2006年03月04日

フレンズ2-11その4

チャンドラー: For a minute, I thought you were actually smelling something. (一瞬、ジョーイが本当に何かを嗅いでいるのかと思ったよ。)
これって誉めてるように聞こえるけど、実は「そのジョーイの演技が、おならを嗅いでるようにしか見えない」ということ。
確かに、このジョーイの演技はそうとしか見えませんね。
でも、先にそのおならの話を聞いていて先入観を持って見てるからそう見える、ということもありますけど・・・。
昔、リクルート・タウンワークのCM(多分、関西ローカルのCMなので、知らない人はごめんなさい)で、指揮者がタクトを振りながら、「そこの君ー、演奏中に、タウンワーク読むの、やめなさーい!」っていうのがあったんですが、それなんか、本当に真剣に指揮してる映像なんですよねぇ?
それが変なアフレコ(アテレコ)がついちゃうと、あんな風に見えてしまうと(笑)。
リクルートマガジン・ホットペッパーのCMでは、多分ドラキュラの映画だと思うけど、口に血がついてる男性の横に座った女性が、「あなた、私のクーポン使って、スパゲッティ食べたでしょ?」とか言うアテレコバージョンもありましたよね。あれも好き。

フィービーはマッサージ師なんですが、その仕事中に、マッサージをしていた相手(おばあさん)が死んでしまったらしい。
フィービー: Oh, but the weirdest things was... I was cleansing her aura when it happened. And when her spirit left her body, I don't think it went very far. (えぇ、でも一番変な感じがしたのは・・・おばあさんが死んだ時に私はオーラを清めてたの。そして彼女の霊が体から離れた時に、その霊が遠くへは行かなかったと思うのよ。)
レイチェル: What do you mean? (どういう意味?)
フィービー: I think it went into me. (その霊が私の中に入ったと思う。)
フィービーは霊感に強いタイプで、オーラを清めるのも得意らしい(笑)。
第1話で、妻のキャロルに家を出て行かれたロスがずーんとしているので、ロスの頭の辺りの空気をつまんでいるシーンがありましたが、その時のロスのセリフが
"Stop cleansing my aura! No, just leave my aura alone, okay?" (僕のオーラを清めるのはやめてくれ! 僕のオーラは放っておいてくれ。いい?)
でしたね。
普通は、オーラを清めると、go far (遠いところへ行く)そうです。天国へ行くということですね。
それなのに、霊が自分の中に入ったと語るフィービー。
みんながそっとフィービーから離れるのもおかしい。
というか、フレンズではよくあるリアクションですね。
新井素子の小説「あたしの中の・・・・・・」も誰かが「あたしの中」に入ってくるという話でしたね。
友達に借りて読みましたよ、新井素子・・・。

結婚式のメニューに悩むモニカ。
モニカ: I can't decide between lamb or duck. (子羊かカモのどちらかに決められない。)
チャンドラー: Well, lambs are scarier. Or the movie would've been called Silence of the Ducks. (子羊の方が恐ろしいよ。さもないと、あの映画が「カモたちの沈黙」って呼ばれただろうね。)
lamb (子羊)と聞くと、The Silence of the Lambs 「羊たちの沈黙」を思い出さずにはいられないチャンドラー。
「あの映画は怖かったよねー。だからカモにしよう。」ということなのかもしれませんが、怖いのとメニューにするのと、関係ないじゃん。
さらに、あれは映画が怖かったんであって、別に羊が怖い話ではありませんし(笑)。
「迷える子羊」という表現もありますが、これは英語では stray sheep または stray lamb になるようですね。(どちらが正式な表現なのかわからないんですが。)
子羊は従順の象徴と見なされており、神のいけにえにされる動物です。
キリストは「神の小羊」(the Lamb of God)ともよばれます。
(このように、英語を理解するのには、聖書やキリスト教の知識って大切なんですよねぇ。ちっとは私も勉強せねば・・・)

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posted by Rach at 17:21| Comment(4) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。
Phoebeのセリフ、"I think It went into me." 死んでしまった老婦人の霊が私の中にはいってきた というのがありましたが、meに入ってくるのに動詞はwentを使うんですね。おもしろい!自分に近づいてくるのがcome、自分から遠ざかるのがgo、というイメージにあてはまらない例外かなと思いました。

