2006年03月02日

フレンズ2-11その2

電話を切って喜ぶモニカ。
モニカ: Carol and Susan's caterer had a bike accident and she's in a full-body cast. (キャロルとスーザンのケータリングをする人がバイクの事故で、全身にギブスをはめてるのよ。)
みんなが、「人の不幸がそんなに楽しいか? そんなことで喜ぶなんて不謹慎な。」という顔をすると、
モニカ: They asked me, which is cool since I've never catered and I need the money. Is this a problem? (キャロルとスーザンが私にケータリングを頼んだのよ。それってすごいことなの。だって、私は今までケータリングしたことなかったし、お金も必要だし。これって何か問題かしら?)
cater は「(パーティーや宴会などの)料理(やサービス)を提供する」という意味で、caterer は「(そういう)料理を出す人、サービス係」ということですね。
日本でも catering (ケータリング、パーティー出張サービス)がメジャーになってきましたよね。
cast は「鋳型(いがた)、ギブス、ギプス」です。
in a full-body cast は「全身にギブスをはめている」ということですが、Mr.インクレディブルで、ボブ(Mr.インクレディブルの仮の姿)が普通の人として働いているときに、イッセー尾形みたいな顔の上司(あれって、日本人のイメージ?)を思わず殴ってしまい、壁を突き抜けるほどの力だったので、その上司が体中包帯を巻かれて、満身創痍の状態になってるシーンがありましたね。ああいう感じでしょう。(←説明長すぎ)
I've never catered. は「今までケータリングをしたことがない、ケータリングの経験がない」という、経験を表す現在完了です。
モニカはシェフなので、「ずっとケータリングをしてみたかったけど、これまではその機会に恵まれなかった。ケータリングをするのは初めてなんて嬉しい。」ということがわかりますね。
Is this a proplem? は「こうやって私が喜んでいることが何か問題ですか? 何か文句あるわけ?」という感じです。

(2007.9.29 追記)
"Is this a problem?" というセリフはロスに対してのもので、その解釈や、シーンの状況説明について、解説に誤りがあります。
下のコメント欄に訂正と追加説明があります。
興味のある方は合わせてご覧下さい。
(追記はここまで)

私はケータリングを頼んだことはないですが(家でそんなに大々的なパーティーをすることもないので・・・)、よそのおうちのホームパーティーにお呼ばれした時に、そこの方がケータリングを頼んでいた、ということはあります(そんな経験は後にも先にも一度だけなんですが・・・笑)。
有名ホテルの出張サービスでしたが、お料理もおいしそうでしたし、お寿司を目の前で握ってくれる人までいましたし・・・。いやぁ、あれはすごかった(笑)。

もう同居してるのに、いまさら結婚する必要なんかあるのかとボヤくロスに、
モニカ: They love each other. They wanna celebrate that love with the people close to them. (彼女たちは愛し合ってるのよ。その愛を、自分と親しい人たちと一緒に祝福したいのよ。)
ロス: If you wanna call that a reason. (もしモニカがそれが理由だと言うならそれでもいいけど。)
close to は「・・・に近い、(人)と親しい仲で、親密で」という意味。
発音は「閉じる」のクロウズとは異なり、こちらは「クロウス」という発音になります。
ロスのセリフの直訳は「もしモニカが今いったことを理由と呼びたいなら(呼べばいい)。」ということで、モニカはそれが理由だと言いたいようだけど、ロスとしては、モニカの言うような理由では、結婚する理由にはならないよ、と言いたいわけ。
正式に結婚までされてしまうと、元夫の立場として、つらいのでしょう。
それに、ロスはキャロルにまだ未練があるというか、キャロルのことは相変わらず愛しているようですしね。

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posted by Rach at 14:18| Comment(8) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
8行目ぐらいのsinceについて。
このsinceの使い方に慣れるまで、ホントに苦労しましたねぇ。高校時代の「sinceは完了形で使うもの!」っていうイメージが強すぎるんですよね・・・

でも覚えてしまえば、これほど便利な表現はない!というぐらい使えます。似た単語としては、becauseの方がずっと有名だと思うんですが、こちらは何かと面倒だったりします。特に書く場合には、いろいろ細かいルールがあって、前にコンマが付くとかなんとか、とにかくめんどくさいんですよね。
喋る場合でも、becauseは音の数が多いので、sinceとはきっちり使い分けることができます。軽くさくっとの場合にはsince、"溜め"をつくりたい時、強調したい時にはbecauseとか。

