すっかり産み終わってしまったら、もう用済みだ、ということで処分されてご馳走になってしまう可能性もあるのですが、今まさに産もうとしているところなら、とりあえず産んでしまうまでは貴重な存在であると言えますよね。
また、産卵したてでも、卵が目的じゃなくて、ガチョウを繁殖させることが目的だとしたら、その卵を抱いて孵化させる、卵をかえす(hatch)という作業もあるし、しばらくは安泰かもしれません。
だから、この歌の歌詞どおりの状況だったら、このクリスマスはちょうどそういう時期に当たるから、この時期だけは、自分たちが食べられる可能性はない(食卓に上らない)、だから安全なのでリラックスしてるんじゃないか、という気がするんですけど・・・。
だから、このやり取りを強引に日本語にしてみると・・・
ジョーイ: ♪ガチョウは卵をもうじき産みそう♪だな。
チャンドラー: 卵を産み終わるまでは、ガチョウも安泰だな。
って感じでしょうか?
皆さんはどう思われますか?
うーん、久々の謎解き、面白かった!!(解けたかどうかは知らないけどね・・・わははっ)
(Rachからのお願い)
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私は、語学が専門ではないので、一度もトーイックとかトーフルとか
受けたことがありません。ドイツ語もろくにできません。もっとできれば随分生活が楽しくなると思うのですが・・・時すでに遅しです。
語学は若いうちですから、どうぞがんばってね。私はヒチコックが好きなので、時々好きな作品のDVDを見て、イギリス的表現を楽しんでおります。新大陸とは随分、英語が違います。
>産卵行為真っ最中であるとすれば、出産経験者の立場から言わせていただくと…
えっと、ちょっと想像してしまいました(^^ゞ
agatheさんのコメントを読んで、私もまたいろいろ調べちゃいました。すごく長くなったんですが、びっくりしないで下さいね。
上の記事の追記のつもりで書いてますので・・・。
私も最初は、クリスマスにも七面鳥を食べるから・・・だと思いました。DVDの字幕では、「また七面鳥の登場だ。」「この時期、彼らは暇だしね。」となってますしね。(「彼らは暇だしね」の部分は、ガチョウのことではなく七面鳥の話なので、かなりの意訳。ですから、参考にはならないと思いますが、クリスマスに七面鳥を食べることは示唆していますよね。)
何故悩んだかと言うと、英辞郎に
They had a roast goose for their Christmas dinner. 彼らはクリスマスディナーにガチョウの丸焼きを食べた。
という例文が載っていたからです。
ということは、「クリスマスにガチョウを絶対に食べないとは言えない」ってことになりますよねぇ。
私はアメリカでクリスマスを過ごしたことがないので(泣)、どういうものがアメリカのクリスマスの食事のスタンダードなのかを知りません。
日本では、チキン(鶏)の丸焼きを想像しますけど・・・。
そこでちょっと調べてみました。まず、感謝祭=七面鳥というのは動かしようのないスタンダードのようです。
で、クリスマスはというと、七面鳥を食べることが多いようなんですが、もともとイギリスの習慣では、ガチョウがスタンダードだったそうです。
七面鳥を食べる習慣は、感謝祭で七面鳥を食べることからわかるように、アメリカに移民した人たちから始まった習慣で、それがヨーロッパに渡って、ヨーロッパの人も七面鳥を食べるようになったらしい。
ガチョウはちょっと脂っぽいということで敬遠する人も多いようです。
ということなので、今やアメリカやヨーロッパでも、クリスマスに七面鳥を食べる家庭が増えているようですが、古くからの習慣はガチョウなので、「ガチョウを食べない」と断言はできない、と思うんですよね。
this time of year とチャンドラーが言ったのは、感謝祭からクリスマスにかけてのこの時期を言っているようですが、感謝祭は「絶対七面鳥」なのでガチョウが安心するとして、やはり「クリスマスだから」という理由では、リラックスできない感じがするんですよねぇ。
だから、"geese are a-laying"のフレーズに注目してみたわけです。
ちなみに、ある方から、「18世紀までは lay が lie と混同して使われていた」という話を伺いました。
私も調べてみましたが、14世紀から18世紀ごろまでは、lay を自動詞的に lie の意味で使っていたらしいことがわかりました。
この歌はマザーグースですから、古い使われ方をしている可能性が高いですよね。
そうすると、ガチョウは「横たわっている」ってことになります。
鳥が「横たわる」ってのは変かな?
lie = to be in a position in which your body is flat on the floor, on a bed etc.
