シーズン2 第13話
The One After the Superbowl, Part 2 (プリティ・ウーマン登場!)
原題は「スーパーボールの後の話 パート2」
マルセルに会いに来たロスたち。
ロス: Your old friend, Harry Elafonte! (マルセルの昔の友達、ハリー・エラフォンテだよ!)
ハリー・エラフォンテというのは、ロスが持ってきた象のぬいぐるみの名前。
(2019.5.7 追記)
このセリフ、DVD 字幕では上のように Elafonte となっていたのですが、
Netflix の字幕では、
It's your old friend, Harry Elephantay.
となっていました。
ロスの発音も「ハリー・エレファンテイ」という感じに聞こえるので、音に近いのは Elephantay の方になると思われます。
(追記はここまで)
これは Harry Belafonte (ハリー・ベラフォンテ)という歌手の名前と、象の elephant (エレファント) とをかけた名前のようですね。
ハリー・ベラフォンテというのは、「バナナボート」という曲で有名な歌手です。
アメリカでこの曲がヒットした翌年の昭和23年に、日本語でもカバーされて、浜村美智子さんという人が歌っていました。
♪デーオ、デエエオー♪というフレーズが印象的な歌です。
大リーグ野茂英雄投手の応援歌(?)で♪デーオ、ヒデーオ♪というのがありますが、あれはこの「バナナボート」の替え歌なんですよ。
(昭和23年のヒット曲なのに、私はこのバナナボートという曲を知ってます。もっちろん生まれてませんよっ(←強調!)。私の両親は懐メロ番組好きなんで、そこでよく聴いてたからでしょうねぇ・・・)
アマゾンで、ハリー・ベラフォンテさんの顔写真が見れます。
「ベスト・オブ・ハリー・ベラフォンテ」 ハリー・ベラフォンテ
せっかく持って来た人形を捨ててしまうマルセルに、
ロス: I don't get it. He seemed so happy to see me yesterday. (わからないよ。昨日会った時はとっても幸せそうに見えたのに。)
映画スタッフ: Don't take it personal. He's under pressure, starring in a movie and all. (自分のせいだと思わないで下さい。マルセルはプレッシャーを感じてるんですよ。映画に主演することとかいろいろで。)
セリフでは personal と形容詞になっていますが、ここは本当なら personally と副詞になるかと思うのですが・・・。
personally は「個人的に、個人に当てつけて」という意味なので、take it personally を直訳すると「それを個人的に当てつけたものとして受け取る」、つまり「自分に当てつけたものと考える、個人攻撃と受け取る、被害者意識を持つ、むきになる」という意味になります。
何か発言をした後、相手が自分のことを悪く言われたと勘違いしないように、"Don't take it personally." 「あてつけだと思わないで。」と付け加えたりします。
star は「(人を)主役にする、主役として使う」という意味。
a movie starring Brad Pitt だと「ブラッド・ピット主演の映画」ということです。
え? この映画、マルセルが「主役」なの?(うっそー! でも本当なら、すげぇー(笑))
レイチェル: How big of a star is Marcel? (マルセルってどのくらいビッグなスターなの?)
映画スタッフ: In human terms? I'd say...Cybill Shepherd. (人間で言うと・・・シビル・シェパードってとこかな。)
term は複数形で「言い方、表現」あるいは「条件、料金、賃金」という意味です。
ここでは「人間的に言うと」という意味か、「人間の賃金条件で言うと」くらいの意味でしょうか?
Cybill Shepherd (シビル・シェパード)は1950年生まれの女優。
TVシリーズ「こちらブルームーン探偵社」では主役を演じていました。
NHKでも放送してましたよね。(ちゃんと見たことはないけど、タイトルだけ知ってる)
ここで、マルセルをシビル・シェパードに例えていますが、日本で言うと、どういう感じの俳優さんに当たるんでしょうねぇ。
これがピンと来ないのが、ちょっと寂しいですが。
こういうところで笑えると通(つう)っぽくていいんですけどね。
(Rachからのお願い)
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ご説明されているように、
a word or expression that has a precise meaning in some uses or is peculiar to a science, art, profession, or subject
という意味であり、賃金云々はここでは関係ないと思いますが。
やっとこの辺りまでたどり着きましたよ(笑)。
この話は本当に面白いですよね。ジュリア・ロバーツの魅力、大爆発と言ったところでしょうか?
