2006年03月27日

フレンズ2-12その8

フィービーが子供たちの前で不適切な歌(笑)を歌った後、ロブはフィービーを絶賛します。
ロブ: And you know why? Because you told the truth. Nobody ever tells kids the truth. You were incredible! (なぜだかわかる? それは君が真実を告げたからだ。誰もこれまで子供に真実は話さなかった。君はすごいよ!)
フィービー: But...? (でも・・・?)
ロブ: How'd you know there was a "but"? (どうして「でも」が来るとわかったの?)
フィービー: I sense these things. It was either "but" or "butter." (そういうことってわかるのよね。「バット」か「バター」が来るって。)
incredible はMr.インクレディブルのおかげで、日本人にもなじみのある単語ですね。
in- は「不・・・」(not)の意味を表す接頭語、credible は、 credit (信用・信頼)の関連語で、「信用・信頼できる」という意味ですから、incredible はもともと「信じられない、信用できない」という意味です。
そこから「信じられないほど素晴らしい、すごい、驚くべき、非常な、途方もない」という意味になります。
unbelievable も文字通り「信じられない」という意味から、「信じられないほど素晴らしい」という意味になるのと同じです。

日本語で「あの人、信じられない!」というと、「理解できないことをする人、あの人の神経を疑う」と悪い意味になるような気がしますが、最近の「ありえない」のニュアンスなら、誉める時の incredible に近いかもしれませんね。
Gackt がとある番組で、「ガンダムのシャアの声って、池田秀一さん? あの声は、ありえないよねぇ・・・」と言っていたんですが、それはもちろん、「この世に存在するのが不思議なほど素晴らしい」(ちょっと大袈裟?)という意味で使ってますよね。
私もシャアの声は、池田さん以外には「ありえない」と思いますし、「ありえない」ほどかっこいい声だと思ってますよっ!(← 一体、何の話?)
but と butter については単なるダジャレでしょう。
「しかし」か「かかし」が来る、という感じかな?

清掃員: There was a break-in a few months back. Inside job. Your monkey was taken. (2,3ヶ月前、押し入りがあったんだ。内部の者の犯行だ。あなたの猿は連れ去られた。)
ロス: The zoo told me that my monkey was dead! (動物園側は、僕の猿は死んだって言ってたぞ。)
清掃員: The zoo! You believe everything the zoo tells you? (動物園だよ! 動物園が言うことは何でも信じるのか?)
ロス: That's the only thing the zoo's ever told me. (動物園が今まで僕に言ったことはそれだけしかないけど。)
清掃員: Of course they'll say that! They don't want the bad publicity. It's all a great big cover-up. Do you have any idea how high up this thing goes? (もちろんあいつらはそう言うだろうさ。悪評を立てられたくないからね。大規模な隠蔽だ。この件をたどっていくと、どのくらい上のクラスまで関係してくると思う?)
ロス: That guy Lipson? (あのリプソンっていう園長?)
清掃員: Lipson knows? (リプソンも知ってるのか?)
break-in は「押し入り、(盗み目的の)住居侵入」。
inside job は「内部犯行、内部の者の犯行」という意味です。
inside joke なら「楽屋落ち、内輪受けのジョーク」という意味ですね。
ロスに「動物園の言うことなんか信じるな」と清掃員は言っています。
彼は内部の人間なので、いろいろと裏であくどいことをしているのを知っているからこそのセリフでしょうが、「動物園ってのはそんなもんだ」みたいに言うところが、「闇の組織」を語ってるみたいでおかしいですね。
publicity は「宣伝、広告、評判、パブリシティー、広報」なので、bad publicity は「悪評、悪い評判」です。
猿が盗まれたとわかれば、動物園の評判が落ちる、ということです。
cover-up は「隠すこと、もみ消し、隠蔽(工作)」です。
how high up this things goes は「このことがどのくらい上まで行くか」ですから、この件の背後には大物がついている、と地位が上の者がこの件に関与していることを匂わせるセリフです。
で、ロスがその辺りを察して、「園長か?」と聞くと、「園長も知ってるのか?」と聞き返す清掃員。
自分で匂わせといて、驚いてどうする(笑)。
どうもこの人は、自分がサスペンスドラマの主人公になったつもりでいるようですね。
inside job 、cover-up などの言葉を散りばめて、ただ猿が連れ去られたことを、巨大な悪が背後に潜む大規模な組織犯罪であるかのように言って、その雰囲気に浸っているんですね。

(Rachからのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気blogランキング
にほんブログ村 英会話ブログ

posted by Rach at 13:36| Comment(2) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
『Mr.インクレディブル』は、原題が『The Incredibles』なのに『インクレディブル家』とはならないで、夫だけ中心的になって性差別?! と思っていました(笑)。まあ、『インクレディブル家』じゃ聞こえがイマイチだからでしょうか。
Posted by KopyKat at 2006年03月27日 19:31
そうそう、私もどうして「インクレディブル家」じゃないの?と思ったんですよ!
実は私の過去記事で、そのことについてちょっと書いています。
フレンズ1-18その2
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470120.html

随分前の記事で(9月頃)、まだKopyKatさんと知り合う前に書いたものです(笑)。

それにしても、KopyKatさんと同じことを思うなんて、私のセンスも捨てたもんじゃないなぁ(←自画自賛)
Posted by Rach at 2006年03月28日 16:15
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。