まあおそらく、その辺りの説明は例によって過去ログにあるんでしょう(全部読んでない
Rachさんがリンクをはってくれると思いますので期待して待ちます(笑
Posted by ほっとあーるぐれい at 2006年03月03日 12:33
過去ログに、since と because の使い分けの説明はありませんでした(笑)。
マイブログでは、since は「・・・以来」として完了形で使われる場合がほとんどです。
今回以外では、唯一
フレンズ1-4その2
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470023.html
モニカ: We thought since Phoebe's staying over we'd have a slumber party. (フィービーがお泊りするから、パジャマパーティーをやろうと思って。)
という例がありましたけど。(でも、全部のセリフを取り上げてるわけじゃないので、結構使われてるのかもしれないけどね。)

「・・・以来」という使い方で一番印象的なのが、
フレンズ1-3その1
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470017.html
レイチェル:Since when? (いつから?) ジョーイ: Since always. (ずっとだよ。)
というやり取りです。Since when? はよく使いますが、Since always. っていうのは妙な表現だと思いません?
でも、意味がすごくよくわかるし、世間知らずのレイチの、Since when? という質問に対する答えとしては、”絶妙”な感じがします。(上手く説明できないんだけど・・・)
このエピソードの頃は、まだリスニングがあまり出来てない頃でしたが、これは聞いた時にニュアンスがすぐにわかって、嬉しかったなぁ。

で、since と because の違いですが、
私の持っている文法書 数研出版「基礎と完成 新英文法」(安藤貞雄 著)によりますと、

because は since より意味が強い。
話し手の関心は、because では従属節の内容にあり、since では主節の内容にある。
since は事実だとわかっている事柄(古い情報)についてのみ用いる。
because節は新しい情報を伝える。

ということだそうです。

つまり、相手が知らない理由を述べる場合には because を使うので「なぜならそれは・・・」のように重苦しい(溜めをつくる)感じになるみたいですね。
since はお互い(?)わかりきった理由を述べている、ということでしょうか?
上のモニカのセリフでも、私は「だって・・・だから」と訳してますが、それは「みんなも知ってるでしょ? 今さら言わなくてもわかると思うけど」というニュアンスがこめられてる、ってことを、私は無意識のうちに感じていたわけでしょうか?(単なる偶然か?)

because の前にコンマが付く、付かないの話も確かにややこしいですね。
コンマがない場合は、日本語にする場合、後ろから訳し上げて「・・・だから〜だ」という感じになり、従属節と主節の因果関係が強いように思えます。
コンマが付くと、いったんそこで文章が切れるので、「〜だ。それは・・・だからだ。」と主節の文章はそれで一つの事実として完結してる感じがするような・・・。(これも上手く説明できないけど・・・)

我ながら、一生懸命(?)調べて考えたので、このネタ、今度どこかで使い回ししよぉーっと。
Posted by Rach at 2006年03月03日 15:08
さすがに調べだすと徹底してますねぇ(笑
お疲れ様でした^^

becauseとsinceは大体イメージ通りで一安心という感じです。音のイメージと意味っていうのは、ちゃんと一致するようにできてるんですね。

Since always. っていうのはホントに面白い表現ですね。日本語からでは絶対に浮かばない言い方シリーズですね(いつからシリーズ化?
字面だけみると、何だかsinceが無駄な気がしますが、実際に口に出してみると、意外と落ち着きますね。alwaysにフォーカスさせるための枕詞みたいな役割と捉えるのが日本風でしょうか?

まあsinceとbecauseには、まだまだ使われている状態です。

Posted by ほっとあーるぐれい at 2006年03月03日 20:41
見た目も発音も、because と since では重さが違う感じがしますよね。
「日本語からでは絶対に浮かばない言い方シリーズ」(シリーズ化はいいけど、タイトル長すぎ・・・笑)は、フレンズを見てるとたくさん出てきますし、それを学ぶことが外国語を学ぶことなわけでしょうね、多分。

since always は「いつから?って・・・いつからも何も、”いつも”だよ」って感じなんでしょうね。
この表現が出てきた1-3はリンクの先を見ていただくとわかるんですが、解説がものすごーく淡白で、この興味深いやり取りも since when? の部分しか解説してない、という・・・(泣)。
今なら、絶対にくどくど説明しちゃうんですけどねぇ、まだ黎明期で自分でも方向性がよくわからなかったみたいです。(その幼さが、自分では愛おしかったりもする・・・?)
Posted by Rach at 2006年03月04日 17:45
Is this a problem? これって何か問題かしら?