やっぱり、大スターっていうのは、オーラが違いますよねぇ。
うーん、確かに「賃金云々」は違う気がしてきました。
我ながら何故「賃金」と書いたかというと、多分、俳優のランク=ギャラ、という図式が頭に浮かんで、英和辞典の「賃金」っていう項目に目が行ったんだと思います(安易・・・)。
それに、もし賃金とか条件なら、in ではなくて、on human terms になるような気もします。(どうでしょう?この前置詞からのアプローチは?・・・笑)
terminology(専門用語)系でしょうかね、やっぱり。legal terms「法律用語」の類の。
「人間用語で言うと」「人間の言葉で言うと」っていう感じでしょうか。
in terms of 「・・・の点から見て、・・・の言葉で言えば」という表現があるので、ここでの形容詞のhumanを名詞として使って、in terms of human と言い換えることも可能かなぁ?
いつもお世話になっています。
00:38 Whoa, dude. Burn!
ここでのBurnの意味をおしえてください。
ご質問ありがとうございます。
オンラインスラング辞典の Urban Dictionary に以下の語義が出ていました。
https://www.urbandictionary.com/define.php?term=burn
引用させていただきますと、
burn
(1) slang: to disrespect someone (to diss); to make fun of someone; used by a third party after a first party makes fun of a second party. Brought back to life by the ever-popular That 70's Show.
つまり「スラング。人をディスる[見下す・軽蔑する]。人をバカにする。第一者が第二者をばかにした後に、第三者によって使われる。ずっと人気だった That 70's Show という番組で生き返った(言葉)」。
(後述しますが、正しくは That '70s Show になるようです)
第一〜第三者の説明が書いてありますが、このシーンも、ロス(第二者)が差し出したものをマルセル(第一者)が(軽蔑するかのように)拒絶し、それを見たジョーイ(第三者)が burn と言っていますので、アーバンの語義と同じ関係性は成り立つように思います。
(ここからは私の想像ですが)元々「やけど」などの意味があるので、第一者が第二者を傷つけたことについて、第三者が「やけど負っちゃったな」みたいなニュアンスで、「アチチ、あいたたた」みたいな感じなのかなぁ、と。
Wiktionary にも以下の意味が出ていました。
https://en.wiktionary.org/wiki/burn
名詞では
(slang) An intense non-physical sting, as left by shame or an effective insult.
つまり「恥や効果的な侮辱によって残されるような、強烈な非肉体的な(刺すような)痛み」。
動詞では
(transitive, slang) To insult or defeat.
つまり「(他動詞、スラング)侮辱すること、打ち倒すこと」。
アーバンディクショナリーの説明に出ている「ザット'70sショー」(原題:That '70s Show)というのは、70年代のレトロなネタが出てくるシットコムのようです。
この作品は 1998年開始で、今回のフレンズ2-13 は 1996年1月28日放映なので、フレンズの方が早い… よって「ザット'70sショー」が元ネタということはなさそうです。
ですが、70年代に使われていそうな古い言い回しを意図的に使ったということはあるかもしれません。
上の記事にも書きましたように、「ハリー・エラフォンテ(エレファンテ)」というのは、「バナナボート」などで有名なハリー・ベラフォンテのもじりですから、ちょっとレトロなネーミングの象のぬいぐるみに合わせて、burn というちょっと古い言い回しを使ったということもあるのかなぁ、と。
上に書いた見解は、私としてはあまり自信はないのですが、また burn という単語については、今後も他の作品などで注意して見て行きたいと思っています。
また何か burn について発見などありましたら、こちらに書かせていただきたいと思います。