2006年03月08日

フレンズ2-11その8

フィービーのマッサージ中に亡くなったおばあさんの夫、エイドルマン氏が登場。
フィービー: Oh, that's him. (あぁ、彼が来たわ。)
チャンドラー: Damn! My mail-order grandfather hasn't come yet. (なんてこった! 俺が通販で頼んだおじいちゃんはまだ来ないよ。)
mail-order(mail order)は「通信販売」です。
メールオーダー、と日本語になっていますよね。
来ることになっていたおじいさんが来たので、「あぁ、来た来た。」という感じで反応したフィービーを、まるで通販で頼んだ品物が来たかのように受け取ったチャンドラー。
フィービーの通販の商品は来たけど、俺のはまだだ、と言ってるわけ。
「来た来た、ってまるで通販の荷物みたいに・・・」とか言う代わりに、こんなセリフを言うところがいかにもチャンドラーっぽい感じがします。

フィービー: Thanks for coming. (来てくださってありがとう。)
エイドルマン: That's okay. Although you did cut into my busy day of sitting. (いいんだよ。座り続ける忙しい一日を邪魔されたけどね。)
cut into は「割り込む、邪魔する、干渉する」という意味。
ただボーッと(失礼!)座っているだけの毎日のようですが、その忙しいところを邪魔された、と言っています。
初対面なのに、こんなギャグをかますとは、ユニークでキュートなおじいさんですね。

奥さんの霊がただよっているのは、何か心残りがあるのではないか、というフィービーに、
エイドルマン: All I can think of is that she used to say that before she died, she wanted to see everything. (私が思うに、妻は死ぬ前にこんなことを言っていた。私はすべてのものが見たい、って。)
everything は「すべてのもの、何もかも」。
フレンズ2-1 で、中国から帰ってきたロスがジュリーを連れているのを見て事情を悟ったレイチェルは、自分がロスを待っていたと思われないように、"I wanna hear everything!" ([二人がこうなった経緯などを]何もかも聞きたいわ。)と言っていましたね。
本当はそんなこと聞きたくないのに、「その一部始終を」(←マネーの虎みたい)聞きたい、というのが切なかったです・・・。

エイドルマン: Oh, wait, I... I remember she also said she wanted to sleep with me one last time. (あぁ、待ってくれ。思い出したよ。妻はこんなことも言ってた。最後に一度、私と寝たかった、って。)
このセリフの後、沈黙が流れるのが面白いですね。
フィービーにうまくあしらわれてしまいましたが、エイドルマンさんは「本当のことを言わずに、こっちを先に言ったら良かったなぁ・・・。」と後悔してるかもしれませんね。
ところで、このおじいちゃんを演じる俳優はフィル・リーズ(Phil Leeds)で、アリーmy Loveでボイル判事(Judge Boyle)を演じていた人です。
インパクトあるから、この顔忘れないよなぁ。

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posted by Rach at 14:08| Comment(10) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「歯をみせなさい」ですね(笑
しかしこんな冗談をすぐに思いつくなんて、なかなかお盛んなおじいちゃんですよね^^;

最初の方の、That's Okay.の部分。ここはそうか、Okayなのかって感じ。深いですね。
Posted by ほっとあーるぐれい at 2006年03月09日 12:27
あのボイル判事は確か、hygiene「衛生」にうるさいおじいちゃんでしたよね。アリーに出てくる人は、脇役もみんな個性派揃いでした。

Thank you. に対する返事といえば、You're welcome. か Don't mention it. をよく習いますけど、他にもいっぱいバリエーションありますよね。
私が好きなのは、It's my pleasure. とか、The pleasure is mine. とかの pleasure が出てくる表現かなぁ。

ここでの That's okay. は、Never mind. 「気にしないで」に近いでしょうか。
「わざわざご足労いただいて・・・」という Thank you. に対する返事としては、そんなことは okay だよ、although 「ただし・・・」と続くわけですね。
そういう何気ないやり取りを覚えられるのも、ドラマの魅力かな?(と宣伝してみる・・・笑)
Posted by Rach at 2006年03月09日 15:44
ここはあえて深読みしたいですねぇ。
というか妄想?