ここは、みんなに対してと言うより
レズの花嫁の元夫という、微妙な立場のロスに対して
モニカが気を使って、私が彼女達の結婚式のケイタリングを
しないほうが兄さんにとってはいいかしら?
という意味で言っています。

実際にDVDを見るとよりはっきりしますよ
".....for you?" と言っていますし
Posted by ぴろろ at 2007年09月29日 03:30
ぴろろさんへ
ご指摘ありがとうございます。
DVDを見直してみたのですが、ぴろろさんのおっしゃる通りですね。
間違いを発見して下さり、本当にありがとうございます。

基本的には、DVD字幕を書き起こしながら、そのシーンの状況、話し方などを見て、その日本語訳を考えているはずなのですが、何故かこの時は、書き起こした文字だけを見て、訳(やく)を考えてしまったようです。「ケータリングをする予定だった人が、事故で全身ギブス」の話を、モニカが嬉々として語っているイメージだけが強烈に頭に残っていたようですね。私が書いている上のシーンの説明も、実際の内容と違っています。

再度、ネットスクリプトを参考にして、正しいやり取りを書きます。

電話を切った後、
モニカ: Yes! (やった!)
ロス、チャンドラー&ジョーイ: What? (何?)
モニカ: Carol and Susan's caterer had a mountain bike accident this weekend, and she's in a full body cast. (キャロルとスーザンのケータリングをする人がこの週末、マウンテンバイクの事故を起こしたの。彼女は(今)、全身にギブスをはめてる状態よ。)
少しの沈黙の後、
ロス、チャンドラー&ジョーイ: Yes! (やった!)
モニカ: They want me to do it, which is really cool, since I've never catered before, and I really need the money, and this isn't a problem for you, is it? (キャロルとスーザンが私にそれ(ケータリング)をやって欲しいって。それって本当にすごいことよ、だって、私は過去にケータリングをしたことなかったから。それに私は本当にお金が必要だし。[ロスにかけよって、心配そうな声で] これをやってもいいわよね?)
ロス: Would it matter? (問題ないよ。)
モニカ: Oh, you are so great! [kisses him] Thank you! (あぁ、ロスは本当に心が広いわね。[ロスにキスして] ありがとう!)

モニカが電話に喜んでいるので、みんながその内容を尋ねると、その事故った女性にとっては思いっきり不幸な話だったわけです。"Yes!" と喜んでいたのは、そういう他人の不幸話?とあきれた3人は、少し沈黙した後、皮肉っぽく、「あぁ、それは「やった!」っていうニュースだねぇ。」と返事してみせている、ということでしょうか。
その時点では「モニカに代役を」の話は説明されていませんが、それをわざわざモニカに電話して来た、ということは、だいたいそういう話かな、と男性陣にも見当はついていたのかもしれません(ジョーイはわからなかったかもしれないけど…笑)。
そのことも含めて、「そりゃ、モニカにとっては、"Yes!" な話だね。(その人にとっては不幸な出来事だったけど。)」という意味で言っているのかもしれません。

実際のシーンでは、そのセリフの後の男性陣の表情ははっきり見えません。実際は、「不謹慎な!」ととがめるような顔をしていたのではなく、その喜び方がモニカらしいなと、内心あきれていた、という程度でしょうね。(それも「内心は」ですから、それが表情としてはっきり見えているわけでもありません。)