なので、「ぺちゃっと座って休んでいる」感じでしょうか?
それなら「のんびりしている、リラックスしている」という解釈も可能ですよね。
さらに、もうひとつ、マザーグースの日本語訳で「6羽の卵を抱くガチョウ」となっていたのが、実は lay を lie の意味で解釈したから、とも取れますよね。卵の上でほっこりして休んでいる感じ?
だから、私の「産卵間近」説も自分としては好きなんですが、この「lay=lie説」の方が簡単で説得力があるような気がしてきました・・・(笑)。
こちらこそ、ご訪問&コメントありがとうございます!
「がんばる人」だなんて言っていただいて恐縮です。調べ物をすると、とことん調べないと気の済まないタイプなだけですね、きっと。
ヒッチコックは、昔映画館で「ヒッチコック特集」をしたとき、いくつか見ました。面白いですよね。他の映画に与えた影響も大きいですし。私は「レベッカ」が好きかなぁ。
tamayamさんのプレゼント試算の記事は大変参考になりました。
鳥インフルエンザの話も絡めてあって、すごく身近に感じられる話題なので、とても楽しく読ませていただきました。本当に、こんな試算を大真面目に(?)するアメリカって、やっぱり面白い国だと思います。
古畑任三郎ばりか、黄色いコートの「ブルガリ三四郎」ばりかはわかりませんが(笑)、英語の解釈をやってるのかどうなのか、自分でもわからなくなってきました。でもねぇ、こういうの、大好きなんですよ。
あ、それからいつも想像させちゃって、すみません(笑)。
ブログを書いていると、だんだん解放的になってくる自分がちょっと怖い、今日この頃。
私の発言のせいで、ずいぶん調べさせてしまったようで、すみません。勉強になりましたー(^^)。
これが19世紀末の発表なので、少なくともその頃までは、イギリスではクリスマスにガチョウというのがスタンダードだったようです。現在は・・・知りません^^;
イチオウ、探偵つながりということで(笑
いえいえ、そんな風に謝らないで下さい。私とagatheさんの仲じゃないですかぁー(笑)。
私もちょっと「クリスマスの本当のスタンダード料理は何か?」について、調べきれてなかったなぁ、というのがあったので、逆にすっきりしました。アメリカで暮らせばすぐにわかることなのかもしれませんが、それを関西の地を離れることなく(笑)、いろいろ調べられる便利な世の中なんだなぁと、しみじみ・・・(笑)。
そうそう、私も「クリスマス、ガチョウ」と調べていたら、青い紅玉がいくつもヒットしましたよぉ!
実は私、シャーロック・ホームズが大好きで(大好きなものが多くて、気の多い私・・・笑)、小説全部読みました(ただし、日本語訳で)。NHKで放送していたイギリスBBC制作の「シャーロック・ホームズの冒険」も見ました(ただし、日本語吹き替えで)。
謎解きのためなら、寝食忘れて没頭するような「頭の切れすぎる人」って大好き!(ダンナさんにするには、ちょっと困るけど・・・)
訳をされた延原さんのコメントを読むと、ドイル自身、自慢げにアメリカ英語を使ってたりして、原作は英語レベル的にはかなり厳しいようですね。アメリカ英語とイギリス英語の違いもろくにわからない私には、遠くて高すぎる目標です^^;
葉巻きさえやめてくれれば、一緒に住めるかなあと思ったんですが、よく考えたらやっぱり無理ですね。ワトソンはえらいなあとしみじみ。
ところで、「犬顔」って、アニメ「名探偵ホームズ」ですね。大ファンでした。あのホームズは、葉巻は吸うけどコカイン中毒じゃないし、優しい人(犬?)だったから、彼ならダンナさんにしても幸せな家庭が築けそうな気がします(笑)。広川太一郎さんの声も素敵だったしね。
(何かというと、ダンナさんにできるか否かで判断したがる傾向、どうにかした方がいいかなぁ・・・笑)。
というか私は♂なのでハドソン婦人ですが(笑
あこがれたなあ(遠い目
原作と一番違うキャラは、間違いなくハドソン婦人です!