この流れでOKを使う場合、日本人のイメージするOKというよりは、むしろnot so bad の方の意味だと思うんですよ。仰るとおり、Never mind.な感じ。"fineではない"が "good enough"な感じ。
Thanks for coming. に対して、「お礼を言われるような事じゃないよ」とか「私も来たくて来たんだからお礼なんていいのに」というような感じで受けるなら、ここはむしろ"It's my pleasure."の方がいいと思います。(My pleasure. だけだと形式的に「気にしないで」って言ってるようなイメージで、やっぱりちょっと足りない感じ。)

だからここは、彼は"although"と続ける前提で、It's Okay. と言ったように思えました。
さて、皆さんはどう感じたんでしょうね?^^;

ちなみに、私の想像する、典型的な"It's okay."の使われるパターンは、
(1) 友達の家でコーヒーをこぼしてしまって、詫びた場合

です。
この場合、「ぜんぜん問題ないって!」と言おうとして"It's fine."
なんていうとこれはもう明らかに嘘でダメな気がします。だから「実害は明らかにあるけどたいした事じゃないから気にしないで」っていう感じで、"It's okay."と言ってあげるのが正しいと思います。
その他の謝る状況、例えば
 (2) 1ドルの物を買うのに100ドル札を出す
 (3) チップの1ドル札が無くてコインで渡す
 (4) 遅刻を詫びる

などの状況では、"Okay"と"fine"の両方を、その意味に応じて使い分けることが出来ると思います。

まあ、あくまで私のイメージなので、あまりアテにはしないでください(例によって
Posted by ほっとあーるぐれい at 2006年03月09日 21:53
その深読みに乗った!というか、もっと深読みした話になりますんで、心して読まれよ(笑

Okay のニュアンスは私もほっとあーるぐれいさんと同じ感触なんですが、私がひっかかったのは、"It's okay." と "That's okay." の違い、なんです。
ほっとあーるぐれいさんは同じように使っておられますが、これは全く同じニュアンスなんでしょうかねぇ?
(ただの書き間違いなら、以下の話は完全な妄想なんですけど・・・もしそうならごめんなさいね。)

何故そんなことを気にしてるかと言うと、
アルク刊 「ネイティブなら子どものときに身につける 英会話なるほどフレーズ100」 (スティーブ・ソレイシィ、ロビン・ソレイシィ共著)
という本では、It's OK. と That's OK. の違いについて以下のように書いてあったからです。

It's OK. は誰かがこわがったり、悲しんでいたりするときによく使う慰めのことば。(そこから、その未来形の It's going to be OK. は「なんとかなるさ。」という慰めのことばになる。)
That's OK. は、日本語の「気にしないでよ」にあたり、相手から謝られたときによく使う。

この説明だと、かなりニュアンスが異なるってことになりますよね。どうして it と that の違いだけでそこまで違うのか、と考えたことがあるのですが、it は「事情、状況を漠然と指す it 」なのかな、と思うんですよ。だから、今の漠然としたこの状況が、OKだ、つまり大丈夫だ、になる、と。
それに対して、that は「あなたが今さっきしたこと、言ったこと」と相手の行為や言動を指していて、「そのあなたの言動に対しての私のコメントはOKだ、それでいいよ」という意味になるのかなぁ、と思ったんですが・・・。

私のブログでは、以下の例がありました。

フレンズ1-18その6
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470126.html
ロス: Joey, I'm a little shy. (ジョーイ、ちょっと恥ずかしいんだけど/ポーカーにかけるお金がちょっと足りないんだけど・・・)
ジョーイ: That's okay, Ross. You can ask me. (いいよ、ロス。何でも頼んでくれよ。)
これはまさに、「そんなこと言わなくてもいいさ、そんなに遠慮しなくてもいいさ」って感じですよねぇ。

フレンズ2-10その13
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470312.html
ボビー: If you wanna drink, it's okay with me. I've gotta get used to it. (お酒を飲みたいんなら、僕は大丈夫だよ。僕はそういうことに慣れないといけないし。)
これはちょっとややこしい感じがしますが、it は「モニカがお酒を飲みたいと思っていること」という直前の if 以下のフレーズを指している it である、もしくは、ボビーが自分の状況を漠然と指している it か・・・。ここは that's okay. でも良さそうな感じもしますが、やはり、すぐ前の if... と言っている内容を受けるのだとしたら、that ではちょっと距離感が出てしまう気もします。(正直、よくわからない・・・)

実際は、it でも that でも意味は全く同じなのか、結構厳密なニュアンスの違いがあるのか、やっぱりよくわからないんですよね。
ただ、このスティーブ・ソレイシィさんの本は、そういう That を主語にする使い方について、かなり頁を割いて解説されていて、「主語がぬかされることの多い日本語を英語にする場合に、that を使うと、英語らしい”主語あり文”ができる」、「It を使いすぎないで、That を使いなさい」とも書かれています。
その that の感覚って、フレンズを見てると「よくわかる!」と思う部分なので、ちょっとこだわってみたんですが・・・。でも、どこまで明確な差があるか、が自分で完全には掴めてないです。