その後、モニカが「どうして私が喜んでいるのか」の直接の理由を述べるのですね。それについては誰も意見を差し挟まずただ「あぁ、そういうことか」と聞いている。
頼まれたという事実、それがどんなにすごいことか、という理由を一気に述べた後、間髪入れずにロスに駆け寄って、その問題のセリフを言っているのですね。
DVD字幕では "Is this a problem?" と簡略化して書いてありますが、実際の音声では、
... and this isn't a problem for you, is it?
と言っているようです。
直訳すると、「これ(ケータリングをすること)は、ロスにとって問題じゃない、わよね?」みたいな感じでしょうか。
私は問題ないと思ってるけど、ロスもそう思うでしょ?、ロスにとって問題じゃないといいけれど、みたいな、付加疑問でありながら、相手に有無を言わせないような強引さが感じられる気がします。
"Is this a problem?" とロスに向かって言ったとすると、相手にとってそれが問題かどうかを純粋に尋ねている感じになって、ロスのことだから、しばらくうーん、と考え込んでしまうかもしれません。
モニカが興奮したテンションのまま、早口でまくし立てて、ちょっと心配そうな顔でロスに「しても大丈夫よね?(ロスの気持ちはわかってるつもりだけど、私はこのチャンスを逃したくないのよ!、わかって!)」と、頼み込んでみた、ということでしょう。

ロスの返事も、Would it matter? 「それが問題になるだろうか?、いや問題にはならないよ。」→「構うもんか、構わないよ。」と反語的な表現になっています。内心はいやだけど、モニカの気持ちを考えると、そんなこと今の僕は言うべきではないだろうね、そんなにやりたいのならやったらいいよ、という気持ちなのでしょう。
だから、モニカも、許可してくれたことに、非常に感謝して、キスまでしているのですね。

おまけとして、私が間違った解釈をした経緯を説明しておきます(笑)。
書き起こしたDVD字幕だけを読んだ私はこう思ったようです。

ギブスの話で喜んだことで、モニカはみんなの顰蹙を買った。
モニカは「私が喜んでいることは何も悪いことじゃない。」と、それを正当化するために、その理由を説明する。
さんざん説明した後、「これでも文句ある?、私が喜んだのがいけなかった?」みたいにすごんで見せた…。

でも、それは、実際の画面を見ていると、そうじゃないことは明らかですよね。
画面を確かめずに書いてしまって、解説を読んで下さった読者の方には申し訳ありません。

私はいつも、「実際の画面を見て、その状況やセリフの言い回しから、内容を理解する」ことの重要さを説いています。仮に一度見たはずのドラマでも、今回の私のように何か勘違いをしていて、その勘違いのイメージのまま、文字を解釈してしまう、という恐れがあるからですね。
私は、モニカが Is this a problem? と言った、と聞くと、例のキツい調子で、「これは問題かしら?」→「あなたたちに何か文句ある?」と言っているように勝手に想像が働いてしまったようです。

普段は、できるだけ実際の画面を見て、ニュアンスを間違えないように気を付けているつもりですし、今後の解説でも、その点には十分気を付けたいと思っています。

また、他にもこういう間違いがあれば、どんどん指摘していただければと思います。
ご指摘、本当にありがとうございました。
Posted by Rach at 2007年09月29日 09:04
そんなに恐縮されるとなんだか悪いような・・・
ブログを読む人は、書かれた事をただ鵜呑みに
するのでは無く、自分で検証するべきだと思うし
書く人も、それを前提で、もっと気軽でいいと思いますよ

このシーンでジョーイとチャンドラーが
すごく不幸な内容の電話なのに、なんだか親友のモニカは
すごく喜んでるみたいだし・・・
取りあえずこの場は同調しとくか〜!
みたいかノリで、少し躊躇した後に、思いっきりの笑顔で
"Yes!" って言ってるところが可笑しいですよね
こういう、2人のいい加減さというか、軽さって言うのが
このドラマの面白いところでもありますよね

時々、無責任に寄らせてもらって、無責任にカキコさせて
もらってますので、そういうノリでよろしくです (^^;

Posted by ぴろろ at 2007年09月29日 20:08
ぴろろさんへ
私も、私が記事の中で書いている解釈は、あくまでも「私の意見」でしかない、と思っています。ですから、読む方(かた)も「一人の学習者の意見」として読んで欲しいと思っています。

ただ、今回の場合は、私の解釈間違い、ではなくて、私がちゃんとDVDで確認せずに、自分の思い込みで書いてしまった、という点で、反省すべき点があるな、と思ったのです。

男性陣の "Yes!" については、「取りあえずこの場は同調しとくか〜!」、それが近い気がしますね。

また、参考になるご意見をお聞かせ下さい。これからもよろしくお願いします。
Posted by Rach at 2007年09月30日 06:35
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