子供がみるものだけあって、ホームズもワトソンくんもいいところばっかり描いてありましたねえ。モリアーティ教授に至っては、やけに愛嬌のあるキャラになってましたし・・・。
ホームズといえば、ドイル以外(ワトソン以外?)が書いた、偽(?)ホームズ本がたくさんあるので有名ですが、その1つに「シャーロック・ホームズ氏の素敵な冒険」(N・メイヤー著)というのがあります。これ、なかなかよく出来てて、フロイトが出てきたりする長編なですけど、暇だったら読んでみるといいかもしれません。マイクロフトとモリアーティの人物像が崩れまくります(笑
もし既にご存知だったらすみません^^;
英語ですが、例えば第一作「緋色の研究」でも、アメリカ人がいっぱいでてきますよね?ソルトレークシティーとかモルモン教徒とかクリーブランドとか。
ああいう部分の台詞回しで、当時としては知る人が少なかった(そしてやや蔑視されていた?)アメリカ訛りを、ドイルが嬉しそうに使っててそれを訳すのに苦労したと、訳をされた延原氏があとがきで書いておられました。
なので本文はバリバリのクイーンズイングリッシュで、時々当時のアメリカ訛りっていう、なんだかとんでも無いものをイメージしちゃってます。実際はどうなんでしょうねぇ?^^;
私は、「緋色の研究」を一番最初に読みました。なので一番記憶が薄れてたりして(笑)。確かにそんな話でしたね。「恐怖の谷」もアメリカがらみでしたか。長編は二部構成でちょっと掴みにくいような気がする。どちらかと言うと短編の方が好きかなぁ。「踊る人形」を暗号に使った話で、「この一番たくさん出てくる人形の形はEを表す」というのは、なるほどと思ったんですけど。(英語で一番使われる文字はやっぱりEですよね、うんうん)
ハドソンさんは、原作ではおばあさんでしたよね。それをあんなふうに理想の女性像にしてしまったり、ホームズという作品をハートウォーミングなものにしてしまったり、さすがは宮崎駿監督ですね。宮崎監督が担当された6作品はどれも大好きです。(ハドソンさん活躍するし、モリアーティ教授が可愛いし・・・キドニーパイが好きなんですよね、彼は。)
ホームズはキャラ立ちしてるから、他の人でも書きやすいですよね。ドイル本人は書くのをいやがってたそうだし。
ちなみにドイル以外のは読んだことないです。機会があれば是非読んでみよう。
休業中につき返事が遅れて大変申し訳ありません。
コメントおよびTBありがとうございました。
TOEIC930とはすごいですね。しかもフレンズに特化して勉強されているのがすごいです。
自分もひそかにTOEIC900を目標にしていますが、「TOEICの勉強をせずに」という条件をつけていますのでどうなることやら。正直言って、いま900とる自信はありません。(海外に住んでいながら情けないですが・・・。)
はるばるイギリスよりのお返事、まことにありがとうございます!
930点を取った時は、問題集もこなして、対策も立てて臨んだのですが、最近は全然TOEIC用の学習はしていませんので、きっと今受けたら点数が下がると思います(笑)。
イギリスにお住まいで、その生活を堪能されてるご様子、とても羨ましく拝見させていただきました。
私はシャーロック・ホームズが好きだし、紅茶も大好きなので、是非イギリスにも行ってみたいと思っています。
コメントありがとうございます!
get laid というのは卑語・俗語のようですが、よく映画やドラマに出てきますよね。(フレンズは、sleep が多いでしょうか・・・)
そもそも get laid だから、「寝かされる」で、女性が主語かと思うと、主語が男性でも使えるというのが面白いですよね。
ということで、このガチョウのギャグはそういうエッチネタですか・・・。それは思いつきませんでした。エッチした後にリラックスしてる(その余韻に浸ってる!?)・・・うーん、自分でも書いてて、ちょっと恥ずかしいです(笑)。
きっとこの台詞も、チャンドラーは皮肉っぽくいってるんだろうなぁ(と、また観ずに言ってます
でも、基本的なところは、似てる部分も多いんですよね。年頃の男の子はみんな、そうかも(笑)。
>ガチョウがこの時期、すごくリラックスしてる理由はそれだな。
前のエピソードでチャンドラーが年末のカウントダウンに唇(彼女)を求めて必死になるって話がありましたよね。(笑)
たぶんクリスマスのようなお祭り事の時も必死で彼女を探すのかな?と想像しました。このジョークは
「ガチョウはこの時期エッチする相手(恋人)がいて俺みたいな心配が無くていいよな〜」みたいなオチでしょうか?笑
この laying については、未だによくわかりません。「卵を産もうとしている」、もしくは、lie の進行形 lying の意味で「休んでいる」かと思ったのですが、他の方のコメントにあるように、get laid 「エッチする」と関係があるのかもしれません。lay であれ、lie であれ、「横たえる」「横たわる」というエッチに関係のありそうな動詞なので、チャンドラーがエッチネタで落とした、という可能性はありますね。
ガチョウがクリスマスの時期にリラックスしている、というと、私はどうしても「”ご馳走”になってしまう危険から逃れている、生命の危険を感じていない」みたいな意味にとってしまうのですが、他のリラックスの可能性も大いにあります。「俺は今の時期必死だけど、ガチョウは気楽でいいよな。」という感じなのでしょうか?