ってことで、ますます深みにはまって抜けられなくなってる感じですが、もしどなたかに助言をいただけるものならば、このエイドルマンさんのThat's okay. が It's okay. でも問題ないか、もしくはおかしいか、などを教えていただけるとありがたいのですけれど・・・。
That's okay. と It's okay. ってニュアンス違いますか? どうですか!?(誰に訴えてる?)
Posted by Rach at 2006年03月10日 16:03
誰か答えてくれないかなあと思って待ってみたんですが、ダメだったので思いをカキコ

実は↑のカキコミしてた時にも、違和感はあったんですよ。でも上手くいえないし、めんどくさかったのでスルーしちゃってました(苦笑

It's OK.がビシッと来る状況と言うのは想像できます。逆にThat's OK.の方がしっくりくる状況というのもある気がします。でもどちらもすごく主観的な気がして、上手くいえません^^;
Rachさんのご説明は、とても上手く表してると思います。

でも多分、絶対っていう回答は無くて、人によって違うんじゃないですかねぇ?
互換性が高いのも事実だと思いますし。
というか、日本人がこれを間違えても、間違いなく許してもらえそうです(笑

自分が言う時はどうかというと、先に浮かんだ方をそのまま悩まず言う傾向があるようです。あとはトーンと顔と手でフォローだ!(苦笑
以上、私見でした。
Posted by ほっとあーるぐれい at 2006年03月11日 20:28
ほっとあーるぐれいさんが待ってくれてるのはわかってましたよ(笑

きっと、この真面目な英語ネタのコメントが、オタクネタに埋もれてしまってたんでしょう・・・(笑。でもほんとにそうだったりして!?)
また忘れた頃に誰かが気付いてくれて、ご意見をいただけるかもしれませんし、気長に待つとしましょうか?

It's か That's かは、確かに「主観的なもの」かもしれないですね。話の流れでどちらを使うか判断すればいいだけかも。
上に述べた本にはっきり断言してあったのが、ずっと印象に残ってたのでこだわっただけなんですが、その本の説明も個人的にはとってもよくわかる気がするし・・・。

身振り手振りや表情もすごく大事だけど、トーンって一番大事な感じがしますよね。トーンを学ぶには、やっぱりセリフの生き生きしてるドラマが一番!ですよね。(とりあえずまとめとこう・・・)
Posted by Rach at 2006年03月12日 14:23
It's OK, That's OKの話に結構興味があって、
いろいろ調査したところで、以下のリンクで大変参考になりました。
http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=1064873

「It's OK. は誰かがこわがったり、悲しんでいたりするときによく使う慰めのことば。」
には合っていると思います。(「何かMistakeをしたことで」の条件を追加すれば、もっと適切だと思われます。)
Posted by Fen at 2009年06月05日 15:35
Fenさんへ
WordReference Forums の意見は大いに参考になりますね。私も調べものをしている時によくここに辿り着きます。

>「何かMistakeをしたことで」の条件を追加すれば、もっと適切だと思われます。
というのは、その通りですね。
Posted by Rach at 2009年06月06日 07:48
Rachさんこんにちは。
That's OK.の件、たいへん参考になりました。
ただ、このシーンの音声を聴くと
That's all right.に聴こえます。
That's all right.もOKと同じようなニュアンスですか?
Posted by オロブロンコ at 2018年11月04日 17:00
オロブロンコさんへ
こんにちは。コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、実際の音声では That's all right. と言っていました。貴重なご指摘ありがとうございます<(_ _)>

このブログ記事を書いた頃はDVD字幕の英文を使っていたので、実際の音声とは違う部分が多々あったようです。
2-22 からはネットスクリプトを使うようになったのですが、2-21 まではDVD字幕を使っているので、他の記事でも今回のような実際の音声との不一致がいくつかあるかと思います。
現在進めている「シーズン1改」以降の記事で順次修正させていただくつもりにしておりますので、今回の記事も含め、当時DVD字幕を使っていた部分は基本そのままにさせていただくこと、どうかご了承下さいませ。

okay が all right になった場合でも、That's と It's による違いは同じようなことになるだろうと思います。

That's OK. の件、参考になったと言っていただけて良かったです。
貴重なご指摘ありがとうございました!
Posted by Rach at 2018年11月06日 14:20
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