フレンズを見始めて一年弱になりますが、いまだに半分くらいしか聞き取りできません。^^;でも、だんだん登場人物に感情移入してきて、面白さが増していきます!Rachさんのブログで復習させてもらっています。これからも楽しみにしています。
Posted by まゆこ at 2014年04月04日 07:44
まゆこさんへ
こんにちは。コメントありがとうございます。

"I think It went into me." についてのご意見ありがとうございます。確かに、「おもしろい!」ですね。この記事を書いた当時の私は、特に何も引っ掛かることなくスルーしてしまっていますが、今、改めて、その went を見てみると、本当に「おもしろい!」と思いました。

おっしゃるように、「私の中に入った」なら、it came to me になりそうな感じがしますよね。

改めて、このセリフの流れを見てみると、
フィービー: And when her spirit left her body, I don't think it went very far. (そして彼女の霊が体から離れた時に、その霊が遠くへは行かなかったと思うのよ。)
レイチェル: What do you mean? (どういう意味?)
フィービー: I think it went into me. (その霊が私の中に入ったと思う。)
となっています。

フィービーが、it went into me. のように、went (go) を使ったのは、その前の自分が使った表現、I don't think it went very far. と対比する形で使ったから、、なのかな、と思ったりもしました。
Her spirit didn't go very far. It went into me. ということで、「遠くへ行くはずの魂の行き先が私の中だった」と表現するために、not went very far, went into me のように、同じ went (go) という動詞を使ったのかなぁ、と。
たまたま、行き先が into me だったということで、「自分の中に入ってきた」という「自分に向かってくる」という意識ではなく、into me という「行き先」をフィービーが客観的に表現しているような気がするのですね。go した先が、「たまたま」 into me だった、というような。
もちろん、「彼女の魂が自分の中に入ってきた」なら、本来は、I think it came into me. になるだろうと思うのですが、そこを、「その魂は違うところに”行っちゃった”のよ。その”行き先”は私の中だった」みたいな感じに went を使っているのが、フィービーのセリフの本当のニュアンスなのかな、と思いました。go という「自分とは離れた方向」と into me という「自分に向かう方向」を同時に表現しているという意味で、went into me という表現は、多分、「ちょっと不思議な感じ」がする言い回しなのかもしれません。その「ちょっと変わった言い回し」になっていることが、このセリフのポイントなのかなぁ、と。

「フレンズ」はネイティブが普通に娯楽として楽しんでいるドラマですから、やはりノンネイティブの私たちにとっては、聞き取りは難しいですよね。でもおっしゃるように、登場人物に感情移入できることで、ドラマを見ることも、そのセリフから学ぶことも、どんどん楽しくなってくると思います。私のブログが少しでもお役に立てているとしたら、とても光栄で嬉しいです。
これからも頑張りますので、よろしくお願いいたします(^^)
Posted by Rach at 2014年04月04日 16:53
Rachさん、コメントありがとうございます。

わー、went into me が"I don't think it went very far.” と対比してたなんて!!
全然気がつきませんでした。

私も辞書などで調べていたのですが、特別な言い回しとしては見つからなくて、幽霊の場合はgoを使うのかなあと、勝手に結論づけてしまった自分が恥ずかしいです。

あれっと思ったら、きちんとご自分で最後まで調べ上げるところがRachさんの強さなんですね。限られた時間を使って取り組んでいらっしゃるんだろうなあと思うと、見習うところがたくさんです!これからもこのブログを拝見させていただきます。シーズン10の最後まで楽しみにします。笑
Posted by まゆこ at 2014年04月09日 23:16
まゆこさんへ
こちらこそ、ご丁寧なお礼のお返事ありがとうございます。

まゆこさんからコメントをいただくまでは、私は全くその went に意識が向いていませんでした。コメントをいただけたおかげで、改めて読み返してみて、そういうことかも、、と思えたわけで、私にとっても良い勉強になりました。ありがとうございます。

また、「強さ」と表現していただけて嬉しいです。自分で調べられるものなら、できるだけ調べて、納得したい!という気持ちがあるんですよね。こうしてコメントとしてご意見をいただけることで、自分が気付いていなかったこと、スルーしてしまっていたことを振り返ることができることは、本当にありがたくいと思っています。

この記事は、2006年に投稿したもので、もう8年も前(!)の記事ですね。そんな記事を今でも読んでいただけて、コメントいただけることは本当に嬉しいです。最新記事ではシーズン8を解説中なのですが、できればシーズン10まで到達したいと思っています。楽しみにしていただければ嬉しいです(^^)
Posted by Rach at 2014年04月11日 13:50
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