鳥はストレスがあるとなかなか卵を産みません。
歌詞の内容からすると6日目から12日目まで6羽のガチョウが
毎日産卵しています。それを受けてチャンドラーが
「だからこの時期ガチョウはすごくリラックスしてるんだな」
と続く訳です。
ジョーイは単にクリスマスだということを言うために歌詞を引用した
のですが、チャンドラーはそれを言葉どおりに受けた返答をするという
いつものタイプだと思います。
ちなみに歌の内容から言ってlayは卵を産むで間違いないですし、
エッチネタ的な意味も全くないと思います。
コメントありがとうございます。
>鳥はストレスがあるとなかなか卵を産みません。
なるほど。そう言われればそうですね。例えば、乳牛などでも、ストレスがあると、お乳の出が悪くなる、などの話を聞いたような気がします。精神的ストレスでホルモンのバランスも崩れてしまうのでしょうね。
この歌詞の内容ですが、一日一品目のプレゼントを貰っているようです。12日目であれば、前回までのと合わせて、今日までで合計12品目もらったことになる、全部でプレゼントは12品目になった、という感じですね。
ですから、6日目にもらった品目が、7日目から12日目にも再度繰り返し名前を挙げられているだけで、6日目から12日目まで「毎日産卵している」かどうかはちょっとわからない気もします。とにかく、6日目に Six geese a-laying をもらった、ということですね。
鳥が lay する、というとやはり「卵を産む」が一番一般的なんでしょうね。エッチネタの話で言うと、get laid は確かにエッチを指す言葉ですが、ここでは get laid という形で出ているわけではないので、lay からすぐに get laid を連想する、のは少し飛躍しているような気はします。
ジョーイが引用した歌詞に対して、チャンドラーが言葉通りに受け止めた返答をする、というのはよくあるパターンですよね。
私がここで引っかかったのは、Which is why の部分なのかもしれません。
以下、長くなりますが、私の受けた印象を述べておきます。
あくまで「私の」ですので、参考程度に聞いておいて下さい。
which はその前にジョーイが言った歌詞のフレーズを指していますね。つまりは、その前の言葉を受ける That's why+SV と同じです。意味は「だからSVなのだ、SVなのはそのせいだ、それがSVの理由である」。
That's the reason why SV. 「なぜSVなのかという理由はそれだ。」の the reason という先行詞が省略された形です。
私は上の記事中の訳で、「ガチョウがこの時期、すごくリラックスしてる”理由はそれだな”。」と書いたのですが、チャンドラーの言い方だと、ジョーイの言ったことが”理由”となって、ガチョウがリラックスしている、という風に聞こえるのです。
因果関係が、
geese are a-laying. →(だから) geese are so relaxed this time of year.
になるように思ったのです。
書いていただいた「だからこの時期ガチョウはすごくリラックスしてるんだな」という日本語訳はとても自然なのですが、その Which is why の因果関係のニュアンスをもう少しはっきりさせると、「そういう理由で、この時期ガチョウはすごくリラックスしてるんだな」という日本語になるように思います。
「だから」という日本語は少々トリッキーで、必ずしも、「理由→結果」を表すわけではなく、ただ文を繋げるだけの役目もありますね。
でも、which is why や that's why の場合は、「理由→結果」という因果関係がもっと明白であるように思います。「因果関係をはっきり説明したい時に使うフレーズ」であるとも言えます。
(フレンズでは何度も That's why というフレーズが登場しますが、それはすべて「理由を強調して述べたもの」ばかりです。)
「リラックスしているから卵を産む」だと、因果関係が逆になるので、
That's because+SV 「なぜならそれはSVだからだ。SVだからそうなった。」を使って、
That's because geese are so relaxed... になるような気もします。
「リラックスしてるから、そんな風にポコポコ卵を産めるんだねぇ。」みたいな感じでしょうか。
ガチョウが卵を産む、というジョーイの話を聞いて、「ほう、そのガチョウは卵を産めるくらいにリラックスした状態なんだねぇ。」みたいなことを言いたいのなら、特に接続詞などはつけずに、
Those geese seem to be so relaxed... / I guess those geese are so relaxed...
「そのガチョウは随分リラックスしてるみたいだね。」のようなセリフになるかも?とか…。
つまり、そんな風に言いたい場合は、「ガチョウは卵を産んでいる」「ガチョウはリラックスしている」と普通に文を並べた方が自然で、それを which is why で繋げると、「卵を産んでいることがリラックスしている理由なんだ」という明白な因果関係が出来てしまう気がするのです。
つまり、どうして、Which is why なのか、が私は気になってしまうのですね。
リラックスしているから卵を産む、というお話は自然な流れで非常によくわかるのですが、チャンドラーは、「この時期、ガチョウがとてもリラックスしている”理由”」が何か?について語っているように、私には思えた、ということです。
以下はおまけですが、しばらくぶりに考えてみて、ちょっとまた違うことが思い浮かんでしまいました。
「産卵行為真っ最中は、力が入って力(りき)んでいる状態である」と私は上に書きましたが(笑)、卵を力んで産んだ後、ホッと一息つく、という表裏一体のイメージがあるのかもしれません。産卵という仕事をやり終えた、産むという行為から解放された、という「ほっこりしてくつろいでいるイメージ」があって、「産んではリラックスし、産んではリラックスし…」みたいな感じなのかもしれない、とか。
また、このクリスマス・キャロルは全部で12品目出てくるのですが、ジョーイはそのうちの 12日目の「飛び跳ねている貴族」(Twele lords a-leaping)と、6日目のガチョウだけを取り上げていますね。
この「クリスマスの12日」という歌を思い出しやすいように、最終日12日目の lord を挙げているだけかもしれませんが、もしかすると、"lords are a-leaping and geese are a-laying." 全体が、the reason why geese are so relaxed... (ガチョウがリラックスしている理由)なのかもしれません。
貴族はピョンピョン飛び跳ねていて、ガチョウを捕まえて食べるどころではない、というのも、リラックスしている理由の一つかなぁ、とか…。(どれも思いつきなので流して下さい。)
多分、悩めば悩むほど、私の解釈はおかしな方向に進んでしまうので(いつもそうなので…笑)、この辺りにしておきます。
貴重なご意見ありがとうございました。
適当に言いました
このセリフの時点で3分も経ってないのに半端じゃない研究量ですね。今さらですが勉強させて頂いております
ここで一つSweetなことを言わせていただくと
このブログも僕の中の「フレンズ」の一つとなりつつあります
うーんSweet
コメントありがとうございます。
本当はリラックスなどできない時期であるはずの geese に対する皮肉、、みたいなこともあるのでしょうかね? このフレーズについては、未だによくわかりません(笑)。
特にシーズン2からシーズン3にかけては、短いフレーズでもあれこれと解釈を考え、長々と解説している記事が多いです。今自分が読んでもうんざりしそうな量(笑)なのに読んでいただけて光栄です。少しでも英語学習のお役に立てているとすれば嬉しいです。
それから、sweet な お言葉もありがとうございます(^^)
これからもそう思っていただけるように頑張ります!
もうクリスマスか。時間が経つのがあっという間だね。
あっという間すぎて、ガチョウもクリスマスが来たことを気付いてないからリラックスしてるんですな
コメントありがとうございます。
I can't believe it's Christmas already. というセリフはまさに「もうクリスマスか。時が経つのはほんと早いね」という感覚ですよね。
今年は例年にも増して特に早く感じるよなぁ、ということで、ガチョウがクリスマスが来たことに気付かずリラックスしてる、というのは、流れ的にわかる気がするのですが、this time of year という表現がどうも引っ掛かるんですよね。
this time of year は「一年のうちのこの時期、この季節」という感覚で、「この時期にガチョウがリラックスしてる理由が、今ジョーイが言った歌だ」ということになると、例年この時期に、ガチョウがリラックスしている、と言っているような気がするわけです。
ジョーイの歌が「もうクリスマス。時間の経つのって早いよな」と言っているとして、次のチャンドラーのセリフが、
Which is why geese are so relaxed this year.
のように、「ガチョウが、”(特に)今年(に限って)”、そんなにリラックスしてる理由はそれだな(例年よりも時間の経つのが早く感じられることだな)」みたいに話が繋がる気がするのですが、、、。
私も引き続きもう少し考えてみますね。一緒に解釈を考えていただけて嬉しいです。ありがとうございました。